JP2786166B2 - 無線選択呼出受信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は無線選択呼出受信機
に係り、特に待ち受け時において所定の画面表示を行う
無線選択呼出受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の無線選択呼出受信機は、待ち受け
時において現在時刻を表示したり、予め記憶された１つ
の文字データを表示器に出力している。図５は従来の無
線選択呼出受信機の電気回路構成を示すブロック図であ
る。図５において、１０は空中線であり無線呼出信号を
受信する。１２は空中線１０において受信された無線呼
出信号を復調してディジタル信号へ変換する受信回路で
ある。

【０００３】１４はデコーダであり、受信回路１２で変
換されたディジタル信号から自機宛のメッセージ信号を
抽出して後述する制御部１８へ出力する。また、後述す
るスイッチ１６からの操作信号が入力され、この操作信
号をデコードし、操作データとして制御部１８へ出力す
る。１６は操作者によって操作され、操作者の操作に応
じた操作信号をデコーダ１４へ出力するスイッチであ
る。このスイッチ１６は、例えば、時刻設定を行う際に
用いられる。

【０００４】制御部１８は上記無線選択呼出受信機の各
種動作を制御する制御部であり、デコーダ１４からメッ
セージ信号が出力された場合には、このメッセージ信号
を後述するＲＡＭ（Random Access Memory）２２へ記憶
させる。制御部２０は液晶パネルを備える表示器２０の
表示内容の切り替えを制御する切替回路１８ａを備えて
いる。この切替回路１８ａは待ち受け時における待受表
示画面、メッセージを受信した場合にメッセージが表示
されるメッセージ表示画面、及び操作者がスイッチ１６
を操作した場合に表示する入力画面等を切り換える。

【０００５】また、制御部１８は上記ＲＡＭ２２に書き
込まれたメッセージ信号を読み出し、読み出したメッセ
ージ信号に対応する文字のイメージデータをＲＯＭ（Re
ad Only Memory）２４から読み出して表示器２０へ出力
する。上記動作はＲＯＭ２４に記憶されている各種プロ
グラムに基づいて行われる。さらに、制御部１８は、図
示は省略しているが、時刻をカウントする時計部を有す
る。

【０００６】ＲＡＭ２２は上述したメッセージ信号を記
憶する他、待ち受け時に表示器２０へ表示させる文字列
等を記憶する。この文字列は、操作者がスイッチ１６を
操作して、予め記憶させている。また、ＲＯＭ２４は、
上記文字のイメージデータが記憶されている他、無線選
択呼出受信機の動作を制御する種々のプログラムを記憶
する。

【０００７】上記構成において、空中線１０に無線呼出
信号が受信されず、デコーダ１４からメッセージ信号が
出力されない場合には、切替回路１８ａが表示器２０を
待受表示画面に切り替え、制御部１８は時計部の現在時
刻から、該当するイメージデータをＲＯＭ２４から読み
出す。例えば、現在時刻が２時３０分であれば、ＲＯＭ
２４からイメージデータ“２”，“：”，“３”，
“０”を読み出し、“２：３０”という文字列イメージ
データを作成して表示器２０へ出力する。

【０００８】この待受表示画面が表示器２０に表示され
ている状態において、無線呼出信号が空中線１０が無線
呼出信号を受信し、デコーダ１４が受信回路１２から出
力されるディジタル信号から自機宛のメッセージを抽出
し、抽出したメッセージ信号を制御部１８へ出力する
と、まず、制御部１８はこのメッセージ信号をＲＡＭ２
２へ記憶させる。次に切替回路１８ａは表示器２０をメ
ッセージ表示画面に切り替える。

【０００９】次に、制御部１８はＲＡＭ２２に記憶され
たメッセージ信号に基づいて、ＲＯＭ２４に記憶された
文字のイメージデータを検索して文字列イメージデータ
を作成し、この文字列イメージデータを表示器２０へ出
力する。表示器２０がメッセージ表示画面に設定されて
いる場合、所定の時間経過すると切り換え回路１８ａは
待受表示画面に切り替える。また、待ち受け時に表示す
る文字列がＲＡＭ２２に記憶されている場合には、制御
部１８はこの文字列を読み出して表示部２０へ出力す
る。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の無線
選択呼出受信機では、待ち受け時においては、表示器２
０には現在時刻のみ、又は予めＲＡＭ２２に記憶した文
字列が表示されているだけであった。従って、表示器に
表示される内容に対して外観上のデザインの一部として
の工夫はなされていなかった。

【００１１】近年、無線選択呼出受信機の表示器として
画面サイズの大きいものが要求されるようになってき
た。従って、無線選択呼出受信機の寸法に対して表示器
の画面の占める割合が大きくなっている。つまり、無線
選択呼出受信機の見栄えは、表示器に表示される内容に
よって大きく異なるので、表示器に表示される内容が外
観上極めて重要な要素となる。

【００１２】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、待ち受け時における表示器の表示内容を外観デ
ザインの一部とすることによって、魅力的な外観を有す
る無線選択呼出受信機を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の発明は、少なくとも１つの画面デー
タを記憶する画面データ記憶手段と、現在時刻に応じて
前記画面データ記憶手段から１つの画面データを選択す
る選択手段と、前記選択手段によって選択された画面デ
ータを表示する表示手段とを具備することを特徴とす
る。請求項２記載の発明は、請求項１記載の無線選択呼
出受信機において、前記画面データに対応して記憶さ
れ、前記画面データの表示時間帯を記憶する表示時間記
憶手段を備え、前記選択手段は、該表示時間帯に前記現
在時刻が含まれる場合には、対応する画面データを選択
することを特徴とする。

【００１４】請求項３記載の発明は、請求項１及び請求
項２記載の無線選択呼出受信機において、外部から入力
される画面データを読み込み、該画面データを前記画面
データ記憶手段へ書き込む書込手段を備えたことを特徴
とする。請求項４記載の発明は請求項１〜請求項３何れ
かに記載の無線選択呼出受信機において、操作子を備
え、該操作子の操作に応じた操作信号を出力する操作手
段と、前記操作信号に応じて前記記憶手段に記憶された
画面データを変更する変更手段とを具備することを特徴
とする。請求項５記載の発明は、請求項４記載の無線選
択呼出受信機において、前記操作信号に応じて、前記画
面データの表示時間帯を更新する更新手段を設けたこと
を特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。図１は本発明の一実施形態
による無線選択呼出受信機の電気回路構成を示すブロッ
ク図であり、図５に示された従来の無線選択呼出受信機
と共通する部分には同一の符号を付し、その説明を省略
する。図１に示された本発明の一実施形態による無線選
択呼出受信機が、図５に示された従来の無線選択呼出受
信機と異なる点は、主に、待ち受け時に表示器２０に表
示される内容を記憶する画面データ記憶部３４と、この
画面データの表示時刻を記憶する画面予約部３０ｂを備
える制御部３０とが設けられた点である。

【００１６】上記画面データ記憶部３４は、イラスト３
４ａ、名刺３４ｂ、カレンダー３４ｃ、及び置き時計３
４ｄ等の画面データを記憶する。画面データが名刺３４
ｂである場合には、操作者がスイッチ１６を操作して入
力する。あるいは外部のパーソナルコンピュータ等によ
って名刺３４ｂを作成し、入力装置（図示省略）から入
力する。その他の画面データに対しては、上記パーソナ
ルコンピュータによって画面を作成し、上記入力装置か
ら入力しても良い。３６は時計部であり、時刻をカウン
トして現在時刻を制御部３０へ出力する。上記制御部３
０に設けられた画面予約部３０ｂは、画面データ記憶部
３４に記憶された複数の画面データに対して各々を表示
する時刻を記憶する。

【００１７】図２は画面予約部３０ｂに記憶された内容
の一例を示す表である。図２中表に示されるように、表
示時刻が格納されたフィールドＣ１と、フィールドＣ１
に格納された表示時刻に表示する画面データの識別子が
格納されたフィールドＣ２とからなる複数のレコードが
記憶される。例えば、レコードＲ１は６時３０分に置き
時計の画面データを表示するという内容である。この内
容は、操作者がスイッチ１６を操作して予め記憶させて
いる。ここで、フィールドＣ１には表示画面開始時刻の
みが記憶されているが、６時３０分から９時までは、置
き時計を表示するという意味を有する。つまり、表示時
間帯が記憶されていると同義である。

【００１８】また、制御部３０に設けられた時刻比較部
３０ｃは、時計部３６によってカウントされている現在
時刻と、画面予約部３０ｂに記憶された複数のレコード
のうち、フィールドＣ１に格納された時刻とを比較し、
比較信号を出力する。この比較信号は、表示器２０へ出
力する画面データの種類を示す信号である。切替回路３
０ａは、図５中の切替回路１８ａと同様の機能を有す
る。制御部３０は、デコーダ１４からメッセージ信号が
出力された場合は、従来と同様に、メッセージ信号をＲ
ＡＭ２２へ記憶させるが、メッセージ信号が出力されな
い場合には、時刻比較部３０ｃから出力される比較信号
に基づいて、画面データ記憶部３４から該当する種類の
画面データを表示器２０へ出力する。尚、図示は省略し
ているが、従来と同様にＲＯＭ２４が設けられる。

【００１９】上記構成において、まず、画面予約部３０
ｂへの予約時刻を記憶させるときの動作の説明を行う。
操作者がスイッチ１６を操作すると、切替回路３０ａが
スイッチ１６の操作に従って画面データ記億部３４に記
憶された画面データを表示器２０へ出力する。この動作
は操作者が画面データを選択終了するまで行われる。画
面データを選択終了した旨の操作データが入力された場
合には、切替回路３０ａは選択された画面データに対す
る表示開始時刻の入力画面に切り替える。そして、制御
部３０ｂは操作データに基づいて得られた表示開始時刻
と、上記選択された画面データの種類を画面予約部３０
ｂへ出力する。複数の画面データを選択する場合はこの
操作を繰り返し行う。このようにして、図２に示された
内容が画面予約部３０ｂへ記憶される。

【００２０】次に、無線呼出信号を受信した場合の動作
を述べる。デコーダ１４からメッセージ信号が出力され
た場合には、制御部３０はメッセージ信号をＲＡＭ２２
へ記憶させる。次に、切替回路３０ｃは表示器２０の表
示画面をメッセージ表示画面へ切り替える。そして、制
御部３０がＲＡＭ２２に記憶したメッセージ信号を表示
器２０へ出力する。尚、メッセージ信号が表示器２０へ
出力されてから所定の時間が経過すると、切替回路３０
ａは待受表示画面に切り替える。

【００２１】上記待受表示画面に表示が切り替わる場合
には、まず、時刻比較部３０ｃが時計部３６から出力さ
れる現在時刻をキーとして、画面予約部３０ｂに記憶さ
れた複数のレコードのフィールドＣ１を検索し、フィー
ルドＣ１に格納された時刻と現在時刻とを比較し、現在
時刻において表示される画面データの種類を示す比較信
号を出力する。例えば、現在時刻が１１時３０分であれ
ば、カレンダーを示す比較信号を出力する。制御部３０
は、この比較信号に基づいて、画面データ記憶部３４に
記憶されているカレンダー３４ｃを読み出し、表示部２
０へ出力する。

【００２２】時間が経過し、現在時刻が１７時となった
場合には、時刻比較部３０ｃは画面予約部３０ｂに記憶
された複数のレコードのフィールドＣ１を検索し、フィ
ールドＣ１に格納された時刻と現在時刻とを比較し、現
在時刻に表示する画面データの種類を示す比較信号を出
力する。この場合にはレコードＲ３に格納されたイラス
トの種類が比較信号として出力される。そして、制御部
３０は画面データ記憶部３４に記憶されているイラスト
３４ａを読み出して表示部２０へ出力する。このよう
に、待受表示画面が表示されている場合であっても、画
面予約部３０ｂに記憶された内容に基づいて、画面の表
示が切り替わる。尚、待受画面が表示されているとき
に、メッセージ信号を受信した場合には、メッセージ表
示画面に切り替わり、メッセージが表示された後、所定
の時間が経過すると、もとの待受表示画面に切り替わ
る。

【００２３】図３（ａ）〜３（ｃ）及び図４（ａ）〜４
（ｃ）は、待受表示画面に表示される内容の一例であ
り、図３（ａ）〜（ｃ）は学生等のパーソナル向けの待
受表示画面である。図３（ａ）は、６時３０分から９時
の朝の時間帯に表示される画面であり、置き時計が表示
される。図３（ｂ）は、９時から１７時の時間帯に表示
される画面であり、カレンダーを表示する。図３（ｃ）
は、１７から翌朝６時３０分のプライベートな時間帯に
表示される画面であり、イラスト（おつかれさまメッセ
ージ付き）を表示する。

【００２４】また、図４（ａ）〜４（ｃ）はビジネス向
けの待受表示画面である。図４（ａ）は６時から９時ま
での時間帯に表示される画面であり、イラスト（おはよ
うメ一ッセージ付き）が表示される。９時から２０時ま
でのワークタイムには図３（ｂ）に示された画面、即ち
使用者の名刺画面が表示される。また、２０時から翌朝
６時までのプライベートな時間帯には図４（ｃ）に示さ
れたように、趣味のイラスト画面が表示される。

【００２５】尚、図３（ａ）〜３（ｃ）及び図４（ａ）
〜４（ｃ）では、デザイン性を分かりやすくするために
双方、外観イメージにて表してある。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の無線選択
呼出受信機においては、待ち受け時に、表示手段に画面
データが表示され、この表示内容を外観デザインの一部
とすることができるので、魅力的な外観を有するという
効果がある。また、時刻毎に画面データが切り替わり、
待ち受け時においても情報提供の一役を担うため、時計
代わりに設置したり、他人に見せたりする際にもより魅
力的な外観を見せることが可能になる。

【００２７】更に、画面データを操作者の所望の内容と
することができるとともに、画面データの表示時間帯を
自由に設定できるので、種々の用途に使用可能であると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態による無線選択呼出受信機
の電気回路構成を示すブロック図である。

【図２】画面予約部３０ｂに記憶された内容の一例を示
す表である。

【図３】待受表示画面に表示される内容の一例であり、
パーソナル向けである。

【図４】待受表示画面に表示される内容の一例であり、
ビジネス向けである。

【図５】従来の無線選択呼出受信機の電気回路構成を示
すブロック図である。

【符号の説明】

１６ スイッチ（操作手段） ２０ 表示器（表示手段） ３０ 制御部（変更手段、更新手段） ３０ｂ 画面予約部（表示時間記憶手段） ３０ｃ 時刻比較部（選択手段） ３４ 画面データ記憶部（画面データ記憶手段）

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１つの画面データを記憶する
   画面データ記憶手段と、 現在時刻に応じて前記画面データ記憶手段から１つの画
   面データを選択する選択手段と、 前記選択手段によって選択された画面データを表示する
   表示手段とを具備することを特徴とする無線選択呼出受
   信機。
2. 【請求項２】 前記画面データに対応して記憶され、前
   記画面データの表示時間帯を記憶する表示時間記憶手段
   を備え、 前記選択手段は、該表示時間帯に前記現在時刻が含まれ
   る場合には、対応する画面データを選択することを特徴
   とする請求項１記載の無線選択呼出受信機。
3. 【請求項３】 外部から入力される画面データを読み込
   み、該画面データを前記画面データ記憶手段へ書き込む
   書込手段を備えたことを特徴とする請求項１及び請求項
   ２記載の無線選択呼出受信機。
4. 【請求項４】 操作子を備え、該操作子の操作に応じた
   操作信号を出力する操作手段と、 前記操作信号に応じて前記記憶手段に記憶された画面デ
   ータを変更する変更手段とを具備することを特徴とする
   請求項１〜請求項３何れかに記載の無線選択呼出受信
   機。
5. 【請求項５】 前記操作信号に応じて、前記画面データ
   の表示時間帯を更新する更新手段を設けたことを特徴と
   する請求項４記載の無線選択呼出受信機。