JP2812605B2 - 多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

多層セラミック基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体LSI、チップ部
品などを搭載し、かつそれらを相互配線するための多層
セラミック基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、低温焼結ガラス・セラミック多層
基板の開発によって、導体材料に、金、銀、銅、パラジ
ウムまたはそれらの混合物を使用することができるよう
になった。これらの金属は従来使用されていたタングス
テン、モリブデンなどに比べ導体抵抗が低く、且つ使用
できる設備も安全であり、従って低コストに製造でき
る。
【0003】一方これらの金属の内、貴金属である金、
銀、パラジウムは高価でかつ価格変動が大きいことか
ら、安価で価格変動の少ないCu電極材料の使用が望ま
れている。
【0004】ここではそれらの低温焼結多層基板の代表
的な製造方法の一例を述べる。低温焼結多層基板の製造
方法には大きく分けて3種類の方法がある。まず第1に
多層基板の内層電極に銀を用い、低温焼結基板のグリー
ンシートを所望の枚数積層し、空気中で焼成し、その後
最上層に銀、パラジウムペーストを印刷、焼成して得ら
れるものである。これは内部にインピーダンスの小さい
銀を用い、最上層に半田耐熱を有する銀・パラジウムを
使用するものである。
【0005】第2は、内部の電極に上記と同様に銀を用
い、最上層に銅を用いる方法である。最上層配線に銅を
用いることで、上記の銀・パラジウムを用いる方法に比
べインピーダンスが低く、半田濡れの点でも有効なもの
である(例えば特公平3−78798号公報)。しか
し、最上層に用いる銅は銀との共晶温度が低いため600
℃程度の低温焼成銅ペーストを用いなければならない。
その結果、接着強度、半田濡れの点で課題が多い。
【0006】最後に第3の方法として、内層および最上
層に銅電極を用いる方法がある(例えば特願昭55−1
28899号)。導体抵抗、半田濡れ性、コストの点で
最も良いが、すべて窒素などの不活性雰囲気で焼成しな
ければ成らずその作製が困難である。一般に銅電極を使
用するには、基板上にCuペーストでスクリーン印刷に
て配線パターンを形成し、乾燥後、Cuの融点以下の温
度(850 〜950 ℃程度)で、かつCuが酸化されず導体
ペースト中の有機成分が十分燃焼するように酸素分圧を
制御した窒素雰囲気中で焼成を行なうものである。多層
する場合は、同様の条件で絶縁層を印刷、焼成して作製
する。
【0007】しかし、焼成工程における雰囲気を適度な
酸素分圧下にコントロールすることは困難であり、また
多層化する場合、各ペーストを印刷後にその都度焼成を
繰り返し行なう必要があり、リードタイムが長くなり設
備などのコストアップにつながるなどの課題を有してい
る。
【0008】そこで特願昭59−147833号におい
て、セラミック多層基板の作製にあたり、酸化第二銅ペ
ーストを用い、脱バインダ工程、還元工程、焼成工程の
3段階を用いる方法がすでに開示されている。それは酸
化第二銅を導体の出発原料として多層体を作製し、脱バ
インダ工程は、炭素に対して充分な酸素雰囲気でかつ内
部の有機バインダを熱分解させるに充分な温度で熱処理
を行なう。そして、その次に、酸化第二銅を銅に還元す
る還元工程と、基板の焼結を行なう焼成工程とを有する
ことにより、成立しているものである。これにより、焼
成時の雰囲気制御が容易になり緻密な焼結体が得られる
ようになった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ック多層基板には以下に示すような課題がある。それ
は、セラミック多層基板が焼成時に焼結に伴う収縮を生
じることである。この焼結に伴う収縮は、使用する基板
材料、グリーンシート組成、粉体ロットなどにより異な
る。これにより多層基板の作製においていくつかの問題
が生じている。
【0010】まず第1に、多層セラミック基板の作製に
おいては前述のごとく内層配線の焼成を行なってから最
上層配線の形成を行なうため、基板材料の収縮誤差が大
きいと、最上層配線パターンと寸法誤差を生じるため内
層電極との接続を行うことができない。その結果、収縮
誤差を許容するように予め最上層電極部に必要以上の大
きい面積のランドを形成しなければならない。このよう
な手法では結果的に配線可能な領域が限定され、高密度
の配線を必要とする回路には使用できない。また予想さ
れる収縮誤差にあわせて最上層配線のためのスクリーン
版をいくつか用意しておき、基板の収縮率に応じて使用
する方法が取られているが、この方法ではスクリーン版
を数多く用意しなければならず不経済である。
【0011】一方、最上層配線を内層焼成と同時に行な
えば大きなランドを必要としないが、この同時焼成法に
よっても基板そのものの収縮誤差はそのまま存在するの
で、基板作製後の部品搭載時のクリーム半田印刷におい
て、その誤差のため必要な部分に印刷できない場合が起
こる。また部品実装においても所定の部品位置とズレが
生じる。
【0012】第2にグリーンシート積層法による多層基
板は、グリーンシートの造膜方向により幅方向と長手方
向によってもその収縮率が異なる。このこともセラミッ
ク多層基板の作製の障害となっている。これらの収縮誤
差をなるべく少なくするためには、製造工程において、
基板材料およびグリーンシート組成の管理はもちろん、
粉体ロットの違いや積層条件(プレス圧力、温度)を十
分管理する必要がある。しかし、一般に収縮率の誤差は
±0.5 %程度存在すると言われている。
【0013】一方、ソリッドな電極を用い積層体をポー
ラスなセラミックで加圧しながら焼成する方法が提案さ
れている(米国特許第4、753、694号公報および
米国特許第4、879、156号公報)。この方法は、
厚膜焼成導体では導体の抵抗が高いことから銅箔などの
ソリッドな電極パターンをキャリアフィルム上に転写
し、さらにその上に絶縁層をグリーンシート法で形成
し、ビア加工の後積層して多層積層体を形成し、その両
面をポーラスな焼結体で挟み込み、さらに金型に挿入し
て加圧しながら焼成する方法である。この方法による
と、横方向の収縮が仰制され加圧により縦方向の収縮が
起こる。
【0014】しかしながらこの方法には次のような課題
がある。それは脱バインダ時にバインダの除去が完全に
起こるようなポーラスな焼結体であることが必要である
ため、逆に基板の焼結時に基板と接着してしまい、取り
外しが困難であるという問題である。さらに、加圧して
焼成する必要があるため焼成炉が複雑となり、かつ量産
性に欠ける。
【0015】このことは多層基板にかかわらずセラミッ
ク、およびガラス・セラミックの焼結を伴うものに共通
の課題である。従って本発明は、基板材料の収縮が厚み
方向にだけ起こり、平面方向の収縮がゼロであると共
に、特別な装置を必要とせず量産性に富む工業上極めて
有効である多層セラミック基板の製造方法を見い出すこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は少なくとも有機バインダと可塑剤とを含む
ガラス・セラミックよりなりかつ導体ペースト組成物で
電極パターンが形成されたグリーンシートを所望枚数積
層した第1の積層体と、同様に作製した第2の積層体と
の間に、前記ガラス・セラミックの焼成処理温度で焼結
しない無機組成物よりなるグリーンシートを挟み込んで
積層した後、焼成処理を行い、その後前記焼結しない無
機組成物を取り除くことを特徴とする多層セラミック基
板の製造方法を提供する。
【0017】さらに本発明は、少なくとも有機バインダ
と可塑剤とを含むガラス・セラミックよりなりかつ導体
ペースト組成物で電極パターンが形成されたグリーンシ
ートを所望枚数積層した積層体群の層間に、前記ガラス
・セラミックの焼成処理温度で焼結しない無機組成物よ
りなるグリーンシートを挟み込んで積層した後、焼成処
理を行い、しかる後、前記ガラス・セラミック積層体群
の層間に存在する焼結しない無機組成物層を取り除くこ
とを特徴とする多層セラミック基板の製造方法を提供す
る。
【0018】本発明で使用される焼成処理は特に限定的
ではないが通常、800 ℃〜1000℃の範囲で行なわれる。
焼成処理で焼結しない無機組成物よりなるグリーンシー
トは、Al2 3 、MgO、ZrO2 、TiO2 、Be
O、BNを少なくとも1種含み、焼成処理の後、例えば
超音波洗浄法で取り除かれる。
【0019】本発明の導体ペーストはAg、Ag/P
d、Ag/Pt、Cu、CuOのいずれかを主成分とす
ることができる。
【0020】
【作用】上記のような工程を行なうことによって、焼成
時において厚み方向にだけ収縮し、平面方向には収縮し
ない多層ガラス・セラミック基板が得られる。これは、
ガラス・セラミック積層体群の層間に焼結しない材料が
挟み込まれているため、平面方向の収縮が阻止されるた
めである。この後、不必要な焼結しない材料を取り除く
だけで、所望枚数の多層基板が一度で得られる。
【0021】またソリッドな導体だけでなく、通常に使
用される厚膜導体を用いても厚み方向にだけ収縮する基
板がえられる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の一実施例のグリーン
シート積層体の断面を示す図であり、図2は同実施例の
グリーンシート積層体の製造プロセスを示すフローチャ
ートであり、図3は本発明のその他の実施例のグリーン
シート積層体の断面を示す図である。 (実施例1)まず多層セラミック基板の作製方法を図2
のフローチャートを参考に説明する。
【0023】基板材料のガラス・セラミックには、ホウ
珪酸鉛ガラス粉末にセラミック材料としてのアルミナ
(Al2 3 )粉末を重量比で50対50とした組成物(日
本電気硝子社製 MLS−19)を用いた。このガラス
・セラミック粉を無機成分とし、有機バインダとしてポ
リビニルブチラール(PVB)、可塑剤としてジ−n−
ブチルフタレート、溶剤としてトルエンとイソプロピル
アルコールの混合液(30対70重量比)を混合し、スラリ
ーとした。
【0024】このスラリーをドクターブレード法で有機
フィルム上にシート成形した。この時、造膜から乾燥、
打ち抜き、さらには必要に応じてビアホール加工を行う
各工程を連続的に行うシステムを使用した。このグリー
ンシートに銀ペーストを用いて導体パターンを形成し、
スクリーン印刷法によってビアホール埋め印刷を行っ
た。導体ペーストは、Ag粉末(平均粒径1μm)に接
着強度を得るためのガラスフリット(日本電気硝子社製
GA−9ガラス粉末、平均粒径2.5 μm)を5wt%
加えたものを無機成分とし、有機バインダであるエチル
セルロースをターピネオールに溶かしたビヒクルととも
に加えて、3段ロールにより適度な粘度になるように混
合したものを用いた。なおビア埋め用のAgペースト
は、更に無機成分として前記ガラス・セラミック粉末を
15重量%加えたものを使用した。
【0025】次に焼結の起こらないグリーンシートは、
無機成分としてアルミナ(住友アルミ社製 AL−41
平均粒径1.9 μm)粉末のみを用い、前記ガラス・セ
ラミック基板用グリーンシートと同様のグリーンシート
組成で、同様の方法で作製した。前記基板用グリーンシ
ートの厚みは約200 μm、アルミナグリーンシートの厚
みは約300 μmであった。
【0026】前記基板用グリーンシートに印刷を行なっ
たものを所定の枚数打ち抜いて重ね合わせ、さらにその
上面に前記アルミナグリーンシートを打ち抜いて重ね合
わせた。さらに前記の基板用グリーンシートに印刷を行
なったものを所定の枚数打ち抜いて重ね合わせた。この
状態で熱圧着して積層体を形成した。熱圧着条件は、温
度が80℃、圧力が200 Kg/cm2 であった。図1にその構
成を示す。1は前記基板材料によるガラス・セラミック
グリーンシート層、2はアルミナによる未焼結グリーン
シート層、3は内部電極層、4は1とは別のガラス・セ
ラミックグリーンシート層である。
【0027】次に前記積層体をアルミナ96%基板上に乗
せ空気中で脱バインダ処理した後焼成した。条件として
はバッチ炉によって2時間、500 ℃に保持することによ
り脱バインダし、ベルト炉によって空気中、900 ℃で1
時間焼成を行なった。(900℃の保持時間は約12分であ
る。)焼成後の積層体を観察すると、それぞれのガラス
・セラミック基板は平面方向の収縮が起こらず、かつガ
ラス・セラミック基板の間には未焼結のアルミナ層が存
在する。次に前記焼結済みの積層体を酢酸ブチル溶剤中
に浸し超音波洗浄を行なったところ、ガラス・セラミッ
ク基板層間のアルミナ層をきれいに取り除くことがで
き、2 枚のガラス・セラミック焼結体が得られた。この
焼成後の基板の収縮率を測定すると、それぞれ0.1 %以
下であった。
【0028】この結果、平面方向の収縮が起こらなかっ
た多層基板を同時に2枚作製することができた。さらに
この多層基板に銀・パラジウムペーストを用いて最上層
パターンをスクリーン印刷し、乾燥後、前記と同様にし
て焼成を行なった。内層基板の収縮が極めて小さい為、
最上層パターンの印刷ズレがなかった。 (実施例2)基板材料のガラス・セラミックグリーンシ
ートは実施例1と同様の組成の物を用いた。このグリー
ンシートにCuOペーストを用いて導体パターンを形成
し、スクリーン印刷法によってビアホール埋め印刷を行
った。導体ペーストは、CuO粉末(平均粒径3μm)
に接着強度を得るためのガラスフリット(日本電気硝子
社製 LS−0803ガラス粉末、平均粒径2.5 μm)
を3wt%加えたものを無機成分とし、有機バインダで
あるエチルセルロースをターピネオールに溶かしたビヒ
クルとともに加えて、3段ロールにより適度な粘度にな
るように混合したものを用いた。なおビア埋め用CuO
ペーストは、更に無機成分として前記ガラス・セラミッ
ク粉末を15重量%加えたものを使用した。
【0029】次に焼結の起こらないグリーンシートは無
機成分として酸化ベリリウム(BeO)(関東化学社製
平均粒径1μm)粉末のみを用い、前記ガラス・セラ
ミック基板用グリーンシートと同様のグリーンシート組
成で、同様の方法で作製した。前記基板用グリーンシー
トの厚みは約200 μm、アルミナグリーンシートの厚み
は約300 μmであった。
【0030】前記基板用グリーンシートに印刷を行なっ
たものを所定の枚数打ち抜いて重ね合わせ、さらにその
上面に前記アルミナグリーンシートを打ち抜いて重ね合
わせた。さらに基板用グリーンシートに印刷を行なった
ものを所定の枚数打ち抜いて重ね合わせた。この工程を
繰り返し行なって、所定の積層数の基板層が10層重なり
合うように積層した。この状態で熱圧着して積層体を形
成した。熱圧着条件は、温度が80℃、圧力が200 Kg/cm
2 であった。図3に積層後の積層体の断面図を示す。
【0031】図から明らかなように所定の層数の基板層
10枚に対し、その間に酸化ベリリウムグリーンシート層
は9枚存在する。次に、焼成の工程を説明する。まず最
初は、脱バインダ工程である。この発明に使用したグリ
ーンシート、CuOペーストの有機バインダは、PVB
及びエチルセルロースである。したがって空気中での分
解温度は500 ℃以上あればよいので、600 ℃の温度を使
用した。その後前記積層体を水素ガス100 %雰囲気中、
200 ℃で5時間還元した。この時のCu層をX線回折に
より分析したところ、100 %Cuであることが確認され
た。ガラス・セラミック基板層および酸化ベリリウム層
は脱バインダ工程が終わっているのでポーラスな状態で
あり、そのため基板層内部も容易に金属銅に還元できた
ものと思われる。
【0032】次に焼成工程は、メッシュベルト炉におい
て純窒素中、900 ℃で行なった。以上の様にして作製し
たガラス・セラミック積層体間の酸化ベリリウム層を実
施例1と同様にして超音波洗浄により取り除いた。収縮
率を評価したところ、全ての基板層の収縮率は0.15%以
下であった。本実施例においても銅ペーストを用いて最
上層に印刷し焼成を行なったところ、良好な低温焼結多
層基板が得られた。
【0033】なお本実施例では未焼結材料としてAl2
3 およびBeOを用いたが、MgO、ZrO2 、Ti
2 、BNを用いても同様の効果が得られた。またガラ
ス・セラミックグリーンシート群と未焼結グリーンシー
ト層を同時に積層したが、ガラス・セラミックグリーン
シート群の積層だけを行い、最後にそのガラス・セラミ
ックグリーンシート群と未焼結グリーンシートを組み合
わせて積層した場合も同様の効果が得られた。
【0034】また、最上層パターンを基板焼成後に形成
したが、最上層ペーストをグリーンシート上に印刷し、
同時焼成しても得られることは云うまでもない。以上の
ように本発明によれば、多層セラミック基板の作製工程
において、焼結の起こらない無機成分からなるグリーン
シート層を多層基板間に挟み込んで焼成処理を行なう
と、焼結による収縮が平面方向で全く起こらないばかり
か多数個の多層基板が同時に得られる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば前記のような工程を行な
うことによって、焼成時において厚み方向だけ収縮し、
平面方向には収縮しない多層ガラス・セラミック基板が
同時に2枚以上得られる。これにより多層基板に使用す
る基板材料、グリーンシート組成、粉体ロットなどによ
り変動しない常に同一寸法の基板が得られる。
【0036】また、多層セラミック基板の作製において
前述のごとく内層配線の焼成を行なってから最上層配線
の形成を行なっても、最上層配線パターンと内層の接続
が完全となる。その結果、接続用のランド面積を小さく
することができ、高密度な多層配線基板が得られる。さ
らに用意するスクリーン版が少なくて済み、かつ基板設
計において収縮率を逆算し内層パターンを拡大する必要
がないので経済的である。
【0037】また焼成時に特に加圧を必要としないた
め、特別な金型、焼成炉が必要でなく、通常のベルト焼
成炉でも作製が可能な極めて量産性に富む製造方法であ
る。以上のように、本発明はグリーンシート積層法の最
大の欠点であった収縮誤差の課題を解決するとともに極
めて量産性に富む有効な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のグリーンシート積層体
を示す断面図である。
【図2】本発明の製造方法を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明の第2の実施例のグリーンシート積層体
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス・セラミックグリーンシート層 2 未焼結グリーンシート層 3 内部電極層 4 ガラス・セラミックグリーンシート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 嘉文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 三浦 和裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−138792(JP,A) 特開 平5−110258(JP,A) 特開 平2−32595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 3/46

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機バインダと可塑剤とを含
    むガラス・セラミックよりなりかつ導体ペースト組成物
    で電極パターンが形成されたグリーンシートを所望枚数
    積層した第1の積層体と、同様に作製した第2の積層体
    との間に、前記ガラス・セラミックの焼成処理温度で焼
    結しない無機組成物よりなるグリーンシートを挟み込ん
    で積層した後、焼成処理を行い、その後前記焼結しない
    無機組成物を取り除くことを特徴とする多層セラミック
    基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼成処理を800 ℃〜1000℃の範囲で行う
    ことを特徴とする請求項1記載の多層セラミック基板の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 焼成処理で焼結しない無機組成物よりな
    るグリーンシートが、Al2 3 、MgO、ZrO2
    TiO2 、BeO、BN、の内少なくとも1種以上を含
    むグリーンシートからなることを特徴とする請求項1記
    載の多層セラミック基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成処理で焼結しない無機組成物を超音
    波洗浄法で取り除くことを特徴とする請求項1記載の多
    層セラミック基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 導体ペーストがAg、Ag/Pd、Ag
    /Pt、Cu、CuOのいずれかを主成分とすることを
    特徴とする請求項1記載の多層セラミック基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 少なくとも有機バインダと可塑剤とを含
    むガラス・セラミックよりなりかつ導体ペースト組成物
    で電極パターンが形成されたグリーンシートを所望枚数
    積層した積層体群の層間に、前記ガラス・セラミックの
    焼成処理温度で焼結しない無機組成物よりなるグリーン
    シートを挟み込んで積層した後、焼成処理を行い、しか
    る後、前記ガラス・セラミック積層体群の層間に存在す
    る焼結しない無機組成物層を取り除くことを特徴とする
    多層セラミック基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 焼成処理を800 ℃〜1000℃の範囲で行う
    ことを特徴とする請求項6記載の多層セラミック基板の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 焼成処理で焼結しない無機組成物よりな
    るグリーンシートが、Al2 3 、MgO、ZrO2
    TiO2 、BeO、BN、の内少なくとも1種以上を含
    むグリーンシートからなることを特徴とする請求項6記
    載の多層セラミック基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 焼成処理で焼結しない無機組成物を超音
    波洗浄法で取り除くことを特徴とする請求項6記載の多
    層セラミック基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 導体ペーストがAg、Ag/Pd、Ag
    /Pt、Cu、CuOのいずれかを主成分とすることを
    特徴とする請求項6記載の多層セラミック基板の製造方
    法。
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