JP2794743B2 - 量子井戸型半導体レーザ素子 - Google Patents

量子井戸型半導体レーザ素子

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JP2794743B2 JP1009329A JP932989A JP2794743B2 JP 2794743 B2 JP2794743 B2 JP 2794743B2 JP 1009329 A JP1009329 A JP 1009329A JP 932989 A JP932989 A JP 932989A JP 2794743 B2 JP2794743 B2 JP 2794743B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光ディスク等の光源として最適な情報処理用
半導体レーザに関する。
(従来の技術) 活性層に量子井戸構造を用いた半導体レーザは、2次
元的な状態密度が形成されるため発振しきい値電流の低
減、外部微分効率の向上、温度特性の向上等高出力レー
ザとして極めて有効な特性を持つ。第8図、第9図は従
来のAlGaAs/GaAs量子井戸能高出力半導体レーザの構造
例を示す。図において1はn−GaAs基板、13はn−Al
0.4Ga0.6Asクラッド層、14はGRIN−SCH活性層、15はp
−Al0.4Ga0.6Asクラッド層、16はSiO2絶縁膜、17はAlXG
a1-XAsガイド層、18はGaAs量子井戸層をそれぞれ示す。
電流狭窄はp側に形成したSiO2絶縁膜で行なっている。
光及び注入キャリヤはテーパ状のAlXGa1-XAsガイド層17
で有効に閉じ込められるため、低しきい値で高効率な量
子井戸型半導体レーザが実現できる。(アプライド・フ
ィジックス・レター(A.P.L.)vol.49,p16〜18 1986) (発明が解決しようとする課題) しかし従来の構造では、発光層が50Åと極めて薄い1
層の量子井戸構造から形成されているため、GRIN−SCH
構造で光の閉じ込め率を高くしても、量子井戸層での局
所的な発振しきい値利得は2000cm-1以上と極めて大きく
なる。量子井戸構造は一般に光学利得が1000cm-1を越え
ると障壁層へのオーバーフロー電流の増大、Γ点からL
点へのキャリヤリークの増大等により、注入電流密度に
対する利得の関係が飽和傾向を示すことが知られてい
る。利得曲線が飽和傾向を示す点でレーザ動作を行なう
ことは、十分な量子効果を活用できないことを意味す
る。さらに共振器長、及び端面反射率の変化による発振
しきい値利得の変化によって発振しきい値、温度特性等
が急激に変化することになる。実験的には、250μm以
下の共振器長では発振しきい値電流密度の増加、温度特
性の低下が急激に発生する。(エレクトロニクスレター
(Elect.Lett.)vol.22,p475〜476 1986)従って、従来
の構造では短共振器による低しきい値化、および端面反
射率制御による高出力化を行なう場合には大きな障害と
なる。また利得飽和の生じている領域では良好な信頼性
を維持することは困難であり、従来の単一量子井戸構造
では600μm以上の長共振器構造としなければ信頼性を
確保することができない。(アプライド・フィジックス
・レター(A.P.L.)vol.52,P179〜181 1988)以上のよ
うに、共振器長、端面反射率に対する制約、及び信頼性
が従来の技術の問題点であった。
(課題を解決するための手段) 本発明の量子井戸型半導体レーザは、活性層に多重量
子井戸構造用いた横モード制御型半導体レーザにおい
て、量子井戸の個数をn、量子井戸層厚をLZ、一層の量
子井戸への光閉じ込め率をΓとした時、n*Γ>0.04で
かつ、LZ/Γ>0.3μmであることに特徴がある。
この量子井戸型半導体レーザにおいて、pn接合に垂直
方向の屈折率分布が前記量子井戸を中心にして非対称で
あると更に好ましい。
本発明の量子井戸型半導体レーザを実現するには例え
ば、第一導伝型の基板上に、発光部では少なくとも第一
導伝型のクラッド層、量子井戸型活性層、第2導伝型の
クラッド層を順次積層した構造を有し、非発光部では前
記第二導伝型クラッド層上に第一導伝型の電流ブロック
層を有し、かつ前記電流ブロック層の光吸収効果により
pn接合に平行な方向の屈折率分布を形成する。
(作用) 本発明の構造では2層以上の量子井戸を用いるため、
量子井戸層全体への光閉じ込め率が増加する結果、量子
井戸内の局所的な発振しきい値利得が低減する。従って
利得曲線上の直線性のよい領域でレーザ動作を行なうこ
とができ、量子効果を十分活用した低しきい値で、高信
頼の半導体レーザを実現することができる。さらに量子
井戸での利得に余裕があるため、共振器長の低下、端面
反射率の低減を行なっても発振しきい値電流密度、温度
特性に大きな変化は生じない。かつ300μm程度の共振
器長でも良好な信頼性を確保することが可能となる。第
3図は対称SCH構造において、発振しきい値利得gth、及
びLZ/Γ(LZ:量子井戸層厚、Γ:光閉じ込め率)のガイ
ド厚層dg依存性を示す。LZ/Γは垂直方向のスポットサ
イズを示すパラメータであり、この値が大きいほと端面
破壊出力が高くなる。量子井戸層数を1,2,4と増加する
につれて、量子井戸層全体への光閉じ込め率が増加する
結果、発振しきい値利得gthが急激に低減することがわ
かる。
しかし4層の量子井戸構造ではガイド層厚dgを薄くし
ても、単一量子井戸で実現できるような高いLZ/Γを得
ることはできない。これは対称SCH構造では4層の量子
井戸構造にすると高い端面破壊出力を得られないことを
意味する。そこで本発明の第2項に記載した非対称SCH
構造を用いれば、量子井戸を4層以上としても高い端面
破壊出力を維持することができる。第5図には4層の非
対称SCH構造において、発振しきい値利得gth、LZ/Γ値
のガイド層厚dg依存性を示す。ガイド層厚dgを0.5μm
程度とすることにより発振しきい値利得gthを1500cm-1
以下に維持したまま、Lz/Γを0.9μm以上と極めて高い
値とすることが可能となる。
以上本発明の構造によれば、共振器長及び端面反射率
に対する自由度の大きい、高信頼な高出力半導体レーザ
を再現性よく実現することができる。
(実施例) 以下図を用いて本発明の一実施例を詳しく説明する。
第1,2,3図において、1はGaAs基板、2はn−Al0.5Ga
0.5Asクラッド層、3は量子井戸活性層、4はp−Al0.5
Ga0.5Asクラッド層、5はp−GaAsキャップ層、6はn
−GaAs電流ブロック層、7はn電極、8はp電極、9は
Al0.3Ga0.7Asガイド層、10はGaAs量子井戸層、11はAl
0.3Ga0.7Asガイド層、10はGaAs量子井戸層、11はAl0.3G
a0.7As障壁層、12はAl0.4Ga0.6Asクラッド層、をそれぞ
れ示す。まずGaAs基板1上にMOCVD気相成長法を用い
て、厚さ2.0μmのn−Al0.5Ga0.5Asクラッド層2、量
子井戸活性層3、厚さ1.5μmのp−Al0.5Ga0.5Asクラ
ッド層4、厚さ1.0μmのp−GaAsキャップ層5を順次
積層する。量子井戸活性層3は第2図に示すように、Al
0.3Ga0.7Asガイド層9、GaAs量子井戸層10、Al0.3Ga0.7
As障壁層11から構成された2層の量子井戸構造である。
それぞれ層厚は順に600Å、80Å、50Åとした。つぎにS
iO2をマスクとして、リン酸系のエッチングを用いて<0
11>に平行な逆メサストライプを形成する。ここでp−
Al0.5Ga0.5Asクラッド層の残り層厚0.3μm、メサスト
ライプ幅5.0μmとした。さらにMOCVD気相成長法を用い
て、エッチングした領域にn−GaAs電流ブロック層6を
選択的に形成する。MOCVD法の特徴からSiO2マスク上に
は成長層が形成されず、第1図に示すようなセルフアラ
イン型のレーザ構造が実現される。非発光領域では量子
井戸活性層3に隣接してn−GaAs電流ブロック層6があ
るため、この光吸収効果により水平方向に等価的な屈折
率分布が形成される。最後にSiO2マスクを除去した後、
n電極7、p電極8を形成して本発明に係わる一実施例
のレーザ構造が実現される。
第3図は本発明の別の実施例を示す。4層の量子井戸
を有し、垂直方向に非対称な屈折率分布が形成されてい
る。GaAs量子井戸層10、Al0.3Ga0.7As障壁層11、Al0.3G
a0.7Asガイド層9の層厚はそれぞれ80Å、50Å、5000Å
とした。非対称構造を導入することにより、垂直方向の
スポットサイズが増大し、端面破壊出力レベルを増大さ
せることが可能となる。この量子井戸構造を第1図と同
様な横モード制御構造とすることにより、本発明の別の
実施例のレーザ構造が実現される。
(発明の効果) 本発明の構造では2層以上の量子井戸を用いるため、
量子井戸層全体への光閉じ込め率が増加する結果、量子
井戸内の局所的な発振しきい値利得が低減する。従って
利得曲線上の直線性のよい領域でレーザ動作を行なうこ
とができ、量子効果を十分活用した低しきい値で、高信
頼の半導体レーザを実現することができる。さらに量子
井戸での利得に余裕があるため、共振器長の低下、端面
反射率の低減を行なっても発振しきい値電流密度、温度
特性に大きな変化は生じない。かつ300μm程度の共振
器長でも良好な信頼性を確保することが可能となる。第
6図、第7図は量子井戸を1層、2層とした時の発振し
きい値電流密度Jth、特性温度Toの共振器長依存性を示
している。単一量子井戸では、井戸層への光閉じ込め率
が2.3%と小さいため、Jth、Toともに共振器長依存性が
大きく、250μm以下の領域では、Jthが1KA/cm2以下、T
oが70K以下と特性が悪化する。一方2層の量子井戸構造
では、井戸層全体での光閉じ込め率が4.6%と大きくな
るため、共振器長依存性が鈍く、250μmでもJth=600A
/cm2、To=110K程度を維持することができる。量子井戸
数を1層から2層としても垂直方向のスポットサイズは
変化しないため、端面破壊出力は低下しない。さらに高
出力化を達成するためには、本発明の第2項に記載した
非対称SCH構造を用いればよい。この構造を用いれば、
量子井戸活性層内の光閉じ込め率が低減するため、量子
井戸を4層以上としても高い端面破壊出力を維持するこ
とができる。第5図に示すような非対称SCH構造では、
ガイド厚層dgを0.5μm程度とすることにより発振しき
い値利得gthを1500cm-1以下に維持したまま、LZ/Γを0.
9μm以上と極めて高い値とすることが可能となる。
以上本発明の構造によれば、共振器長及び端面反射率
対する自由度の大きい、高信頼な高出力半導体レーザを
再現性よく実現することができる。
以上実施例では、n型GaAs基板を用いた場合のみ説明
を行なったが、p型GaAs基板を用いてもよく、またAlGa
InP/GaInP等の他の化合物半導体を用いても全く同様の
構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わる構造断面図、第2
図、第3図は本発明の一実施例に係わるバンド構造図、
第4図、第5図、第6図、第7図は、発明の効果を示す
図、第8図、第9図はそれぞれ従来の量子井戸型半導体
レーザを示す図。 図において 1はGaAs基板、2はn−Al0.5Ga0.5Asクラッド層、3は
量子井戸活性層、4はp−Al0.5Ga0.5Asクラッド層、5
はp−GaAsキャップ層、6はn−GaAs電流ブロック層、
7はn電極、8はp電極、9はAl0.3Ga0.7Asガイド層、
10はGaAs量子井戸層、11はAl0.3Ga0.7As障壁層、12はAl
0.4Ga0.6Asクラッド層、13はn−Al0.4Ga0.6Asクラッド
層、14はGRIN−SCH活性層、15はp−Al0.4Ga0.6Asクラ
ッド層、16はSiO2絶縁膜、17はAlXGa1-xAsガイド層、18
はGaAs量子井戸層をそれぞれ示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性層に多重量子井戸構造を用いた横モー
    ド制御型半導体レーザにおいて、量子井戸の個数をn、
    量子井戸層厚をLZ、一層の量子井戸への光閉じ込め率を
    Γとした時、n*Γ>0.04でかつ、LZ/Γ>0.3μmであ
    ることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の量子井戸型半導体レーザに
    おいて、pn接合に垂直方向の屈折率分布が前記量子井戸
    を中心にして非対称であることを特徴とする半導体レー
    ザ。
  3. 【請求項3】請求項1あるいは2記載の量子井戸型半導
    体レーザにおいて、第一導伝型の基板上に、発光部では
    少なくとも第一導伝型のクラッド層、量子井戸型活性
    層、第2導伝型のクラッド層を順次積層した構造を有
    し、非発光部では前記第二導伝型クラッド層上に第一導
    伝型の電流ブロック層を有し、かつ前記電流ブロック層
    の光吸収効果によりpn接合に平行な方向の屈折率分布を
    形成することを特徴とする半導体レーザ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1988年(昭和63年)秋季応物学会予稿集 5p−ZC−21 P.864
1989年(平成元年)春季応物学会予稿集 4a−ZC−6 P.953
Electron.Lett.25[20](1989)P.1398−1399

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