JP2790258B2 - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JP2790258B2
JP2790258B2 JP2082557A JP8255790A JP2790258B2 JP 2790258 B2 JP2790258 B2 JP 2790258B2 JP 2082557 A JP2082557 A JP 2082557A JP 8255790 A JP8255790 A JP 8255790A JP 2790258 B2 JP2790258 B2 JP 2790258B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、駆動装置、詳しくは遊星歯車機構を用い
たクラッチ手段を有する駆動装置に関するものである。
[従来の技術] モータ等の可逆回転をする駆動源によって複数の負荷
を働かせる駆動装置は、従来種々のものが提供されてい
るが、その一つに遊星歯車機構からなるクラッチ手段を
用いた駆動装置がカメラ等においてもよく用いられてい
る。
例えば、特開昭63−294538号公報に開示されているカ
メラの露出・焦点調節装置においては、1つの駆動源か
らの駆動力を遊星歯車機構からなるクラッチを介して露
出制御機構と焦点調節機構とに選択的に切え換えて伝達
するようにしている。即ち、第13図(A)に示すよう
に、太陽歯車101の周りに自転しながら公転する遊星歯
車102を、同太陽歯車101にかみ合わせた状態で、両者の
軸間をアーム103で連結して遊星ギヤークラッチ104を構
成し、このクラッチ104の太陽歯車101に可逆モータ等の
1つの駆動源の出力歯車105をかみ合わせて太陽歯車101
を回転駆動するようにすると共に、遊星歯車102を露出
制御機構駆動用歯車106と焦点調節機構駆動用歯車107と
に選択的にかみ合うように配設してある。
このように構成された露出・焦点調節装置において
は、モータが正転し出力歯車105が時計方向に回転する
と、太陽歯車101が反時計方向に回転するので、アーム1
03が太陽歯車101の軸を中心に反時計方向に回動し、遊
星歯車102は焦点調節機構駆動用歯車107にかみ合う。そ
してかみ合い後は遊星歯車102は上記歯車107を反時計方
向に回転させ、焦点調節動作を行わせる。その後、モー
タが逆転すると、太陽歯車101は時計方向に回転するた
め、アーム103が太陽歯車101の軸を中心に時計方向に回
動し、遊星歯車102は露出制御機構駆動用歯車106にかみ
合い、同歯車106を回転させて露出制御機構を働かせ、
露出制御動作を行う。
このようにして遊星ギヤークラッチ104を用いて、駆
動源の一方向の回転で一方の負荷を、駆動源の他方向の
回転で他方の負荷を駆動するようにしている。
また、特開昭61−172127号公報には、この遊星ギヤー
クラッチを用いモータの駆動力を、レンズ鏡筒とフィル
ム巻戻軸とに選択的に切換えて伝達するようにすると共
に、オートフォーカスのためにレンズ鏡筒に駆動力を伝
達しているときには、撮影レンズを前後動させてて焦点
調節を行うため、モータの正転駆動力と逆転駆動力が伝
達されるように電磁手段を用いてクラッチの切換えを阻
止するようにした技術手段が開示されている。
このようにすれば、同じ遊星ギヤークラッチを用い、
電磁手段等の切換阻止手段により一方の負荷に対して駆
動源の両方向の回転駆動力を伝達することができる。
[発明が解決しようとする課題] このように従来、カメラにおいては遊星ギヤークラッ
チが種々使用されているが、カメラでは一つの負荷に対
して駆動源の正・逆両方向の回転駆動力を伝達したい場
合が数多くある。例えば、シャッタの開閉駆動,オート
フォーカスのためのレンズの前後動,テレビ方向とワイ
ド方向へのズームレンズの前後動等を行わせる場合には
一つの負荷に駆動源の正・逆両方向の回転駆動力を伝え
なければならない。
ところが、何らの手段も付加せずに、この両方向の回
転駆動力を一つの負荷に伝達すると、次のような不具合
が生じる。即ち、第13図(B)(C)に示すように、一
方向の回転力を一つの負荷に伝える場合には、例えば太
陽歯車101を反時計方向へ駆動すると、遊星歯車102は太
陽歯車101から受ける力F1と負荷歯車108から受ける力F2
の合力F3により、太陽歯車101の周りを反時計方向へ回
わされようとし、負荷歯車108を回転駆動できる。
しかし、この一つの負荷に他方向の回動力を伝えよう
とし、太陽歯車101を時計方向へ回転駆動すると、第13
図(D)(E)に示す如く、遊星歯車102は太陽歯車101
から受ける力F1と負荷歯車108から受ける力F2の合力F3
によって太陽歯車101の周りを時計方向に回わされ負荷
歯車108から外れてしまい、太陽歯車101の回転方向を逆
回転させることにより負荷歯車108を両方向に回転させ
ることができない。
従って、従来のものでは上記特開昭61−172127号公報
に示したような電磁手段からなる阻止手段を使用して遊
星歯車が負荷歯車から外れるのを防止しており、この付
加手段を用いない場合には、特開平1−97930号公報に
示すように、シャッタ専用のモータにより正・逆両方向
の回転をシャッタ駆動機構に伝え、シャッタを直接に駆
動する方式のように、一つの駆動源で一つの負荷を専用
に駆動するという単純な方式を採らなければならない。
このように従来のものにおいては、一つの負荷系の駆
動は、遊星ギヤークラッチだけでは一方向の駆動しかで
きないという欠点があり、一つの負荷系を両方向に駆動
するにはマグネット等の電磁手段からなる離間阻止手段
のような余計な部品が必要になりコストアップになると
いった不具合があり、また遊星ギヤークラッチを用いず
に2つ以上の負荷系を駆動する場合には、各々専用のア
クチュエータを使用しなければならず、スペース上,コ
スト上および電気回路上に種々の問題が生じるという欠
点がある。
本発明の目的は、これら従来の欠点を解消し、余計な
部品を使用せず、一つ駆動源で2つ以上の負荷系を駆動
でき、かつ少なくとも一つの負荷系を正逆両方向に駆動
できるようにした駆動装置を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 本発明による駆動装置は、駆動源によって往復回動さ
れる太陽歯車と、この太陽歯車に噛合している遊星歯車
と、この遊星歯車と選択的に噛合された被動部材と、上
記遊星歯車によって選択され、該遊星歯車と噛合した上
記被動部材に設けられ、上記遊星歯車の一方向への回転
時には、上記被動部材の移動を抑制し、他方向への回転
時には、この移動を助長する向きに作用する付勢手段
と、上記被動部材を上記付勢手段と協働して初期位置に
停止させる停止部材とを具備したことを特徴とし、ま
た、 上記遊星歯車一歯分の回転に要する駆動源の回転数
を、 n/m(n;整数、m;駆動源のトルクリップル数) としたことを特徴とする。
[作 用] 駆動源の第1方向への回転により遊星ギヤークラッチ
が作動して遊星歯車が被動部材にかみ合い、これを駆動
すると共に、負荷として作用し被動部材の移動を抑制す
る向きに動作する付勢手段を駆動し、駆動終了により上
記駆動源を第2方向へ回転駆動し、このとき上記付勢手
段によって遊星ギヤークラッチを介して駆動源を逆に駆
動するように遊星歯車の回転を助長する向きに付勢手段
が働き、被動部材が復動し停止部材に当接し初期位置に
戻ったときに、初めて遊星ギヤークラッチが他系列の負
荷に切り換わるように駆動する。
[実 施 例] 以下、図示の実施例よって本発明を説明する。
第1図は、本発明の第1実施例を示したものであっ
て、本実施例では、遊星ギヤークラッチ1を含む駆動装
置によりカメラにおけるシャッタ開閉機構3とオートフ
ォーカスのためのレンズ繰り出し機構2とをそれぞれ駆
動し、かつシャッタ開閉機構3を駆動したときには駆動
源の両方向の回転駆動力が正確に伝達されるようになっ
ている。
上記遊星ギヤークラッチ1は、可逆回転するDCモータ
からなる駆動源4の出力軸に取り付けられた太陽歯車5
と同歯車5にかみ合った状態で両者の軸間をアーム7に
よって連結された遊星歯車6とからなり、太陽歯車5の
周わりを回転する遊星歯車6は、太陽歯車5の周わりを
一方向(右方向)に回転することにより上記レンズ繰り
出し機構2のフォーカス用カム歯車8にかみ合い、逆に
他方向(左方向)に回転することによって上記シャッタ
開閉機構3と、被動部材である揺動部材9のセクタギヤ
ー9bにかみ合うようになっている。
上記レンズ繰り出し機構2は、フォーカス用カム歯車
8の上面に平面形状がリング状をなす端面カム8aが一体
に形成されていて、この端面カム8aのカム面にはカムフ
ォロワである駆動ピン11aが圧接している。この駆動ピ
ン11aは、カメラ本体20に固定された垂直支軸18に移動
自在に嵌合された鏡枠11の垂直腕11bの下端面に固定さ
れており、上記支軸18の上方部に巻装され垂直腕11bの
上面とカメラ本体20との間に、その伸張弾力を働かせる
コイルばね10によって下方へ付勢されて、上記カム面に
圧接している。
上記鏡枠11は逆L字状の枠体で形成されており、上記
垂直腕11bの上部から側方に延び出した水平腕11cの先端
部に撮影レンズ17が取り付けられている。また、この鏡
枠11には、その水平腕11cの先端から突出する回転止め
用突起11dが設けられていて、同突起11dが2本の垂直ガ
イド部材12a,12bに緩く挾まれることにより、妄りに回
転せず、レンズ光軸が保持されるようになっている。
一方、上記シャッタ開閉機構3は、上記撮影レンズ17
の光軸O上に配設された2枚のセクタ羽根14a,14bから
なるシャッタと、このセクタ羽根14a,14bを開閉駆動す
る上記揺動部材9と、本発明における付勢手段を構成す
る緊縮性コイルばね16と、上記揺動部材9を初期位置に
停止させるストッパからなる停止部材15とで、その主要
部が構成されている。
上記セクタ羽根14a,14bは平面形状が幅広の鎌状をな
す薄板で形成され互いに対向するように配設されてい
て、その各基部を支軸13a,13bによって回転自在に支持
されており、各基部寄りに穿設されたセクタ開閉用のス
リット孔14a′,14b′の共通透孔にセクタ駆動ピン9aを
貫通させている。このセクタ駆動ピン9aは上記揺動部材
9の一腕上に固植されている。
上記揺動部材9は、その中央から右方寄りの部分を支
軸19により揺動自在に支持され、上記スリット孔14a′,
14b′の下方に向けて延び出した一腕上に上記セクタ駆
動ピン9aが植立されている。また、この一腕とは反対が
わには支軸19を中心とした上記セクタギヤー9bが形成さ
れており、このセクタギヤー9bには上記遊星歯車6がか
み合うようになっている。また、上記一腕の支軸19寄り
の部分には停止部材15への当接部9cが形成されており、
更に一腕の先端部には、ばね掛け部9dが形成されてい
る。そして、このばね掛け部9dとカメラの不動部材とに
は、上記緊縮性のコイルばね16がかけ渡されていて、同
ばね16の緊縮弾力により揺動部材9を支軸19の周りに時
計方向に回動させ、その当接部9cが停止部材15に当接す
る初期位置に揺動部材9を停止させるようになってい
る。
また、この初期位置においては、セクタ駆動ピン9aが
2枚のセクタ羽根14a,14bを重合させたシャッタ閉じ状
態にシャッタを保持するようになっている。また、この
セクタ羽根14a,14bの開閉の動作は、一方のセクタ羽根1
4aの先端部14a″がフォトインタラプタ21をオン・オフ
させることにより検出されるようになっている。
このように構成された本実施例の駆動装置において
は、駆動源4であるモータが時計方向に回転駆動される
と、太陽歯車5も時計方向に回転するので、これにより
アーム7も太陽歯車5の回転軸を中心に時計方向に回動
し、反時計方向に回転している遊星歯車6はフォーカス
用カム歯車8にかみ合う。かみ合った後は回転駆動力が
伝達されるので、カム歯車8は時計方向に回転する。こ
れが回転すると端面カム8aが駆動ピン11aを押し上げる
ので鏡枠11は上方(第1図において)に移動し、撮影レ
ンズ17を繰り出し始める。
そして、図示されない鏡枠位置検出手段により鏡枠位
置をモニタしながら図示されない測距手段により測距し
た測距データに基づき、予じめ計算されたレンズ位置に
撮影レンズ17が繰り出されたところで、モータ4の回転
が時計方向から反時計方向に切り換わる。
モータ4が反時計方向に回転駆動されると、太陽歯車
5も反時計方向に回転するので、これによりアーム7も
太陽歯車5の回転軸を中心に反時計方向へ回動し、時計
方向に回転している遊星歯車6は上記フォーカス用カム
歯車8から外れる。
この状態でフォーカス用カム歯車8の回転は停止し、
合焦したレンズを撮影位置に保つ。更にモータが反時計
方向への回転を続けると、アーム7は更に太陽歯車5の
回転軸を中心に反時計方向に回動して遊星歯車6は、第
2図に示すように、揺動部材9のセタクギヤー9bにかみ
合う。これが噛合すると、モータの回転駆動力は遊星ギ
ヤークラッチ1を通じてセクタギヤー9bに伝達されるの
で、揺動部材9は支軸19の周りに、コイルばね16の緊縮
弾力に抗して反時計方向に回動し、一腕は初期位置設定
用の停止部材15から離れる。従って、この揺動部材9の
反時計方向の回動によりコイルばね16の緊縮弾力がチャ
ージされる。
そして、揺動部材9が反時計方向に回動すると、一腕
上のセクタ駆動ピン9aも反時計方向に移動するため、同
ピン9aの嵌入しているセクタ開閉用スリット孔14a′,14
b′によってセクタ羽根14a,14bは支軸13a,13bの周りに
それぞれ反対方向に回動し始める。これに伴って一方の
セクタ羽根14aの先端部14a″がフォトインタラプタ21よ
り離間すると、フォトインタラプタ21がオン動作をす
る。これと同時にセクタ羽根14a,14bが撮影光路を開口
し始め、露光秒時の計測(フォトインタラプタ21がオン
してからの時間)が開始される。そして、図示されない
測光手段により測光されたデータに基づき、予じめ計算
された適正露出となる時間に達すると、モータ4の回転
は時計方向の回転に切り換えられる。
すると、今度は第3図に示す如く、コイルばね16のチ
ャージされた緊縮弾力の開放弾力によって揺動部材9が
支軸19の周りに時計方向に回動し、同揺動部材9の回動
が遊星歯車6の回転を助長し、太陽歯車5を駆動するこ
とになる。これにより遊星歯車6には揺動部材9から受
ける力Faと太陽歯車5から受ける力Fbの合力Fcがかか
り、遊星歯車6と揺動部材9のセクタギヤー9bとのかみ
合いが外れることがなくなる。そして、揺動部材9が上
記ばね16の緊縮弾力により時計方向へ回動すると、セク
タ羽根14a,14bは撮影光路を閉じる向きにそれぞれ回動
して撮影光路を閉じ露光を終了する。またフォトインタ
ラプタ21はセクタ羽根14aの先端部14a″の進入によりオ
フする。
更に揺動部材9が回動を続け、その一腕の当接部9cが
ストッパである停止部材15に当ると揺動部材9の時計方
向への回動が停止する。そして、第4図に示すようにモ
ータ4の時計方向の回転が持続されることにより太陽歯
車5が時計方向に回転し、遊星歯車6は太陽歯車5から
受ける力FBと、揺動部材9のセクタギヤー9bから受ける
力FAの合力FCによってセクタギヤー9bとのかみ合いが外
れる。
このかみ合いが外れて更にモータ4が時計方向への回
転を続けると、アーム7が時計方向に回動し、遊星歯車
6は再びフォーカス用カム歯車8にかみ合う(第1図参
照)。すると、フォーカス用カム歯車8は時計方向に回
転し、端面カム8aが駆動ピン11aを更に押し上げるの
で、鏡枠11は更に繰り出されるが駆動ピン11aがカム8a
の頂点を乗り越えると鏡枠11は繰り込み位置(初期位
置)に戻る。ここで図示されない鏡枠位置検出手段によ
り鏡枠が初期位置に復帰したことを検出し、駆動源4で
あるモータの駆動が停止される。
このように上記実施例によれば、駆動源であるモータ
の一方向の回転力をレンズ繰り出し機構2に、両方向の
回転力をシャッタ開閉機構3に確実に伝達することがで
きる。
この場合、付勢手段であるばね16が無いとモータを逆
転したときに遊星歯車6が揺動部材9のセクタギヤー9b
から外れてしまい、揺動部材9を逆回転駆動することが
できない。また揺動部材9を駆動してゆき、太陽歯車5
の駆動を停止すると揺動部材9の慣性によって揺動部材
9が駆動側となり、遊星歯車6をセクタギヤー9bから外
そうとする力を発生させ、遊星歯車6とセクタギヤー9b
のかみ合いを外してしまうため、シャッタを完全な閉じ
状態にもっていけなくなるが、上記ばね16を配設するだ
けで、このような不具合は除去される。
また、上記実施例においては揺動部材9を初期位置に
停止させるための停止部材15を設けたが、これはセクタ
羽根14a,14bのスリット孔14a′,14b′の各内端をストッ
パ部としてもよいことは勿論である。
ところで、上記第1実施例のようにモータの往復回転
でセクタ羽根を開閉させるタイプのシャッタにおいて
は、モータが定常回転になってからモータの制御でセク
タ羽根を閉じさせると、モータの慣性や駆動系の慣性等
により高速のシャッタ秒時を出し難い。これを解決する
には、第5図のDCモータの立上がり特性に示すように、
モータの立上がりの初期の範囲、即ち、第5図に示すT
の範囲でモータを制御すれば、高速シャッタ秒時を出せ
る。しかし、ここで新たな問題が発生する。
それはDCモータは周知の通り、励磁コイルと磁極との
両者の吸引,反発の繰り返しで回転するものであるか
ら、例えば、2極3相のDCモータにおける起動トルク
は、第6図(A)(B)に示すように、起動開始時のロ
ータ位置により、ロータの1回転で6つの山となるトル
クリップルを呈する。従って、モータの立上がり初期で
モータを制御しようとすると、モータの起動開始時のロ
ータ位置により、立上がり特性が安定しない。このバラ
ツキはセクタ羽根による露光開口のバラツキになり、EE
精度の確保が困難となる。
そこで、本発明では、この問題点を次のようにして解
決してある。即ち、この対応策は前記第1実施例におけ
る遊星歯車6の歯数とモータからの減速比を、遊星歯車
が一歯分回転するのに要するモータ回転量を、n/m回
転、(nは整数,mはトルクリップル数)となるように設
定する。
このように設定すると、遊星歯車6が揺動部材9のセ
クタギヤー9bにかみ合い始めるときのモータのロータ位
置は何時も一定にすることができる。そして、これによ
り揺動部材9のセクタギヤー9bの回転開始からのモータ
の立上がり特性は、第6図(A)に示すトルクリップル
の同一起動トルクを使えるので、いつも安定した立上が
り特性が得られ、一つのDCモータからなる駆動源4で鏡
枠11の繰り出しとセクタ羽根の開閉をモータの正逆制御
によって行うことができ、セクタ羽根の開閉動作に、モ
ータが定常回転になる前(立上がり初期)を安定して使
うことができ高速秒時を得ることができる。
例えば、第7図に示すように太陽歯車5の歯数を6
歯、遊星歯車6の歯数を6歯6a〜6fとすると、モータの
回転を時計方向から反時計方向へ切り換えた場合、第7
図に示す如く、遊星歯車6は太陽歯車5の周わりを反時
計方向に公転し、連結アーム7がストッパ25に当接する
位置で公転は停止する。この位置では第8図に示すよう
に、遊星歯車6は揺動部材9のセクタギヤー9bにかみ合
える。更に、モータが反時計方向の回転を続けると第9
図に示す如く、遊星歯車6の歯6aがセクタギヤー9bの歯
9fに当接してかみ合う。
また、モータの回転が反時計方向へ切り換ってから
は、デューティ駆動等で電圧を下げることにより、モー
タの出力トルクを落とし、遊星歯車6はセクタギヤー9b
にかみ合う位置へは動くが、付勢手段である緊縮性のコ
イルばね16の負荷を駆動してチャージすることはできな
い設定になっている。更にまた、揺動部材9は、その当
接部9cが停止部材15に当て付いて初期位置では、いつも
同じ位置にいるので、遊星歯車6がかみ合う最初の歯は
いつも歯9fになる。
ここで、モータが反時計方向へ切り換ってから第9図
に示す位置まで遊星歯車6が移動するのに十分な時間を
経過した後、モータをフル回転駆動させる。すると、こ
れにより始めて第10図に示すようにセクタギヤー9bが回
転し、シャッタ開口が形成される。
また、遊星歯車6の最初にセクタギヤー9bにかみ合う
歯はいつも同一とはならないが、遊星歯車6の1歯分の
駆動(1/6回転)をするのにモータは、1/6回転必要とな
っているので、揺動部材9が動き始めるときのロータ位
置は、第6図(A)における起動トルクのいつも同じ起
動トルクの位置から駆動を開始でき、安定した立上がり
特性を得られる。
第11図は、本発明の第2実施例を示す駆動装置の斜視
図である。この第2実施例は遊星ギヤークラッチ1を含
む駆動装置によって、カメラにおけるAFのためのレンズ
繰り出し機構2を正逆の両方向に回転駆動し、テレ(望
遠)/ワイド(広角)切換機構(以下、T/W切換機構と
いう)30を一方向に回転駆動するようにしたものであ
る。
なお、この第2実施例におけるレンズ繰り出し機構
は、初期位置停止手段および付勢手段を除いては上記第
1実施例におけるレンズ繰り出し機構2と殆んど同様に
構成されているので、その相違点のみについて説明し、
第1実施例と同じ構成部材には同一の符号を付し、その
説明を省略する。
即ち、レンズ繰り出し機構2におけるフォーカス用カ
ム歯車8の下面には、外側縁部寄りの位置にストップ用
突起8bが設けられている。そして、同突起8bの回動通路
上には同突起8bが当接してカム歯車8の回動初期位置、
換言すれば鏡枠11の移動初期位置を決める停止部材15A
が配設されている。また上記ストップ用突起8bの先端部
8cと不動部材との間には、付勢手段である緊縮性のコイ
ルばね16Aがかけ渡されており、このばね16Aの緊縮弾力
によって上記カム歯車8は平生は反時計方向に回動し、
そのストップ用突起8bが停止部材15Aに当接し、無カム
部に駆動ピン11aが位置する初期位置にフォーカス用カ
ム歯車8および鏡枠11を位置させるようになっている。
そして、遊星ギヤークラッチ1の遊星歯車6がカム歯
車8から外れて他方の負荷に切り換わる位置には、T/W
切換機構の駆動歯車30が配設されている。
このように構成された第2実施例によれば、モータ4
が反時計方向に回転すると、アーム7が反時計方向に回
動し、遊星ギヤークラッチ1は、T/W切換機構に切り換
わり、遊星歯車6は駆動歯車30にかみ合い、同機構を動
作させてリアコンバータレンズ(図示されず)を撮影光
路内に配置させる。そして、モータ4は時計方向に回転
を切り換える。すると、アーム7は時計方向に回動し、
遊星歯車6はコイルばね16Aの緊縮弾力によってストッ
プ用突起8bが停止部材15Aに当接することによって初期
位置に停止しているフォーカス用カム歯車8にかみ合
い、同カム歯車8をばね16Aの緊縮弾力に抗して時計方
向に回転させるため、端面カム8aにより駆動ピン11aが
押し上げられ鏡枠11を上方に移動させ、撮影レンズ17を
合焦位置に移動させる。これによってばね16Aがチャー
ジされる。
そして、この合焦位置において撮影が行われたのち、
今度は、モータ4が反時計方向に回転する。すると、上
記カム歯車8も反時計方向に回転して初期位置に向けて
復動するが、このとき、チャージされたばね16Aの解放
弾力が作用して遊星歯車6の回転を助長し、太陽歯車5
を駆動することになる。従って、これによって遊星歯車
6にはカム歯車8から受ける力と太陽歯車5から受ける
力の合力がかかり、遊星歯車6とカム歯車8とのかみ合
いが外れることが防止され、同カム歯車8を初期位置、
即ち撮影レンズ17を初期位置に復動させることができ
る。
このようにモータ4が反時計方向に回転すると、前記
第1実施例の如く、遊星歯車6とフォーカス用カム歯車
8とのかみ合いが外れて遊星歯車6をT/W切換機構の駆
動歯車30にかみ合わすためには、カム歯車8のストップ
用突起8bが停止部材15Aに当て付いていなければならな
い。そこで、この第2実施例のように構成すれば、T/W
切換を行うときには必ずフォーカス用カム歯車8が初期
位置にあり、またT/W切換後に、レンズの繰り出しを開
始するときには、フォーカス用カム歯車8は必ず初期位
置にいることが保障される。
従って、この第2実施例によれば、次のような効果が
得られる。即ち、第12図に示すようにフォーカス用カム
歯車8にスリット円板23を一体に設け、同円板23の外周
縁部に穿設された多数のスリット23aをフォトインタラ
プタ24で読み取りパルス信号を得るようにし、このパル
ス信号の読取量をレンズの繰り出し量として制御するよ
うにすれば、フォーカス用カム歯車8の初期位置検出ス
イッチが不要になるという効果が得られる。
なお、前記各実施例においては付勢手段に緊縮性のコ
イルばね16,16Aを使用したが、これは緊縮性弾力でなく
伸張性の弾力を用いても良く要は、遊星ギヤークラッチ
における遊星歯車の一方向への回転時には、被動部材の
移動を抑制し、他方向への回転時には、この移動を助長
する向きに作用するばねを使用すればよい。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、1つの駆動源と遊
星ギヤークラッチを用いる駆動装置において、従来のも
ののように特殊な電磁阻止手段を使用することなく、部
品点数も少なく、コストも高くならずに、2つ以上の負
荷系を駆動することができ、かつそのうちの少なくとも
1つの負荷系を正逆両方向に安定に駆動することができ
る駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す駆動装置の斜視
図、 第2図は、上記第1図の駆動装置の作動状態を示す斜視
図、 第3図および第4図は、上記第1,2図中の遊星ギヤーク
ラッチの動作をそれぞれ示す平面図、 第5図は、上記駆動装置に用いられる駆動源であるDCモ
ータの立上がり特性を示す線図、 第6図(A)(B)は、上記DCモータのトルクリップル
とロータ位置とをそれぞれ示す線図、 第7図は、本発明による駆動装置における遊星ギヤーク
ラッチと被動部材との関係を示す平面図、 第8図〜第10図は、上記第7図の遊星ギヤークラッチの
動作をそれぞれ示す平面図、 第11図は、本発明の第2実施例を示す駆動装置の斜視
図、 第12図は、上記第2実施例の駆動装置に適用されるスリ
ット円板の平面図、 第13図(A)〜(E)は、遊星ギヤークラッチを用いた
従来の駆動装置の一例を示した図であって、第13図
(A)は平面図、第13図(B)(D)は動作図、第13図
(C)(E)は合力を示す線図である。 1……遊星ギヤークラッチ 4……DCモータ(駆動源) 5……太陽歯車 6……遊星歯車 9……揺動部材(被動部材) 9b……セクタギヤー(被動部材) 15,15A……停止部材 16,16A……コイルばね(付勢手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源によって往復回動される太陽歯車
    と、 この太陽歯車に噛合している遊星歯車と、 この遊星歯車と選択的に噛合された被動部材と、 上記遊星歯車によって選択され、該遊星歯車と噛合した
    上記被動部材に設けられ、上記遊星歯車の一方向への回
    転時には、上記被動部材の移動を抑制し、他方向への回
    転時には、この移動を助長する向きに作用する付勢手段
    と、 上記被動部材を上記付勢手段と協働して初期位置に停止
    させる停止部材と、 を具備したことを特徴とする駆動装置。
  2. 【請求項2】上記遊星歯車一歯分の回転に要する駆動源
    の回転数を、 n/m(n;整数、m;駆動源のトルクリップル数) としたことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
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