JP2798239B2 - 建材の結合具 - Google Patents

建材の結合具

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JP2798239B2 JP6260626A JP26062694A JP2798239B2 JP 2798239 B2 JP2798239 B2 JP 2798239B2 JP 6260626 A JP6260626 A JP 6260626A JP 26062694 A JP26062694 A JP 26062694A JP 2798239 B2 JP2798239 B2 JP 2798239B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、木質材料(木材、構
造用集成材、LVLなど、木を材料とする建材)に通し
た棒状材に被結合材(木質材料、鉄骨、コンクリートな
ど)を固定することで、木質材料と被結合材とを結合す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木質材料の柱材に通した棒鋼と木
質材料の梁材を固定することで、柱材と梁材を結合する
には、次のように行っていた。図11は、従来の木質材
料の柱材202と梁材201の結合部分の立断面図であ
る。まず、板状の金物203を各梁材201の端部に固
定する(固定の具体的な手段については図11中で省略
するが、例えば、金物203の梁材201側の面から垂
直に張り出させて形成した板材を、梁材201端部に形
成した切込みに挿入して、この切込みに挿入した板材と
梁材201の端部とをボルトとナットで留めるなどの手
段が用いられる)。
【0003】金物203は梁材201に固定した状態
で、梁材201端部の両側から張り出している。この両
張り出し部には、それぞれボルト孔204が開けられて
いる。柱材202には、この柱材202の軸方向と垂直
に、向かい合う一方の面から他方の面に貫通させて孔2
05を開ける。柱材202の孔205が開いている2つ
の面には、金具203を固定した梁材201の端部を、
柱材201を両側から挟むようにあてがい、柱材202
を挟んで向かい合う2つの金具203の孔204、20
4と柱材202の孔206に棒鋼206を通す。この状
態で、棒鋼206の両端部207、208は、孔204
から突き出ている。棒鋼206は、その両端部207、
208の表面にのみ雄ネジが形成されている。この雄ネ
ジに、ナット209をネジ作用によりはめて締付け、柱
材202と梁材201を結合させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の技術で
建物を建造した場合は、棒鋼206は、柱材202の孔
205に差し込まれているだけであり、特に、大規模木
質構造の建築(木質材料を建材として用いており、体育
館、倉庫、工場など、一般的な二階建て木造住宅の規模
より大規模の建築)では、梁材201から柱材202に
伝達されるモーメントによる押圧力が大きく、例えば、
図12に示すように(図12では、柱材202が時計方
向に回転するようなモーメントが働いている)、棒鋼2
06が孔205内を滑って動き、梁材201の端部(金
具203)が柱材202にめり込んでしまい、必要とさ
れる強度を得ることが出来ないために、柱材202と梁
材201の剛接合を十分に行えないという問題があっ
た。
【0005】この発明は、木質材料(柱材など)に通し
た棒状材に被結合材(梁材など)を固定することで木質
材料と被結合材とを結合する技術について、たとえ大規
模木質構造の建築に用いても、必要とされる強度を得て
木質材料と被接合材の剛接合をすることが出来る技術を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、ともに木質材料の柱材に梁材を
結合するために用いる建材の結合具であって、前記柱材
の一面から対向面を貫通して形成される雌ネジの全長に
渡ってねじ込む雄ネジを有し、両端からボルトが各々ね
じ込まれる一対の雌ネジを有するとともに、端面にねじ
込み作業用の工具が係合する切り欠きを有する棒状材
と、一方側に継手を備え、他方側にボルトを通すための
ボルト孔を有し、このボルト孔からボルトを前記雌ネジ
にねじ込んで前記棒状材に固定される継手具と、前記梁
材の端面に形成される雌ネジにねじ込む雄ネジを有し、
一端からボルトがねじ込まれる雌ネジを有するととも
に、この雌ネジが開口する端面にねじ込み作業用の工具
が係合する切り欠きを有する棒状材と、一方側に継手を
備え、他方側にボルトを通すためのボルト孔を有し、こ
のボルト孔からボルトを前記雌ネジにねじ込んで前記棒
状材に固定される継手具と、この継手具の継手と前記継
手具の継手とに跨ってボルト・ナットにより固定される
連結材と、からなる構成、を特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の建
材の結合具であって、前記柱材の雌ネジに雄ネジでねじ
込まれる前記棒状材と、この棒状材の両端の雌ネジに各
々ねじ込まれるボルトによりそれぞれ固定される一対の
前記継手具と、一対の前記梁材の雌ネジに雄ネジで各々
ねじ込まれる一対の前記棒状材と、この一対の棒状材の
一端の雌ネジに各々ねじ込まれるボルトによりそれぞれ
固定される一対の前記継手具と、この一対の継手具の各
々の継手と前記一対の継手具の各々の継手とに跨ってそ
れぞれ固定される一対の前記連結材と、を備えた構成、
を特徴としている。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の建材の結合具であって、前記柱材の雌ネジに雄ネ
ジでねじ込まれる前記棒状材の一端の雌ネジにねじ込ま
れるボルトにより固定される前記継手具は、前記棒状材
の端面を含んで前記柱材の表面にあてがう当て板を有し
ていて、この当て板から突設した中央の縦板及びその上
下の補強板により前記継手が形成され、前記梁材の雌ネ
ジに雄ネジでねじ込まれる前記棒状材の一端の雌ネジに
ねじ込まれるボルトにより固定される前記継手具は、前
記棒状材の端面を含んで前記梁材の端面にあてがう当て
板を有していて、この当て板から突設した中央の縦板及
びその上下の補強板により前記継手が形成され、前記連
結材は、各々の前記縦板に跨って固定される連結板と、
各々の前記補強板に跨って固定される連結板と、からな
る構成、を特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、木質材料の柱材
に貫通する雌ネジに雄ネジで棒状材をねじ込むことによ
り、柱材に棒状材を貫通固定し、さらに、継手具のボル
ト孔から棒状材の雌ネジにボルトをねじ込むことで、柱
材にネジ結合により貫通させて埋設固定した棒状材の端
面に継手具が固定される。また、木質材料の梁材の雌ネ
ジに雄ネジで棒状材をねじ込むことにより、梁材に棒状
材を固定し、さらに、継手具のボルト孔から棒状材の雌
ネジにボルトをねじ込むことで、梁材にネジ結合により
埋設固定された棒状材の端面に継手具が固定される。こ
うして、柱材にネジ結合により貫通させて埋設固定した
棒状材の端面に固定された継手具と、梁材にネジ結合に
より埋設固定した棒状材の端面に固定された継手具と
を、各々の継手に跨る連結材をボルト・ナットにより固
定することで、柱材と梁材を剛接合することが出来る。
このとき、棒状材表面の雄ネジの各ネジ山が柱材及び梁
材の雌ネジを形成する木質繊維に食い込むことによっ
て、梁材側から棒状材に伝達されるモーメントによる押
圧力は、棒状材表面の雄ネジの各ネジ山からその周囲の
木部にほぼ均等に分散されて伝達され、柱材の応力負担
により支えることが出来る。従って、梁材側から柱材側
へ大きな力が加わった場合にも、棒状材が、例えば、柱
材に開けた孔内を動いて梁材が柱材にめり込んだりする
ことなく、剛接合を保つことが出来る。なお、予め、柱
材と梁材に各々の継手具をそれぞれ固定しておけば、こ
れらの継手具に備えられた継手を突き合わせ、これらの
継手に跨るように連結材を重ね合わせて、継手と連結材
とをボルトとナットで固定することによって、柱材と梁
材を結合することが出来る。例えば、柱材と梁材に継手
具を固定する作業を工場内などで行っておけば、建設現
場において、継手に跨るように連結材を重ね合わせてボ
ルトとナットで固定するだけで、柱材と梁材との結合は
完了する。ところで、柱材及び梁材の雌ネジに雄ネジで
棒状材をねじ込む際において、棒状材の端面には、ねじ
込み作業用の工具が係合する切り欠きがあるので、その
棒状材端面の切り欠きに工具を係合して、その工具を回
すことにより柱材及び梁材の表面まで棒状材を確実にね
じ込むことが出来る。
【0010】請求項2記載の発明によれば、柱材にネジ
結合により貫通して埋設した棒状材の両端に各々ボルト
結合によりそれぞれ固定された一対の継手具と、一対の
梁材に各々ネジ結合により埋設した一対の棒状材の一端
に各々ボルト結合によりそれぞれ固定された一対の継手
具とを、各々の継手に跨った一対の連結材によりそれぞ
れ連結することによって、柱材を挟んでその両側に梁材
をそれぞれ結合出来る。
【0011】請求項3記載の発明によれば、柱材にネジ
結合して貫通埋設した棒状材の一端にボルト結合して固
定した継手具の当て板が、棒状材の端面を含んで柱材の
表面に当接して、梁材にネジ結合して埋設した棒状材の
一端にボルト結合して固定した継手具の当て板が、棒状
材の端面を含んで梁材の端面に当接し、継手が、各々の
縦板に跨った連結板により、また、各々の補強板に跨っ
た連結板によって、互いに確実な結合状態となる。
【0012】
【実施例】
[第1実施例]この実施例は、木質材料の柱の一方側に
木質材料の梁(被結合材)を結合する例である。
【0013】図3は木質材料の柱300と、梁400の
結合部分の正面図であり、図4は同平面図であり、図5
は図3におけるA−A矢視図である。図6は、この発明
の建材の結合具の一例をなす結合具1の平面図であり、
図7は同平面図である。なお、図3〜6においては、部
材の一部を、あるいは切り欠き、あるいは断面構造にし
て示している。
【0014】結合具1は、棒鋼2、4、継手金具3、鉄
板5、取付用鉄板6、6´、7などからなる。
【0015】結合具1は、棒鋼2を、例えば、4本有し
ている。図8は棒鋼2の一方側の端部24の正面図であ
り(一部を切り欠いて示している)、図9は同側面図で
ある。棒鋼2は丸鋼であり、全周に雄ネジ20が形成さ
れている。棒鋼2の一方側の端部24の軸芯部分には、
この棒鋼2の軸方向中央部に向けて孔21が開けられ、
孔21の表面全体には雌ネジ2が切られている。また、
この一方側の端部24には、例えば4つの、切り欠き2
3が刻まれている。棒鋼2の他方側の端部25は、切り
欠き23が刻まれていない以外は、一方側の端部24と
同様の構造であり、詳細な説明は省略する。
【0016】結合具1は、継手金具3を、例えば2つ有
している。この継手金具3は、一方側には継手30を備
え、他方側には、ボルト孔31を例えば4つ開けた、例
えば長方形の鉄板32を備えている。継手30は、例え
ば、鉄板32の一方の面に鉄板や形鋼を溶接加工したも
ので、例えば、一枚のジョイント板33と二枚の補強板
34とが溶接され、その断面がH形に形成されている。
ジョイント板33には、例えば3つのボルト孔35が、
各補強板34には、それぞれ、例えば2つのボルト孔3
6が開けられている。
【0017】棒鋼4の雄ネジ40は棒鋼2の雄ネジ20
と、孔41は孔21と、雌ネジ42は雌ネジ22と、切
り欠き43は切り欠き23と、一方側の端部44は一方
側の端部24と同様の部材であり、これらの符号を図
8、9に付して詳細な説明は省略する。棒鋼4の棒鋼2
と異なる点は、孔41、雌ネジ42が、一方側の端部4
4のみに形成され、他方側の端部45には形成されてい
ない点にある。
【0018】取付用鉄板6は、ボルト孔60が開けられ
た長方形状の鉄板であり、取付用鉄板6´は、取付用鉄
板6より小型で、ボルト孔60´が開けられた長方形状
の鉄板である。取付用鉄板7も、ボルト孔70が開けら
れた長方形状の鉄板である。
【0019】次に本実施例の作用について説明する。梁
材400の端部には、ギムネなどを用いて、梁材400
の軸方向に雌ネジ401を開ける。この雌ネジ401に
は棒鋼4をネジ作用でねじ込む。この作業は、切り欠き
33に嵌合する凸部を有するスパナ、ハンドルなどの手
動利器などで行う。この状態で棒鋼4の両端は雌ネジ3
01から覗いている。
【0020】柱材300には、その一方の面302か
ら、対向する他方の面303まで貫通して、ギムネなど
を用いて雌ネジ301を開ける。この雌ネジ301には
棒鋼2をネジ作用でねじ込む。この作業は、切り欠き2
3に嵌合する凸部を有するスパナ、ハンドルなどの手動
利器などで行う。この状態で棒鋼2の両端は雌ネジ30
1から覗いている。柱材300の一方の面302には、
鉄板5をあてがう。この鉄板5は、例えば長方形状であ
り、ボルト孔51が開けられている。柱材300の一方
の面302に鉄板5をあてがった状態でボルト8をボル
ト孔51に通し、鉄板5を、棒鋼2の端部24側の雌ネ
ジ22にネジ作用で締め付けて固定する。
【0021】継手金具3の一つは、鉄板32の継手30
が形成されていない面を、柱材300の他方の面303
にあてがい、ボルト孔31にボルト8を通し、継手金具
3を棒鋼2の端部25側の雌ネジ22にネジ作用で締め
付けて固定する。継手金具3のもう一つも同様に、鉄板
32の継手30が形成されていない面を梁材400の端
部にあてがい、ボルト孔31にボルト8を通し、棒鋼4
の端部の雌ネジ42にネジ作用で締め付けて固定する。
【0022】継手金具3を固定した柱材300と、継手
金具3を固定した梁材400は、取付用鉄板4、4´、
5を用いて次のように結合される。まず、柱材300に
取り付けた継手金具3の継手30の先端と、梁材400
に取り付けた継手30の先端を突き合わせる。この状態
で、取付用鉄板6と取付用鉄板6´を、両補強板30、
30に跨らせて、この両補強板30、30を上下から挟
むように重ね合わせ、ボルト8をボルト孔60、36、
60´に通してナット8´で締め付ける。また、2枚の
取付用鉄板7を、両ジョイント板33、33に跨らせ
て、この両ジョイント板33、33を左右から挟むよう
に重ね合わせ、ボルト8を、ボルト孔70、35、70
に通し、ナット8´で締め付ける。図10は、このよう
なボルトの締付けを説明する分解図である。同図では、
両継手30、30への取付用鉄板6、6´、7の重ね合
わせを矢視している。
【0023】この実施例によれば、棒鋼2の表面には雄
ネジ20が切られ、木質材料の柱材300に貫通させて
開けられた雌ネジ301にネジ作用により留められ、こ
の棒鋼2の端部25と梁材400とを継手30、30を
介して結合することができ、棒鋼2の表面の雄ネジ20
の各ネジ山が、柱材300の繊維に食い込むことによ
り、梁材400側から棒鋼2に伝達されるモーメントに
よる押圧力は、この各ネジ山からその周囲の木質材料に
ほぼ均等に分散されて伝達され、柱材300の応力負担
により支えることができ、棒鋼2が雌ネジ301の孔内
を動いて梁材400側が柱材300にめり込むことはな
いので、たとえ大規模木質構造の建築に用いても、必要
とされる強度を得て梁材400と柱材300の剛接合を
することが出来る。
【0024】また、工場などで、柱材300と梁材40
0に、各々前述のように継手金具3を予め固定しておけ
ば、あとは継手金具が固定されている柱材300と梁材
400を建設現場に搬入し、両継手金具3の両継手30
を突き合わせ、この両継手30に跨るように取付用鉄板
6、6´、7を重ね合わせた状態で、この各継手30を
各々取付用鉄板6、6´、7にボルト8とナット8´で
固定するだけで、柱材300と梁材400との結合は完
了するから、木質材料の柱材300と梁材400の結合
が鉄骨による建物と同様の作業で簡易に行え、結合作業
能率を向上させることが出来る。
【0025】[第2実施例]この実施例は、木質材料の
柱の両側に木質材料の梁(被結合材)を結合する例であ
る。
【0026】図1は木質材料の柱材300と梁材400
の結合部分の平面図であり、この発明の建材の結合具の
一例をなす結合具1の分解正面図である。図3〜9と同
一符号の部材は、第1実施例と同様の部材であり、詳細
な説明は省略する。
【0027】この実施例の構成が第1実施例と相違する
点は、第1実施例の鉄板5に代えて、継手金具3を柱材
300の一方の面302にも固定し、継手金具3を固定
した梁材400をもう一つ用意して、面302側にも梁
材400を結合した点にある。
【0028】継手金具3の柱材300や梁材400への
固定、継手金具3同士の取付用鉄板6、6´7を用いた
結合は、第1実施例と同様であり、詳細な説明は省略す
る。
【0029】この実施例によれば、第1実施例と同様の
作用、効果を奏するほか、棒鋼2の両端部24、25
に、それぞれ継手金具3を固定し、柱材300の両側に
梁材400を結合することが出来る。
【0030】なお、この発明は、上記の各実施例のみに
限定されるものではなく、種々の変形例が可能である。
例えば、第1、第2実施例とも、木質材料の柱材300
と木質材料の梁材400の結合を例として説明したが、
そのほかの木質材料同士の結合に結合具1を用いてもよ
い。
【0031】また、被結合材は、第1、第2実施例のよ
うに木質材料に限定されるものではなく、コンクリート
材、鉄骨など、種々の材料を用いることが出来る。被結
合材が木質材料でない場合には(あるいは木質材料であ
る場合でも)、継手金具3、取付用鉄板6、6’、7な
どを用いた結合形式に代えて、当該建材に最も適切な結
合形式を用いて良い。例えば、被結合材をコンクリート
材として、木質材料と結合する場合には、コンクリート
材側の継手として、コンクリート材にアンカーボルトを
埋め込むことが考えられる。
【0032】第1実施例において、棒鋼2は、その端部
部分24に雌ネジ22を開けず(即ち、棒鋼2は棒鋼4
と同様の構造となる)、鉄板5を柱材300の一方の面
302に固定しない構成としても良い。
【0033】しかし、第1、第2実施例のように、棒鋼
2の両端部24、25に雌ネジ22を形成すれば、第2
実施例のように、1本の棒鋼2で、2つの梁材400を
柱材300に結合させることができ、棒鋼を2本用意す
る必要などはなく、経済的である。
【0034】また、棒鋼2の木質材料への固定作業(木
質材料に雌ネジを形成して、棒鋼2をネジ作用で固定す
る作業)も1本だけですむので作業時間を短縮すること
ができる。
【0035】さらに、一種類の棒鋼2で、柱材300の
一方側に梁材400を結合させる場合にも、両方に梁材
400を結合させる場合にも用いることができるので、
結合具1の汎用性を高めることが出来る。
【0036】以上のように、請求項1記載の発明に係る
建材の結合具によれば、木質材料の柱材にネジ結合で貫
通埋設した棒状材の端面に固定した継手具と、木質材料
の梁材にネジ結合で埋設した棒状材の端面に固定した継
手具とを、各々の継手に跨る連結材をボルト・ナットに
より固定して、柱材と梁材を剛接合することにより、棒
状材の雄ネジが柱材及び梁材の雌ネジの木質繊維に食い
込んで、梁材側から棒状材に伝達されるモーメントによ
る押圧力が、棒状材の雄ネジからその周囲の木部にほぼ
均等に分散して伝達され、柱材の応力負担により支える
ことが出来る。従って、梁材側から柱材側へ大きな力が
加わった場合にも、棒状材が、例えば、柱材に開けた孔
内を動いて梁材が柱材にめり込んだりすることなく、大
規模木質構造の建築に用いても、必要とされる強度を得
て柱材と梁材の剛接合を保つことが出来る。しかも、木
質材料の柱材と梁材の結合が、鉄骨による建物と同様の
作業で簡易に行え、結合作業能率を向上させることが出
来る。また、例えば、柱材の両側に各々の梁材をそれぞ
れ結合させる作業において、棒状材を1本だけ使用して
結合することが可能であり、経済的である。そして、柱
材及び梁材の雌ネジに雄ネジで棒状材をねじ込む際にお
いて、棒状材端面の切り欠きに工具を係合して、その工
具を回すことにより柱材及び梁材の表面まで棒状材を確
実にねじ込むことが出来る。
【0037】請求項2記載の発明に係る建材の結合具に
よれば、請求項1記載の発明により得られる効果に加え
て、柱材を挟んでその両側に梁材をそれぞれ結合するこ
とが出来るといった利点が得られる。
【0038】また、棒状材の木質材料への固定作業(木
質材料に雌ネジを形成して、棒鋼をネジ作用で固定する
作業)も1本だけですむので作業時間を短縮することが
できる。
【0039】さらに、一種類の棒状材で、例えば、木質
材料の柱材の一方側に梁材を結合させる場合などにも、
両側に梁材を結合させる場合などにも用いることができ
るので、この発明の建材の継手具の汎用性を高めること
が出来る。
【0040】請求項3記載の発明に係る建材の結合具に
よれば、請求項1または2記載の発明により得られる効
果に加えて、継手具の当て板が、棒状材の端面を含んで
梁材または梁材の端面に当接状態となり、各々の縦板及
び補強板にそれぞれ跨った複数の連結板によって、継手
が互いに確実な結合状態となるといった利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第2実施例における柱材と梁材の結
合部分の正面図である。
【図2】この発明の第2実施例における結合具の分解正
面図である。
【図3】この発明の第1実施例における柱材と梁材の結
合部分の正面図である。
【図4】この発明の第1実施例における柱材と梁材の結
合部分の平面図である。
【図5】この発明の第1実施例における結合具の分解正
面図である。
【図6】この発明の第1実施例における結合具の分解平
面図である。
【図7】この発明の第1実施例における図1のA−A矢
視図である。
【図8】この発明の第1実施例における、柱材にねじ込
まれる棒鋼の一方側の端部の正面図である。
【図9】この発明の第1実施例における、柱材にねじ込
まれる棒鋼の一方側の端部の側面図である。
【図10】この発明の第1実施例における継手金具のボ
ルトの締付けを説明する分解図である。
【図11】従来の木質材料の柱材と梁材の結合部分の立
断面図である。
【図12】従来の木質材料の柱材と梁材の結合部分の立
断面図である。
【符号の説明】
1 結合具 2 棒鋼 3 継手金具 4 棒鋼 6 取付用鉄板 6´ 取付用鉄板 7 取付用鉄板 8 ボルト 8´ ナット 20 雄ネジ 22 雌ネジ 30 継手 31 ボルト孔 300 木質材料の柱材 400 木質材料の梁材(被結合材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/58 508 E04B 1/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ともに木質材料の柱材(300)に梁材(400)を
    結合するために用いる建材の結合具(1)であって、 前記柱材(300)の一面から対向面を貫通して形成される
    雌ネジ(301)の全長に渡ってねじ込む雄ネジ(20)を有
    し、両端からボルトが各々ねじ込まれる一対の雌ネジ(2
    2,22)を有するとともに、端面にねじ込み作業用の工具
    が係合する切り欠き(23)を有する棒状材(2)と、 一方側に継手(30)を備え、他方側にボルトを通すための
    ボルト孔(31)を有し、このボルト孔(31)からボルトを前
    記雌ネジ(22)にねじ込んで前記棒状材(2)に固定される
    継手具(3)と、 前記梁材(400)の端面に形成される雌ネジ(401)にねじ込
    む雄ネジ(40)を有し、一端からボルトがねじ込まれる雌
    ネジ(42)を有するとともに、この雌ネジ(42)が開口する
    端面にねじ込み作業用の工具が係合する切り欠き(43)を
    有する棒状材(4)と、 一方側に継手(30)を備え、他方側にボルトを通すための
    ボルト孔(31)を有し、このボルト孔(31)からボルトを前
    記雌ネジ(42)にねじ込んで前記棒状材(4)に固定される
    継手具(3)と、 この継手具(3)の継手(30)と前記継手具(3)の継手(30)と
    に跨ってボルト・ナットにより固定される連結材(6,7)
    と、 からなること、 を特徴とする建材の結合具。
  2. 【請求項2】前記柱材(300)の雌ネジ(301)に雄ネジ(20)
    でねじ込まれる前記棒状材(2)と、 この棒状材(2)の両端の雌ネジ(22,22)に各々ねじ込まれ
    るボルトによりそれぞれ固定される一対の前記継手具
    (3,3)と、 一対の前記梁材(400,400)の雌ネジ(401,401)に雄ネジ(4
    0,40)で各々ねじ込まれる一対の前記棒状材(4,4)と、 この一対の棒状材(4,4)の一端の雌ネジ(42,42)に各々ね
    じ込まれるボルトによりそれぞれ固定される一対の前記
    継手具(3,3)と、 この一対の継手具(3,3)の各々の継手(30,30)と前記一対
    の継手具(3,3)の各々の継手(30,30)とに跨ってそれぞれ
    固定される一対の前記連結材(6,7,6,7)と、 を備えたこと、 を特徴とする請求項1記載の建材の結合具。
  3. 【請求項3】前記柱材(300)の雌ネジ(301)に雄ネジ(20)
    でねじ込まれる前記棒状材(2)の一端の雌ネジ(22)にね
    じ込まれるボルトにより固定される前記継手具(3)は、
    前記棒状材(2)の端面を含んで前記柱材(300)の表面にあ
    てがう当て板(32)を有していて、この当て板(32)から突
    設した中央の縦板(33)及びその上下の補強板(34,34)に
    より前記継手(30)が形成され、 前記梁材(400)の雌ネジ(401)に雄ネジ(40)でねじ込まれ
    る前記棒状材(4)の一端の雌ネジ(42)にねじ込まれるボ
    ルトにより固定される前記継手具(3)は、前記棒状材(4)
    の端面を含んで前記梁材(400)の端面にあてがう当て板
    (32)を有していて、この当て板(32)から突設した中央の
    縦板(33)及びその上下の補強板(34,34)により前記継手
    (30)が形成され、 前記連結材(6,7)は、各々の前記縦板(33,33)に跨って固
    定される連結板(7)と、各々の前記補強板(34,34)に跨っ
    て固定される連結板(6)と、からなること、 を特徴とする請求項1または2記載の建材の結合具。
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