JP2812686B2 - 滑水式双胴船 - Google Patents

滑水式双胴船

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JP2812686B2 JP63255759A JP25575988A JP2812686B2 JP 2812686 B2 JP2812686 B2 JP 2812686B2 JP 63255759 A JP63255759 A JP 63255759A JP 25575988 A JP25575988 A JP 25575988A JP 2812686 B2 JP2812686 B2 JP 2812686B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、広く、1つの上部構造体又はプラットホー
ムが1対のハル(hull)即ち艇体の上に支持された双胴
船に関し、特に、高速で水上を滑水する船に関する。
[従来の技術及びその課題] 水上を滑水することの出来る船は非常に高速に達する
ことが出来るが、これは、船が水上に持ち挙げられ、表
面抵抗及び造波抗力が下げられるからである。多くのボ
ートに於いては、引込め可能の脚形水中翼がボートの前
端部に設けられ、高速時のこれが水面の外に引き挙げら
れる。その他の設計に於いてはスキー状の構造体が用い
られている。しかし、これらの船は、いずれも、滑水前
の速度のとき水中に収まる船体部分を持ち、従って、こ
の様な速度のとき、可なり高い抵抗を受ける。船が水面
上に持ち挙げられ始めるときに、いわゆるドラグハンブ
(draghump)即ち造波抵抗の山が発生し、船首が挙げら
れ船尾が下がり、滑水速度を得る為に大きな力を必要と
する。
プラットホーム又は上部構造体を支持する双つのハル
を持つ双胴船に於いては、潜水した浮力ハルを用いスト
ラット上の上部構造体を水面上に支持することが知られ
ている。このような構造体が米国特許第3,886,557号に
記載されている。この構造体は長方形のハルを用いてボ
ートのプラットホームを支持している。これにより安定
性が増す。この構造体の設計は、停止時の水面線がボー
トの荷重によりストラット略中間点になるようになって
いる。特にこの目的のために設計されたものでは無い
が、、ここに参考に記載した線は下のハルにより、十分
な力を持ち且つ高速で、滑水することが出来る。しかし
この構造は滑水目的からすると余り効率的でなく、滑水
するためには、これが水面からある基本的距離持ち挙げ
られねばならない。
[課題を解決するための手段及びその作用] 本発明の目的は、高速で水面上を滑水することの出来
る双胴船を提供することである。
本発明によれば、提供する双胴船が、間隔を持って離
れた平行で細長い1対のポンツーン(pontoon)と、上
記各ポンツーンからそれぞれ上向きに延びる少なくとも
1つのストラット(strut)で、上記ストラットが流線
形の鼻部区域を持ち、又その幅が取付けられた上記ポン
ツーンのそれよりも狭い、ものと、上記ストラットの上
に支持される上部構造体で、水面線の上に支持されるも
のと、を含み、各上記ポンツーンが、高速時に水面上を
滑水するための滑水面と、その内側と外側の側端部に鋭
く尖ったチャイン(chine)とを、持ち、上記ポンツー
ンの断面幅が少なくともその高さ方向に沿って変化し、
一方その断面幅の最も広い点が上記ポンツーンの頂部よ
りも下にある如くにしたものを含んでいる。
このストラットは流線形の前部区域を持ち、取付けら
れたポンツーンより幅が狭く、このポンツーンがプラッ
トホーム又は上部構造体を水面から外に持上げるための
浮力の大部分を提供する。ポンツーンの浮力の設計に当
たっては、好ましくは、全荷重の条件の下で停止してい
るとき、水面線がポンツーンの頂面に又はこれに近接し
て横わり、ストラットの大部分が水面から出ているよう
にする。しかし、水面線はこの点より多少上下しでも、
又高度に荷重を掛けた場合はストラットの一部が水中に
潜っても差支え無い。
このポンツーンは常に水面近くにあるので、滑水する
ために水面上に船を持ち挙げる垂直距離が少なく、従っ
て滑水抵抗も低い。このポンツーンの幅はストラットの
それの少なくとも2倍で、好ましくは約3倍である。ス
トラットの表面を細く尖らせることにより、滑水前の速
度に於ける水の抗力が下がり、又、船の速度の上昇と共
に、その下側の滑水面と端部のヂャインとが水面上にポ
ンツーンを持上げ、水面を滑走させる。長く比較的狭い
ポンツーンと、薄いストラットと、及びポンツーン上の
上部構造体の高さと、により、滑水時の波の中での垂直
加速が減り、ボートの安定性が増加する。
好ましくは、この滑水面が全体的にV形をしており、
又左右非対称である。好ましくは、この面が内向き及び
外向きの船底勾配角度を持ち、その内向き勾配角度が、
好ましくは、外向きの勾配角度より大きい。内向き勾配
角度は好ましくは10から90゜の範囲内にあり、一方外向
き勾配角度は10から25゜の範囲内にある。
各ポンツーンの上面はV形又は円形で、各ストラット
に取付けられる線に対して対称又は非対称のいずれでも
良い。好ましくは、ポンツーンは各々その外端部に下向
きに湾曲した唇部を持ち、又その内側端部にも同じ唇部
を持ち、浮上を促進すると共に抗力を下げる。
ポンツーンの形状は濡れ表面積を減らすように設計さ
れており、これにより滑水前の低速時の抗力を減らすと
共に、滑水速度に於いてはその断面幅が変化することに
より効率が上がるようになっている。
[実施例] 第1から3及び8図に、本発明による第1の実施例に
基づく双胴船10が示されている。図に示した双胴船10は
小さい動力で駆動される遊覧船である。しかし、本発明
はいかなる大きさの船にも適用することが出来、その長
さが100フィート又はそれ以上で、可なり高速で走る、
例えば遊覧船、商船、軍艦、等で、更に帆船にすら適用
することが出来る。
この双胴船10は基本的に、1対の間隔を持った平行な
細長いポンツーン即ちハル12で、それから上に延びる少
なくとも1つのストラット14を持つものと、このストラ
ットの上に支持される上部構造体又はプラットホーム16
とを含んでいる。第1から3図の実施例に於いて、図に
は各ポンツーンの長さ方向に沿って延びる只1つのスト
ラットのみが示されているが、第5図に示す如く、2つ
又はそれ以上のストラット50を使用しても差支え無い。
第3図に示す如く、ポンツーン12は船が停止している
とき水面18の下に潜水しているが、上部構造体16は水の
外に持上げられている。ポンツーンは浮力部材で、例え
ば金属、木材、プラスチック又はファイバーグラス、又
はこれら材料を組合わせたもの等、軽量の材料で作ら
れ、これらは中空か、又は、発泡材等の適当な浮力材料
で充填されている。
第2及び3図に示す如く、ストラット14はポンツーン
より薄く、又流線形の鼻部区域20を持ち、低速で水中を
航行するときの抗力を減らしている。ポンツーンの最大
厚さはストラットのそれの少なくとも2倍で、好ましく
ほ約3倍である。好ましくは、ポンツーンの長さは上部
構造体の長さと少なくとも同じである。ポンツーンの浮
力の設計に当たっては、正規の又は全荷重の船体条件の
下で停止しているとき、水面線18が、第3図に示す、ポ
ンツーンの上面に又はそれに近接した所にあるようにす
る。即ち、船を水面の外に持上げる浮力の大部分又は全
てがこのポンツーンによって提供される。ポンツーンの
浮力及びボート荷重によっては、水面線18が第3図に示
す位置よりも若干上でも下でも良い。極く軽荷重の場合
は、ポンツーンの容積の半分が水の外に出るし、全又は
高荷重の場合はストラットの一部が潜水する。ポンツー
ン及びストラットの潜水した部分の浮力が船の空気中で
の全重量と等しい。
ポンツーンはそれ自体、高速で水面上を滑水出来るよ
うな形状をしている。第8図に示す如く、各ポンツーン
がその内向き及び外向きの端部24,26に鋭く尖ったチャ
イン22をそれぞれ持ち、一方ポンツーンの最も広い部分
がストラットへの取付け点の下で且つポンツーンの上面
28の下の所に広がっている。ポンツーンの下の面30が滑
水面を持ち、好ましくは、第8図に示す如く、V形で、
非対称形である。第8図の実施例に於いては、ポンツー
ンの上の面が逆V形をしている。この上の面は図の如く
対称形でも非対称形でも良い。
第8図に見られる如く、ポンツーンの滑水面30が内向
き及び外向きの船底勾配角度32,34をそれぞれ持ち、好
ましくは角度が異なり、内向きの角度が外向きの角度よ
り大きい。この非対称形及び異なった船底勾配角度とに
より、ボートの旋回及び斜行性能が上昇する。第8図に
示す実施例に於いては、外向きの船底勾配角度が15゜程
度で、一方内向きの角度が約28゜である。しかしなが
ら、この外向きの勾配角度は10から25゜の間のいずれの
角度でも良く、又内向き勾配角度は10から90゜の間にあ
れば良い。第9から15図に各種のポンツーンの例が示さ
れており、これらに就いては後に詳細に説明する。
第1から3図に戻るが、この場合、各ポンツーンの前
の区域が同様に流線形をしており、又船首36のある1点
即ち略水平な線に向って曲線を描いていることが示され
ており、この点はポンツーンの中央面と上面との問の適
当な位置にあり、又水上スキー状の形状をして、ポンツ
ーンの上面より上にあっても良い。これによってポンツ
ーンの滑水特性が向上し、又この緩やかな流線形により
滑水前の速度に於ける抗力が下がる。ポンツーンの後の
部分にも又テーパーが付けられており、又好ましくは、
第1及び2図に示す如く、これが1点に収束する前に切
断されている。
第2図にオプションとしての釣合い板38又は内向きの
釣合いオイル(foil)40が示されており、これが各ポン
ツーンのトランサム(transom)、即ち船尾りょう、近
くに設けられ、釣合いを保ち且つボートのピッチを安定
きせる助けをする。この釣合い板は比較的大型のボート
の場合必要とし、この場合は釣り合い角度によって、船
が滑水し始めるときのいゆる追波抵抗の山の発生を制御
する必要がある。あるいは又、これをボートの大きさと
関係無く使用し、滑水角度を制御することも出来る。1
個の釣合い板がV形の滑水面の後端部に取付けられる。
釣合いホイルも同様にして用いられるが、造波抵抗の山
がてきる以前の速度に於ける操作に於いてピッチの安定
に対する貢献度が大きい。
好ましくは、ストラット14が、第2図に示す如く、そ
の前及び後端部にテーパーを持ち、低速レベルに於ける
抗力を減少させる。若しも、製造上それが可能であるな
らば、後端部即ち船尾に於けるストラットの1方の側の
テーパーと他方の側のテーパーとを違えても差支え無
い。各ストラットの後の部分は、第2図に示す如く、そ
れが1点に収束する前に切断しても良い。第2図に示す
実施例に於いては、このストラットが全体的に垂直で、
ポンツーンの上の面の中心線に沿って取付けられてい
る。しかし、これらはポンツーンの中心線を外れて取付
けても良く、このことに就いては、後程第4,10,15図を
用いて詳しく説明する。その使用目的によって、それに
適した上部構造体16が適宜搭載される。第1から3図に
示す実施例に於いては、船体が小形でモーター駆動の遊
覧船である。第3図に示す如く、船が停止しているとき
の1つのポンツーン位置に対し、この上部構造体が水面
の上に支持される。第1図に示す如く、上部構造体の船
首近くの上及び下面が好ましくは船首52を通る水平線に
対しテーパーが付けられ、この水平線が上部構造体の底
面から上の面に至る距離の10から100%の間に、好まし
くは40から100%の間に、横わる如くにする。この実施
例に於いては、この船首の線52上部構造体の底から上に
向かい全高さの約65%の距離に位置している。第1図に
示す如く、この横桁構造体の上の面が船尾付近で下向き
のテーパーが付けられている。
第3図に示す上部構造体はその中心の下部にV形の構
成部54を持ち、これが船首の1点に収束し、上部構造体
の全長に沿って延び、船尾で切れている。このV形の構
成部が、好ましくは、上部構造体の中心線を又はその近
くを中心線としている。好ましくは、この構成部54の前
端部が船首又はその近くで上部構造体の下に収束し、一
方その後端部が上部構造体の船尾近くで終わっており、
好ましくは、その部分にはテーパーが無く切り立ってい
る。好ましくは、V形構成部の側端部が各ストラットの
内側へその厚み幅の1倍の所で終わっている。このV形
構成部は船首で、海が荒れている場合の、横桁構造体へ
の波の衝撃荷重を減らし、又船尾に於いては、その部分
の下部の面槓を増やし、船外モーターの装着を容易にす
る。
この長手方向に延びるV形構成部54を1つ以上装備し
た別の実施例がある。第4図に、その変形態様の1つが
示されており、この場合、構造体のV形構成部55が上部
構造体の下側でストラットの上端部に取付けられてい
る。船内モーターをこのV形構成部の各々に設けること
が出来る。この構造体にかかる波の衝撃荷重を減らすこ
とに加えて、この実施例に於いては、船尾に2つの船外
モーター用の装着点を設けることが出来、この横桁構造
体の広い区域にストラットの荷重を分散させることによ
り、ストレスを減らすごとが出来る。船首に大型のV構
成部を設けて、大きな装着区域を設けることが出来、こ
れは大型のボートに比較的大きいエンジンを装備する時
に有効である。1つ又はそれ以上のV形構成部をストラ
ットの間に付加して置くごとが出来る。
船内又は船外エンジン、又は帆を動力として使用する
ことが出来る。第1から3図に示す実施例に於いては、
船外モーター56がプロペラを駆動し、これが上部構造体
のトランサムに取付けられた状態を示している。1つ以
上のモーターをトランサムに取付けることが出来る。船
内モーターの場合は、上部構造体か、上部構造体の下の
細長いV形区域か、ポンツーンか、又は局部的に拡大さ
れたストラットとポンツーンの接合区域か、のいずれか
に、これを置くことが出来る。この後者の実施態様が第
14図に1点鎖線で示すバルジ部57によって示されてい
る。適宜な駆動伝達装置を用い動力をこの船内モーター
からスラスターに伝えることが出来る。
第1図に示す上部構造体は適当な座席58と、前防風板
60と、及び貨物室(図示無し)とを持っている。勿論船
の大きさ及び使用目的によって、このボートのプラット
ホームの設計を変更することは可能である。
好ましくは、上部構造体のトランサムがストラットの
トランサムの区域に又はその前に横わり、一方ストラッ
トのトランサムが、好ましくは、ポンツーンのトランサ
ムの区域又はその前に横わる如くにする。
第1から3図に示す船が停止又は低速度で航行してい
るとき、ポンツーンはその上部付近で水面線18の下に潜
水している。これは勿論ボートの荷重によって変化す
る。即ち、実際的には、この水面線18が第3図に示す位
置より上になったり下になったりし、非営に荷重が軽い
場合には、これがポンツーンの上面より下になったりす
る。波の作用が少ないのは、船の本体のほとんどが水か
ら外に出ており、その衝撃から遠のいているからであ
り、又、ポンツーンの最大船幅が水面下に有る為に、比
較的水面区域が小さく又制動動作も小さくなるようにポ
ンツーンが設計されているからである。遅い滑水前の速
度で航海しているときは、細くて流線形をしたストラッ
トと、完全に又はほとんど潜水しているポンツーンと、
により、船の受ける抗力が低下する。
速度が速くなるに従って、滑水面及びストラットのチ
ャインが船を水面の上に持上げ、遂に滑水が始まる。滑
水前にポンツーンが水面の下に余り深く潜水していない
ので、船を完全に水面の上に持上げるのに要する持上げ
量ほ少なく、又ほ最低になる。そのときの滑水線61が第
1図に示されている。船が滑水するために走り始めた時
の造波抵抗の山が、ポンツーンの幅即ち船幅の狭いこと
と、ポンツーンの形状とにより下げられる。一旦船が水
面を滑水し始めたならば、造波抵抗が下がり高速に到達
する。滑水式双胴船が非常に安定しているのは、滑水時
の垂直加速度が小さいからで、これは、滑水面を持つ細
長いポンツーンと、薄いストラットと、及びポンツーン
上の上部構造体の高さが高いことと、によっている。
第9から15図にポンツーン形状に関するいくつかの実
施態様が示されており、これらはいずれも、第1から3
又は4図に示す如き船のストラット14に取付けられる滑
水面を持っている。第9図に示すポンツーン62は第8図
に示す滑水面と同じものを持っているが、その上面66が
角張っておらず円形又は卵形をしている。ストラット14
が上面66の中心線に取り付けられる。第9図のストラッ
ト14は内側に傾斜(カンテ)して示されている。本発明
の実施例に於いてはストラットが一般的に垂直である
が、これを、オプションによっては、内向きカンテ、外
向きカンテ、又は曲線にすること力出来る。このカンテ
は、ポンツーンの間隔に対する乗客プラットホーム即ち
上記構造体の希望幅によって決定される。第3図に於い
ては、上部構造体の幅がストラットの外側の面の間隔と
同じであり、一方、第4図に於いては、上部構造体の幅
がストラットの間隔より広くなっている。
第10及び11図に於いては、ポンツーン70が非対称形で
あり、平らな内向き面72と、外向きに角度を持った滑水
面74とを持ち、又、外向きのチャイン76が滑水面74を上
の面78から分離している。本実施例に於けるストラット
14の取付け方は非対称である。この種のポンツーンは第
4図の船にも示されている。オプションとしての肩もち
レバー式水中翼80が軸82を介して各ポンツーン70に回動
可能に取り付けられており、これがポンツーンの内側且
つ下向きに傾いている。この水中翼は、第11図に示す如
く、引込めることが出来、この場合は、これがポンツー
ンの下の面の一部と同一平面をなす位置に後ろ向きに回
動する。この種の水中翼は図に示すようなポンツーンの
どのような構造体に対してもオプションとして用い、補
助的に揚力を与えることが出来る。この翼は普通の水中
翼船の如くボートを水面の上に持上げる力は無く、只多
くの場合効率を良くする働きがある。第3及び4図に、
この補助的水中翼80のポンツーンに取付けられた状態力
く破線で示されている。例えば、重い大型のボートに於
いては、この水中翼を付け、揚力を高めるのが好まし
い。
水中翼を用いる場合は、これをボートの重心近くでそ
の両側に取付けるのが好ましい。1つ又はそれ以上の数
の水中翼を約ポンツーンに取付けることが出来る。1つ
以上の水中翼が両側に取付けられる場合は、その有効面
積部分の中心が重心近くになるようにする。第4図に示
す水中翼80は略水平で、ポンツーンの間に広がってい
る。特殊な水中翼が用いられるのはその仕様が特殊な場
合で、普通の場合は可なりの揚力を必要とする比較的大
形のボートに用いられる。
第12図にポンツーンの別の形状90が示されており、こ
れが丸い卵形の上面91と、内向き及び外向きのチャイン
92,94と、及び対称的なV形をした滑水面96と、を持っ
ている。内側に凹みを持つ唇部98,100が各ポンツーンの
内向き及び外向きの端部に沿って伸びている。これらの
唇部は揚力を改善し、従って水面から浮上するときの水
しぶきを減らし、抗力を減らす。この唇部は第8から15
図に示すいずれの形のポンツーンの内向き及び外向きの
端部にも設けることが出来る。場合によって、これが外
向きの端部のみに付けられることがあるが、好ましくは
第12図に示す如く、内向きの端部にも付けた方が良い動
作をする。この唇部の端末部は下向きに水平に対して0
から90度の角度で傾いている。言い変えれば、この方向
は水平から垂直の間のいかなる角度であっても良い。第
12図の場合はこの下向きの角度が垂直に近いが、小形の
ボートの場合はこの角度が水平に対して10から15゜の間
になっている方が好ましい。ボートの設計によってはど
のような大きさの唇部でも用いることが出来るが、本発
明による小さいトレーラー型の遊覧船の1つの実施例に
於いては、ポンツーンの最大幅の約3%の幅の唇部が用
いられた。
ポンツーン形状110が第13図に示されており、これが
丸い上面112と、内向き及び外向きの端部即ちチャイン1
14,118と、及び中央の平らな部分118を含む滑水面と、
縁124,126によって上記中央部分から分離された内向き
及び外向きの傾斜部分120,122と、から成っ立っでい
る。唇部即ち尾根状部128,130が図に示す如く上記縁12
4,126の所にそれぞれ設けられている。
第14図に更に別のポンツーン140が示されており、そ
の断面が全体的に台形をしており、平らな底滑水面142
と、傾斜した内側及び外側の面144,146とを持ってい
る。第15図に示したポンツーン150は第10図に示したも
のと略同じ形をしているが、上の面152が角張っておら
ず丸くなっている。外端部の唇部154が外向きチャイン1
56の所に示されており、補助的唇部158が図に示す如く
滑水面160に設けられている。
実際にポンツーンの形を選択するには、全体的ボート
の設計仕様によって決められ、その形状及び使用する構
造材料によって費用が変わる。図に示した全ての形状の
ものが遊離に使用するごとが出来るか、好ましい小形ボ
ートの形状例に於いては、これがV型の滑水面と丸い上
面とから成り、滑水前の低速時の濡れ表面積を最少にし
ている。旋回性能を良くする場合は非対称形のものが適
している。しかしこれは必ずしも必要条件では無く、対
称形のものでも本発明によれば充分に有利に使用するこ
とが出来る。
第6及び7図に、ポンツーンの下側の面の別の実施例
が示されており、これは抗力を下げるためのものであ
る。この図に於いて、階段170が滑水面に設けられ、又
開口172が設けられ、ここから空気を、適宜設けられた
内部通路174を介し、上記階段の後の区域に送ることが
出来る。
第1から3図に示す如きトレーラー型の小形遊覧船の
1つの実施例に於いてほ、ストラット14が垂直で、流線
形の鼻部を持ち、船尾近くにテーパーが付けられ、その
最大幅の約70%の幅の所で切断部に至っている。ポンツ
ーンの幅がストラットの幅の約3倍で、キール上の高さ
の約65%の所に位置する1点に向って船首にテーパーが
付けられ、外向き及び内向きの船底勾配角度がそれぞれ
15及び27.5゜になっている。そのポンツーンが内側及び
外側の側端部を持ち、又その上面が水平に対して約45゜
傾いた逆V型をしている。横桁構造体が、停止時の水面
上、約ポンツーンの1倍の高さの所に設けられ、その幅
がストラットの外側面間の距離と同じで、船首の1点に
向って収束する中心テーパー線の下に1つのV型構成部
を持ち、これが船首で切断され、その側部が各ストラッ
トの内側でストラットの厚さの約1倍の所で終わってい
る。この横桁構造体の上及び下の面が船首近くで水平面
に対してテーパーが付けられ、その船首がこの構造体の
底から上に向かってこの構造体の高さの約65%の所に位
置している。この構造体のトランサムがストラット及び
ポンツーンの船尾の前、ボートの長さの約15%の所に設
けられている。この横桁構造体が、上向き前向きに垂直
に対し約15゜の角度を持つ引込め可能の防風部をもって
いる。但し、以上の寸法は例として考え得る1つの設計
に就いて揚げたもので、これを変更した各種の船を設計
することが可能である。
以上本発明による各種の実施例に就いて説明したが、
当該技術者にとっては、本発明の思想及び請求の範囲か
ら逸脱すること無く各種の変更を行なうことは容易であ
り、これらは全て本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による滑水式双胴構造体を装備した小
形ボートの代表的1例を示す側面図、 第2図は、第1図の線1−1に沿い一部を切り欠いて示
す断面図、 第3図は、第1図のボートの正面図、 第4図は、別の夷施例によろポンツーンとストラットの
配置を示す正面図、 第5図は、複ストラットの形状を第2図と同様にして示
す断面図、 第6図は、階段状ポンツーンの側面図、 第7図は、第6図を下から見た平面図、 第8図は、第1図の線8−8に沿う拡大断面図、 第9図は、傾斜したストラットと別の形状のポンツーン
とを第8図と同様にして示す拡大断面図、 第10図は、更に別の形のポンツーンと、広げることの出
来る水申翼とを同様にして示す拡大断面図、 第11図は、第10図を下から見た平面図、 第12図から15図は、更に別の実施例によるポンツーンの
形状を示す拡大断面図、である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−102693(JP,A) 実開 昭62−121185(JP,U) 実開 平1−80594(JP,U) 実開 昭63−74394(JP,U) 特公 昭16−5483(JP,B1) 米国特許4174671(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63B 1/12 B63B 1/18 B63B 1/20

Claims (36)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間隔を持って離れて平行に設けられた細長
    い1対のポンツーンと; 上記各ポンツーンからそれぞれ上向きに延びる少なくと
    も1つのストラットで; 上記ストラットが流線形の鼻部区域を持ち、又その幅が
    取付けられた上記ポンツーンのそれよりも狭い、もの
    と; 上記ストラットの上に支持される上部構造体で、水面線
    より上に支持されるものと、 を含み、 各上記ポンツーンが、高速時に水面上を滑水するための
    滑水面と、その内側と外側の側端部に鋭く尖ったチャイ
    ンと、を持ち、上記ポンツーンの断面幅が少なくともそ
    の高さ方向に沿って変化し、一方その断面幅の最も広い
    点が上記ポンツーンの頂部よりも下にあり、船が水中に
    停止しているとき、上記ポンツーンの少なくとも実質的
    部分に水面が下に横わる如くにした、双胴船。
  2. 【請求項2】上記ポンツーンが、上記上部構造体を上昇
    させるのに十分な排水浮力を持ち、又、船が水中に少な
    くとも停止しているとき、上記各ストラットの少なくと
    も大部分が水面から外に出ており、一方そのときの水面
    線が上記ポンツーンの頂部近くに横わっている請求項1
    記載の双胴船。
  3. 【請求項3】上記ポンツーンの下の面が全体的にV字形
    をしている請求項1記載の双胴船。
  4. 【請求項4】上記のV字形の面が非対称形である請求項
    3記載の双胴船。
  5. 【請求項5】上記各ポンツーンの上部表面がその断面に
    於いて円形である請求項1記載の双胴船。
  6. 【請求項6】上記の丸い表面が卵形をしており、又上記
    ストラットの取付け線に対して非対称である請求項5記
    載の双胴船。
  7. 【請求項7】上記各ポンツーンの上記上部表面が逆V字
    形をしている請求項1記載の双胴船。
  8. 【請求項8】上記各ポンツーンの滑水面がそのキールの
    両側に、ある船体勾配角度を持っている請求項1記載の
    双胴船。
  9. 【請求項9】内向き側の上記船体勾配角度が外向き側の
    それよりも大きい請求項8記載の双胴船。
  10. 【請求項10】上記内向き側の上記船体勾配角度が10か
    ら90゜の間である請求項8記載の双胴船。
  11. 【請求項11】上記外向き側の上記船体勾配角度が10か
    ら25゜の間である請求項8記載の双胴船。
  12. 【請求項12】上記各ポンツーンが、その外側端部に沿
    って延びる下向きに曲がり、内側が凹んだ唇部を持って
    いる請求項1記載の双胴船。
  13. 【請求項13】上記各ポンツーンが、その内側端部に沿
    って延びる別の下向きに曲がり、内側が凹んだ唇部を持
    っている請求項12記載の双胴船。
  14. 【請求項14】上記唇部の角度が水平に対して0から90
    ゜の間の角度である請求項12記載の双胴船。
  15. 【請求項15】上記唇部が水平に対して10から15゜の間
    の下向き角度で終わっている請求項12記載の双胴船。
  16. 【請求項16】上記各ポンツーンは、ほぼ1点に向かっ
    て収束する形状の船首尖端部を備える請求項1記載の双
    胴船。
  17. 【請求項17】上記各ポンツーンが長手方向中心軸を有
    し、上記各ポンツーンの船首尖端部は、上記中心軸より
    上に位置している請求項16記載の双胴船。
  18. 【請求項18】上記各ポンツーンの後の部分の厚さが上
    記ポンツーンの後端部に向ってテーパーを持っている請
    求項1記載の双胴船。
  19. 【請求項19】上記ストラットが上記ポンツーンに対し
    その中心を外れて取り付けられている請求項1記載の双
    胴船。
  20. 【請求項20】上記ストラットが垂直である請求項1記
    載の双胴船。
  21. 【請求項21】上記ストラットが傾斜している請求項1
    記載の双胴船。
  22. 【請求項22】上記上部構造体がその下面に沿って延び
    る少なくとも1つのV形の構造体を持ち、上記上部構造
    体の船首付近にその尖端を持っている請求項1記載の双
    胴船。
  23. 【請求項23】上記V形の構造体の後端部が上記上部構
    造体の船尾付近で終わっている請求項22記載の双胴船。
  24. 【請求項24】上記V形の構造体が断面の申心線付近に
    置かれている請求項22記載の双胴船。
  25. 【請求項25】1対のV形の構造体が、それぞれ上記上
    部構造体の両端に、上記上部構造体の下の面に沿って延
    びており、又上記ストラットが上記V形の構造体の下の
    面に取付けられている請求項22記載の双胴船。
  26. 【請求項26】1つの船内エンジンが上記V形構造体に
    それぞれ置かれている請求項25記載の双胴船。
  27. 【請求項27】少なくとも1つの片持ち式水中翼が上記
    各ポンツーンに取り付けられている請求項1記載の双胴
    船。
  28. 【請求項28】2つのポンツーンの間の間隔部に上記ポ
    ンツーンの内側に向かい且つそれから遠ざかる方向に上
    記翼が拡げられた拡翼位置と、上記翼がポンツーンの1
    つの面と同一平面上に納まる格納位置との間で、上記各
    水中翼を移動させるための収納手段を含む請求項27記載
    の双胴船。
  29. 【請求項29】内向きの釣合いホイルが上記各ポンツー
    ンの後端部に取付けられ、上記釣合いホイルが上記ポン
    ツーンの軸から内側に且つ遠ざかる方向に伸びている請
    求項1記載の双胴船。
  30. 【請求項30】後ろ向きに突出する釣合い板が上記各ポ
    ンツーンの滑水面の後端部に取り付けられている請求項
    1記載の双胴船。
  31. 【請求項31】上記ポンツーンの下の面がV形をしてお
    り又2つの平らな滑水面を持っており、且つ又、後ろ向
    きに突出する釣合い板が上記ポンツーンの各平らな滑水
    面の後端部に取り付けられている請求項30記載の双胴
    船。
  32. 【請求項32】上記各ポンツーンの上記滑水面が、その
    長手方向に間隔を持って設げられた複数の段階を持って
    いる請求項1記載の双胴船。
  33. 【請求項33】上記各段階の後ろの区域にガスを供給す
    る供給手段を含む請求項32記載の双胴船。
  34. 【請求項34】上記各ポンツーンの厚さが、上記の取付
    けられたストラットのそれの少なくとも2倍である請求
    項1記載の双胴船。
  35. 【請求項35】2つのストラットが上記各ポンツーンか
    ら上向きに延び、又その上端部が上記上部構造体に取り
    付けられている請求項1記載の双胴船。
  36. 【請求項36】上記ストラットが上記ポンツーンと接続
    する区域が拡大されており、又船内に搭載されたエンジ
    ンが上記の拡大された区域の中にそれぞれ置かれている
    請求項1記載の双胴船。
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