JP2790780B2 - 焼却炉の燃焼制御装置 - Google Patents

焼却炉の燃焼制御装置

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JP2790780B2
JP2790780B2 JP22631894A JP22631894A JP2790780B2 JP 2790780 B2 JP2790780 B2 JP 2790780B2 JP 22631894 A JP22631894 A JP 22631894A JP 22631894 A JP22631894 A JP 22631894A JP 2790780 B2 JP2790780 B2 JP 2790780B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,焼却炉の燃焼制御装置
に係り,例えば都市ごみ,産業廃棄物等を焼却または熱
分解する流動床式焼却炉の燃焼制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年ますます増大する都市ごみ,産業廃
棄物等を焼却又は熱分解して効率的に処理するために各
種の焼却炉が開発されている。流動床式焼却炉もその一
つであるが,この炉は例えば炉内に砂を充填し,空気を
下部から炉内に吹き込むことによりこの砂を流動化さ
せ,その中にごみ等を投入して均一に加熱・熱分解させ
るものである。そして,さまざまなごみ質にも対処でき
るように炉内温度を制御する方法が開発されているが,
本発明者らは,いわゆる適応的同定手法を用いることに
より制御を行う装置を開発した(特願平5−25151
0号等)。ここでは,ごみ焼却炉内へのごみの投入を行
うごみ供給コンベアスピードを入力,炉頂部温度を出力
として制御対象のモデルを立てる。今燃焼のモデルとし
て次式のような一次のモデルを用いる。 y〔k+1〕+ay〔k〕=bu〔k〕 …(1) ここで,y〔k〕は出力(炉頂部温度の実測値と基準温
度との差)であり,u〔k〕は入力(コンベアスピー
ド),a,bは未知のパラメータである。したがって,
パラメータa,bを求めることが同定の目的となる。こ
のために,次のような不感帯付きの適応同定法である適
応的同定手法を用いる。
【数1】 ここで,ae 〔k〕,be 〔k〕はa,bの推定値,W
l <0,Wu >0はそれぞれ不感帯の下限,上限,0<
λ<1は忘却係数である。ここで,上記(3)式の不感
帯の計算法を次式のように変えることが考えられる。
【0003】
【数2】 このように,不感帯を変えることによって,プラントの
動特性の変動により速く対応することができる。この同
定法を用いることによって,外乱の影響を除外した形で
の動特性モデルの同定が行われる。この同定法を用いて
制御を行うわけであるが,コンベアスピードを大きく変
化させすぎると焼却炉の燃焼状態を安定化することが難
しくなる。こういった事実を考慮して,図4のような制
御系B0を組む。この制御系B0においてはフィードフ
ォワードゲインCおよびデジタルフィルタを通した誤差
のフィードバックの2つによって炉頂部温度を制御して
いる。フィードフォワードゲインCは,同定によって求
められたパラメータにより定める実数であり,外乱がな
い場合に出力が目標値と一致するように,最終値の定理
を用いて次式のように算出される。 C=(1−ae )/be …(11) また,フィードバックには,出力(炉頂部温度)と目標
値との誤差を用いることによって外乱(ごみの載り方の
変動等)の影響低減を行っている。さらに,このフィー
ドバックループにデジタルフィルタを加えることによっ
て,各プラントに特有の振動的な特性の制御を図ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
焼却炉の燃焼制御装置では,次のような問題があった。
即ち,ごみ焼却炉の動特性は時間的にゆるやかなもので
あるため,同定を行うに当たっては周期をある程度長く
とったほうが高い精度が期待できる。一方,操作量の変
更は炉への外乱の影響を打ち消すためには短い周期で行
うことが望ましい。しかし,同定と操作量の変更の周期
を異なるものとすると,同定側では操作量の値が一周期
内では変化しないことを仮定しているので,これを実現
することができなかった。本発明は,このような従来の
技術における課題を解決するために,焼却炉の燃焼制御
装置を改良し,適応制御において同定部と制御部の周期
を分離することにより,制御システム全体としての性能
を向上させることのできる焼却炉の燃焼制御装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,焼却炉の燃焼状態に係る制御量を検出する
第1の検出手段と,上記焼却炉に加えられる操作量を検
出する第2の検出手段と,上記第1の検出手段により検
出された制御量と上記第2の検出手段により検出された
操作量とに基づいて,上記制御量と操作量との関係を表
す伝達関数の係数を適応的同定手法を用いて演算する第
1の演算手段と,上記第1の演算手段により演算された
係数を用いて上記制御量が所望の値となるように上記操
作量を演算する第2の演算手段とを具備した焼却炉の燃
焼制御装置において,上記第2の検出手段により検出さ
れた操作量を所定時間毎に平均演算して上記第1の演算
手段に送出する平均演算手段を設けてなることを特徴と
する焼却炉の燃焼制御装置として構成されている。さら
には,上記第2の演算手段が,外部入力された目標値に
ついて上記第1の演算手段により演算された係数を用い
て上記焼却炉に加わる外乱に対する補償を行う焼却炉の
燃焼制御装置である。さらには,上記第2の演算手段
が,上記第1の検出手段により検出された制御量の目標
値からの偏差を該目標値に取り込んだ偏差付目標値につ
いて上記第1の演算手段により演算された係数を用いて
上記焼却炉に加わる外乱に対する補償を行う焼却炉の燃
焼制御装置である。さらには,上記第2の演算手段が,
上記第1の検出手段により検出された制御量の目標値か
らの偏差に含まれる所定の成分を打ち消す対抗成分を演
算する第3の演算手段を含み,上記第3の演算手段によ
り演算された対抗成分を上記目標値に取り込んだ対抗成
分付目標値について上記第1の演算手段により演算され
た係数を用いて上記焼却炉に加わる外乱に対する補償を
行う焼却炉の燃焼制御装置である。さらには,上記第1
の演算手段による上記伝達関数の係数の演算を演算誤差
に対する不感帯に基づいて行う焼却炉の燃焼制御装置で
ある。さらには,上記不感帯の幅をプラス側とマイナス
側とで異なる大きさとした焼却炉の燃焼制御装置であ
る。さらには,上記制御量が焼却炉の炉内温度である焼
却炉の燃焼制御装置である。さらには,上記制御量が焼
却炉の排気ガスを利用したボイラの蒸気発生量である焼
却炉の燃焼制御装置である。さらには,上記操作量が被
燃焼物の供給量である焼却炉の燃焼制御装置である。さ
らには,上記焼却炉が流動床式焼却炉である場合,上記
操作量に加えて,一次空気の供給量及び/又は温度をも
操作量として用いる焼却炉の燃焼制御装置である。さら
には,上記焼却炉が流動床式焼却炉である場合,上記操
作量に加えて,二次空気の供給量及び/又は温度をも操
作量として用いる焼却炉の燃焼制御装置である。
【0006】
【作用】本発明によれば,焼却炉の焼却状態に係る制御
量が第1の検出手段により検出され,上記焼却炉に加え
られる操作量が第2の検出手段により検出され,上記第
1の検出手段により検出された制御量と上記第2の検出
手段により検出された操作量とに基づいて,上記制御量
と操作量との関係を表す伝達関数の係数が適応的同定手
法を用いて第1の演算手段により演算され,上記第1の
演算手段により演算された係数を用いて第2の演算手段
により上記制御量が所望の値となるように上記操作量が
演算されるに際し,上記第2の検出手段により検出され
た操作量が平均演算手段により所定時間毎に平均演算さ
れて上記第1の演算手段に送出される。従って,適応制
御における同定部である第1の演算手段と制御部である
第2の演算手段の周期を分離することが可能となり,焼
却炉の燃焼制御に当たって,被燃焼物の質の変化等によ
る入出力間の特性の変化を常に精度よく把握しながら,
外乱に対する速応性の高い制御を実現することができ
る。その結果,制御システム全体としての性能を大きく
改善することができる。
【0007】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係る焼却炉の燃焼制御装
置A1の概略構成を示す模式図,図2は上記装置A1の
制御ブロック図,図3は本発明の他の実施例に係る焼却
炉の燃焼制御装置A2の概略構成を示す模式図である。
図1に示すごとく,本発明の一実施例(第1の実施例)
に係る焼却炉の燃焼制御装置A1は,焼却炉1の燃焼状
態に係る制御量を検出するセンサ2(第1の検出手段に
相当)と,焼却炉1に加えられる操作量を検出するセン
サ3(第2の検出手段に相当)と,センサ2により検出
された制御量とセンサ3により検出された操作量とに基
づいて,制御量と操作量との関係を表す伝達関数の係数
であるパラメータを適応的同定手法を用いて演算するパ
ラメータ同定装置4(第1の演算手段に相当)と,パラ
メータ同定装置4により演算されたパラメータを用いて
上記制御量が所望の値となるように上記操作量を演算す
る操作量演算装置5(第2の演算手段に相当)とを具備
する点で従来例と同様である。しかし,本第1の実施例
では,センサ3により検出された操作量を所定時間毎に
平均演算してパラメータ同定装置4に送出する平均値演
算器6(平均値演算手段に相当)を設けている点で従来
例と異なる。
【0008】以下,本装置A1の動作及びその原理につ
いて説明する。図1に示すように,焼却炉1には,コン
ベアによってごみが供給され,一次空気によって流動化
された砂層部において燃焼する。燃焼ガスは焼却炉1の
上部へと上昇し,二次空気と混合して完全燃焼し,排ガ
スとして排出される。この焼却炉1に対して制御量を炉
頂部温度,操作量をごみ供給コンベアスピードとして炉
頂部温度の安定化制御を行う。制御システムは,パラメ
ータ同定装置4と平均値演算器6とからなる同定部と,
操作量演算装置5によって表される制御部とによって構
成されている。同定部と制御部とでは周期が異なってお
り,同定部の1周期の間に制御部はn回操作量を変更す
る。つまり,制御部の周期をTとすると,同定部の周期
は自然数nを用いてnTと表すことができる。ただし,
同定部の動作タイミングは制御部と一致している。同定
部は,周期nT毎に平均値演算器6によって算出された
平均値とセンサ2によって計測された炉頂部温度とを用
いてパラメータ同定を行い,制御部へ更新されたパラメ
ータを送る。制御部では,周期T毎に温度とスピード,
同定部よりのパラメータを用いて炉頂部温度を一定に保
つようにコンベアスピードを計算し,速度指令値として
コンベアへ送る。この装置A1の制御系B1をブロック
化したのが図2である。図2中の同定部では,同定モデ
ルがごみ焼却炉1の入出力関係に基づいて周期nTで更
新されている。これによって,同定部の持つモデルは常
に実際のごみ焼却炉1の動特性に追従したものになって
いる。制御部では,操作量演算器が同定モデルの変化の
影響を受けて変化し,炉の動特性の変化(ごみ質の変動
等による変化)に適用した制御を行うようになってい
る。
【0009】ここで,本装置A1における各部の計算ア
ルゴリズムの詳細について述べる。焼却炉1の燃焼特性
を線形一次遅れシステムであると仮定した場合,その実
時間(連続時間)での入出力関係は,次式で表すことが
できる。
【数3】 ただし,入力信号をu(t),出力信号をy(t)とす
る。ある時刻tより一定時間だけ入力u(t)を固定し
た場合,その出力は時刻tの出力を用いて次式のように
表すことができる。
【数4】 とおくと,上記(13)式は次式のように書き換えるこ
とができる。すなわち,周期δtで離散化した線形1次
遅れシステムとなる。同定は離散時間で行われるため次
式のパラメータa,bの推定を行う。 y(t+δt)=ay(t)+bu(t) …(14) 以上をふまえて焼却炉1の燃焼についてさらに考える。
焼却炉1の燃焼の特徴としては,その時定数の大きさが
あげられる。このことは,上記説明中では,定数Aが0
近傍であることに対応する。従って,動特性を同定する
場合に周期δtを短くしていくと,パラメータaが1に
近づいていくことがわかる。パラメータaの絶対値が1
以上になることは,上記(14)式の表すシステムが不
安定であることを示す。数値計算上では,パラメータa
が1に近ければパラメータaの推定値が1以上になりや
すく,従って,同定モデルが不安定となりやすい。モデ
ルが不安定となれば,それを用いる制御全体にも悪影響
を与える。また,それ以降の同定の精度も悪化する。従
って,制御を行うに当たっては,ある程度同定周期を長
くとり,パラメータaの絶対値を小さくしておくことが
必要である。このことは,従来例で述べた問題点と一致
する。
【0010】一方,焼却炉1に作用する外乱の影響を抑
制するには,これらに迅速に対処できる短い周期の制御
が必要である。そこで,同定部と制御部の周期を分離す
ることを考える。しかし,このことは同定の1周期内で
入力が変化することを意味し,上記(14)式を導出し
た条件が崩れてしまう。このため,通常の同定手法を用
いることができない。そこで,入力を時刻tより幅δt
で階段状にn回変化させた場合の出力について考える
と,このときの出力値は次式で表される。
【数5】 ただし,u(i)はi番目の入力値を表す。ここで,e
xp(t)が0近傍では,線形近似できることから,定
数Aが0に近く,かつ周期δt,自然数nが十分に小さ
い場合には,近似的に次式が成立する。
【数6】 上述したように,焼却炉1の時定数が大きいということ
から,この近似式は同定部の周期の選び方によっては妥
当なものである。よって,同定部と制御部の周期を分離
して制御システムを構築することができる。以上より次
のようなことがいえる。適応制御において同定部と制御
部の周期を分離することが可能となり,焼却炉の燃焼制
御にあたって被燃焼物の質の変動等による入出力間の特
性の変化を常に精度よく把握しながら,外乱に対する速
応性の高い制御を実現することができる。
【0011】即ち同定部においては,周期をより長く取
れるために,対象の大域的に特性をより高い精度で捉え
ることができる。また,このために細かな外乱の影響を
無視することも同定精度の向上に寄与している。制御部
においては,周期をより短く設定できるために,外乱に
対する反応時間が短縮でき,制御性能を向上させること
が可能となる。さらに,同定精度も向上しているため,
制御システム全体としての性能を改善することができ
る。さらに,本発明の他の実施例(第2〜4の実施例)
について図3を参照して概略説明する。但し,第2〜4
の実施例に係る装置A2は,図3に示すように,上記第
1の実施例に係る装置A1をさらに具体化した装置とし
て位置づけられる。第2の実施例では,上記第1の実施
例における操作量演算装置5が,外部入力された目標値
について,パラメータ同定装置4の同定モデルにより演
算されたパラメータを用いて焼却炉1に加わる外乱に対
する補償を行う。即ち,操作量演算装置5の操作量演算
器は,従来例と同様のフィードフォワードゲインCによ
って構成されており,これにより外乱補償を行うことに
よって外乱の影響を低減することができる。また,第3
の実施例では,上記第1の実施例における操作量演算装
置5が,センサ2aにより検出された炉内温度の目標値
からの偏差を該目標値に取り込んだ偏差つき目標値につ
いてパラメータ同定装置4の同定モデルにより演算され
たパラメータを用いて焼却炉1に加わる外乱に対する補
償を行う。即ち,フィードバックされた炉頂部温度の目
標値からの偏差を該目標値に取り込んだ偏差付目標値を
操作量演算装置5の操作量演算器への入力として用いる
ことによって,操作量の変化を抑えることができる。例
えば,焼却炉1の起動から停止までの間の炉内温度の理
想的な変化を目標値の特性カーブとし,この特性カーブ
に対応させた操作量のカーブを予め設定しておけば,操
作量カーブからの変化は上記偏差に対応する分だけとな
る。これにより,操作量の変化を抑えた外乱制御を行う
ことができる。
【0012】さらに,第4の実施例では,上記第1の実
施例における操作量演算装置5が,センサ2aにより検
出された炉内温度に目標値からの偏差に含まれる所定成
分を打ち消す対抗成分を演算すると共に,この演算され
た対向成分を上記目標値に取り込んだ対向成分付目標値
についてパラメータ同定装置4の同定モデルにより演算
されたパラメータを用いて焼却炉1に加わる外乱に対す
る補償を行うものである。即ち,フィードバックループ
にデジタルフィルタ(第3の演算手段に相当)を加える
ことによって,制御対象である焼却炉1に特有の振動特
性などの抑制を図ることができる。ところで,これらの
第1〜第4の実施例においても,従来例と同様,パラメ
ータ同定装置4による伝達関数のパラメータae ,be
の演算に際しては,演算誤差に対する不感帯が用いられ
る。従って,このような不感帯域にある微小誤差につい
てはパラメータ演算に一々反映させることなく,安定し
た制御を行うことができる。さらに,不感帯の上下の幅
を独立に決めることにより,適応同定の感度を上げる際
に,例えば炉内温度の上昇あるいは下降のいずれか一方
の感度のみを上げることもできる。これにより,操作量
を任意に増やしたり減らしたりすることができる。つま
り,不感帯域を変えることによって,焼却炉1の動特性
の変動により速く対応させることができる。これにより
良好な制御性が得られる。さらに,上記第1〜第4の実
施例では,制御量として燃焼炉1の炉内温度を用いた
が,実使用に際しては,焼却炉1の排気ガスを利用した
ボイラ7の蒸気発生量をセンサ2bにより検出し,これ
を用いて焼却炉システム全体の燃焼効率を向上させるよ
うに制御を行ってもよい。
【0013】さらに,燃焼制御そのものは,操作量とし
て少なくともセンサ3aにより検出されるごみの供給量
を操作することによって行うことができる。しかし,こ
の制御によって規定のごみの焼却量が焼却できない場合
には,二次空気量を操作して炉の温度雰囲気を下げるよ
うにし,ごみ焼却量を増やしても,炉頂温度が指定温度
を上回らないようにして焼却炉1の規定焼却量を達成す
るようにすることが有効である。このために,図3では
センサ3dを設けている。さらに,操作量として二次空
気温度,一次空気量,一次空気温度等を加えて制御を行
うことにより,ごみ焼却量の調整の幅をより広くするこ
とができる。このために,図3では,センサ3e,3
b,3cを設けている。このように幅広い制御量や操作
量を選択できるため,一層良好な制御性を得ることがで
きる。尚,上記第1の実施例では,制御対象の特性を1
次遅れシステムと仮定したが,この手法は,制御対象の
時定数が大きいという同様の条件のもとで動特性を高次
のものと仮定した場合にも用いることができる。尚,上
記第1〜第4の実施例では,流動床式焼却炉の温度制御
装置を例示したが,実使用に際しては他の種類の焼却
炉,例えば固定床式焼却炉に適用しても何ら支障はな
い。
【0014】
【発明の効果】本発明は上記したように構成されている
ため,適応制御における同定部である第1の演算手段と
制御部である第2の演算手段の周期を分離することが可
能となり,焼却炉の燃焼制御に当たって,被燃焼物の質
の変化等による入出力間の特性の変化を常に精度よく把
握しながら,外乱に対する速応性の高い制御を実現する
ことができる。その結果,制御システム全体としての性
能を大きく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る焼却炉の燃焼制御装
置A1の概略構成を示す模式図。
【図2】 装置A1の制御ブロック図。
【図3】 本発明の他の実施例に係る焼却炉の燃焼制御
装置A2の概略構成を示す模式図。
【図4】 従来の焼却炉の燃焼制御装置A0の一例にお
ける制御ブロック図。
【符号の説明】
A1…燃焼制御装置 1…焼却炉 2…センサ(第1の検出手段に相当) 3…センサ(第2の検出手段に相当) 4…パラメータ同定装置(第1の演算手段に相当) 5…操作量演算装置(第2の演算手段に相当) 6…平均値演算器(平均値演算手段に相当)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABN G05D 23/19 G05D 23/19 J (56)参考文献 特開 平5−87322(JP,A) 特開 平4−208305(JP,A) 特開 昭57−117013(JP,A) 特開 平7−103444(JP,A) 特開 平6−337705(JP,A) 特開 平7−182009(JP,A) 実開 平2−69222(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23C 11/02 F23G 5/30 F23G 5/50 G05D 23/19

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉の燃焼状態に係る制御量を検出す
    る第1の検出手段と,上記焼却炉に加えられる操作量を
    検出する第2の検出手段と,上記第1の検出手段により
    検出された制御量と上記第2の検出手段により検出され
    た操作量とに基づいて,上記制御量と操作量との関係を
    表す伝達関数の係数を適応的同定手法を用いて演算する
    第1の演算手段と,上記第1の演算手段により演算され
    た係数を用いて上記制御量が所望の値となるように上記
    操作量を演算する第2の演算手段とを具備した焼却炉の
    燃焼制御装置において,上記第2の検出手段により検出
    された操作量を所定時間毎に平均演算して上記第1の演
    算手段に送出する平均演算手段を設けてなることを特徴
    とする焼却炉の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 上記第2の演算手段が,外部入力された
    目標値について上記第1の演算手段により演算された係
    数を用いて上記焼却炉に加わる外乱に対する補償を行う
    請求項1記載の焼却炉の燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 上記第2の演算手段が,上記第1の検出
    手段により検出された制御量の目標値からの偏差を該目
    標値に取り込んだ偏差付目標値について上記第1の演算
    手段により演算された係数を用いて上記焼却炉に加わる
    外乱に対する補償を行う請求項1記載の焼却炉の燃焼制
    御装置。
  4. 【請求項4】 上記第2の演算手段が,上記第1の検出
    手段により検出された制御量の目標値からの偏差に含ま
    れる所定の成分を打ち消す対抗成分を演算する第3の演
    算手段を含み,上記第3の演算手段により演算された対
    抗成分を上記目標値に取り込んだ対抗成分付目標値につ
    いて上記第1の演算手段により演算された係数を用いて
    上記焼却炉に加わる外乱に対する補償を行う請求項1記
    載の焼却炉の燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の演算手段による上記伝達関数
    の係数の演算を演算誤差に対する不感帯に基づいて行う
    請求項1〜4のいずれかに記載の焼却炉の燃焼制御装
    置。
  6. 【請求項6】 上記不感帯の幅をプラス側とマイナス側
    とで異なる大きさとした請求項5記載の焼却炉の燃焼制
    御装置。
  7. 【請求項7】 上記制御量が焼却炉の炉内温度である請
    求項1〜6のいずれかに記載の焼却炉の燃焼制御装置。
  8. 【請求項8】 上記制御量が焼却炉の排気ガスを利用し
    たボイラの蒸気発生量である請求項1〜6のいずれかに
    記載の焼却炉の燃焼制御装置。
  9. 【請求項9】 上記操作量が被燃焼物の供給量である請
    求項1〜6のいずれかに記載の焼却炉の燃焼制御装置。
  10. 【請求項10】 上記焼却炉が流動床式焼却炉である場
    合,上記操作量に加えて,一次空気の供給量及び/又は
    温度をも操作量として用いる請求項9記載の焼却炉の燃
    焼制御装置。
  11. 【請求項11】 上記焼却炉が流動床式焼却炉である場
    合,上記操作量に加えて,二次空気の供給量及び/又は
    温度をも操作量として用いる請求項10記載の焼却炉の
    燃焼制御装置。
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