JP2777997B2 - 球状頭部を有する軸状部品の製造方法 - Google Patents

球状頭部を有する軸状部品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球状頭部を有する軸状
部品の製造方法、詳しくは、主として自動車のボールジ
ョイントに使用される軸部の一端に該軸部よりも小径の
首溝部を介して球状頭部が形成されたボールスタッドを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボールジョイントに使用されるボールス
タッドは、その球状頭部がソケット内に支持され、かつ
軸部がソケットの開口部から外方に突出されて揺動自在
となされている。また、上記ボールスタッドの軸部の揺
動角度を大きく確保するため、通常、ボールスタッドの
軸部と球状頭部との間には、軸部及び球状頭部よりも小
径の首溝部が形成されている。
【0003】そして、このボールスタッドの製造方法と
して、圧造加工により軸部と球状頭部とを有するボール
スタッド本体を成形し、その後に、該ボールスタッド本
体の軸部と球状軸部との間に上記首溝部を切削加工によ
り別途形成するものがあるが、この製造方法では圧造成
形機による一貫した製造が行えず、その生産性が非常に
悪い問題がある。そのため、例えば特公平6−3897
0号に開示されているように、軸部と球状頭部のみなら
ず上記首溝部についても圧造工程で成形し、その生産性
の向上を図るようにしたものが知られている。
【0004】この製造方法は、製造すべきボールスタッ
ドの首溝部の最小径と同等径の素材から、まず大径の球
状頭部と、該球状頭部の一方に首溝部の最小径と同径の
柱状部と、上記球状頭部と柱状部との間に絞り加工によ
り柱状部より高く加工硬化された首溝部とを有する中間
成形素材を成形し、次いで、該中間成形素材を軸方向に
据込んで柱状部の中間部分を膨出させて所定径の軸部と
なるように形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
製造方法によれば、上記中間成形素材を軸方向に据え込
んで、上記首溝部の最小径と同径の柱状部における中間
部分をその軸方向に短縮し、外周方向に膨出させて所定
径の軸部を形成するのであるが、このとき、上記首溝部
分がダイに対して何ら保持されていない状態で上記据え
込み加工が施されるものであることから、上記柱状部の
みならず首溝部についても変形が生じて該首軸部の寸法
にバラツキが生じるものである。つまり、上記首溝部分
においては予め柱状部よりも高く加工硬化されていると
はいえども、その据え込み時には非常に大きな加圧力が
上記首溝部に作用するのであり、このため、上記首溝部
に変形が生じて該首溝部の寸法にバラツキが生じるもの
である。また、上記首溝部の加工硬化を行う場合、素材
における材料の違い等によって加工硬化の度合いが安定
せず、これによっても軸部の中間部分を膨出させて所定
径の軸部を形成するときに、上記首溝部に変形が生じて
寸法精度が悪くなる問題を有するものである。
【0006】そこで本発明の目的は、生産性に富む圧造
成形により、棒状素材から首溝付きの球状頭部を有する
軸状部材を一貫通して製造する場合に、球状頭部と軸部
との境界部分に首溝部を精度よく形成することができる
球状頭部を有する軸状部品の製造方法を提供することに
ある。
【0007】また、他の目的は、首溝部の寸法を損なう
ことなく軸部の仕上げ加工を行うことができ、該軸部を
高精度に成形できる球状頭部を有する軸状部品の製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】すなわち、本願の請求項1に係る発明(以
下、第1発明という)は、互いに対向するダイとパンチ
とにより構成された複数段の圧造ステーションに素材を
順次供給して該素材を段階的に圧造加工することによ
り、軸部の一端に該軸部よりも小径の首溝部を介して球
状頭部が形成された軸状部品を製造する方法であって、
まず、上記複数段の圧造ステーションのうち、所定の圧
造ステーションにおいて、最終製品としての軸状部品の
軸部よりも小径とした柱状部の一端に球状頭部が形成さ
れた中間成形素材を成形し、次いで、上記所定の圧造ス
テーションより下流側の圧造ステーションにおいて、複
数の型部材に分割されてパンチによる押し込み動作によ
り縮径可能とされた分割開閉ダイにより、上記中間成形
素材の柱状部と球状頭部との境界部全周を上記柱状部の
中心線と直交する方向から抱持した状態で上記柱状部を
固定ダイ内に打ち込んで据え込み加工し、該柱状部を膨
出させて所定径の軸部を形成すると同時に該軸部と球状
頭部との境界部に該軸部よりも小径の首溝部を形成する
ことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、第1発明の構成に加えて、首溝部を形成
する圧造ステーションより下流側の圧造ステーションに
おいて、パンチによる押し込み動作により軸部に軸絞り
加工を施して、軸部の先端側に該軸部の外周に連続し、
かつ先端側に至る程小径となるテーパ部を形成する仕上
げ工程を備えていることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、それぞれ次のような作用
が得られる。
【0012】まず、第1発明によれば、複数段の圧造ス
テーションのうち、所定の圧造ステーションにおいて、
最終製品としての軸状部品の軸部よりも小径とした柱状
部の一端に球状頭部が形成された中間成形素材を成形す
る。次いで、上記所定の圧造ステーションより下流側の
圧造ステーションにおいて、複数の型部材に分割されて
パンチによる押し込み動作により縮径可能とされた分割
開閉ダイにより、上記中間成形素材の柱状部と球状頭部
との境界部全周を上記柱状部の中心線と直交する方向か
ら抱持した状態で上記柱状部を固定ダイ内に打ち込んで
据え込み加工し、該柱状部を膨出させて所定径の軸部を
形成すると同時に該軸部と球状頭部との境界部に該軸部
よりも小径の首溝部が形成されることになる。
【0013】その結果、棒状素材から首溝付きの球状頭
部を有する軸状部材を圧造成形により一貫して製造する
場合に、球状頭部と軸部との間に形成する首溝部を精度
よく形成することが可能となる。
【0014】また、第2発明によれば、首溝部を形成す
る圧造ステーションより下流側の圧造ステーションにお
いて、パンチにより首溝部が変形しない範囲の加圧力で
軸絞り加工が施されて、軸部の先端側に該軸部の外周に
連続し、かつ先端側に至る程小径となるテーパ部を仕上
げ加工として形成することが可能となる。つまり、据え
込み加工に較べて首溝部に対する負担の小さい軸絞り加
工によって軸部に仕上げ加工を施すようにしたから、首
溝部の寸法が損なわれるのを抑えることができながら、
テーパ部等の仕上げ加工を軸部に精度よく施すことが可
能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】図面は、球状頭部を有する軸状部品の一例
としてボールスタッドBを製造する場合の実施例を示
す。図2は、ボールスタッドBを圧造成形機により一貫
して製造する場合の成形工程における形状の変化を示す
もので、第1の圧造ステーションS1において、所定長
さに切断された中実棒状素材Xから、製造されるボール
スタッドBの軸部eよりも小径の柱状部aと、該柱状部
aの一端に連続する径大部bとが形成された中間素材X
1を成形し、次の2段目圧造ステーションS2におい
て、中間成形素材X1の径大部bがさらに球形に近い形
状に整形された中間成形素材X2を成形し、さらに3段
目の圧造ステーションS3において中間成形素材X2の
径大部bが球状頭部cに形成され、かつ柱状部aの先端
角部に面取り部dが形成された中間成形素材X3を成形
する。次に、4段目の圧造ステーションS4において、
中間成形素材X3の柱状部aが膨出されて所定径の軸部
eが形成されると共に、該軸部eと球状頭部cとの境界
部分に軸部eよりも小径な首溝部fが形成され、かつ軸
部eの先端側に傾斜段部gを介して面取り部dを有する
小径軸部hが形成された中間成形素材X4を成形する。
その後、5段目の圧造ステーションS5において、中間
成形素材X4の軸部eと傾斜段部gと小径軸部hとがさ
らに整形された中間成形素材X5を成形し、最終段の圧
造ステーションS6において中間成形素材X5の軸部e
の小径軸部h側に該軸部eの外周に連続し、かつ小径軸
部h側に至る程小径となる緩い傾斜のテーパ部iが形成
されると共に、小径軸部dの長さが所定長さに形成され
る。こうして、ボールスタッドBが順次成形される。
【0017】次に、上記ボールスタッドBの製造工程並
びに該ボールスタッドBを圧造加工するための圧造成形
機1の構成について説明すると、図1示すように機台の
ダイブロック2に横方向に所定の間隔で複数のダイ3〜
8が取り付けられており、上記ダイブロック2に対し前
後動されるラム9の前面に、それぞれのダイ3〜8に対
応して複数のパンチ10〜15が取り付けられることに
より、それぞれがダイ3〜8に対応して複数のパンチ1
0〜15とからなる複数の圧造ステーションS1〜S6
が構成され、上記ラム9の前進によってそれぞれの圧造
ステーションにおいて、上記素材が各ダイ内に順次打ち
込まれて圧造加工がなされる。なお、これらの圧造ステ
ーションS1〜S6間にわたる上記素材Xの移送は、図
示していないが既知の素材移送用チャックにより上流側
の圧造ステーションから下流側の圧造ステーションに順
次行われる。
【0018】上記圧造ステーションS1〜S6における
1〜3段目の圧造ステーションS1〜S3は球状頭部c
を成形するため圧造ステーションであって、1段目の圧
造ステーションS1は、図1に示すように、上記柱状部
aと径大部bとの成形凹部3aを備えたダイ3と、所定
長さに切断された中実の棒状素材Xをダイ8内に打ち込
むパンチ10とを備えており、このパンチ10により棒
状素材Xがダイ3内に打ち込まれることによって、製造
されるべきボールスタッドBの首溝部fの最小径と同径
の柱状部aと、その一端に一体形成された径大部bとか
らなる中間素材X1が成形される。また、パンチ10の
後退に伴って成形後の中間成形素材X1がノックアウト
ピン16によりダイ3外に排出され、排出された中間成
形素材X1は2段目の圧造ステーションS2に搬送され
ることになる。
【0019】2段目の圧造ステーションS2は、図1に
示すように上記径大部bの成形凹部11aを備えたパン
チ11と柱状部aが嵌入される成形凹部4aを備えたダ
イ4を備えており、上記パンチ11によって中間成形素
材X1がダイ4に打ち込まれることにより、中間成形素
材X1の径大部bがさらに球形に近い形状に整形された
中間成形素材X2が成形される。また、パンチ11の後
退に伴って成形後の中間素材X2がノックアウトピン1
7によりダイ4外に排出され、排出された中間成形素材
X2は3段目の圧造ステーションS3に搬送されること
になる。
【0020】3段目の圧造ステーションS3は、図1に
示すように半球状の凹部12aを有するパンチ12と柱
状部aが嵌入される成形凹部5aとこれに連通する半球
状の凹部5bとを備えており、上記パンチ12によって
中間成形素材X2がダイ5に打ち込まれることにより、
中間成形素材X2の径大部bが球状頭部cに成形される
と共に、柱状部aの先端角部に面取り部dが形成され
て、中間成形素材X3が成形される。また、パンチ12
の後退に伴って成形後の中間成形素材X3がノックアウ
トピン18によりダイ5外に排出され、排出された中間
成形素材X3は4段目の圧造ステーションS4に搬送さ
れることになる。
【0021】4段目の圧造ステーションS4は、首溝部
fを成形するための圧造ステーションであって、図3〜
図6に示すように半球状の成形凹所13aを有するパン
チ13と、複数の型部材61に分割されてパンチ13に
よる押し込み動作により縮径可能とされた分割開閉ダイ
60と柱状部aが圧入される段付き成形凹部62aを有
する固定ダイ62とから成るダイ6とを備えている。上
記分割開閉ダイ60は、図4〜図6に示すように大径外
周部60aと小径外周部60bとが傾斜段部60cを介
して形成された段付きの円筒形状を呈し、内周面には、
球状頭部cの下部を抱き込む凹面状の抱込部60dと首
溝部fを形成するための膨出部60eとが形成されてお
り、該開閉ダイ60はダイブロック2の孔2a内に嵌合
固定される円筒状のダイケース63内に嵌挿されてい
る。そして、この分割開閉ダイ60は、図6に示すよう
に、周方向に4分割された各型部材61により構成され
ており、各型部材61の合せ面には、互いに対向する凹
部61aが形成されていて、各凹部61a間には各型部
材61を離反させる方向に付勢するコイルバネ64がそ
れぞれ内装されている。一方、上記ダイケース63にお
ける孔63aの内径は上記分割開閉ダイ63cの小径外
周部の外径とほゞ同径で、該孔63aの前方側、つまり
パンチ側内周面には、図4及び図5に示すように二つの
傾斜段部63b、63cを介して上記孔63aよりも大
径の第1大径孔部63dと、該第1大径孔部63dより
も大径の第2大径孔部63eとが形成されている。そし
て、図4に示すように上記ダイケース63内に上記分割
開閉ダイ60が、その大径外周部60aが第2大径孔部
63eと、また小径外周部60bが第1大径孔部63d
とそれぞれ対接するように嵌挿されている。また、図3
に示すように上記分割開閉ダイ60の後方のダイケース
63内には、該分割開閉ダイ60の後端面と当接する押
圧部材65が進退動自在に内装されている。この押圧部
材65の中心部には、上記固定ダイ62が固定されてい
ると共に、押圧部材65の後端面に形成された凹部65
aと、ダイケース63の後端側に固定され、かつダイブ
ロック側に支持された荷受けブロック66の前面凹部6
6aとの間にコイルバネ67が配設されて、該コイルバ
ネ67で押圧部材65がパンチ側に付勢されるようにな
っており、これにより、上記分割開閉ダイ60の全体が
常時パンチ側に付勢されている。なお、上記ダイケース
63の前面には、分割開閉ダイ60がダイケース63内
から外方に脱落するのを防止する抜止め部材68が設け
られている。
【0022】斯くして4段目の圧造ステーションS4に
おいては、図5及び図6に示すようにパンチ13により
中間成形素材X3がダイ6側に打ち込まれることによ
り、パンチ13の先端部が分割開閉ダイ60の前面に当
接し、該パンチ9により分割開閉ダイ60の各型部材6
1がダイブロック2の後方側に押し込まれることにな
る。これにより、分割開閉ダイ60の傾斜段部60cが
ダイケース63の傾斜段部63cと干渉して分割開閉ダ
イ60の軸心部が縮径することになり、各型部材61の
大径外周部60bが傾斜段部63c介して第2大径孔部
63d内に、また小径外周部60aが傾斜段部63b介
して第2大径孔部63e内に縮径しながら押し込まれる
ことになる。そして、上記分割開閉ダイ60の軸心部が
縮径することに伴って、該分割開閉ダイ60の抱込部6
0dと膨出部60eにより上記中間成形素材X3の柱状
部aと球状頭部cとの境界部分全周が柱状部aの軸方向
と直交する方向から抱持されることになり、この抱持状
態で上記柱状部aが固定ダイ62に打ち込まれて据え込
み加工されることになる。その結果、この据え込み加工
により上記柱状部aのみが膨出されて所定径の軸部eが
形成されると同時に、この軸部eと球状頭部cとの境界
部に該軸部eよりも小径の首溝部fが上記分割開閉ダイ
60の抱込部60dと膨出部60eとの形状に基づいて
正確に形成されることになる。また、上記軸部eの形成
と同時に固定ダイ62により、軸部eの先端側に傾斜部
fを介して面取り部dを有する小径軸部hが形成され
て、中間成形素材X4が成形されることになる。
【0023】そして、パンチ13の後退に伴って成形後
の中間成形素材X4がノックアウトピン19によりダイ
6外に排出され、排出された中間成形素材X4は5段目
の圧造ステーションS5に搬送されることになる。ま
た、上記分割開閉ダイ60はパンチ13の後退に伴って
コイルバネ66により押圧部材65を介してパンチ側に
押圧されて図4に示すように抜止め部材68と当接する
元位置に移動復帰されることになる。
【0024】また、5、6段目の圧造ステーションS
5,S6は軸部eの仕上げ加工を段階的に行う圧造ステ
ーションである。そして、5段目の圧造ステーションS
5は、上記球状頭部cを保持する半球状凹部14aを有
するパンチ14と、柱状部aにさらに仕上げ工程として
軸絞り加工を加える成形凹部7aを有するダイ7とを備
え、上記パンチ14とダイ7とにより中間成形素材X4
の軸部eと傾斜段部gとに首溝部が変形しない範囲の加
圧力で軸絞り加工が加えられて、軸部eと小径軸部hと
がさらに整形された中間成形素材X5が成形されること
になる。また、パンチ14の後退に伴って成形後の中間
成形素材X4がノックアウトピン20によりダイ7外に
排出され、排出された中間成形素材X5は6段目の圧造
ステーションS6に搬送されることになる。
【0025】一方、6段目の圧造ステーションS6は、
上記球状頭部cを保持する半球状凹部15aを有するパ
ンチ15と、軸部eを軸絞り加工する後部ダイ8aと球
状頭部cの首溝部fを除くダイ側半球状凹部を保持する
前部ダイ8bとからなるダイ8とを備えており、パンチ
15の打ち込みにより中間成形素材X5の傾斜部f及び
軸部eに、首溝部fが変形しない範囲の加圧力で軸絞り
加工が加えられて、上記軸部eの小径軸部h側に該軸部
eの外周に連続し、かつ小径軸部h側に至る程小径とな
るテーパ部iが形成されると共に、小径軸部hの長さが
所定長さに形成され、これにより軸部eに仕上げ加工が
施されたボールスタッドBが成形されることになる。
【0026】また、パンチ15の後退に伴って成形され
たボールスタッドBはノックアウトピン21によりダイ
8外に排出され、適宜取出手段を介して機台から取り出
されることになる。
【0027】こうして、棒状素材から首溝付きの球状頭
部cを有するボールスタッドBを圧造成形により一貫し
て製造する場合に、球状頭部cと軸部eとの間に形成す
る首溝部fの寸法にバラツキが生じたりすることなく、
該首溝部fを正確に成形することが可能となる。また、
3段目の圧造ステーションから4段目の圧造ステーショ
ンにおいて中間成形素材X2の柱状部aに段階的に面取
り部dや小径軸部h及び傾斜段部gなどを形成して軸部
eの予備成形を行い、その上で、首溝部eを形成する4
段目の圧造ステーションS4より下流側の5〜6段目の
圧造ステーションS5,S6において、パンチ14又は
15により首溝部eが変形しない範囲の加圧力で軸絞り
加工をさらに段階的に施すことにより、テーパ部iや小
径軸部hを有する軸部eをその形状寸法が正確で、かつ
組織も緻密となるよう成形することが可能となる。特
に、据え込み加工に較べて首溝部に対する負担の小さい
軸絞り加工によって軸部に仕上げ加工を行うようにした
から、首溝部fの寸法が損なわれるのを効果的に抑える
ことができながら、テーパ部iや小径軸部hを有する軸
部eを高精度に成形することが可能となる。
【0028】なお、図に示す実施例では、図1に示すよ
うに2〜6段目の圧造ステーションにおけるパンチ10
〜15の軸心部には、押出しピン22〜26が挿通され
ており、加工後のパンチの後退に伴って各素材を各パン
チの成形凹部から押し出すようになっていると共に、各
押出しピン22〜26の後端部と荷受部材27〜31と
の間にはコイルバネ32〜36が介装され、これらコイ
ルバネ32〜36により各押出しピン22〜26が常時
ダイ側に付勢されている。
【0029】以上の実施例では、球状頭部cを中実球状
に形成したものについて説明したけれども、中実とした
球状頭部cに限定されるものではなく、中空の球状頭部
cであってもよい。
【0030】この場合、図7及び図8に示すように、2
段目の圧造ステーションS2は、パンチピン11bを有
するパンチ11と、該パンチピン11bが挿入されるダ
イ4とを備えており、上記パンチ11による中間成形素
材X1のダイ4内への打ち込みにより、中間成形素材X
1の径大部bにパンチピン11bの先端部が径大部b内
に圧入されてカップ状頭部pが形成された中間成形素材
X2を成形する。
【0031】然る後、上述した先の実施例と同様の3段
目の圧造ステーションS3を用いて、先の実施例と同様
に半球状の凹所12aを有するパンチ12で、ダイ5側
に打ち込むことにより図8に示めすように中間成形素材
X2のカップ状頭部pを中空の球状頭部cに成形する。
以後、首溝部fの形成や軸部eへのテーパ部i7小径軸
部hなどの形成については、上述の実施例と同様に4段
目から6段目の圧造ステーションにより首溝部fやテー
パ部i及び小径軸部hを形成すればよい。
【0032】さらに、上記実施例では、ボールスタッド
Bの製造方法について説明したけれども、何らボールス
タッドBの製造方法に限定されるものではなく、例えば
球状頭部を有するねじ部品等の製造方法にも適用できる
ことは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上のように第1発明によれば、複数段
の圧造ステーションのうち、所定の圧造ステーションに
おいて、最終製品としての軸状部品の軸部よりも小径と
した柱状部の一端に球状頭部が形成された中間成形素材
を成形し、次いで、上記所定の圧造ステーションより下
流側の圧造ステーションにおいて、複数の型部材に分割
されてパンチによる押し込み動作により縮径可能とされ
た分割開閉ダイにより、上記中間成形素材の柱状部と球
状頭部との境界部全周を上記柱状部の中心線と直交する
方向から抱持した状態で上記柱状部を固定ダイ内に打ち
込んで据え込み加工し、該柱状部を膨出させて所定径の
軸部を形成すると同時に該軸部と球状頭部との境界部に
該軸部よりも小径の首溝部が形成されることになる。
【0034】その結果、棒状素材から首溝付きの球状頭
部を有する軸状部材を圧造成形により一貫して製造する
場合に、球状頭部と軸部との間に形成する首溝部の寸法
にバラツキが生じたりすることなく、該首溝部を精度よ
く形成することができる。
【0035】また、第2発明によれば、首溝部を形成す
る圧造ステーションより下流側の圧造ステーションにお
いて、パンチにより首溝部が変形しない範囲の加圧力で
軸絞り加工が施されて、軸部の先端側に該軸部の外周に
連続し、かつ先端側に至る程小径となるテーパ部を仕上
げ加工として形成することが可能となる。つまり、据え
込み加工に較べて首溝部に対する負担の小さい軸絞り加
工によって軸部に仕上げ加工を施すようにしたから、首
溝部の寸法が損なわれるのを抑えることができながら、
テーパ部等の仕上げ加工を軸部に精度よく施すことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る製造方法において用いる圧造成
形機の一部省略横断面図である。
【図2】 同圧造成形機で製造されたボールスタッドの
圧造成形順序における形状変化を示す説明図である。
【図3】 同圧造成形機における4段目の圧造ステーシ
ョンによる首溝部成形前の横断面図である。
【図4】 同要部の拡大横断面図である。
【図5】 同4段目の圧造ステーションによる首溝部成
形後の要部の拡大横断面図である。
【図6】 図4のA−A線断面図である。
【図7】 別の実施例を示す2、3段目の圧造ステーシ
ョンの横断面図である。
【図8】 中空の球状頭部とした中間成形素材の一部切
り欠き正面図である。
【符号の説明】
3〜8 ダイ 10〜15 パンチ B 軸状部品 a 柱状部 c 球状頭部 e 軸部 f 首溝部 i テーパ部 S1〜S6 圧造ステーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21K 1/44 B21K 27/00 F16C 11/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向するダイとパンチとにより構
    成された複数段の圧造ステーションに素材を順次供給し
    て該素材を段階的に圧造加工することにより、軸部の一
    端に該軸部よりも小径の首溝部を介して球状頭部が形成
    された軸状部品を製造する方法であって、まず、上記複
    数段の圧造ステーションのうち、所定の圧造ステーショ
    ンにおいて、最終製品としての軸状部品の軸部よりも小
    径とした柱状部の一端に球状頭部が形成された中間成形
    素材を成形し、次いで、上記所定の圧造ステーションよ
    り下流側の圧造ステーションにおいて、複数の型部材に
    分割されてパンチによる押し込み動作により縮径可能と
    された分割開閉ダイにより、上記中間成形素材の柱状部
    と球状頭部との境界部全周を上記柱状部の中心線と直交
    する方向から抱持した状態で上記柱状部を固定ダイ内に
    打ち込んで据え込み加工し、該柱状部を膨出させて所定
    径の軸部を形成すると同時に該軸部と球状頭部との境界
    部に該軸部よりも小径の首溝部を形成することを特徴と
    する球状頭部を有する軸状部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 首溝部を形成する圧造ステーションより
    下流側の圧造ステーションにおいて、パンチによる押し
    込み動作により軸部に軸絞り加工を施して、軸部の先端
    側に該軸部の外周に連続し、かつ先端側に至る程小径と
    なるテーパ部を形成する仕上げ工程を備えていることを
    特徴とする請求項1に記載の球状頭部を有する軸状部品
    の製造方法。
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