JP2775690B2 - スリップ・レイヤー・シート - Google Patents
スリップ・レイヤー・シートInfo
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- JP2775690B2 JP2775690B2 JP21555289A JP21555289A JP2775690B2 JP 2775690 B2 JP2775690 B2 JP 2775690B2 JP 21555289 A JP21555289 A JP 21555289A JP 21555289 A JP21555289 A JP 21555289A JP 2775690 B2 JP2775690 B2 JP 2775690B2
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- sheet
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- Piles And Underground Anchors (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
が多くなるにつれ、地盤沈下によって基礎杭やコンクリ
ート構造物に作用する負の摩擦力(ネガティブフリクシ
ョン)が大きな問題となっている。このネガティブフリ
クション(NF)は、設計条件によって非常に大きな数値
となったり、また、正確な予測が困難であったりするこ
とから、常識的な設計が出来なくなる場合がある。
して、スリップ・レイヤー工法〔Slip Layer工法(SL工
法)〕がある。
るアスファルト組成物を杭や構造物壁面に厚さ4mm程度
塗布することにより、アスファルトの持つ特有な粘弾性
を利用してNFを大幅に低減するもので、その低減メカニ
ズムは力学的解析により理論体系化されてきた。
道路等の建設工事物件に広く使用されるにいたってい
る。
面に適用するためにスリップ・レイヤー・シートが使用
されている。
SLシートと称する)の改良に関する。
に示すとおりのものである。第1図は従来型のSLシート
を建築構造物壁面7に貼付けている状況を示している。
1は剥離紙、2はゴムアスファルトよりなる粘着層、3
はSLコンパウンドと称するアスファルト組成物よりなる
すべり層、4は不織布などよりなる表面保護層である。
確実にNF低減効果を奏するので、土木、建築分野ではな
くてはならない存在になっている。そして前記アスファ
ルト組成物よりなるスベリ層は地盤沈下等により発生す
るNFに基因する剪断力に対して粘性流体となって抗や構
造物に伝達されるNFすなわち残留NFを小さくする役割を
もつものである。この残留NFの大きさ(すべり層の剪断
応力)を求める式(I)はつぎのとおりである(第2図
参照)。
するためにはSを小さくすることが必要となる。
く、針入度を大きくしてやればよいが、軟化点を低くす
るととくに夏場ではすべり層がSLシート上で流動し、SL
シートが変形をおこしたり、施工中に垂れ落ちたりして
問題をおこす。そのため、Sをある程度以上小さくする
ことは不可能であったから、すべり層の厚みは4mm以下
にすることができなかった。4mm以下にできない、すな
わち薄くできないということは、SLシートをロール状に
巻いて貯蔵、運搬できない(ロール状に巻くと変形す
る)ということであり、このため従来は約40〜50枚づつ
重ねて木箱に大切に保管する必要があった。またシート
が厚いということは取扱い、施工等が厄介となる大きな
原因でもあった。さらに、すべり層のダレ防止の条件を
満すため、たとえばポリプロピレンのような材料で作っ
た不織布を表面保護層として載置しておく必要があっ
た。
できるだけ少くすること、すべり層の厚みをできるだけ
薄くすること、ロール状に巻いて貯蔵、運搬できるよう
にすることにある。
アスファルト組成物層および必要に応じて設けられた剥
離層の順で積層されたスリップ・レイヤー・シートであ
り、かつ、前記アスファルト組成物は軟化点60℃以下、
針入度(以下特にことわらないかぎり25℃において測定
したものである)80以上であることを特徴とするスリッ
プ・レイヤー・シートに関する。
しいのではあるが、夏場のダレ現象がおきるため、軟化
点70℃以下、針入度40以上にはすることができなかった
が、本発明は金属蒸着したポリオレフィン系フィルムを
表面層とすることにより夏期の日光直射下でもアスファ
ルト組成物層の温度を予想外に低く保つことに成功した
ものである。すなわち、従来型のSLシートではアスファ
ルト組成物層表面が75〜80℃に上昇してしまうのに対
し、本発明のアスファルト組成物層は35℃以下に保つこ
とができた。
での常識では使用できないような低い軟化点のアスファ
ルト組成物を使用することができ、かつアスファルト組
成物層の厚みを3mm以下、好ましくは2.5mm以下とするこ
とができた。このアスファルトは低温でも粘着性がある
ので、従来のSLシートの如き粘着層を設ける必要がな
い。
したのは、金属蒸着層を通して浸透してくるアスファル
ト組成物がフィルム内にマイグレーションしないような
性質をもつ材料であることが必要なためである。前記材
料としては比較的結晶性の高いものであり、冬期の低温
条件でも割れを発生しないようなものが好ましい。フィ
ルムの厚さは0.1〜0.5mm程度が好ましい。
ァルト組成物に侵されないものが好ましいが、Alがもっ
とも安価であり、好都合である。
間にポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィンのよ
うな合成樹脂層を設けてもよい。
アルミニウム蒸着層、6は0.2mm厚のポリエチレン系樹
脂フィルムである。
ある。) のものを使用した。
器を用いて測定した結果を表1に示す。
m×4cmで接着し、15℃において、表記の引張速度で引っ
張ったときの剥離強度を測定したものである。
日光に曝してもアスファルト層の垂れ落ちが見受けられ
ず、また低温(5℃)で剥離をおこすことなく裏面に剥
離紙を合わせてロール状に梱包が可能である。
示はSLシートを1枚のみ貼った場合と、SLシートを2枚
重ねて貼った場合のデータをそれぞれ示すものである。
果を発揮するが、2〜3層を重ねて層を厚くしても充分
満足できる剥離強度を保有しているので、層を厚くして
剪断応力低減効果を一層大きくすることもできる。
2をもつ従来型のSLシートと、本実施例のSLシートの性
能を前記式(I)の各数値により比較すると表2のとお
りである。
SLシートとのτの比は1:6.5となるので本発明のSLシー
トが極めてすぐれた剪断応力低減効果を発揮しているこ
とがわかる。
はるかに大きな剪断応力低減効果を発揮する。
きなほいどアスファルト組成物層の温度上昇が防止でき
たため、アスファルト組成物層を形成する組成物の軟化
点を従来型のものより低くすることができた。このた
め、すべり層としての性能が大きく向上した。
た低温地域においても効力を発揮する。
温でも粘着性があるので、特にゴムアスファルトの粘着
層を設ける必要がない。このため、従来型のものに較べ
てすべり層の厚みを薄くすることができ、アスファルト
組成物の使用量を半減することができた。
伴い、本発明のSLシートはロール状に巻いて貯蔵、運搬
することができ、厚みが薄い分だけ軽いので、取扱、施
工も容易である。
ルト組成物が流動化温度に至らないので、SLシートがダ
レをおこすことがない。
面図、第2図は式(I)の説明のための図面であり、第
3図は、本発明のSLシートの1例を示す断面図である。 1……剥離紙 2……粘着層(ゴムアルファルト) 3……すべり層、4……表面保護層 5……金属蒸着層、6……ポリオレフィン層 7……抗又は壁の面
Claims (1)
- 【請求項1】ポリオレフィン系フィルム、金属蒸着層、
アスファルト組成物層および必要に応じて設けられた剥
離層の順で積層されたスリップ・レイヤー・シートであ
り、かつ、前記アスファルト組成物は軟化点60℃以下、
針入度(25℃における)80以上であることを特徴とする
スリップ・レイヤー・シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21555289A JP2775690B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | スリップ・レイヤー・シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21555289A JP2775690B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | スリップ・レイヤー・シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0379339A JPH0379339A (ja) | 1991-04-04 |
JP2775690B2 true JP2775690B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=16674320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21555289A Expired - Lifetime JP2775690B2 (ja) | 1989-08-22 | 1989-08-22 | スリップ・レイヤー・シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2775690B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2145929T3 (es) * | 1994-11-04 | 2000-07-16 | Santen Pharmaceutical Co Ltd | Nuevo derivado de 1,3-dialquil-urea que tiene un grupo hidroxilo. |
EP0798291B1 (en) * | 1994-12-14 | 2002-09-11 | Santen Pharmaceutical Co., Ltd. | Novel 1,3-dialkylurea derivatives |
-
1989
- 1989-08-22 JP JP21555289A patent/JP2775690B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0379339A (ja) | 1991-04-04 |
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