JP2781009B2 - 熱交換器フィン用アルミニウム合金 - Google Patents

熱交換器フィン用アルミニウム合金

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JP2781009B2
JP2781009B2 JP1132958A JP13295889A JP2781009B2 JP 2781009 B2 JP2781009 B2 JP 2781009B2 JP 1132958 A JP1132958 A JP 1132958A JP 13295889 A JP13295889 A JP 13295889A JP 2781009 B2 JP2781009 B2 JP 2781009B2
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aluminum alloy
heat exchanger
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱交換器フィン用アルミニウム合金に係
り、特に成形加工性に優れ、板厚を薄くしてもフィンプ
レス成形時にカラー割れが少なく、板厚の薄肉化が可能
であり、しかも成形方法としてドロー方法及びドローレ
ス方法のいずれの方法にも適用できるアルミニウム合金
に関するものである。
(従来の技術及び解決しようとする課題) 一般にアルミニウムフィン材は、アルミニウム板をプ
レス加工により目的形状に成形し、銅管と組み合わせて
使われている。
近年、熱交換器の効率向上及びコンパクト化を目的と
して、アルミニウム板の厚さをできるだけ薄くすること
が試みられ、従来、0.20mm程度であったものが、0.1mm
の厚さまで使用されつつある。
しかしながら、薄肉化に伴い、成形性、特に張出性や
伸びフランジ性の低下が大きく、フィン加工時にエラー
割れやカラーとびと称する成形不具合が生じるために、
薄肉化の障害になっていた。
また、成形方法として、従来は1050、1100などの工業
用純アルミを用いて張り出し加工を主体としたドロー方
法であったが、しごき加工を取り入れたドローレス方法
による加工方法が開発され、その加工方法に一層適した
合金(例、Al−Fe−Mn合金、Al−Mn−Zr合金など)も開
発され、薄肉化も促進されてきた(特公昭56−37294
号、特公昭59−10987号参照)。
しかし、ドローレス方法では、成形性を上げるために
調質(H24、H26など)をコントロールする必要がある
が、成形性が変動し易く、品質が安定しないという欠点
があった。
また、従来合金では、用途としてドローレス及びドロ
ー用は別々の合金を使用する必要があり、工程上複雑に
なることから、同一合金で両者に兼用できるようなアル
ミニウム合金の開発が望まれていた。
本発明は、かゝる要請に応えるべくなされたものであ
って、薄肉化が可能で、板厚を薄くしても成形性に優
れ、しかもドロー及びドローレス両者の成形方法に適用
できる熱交換器フィン用アルミニウム合金を提供するこ
とを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、本発明者は、ドロー、ドロ
ーレスのいずれの成形方法にも適用できるアルミニウム
合金組成について鋭意研究を重ねた結果、ここに新規な
組成のアルミニウム合金を見い出し、本発明をなしたも
のである。
すなわち、本発明に係る熱交換器フィン用アルミニウ
ム合金は、Fe:1.0超〜2.0%、Cu:0.05〜0.50%及びTi:
0.01〜0.15%を含み、Si:0.10%以下に規制し、残部がA
l及び不可避的不純物からなることを特徴とするもので
ある。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
(作用) 本発明における化学成分の限定理由を示す。
Fe:1.0超〜2.0% Feは多くの晶出物を生成し、サブグレイン及び結晶粒
の微細化の作用があり、成形加工性、すなわち、張出
性、伸び、伸びフランジ性などを向上させる効果があ
る。晶出物の存在は、しごき加工性の向上ももたらし、
ドロー加工法だけでなく、ドローレス加工法のいずれの
成形加工方法に対しても適用可能とするものである。ま
た、Al中に固溶したFeは、加熱による転位の運動を抑制
することから、加熱軟化を停滞させ、H26、H24、H22な
どの調質材を製造する際の適用温度範囲幅を大きくし、
製造し易くする作用もある。
しかし、Feが1.0%以下では上記作用が不十分であ
り、また2.0%を超えると晶出物が過剰となり、却って1
0μm以上のサイズの大きな晶出物を生成し、それらが
成形加工時の応力の集中点になり、割れの原因を生ず
る。
したがって、Fe量は1.0超〜2.0%の範囲とする。
Cu:0.05〜0.50% Al中に固溶したCuは、上記Feと同様、加熱軟化を停滞
させ、H26、H24、H22などの調質材を製造する際の適用
温度範囲幅を大きくし、品質の安定に寄与する。また、
固溶したCuは強度の向上に効果があり、高強度による薄
肉化を可能にする。
しかし、Cuが0.05%未満では上記作用が不十分であ
り、また0.50%を超えると強度が過剰に高くなり、成形
性が劣るようになる。
したがって、Cu量は0.05〜0.50%の範囲とする。
Ti:0.01〜0.15% Tiは凝固組織を微細にすることにより、製品時の組織
も微細になり、成形性を向上する効果がある。また、Ti
は加工時に成形した転位を捕捉することにより、転位の
運動を拘束し、微細なサブ組織を生成させると共に、加
熱時の軟化(転位の消滅)を停滞させ、上記Fe、Cuと同
様な効果をもたらす。
しかし、0.01%未満ではその効果は不十分であり、ま
た0.15%を超えると効果が飽和すると共に、却って巨大
なTi、Alの金属間化合物を生成し、成形性を低下させ
る。
したがって、Ti量は0.01〜0.15%の範囲とする。
Si:0.10%以下 SiはFe晶出物の形態に影響を及ぼし、晶出物を大きく
すると共に数を少なくし、固溶Fe量も少なくする働きが
ある。したがって、上記Feの働きを十分に発揮させるた
めには規制する必要があることから、Si≦0.10%とす
る。
以上の元素のほかは合金元素を積極的に添加しない
が、不純物は含有し得る。不純物は本発明の効果を損な
わない限度で許容される。特に従来の合金の如くMn、Zr
などの元素を添加すると、製造条件、特に造塊、均質化
熱処理、熱間圧延などの温度条件の影響を受け易く、品
質が安定しないため、添加しないほうが良く、各元素と
も可及的に少なく規制することが好ましく、0.05%未満
が望ましい。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 第1表に示す化学成分を有するアルミニウム合金を通
常の方法により造塊してスラブを作製した後、480℃で
均質化熱処理を実施し、熱間圧延により熱延板(3.5mm
厚さ)を製造した。引き続き冷間圧延により110μm厚
まで圧延を実施した。
その後、仕上焼鈍により、H22及びH26の調質材を作製
した。H26材はドロー加工方法により、H22材はドローレ
ス加工方法により、それぞれフィン径9.85mmφ、フィン
ピッチ1.7mmの条件でフィンプレス加工を行い、成形性
(カラー割れ、エリクセン値、伸び、限界伸びフランジ
性)と強度を調べた。それらの結果を第1表に併記す
る。
第1表より明らかなように、本発明例は、ドロー加工
方法(No.3)或いはドローレス加工方法(No.9)のいず
れの加工法においても、薄肉化においてカラー割れ等の
発生が殆どなく、成形性に優れると共に所定の強度も得
られている。
一方、本発明範囲外の化学成分を有する比較例はいず
れも加工性が劣り、特にドローレス加工方法の場合には
カラー割れが発生するなどのため、ドローレス、ドロー
両者の加工方法に兼用するのに適していない。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、次のような優
れた効果が得られる。
厚さが薄くても優れた成形性が得られるため、薄肉
化が可能になり、フィンの段数を増加することができ、
熱交換器の性能が向上する。
同じ性能に対してはアルミニウム材の使用量が削減
でき、コスト低減が図れる。
ドロー、ドローレス両者の成形方法に対して、調質
を変化させるだけで同じアルミニウム合金が使用できる
ので、生産性が向上する。
H26、H24、H22などの半硬質材が安定して製造でき
るため、製造コストが削減できるほか、品質の安定が可
能である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で(以下、同じ)、Fe:1.0超〜2.0
    %、Cu:0.05〜0.50%及びTi:0.01〜0.15%を含み、Si:
    0.10%以下に規制し、残部がAl及び不可避不純物からな
    ることを特徴とする熱交換器フィン用アルミニウム合
    金。
JP1132958A 1989-05-26 1989-05-26 熱交換器フィン用アルミニウム合金 Expired - Lifetime JP2781009B2 (ja)

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