JP2770669B2 - クライオ冷凍機 - Google Patents

クライオ冷凍機

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JP2770669B2
JP2770669B2 JP4227043A JP22704392A JP2770669B2 JP 2770669 B2 JP2770669 B2 JP 2770669B2 JP 4227043 A JP4227043 A JP 4227043A JP 22704392 A JP22704392 A JP 22704392A JP 2770669 B2 JP2770669 B2 JP 2770669B2
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宏年 鳥居
弘之 森下
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Daikin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クライオ冷凍機の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クライオ冷凍機として図7に示す
ようなものがある。このクライオ冷凍機は、閉じられた
第1シリンダ1と、この第1シリンダ1内に摺動自在に
嵌合されると共に内部に蓄冷材としての銅メッシュスク
リーン2を収納した第1室3を有する第1ディスプレー
サ4と、第1シリンダ1の一端に連なる第2シリンダ5
と、この第2シリンダ5内に摺動自在に嵌合されると共
に第1ディスプレーサ4の一端に接続されて内部に蓄冷
材としての鉛球6を収納した第2室7を有する第2ディ
スプレーサ8と、一体に構成された第1,第2ディスプ
レーサ4,8の夫々を第1シリンダ1あるいは第2シリ
ンダ5内において摺動運動させるクランク9を有してい
る。
【0003】図7において、圧縮機10から吐出された
高圧のヘリウムガスは、バルブ11を介して導入口12
から第1シリンダ1内に導入される。そして、第1シリ
ンダ1内に導入されたヘリウムガスは第1ディスプレー
サ4の第1室3内に導かれ、第1室3内の銅メッシュス
クリーン2と冷熱交換を行って冷却される(第1ステー
ジ)。こうして冷却されたヘリウムガスは更に第2ディ
スプレーサ8内の第2室7に導かれ、第2室7内の鉛球
6と冷熱交換を行って更に冷却される(第2ステージ)。
【0004】そうした後、上記バルブ11によって高圧
側が閉鎖され、さらにバルブ13によって低圧側が開放
される。そうすると、第1シリンダ1,第1室3および
第2室7内に導入されている高圧のヘリウムガスが一気
に膨張されてガス温度が低下する。こうして、ヘリウム
ガスの膨張によって得られた冷熱は鉛球6および銅メッ
シュスクリーン2から成る蓄冷材に蓄積される。膨張お
よび冷熱交換を終了した後のヘリウムガスは、クランク
9による第1,第2ディスプレーサ4,8の第1,第2シ
リンダ1,5内における摺動運動によって、排出口14
から第1,第2シリンダ1,5外に排出される。
【0005】上述のようなクライオ冷凍機は、通常上記
第1ステージ温度が約50K〜80K、第2ステージ温
度が約15K〜20Kで使用される。この場合における
クライオ冷凍機の冷凍能力には設置方向による差異は見
られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のクライオ冷凍機は、第1ステージ温度が50K以下
であって第2ステージ温度が15K以下で使用すると、
設置方向によって冷凍能力が変化するという問題があ
る。
【0007】この原因は次のように考えられる。すなわ
ち、上記第1,第2シリンダ1,5内に導入されたヘリウ
ムガスが極低温になることで、ヘリウムの密度等が変化
して重力の影響を受け易くなる。したがって、クライオ
冷凍機の配置方向が図7に示すような配置の場合には、
ヘリウムガスは重力によって第2室7内を均一に流れて
効率良く冷熱交換が行われる。これに対して、逆さまに
配置した場合にはヘリウムガスは第2室7内を均一に流
れにくくなり、冷熱交換が効率良く行われないようにな
る。また、横向きに配置した場合には、第2室7内にお
けるヘリウムガスの流れに偏りが生じ、上述の二つの例
の中間的な冷熱交換効率を呈することになる。
【0008】そこで、この発明の目的は、極低温下で横
向きに使用しても一定の冷凍能力を呈するクライオ冷凍
機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、図1に例示するように、閉
じられたシリンダと,このシリンダ内に嵌合されると共
に内部に蓄冷材を収納した室22を有するディスプレー
サ21と,上記シリンダに設けられた冷媒ガスの導入口
および排出口と,上記シリンダ内および室22内に導入
された高圧の冷媒ガスを膨張させる膨張手段を有するク
ライオ冷凍機において、金属製の薄板を所定の間隔で巻
き上げて形成されると共に,上記ディスプレーサ21に
おける室22内に収納されて上記室22内を軸に沿って
仕切るロール材23を備えて、上記蓄冷材は、上記ロー
ル材23の層間に充填されていることを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項2に係る発明は、図3(a)に
例示するように、閉じられたシリンダと,このシリンダ
内に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室22を
有するディスプレーサ21と,上記シリンダに設けられ
た冷媒ガスの導入口および排出口と,上記シリンダ内お
よび室22内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張させる
膨張手段を有するクライオ冷凍機において、矩形を成す
複数の金属製薄板の一側を互いに当接する一方他側を所
定角度に開いて放射状断面に形成されると共に,上記デ
ィスプレーサ21における室22内に収納されて上記室
22内を軸に沿って仕切る仕切材25を備えて、上記蓄
冷材は、上記仕切材25の薄板間に充填されていること
を特徴としている。
【0011】また、請求項3に係る発明は、図3(b)に
例示するように、閉じられたシリンダと,このシリンダ
内に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室22を
有するディスプレーサ21と,上記シリンダに設けられ
た冷媒ガスの導入口および排出口と,上記シリンダ内お
よび室22内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張させる
膨張手段を有するクライオ冷凍機において、矩形を成す
金属製薄板で形成されると共に,上記ディスプレーサ2
1における室22内に収納されて上記室22内を軸に沿
って2つに仕切る仕切板26を備えて、上記蓄冷材は、
上記仕切板26の両側に形成された空間に充填されてい
ることを特徴としている。
【0012】また、請求項4に係る発明は、図4に例示
するように、閉じられたシリンダと,このシリンダ内に
嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室22を有す
るディスプレーサ21と,上記シリンダに設けられた冷
媒ガスの導入口および排出口と,上記シリンダ内および
室22内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張させる膨張
手段を有するクライオ冷凍機において、金属製の薄板の
半面に多数の孔29を設けて形成されると共に,上記室
22を軸に垂直方向に仕切って上記室22内を流れる冷
媒ガスの流路の一部を狭め,上記冷媒ガスの流速を速め
る多孔板27を備えて、上記蓄冷材は、上記多孔板27
によって仕切られて成る複数の小室28内に充填されて
いることを特徴としている。
【0013】また、請求項5に係る発明は、図5に例示
するように、閉じられたシリンダと,このシリンダ内に
嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室22を有す
るディスプレーサ21と,上記シリンダに設けられた冷
媒ガスの導入口および排出口と,上記シリンダ内および
室22内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張させる膨張
手段を有するクライオ冷凍機において、金属製の薄板の
中心部に孔31を設けて形成されると共に,上記室22
を軸に垂直方向に仕切って上記室22内を流れる冷媒ガ
スの流路の一部を狭め,上記冷媒ガスの流速を速める仕
切板30を備えて、上記蓄冷材は、上記仕切板30によ
って仕切られて成る複数の小室32内に充填されている
ことを特徴とを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1に係る発明では、横向きに配置された
上記ディスプレーサ21内に導入された冷媒ガスは、金
属製の薄板を所定の間隔を有して巻き上げられたロール
材23の各層間に導かれる。こうして、ロール材23の
各層間に導入されて偏流とはならずに各層内を水平に流
れる冷媒ガスによって、各層内に充填された蓄冷材との
冷熱交換が効率良く実施される。
【0015】また、請求項2に係る発明では、横向きに
配置された上記ディスプレーサ21内に導入された冷媒
ガスは、矩形を成す複数の金属製薄板の一側を互いに当
接する一方他側を所定角度に開いて放射状断面に形成さ
れた仕切材25の各薄板間に導かれる。こうして、仕切
材25の各薄板間に導入されて偏流とはならずに各薄板
間を水平に流れる冷媒ガスによって、各薄板間に充填さ
れた蓄冷材との冷熱交換が効率良く実施される。
【0016】また、請求項3に係る発明では、横向きに
配置された上記ディスプレーサ21内に導入された冷媒
ガスは、矩形を成す金属製薄板で形成された仕切板26
の上下に形成された空間に導かれる。こうして、仕切板
26の上下に形成された空間に導入されて偏流とはなら
ずに各空間を水平に流れる冷媒ガスによって、上記各空
間に充填された蓄冷材との冷熱交換が効率良く実施され
る。
【0017】また、請求項4に係る発明では、横向きに
配置された上記ディスプレーサ21内に導入された冷媒
ガスは、上記ディスプレーサ21の室22内を軸に垂直
に仕切る多孔板27の半面に設けられた多数の孔29を
通過する際に流速が速められる。こうして、上記室22
が仕切られて形成された各小室28内を流速が速められ
て偏流とはならずに流れる冷媒ガスによって、上記各小
室28内に充填された蓄冷材との冷熱交換が効率良く実
施される。
【0018】また、請求項5に係る発明では、横向きに
配置された上記ディスプレーサ21内に導入された冷媒
ガスは、上記ディスプレーサ21の室22内を軸に垂直
に仕切る仕切板30の中心部に設けられた孔31を通過
する際に流速が速められる。こうして、上記室22が仕
切られて形成された各小室32内を流速が速められて偏
流とならずに流れる冷媒ガスによって、上記各小室32
内に充填された蓄冷材との冷熱交換が効率良く実施され
る。
【0019】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。尚、以下に述べる総ての実施例におけるクラ
イオ冷凍機は、図7に示すクライオ冷凍機と同様に第
1,第2シリンダ内に一体となって嵌合する第1,第2デ
ィスプレーサを有しているものとする。
【0020】図1は本実施例のクライオ冷凍機における
第2ディスプレーサ21の斜視図である。この第2ディ
スプレーサ21内の円筒状を成す第2室22には、銅あ
るいはステンレスの薄板を所定の間隔を有して渦巻き状
に巻き上げたロール材23を挿入する。そして、ロール
材23の各層間には蓄冷材としての鉛球(図示せず)を充
填する。
【0021】このように構成されたクライオ冷凍機が、
例えば横向きに配置されて第2ディスプレーサ21も図
1に示すように横向きになった場合には、第2室22内
に導入されたヘリウムガスが重力の影響を受けて下側に
流れようとする。ところが、第2室22内にはロール材
23が挿入されており、第2室22内が水平方向に層状
に分割されている。したがって、一旦ロール材23の各
層間に侵入したヘリウムガスは、偏流とはならずにその
層内を水平方向に第2室22の底部に向かって(図中右
方向に向かって)流れ、その間に各層内の鉛球と冷熱交
換を行うことになる。こうして、ロール材23の作用に
よって第2室22内におけるヘリウムガスの偏流が防止
されて、総ての鉛球とヘリウムガスとの間で効率の良い
冷熱交換が実施できるのである。
【0022】図2は図1に示す実施例の変形例である。
このクライオ冷凍機における第2ディスプレーサ21の
円筒状を成す第2室22内には、銅あるいはステンレス
の薄板によって形成された異なる半径を有する複数の円
筒を同軸に重ねて成る円筒材24を挿入する。そして、
円筒材24の各層間には鉛球(図示せず)を充填する。し
たがって、一旦円筒材24の各層間に侵入したヘリウム
ガスは偏流とならずにその層内を水平方向に第2室22
の底部に向かって流れ、その間に各層内の鉛球と冷熱交
換を行うことになる。こうして、円筒材24の作用によ
って横向きの第2室22内におけるヘリウムガスの偏流
が防止されて、効率の良い冷熱交換が実施できる。
【0023】図3は、上記各実施例とはさらに異なる実
施例を示す。このクライオ冷凍機では、第2ディスプレ
ーサ21における第2室22内を軸に沿って仕切板で仕
切るようにしている。すなわち、図3(a)においては、
円筒状を成す第2室22の半径と略等しい幅と第2室2
2の奥行きと略等しい長さを有する銅あるいはステンレ
スの薄板を、長手方向の一側を互いに当接する一方他側
を45度の角度に開いて放射状の断面を成す仕切材25
を形成する。このように形成された仕切材25を第2室
22内に挿入して第2室22内を軸に沿って8つの領域
に仕切り、各領域に鉛球(図示せず)を充填する。
【0024】したがって、一旦仕切材25の上記各領域
内に侵入したヘリウムガスはその領域内を水平方向に第
2室22の底部に向かって流れ、その間に各領域内の鉛
球と冷熱交換を行うことになる。こうして、仕切材25
の作用によって横向きの第2室22内におけるヘリウム
ガスの偏流が防止されて、効率の良い冷熱交換が実施で
きる。
【0025】図3(b)は図3(a)を簡略化した実施例であ
り、1枚の仕切板26によって第2室22内を上下2層
に仕切った例である。この場合には、仕切板26は水平
に配列される必要があり、この点で本実施例におけるク
ライオ冷凍機の配置には制限がある。しかしながら、そ
の構造は簡単である。
【0026】図4は、上記各実施例とはさらに異なる実
施例を示す。このクライオ冷凍機では、第2ディスプレ
ーサ21における円筒状の第2室22内を多孔板で仕切
るようにしている。すなわち、図4(b)に示すように、
第2室22と同じ直径を有する円形の銅あるいはステン
レス製の薄板の半面に多数の孔29,29,…を設けて多
孔板27を形成する。このように形成された2枚の多孔
板27,27によって第2室22内を3つの小室28,2
8,28に仕切り、各小室28内に鉛球(図示せず)を充
填する。その際に、2枚の多孔板27における多数の孔
29が設けられた上記半面側が上側になるように配置す
る。
【0027】図4(a)に示すように形成された横向きの
第2ディスプレーサ21における第2室22内にヘリウ
ムガスが導入されると、多孔板27に形成された孔29
を通過する際にヘリウムガスが加速される。したがっ
て、第2室22内に形成された各小室28間をヘリウム
ガスが移動する毎にヘリウムガスの流速が大きくなって
偏流が防止されるのである。この場合、上記多孔板27
は多数の孔29が設けられた上記半面側が上側になるよ
うに配置されているので、小室28内に導入されたヘリ
ウムガスが重力の影響で下側に流れ出す前に上側の孔2
9によって加速されるので偏流が防止されるのである。
つまり、この点で本実施例におけるクライオ冷凍機の配
置には制限がある。
【0028】図5は図4に示す実施例における変形例で
あり、第2室22を複数の小室32に仕切る仕切板30
の中央には一つの孔31が設けられいる。したがって、
仕切板30に形成された孔31を通過して横向きの各小
室32間をヘリウムガスが移動する際に、ヘリウムガス
の流速が大きくなって偏流が防止されるのである。その
際に、上記仕切板30の孔31は中央に設けられている
ので、本実施例におけるクライオ冷凍機の配置には制限
はないのである。尚、本実施例においては仕切板30の
中央に一つの孔31を設けているが、仕切板の30の中
央部に複数の小孔を設けてもよい。
【0029】図6は、上述したヘリウムガスの流速を上
げる実施例における他の実施例である。本実施例におけ
るクライオ冷凍機においては、第2ディスプレーサ35
における第2室36の形状を底面(図中右方)の直径が上
面(図中左方)の直径よりも細い円錐形に形成する。そし
て、この円錐形の第2室36内には鉛球(図示せず)を充
填する。このように、第2室36を円錐形に形成するこ
とによって、横向きの第2室36内を上記上面から底面
に向かって水平方向に流れるヘリウムガスの流速が次第
に速くなって偏流が防止されるのである。
【0030】尚、上述のヘリウムガスの流速を上げる構
造を有するクライオ冷凍機は、図4,図5および図6に
示すような横向き配置ばかりではなく、逆向き(第2デ
ィスプレーサ35が第1ディスプレーサの上側に位置す
る)に配置しても冷凍能力の低下を防止できる。
【0031】このように、上記各実施例においては、ロ
ール材23,円筒材24,仕切材25,仕切板26の作用
によって、第2室22を横向けにした場合における重力
の影響によるヘリウムガスの偏流を防止できる。また、
第2室22内を軸に垂直に仕切る多孔板27,仕切板3
0に設けられた孔29,31によってヘリウムガスの流
速を上げて、第2室22を横向けにした場合におけるヘ
リウムガスの偏流を防止できる。さらに、第2室36を
先細の円錐形に形成することによってヘリウムガスの流
速を上げて、第2室36を横向けにした場合におけるヘ
リウムガスの偏流を防止できる。したがって、上記構成
の第2室22,36を横向けに配置して極低温で使用し
ても、第2室22,36内に充填された鉛球とヘリウム
ガスとの冷熱交換が効率良く実施されるのである。
【0032】上記各実施例においては、シリンダを第
1,第2シリンダの2つのシリンダで形成し、ディスプ
レーサを第1,第2ディスプレーサで形成している。し
かしながら、この発明はこれに限定されるものではな
い。また、図4および図5に示す実施例における多孔板
27あるいは仕切板30の枚数や多孔板27の孔29の
数には特に制限はない。また、図6に示す実施例におい
ては、第2室36を円錐形に形成しているがこの発明は
これに限定されるものではない。要は、第2ディスプレ
ーサ35の軸に沿って第2ディスプレーサ35の底部に
向かって細くなるように形成されればよいのである。ま
た、上記各第2室22,36は、必ずしも円形断面に形
成する必要はない。
【0033】また、上記蓄冷材は上述の銅あるいは鉛に
限定されるものではなく、エルビウム3ニッケル(Er3
Ni)等でもよい。また、2種類以上を混合してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明のクライオ冷凍機は、金属製の薄板を所定の間隔
で巻き上げて形成されたロール材でディスプレーサにお
ける室内を軸に沿って仕切り、蓄冷材を上記ロール材の
層間に充填したので、横向きに設置されても室内を流れ
る冷媒ガスは偏流することなくロール材の層間を水平に
流れて、上記蓄冷材と効率良く冷熱交換できる。したが
って、この発明によるクライオ冷凍機は、極低温下で横
向きに使用しても一定の冷凍能力を呈する。
【0035】また、請求項2に係る発明のクライオ冷凍
機は、矩形を成す複数の金属製薄板の一側を互いに当接
する一方他側を所定角度に開いて放射状断面に形成され
た仕切材でディスプレーサにおける室内を軸に沿って仕
切り、蓄冷材を上記仕切材の薄板間に充填したので、横
向きに設置されても上記室内を流れる冷媒ガスは偏流す
ることなく仕切材の薄板間を水平に流れて、上記蓄冷材
と効率良く冷熱交換できる。したがって、この発明によ
るクライオ冷凍機は、極低温下で横向きに使用しても一
定の冷凍能力を呈する。
【0036】また、請求項3に係る発明のクライオ冷凍
機は、矩形を成す金属製薄板で形成された仕切板でディ
スプレーサにおける室内を軸に沿って2つに仕切り、蓄
冷材を上記仕切板の両側に形成された空間に充填したの
で、横向きに設置されても室内を流れる冷媒ガスは偏流
することなく仕切板の上下の空間を水平に流れて、上記
蓄冷材と効率良く冷熱交換できる。したがって、この発
明によれば、極低温下で横向きに使用しても一定の冷凍
能力を呈するクライオ冷凍機を容易に提供できる。
【0037】また、請求項4に係る発明のクライオ冷凍
機は、金属製の薄板の半面に多数の孔を設けて形成され
た多孔板でディスプレーサにおける室内を軸に垂直に仕
切って、上記ディスプレーサ内を流れる冷媒ガスの流路
の一部を狭め、蓄冷材を上記仕切られて成る各小室内に
充填したので、横向きに設置されても室内を流れる冷媒
ガスは上記多孔板に設けられた孔を通過する際に流速が
速められて偏流となることが防止されて、上記蓄冷材と
効率良く冷熱交換できる。したがって、この発明による
クライオ冷凍機は、極低温下で横向きに使用しても一定
の冷凍能力を呈する。
【0038】また、請求項5に係る発明のクライオ冷凍
機は、金属製の薄板の中心部に孔を設けて形成された仕
切板でディスプレーサの室内を軸に垂直に仕切って、上
記ディスプレーサ内を流れる冷媒ガスの流路の一部を狭
め、蓄冷材を上記仕切られて成る各小室内に充填したの
で、横向きに設置されても室内を流れる冷媒ガスは上記
仕切板に設けられた孔を通過する際に流速が速められて
偏流となることが防止されて、上記蓄冷材と効率良く冷
熱交換できる。したがって、この発明によるクライオ冷
凍機は、極低温下で横向きに使用しても一定の冷凍能力
を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクライオ冷凍機に係る第2ディスプ
レーサの一実施例における斜視図である。
【図2】図1とは異なる第2ディスプレーサの斜視図で
ある。
【図3】図1および図2とは異なる第2ディスプレーサ
の斜視図である。
【図4】図1,図2および図3とは異なる第2ディスプ
レーサの斜視図である。
【図5】図1,図2,図3および図4とは異なる第2ディ
スプレーサの斜視図である。
【図6】図1,図2,図3,図4および図5とは異なる第
2ディスプレーサの斜視図である。
【図7】従来のクライオ冷凍機の概略断面図である。
【符号の説明】
21,35…第2ディスプレーサ、 22,36…第2
室、 23…ロール材、 24…円筒材、 25…仕切材、 26,30…仕切
板、 27…多孔板、 28,32…小
室、 29,31…孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/14 510 F25B 9/14 530

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉じられたシリンダと、このシリンダ内
    に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室(22)を
    有するディスプレーサ(21)と、上記シリンダに設けら
    れた冷媒ガスの導入口および排出口と、上記シリンダ内
    および室(22)内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張さ
    せる膨張手段を有するクライオ冷凍機において、 金属製の薄板を所定の間隔で巻き上げて形成されると共
    に、上記ディスプレーサ(21)における室(22)内に収
    納されて上記室(22)内を軸に沿って仕切るロール材
    (23)を備えて、 上記蓄冷材は、上記ロール材(23)の層間に充填されて
    いることを特徴とするクライオ冷凍機。
  2. 【請求項2】 閉じられたシリンダと、このシリンダ内
    に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室(22)を
    有するディスプレーサ(21)と、上記シリンダに設けら
    れた冷媒ガスの導入口および排出口と、上記シリンダ内
    および室(22)内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張さ
    せる膨張手段を有するクライオ冷凍機において、 矩形を成す複数の金属製薄板の一側を互いに当接する一
    方他側を所定角度に開いて放射状断面に形成されると共
    に、上記ディスプレーサ(21)における室(22)内に収
    納されて上記室(22)内を軸に沿って仕切る仕切材(2
    5)を備えて、 上記蓄冷材は、上記仕切材(25)の薄板間に充填されて
    いることを特徴とするクライオ冷凍機。
  3. 【請求項3】 閉じられたシリンダと、このシリンダ内
    に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室(22)を
    有するディスプレーサ(21)と、上記シリンダに設けら
    れた冷媒ガスの導入口および排出口と、上記シリンダ内
    および室(22)内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張さ
    せる膨張手段を有するクライオ冷凍機において、 矩形を成す金属製薄板で形成されると共に、上記ディス
    プレーサ(21)における室(22)内に収納されて上記室
    (22)内を軸に沿って2つに仕切る仕切板(26)を備え
    て、 上記蓄冷材は、上記仕切板(26)の両側に形成された空
    間に充填されていることを特徴とするクライオ冷凍機。
  4. 【請求項4】 閉じられたシリンダと、このシリンダ内
    に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室(22)を
    有するディスプレーサ(21)と、上記シリンダに設けら
    れた冷媒ガスの導入口および排出口と、上記シリンダ内
    および室(22)内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張さ
    せる膨張手段を有するクライオ冷凍機において、 金属製の薄板の半面に多数の孔(29)を設けて形成され
    ると共に、上記室(22)を軸に垂直方向に仕切って上記
    室(22)内を流れる冷媒ガスの流路の一部を狭め、上記
    冷媒ガスの流速を速める多孔板(27)を備えて、 上記蓄冷材は、上記多孔板(27)によって仕切られて成
    る複数の小室(28)内に充填されていることを特徴とす
    るクライオ冷凍機。
  5. 【請求項5】 閉じられたシリンダと、このシリンダ内
    に嵌合されると共に内部に蓄冷材を収納した室(22)を
    有するディスプレーサ(21)と、上記シリンダに設けら
    れた冷媒ガスの導入口および排出口と、上記シリンダ内
    および室(22)内に導入された高圧の冷媒ガスを膨張さ
    せる膨張手段を有するクライオ冷凍機において、 金属製の薄板の中心部に孔(31)を設けて形成されると
    共に、上記室(22)を軸に垂直方向に仕切って上記室
    (22)内を流れる冷媒ガスの流路の一部を狭め、上記冷
    媒ガスの流速を速める仕切板(30)を備えて、 上記蓄冷材は、上記仕切板(30)によって仕切られて成
    る複数の小室(32)内に充填されていることを特徴とす
    るクライオ冷凍機。
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