JP2788162B2 - 非接触型測長器 - Google Patents

非接触型測長器

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JP2788162B2 JP7977793A JP7977793A JP2788162B2 JP 2788162 B2 JP2788162 B2 JP 2788162B2 JP 7977793 A JP7977793 A JP 7977793A JP 7977793 A JP7977793 A JP 7977793A JP 2788162 B2 JP2788162 B2 JP 2788162B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真直度測定や平面度測
定等に用いられる非接触型の測長器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、真直度測定や平面度測定等に用い
られる非接触型測長器30(以下、測長器と略称す
る。)は、図10,11に示すようなシリンダ型構造を
したもので、ピストン31の外壁面に設けられたOリン
グ等のシーリング部材33によりシリンダ34を2つの
加圧室に分け、下部加圧室37をピストン31より突設
したロッド32の先端に装着する噴射ノズル35の内孔
35aとチューブ39を介して連通しており、該内孔3
5aの外周にはもう一つの外孔35bを形成している。
又、ロッド32の後端には電気マイクロメータ36の触
針部36aがロッド32の端面と接触するようにシリン
ダ34に固定して配置された構造となっている。
【0003】このような測長器30は、噴射ノズル35
の外孔35bに空気を供給して噴射ノズル35の先端よ
りその空気を被測定物50の表面に噴出させ、被測定物
50からの背圧を噴射ノズル35の内孔35aから下部
加圧室37に取り込むようになっている。そして、上部
加圧室38には予め基準圧となる圧力を供給しておく
と、下部加圧室37に取り込んだ背圧と上部加圧室38
の基準圧とが平衡状態となる位置でピストン31が停止
する。この時、ロッド32先端の噴射ノズル35は被測
定物50と一定距離を保った状態で静止している。そし
て、ロッド32の上に配置する電気マイクロメータ36
の値を基準値として検出しておくと、測長器30を左右
に移動させた時、被測定物50の表面形状に沿って背圧
が増加・減少するので、両加圧室37,38内の圧力が
再度平衡状態となるまでピストン31が上下動し、その
ピストン31の移動変位量を電気マイクロメータ36に
より検出することで、被測定物50と接触することな
く、被測定物50の真直度や平面度を測定することがで
きる。
【0004】しかし、上記測長器30の構造では、ピス
トン31の外壁面に設けたシーリング部材33がシリン
ダ34と圧接しているためにピストン31の始動性が悪
く、移動している時には常時摺動抵抗が発生しているの
で、ピストン31の追従性が損なわれていた。又、摺動
抵抗により発生する摩擦熱によってシリンダ34内の温
度が上昇し、作動媒体である空気を膨張させてしまうこ
とから測定値にバラツキを招くことになり、高精度測長
器とは言いがたいものであった。
【0005】さらに、シーリング部材33はゴム等の弾
性体で形成されているために摩耗が激しく、短期間のう
ちに交換しなければならないといった問題もあった。
【0006】そこで、上記問題を解決するものとして、
図9に示すようにピストン41をシリンダ44内で静圧
支持するアクチュエータと、上記ピストン41より突設
したロッド42の先端に設けたエアマイクロ式ノズル4
5、及び差圧計46とその差圧計46からの電気信号に
よりピストン41を移動させる駆動装置49とから構成
された測長器40がある。(実開平4−43210号公
報参照) この測長器40は、2段絞りのエアマイクロ式ノズル4
5(以下、ノズルと略称する。)の上段室45bに供給
した空気をオリフィス45cを介して下段室45aに供
給してノズル45の先端より被測定物50に噴射するよ
うになっており、被測定物50からの背圧を下段室45
aに取り込んで、差圧計46を使って基準圧との差圧を
検出し、その差圧を電気信号に変換する。そして、該電
気信号を駆動装置49を構成するムービングコイル49
a(以下、コイルと略称する。)に印加するとコイル4
9aの内部に挿入された磁石49bとコイル49aとの
間に磁界が形成され、フレミングの左手の法則に従って
コイル49aが移動するので、該コイル49aと一体を
なすノズル45は被測定物50と常に一定距離に保たれ
るようになっており、コイル49aに流れた電流をモニ
ターすることによりノズル45の変位が検出でき、その
検出値により被測定物50の表面状態を検知することが
できるというものがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構造の
測長器40では、ピストン41の摺動抵抗による影響は
解消することができたが、以下のような問題があった。
【0008】まず、ノズル45より取り込んだ被測定物
50からの背圧は非常に微弱な圧力であり、この背圧が
そのまま差圧計46に入力しても、現在の差圧計46の
精度では基準圧との差圧を検出できない不感帯を生じる
場合があり、被測定物50の表面にある微少な凹凸を検
知することができないという問題があった。
【0009】又、差圧計46により検出された差圧は電
気信号に変換して、コイル49aに印加されるが、コイ
ル49a自体の電気抵抗によってコイル49aが発熱
し、熱膨張によって変形してしまうため、磁石49bと
コイル49aとの間の磁束密度が変化して、コイル49
aに印加する電気信号とピストン41の移動量との直線
性が得られないことから測定値にバラツキがあった。
【0010】又、コイル49aはフレミングの左手の法
則に従って軸芯方向に移動するが、結局はコイル49a
の移動によって磁束密度が変化するため、コイル49a
に印加する電気信号とピストン41の移動量との直線性
が得られないばかりか、差圧計46で検出した差圧をコ
イル49aに印加してピストン41を移動させるまでに
は時間がかかり応答性にも問題があった。
【0011】さらに、磁石49bはコイル49aの軸芯
上に高い位置精度をもって配置しなければならず、駆動
装置49の取り付けは非常に難しいものであった。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では上記
問題に鑑み、シリンダ内にピストンを移動自在に配置し
て、該ピストンより突設するロッドの先端には噴射ノズ
ルを取着し、前記シリンダにはピストンとの間隙に気体
を供給してピストンを静圧支持する支持手段とピストン
が移動する変位量を検出する検出手段を具備しており、
上記噴射ノズルはピストンの上下両側に形成される2つ
の加圧室のうち一方の加圧室と連通させ、他方の加圧室
には圧力調整弁を具備して構成した非接触型測長器とし
たものである。
【0013】
【作用】本発明の非接触型測長器は、シリンダ内でピス
トンが静圧支持されているので摺動抵抗は皆無に等し
く、ピストンはスムーズに移動自在であり、摺動抵抗に
よる摩擦熱の発生もないので作動媒体である気体が膨張
することがない。その為、ピストンの動きにはバラツキ
が殆ど無く追従性に優れている。
【0014】又、圧力調整弁を具備する加圧室では、ピ
ストンを静圧支持するために供給した圧力の一部が流れ
込んで圧力変化が起こったとしても、上記圧力調整弁に
より常に一定圧となるように制御することができるた
め、従来のように密閉性を考慮する必要がない。
【0015】さらに、圧力調整弁を具備していない加圧
室では、ピストンを静圧支持するために供給した圧力の
漏れ圧を使って噴射ノズルから気体を噴出させることが
でき、被測定物からの背圧を加圧室へ直接取り込んでピ
ストンを移動させるので、非常に応答性が良い。その
為、微弱な背圧の変化に対しても反応することができる
というように本発明の非接触型測長器は非常に高精度な
測定を行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0017】図1は本発明の非接触型測長器1を示す縦
断面図であり、図2はその一部を破断した斜視図で、外
壁面に絞り溝3を有するピストン2をシリンダ10内に
挿入していて、内孔5aを有する噴射ノズル5を、上記
ピストン2より突設するロッド4の先端に接着又はネジ
止めにて装着している。又、ピストン2の移動変位量を
測定する検出手段としては電気マイクロメータ6などを
用いており、ロッド4の後端の端面と電気マイクロメー
タ6の触針部6aが当接した状態になるようにシリンダ
10に固定してある。さらに、上記噴射ノズル5の内孔
5aはピストン2を挟んでシリンダ10内に形成される
2つの加圧室のうち一方の下部加圧室7とチューブなど
の管状体15を介して接続してあり、他方の上部加圧室
8には圧力調整弁9を取着している。
【0018】又、シリンダ10の側壁にはピストン2と
の間隙13aに空気を供給してピストン2を静圧支持す
るための供給孔11が設けてある。
【0019】そして、ピストン2は図3に示すような横
断面が長方形をした角柱体21の中心からロッド4が垂
直に突設した構造となっており、両端面より内部をくり
抜いたいわゆる中抜き状に形成してある。又、外壁面に
形成した絞り溝3は、移動方向に沿って多数の縦溝3a
とこの縦溝3aに連通するブラスト溝3b、そして上記
縦溝3aと直交するように一本の横溝3cを形成してお
り、この絞り溝3を有するピストン2はシリンダ10と
3〜10μm、好ましくは3〜4μmの幅Wを有する間
隙13aをもって構成してある。
【0020】ここで上記間隙13aの幅Wを3〜10μ
mとしているのは、3μmより小さくすると、間隙13
aが狭すぎるために空気層を形成することができず、ピ
ストン2をシリンダ10内で静圧支持することができな
いためで、逆に間隙13aの幅Wが10μmより大きく
なるとピストン2を支持するだけの空気層を形成するこ
とができず、ピストン2がシリンダ10の内壁に接触し
てしまうからである。但し、上記ピストン2の形状は角
柱体21に限る必要はなく、円柱形や楕円柱形をしたピ
ストン2であってもよく、ピストン2の外壁面に形成す
る絞り溝3もピストン2の全周にわたって空気層を形成
することができる形状であればよい。又、図1,2に示
す非接触型測長器1では圧力調整弁9が上部加圧室8に
配置してあるが,下部加圧室7に配置してもよく、どち
らか一方の加圧室に具備し、他方の加圧室は噴射ノズル
5の内孔5aと連通するようにしていてばよい。又、圧
力調整弁9は上部加圧室8に隣接して配置した構造とな
っているが必ずしも隣接させる必要はなく、上部加圧室
8と連通していればよい。但し、高い精度が要求される
場合には隣接して設けた方が望ましい。
【0021】さらに、測長器1を構成する材料として
は、金属やプラスチィックを用いることができるが、セ
ラミックスを用いることでより優れた測長器1とするこ
とができる。例えばピストン2、ロッド4、シリンダ1
0、及び噴射ノズル5をアルミナセラミックスで形成す
ると、金属製のものに比べ重量を1/3に軽減すること
ができ、ピストン2の追従性を大幅に向上させることが
できる。又、高温度下で使用する場合でもアルミナセラ
ミックスの熱膨張係数が小さいことから測長器1の変形
を招くことがなく、金属やプラスチィックに比べ非常に
耐蝕性にも優れている。その為、湿気の多い場所での測
定や作動媒体に空気以外の気体を用いるような場合であ
っても測長器1が腐食することがないというように測定
環境を選ばない測長器1とすることができる。
【0022】なお、測長器1の材質には、上記アルミナ
セラミックスだけでなく、炭化珪素、窒化珪素、サファ
イアといった他のセラミックスを用いたものであっても
よい。
【0023】次に、本発明の測長器1に用いる圧力調整
弁9について説明する。
【0024】圧力調整弁9は図4に示すようなダイヤフ
ラム式の圧力調整弁であり、外枠に上部加圧室8(不図
示)と連通する出力ポート91と、基準となる圧力を供
給する入力ポート92、さらに上部加圧室8内の増加し
た圧力分を排出する排出ポート94と減少した圧力分だ
け加圧する供給ポート93の4つのポートを有してい
る。
【0025】これら4つのポートのうち出力ポート91
と排出ポート94はダイヤフラム97aに接続された弁
99を介して連通しており、更に出力ポート91はコン
トロール室95とも連通している。又、コントロール室
95内にはダイヤフラム96a,96bが形成してあ
り、コントロール室95を2つの部屋に区分けしてい
る。さらに、上記ダイヤフラム96bには弁98が接続
してあり、この弁98を介してコントロール室95と供
給ポート93が連通した構造となっている。なお、入力
ポート92はコントロール室95の上側の部屋と連通し
ている。
【0026】ここで圧力調整弁9の入力ポート92と供
給ポート93に所定圧力(常に、入力ポート92の圧力
<供給ポート93の圧力の関係に有る。)を加えておい
た時、上部加圧室8内の圧力が入力ポート92からの基
準圧より低くなると、コントロール室95内のダイヤフ
ラム96bが引っ張られて下がり、該ダイヤフラム96
bと接続する弁98が開く。その為、供給ポート93か
ら空気が供給されて出力ポート91に連通する上部加圧
室8内の圧力を高め、この圧力が入力ポート92の基準
圧と等しくなると、弁98が閉じることになる。逆に上
部加圧室8内の圧力が入力ポート92からの基準圧より
高くなると、弁98が完全に閉じ、もう一方のダイヤフ
ラム97aが供給ポート93からの圧力により押し下げ
られて、ダイヤフラム97aと接続する弁99が開くの
で、出力ポート91と排出ポート94が連通され、排出
ポート94から加圧分を排出することになる。
【0027】このように、微妙な圧力バランスを2組の
ダイヤフラム96a,96b,97a,97bで調整で
きるので、圧力調整弁9の出力ポート91と連通する上
部加圧室8では、圧力変化があっても常に入力ポート9
2に加わる圧力と等しくなるように調圧した状態とする
ことができる。
【0028】なお、上記圧力調整弁9のダイヤフラム9
6a,96b,97a,97bには一般的に金属製のも
のが使用されているが、湿気が多いような環境にあって
は錆が発生する恐れがあり、長期使用の場合には屈曲の
繰り返しによる金属疲労のために変形する恐れがあるこ
とから、上記ダイヤフラム96a,96b,97a,9
7bをY2 3 ,MgO,CaO又はCeO2 のうち一
種以上を含有する部分安定化ジルコニアで形成すること
で、長期間にわたって用いることができる圧力調整弁9
とすることができる。特にこの部分安定化ジルコニア
は、セラミックスの中でも非常に曲げ強度が強く耐触性
に優れていることから、ダイヤフラム96a,96b,
97a,97bとして最適な材料である。
【0029】次に本発明の測長器1の作動について説明
する。
【0030】例えば、圧力調整弁9の供給ポート93と
入力ポート92にそれぞれP1,P2の圧力を供給し、
供給孔11からはP3の圧力を供給する。但しこれらの
圧力には(P3>P1>P2)のような関係があり、入
力ポート92に加える圧力P2を基準圧とすると、供給
孔11からの圧力P3によりピストン2とシリンダ10
との間隙13aに空気層が形成され、ピストン2はシリ
ンダ10の内部底面に静圧支持される。
【0031】そして、供給孔11から供給した空気圧の
一部が各加圧室7,8に漏れ、下部加圧室7では流れ込
んだ漏れ圧を管状体15を介して噴射ノズル5より噴出
するようになっている。
【0032】又、上部加圧室8では供給孔11からの漏
れ圧が流れ込み、圧力変化が発生するが、上部加圧室8
に取着する圧力調整弁9によって常時一定圧となるよう
に保たれる。
【0033】そこで、噴射ノズル5に被測定物50を接
近させると、被測定物50からの背圧が噴射ノズル5の
内孔5aを通してシリンダ10の下部加圧室7に取り込
まれ、下部加圧室7の圧力P4の上昇とともにピストン
2は上方に押し上げられる。そして、圧力調整弁9によ
る基準圧P2と下部加圧室7の圧力P4とが平衡状態に
至ったときピストン2は停止し、噴射ノズル5は被測定
物50と一定距離を保った状態で静止する。
【0034】この時、電気マイクロメータ6の値を基準
値として測定することで測定準備が完了する。
【0035】そこで、測長器1を左右に移動させると、
被測定物50の表面形状に沿って測長器1のピストン2
が上下動するので、そのピストン2の移動変位量を電気
マイクロメータ6により測定することで被測定物50の
真直度や平面度を測定することができる。これはシリン
ダ10内が一種の密閉された状態となっているためで、
被測定物50の表面に凸部があると背圧が増加するの
で、下部加圧室7の圧力P4も増加し、基準圧P2との
平衡状態が崩れて再度平衡状態に至までピストン2が上
方に移動するためで、この時のピストン2の移動量が背
圧の増加分に相当し、そして、被測定物50の表面の凸
部の高さに相当する。
【0036】逆に被測定物50の表面に凹部があると背
圧が減少するため、上部加圧室8の基準圧P2との平衡
状態が崩れ、背圧の減少分だけピストン2が押し下げら
れて静止するというように噴射ノズル5と被測定物50
とは常に一定の距離に保たれた状態となるので、ピスト
ン2の移動変位がそのまま被測定物50の表面状態を示
すことになる。
【0037】以上のように本発明の非接触型測長器1で
は、ピストン2が静圧支持されているのでピストン2に
は摺動抵抗がなく、下部加圧室7へ流れ込む漏れ圧を使
って噴射ノズル5から空気を噴出させ、被測定物50か
らの背圧を下部加圧室7へ直接取り込んでピストン2を
移動させるのでピストン2の応答性が良いことから測定
値にバラツキが殆どない。
【0038】さらに、上部加圧室8での圧力変化は圧力
調整弁9により常に一定の基準圧となるように制御でき
るため、従来のように密閉性を考慮して設計する必要が
全くない。
【0039】次に他の実施例を説明する。
【0040】図5は図1の測長器1のシリンダ10に流
体通路14を設けて、ロッド4とシリンダ10との間隙
13bにも供給孔11からの空気圧を供給するようにし
たものである。
【0041】このような構造の測長器1とすることで、
ロッド4とシリンダ10との間隙13bには一種の静圧
軸受け12を形成することができるので、ピストン2の
移動をより安定なものとすることができ、シール効果も
有している。そして、噴射ノズル5と連通する加圧室7
では、静圧軸受け12からの漏れ圧も流れ込むのでより
高い圧力を確保することができ、その圧力を被測定物5
0に噴出することができることから、噴射ノズル5から
の噴出圧と被測定物50からの背圧との圧力変化率を高
めることができ、感度の良い測長器1とすることができ
る。
【0042】又、図6に示す測長器1は、図1の噴射ノ
ズル5に換えて2重孔を有する噴射ノズル5' をロッド
4の先端に取着したもので、噴射ノズル5' の外孔5'
bから別に圧力を供給することで噴射ノズル5' の噴出
力を高めることができる。その為、噴出力と背圧との圧
力変化率を高めることができることから、測長器1の感
度を高めることができる。又、変形しやすい被測定物5
0を測定する場合には、噴射ノズル5' の外孔5' bに
供給する空気圧を調整することで、被測定物50を変形
させることなく、最適な測定感度をもって測定を行うこ
とができる。
【0043】さらに、図5と図6に示す両方の部分を有
する構造の測長器1としても同様の効果を得ることがで
き、これらの構造は被測定物50の特性によって選択し
て用いることで、より精度の高い測定を行うことができ
る。
【0044】さらに、本発明の非接触型測長器1では、
下部加圧室7と噴射ノズル5を連通させる方法として、
ロッド4の内部に流体通路を形成して噴射ノズル5の内
孔5aと直接連通させたものでもよく、又、ピストン2
の移動変位量を測定する検出手段として、ピストン2の
外壁面にリニアスケールを移動方向に沿って配置し、シ
リンダ10の側壁には発光器を配置して光学的にリニア
スケールの目盛りを読み取り、ピストン2の変位を検出
するリニアエンコーダなどを用いることもできる。
【0045】実験例 本発明の非接触型測長器1を用いて測定値のバラツキと
全測定ストロークの直線性について実験を行った。
【0046】なお、測長器1の主要寸法は以下に示す通
りである。
【0047】ピストン2 断面 20×100m
m、受圧面積 20cm2 噴射ノズル5 内孔面積 4.15mm2 測長ストローク 10mm そこで、上記測長器1の供給孔11に0.7kg/cm
2 の圧力を供給し、圧力調整弁9の入力ポート92には
0.34kg/cm2 の圧力を入力して、図7の実線の
ような表面形状を有する被測定物について10mmピッ
チで10点とって測定した。その結果は表1、及び図7
の点線及び一点鎖線で示す通りである。(但し、被測定
物の表面形状を示す実線は、グラフの中心よりずらして
記載しており、点線は測定値のバラツキを示し、一点鎖
線は測定の平均値を示している。)
【0048】
【表1】
【0049】図7、及び表1より判るように測定の平均
値は被測定物の表面をほぼトレースしたようになってい
る。又、その測定値のバラツキ巾は大きくとも0.09
μm以下と殆どバラツキがないことが判った。
【0050】次に、厚み1mmのブロックゲージを順に
積み重ねていき、測定ストロークを1mm〜10mmま
で変化させたときの直線性について測定した。その結果
は図8の通りである。
【0051】この図8より判るように最もずれの大きい
6mmの高さのブロックゲージを測定した場合でも、そ
の検出値は、5.9995mmと1/2000の誤差し
かなく、他の測定ストロークにおいては上記誤差以下と
直線性についても優れていることが判った。
【0052】
【発明の効果】本発明の非接触型測長器は、ピストンを
シリンダ内で静圧支持する構造としていることから、ピ
ストンの移動の際に発生する摺動抵抗は皆無に等しい。
その為、ピストンは始動性が良く、スムーズに移動自在
であることから追従性に優れるとともに、摩擦熱の発生
がないので作動媒体である気体を膨張させることがな
く、ピストンの動きにはバラツキがない。
【0053】又、圧力調整弁を具備する加圧室では、供
給孔からの漏れ圧が流れ込んだとしても圧力調整弁を具
備していることから、加圧室を常に一定の基準圧となる
ように制御することができる。
【0054】さらに、圧力調整弁を具備していない加圧
室では、噴射ノズルと連通させているので、ピストンを
静圧支持するために供給した圧力の漏れ圧をそのまま噴
射ノズルより噴出させることができ、又、被測定物から
の背圧を下部加圧室へ直接取り込んでピストンを移動さ
せるので応答性に優れている。その為、微弱な背圧の変
化に対しても反応することができるというように本発明
の非接触型測長器は非常に高精度な測定を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触型測長器を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1の一部を破断した斜視図である。
【図3】本発明の非接触型測長器のピストンを示す斜視
図である。
【図4】図1中のA部を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の非接触型測長器の他の実施例を示す縦
断面図である。
【図6】本発明の非接触型測長器の他の実施例を示す縦
断面図である。
【図7】本発明の非接触型測長器を用いて測定した時の
測定値とそのバラツキ巾を示すグラフである。
【図8】本発明の非接触型測長器の直線性を示すグラフ
である。
【図9】従来の非接触型測長器を示す縦断面図である。
【図10】従来の非接触型測長器を示す縦断面図であ
る。
【図11】図6の一部を破断した斜視図である。
【符号の説明】
1…非接触型測長器 2…ピストン 3…絞り溝 4…ロッド 5…噴射ノズル 6…電気マイクロメータ 7…下部加圧室 8…上部加圧室 9…圧力調整弁 10…シリンダ 11…供給孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内にピストンを移動自在に配置
    し、該ピストンより突設するロッドの先端には噴射ノズ
    ルを取着してなり、前記シリンダにはピストンを静圧支
    持する支持手段とピストンの変位量を検出する検出手段
    を具備するとともに、上記噴射ノズルはピストンの上下
    両側に形成される2つの加圧室のうち一方の加圧室と連
    通させ、他方の加圧室には該加圧室の圧力を設定するた
    めの圧力調整弁を具備したことを特徴とする非接触型測
    長器。
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