JP2810927B2 - 制振梁 - Google Patents

制振梁

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は構造物の床面の上下振動を抑制するための制
振梁に関する。
「従来の技術」 地震や機械振動等の外力によって構造物の床面に発生
する上下振動を抑制するための制振梁として、たとえば
第4図および第5図に示すものが従来より知られてい
る。
第4図に示すもの(実開昭61−181410号)は、鋼板を
折り曲げ加工して形成した断面略Σ形の形鋼からなる梁
材1のフランジ2,2の内側面に、振動減衰性能の高い粘
弾性体層3を2枚の鋼板4,4で挾持してなる制振ユニッ
ト5,5をそれぞれ取り付けた構成のものである。また、
第5図に示すもの(実開昭57−84218号)は、粘弾性体
層6を2本のみぞ形鋼7,7のそれぞれの背面で挾持して
一体化して断面をH型となしたものである。
「発明が解決しようとする課題」 上記2例の制振梁は、いずれも、構造物の床面に発生
する振動エネルギを振動減衰性能の高い粘弾性体層3,6
で吸収することによって、構造物に発生する振動を抑制
しようというものであるが、それぞれ次のような欠点が
あった。
すなわち、第4図に示したものは、粘弾性体層3にさ
ほど大きな変形量が加わるものではなく、このため微振
動を抑制することはできるが大きな振動に対してはさほ
ど有効なものではない。また、梁材1の断面が特殊な略
Σ形状であるため成形や加工が難しく、設計し難い等の
欠点もある。
また、第5図に示したものは、粘弾性体層6が垂直な
状態で使用されるため、水平方向の振動吸収には効果的
であるが上下方向の振動を吸収するには不適当なもので
ある。
本発明は上記従来の制振梁の有する欠点を解消し得
て、床面の上下振動を効果的に抑制し得る有効な制振梁
を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 本発明の制振梁は、鉄骨とコンクリートとの複合構造
とされた梁材の下面に、複数枚の長尺の鋼板と粘弾性材
を貼り合わせ、長手方向に変位可能に積層してなる構造
の制振装置を装備したものである。
「作用」 本発明の制振梁は、梁材が鉄骨とコンクリートとの複
合構造とされているので、純鉄骨造とされている場合に
比してその自重は大きくなるものの剛性は自ずと高まる
ので、変形抑制の点で純鉄骨造の場合に比して有利なも
のである。そして、地震時等に梁材が上下振動した際に
は、梁材の上面および下面はそれぞれ長手方向に伸縮す
るように変形することになるが、その際には、梁材の下
面に取り付けられている制振装置の各鋼板どうしが長手
方向に位置ずれを生じ、それに伴って各鋼板間に挟み込
まれている粘弾性材が変形し、その変形により振動エネ
ルギが吸収され、これによって梁材の上下振動は速やか
に減衰させられる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を第1図ないし第3図を参照
して説明する。
第1図は本実施例の制振梁の横断面図、第2図はその
下面を示す図であって、この制振梁は、梁材10の下面に
制振装置11を装備した構成とされている。
梁材10は、鉄骨12とコンクリート13との複合構造、つ
まり、断面H型の鉄骨12の下部のみがコンクリート13に
より被覆された形態の部分的なSRC造とされたものであ
って、この梁材10により床スラブ14が支持されるように
なっている。符号15は梁材10と床スラブ14とを一体化す
るためのスタッドである。なお、鉄骨12の下部を覆うコ
ンクリート13に対してプレストレスを導入するようにし
ても良く、その場合はPC鋼材をコンクリート13中に埋設
して緊張すれば良い。
上記梁材10の下面(コンクリート13の下面)は平坦面
とされていて、そこには上記制振装置11が装備されてい
る。制振装置11は、第3図にその中間部を省略して示し
たように、複数枚(図示例のものでは5枚)の長尺の鋼
板20…を2組に分けて粘弾性材21…を介して貼り合わせ
ることによって、それら鋼板20…を長手方向に変位可能
に積層した構成のものである。すなわち、5枚の鋼板20
…のうち、上下および中間の3枚の鋼板を1組となすと
ともに、他の2枚の鋼板を他の1組となし、それら各組
の鋼板20…を粘弾性材21…を挟み込んで交互に積層し、
一方の組の鋼板の一端(第2図、第3図において右端)
をコンクリート13に対してボルト30により固定し、他方
の組の鋼板の一端(同、左端)を同様にボルト31により
コンクリート13に固定したものとされている。符号32は
スペーサである。
また、制振装置11の中間部分は、梁材10の下面から垂
れ下がることのないように、かつ、梁材10に対する変位
(長手方向のずれ)が拘束されないように、吊具40によ
って支持されるようになっている。その吊具40は第1
図、第2図に示すように、制振装置11を支持するために
ほぼ等間隔で設けられた複数本(図示例のものでは6
本)の支持棒41…と、それら支持棒41…をコンクリート
13から吊り下げるための三方枠状の吊棒42…と、それら
吊棒42…とコンクリート13との間に介装される緩衝材
(ゴムクッション等)43…から構成されている。
なお、第1図に示すように、最下段の鋼板20は他の鋼
板に比して幅広とされ、その両側縁は上方に折り曲げら
れた形態とされているが、そのようにすることに限るも
のではない。また、上記の吊具40も、制振装置11の中間
部分を梁材11の下面から垂れ下がることのないように、
かつ、梁材10に対する変位を拘束しない形態で支持し得
るものであれば、他の構成のものも採用し得る。
上記の制振梁では、梁材10が鉄骨12とコンクリート13
との複合構造とされているので、梁材が純鉄骨造である
場合に比して自ずと高剛性となっており、それ自体で上
下方向の変形が抑制されるものとなっている。また、上
記の梁材10が上下振動したときには、その梁材10の上部
および下部は伸縮するように変形することになるが、そ
の際には制振装置11を構成している各組の鋼板20…が梁
材10の長手方向に相対的にずれることになり、それに伴
って粘弾性材21…が変形し、それによって振動エネルギ
が吸収されて梁材10の上下振動が速やかに減衰させられ
ることになる。
したがって、この制振梁を採用することにより床スラ
ブ14の上下振動を十分に抑制することができ、床面の振
動が特に問題とされる建築物の梁として適用して好適で
ある。
なお、粘弾性材21としてはたとえばゴムアスファルト
系のものを用いると良く、その粘弾性材の面積、層数、
厚み等を適宜調節することで、所望の減衰特性を自由に
得ることができる。
また、上記実施例における梁材10は、鉄骨12の下部の
みをコンクリート13により被覆した形態の部分的なSRC
造のものとしたが、梁材の形態は鉄骨とコンクリートと
の複合構造であれば適宜で良く、たとえば鉄骨全体をコ
ンクリートにより被覆した一般のSRC造や、充填型ある
いは被覆型もしくは充填被覆型の鋼管コンクリート造等
を採用できるし、既に述べたようにプレストレスを導入
するようにしても良い。
また、制振装置11を梁材10の下面にではなく上面や側
面に設けることも考えられるが、上記のような制振装置
11を梁材10の上面に取り付けることは床スラブ14との取
り合いから困難であるし、梁材10の側面に設けた場合に
は第5図に示した従来のものと同様に粘弾性材21が垂直
となるので効果的でなく、したがって、上記のように梁
材10の下面に制振装置11を取り付けることが良い。
「発明の効果」 以上で詳細に説明したように、本発明は、鉄骨とコン
クリートとの複合構造とされた梁材の下面に、複数枚の
長尺の鋼板と粘弾性材を貼り合わせ、長手方向に変位可
能に積層してなる構造の制振装置を装備したものである
から、梁材が純鉄骨造である場合に比して高剛性のもの
であってそれ自体で上下方向の変形が抑制されるととも
に、制振装置により梁材の振動エネルギが吸収されてそ
の上下振動を速やかに減衰させることができる、という
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明に係る制振梁の一実施例を
示すもので、第1図は横断面図、第2図はその下面を示
す図、第3図は中間部分を省略して示した制振装置の側
面図である。 第4図および第5図はそれぞれ制振梁の従来例を示す斜
視図である。 10……梁材、11……制振装置、12……鉄骨、13……コン
クリート、20……鋼板、 21……粘弾性材、40……吊具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前林 和彦 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)発明者 木村 元一 東京都港区新橋1丁目1番13号 東新建 物株式会社内 (72)発明者 沼野 主一 東京都港区新橋1丁目1番13号 東新建 物株式会社内 (72)発明者 水本 道雄 東京都港区新橋1丁目1番13号 東新建 物株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−181410(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/98 E04C 3/293

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄骨とコンクリートとの複合構造とされた
    梁材の下面に、複数枚の長尺の鋼板と粘弾性材を貼り合
    わせ、長手方向に変位可能に積層してなる構造の制振装
    置を装備したことを特徴とする制振梁。
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