JP2774472B2 - 光学用反射ミラーとその製造法 - Google Patents

光学用反射ミラーとその製造法

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JP2774472B2 JP7304055A JP30405595A JP2774472B2 JP 2774472 B2 JP2774472 B2 JP 2774472B2 JP 7304055 A JP7304055 A JP 7304055A JP 30405595 A JP30405595 A JP 30405595A JP 2774472 B2 JP2774472 B2 JP 2774472B2
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利夫 松倉
薫 前田
登 山田
満喜男 山田
健二 芳賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形用金型内にプラ
スチック材料を充填して成形された光学用反射ミラーと
その光学用反射ミラーを成形する光学用反射ミラーの製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック材料を成形材料として光学
部品を成形する方法が一般に普及されるとともに精度の
良い光学面を得る方法としては、成形用金型内に高圧に
てプラスチック材料を充填し、その圧力によって成形用
金型の全内面領域における成形面の形状を反転させるこ
とにより成形する方法が広く採用されている。
【0003】また、前記成形用金型の成形面には成形精
度の向上以外の目的、例えば、金型自体の強度、耐熱性
等の目的から表面処理を施す方法あるいは実開昭62−
102608号公報記載の成形型の如く、製作対象オイ
ルシールの摺動面に対応する金型表面に金属溶射によっ
て微小突起を付して構成したオイルシール用成形型等が
開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来の
光学用反射ミラーの成形方法における、高圧によるプラ
スチック材料の充填によって、成形用金型の成形面の全
領域を反転させ、精度の良い平面をすべての面で得よう
とする成形技術にあたっては、型内では精度の良好な平
面を反転せしめ得るも、これを離型させると前記成形時
の高圧の影響を受けることによって生ずる内部応力の為
に変形が発生し光学用反射ミラーに要求される平面には
適用し難い歪みを生ずる場合があった。かかる欠点が成
形上の歩留りが悪く、光学用反射ミラーの製造原価が高
くなる等の原因となっていた。
【0005】また、実開昭62−102608号公報記
載の成形型の如く、成形面に微小突起を有する場合に
は、前記プラスチックの高圧充填による成形面の反転性
の向上作用を得ようとした場合には、前記微小突起が成
形品の型に対する喰付力を増す為に、離型時における変
形発生による成形面の歪みにつながる結果、前記欠点が
さらに顕著となる。
【0006】因って、本発明は、前記従来の成形技術に
おける欠点に鑑みて開発されたもので、所望の平面性を
有する光学用反射ミラーを高精度、安価に、しかも効率
良く製造し得る光学用反射ミラーと、この光学用反射ミ
ラーの製造法の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
プラスチック材料にて形成した光学用反射ミラーにおい
て、平面で且つ鏡面からなるミラー面と、前記ミラー面
と面対向するとともに粗面とし且つヒケを形成した背面
と、前記ミラー面と連なって該ミラー面を包囲する面
と、を有する光学用反射ミラーである。
【0008】請求項1によれば前記背面が粗面で且つヒ
ケが形成されているので、面対向するミラー面の平面性
及び鏡面性が確実に確保され、また、この背面や前記ミ
ラー面を包囲する面を成形するための成形用金型の成形
面を鏡面仕上げ(ミラーフィニッシュ仕上げ)する必要
もないから、高精度で安価な光学用反射ミラーとなる。
【0009】また、請求項2に係る発明は、成形用金型
内にプラスチック材料を射出して光学用反射ミラーを成
形する光学用反射ミラーの製造法において、 前記成形
用金型内にプラスチック材料の充填が完了する直前に前
記材料の充填を停止し、前記成形用金型内のミラー面成
形用の鏡面からなる成形面に前記プラスチック材料を密
着させ、かつミラー面成形用の成形面に対向する面と前
記プラスチック材料との密着強度を、前記ミラー面成形
用の成形面に対する密着強度よりも低くした状態とし、
その状態にて前記成形用金型内に射出したプラスチック
材料を冷却固化して密着強度の低い成形面にヒケを生じ
させ、光学用反射ミラーを製造するものである。
【0010】かかる方法を図1により、より具体的に説
明するに鏡面から成る前記ミラー成形面1を有する鏡面
側金型2とミラー成形面1に対向する、前記鏡面に比し
てヌレ性の低下する粗面から成る成形面3を有する粗面
側金型4とによって構成される成形用金型5において、
キャビティー6内に充填されたプラスチック材料7はキ
ャビティー6内に見かけ上充満された状態(鏡面1側に
比べて粗面3側の凹凸の底部には若干の空隙8を有した
状態、但し図示の場合、説明上理解し易いように粗面3
側の空隙8を極端に示している)となるとともに保圧を
かけることなくキャビティー6内で冷却が始まり、かつ
収縮が開始する。
【0011】この時、粗面3側に比し放熱作用にまさる
鏡面1側の樹脂が早く冷却されるとともに樹脂の鏡面1
側で固形され、残りの樹脂が鏡面1側に引っ張られる結
果、粗面3側にヒケが生ずる。従って、前記鏡面1側に
対するプラスチック材料7の密着性によって高い転写性
が発揮されるとともにプラスチック材料7の収縮が鏡面
1側を基準に生ずることによって、鏡面1の成形面が成
形品に高精度に転写されるものである。
【0012】しかして、本発明の実施に供される成形用
金型は、成形用金型内にプラスチック材料を充填して光
学用反射ミラーを成形する成形用金型において、前記成
形用金型の、前記光学用反射ミラーのミラー成形面と対
向する成形面に微小な凹凸を設けるか、これに換えて、
前記ミラー成形面のヌレ性に比してヌレ性の低い表面処
理層あるいはシート状部材を介在せしめ、さらには前記
ミラー成形面のヌレ性に比してヌレ性を低下し得る手段
としての多孔質材層を設けることによって構成すること
により、光学用反射ミラーの製造に当たっての前記本発
明方法における作用を適確に得られるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面と
ともに説明する。 (実施の形態1)図2乃至図4は本発明の実施の形態1
を示し、図2は成形用金型の断面図、図3aおよび図3
bは成形品の平面図および側面図、図4a、図4bおよ
び図4cは成形品の成形状態を示す説明図である。
【0014】さて、図2図示の射出成形用金型10は、
固定側入子11を装備する固定側型板12とこれを取付
けた固定側取付板13とから成る固定側金型部14およ
び前記固定側入子11に対向して可動側入子15を装備
する可動側型板16とこれを支持する可動側受板17並
びにスペーサブロック18を介して前記可動側型板16
を取付けた可動側取付板19とからなる可動側金型部2
0によって構成されている。
【0015】また、前記固定側入子11の成形面11a
は砂目面から成り、この固定側入子11に対向して配設
される前記可動側入子15の成形面15aは成形品であ
る光学用反射ミラーのミラー面に要求される平面度と鏡
面仕上げ(ミラーフィニッシュ仕上げ)が施されてい
る。さらに、前記固定側入子11と可動側入子15の成
形面11aおよび15aと前記可動側型板16並びに上
下突出板21および22により支持される突出ピン23
および24によってキャビティー25が形成されてい
る。
【0016】尚、成形面11aと成形面15aとの間で
連なるところの前記キャビティー25における可動側型
板16の成形面16aおよび突出ピン23および24の
端面23aおよび24aは鏡面仕上げは施されていな
い。そして、前記固定側型板12にスプル26を有する
スプルブッシュ27を固定するとともにこのスプルブッ
シュ27のスプル26に連通せしめて可動側型板16に
スプル溜まり28、ランナ29およびゲート30を配設
し、かつ前記上下突出板21および22に支持した突出
ピン31の端面を前記スプル溜まり28にのぞませるこ
とにより構成されている。
【0017】以上の構成からなる射出成形用金型10に
よって図3に示す成形品としての光学用反射ミラーを成
形する場合には、図示しない成形機のシリンダノズルよ
りスプルブッシュ27のスプル26、スプル溜まり2
8、ランナ29およびゲート30を介してキャビティー
25内にプラスチック材料を充填する。この時、キャビ
ティー25内へのプラスチック材料の充填が完了する直
前に前記シリンダノズルからの充填を停止し、以後キャ
ビティー25内への圧力をかけずに成形を遂行する。
【0018】従って、キャビティー25内に充填された
プラスチック材料は冷却固化し、図3に示す成形品32
が成形される。その後、可動側金型20がパーティング
面33を介して固定側金型14より型開きされるととも
に成形機の突出ロッド(図示しない)により押圧された
上下突出板21および22によって作動する突出ピン2
3、24および31により前記成形品32が型外に突出
されて離型される。
【0019】すなわち、離型後の成形品32を示すのが
図3で、同図示の成形品32は、製品部34およびこれ
に連結する成形品ゲート部35、成形品ランナ部36、
成形品スプル部37から成る。さて、前記構成の射出成
形用金型10を用いた前述の成形品32の成形方法によ
れば、成形機のシリンダノズルよりのプラスチック材料
のキャビティー25内に対する充填をその完了直前に停
止し、以後の圧力をかけずに成形する結果、可動側入子
15の鏡面15aに対応する成形面が、これに比してヌ
レ性の悪い固定側入子11の砂目面11aおよび、鏡面
15aと砂目面11aとの間にあって鏡面15aの外側
に連なるその他の成形面16aおよび突出ピン23、2
4の端面23a、24aより早く冷却するとともにこの
鏡面15a側の冷却に伴って、キャビティー25内のプ
ラスチック材料の収縮が開始されることにより、前記砂
目面11a、および鏡面15aの外側の成形面16a、
端面23a、24aにヒケが発生する。
【0020】これに対して、前記鏡面15aとの対応面
はヒケの発生なく鏡面15aが高精度に転写される。か
かる成形状態を示すのが図4aおよび図4bで成形品3
2における製品部34のうち、固定側入子11の砂目面
11aとの対応面38にはヒケ39aが発生するととも
に、可動側型板16の前記鏡面15aの外側に連なって
これを包囲する成形面16a、および突出ピン23、2
4の端面23a、24aとの対応面40にはヒケ39b
が発生するも、可動側入子15の鏡面15aとの対応
面、すなわち光学用反射ミラーのミラー面41にヒケは
全く発生しない。
【0021】しかるに、下記表1に示す如く、前述の成
形方法上、前述した如く、キャビティー25内に対する
保圧をかけることのない成形によれば、鏡面15aとの
対応面となるミラー面41にヒケを発生させず、鏡面1
5aの高精度の転写性が発揮されるが、逆に保圧をかけ
て成形した場合には、固定側のヒケ39aおよび可動側
のヒケ39bの発生はなく、図4cに示す如く、鏡面1
5aとの対応面41にヒケ39cが発生することが判明
した。
【0022】
【表1】
【0023】(実施の形態2)図5乃至図11は本発明
の実施の形態2を示すもので、図5は成形用金型の断面
図、図6および図7は同要部の拡大図、図8乃至図10
は固定側入子の成形面の部分拡大図、図11は可動側
入子の部分拡大断面図である。さて、本実施の形態にお
ける成形用金型10については、実施の形態1と同一構
成部分については同一番号を付して、その説明を省略
し、実施の形態1の射出成形用金型に該当する構成以外
の構成部分についてのみ以下に説明を加える。
【0024】因って、固定側入子11および可動側入子
15は固定側型板12および可動側型板16に対して固
定側スリーブ42および可動側スリーブ43を介して取
付けられるとともに固定側入子11の成形面11aは図
6および図6の凹凸を拡大して示す図7に示す如く、微
小な凹凸44を設けることにより形成され、かつ可動側
入子15の成形面15aは成形品としての光学用反射ミ
ラーのミラー面に要求される鏡面を転写し得るように極
めて平面性の高いミラーフィニッシュ仕上げが施されて
いる。
【0025】尚、図中45はコアピン、46はランナ突
出ピンをそれぞれ示すものである。さて、以上の構成か
ら成る成形用金型10により光学用反射ミラーとしての
成形品を成形する場合にも、前記実施の形態1と同様に
成形機のシリンダノズルよりスプル26、ランナ29お
よびゲート30を介してキャビティー25内にプラスチ
ック材料を充填し、その完了直前において充填を停止す
るとともに以後、キャビティー25内に圧力がかからな
いようにする。
【0026】しかして、この状態でキャビティー25内
に充填されたプラスチック材料はキャビティー25内が
見かけ上(鏡面15a側に比べて粗面11a側の凹凸4
4の底部44aには若干の空隙を有した状態)満杯とな
ると同時に保圧がかかることなくキャビティー25内で
冷却がはじまり、それとともに収縮が始まる。この時、
保圧をかけない為、固定側入子11の成形面11aには
プラスチック材料が全面にピッタリと密着しておらず、
収縮がはじまると同時に成形面11aとの密接面が剥離
をはじめヒケが発生する。
【0027】この為、収縮は可動側入子15の成形面1
5aを基準に生ずることになり、可動側入子15の高精
度平面から成る鏡面15aはそのまま成形品に転写され
る。しかる後、キャビティー25内における前記成形完
了後、パーティングライン33より型を開き、図示しな
い突出板に支持されるコアピン46、ランナ突出しピン
47およびスプル突出しピン31を介して成形品の離型
を行い成形品を取り出すものである。
【0028】そして、前記した如く、高精度の光学用反
射ミラー用平面を持った成形品を得ることができる。ま
た、前記固定側入子11の成形面11aにおける図7図
示の微小な凹凸44に換えて、図9のように、成形面1
1aに鋼球ボール48をエアー圧や液圧によって吹き付
け(ブラストして)なめらかな凹凸49を形成すること
により、前記凹凸44と比較してさらに、プラスチック
材料の成形面11aに対する喰い付きが弱まり、前記収
縮時の剥離をより剥離し易い状態とすることができる利
点を有する。
【0029】さらに、図10のように、前記固定側入子
11の成形面11aの図7図示の微小な凹凸44の表面
に電解または無電解のニッケルメッキ等の数十μmの被
膜層50を施すことにより前記凹凸49と同様の作用効
果を得ることができる。加えて、図11のように、前記
可動側入子15を熱伝導率のよいアルミ材や銅材により
形成するとともにこの可動側入子15の成形面15aに
前記した如くミラーフィニッシュ仕上げを施し、かつこ
のミラーフィニィッシュ面15aにTiN,CrN等の
薄膜層51を設けることにより、前記熱伝導率のよい作
用によって、ミラー面を形成するスキン層の熱を早く奪
って型反転させることができ、これに反して、対向面の
固定側入子11の微小な凹凸44による粗面の温度が、
鏡面15aより高い場合は収縮によるヒケ現象が原理的
に、必ず温度の高い方へ出る為、図7、図9および図1
0の固定側入子11の成形面11aとの関係において、
前述してきた作用効果をより促進した状態の成形が実現
され光学的面精度の高い反射ミラーの成形が可能とな
る。
【0030】そして、前記図11の薄膜層51により、
可動側入子15の成形面15aの耐蝕性が向上されると
ともに表面キズ発生等の防止に役立ち、可動側入子15
の寿命の延命化を計れる。さらに、前述した図7乃至図
10図示の固定側入子11の成形面11aを微小な凹凸
44、49および50による、可動側入子15の成形面
15aの鏡面に対するヌレ性の低下を計った構成に加え
て、固定側入子11の成形面11aを含油金属層により
形成する場合、さらには成形面11aに市販のガスレン
ジ等に使用されている、セルフクリーニング処理し、プ
ラスチック材料との接触面積を極力少なくするようにし
た構成等の実施の形態を挙げることができる。
【0031】(実施の形態3)図12および図13は本
発明の実施の形態3を示し、図12は成形用金型の要部
の拡大断面図、図13はシート状部材の受け部を示す拡
大断面図である。本実施の形態の成形用金型10は実施
の形態2の成形用金型10の構成における可動側入子1
5の成形面15aのヌレ性に対する固定側入子11の成
形面11aのヌレ性を低下せしめる目的を以て、可動側
スリーブ43に設けた支持凹部53(図13参照)にテ
フロンシート等から成るシート状部材52を支持せしめ
つつ固定側入子11の成形面11aを覆うことにより構
成したもので、その他の構成は、実施の形態2と同一の
構成から成り、同一構成部分については同一番号を付し
て、その説明を省略する。
【0032】従って、かかる構成から成る成形用金型1
0によっても、実施の形態2の成形方法と同様の方法に
よって成形することにより、キャビティー25内に充填
されたプラスチック材料は固定側入子11の成形面11
aに介在されるシート状部材52によって、前記実施の
形態2の固定側入子11の成形面11aと同様の作用が
発揮される結果、キャビティー25内に充填されたプラ
スチック材料の冷却に伴って収縮が開始され、その収縮
は可動側入子15の成形面15aを基準に生ずることと
なり、成形面15aの鏡面が高精度に転写された光学用
反射ミラーを成形することができる。
【0033】尚、成形品よりシート状部材52を剥離す
るが、もしもシート状部材52が成形品に一体化して剥
離できない場合が生じても問題とはならず、成形品は不
良とならずに使用が可能である。
【0034】(実施の形態4)図14は本発明の実施の
形態4を示す要部の断面図である。本実施の形態の成形
用金型10は固定側入子11を多孔質材、例えばセラミ
ック材等にて形成するとともに、この固定側入子11の
背部に送風口55を固定してエアー発生装置54を設け
ることにより構成したもので、その他の構成は実施の形
態2の成形用金型10と同一構成から成り、同一構成部
分には同一番号を付して、その説明を省略する。
【0035】さて、かかる構成から成る成形用金型10
により、実施の形態2の成形方法と同様の方法により成
形する時、キャビティー25内に充填されるプラスチッ
ク材料は、固定側入子11の成形面11a側において、
前記エアー発生装置54からのエアーが送風口55を介
して固定側入子11内に吹き込まれると成形面11aと
前記プラスチック材料間に空気層が介在される結果、プ
ラスチック材料の固定側入子11の成形面11aとの接
触が阻止される。
【0036】因って、キャビティー25内のプラスチッ
ク材料の冷却に伴って生ずる収縮は、前記各実施の形態
と同様に可動側入子15の成形面15aを基準に生ずる
こととなり、可動側入子15の成形面15aにおける鏡
面が成形品に高精度に転写され、所望の光学用反射ミラ
ーを成形することができる。尚、前述してきた各実施の
形態においては可動側金型部の成形面に光学用反射ミラ
ーに要求されるミラー面の成形面を形成する例について
述べてきたのであるが、これを逆に固定側金型部に設け
る構成によっても実施可能で、例えば、成形用金型の配
設構成上、ゲート位置等の配設状況等に応じて、いずれ
かの構成を選択しつつ実施することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば光学用反射ミラーを高精
度かつ効率よく安価に製造することができる。また、得
られた光学用反射ミラーは、所望の平面性と鏡面性とを
確実に有するミラー面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明するための説明図。
【図2】本発明の実施の形態1における成形用金型の断
面図。
【図3】本発明の実施の形態1を示し、aは成形品の平
面図、bは成形品の側面図。
【図4】本発明の実施の形態1を示し、a、bおよびc
は成形品の成形状態を示す説明図。
【図5】本発明の実施の形態2における成形用金型の断
面図。
【図6】本発明の実施の形態2における成形用金型要部
の拡大図。
【図7】本発明の実施の形態2における成形用金型要部
の拡大図。
【図8】本発明の実施の形態2における固定側入子の成
形面の部分拡大図。
【図9】本発明の実施の形態2における固定側入子の成
形面の部分拡大図。
【図10】本発明の実施の形態2における固定側入子の
成形面の部分拡大図。
【図11】本発明の実施の形態2における可動側入子の
部分拡大断面図。
【図12】本発明の実施の形態3における成形用金型の
要部の拡大断面図。
【図13】本発明の実施の形態3におけるシート状部材
の受け部を示す拡大断面図。
【図14】本発明の実施の形態4における要部の断面
図。
【符号の説明】
1 ミラー成形面(鏡面) 2 鏡面側金型 3 成形面(粗面) 4 粗面側金型 5 成形用金型 6 キャビティー 7 プラスチック材料 8 空隙 10 成形用金型 11 固定側入子 11a 固定側入子の成形面 12 固定側型板 13 固定側取付板 14 固定側金型部 15 可動側入子 15a 可動側入子の成形面(鏡面) 16 可動側型板 17 可動側受板 18 スペーサブロック 19 可動側取付板 20 可動側金型部 21,22 突出板 23,24,31,46,47 突出ピン 25 キャビティー 44,49 微小な凹凸 50 被膜層 52 シート状部材 54 エアー発生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 11:00 (72)発明者 芳賀 健二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 小林 裕晶 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 審査官 加藤 友也 (56)参考文献 特開 昭62−208919(JP,A) 特開 昭61−188120(JP,A) 特開 昭61−254319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/26 - 45/38 B29C 45/00 B29D 11/00 G02B 5/08 B29L 11:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料にて形成した光学用反
    射ミラーにおいて、平面で且つ鏡面からなるミラー面
    と、前記ミラー面と面対向するとともに粗面とし且つヒ
    ケを形成した背面と、前記ミラー面と連なって該ミラー
    面を包囲する面と、を有することを特徴とする光学用反
    射ミラー。
  2. 【請求項2】 成形用金型内にプラスチック材料を射出
    して光学用反射ミラーを成形する光学用反射ミラーの製
    造法において、 前記成形用金型内にプラスチック材料の充填が完了する
    直前に前記材料の充填を停止し、 前記成形用金型内のミラー面成形用の鏡面からなる成形
    面に前記プラスチック材料を密着させ、かつミラー面成
    形用の成形面に対向する面と前記プラスチック材料との
    密着強度を、前記ミラー面成形用の成形面に対する密着
    強度よりも低くした状態とし、 その状態にて前記成形用金型内に射出したプラスチック
    材料を冷却固化して密着強度の低い成形面にヒケを生じ
    させ、 光学用反射ミラーを製造することを特徴とする光学用反
    射ミラーの製造法。
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