JP2774381B2 - α鎖修飾イソカルバサイクリン類およびその製造法 - Google Patents

α鎖修飾イソカルバサイクリン類およびその製造法

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JP2774381B2
JP2774381B2 JP50890294A JP50890294A JP2774381B2 JP 2774381 B2 JP2774381 B2 JP 2774381B2 JP 50890294 A JP50890294 A JP 50890294A JP 50890294 A JP50890294 A JP 50890294A JP 2774381 B2 JP2774381 B2 JP 2774381B2
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政博 古賀
利男 田中
隆雄 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はα鎖修飾イソカルバサイクリン類およびその
製造法に関する。さらに詳しくは、2,6,7−三置換−3
−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類を出発原料と
して、プロスタグランジンI2の6,9α位の酸素原子がメ
チン基(−CH=)で置換され且つα鎖に置換されていて
もよいフェニレン基を有するα鎖修飾イソカルバサイク
リン類を位置選択的に製造する方法およびそのようにし
て製造されうるα鎖修飾イソカルバサイクリン類に関す
る。
背景技術 プロスタサイクリンは生体において主として動脈の血
管内壁で生産される局所ホルモンであり、その強力な生
理活性、例えば血小板凝集抑制活性、血管拡張活性等に
より主体の細胞機能を調節する重要な因子であり、この
ものを直接医薬品として供する試みが行われている[ク
リニカル・ファーマコロジー・オブ・プロスタサイクリ
ン(Clinical Pharmacology of Prostacyclin).Ra van
Press,N.Y.,1981]。
しかし、天然プロスタサイクリンは分子内に非常に加
水分解されやすいエノールエーテル結合を有するため、
中性又は酸性条件では容易に加水分解されて失活し、医
薬品としてはその化学的不安定性のため好ましい化合物
とは言えない。このため天然プロスタサイクリンと同様
の生理活性を有する化学的に安定な合成プロスタサイク
リン誘導体が鋭意探索されている。
特開昭57−54180号公報および対応するEP 0 045842B1
には、下記式 式中、R1はH、薬学的に許容し得るカチオンまたはアル
コール残基であり、R2はHまたはCH3であり、Aは−CH2
CH2−、(trans)−CH=CH−または−C≡C−であり、
そしてBは (R3およびR4はH、CH3またはC2H である) で表わされるアルキル基またはシクロヘキシル基であ
る、 で表わされるプロスタサイクリン類およびこれらのプロ
スタサイクリン類が血小板の凝集と血圧にプロスタサイ
クリン様の作用を示すがプロスタサイクリンよりも安定
性が高いことが開示されている。
特開昭3−7275号公報および対応するEP 0 389162A1
には、下記式 ここで、R1はH、薬学的に許容される陽イオンまたはエ
ステル残基であり、R2はC1-12の直鎖アルキル基等であ
る、 で表わされるプロスタサイクリン類すなわち2,5,6,7−
テトラノル−4,8−インタ−m−フェニレンPGI2誘導体
およびこれらのプロスタサイクリン類が生体内での安定
性に優れていることが開示されている。
特開平2−57548号公報には、下記式 ここで、R1は−COOR2....であり、R2はHまたは薬学的
に許容される陽イオン等であり、Aは−(CH2)n−(n=
1〜3の整数)、−CH=CHCH2−、−CH2CH=CH−または
−CH2OCH2−であり、Bは、例えば (R8はH、C1-12アシル等であり、R9はHまたはC1-4
ルキルであり、そしてR13はC5-10の分岐状アルキル等で
ある)である、 で表わされるプロスタサイクリン類およびこれらのプロ
スタサイクリン類が血小板凝集抑制、血圧降下等の作用
を有することが開示されている。
また、プロスタサイクリンの6,9α位の酸素原子をメ
チン基で置換した誘導体、すなわち9(O)−メタノプ
ロスタサイクリン(カルバサイクリン)は化学的安定性
を満足するプロスタサイクリン類として知られており
[プロスタサイクリン(Prostacyclin)、I.R.Vane and
S.Bergstrom.Eds.Raven Press,N.Y.,31〜41頁参照]、
医薬品としての応用が期待されている。
米国特許第4306076号明細書には、下記式 式中、gは0、1、2または3であり、nは1または2
であり、L1はα−R3,β−R4;α−R4,β−R3またはこ
れらの混合であり(R3とR4はH、CH3またはFであ
る)、M1はα−OH,β−R5またはα−R5,β−OHであり
(R5はHまたはCH3である)、R7は−CmH2m−CH3(mは
1〜5の整数である)等であり、Y1はtrans−CH=CH
−、cis−CH=CH−、−CH2CH2−または−C≡C−であ
り、X1は−COOR1(R1はH、C1-12アルキル等である)等
であり、R8はOH、CH2OHまたはHであり、R17はHまたは
C1-4アルキル基である)、 で表わされるカルバサイクリン類およびこれらのカルバ
サイクリン類が抗血栓剤、抗漬瘍剤および抗喘息薬とし
て有用であることが開示されている。
特開昭58−92637号公報には、下記式 式中、R1はH、C1-4アルキル基または薬学的に無害のカ
チオンであり、R2はシクロヘキシル基、4−メチルシク
ロヘキシル基または1−アダマンチル基である、 で表わされるカルバサイクリン類およびこれらのカルバ
サイクリン類が血小板の凝集を阻止することに有用であ
ることが開示されている。
特開昭58−126835号公報および対応するEP 0 080718A
1には、下記式 式中、R1はH、C1-4アルキルまたは薬学的に許容できる
アンモニウムカチオンもしくは金属カチオンであり、R2
とR3は独立にHまたはアルカノイルの如き保護基であ
り、R4はHまたはC1-4アルキルであり、Xは−O−また
は−CH2−であり、Yは−C≡C−またはtrans−CH=CW
−(WはU、BrまたはFである)であり、Zは1つまた
は2つのFもしくはC1-4アルキルによって置換されてい
てもよいC6-9アルキル、あるいは置換されていてもよい
アリールメチルもしくはアリールオキシメチルである、 で表わされるプロスタサイクリン類およびカルバサイク
リン類が開示され、さらにこれらの化合物が血小板凝集
活性を高め且つ抗高血圧活性を低下されることも開示さ
れている。
国際特許公開WO 83/04021には、下記式 ここで、Aはカルボキシ、シアノ、テトラゾリル、−CO
OR3(R3はC1-4アルキルまたは薬学的に許容し得るカチ
オンである)または−CONR1,R2(R1,R2はH、フェニ
ル、C1-5アルキル、C1-4アルキルスルホニルであるかあ
るいは一緒になってC3-6のα,ω−アルキレン基を形成
してもよい)であり、Bは−O−または−CH2−であ
り、YはBrで置換されていてもよいビニレンまたは−C
≡C−であり、R4はHまたはテトラヒドロピラン−2−
イルであり、R5は1つまたはそれ以上の酸素原子で中断
されていてもよいC5-9アルキル、−CH=CH−、−C≡C
−、ハロゲンもしくはトリフルオロメチルで置換されて
いてもよいフェノキシメチルまたはC3-5アルケニルオキ
シメチルであり、R6はHまたはC1-4アルキルであり、R7
はH、ハロゲン、シアノ、C1-4アルキルまたはC1-4アル
コキシであり、R8はH、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒ
ドロキシまたはC2-5アルカノイルアミドである、但しR5
が未置換であるかもしくは酸素で中断されていないC5-9
アルキル、−CH=CH−、−C≡C−あるいはハロゲンも
しくはトリフルオロメチルで置換されていてもよいフェ
ノキシメチルである場合には、R7もしくはR8のいずれか
がH以外であるかまたはAがカルボキシもしくは−COOR
3以外である、 で表わされるカルバサイクリン類およびこれらのカルバ
サイクリン類が細胞保護、凝集阻止および低い低血圧作
用を示し、活性持続タイプであることが開示されてい
る。
独国特許公開DE 3408699A1には、下記式 式中、R1はOR2またはR3であり(R2はH、C1-10アルキ
ル、C5-6シクロアルキル等であり、R3はC1-10アルキル
等である)、Aは−CH2CH2−、trans−CH=CH−または
−C=C−であり、Wは またはこれらの基の機能的誘導基であり、Dは C1-3の直鎖飽和アルキレン基、C2-5の分岐飽和または直
鎖もしくは分岐の不飽和アルキレン基であり、nは1、
2または3であり、Eは−C=C−または−CR6=CR7
(R6とR7は独立にH、C1-5アルキルまたはハロゲンであ
る)であるかまたはR1がR3であるときには−CH2CH2−で
あり、R4はC1-10アルキル、C3-10シクロアルキル等であ
り、R5は保護されていてもよい水酸基である、 で表わされるカルバサイクリン類が開示されている。
最後に、特開平2−295950号公報および対応するEP 0
396024A2には、下記式 式中、Xは−O−または−CH2−である、 で表わされるプロスタサイクリンおよびカルバサイクリ
ンが開示され、さらにこれらの化合物が経口投与に適し
た経口吸収性を示すことも開示されている。
ところで、血管肥厚の抑制活性を示す化合物は、例え
ば各種血管形成術、動脈バイパス手術、器官(臓器)の
移植術等の後に主として血管平滑筋細胞の増殖によって
起こる血管の肥厚、閉塞抑制剤としてあるいは血管肥
厚、閉塞の予防、治療剤(あるいは血管平滑筋細胞の増
殖抑制剤)、さらには動脈硬化の予防、治療剤として有
用である。
しかしながら、プロスタサイクリンあるいはその誘導
体が、血管肥厚を抑制する活性を有するという報告はな
い。
発明の開示 本発明の目的は、新規なイソカルバサイクリン類を提
供することにある。
本発明の他の目的は、α鎖が修飾された新規なイソカ
ルバサイクリン類を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、平滑筋細胞のDNA合成を
抑えて血管肥厚を抑制する活性を示すイソカルバサイク
リン類を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明のα鎖修飾イソカ
ルバサイクリン類を製造する工業的に有利な方法を提供
することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から
明らかとなろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第
1に、 下記式(1) ここで、はフェニレン基、C3〜C7シクロアルキレン基
またはチオフェンジイル基であり; R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基であ
り; R2は直鎖または分岐鎖のC3〜C8アルキル基、アルケニル
基もしくはアルキニル基であるかまたはC3〜C7シクロア
ルキル基であり; R30は水素原子、C1〜C10アルキル基、フェニル基、ベン
ジル基、ナフチル基または一当量のカチオンであり; Z10およびZ20は、同一もそくは異なり、水素原子、トリ
(C1〜C7炭化水素)シリル基またはそれが結合している
酸素原子とともにアセタール結合またはエステル結合を
形成する基であり; nは0または1であり;そして mは0〜4の整数である、 で表わされるα鎖修飾イソカルバサイクリン類によって
達成される。
また、本発明によれば、本発明の上記α鎖修飾イソカ
ルバサイクリン類を製造する方法として、 下記式(2) ここで、Yは基 を表わし(ここで、R3は、同一もしくは異なり、C1〜C6
炭化水素基であり、AとBは共に酸素原子であるかある
いは一方が酸素原子であり他方が硫黄原子であり、そし
てR4はC1〜C6炭化水素基である); R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基であ
り、; R2は直鎖または分岐鎖のC3〜C8アルキル基、アルケニル
基もしくはアルキニル基であるかあるいはC3〜C7シクロ
アルキル基であり; Z1およびZ2は、同一もしくは異なり、トリ(C1〜C7炭化
水素)シリル基またはそれが結合している酸素原子とと
もにアセタール結合またはエステル結合を形成する基で
あり;そして nは0または1である、 で表わされる2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ
[3.3.0]オクタン類と下記式(3) X1Zn−(CH2)m−−COOR3 …(3) ここで、R3はC1〜C10アルキル基、フェニル基、ベンジ
ル基またはナフチル基であり; はフェニレン基、C3〜C7シクロアルキレン基またはチ
オフェジイル基であり; X1はハロゲン原子であり、そして mは0〜4の整数である、 で表わされる有機亜鉛化合物を、下記式(4) CuX2 …(4) ここで、X2はシアノ基またはハロゲン原子である、 で表わされる第一銅塩の存在下に反応せしめ、次いで必
要により、脱保護反応に付すかあるいは必要によりさら
に塩形成反応に付すことを特徴とする前記式(1)で表
わされるα鎖修飾イソカルバサイクリン類の製造法が同
様に提供される。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の化合物の幾つかについてのヒト平滑
筋細胞のDNA合成の阻害活性の測定結果を示す。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の上記製造法について先ず説明する。
本発明方法で用いられる出発原料は上記式(2)で表
わされる2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.
0]オクタン類および上記式(3)で表わされる有機亜
鉛化合物である。
上記式(2)において、Yは置換基(R3O)2P(=B)
A−またはR4OC(=O)O−を表わす。置換基(R3O)2
(=B)A−中、R3はC1〜C6炭化水素基を表わす。Aと
Bはともに酸素原子を表わすか、もしくはAとBのいず
れか酸素原子を表わし、他方が硫黄原子を表わす。ま
た、置換基R4OC(=O)O−中、R4はC1〜C6炭化水素を
表わす。R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニ
ル基を表わす。R2は直鎖もしくは分岐鎖のC3〜C8アルキ
ル基、アルケニル基またはアルキニル基であるかあるい
はC3〜C7シクロアルキル基を表わす。Z1とZ2は、同一も
しくは異なり、トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基または
それが結合している酸素原子とともにアセタール結合ま
たはエステル結合を形成する基を表わす。nは0または
1を表わす。
Yで表わされる置換基の中の(R3O)2P(=B)A−に
おけるR3はC1〜C6炭化水素基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、フェニル基などが挙げら
れ、置換基Yの好適例としては、ジエトキシホスホリル
オキシ基、ジプロポキシホスホリルオキシ基、ジフェノ
キシホスホリルオキシ基、ジメトキシチオホスホリルオ
キシ基、ジエトキシチオホスホリルオキシ基、ジメトキ
シホスホリルチオ基、ジエトキシホスホリルチオ基など
を挙げることができる。
Yで表わされる置換基の中のR4OC(=O)O−におけ
るR4のC1〜C6炭化水素基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、アリル基、ブチル基、ヘキシル
基、フェニル基などが挙げられ、置換基Yの好適例とし
ては、メトキシカルボニルオキシ基の如きそれぞれのR4
に相当する基が挙げられる。
R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基で
ある。
R2は直鎖もしくは分岐鎖のC3〜C8アルキル基として
は、例えばn−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、1−メチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1,
1−ジメチルペンチル基、2−メチルペンチル基、2−
メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,5−ジメ
チルヘキシル基などが挙げられる。これらのうち、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、(R)−
もしくは(S)−もしくは(RS)−1−メチルペンチル
基、(R)−もしくは(S)−もしくは(RS)−2−メ
チルヘキシル基等が好ましい。
R2の直鎖もしくは分岐鎖のC3〜C8アルケニル基として
は、例えば2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−ペ
ンテニル基、2−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、2
−メチル−4−ヘキセニル基、6−メチル−5−ヘプテ
ニル基等が挙げられる。
R2の直鎖もしくは分岐鎖のC3〜C8アルキニル基として
は、例えば2−ブチニル基、2−ペンチニル基、3−ペ
ンチニル基、2−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、2
−オクチニル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−
メチル−3−ヘキシニル基、2−メチル−4−ヘキシニ
ル基等が挙げられる。
R2のC3〜C7シクロアルキル基としては、例えばシクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、
シクロデシル基等が挙げられる。これらのうち、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
Z1、Z2のトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基としては、
例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
イソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基の
ようなトリ(C1〜C4アルキル)シリル基;t−ブチルジフ
ェニルシリル基のようなジフェニル(C1〜C4アルキル)
シリル基;ジメチルフェニルシリル基のようなジ(C1
C4アルキル)フェニルシリル基およびトリベンジルシリ
ル基等を好ましいものとして挙げることができる。トリ
(C1〜C4アルキル)シリル基、ジフェニル(C1〜C4アル
キル)シリル基が好ましく、中でもt−ブチルジメチル
シリル基が特に好ましい。
また、それが結合している酸素原子とともにアセター
ル結合を形成する基としては、例えばメトキシメチル
基、1−エトキシエチル基、2−メトキシ−2−プロピ
ル基、2−エトキシ−2−プロピル基、(2−メトキシ
エトキシ)メチル基、ベンジルオキシメチル基、2−テ
トラヒドロピラニル基または2−テトラヒドロフラニル
基を挙げることができる。2−テトラヒドロピラニル
基、2−テトラヒドロフラニル基、1−エトキシエチル
基、2−エトキシ−2−プロピル基、(2−メトキシエ
トキシ)メチル基が好ましく、中でも2−テトラヒドロ
ピラニル基が特に好ましい。
それが結合している酸素原子とともにエステル結合を
形成する基としては、例えばホルミル基、アセチル基、
プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基等のC1
〜C5アシル基やベンゾイル基、トルイル基等を挙げるこ
とができる。アセチル基、ベンゾイル基が特に好まし
い。
上記式(2)において、nは0または1を表わす。n
が0の場合、上記式(2)は、下記式(2)−1 式中、R1、R2、Z1、Z2およびYは前記定義に同じであ
る、 で表わされる2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ
[3.3.0オクタン類を示す。
nが1の場合、上記式(2)は、下記式(2)−2 式中、R1、R2、Z1、Z2およびYは前記定義に同じであ
る、 で表わされる2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ
[3.3.0]オクタン類を示す。
本発明において原料として用いられる上記式(2)、
[式(2)−1、(2)−2を含む]で表わされる2,6,
7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類
のうち一部は既知であり次に示す合成経路(Scheme I)
により製造される。
上記Scheme Iにおいて、各Steps A1)〜A5)はそれぞ
れ下記特開昭に記載されたそれ自体公知の方法である: Step A1)特開昭62−61937号、 Step A2)特開昭62−258330号、 Step A3)特開昭63−303956号、 Step A4)特開昭62−61937号、 Step A5)特開昭62−61937号。
また、Yが(R3O)2P(=O)S−である1,6,7−三置
換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類は下記
の合成経路(Scheme II)で製造することが可能であ
る。
上記式(2)において、R1、R2およびOZ2が結合して
いる炭素原子は不斉炭素であるが、ここではR体または
S体あるいはそれらの任意の割合の混合物のいずれをも
含むことができる。
また、上記式(2)で表わされる2,6,7−三置換−3
−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類のうち、ビシ
クロ環の立体配置および6,7位の立体配置が天然プロス
タサイクリン骨格と同一の立体配置であるものは特に有
用な立体異性体であるが、本発明の製造法では、それぞ
れの位置での立体異性が異なることにより可能な立体異
性体あるいはそれらの任意の割合の混合物をも含むもの
である。また、本発明の製造法では2位のYが結合した
位置の立体異性体からも、同一生成物を与えるので、い
ずれの立体異性体とも等しく出発原料となりえる。
出発原料として用いられる上記式(2)で表わされる
2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタ
ン類の好ましい代表的な具体例を以下に列挙するが、そ
の前にそれらの基本化合物となるYおよびZ1、Z2が水素
原子である誘導体を挙げる。
(001)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (002)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−1−ノネニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]オクタン、 (003)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニ
ル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (004)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S,5R)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニ
ル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (005)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−9−メチル−1,8−デカンジエ
ニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (006)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−4−メチルオクト−2−エン−
6−イニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オク
タン、 (007)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−3−シクロペンチル−1−プロ
ペニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタ
ン、 (008)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル−1−プロ
ペニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタ
ン、 (009)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−オクテニル]
−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (010)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
3S)−3−ヒドロキシ−3−ビニル−1−オクテニル]
−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (011)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−
[(E)−4−ヒドロキシ−1−オクテニル]−7−ヒ
ドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (012)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
4S)−4−ヒドロキシ−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (013)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−
[(E)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−オクテニ
ル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (014)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−[(E,
4S)−ヒドロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7
−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (015)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−
[(E)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−ノネニ
ル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン、 (016)(1S,5R,6R,7R)−3−メチレン−6−
[(E)−4−ヒドロキシ−4−ビニル−1−オクテニ
ル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]オクタン。
本発明方法では遊離の水酸基は保護された形で反応に
供給されるので代表的な保護基としてt−ブチルジメチ
ルシリル基を例にとり、本発明方法の出発原料である上
記式(2)で表わされる2,6,7−三置換−3−メチレン
ビシクロ[3.3.0]オクタン類の具体例を例示すると以
下のとおりである。
(101)2位にジエトキシホスホリルオキシ基が置換
した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテル類、 (102)2位にジプロポキシホスホリルオキシ基が置
換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル類、 (103)2位にジフェノキシホスホリルオキシ基が置
換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル類、 (104)2位にジメトキシチオホスホリルオキシ基が
置換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル類、 (105)2位にジエトキシチオホスホリルオキシ基が
置換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル類、 (106)2位にジメトキシホスホリルチオ基が置換し
た(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメチ
ルシリル)エーテル類、 (107)2位にジエトキシホスホリルチオ基が置換し
た(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメチ
ルシリル)エーテル類、 (108)2位にメトキシカルボニルオキシ基が置換し
た(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメチ
ルシリル)エーテル類、 (109)2位にエトキシカルボニルオキシ基が置換し
た(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメチ
ルシリル)エーテル類、 (110)2位にプロピルオキシカルボニルオキシ基が
置換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル類、 (111)2位にアリルオキシカルボニルオキシ基が置
換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル類、 (112)2位にブチルオキシカルボニルオキシ基が置
換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジ
メチルシリル)エーテル類、 (113)2位にヘキシルオキシカルボニルオキシ基が
置換した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチル
ジメチルシリル)エーテル類、 (114)2位にフェノキシカルボニルオキシ基が置換
した(001)〜(016)の化合物のビス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテル類、 (115)(101)〜(114)の化合物のビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)エーテルがビス(t−ブチルジフェ
ニルシリル)エーテルになった化合物群、 (116)(101)〜(114)の化合物のビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)エーテルがビス(2−テトラヒドロ
ピラニル)エーテルになった化合物群、 (117)(101)〜(114)の化合物のビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)エーテルがビス(2−エトキシエト
キシ)エーテルになった化合物群、 (118)(101)〜(114)の化合物のビス(t−ブチ
ルジメチルシリル)エーテルがビス(アセトキシ)エー
テルになった化合物群 等を挙げることができる。これらに限定されるものでは
ない。
本発明方法は、上述した上記式(2)で表わされる2,
6,7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン
類を、上記式(4)で表わされる第一銅塩類の存在下
に、上記式(3)で表わされる有機亜鉛化合物と反応せ
しめる。
上記式(3)において、mは0〜4の整数を表わし、
R3はC1〜C10アルキル基、フェニル基、ベンジル基また
はナフチル基を表わす。X1はハロゲン原子を表わす。ハ
ロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、
沃素原子が挙げられる。また、Wはフェニレン基、C3
C7シクロアルキレン基またはチオフェンジイル基であ
る。R3のC1〜C10アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖
状であってもよい。C1〜C10アルキル基およびC3〜C7
クロアルキル基の例はそれ自体明らかであろう。
上記式(3)で表わされる有機亜鉛化合物は対応する
ハライド類と金属亜鉛とからP.クノーヘル(P.Knoche
l)等の方法[テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron
Letters,31,4413(1990)]またはハロゲン化ベンジル
誘導体と金属亜鉛とからP.クノーヘル(P.Knochel)等
の方法[ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー(J.Org.Chem.,53,5789(1988)]に準拠して調製さ
れる。すなわち、テトラヒドロフランまたはジメチルホ
ルムアミド等の有機媒体中で金属亜鉛を1,2−ジブロモ
エタン次いでトリメチルクロルシランで活性化させた
後、対応するハライド類を金属亜鉛に対してほぼ等量の
関係で加え、−78℃〜50℃で数時間〜数日間反応せしめ
ることにより目的とする有機亜鉛化合物の溶液が調製さ
れる。
上記式(3)で表わされる有機亜鉛化合物の好ましい
代表的な具体例を、その前駆体であるハライド類の形で
例示すると、p−フルオロ安息香酸メチルエステル、p
−クロロ安息香酸メチルエステル、p−ブロモ安息香酸
メチルエステル、p−ヨード安息香酸メチルエステル、
p−フルオロメチル安息香酸メチルエステル、p−クロ
ロメチル安息香酸メチルエステル、p−ブロモメチル安
息香酸メチルエステル、p−ヨードメチル安息香酸メチ
ルエステル、p−フルオロエチル安息香酸メチルエステ
ル、p−クロロエチル安息香酸メチルエステル、p−ブ
ロモエチル安息香酸メチルエステル、p−ヨードエチル
安息香酸メチルエステル、p−フルオロプロピル安息香
酸メチルエステル、p−クロロプロピル安息香酸メチル
エステル、p−ブロモプロピル安息香酸メチルエステ
ル、p−ヨードプロピル安息香酸メチルエステル、p−
フルオロブチル安息香酸メチルエステル、p−クロロブ
チル安息香酸メチルエステル、p−ブロモブチル安息香
酸メチルエステル、p−ヨードブチル安息香酸メチルエ
ステル等およびこれらのp−置換体のメチルエステルの
かわりにエチルエステル、プロピルエステル、イソプロ
ピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、
t−ブチルエステル、フェニルエステル、ベンジルエス
テル、ナフチルエステル体等としたもの、さらにはこれ
らのm−置換体、o−置換体が挙げられる。その中でも
特に臭素誘導体、沃素誘導体が好ましく用いられる。金
属亜鉛との反応で上記式(3)で代表される有機亜鉛化
合物が調製できればよく、特に限定されるものではな
い。
また、上記式(4)で表わされる第一銅塩類におい
て、X2はシアノ基またはハロゲン原子を表わし、ハロゲ
ン原子としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げ
られ、いずれも好適に用いられる。
本発明方法は、好ましくは、有機媒体中で上記式
(4)で表わされる第一銅塩類と上記式(3)の有機亜
鉛化合物溶液を先ず接触せしめて、先ず有機銅亜鉛錯体
が形成される。この調製法も、前述のP.クノーヘル等の
方法に準拠して行なわれる。すなわちテトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミドなどを有機媒体として用い、
有機亜鉛化合物とほぼ等量の第一銅塩類とを、−30℃〜
40℃の温度範囲で数分間〜数時間反応させることにより
有機銅亜鉛錯体を生成する。なお、この際に、塩化チリ
ウム等のリチウム塩を共存させると錯体化効果を促進
し、よい結果を与える場合が多い。このリチウム塩の使
用量は第一銅塩類に対して1〜5倍モルであり特に2〜
3倍モル量が好ましい。
本発明方法は、好ましくは、かくして調製した有機銅
亜鉛錯体と上記式(2)で表わされる2,6,7−三置換−
3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類を反応させ
ることにより実施される。反応に用いられる有機媒体と
しては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル
系媒体;あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の含
窒素媒体等が挙げられる。
また後述のように系内で上記式(2)で表わされる2,
6,7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン
類を調製した際に混入している溶媒系をそのまま使用し
ていくことも可能である。かかる有機媒体の使用量は目
的とする反応が円滑に進行する量であり、通常、mmolで
表わされる反応スケールに換算して1〜1000mlの範囲で
実施され、10〜100mlが好ましい。上記式(2)で表わ
される2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]
オクタン類に対して有機銅亜鉛錯体は化学量論的には等
モル反応を行うが、有機銅亜鉛錯体が過剰となってもさ
しつかえなく、通常1〜30モル倍、好ましくは1〜15モ
ル倍の範囲で実施される。
有機銅錯体と上記式(2)で表わされる2,6,7−三置
換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類との反
応温度は−90℃〜100℃、好ましくは−78℃〜50℃の温
度範囲にある。反応時間は用いる第一銅塩類や出発原料
あるいは反応温度によって異なる。反応は、通常、薄層
クロマトグラフィー等の分析手段を用いて出発原料の消
失を追跡しながら実施されるが、数分間〜数十時間後に
終結する。反応終結後の反応生成物であるインターフェ
ニレン型イソカルバサイクリン類の単離操作は通常の後
処理手段、例えば抽出、洗浄、乾燥、濃縮後のクロマト
グラフィー、蒸留等の方法により分離精製される。
上記反応によれば、下記式(1)′ ここで、W、R1、R2、R3、Z1、Z2、mおよびnの定義
は上記に同じである、 で表わされる2ケ所の水酸基が保護されたインターフェ
ニレン型イソカルバサイクリン類が生成される。本発明
方法では、必要により、医薬品として最終的な形として
の遊離の水酸基に導く脱保護反応およびフェニル基の置
換基COOR3の加水分解反応あるいは塩生成反応を実施す
ることができる。
脱保護反応は、それ自体公知であり、保護基が、それ
が結合している酸素原子とともにアセタール結合を形成
する基の場合には、例えば酢酸、p−トルエンスルホン
酸、ピリジニウム、p−トルエンスルホネート、陽イオ
ン交換樹脂等を触媒とし、例えば水、メタノール、エタ
ノール、または水、メタノール、エタノール等を共存さ
せたテトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサ
ン、アセトン、アセトニトリル等を反応溶媒とすること
により好適に実施される。反応温度は通常−78℃〜+50
℃の温度範囲で10分〜3日間程度行なわれる。保護基が
トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基の場合には、例えば酢
酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム、p−トル
エンスルホネート等の酸を触媒とし上記した反応溶媒中
で同様の温度で行なうか、またはテトラブチルアンモニ
ウムフルオライド、セシウムフルオライド、フッ化水素
酸、フッ化水素−ピリジン等のフッ素系試薬を使用し、
テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、ア
セトン、アセトニトリル等を反応溶媒として上記と同様
の温度で同程度の時間行なうことにより好適に実施され
る。保護基がそれぞれ結合している酸素原子とともにエ
ステル結合を形成する基の場合には、例えば水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウムの水溶液もしくは水−アルコール混合溶媒、ある
いはナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシドを含むメタノール、エタノール溶液中
で加水分解せしめることにより実施することができる。
かくして、本発明によれば、下記式(1)で表わされ
るα鎖修飾イソカルバサイクリン類すなわちインターフ
ェニレン型イソカルバサイクリン類を製造することがで
きる。
上記式(1)において、Wがフェニレン基であるのが
好ましく、またR30が水素原子、C1〜C4アルキル基また
は一当量のカチオンでありそしてZ10およびZ20が水素原
子であるのが他の好ましい態様である。
また、上記式(1)で表わされるα鎖修飾イソカルバ
サイクリン類は、別法として、アルコール誘導体[上記
式(2)においてYが水酸基である化合物に相当する]
を出発原料とし、これを調製した反応系内に該有機銅亜
鉛錯体溶液を添加して反応を実施し、目的とする上記式
(1)で表わされるインターフェニレン型イソカルバサ
イクリン誘導体を得ることも可能である。
上記式(1)で表わされるα鎖修飾イソカルバサイク
リン類の具体例としては、上記式(2)の2,6,7−三置
換−3−メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類で例示
した化合物と上記式(3)で表わされる有機亜鉛化合物
との任意の組合せにより生成する化合物が挙げられる。
Z10、Z20、R30がともに水素原子である化合物を代表例
として例示すると次のとおりである。
(01)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オク
テニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オ
クテン、 (02)(1S,5S,6S,7R)−3−(m−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オク
テニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オ
クテン、 (03)(1S,5S,6S,7R)−3−(p−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−1−オク
テニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オ
クテン、 (04)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4−メチ
ル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン (05)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジ
メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ
[3.3.0]−2−オクテン、 (06)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−5−メチ
ル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン、 (07)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−5−メチ
ル−1−ノネニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン、 (08)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−3−シク
ロペンチル−1−プロペニル]−7−ヒドロキシビシク
ロ[3.3.0]−2−オクテン、 (09)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,3S)−3−ヒドロキシ−3−シク
ロヘキシル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2
−オクテン、 (10)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,4S)−4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン、 (11)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E,4R)−4−ヒドロキシ−4−メチ
ル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン、 (12)(1S,5S,6S,7R)−3−(o−カルボキシベン
ジル)−6−[(1E)−4−ヒドロキシ−4−ビニル
−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.3.
0]−2−オクテン、 (13)〜(21)(04)〜(12)の各々の3−(m−カ
ルボキシベンジル)誘導体、 (22)〜(30)(04)〜(12)の各々の3−(p−カ
ルボキシベンジル)誘導体、 (31)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.
3.0]−2−オクテン、 (32)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (33)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−4,4−ジメチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (34)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−5−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (35)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−5−メチル−1−ノネニル]−7−ヒドロキシビ
シクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (36)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−3−シクロペンチル−1−プロペニル]−7−ヒ
ドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (37)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−3−シクロヘキシル]−7−ヒドロキシビシクロ
[3.3.0]−2−オクテン、 (38)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,4S)−4−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (39)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E,4R)−4−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (40)(1S,5S,6S,7R)−3−[2−(o−カルボキ
シフェニル)エチル]−6−[(1E)−4−ヒドロキ
シ−4−ビニル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビ
シクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (41)〜(50)(31)〜(40)の各々の3−[2−
(m−カルボキシフェニル)エチル]誘導体、 (51)〜(60)(31)〜(40)の各々の3−[2−
(p−カルボキシフェニル)エチル]誘導体、 (61)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ
[3.3.0]−2−オクテン、 (62)(61)の3−[3−(o−カルボキシフェニ
ル)プロピル]誘導体、 (63)(61)の3−[3−(m−カルボキシフェニ
ル)プロピル]誘導体、 (64)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (65)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−4,4−ジメチル−1−オクテニル]−7−ヒド
ロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (66)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−5−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (67)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−5−メチル−1−ノネニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (68)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−3−シクロペンチル−1−プロペニル]−7−
ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (69)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,3S)−3−ヒド
ロキシ−3−シクロヘキシル]−7−ヒドロキシビシク
ロ[3.3.0]−2−オクテン、 (70)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,4S)−4−ヒド
ロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (71)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E,4R)−4−ヒド
ロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (72)(1S,5S,6S,7R)−3−[3−(o−カルボキ
シフェニル)プロピル]−6−[(1E)−4−ヒドロ
キシ−4−ビニル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (73)〜(81)(64)〜(72)の各々の3−[3−
(m−カルボキシフェニル)プロピル]誘導体、 (82)〜(90)(64)〜(72)の各々の3−[3−
(p−カルボキシフェニル)プロピル]誘導体、 (91)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ[3.
3.0]−2−オクテン、 (92)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (93)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−4,4−ジメチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (94)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−5−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (95)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−5−メチル−1−ノネニル]−7−ヒドロキシビ
シクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (96)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−3−シクロペンチル−1−プロペニル]−7−ヒ
ドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (97)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒドロ
キシ−3−シクロヘキシル]−7−ヒドロキシビシクロ
[3.3.0]−2−オクテン、 (98)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,4S)−4−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (99)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボキ
シフェニル)ブチル]−6−[(1E,4R)−4−ヒドロ
キシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (100)(1S,5S,6S,7R)−3−[4−(o−カルボ
キシフェニル)ブチル]−6−[(1E)−4−ヒドロ
キシ−4−ビニル−1−オクテニル]−7−ヒドロキシ
ビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (101)〜(110)(91)〜(100)の各々の3−[4
−(m−カルボキシフェニル)ブチル]誘導体、 (111)〜(120)(91)〜(100)の各々の3−[4
−(p−カルボキシフェニル)ブチル]誘導体、 (121)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテニル]−7−ヒドロキシビシクロ
[3.3.0]−2−オクテン、 (122)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (123)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−4,4−ジメチル−1−オクテニル]−7−ヒ
ドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (124)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−5−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (125)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−5−メチル−1−ノネニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (126)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−3−シクロペンチル−1−プロペニル]−7
−ヒドロキシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (127)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,3S)−3−ヒ
ドロキシ−3−シクロヘキシル]−7−ヒドロキシビシ
クロ[3.3.0]−2−オクテン、 (128)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,4S)−3−ヒ
ドロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (129)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E,4R)−4−ヒ
ドロキシ−4−メチル−1−オクテニル]−7−ヒドロ
キシビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (130)(1S,5S,6S,7R)−3−[5−(o−カルボ
キシフェニル)ペンチル]−6−[(1E)−4−ヒド
ロキシ−4−ビニル−1−オクテニル]−7−ヒドロキ
シビシクロ[3.3.0]−2−オクテン、 (131)〜(140)(121)〜(130)の各々の3−[5
−(m−カルボキシフェニル)ペンチル]誘導体、 (141)〜(150)(121)〜(130)の各々の3−[5
−(p−カルボキシフェニル)ペンチル]誘導体 等が挙げられる。
以上のとおり、本発明のα鎖修飾イソカルバサイクリ
ン類の製造法は、次のような特徴を有している。すなわ
ち、 (1)出発原料である式(2)の2,6,7−三置換−3−
メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類が対応するトシ
レートやハライド類に比べて安定であること、 (2)出発原料の2位の立体異性体のいずれもが高度に
位置選択性を保持し、高収率で式(1)の目的生成物を
与えること、 (3)シアン化第一銅塩だけでなく、ハロゲン化第一銅
塩でも同様な反応が進行すること、 (4)有機亜鉛化合物、有機銅亜鉛錯体の特徴としてエ
ステル官能基には不活性であり、そのため、エステル基
を保護することなく反応を実施することができること、 等であり、そのため、本発明の製造法は、高選択性、高
収率、短工程、といった諸点から効率的であり、かつ、
工業的にも優れた製造法といえる。
また、この発明のα鎖修飾イソカルバサイクリン類
は、例えば各種血管形成術、動脈バイパス手術、器官
(臓器)の移植術等の後に主として血管平滑筋細胞の増
殖によって起こる血管の肥厚、閉塞抑制剤としてあるい
は血管肥厚、閉塞の予防、治療剤(あるいは血管平滑筋
細胞の増殖抑制剤)、さらには動脈硬化の予防、治療剤
として有用である。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、実施例中の式中OZ1はt−ブチルジメチルシ
リルオキシ基、OZ2はトリメチルシリルオキシ基、OZ3
t−ブチルジフェニルシリルオキシ基を意味している。
実施例1 30mlの反応器に亜鉛(0.850g、13mmol)を入れ、アル
ゴンガス置換後に蒸留テトラヒドロフラン(2ml)を加
えた。その中に80μlの1,2−ジブロモエタンを加えて6
5℃で1分間加熱攪拌した後、室温で30分間攪拌した。
次に100μlのトリメチルクロロシランを加えて室温で3
0分間攪拌した。その後、メチル−3−ヨードベンゾエ
ート(2.62g、10mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド(1
0ml)溶液を加え、40℃で16時間攪拌した。50mlの反応
器に塩化第一銅(0.990g、10mmol)および塩化リチウム
(0.848g、20mmol)の蒸留テトラヒドロフラン(10ml)
溶液を調製し、その中へ前述の反応液を室温で加え、30
℃で1時間攪拌した。この反応液に(1S,5R,6R,7R)−
2−ジエトキシホスホリルオキシ−3−メチレン−6−
[(1E,3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−5−メチル−1−ノネイル]−7−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシビシクロ[3.3.0]オクタン1a(0.672
g、1mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10ml)溶液を室
温で加え、30℃で2時間攪拌した。反応液に飽和塩化ア
ンモニウム水溶液200mlを加えて反応を終結させ、酢酸
エチル(200ml×2回)で抽出し、分液した有機層を食
塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し
て粗生成物(1.97g)を得た。このものをシリカゲルク
ロマトグラフィー(シリカゲル40g;溶出液ヘキサン:酢
酸エチル=20:1)に供して、目的とする化合物4a(0.64
1g、0.98mmol、98%)を得た。
NMR(CDCl3、ppm)δ; 7.85(2H,m),7.35(2H,m)、5.45(2H,m), 5.30(1H,d,J=1.2Hz),4.10(1H,m), 3.90(3H,s),3.70(1H,m), 3.40(2H,bs),3.00(1H,m), 2.40〜2.20(3H,m),1.95〜1.80(2H,m), 1.40〜1.10(10H,m), 0.90〜0.80(18H,m),0.09(18H,s)。
IR(液膜)cm-1: 2955,2920,1725,1607,1590,965, 735。
実施例2 50mlの反応器に亜鉛(0.850g、13mmol)を入れ、アル
ゴンガス置換後に蒸留テトラヒドロフラン(2ml)を加
えた。その中に80μlの1,2−ジブロモエタンを加えて6
5℃で1分間加熱攪拌した後、室温で30分間攪拌した。
次に100μlのトリメチルクロロシランを加えて室温で3
0分間攪拌した。その後、メチル−ブロモメチルベンゾ
エート(2.290g、10mmol)の蒸留テトラヒドロフラン
(15ml)溶液を0℃で加え、0℃で3時間攪拌した。そ
の後−78℃に冷却した。100mlの反応器に塩化第一銅
(0.990g、10mmol)及び塩化リチウム(0.848g、20mmo
l)の蒸留テトラヒドロフラン(10ml)溶液を調製し、
−78℃に冷却した。この反応液へ前述の反応液を−78℃
で加え、−20℃に昇温し30分間攪拌後再び−78℃に冷却
した。この反応液に(1S,5R,6R,7R)−2−ジフェノキ
シホスホリルオキシ−3−メチレン−6−[(1E,4R)
−4−メチル−4−ヒドロキシ−1−オクテニル]−7
−t−ブチルジメチルシリルオキシビシクロ[3.3.0]
オクタン1b(0.640g、1mmol)の乾燥テトラヒドロフラ
ン(10ml)溶液を−78℃で加え、−78℃で2時間攪拌し
た。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液200mlを加え
て反応を終結させ、酢酸エチル(200ml×2回)で抽出
し、分液した有機層を食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮して粗生成物(2.10g)を得た。
このものをシリカゲルクロマトグラフィー(シリカゲル
40g;溶出液ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜10:1)に供し
て、目的とする化合物4b(0.496g、0.88mmol、88%)を
得た。1 H−NMR(CDCl3,ppm)δ; 7.95(2H,d,J=7.5Hz), 7.20(2H,d,J=7.5Hz),5.45(2H,m), 5.25(1H,d,J=1.2Hz),3.90(3H,s), 3.70(1H,m),3.00(1H,m), 2.80(2H,t,J=7.5Hz), 2.40〜1.90(8H,m),1.60〜1.10(9H,m), 1.15(3H,s),1.95〜1.80(9H,m), 0.09(9H,s)。
IR(液膜)cm-1: 3340,2956,2930,2915,1682, 1611,965,735。
実施例3〜4 実施例1と同様にして反応基質1bおよび1c(1mmol)
を用いメチル−3−ヨードベンゾエート(10mmol)から
調製した亜鉛化合物(10mmol)との反応をCuCl(10mmo
l)とLiCl(20mmol)の存在下に行なった。反応終了後
の後処理とカラム分離により対応する生成物4cおよび4d
が、それぞれ表1に表示した収率で得られた。表2に示
す生成物のNMRスペクトルからは生成物のほとんどが目
的とする位置異性体であり、反応は高度に位置選択的に
進行していることが確認された。
4c:IR(液膜)cm-1: 3340,2956,2932,1715,1607,965,735。
4d:IR(液膜)cm-1: 2956,2932,1715,1607,965,735。
実施例5〜6 実施例2と同様にして反応基質1aおよび1cを用い、メ
チル−4−(ブロモメチル)ベンゾエート(10mmol)か
ら調製した亜鉛化合物(10mmol)とCuCl(10mmol)とLi
Cl(20mmol)の存在下に反応させた。反応終了後の後処
理とカラム分離により対応する生成物4eおよび4fが、そ
れぞれ表3に表示した収率で得られた。表4にその分析
結果を示す。
4e:IR(液膜)cm-1: 2955,2920,1724,1607,1590,965, 735。
4f:IR(液膜)cm-1: 2955,2920,1724,1607,1590,965, 735。
実施例7 実施例1と同様に反応して反応基質1d(1mmol)を用
い、メチル−3−ヨードベンゾエート(10mmol)から調
製した亜鉛化合物(10mmol)との反応をCuCl(10mmol)
とLiCl(20mmol)の存在下に行なった。反応終了後の後
処理とカラム分離により対応する生成物4gが収率(86
%)で得られた。
実施例8 実施例2と同様に反応して反応基質1c(1mmol)を用
い、メチル−2−(ブロモメチル)ベンゾエート(10mm
ol)から調製した亜鉛化合物(10mmol)との反応をCuCl
(10mmol)とLiCl(20mmol)の存在下に行なった。反応
終了後の後処理とカラム分離により対応する生成物4hが
収率(86%)で得られた。
実施例9 実施例2と同様に反応して反応基質1e(1mmol)を用
い、メチル−2−(ブロモメチル)ベンゾエート(10mm
ol)から調製した亜鉛化合物(10mmol)とCuCl(10mmo
l)とLiCl(20mmol)の存在下に行なった。反応終了後
の後処理とカラム分離により対応する生成物4iが収率
(86%)で得られた。
実施例10 ジシリル体4a(950mg、1.45mmol)をTHF10mlに溶解
し、氷冷攪拌し、テトラブチルアンモニウムフロリドの
1M THF溶液を6ml(2.0当量)加え、30℃に加温し、5時
間攪拌した。反応溶媒のTHFを減圧留去後、濃縮物に飽
和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルを加え、抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで脱水乾燥し、溶媒を減圧留去し、得られた濃縮物
をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸
エチル=1:1〜1:2)にて分離精製を行なってジオール5a
が586mg(95%)得られた。1 H−NMR(CDCl3,ppm)δ; 7.85(2H,m),7.35(2H,m),5.40(2H,m), 5.30(1H,d,J=1.2Hz),4.10(1H,m), 3.90(3H,s),3.70(1H,m), 3.38(2H,bs),3.00(1H,m), 2.40〜2.20(3H,m),1.95〜1.80(2H,m), 1.40〜1.10(12H,m),0.85(6H,m)。
IR(液膜)cm-1: 3364,2955,2920,2872,1725, 1607,1590,1446,1435,1281, 1200,1105,1088,995,970,756, 704。
Mass m/e:408(M+−18) UV λC2H5OH max nm(logε) 231.6nm(3.94)。
実施例11〜18 実施例10と同様に反応して反応基質4b、4c、4d、4e、
4f、4g、4hおよび4iを各々1mmol用い、各々THF10mlに溶
解し氷冷攪拌しテトラブチルアンモニウムフロリドの1M
THF溶液を各々4ml(2.0当量)加え30℃に加温し、5時
間攪拌した。実施例10と同様の処理を行ない、得られた
粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1〜2:1)にて分離精製を行なって対
応するジオール体5b、5c、5d、5e、5f、5g、5hおよび5i
がそれぞれ表5に示す収率で得られた。
表6には、化合物5b、5c、5d、5e、5f、5g、5hおよび
5iの物性値を示した。
実施例19 ジオール5e67.5mg(0.15mmol)を室温下、THF6mlに溶
解し、LiOH・H2O 40mg(0.95mmol)およびH2O 3mlのア
ルカル水溶液をTHF溶液に攪拌しながら滴下し、更に室
温で26時間攪拌するとTLC[ヘキサン:酢酸エチル=1:
4]上原料消失が確認された。反応液に1N−HCl 2mlを加
え30分間攪拌し、飽和食塩水および酢酸エチルを加え、
抽出を行なった。有機層を再度飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで脱水乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー[ヘキサン:酢酸エチル=1:2〜1:4(0.1%酢酸含
有)]にて分離生成し、カルボン酸6eが57mg(89%)得
られた。1 H−NMR(CDCl3,ppm)δ; 8.00(2H,d,J=7.5Hz), 7.25(2H,d,J=7.5Hz),6.00(3H,bs), 5.45(2H,m),5.25(1H,d,J=1.2Hz), 4.15(1H,m),3.75(1H,m),3.00(1H,m), 2.75(2H,t,J=7.5Hz), 2.40〜1.80(7H,m),1.45〜1.20(10H,m), 0.85(6H,m)。
IR(液膜)cm-1: 2955,2924,2872,1692,1613, 1424,1318,1289,1179,1090, 1015,968,839,762,708,673。
Mass m/e:408(M−H2O) UV λC2H5OH max nm(logε): 237.8(4.38),207.8(4.29)。
実施例20 実施例19と同様にして反応基質5b 100mg(0.24mmol)
を用いて加水分解反応を行なった。反応終了後の後処理
とカラム精製により対応するカルボン酸6bが91mg(96
%)得られた。1 H−NMR(CD3OD,ppm)δ; 8.00(2H,d,J=7.5Hz), 7.25(2H,d,J=7.25Hz),6.00(3H,bs), 5.55(1H,m),5.42(1H,m), 5.25(1H,d,J=1.2Hz),3.75(1H,m), 3.00(1H,m),2.80(2H,t,J=10Hz), 2.60〜1.80(9H,m),1.50〜1.20(7H,m), 1.15(3H,s),0.90(3H,t)。
IR(液膜)cm-1: 2956,2930,2915,2842,2664, 1682,1611,1576,1455,1424, 1320,1291,1179,1090,972, 847,762,706,677。
Mass m/e:394(M−H2O) UV λC2H5OH max nm(logε): 237.8(4.16),208.0(4.08)。
実施例21 実施例19と同様に反応して反応基質5a 190mg(0.446m
mol)を用いて加水分解反応を行なった。反応終了後の
後処理とカラム精製により対応するカルボン酸6aが184m
g(100%)得られた。1 H−NMR(CD3OD,ppm)δ; 7.85(2H,m),7.40(2H,m), 5.65〜5.30(3H,m),4.05(1H,m), 3.75(1H,m),3.45(2H,bs), 3.30(1H,m),3.00(1H,m), 2.40〜2.15(17H,m),0.85(6H,m)。
Mass m/e:394(M−H2O) IR(液膜)cm-1: 3360,2957,2928,2645,1696, 1607,1589,1453,1412,1377, 1279,1196,1086,997,970,839, 816。
UV λC2H5OH max nm(logε): 229.6(3.94),213.0(3.95)。
UV(CH3OH) λmax 229.6nm logε3.94 λmax 213.0nm logε3.95。
実施例22〜24 実施例19と同様に反応して反応基質5d、5fおよび5gを
各々1mmol用い加水分解反応を行なった。反応終了後の
後処理とカラム精製により対応するカルボン酸6d、6fお
よび6gが表7に示す収率で得られた。
表8には、化合物6d、6fおよび6gの物性値を示した。
実施例25 ヒト平滑筋細胞のDNA合成の阻害活性の測定: 96ウェルプレート(コーニング社製)に、正常ヒト大
動脈由来血管平滑筋細胞(クラボウ製)の5次培養細胞
を3×103セル/ウェルで接種し、3日間培養した。培
地を増殖用培地(SGM:クラボウ製)から基礎培地(SGM:
クラボウ製)に変え、24時間培養した。これに実施例1
0,11,12,14,19および20で得られた化合物を含むエタノ
ール溶液(和光社製)を添加した増殖用培地(SGM)を
加えた。16時間後3H−チミジン(アマシャム社製)を0.
5μCi/ウェルで加え、8時間後、−20℃で凍結させた。
その後室温に戻して融解させた後、セル・ハーベスター
(ラボサイエンス社製)を用いて、グラスフィルターへ
核に取り込まれた3H−チミジンを吸着させた。その後、
そのフィルターをトルエンシンチレーター溶液(和光社
製)に入れて、液体シンチレーションカウンター(ヒュ
レット・パッカード社製)を用いて3H−チミジンの量を
測定した。
結果を第1図に示した。第1図中、縦軸は細胞の核に
取り込まれた3H−チミジンの量を表わし、横軸は加えた
サンプルとそのサンプルの濃度を表わす。統計処理はst
udent′s testで行ないP値を*印筆で示した。
第1図から本発明の化合物5e6e5b6b5aおよび
5cはいずれもヒト平滑筋細胞に対する増殖阻害活性を有
することが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 69/757 C07C 69/757 C 69/76 69/76 A C07D 333/38 C07D 333/38 C07F 7/18 C07F 7/18 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 65/19 C07C 65/28 C07C 62/32 C07C 51/353 C07C 69/76 C07C 69/757 C07C 67/347 C07F 7/18 C07D 333/38 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) ここで、はフェニレン基、C3〜C7シクロアルキレン基
    またはチオフェンジイル基であり; R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基であ
    り; R2は直鎖または分岐鎖のC3〜C8アルキル基、アルケニル
    基もしくはアルキニル基であるかまたはC3〜C7シクロア
    ルキル基であり; R30は水素原子、C1〜C10アルキル基、フェニル基、ベン
    ジル基、ナフチル基または一当量のカチオンであり; Z10およびZ20は、同一もしくは異なり、水素原子、トリ
    (C1〜C7炭化水素)シリル基またはそれが結合している
    酸素原子とともにアセタール結合またはエステル結合を
    形成する基であり; nは0または1であり;そして mは0〜4の整数である、 で表わされるα鎖修飾イソカルバサイクリン類。
  2. 【請求項2】上記式(1)において、がフェニレン基
    である請求項1に記載のα鎖修飾イソカルバサイクリン
    類。
  3. 【請求項3】上記式(1)において、R30が水素原子、C
    1〜C4アルキル基または一当量のカチオンであり;そし
    てZ10およびZ20が水素原子である請求項1に記載のα鎖
    修飾イソカルバサイクリン類。
  4. 【請求項4】下記式(2) ここで、Yは基 を表わし(ここで、R3は、同一もしくは異なり、C1〜C6
    炭化水素基であり、AとBは共に酸素原子であるかある
    いは一方が酸素原子であり他方が硫黄原子であり、そし
    てR4はC1〜C6炭化水素基である); R1は水素原子、メチル基、エチル基またはビニル基であ
    り; R2は直鎖または分岐鎖のC3〜C8アルキル基、アルケニル
    基もしくはアルキニル基であるかあるいはC3〜C7シクロ
    アルキル基であり; Z1およびZ2は、同一もしくは異なり、トリ(C1〜C7炭化
    水素)シリル基またはそれが結合している酸素原子とと
    もにアセタール結合またはエステル結合を形成する基で
    あり;そして nは0または1である、 で表わされる2,6,7−三置換−3−メチレンビシクロ
    [3.3.0]オクタン類と下記式(3) X1Zn−(CH2)m−−COOR3 …(3) ここで、R3はC1〜C10アルキル基、フェニル基、ベンジ
    ル基またはナフチル基であり; はフェニレン基、C3〜C7シクロアルキレン基またはチ
    オフェンジイル基であり; X1はハロゲン原子であり、そして mは0〜4の整数である、 で表わされる有機亜鉛化合物を、下記式(4) CuX2 …(4) ここで、X2はシアノ基またはハロゲン原子である、 で表わされる第一銅塩の存在下に反応せしめ、次いで必
    要により、脱保護反応に付すかあるいは必要によりさら
    に塩形成反応に付すことを特徴とする、下記式(1) ここで、、R30、R1、R2、Z10、Z20、mおよびnの定
    義は上記に同じである、 で表わされるα鎖修飾イソカルバサイクリン類の製造
    法。
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