JP2770487B2 - 歯車の歯面仕上げ方法 - Google Patents
歯車の歯面仕上げ方法Info
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- JP2770487B2 JP2770487B2 JP26720889A JP26720889A JP2770487B2 JP 2770487 B2 JP2770487 B2 JP 2770487B2 JP 26720889 A JP26720889 A JP 26720889A JP 26720889 A JP26720889 A JP 26720889A JP 2770487 B2 JP2770487 B2 JP 2770487B2
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- gears
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、歯車の歯面を高精度に仕上げる方法に関す
るものである。
るものである。
歯車の仕上げ精度については、JIS等で等級が決めら
れている。JIS1級程度になると、精度が厳しくなり、通
常、研磨工程を入れて歯形を高精度に仕上げている。歯
車を高精度に仕上げることにより、歯車自体の高信頼
性、耐久性が向上し、歯車を噛合わせた状態でバックラ
ッシュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図れ
る。
れている。JIS1級程度になると、精度が厳しくなり、通
常、研磨工程を入れて歯形を高精度に仕上げている。歯
車を高精度に仕上げることにより、歯車自体の高信頼
性、耐久性が向上し、歯車を噛合わせた状態でバックラ
ッシュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図れ
る。
単に歯車の仕上げ精度を上げるだけなら、ホブによる
歯切りでも時間をかければ、１級程度の精度に仕上げる
ことも可能である。しかし、熱処理して高硬度とした歯
車の場合には、ホブによる切削は不可能となる。浸炭歯
車を仕上げるスカイビーグと称される方法もあるが、仕
上げ精度は1.5〜1.2級程度止りである。
歯切りでも時間をかければ、１級程度の精度に仕上げる
ことも可能である。しかし、熱処理して高硬度とした歯
車の場合には、ホブによる切削は不可能となる。浸炭歯
車を仕上げるスカイビーグと称される方法もあるが、仕
上げ精度は1.5〜1.2級程度止りである。
浸炭の際に熱変形した歯車を高精度に仕上げるには、
グラインダー研磨によっているが、加工に長時間を要
し、加工費が高くなる。
グラインダー研磨によっているが、加工に長時間を要
し、加工費が高くなる。
このような高精度の歯車を使用する場合には、歯車の
取付け軸、軸受、支持ケース等の組立て寸法精度も高精
度としないと、歯車を高精度に製作した意味がなくなっ
てしまう。
取付け軸、軸受、支持ケース等の組立て寸法精度も高精
度としないと、歯車を高精度に製作した意味がなくなっ
てしまう。
このように、支持ケースに組立て歯車を噛合わせた状
態で高精度とする方法に、バックラッシュが０近辺とな
るように、バックラッシュを小さく２〜３級の精度で歯
車を製作し、この歯車を実際に組付ける支持ケースに組
立てた状態で回転させ、噛合わせた歯車にダイヤモンド
パウダーを入れ、歯車同志で研磨、成形する方法があ
る。
態で高精度とする方法に、バックラッシュが０近辺とな
るように、バックラッシュを小さく２〜３級の精度で歯
車を製作し、この歯車を実際に組付ける支持ケースに組
立てた状態で回転させ、噛合わせた歯車にダイヤモンド
パウダーを入れ、歯車同志で研磨、成形する方法があ
る。
前記の方法は、実際に組付けるケースに組立てた状態
で研削が行われるので、組立て誤差が吸収され、また、
10分〜20分程度の比較的短時間で高精度が得られる利点
がある。しかし。その反面、研削に使用したダイヤモン
ドパウダーが歯面に喰込み、入念に洗浄してもダイヤモ
ンドパウダーを完全に除去することができず、残存した
ダイヤモンドパウダーで歯車の歯面が早期に損傷してし
まう問題がある。
で研削が行われるので、組立て誤差が吸収され、また、
10分〜20分程度の比較的短時間で高精度が得られる利点
がある。しかし。その反面、研削に使用したダイヤモン
ドパウダーが歯面に喰込み、入念に洗浄してもダイヤモ
ンドパウダーを完全に除去することができず、残存した
ダイヤモンドパウダーで歯車の歯面が早期に損傷してし
まう問題がある。
本発明は前記の課題を解決し、歯車の歯面に残存した
ダイヤモンドパウダーの影響をなくして耐久性のある高
精度歯車が安価に得られる歯車の歯面仕上げ方法を提供
することを目的とするものである。
ダイヤモンドパウダーの影響をなくして耐久性のある高
精度歯車が安価に得られる歯車の歯面仕上げ方法を提供
することを目的とするものである。
本発明は、バックラッシュがほぼ０となるように加工
した歯車を相手の歯車と噛合わせた状態で研磨材を提供
しながら回転させ、該回転時の騒音が低下しバックラッ
シュが所定量増大したときに該回転を停止し、洗浄工程
を経た歯車の歯面に前記増大したバックラッシュに相当
する厚さのコーテングを施す歯車の歯面仕上げ方法であ
る。
した歯車を相手の歯車と噛合わせた状態で研磨材を提供
しながら回転させ、該回転時の騒音が低下しバックラッ
シュが所定量増大したときに該回転を停止し、洗浄工程
を経た歯車の歯面に前記増大したバックラッシュに相当
する厚さのコーテングを施す歯車の歯面仕上げ方法であ
る。
噛合わせた歯車の回転を開始した当初は歯車列が大き
な音を出すが、両歯車同志が馴染んで良く噛合った状態
で音が静かになる。更に馴染回転を歯形表面が研削され
てバックラッシュが所定量増大するまで継続する。
な音を出すが、両歯車同志が馴染んで良く噛合った状態
で音が静かになる。更に馴染回転を歯形表面が研削され
てバックラッシュが所定量増大するまで継続する。
馴染回転を停止し、洗浄工程を経た歯車の歯形表面に
は、喰込んだ研磨材がところどころに残っている。この
歯車の歯形表面に余分に研削した厚さ分のコーテングを
均一に施すことにより、歯形表面に残存する研磨材がコ
ーテング材で包み込まれて歯車の噛合い面に出ることが
なく、また、両歯車の噛合い面は、回転時に音が静かに
なった両歯車同志が最高に良く噛合った状態に復元され
るので、極めて円滑に噛合うこととなる。
は、喰込んだ研磨材がところどころに残っている。この
歯車の歯形表面に余分に研削した厚さ分のコーテングを
均一に施すことにより、歯形表面に残存する研磨材がコ
ーテング材で包み込まれて歯車の噛合い面に出ることが
なく、また、両歯車の噛合い面は、回転時に音が静かに
なった両歯車同志が最高に良く噛合った状態に復元され
るので、極めて円滑に噛合うこととなる。
本発明の実施例を図面について説明する。
第１図は本発明の仕上げ工程の説明図で、第４図は馴
染回転を示す斜視図である。第４図に示すように、２級
程度の精度に加工し熱処理した歯車１と歯車３をそれぞ
れの軸2,4に取付け、破線で示す実際に組付るケース５
に軸受6,7で支持して組立てる。
染回転を示す斜視図である。第４図に示すように、２級
程度の精度に加工し熱処理した歯車１と歯車３をそれぞ
れの軸2,4に取付け、破線で示す実際に組付るケース５
に軸受6,7で支持して組立てる。
歯車１は、第１図の＃１に示すように、歯形表面1aの
バックラッシュがほぼ０となるように、正規のバックラ
ッシュで噛合う線を示す一点鎖線10よりも少なくなるよ
うに加工し、熱処理を施したものである。歯車３につい
ても同様とする。
バックラッシュがほぼ０となるように、正規のバックラ
ッシュで噛合う線を示す一点鎖線10よりも少なくなるよ
うに加工し、熱処理を施したものである。歯車３につい
ても同様とする。
第４図において、潤滑油にダイヤモンドパウダー８を
混ぜたものを歯車１と歯車３の噛合い部に供給し、両歯
車を回転して馴染回転を行う。この際、ケース５の軸受
6,7には、別系統の潤滑油だけの給油を実施する。
混ぜたものを歯車１と歯車３の噛合い部に供給し、両歯
車を回転して馴染回転を行う。この際、ケース５の軸受
6,7には、別系統の潤滑油だけの給油を実施する。
第２図に示すように、馴染回転を開始した当初は歯車
列が大きな音を出す（第１図の＃２参照）が、馴染回転
を続けてt1（20分程度）時点では静かになる。このとき
が、両歯車1,3同志が最高に良く噛合った状態である。
更に馴染回転を続けてt2（10分程度）時点では、音が少
し高くなる。この状態では、第３図に示すように、歯形
表面が厚さＤだけ余分に研削されて円周方向のバックラ
ッシュが規定量より増大する（第１図の＃３参照）が、
両歯車1,3同志の噛合いは円滑である。この状態で馴染
回転を停止する。
列が大きな音を出す（第１図の＃２参照）が、馴染回転
を続けてt1（20分程度）時点では静かになる。このとき
が、両歯車1,3同志が最高に良く噛合った状態である。
更に馴染回転を続けてt2（10分程度）時点では、音が少
し高くなる。この状態では、第３図に示すように、歯形
表面が厚さＤだけ余分に研削されて円周方向のバックラ
ッシュが規定量より増大する（第１図の＃３参照）が、
両歯車1,3同志の噛合いは円滑である。この状態で馴染
回転を停止する。
次に、両歯車1,3を洗浄するが、第５図に示すよう
に、歯形表面1aに喰込んだダイヤモンドパウダー８を完
全に除去することができず、ダイヤモンドパウダー８が
ところどころに残っている（第１図の＃４参照）。
に、歯形表面1aに喰込んだダイヤモンドパウダー８を完
全に除去することができず、ダイヤモンドパウダー８が
ところどころに残っている（第１図の＃４参照）。
次に、第１図の＃５に示すように、両歯車1,3の表面
に厚さＤのコーテング９を均一に施す。コーテングの材
料は、TiN、TiB、BN、WC等から歯車の使用条件に応じて
選定し、コーテングの方法は、スパッタリング、化学蒸
着（CVD）、イオングレーティング等が使用できる。
に厚さＤのコーテング９を均一に施す。コーテングの材
料は、TiN、TiB、BN、WC等から歯車の使用条件に応じて
選定し、コーテングの方法は、スパッタリング、化学蒸
着（CVD）、イオングレーティング等が使用できる。
以下のとおり、馴染回転時に使用したダイヤモンドパ
ウダーが、歯車を洗浄した後にも歯形表面に残存する
が、その上に所定の厚さのコーテング層が施されるの
で、第６図に示すように、ダイヤモンドパウダーが包み
込まれて歯車の噛合い面に出ることなく、また、両歯車
の噛合い面は、馴染回転に音が静かになった両歯車同志
が最高に良く噛合った状態に復元されるので、極めて円
滑に噛合うこととなる。
ウダーが、歯車を洗浄した後にも歯形表面に残存する
が、その上に所定の厚さのコーテング層が施されるの
で、第６図に示すように、ダイヤモンドパウダーが包み
込まれて歯車の噛合い面に出ることなく、また、両歯車
の噛合い面は、馴染回転に音が静かになった両歯車同志
が最高に良く噛合った状態に復元されるので、極めて円
滑に噛合うこととなる。
馴染研磨回転により、仮に各歯車の歯すじ等が正規の
寸法から外れても、これと噛合う相手の歯車が対応して
変形して馴染むので円滑な噛合が保証され、バックラッ
シュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図れる。
寸法から外れても、これと噛合う相手の歯車が対応して
変形して馴染むので円滑な噛合が保証され、バックラッ
シュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図れる。
なお、研磨材はダイヤモンドパウダーに限らず他の研
磨材を使用することができ、また、馴染研磨回転を行う
専用のケースを使用することもできる。
磨材を使用することができ、また、馴染研磨回転を行う
専用のケースを使用することもできる。
本発明は、低精度に加工した歯車を簡易な手段で短時
間に仕上げ加工でき、歯車を噛合せた状態におけるバッ
クラッシュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図
れ、耐久性のある高精度歯車が安価に得られる効果が有
る。
間に仕上げ加工でき、歯車を噛合せた状態におけるバッ
クラッシュの安定化、低騒音化、機械損失の低減等が図
れ、耐久性のある高精度歯車が安価に得られる効果が有
る。
【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の仕上げ工程の説明図、第２図は馴染回
転時における音の変化を示す図、第３図馴染回転による
バックラッシュの変化を示す図、第４図は馴染回転を示
す斜視図、第５図は洗浄終了後の歯形表面を拡大して示
す斜視図、第６図はコーテング後の歯形表面を拡大して
示す斜視図である。 1,3:加工歯車、1a:歯形表面 2,4:固定軸、5:ケース 6,7:軸受、8:ダイヤモンドパウダー 9:コーテング層
転時における音の変化を示す図、第３図馴染回転による
バックラッシュの変化を示す図、第４図は馴染回転を示
す斜視図、第５図は洗浄終了後の歯形表面を拡大して示
す斜視図、第６図はコーテング後の歯形表面を拡大して
示す斜視図である。 1,3:加工歯車、1a:歯形表面 2,4:固定軸、5:ケース 6,7:軸受、8:ダイヤモンドパウダー 9:コーテング層
Claims (1)
- 【請求項１】バックラッシュがほぼ０となるように加工
した歯車を相手の歯車と噛合わせた状態で研磨材を供給
しながら回転させ、該回転時の騒音が低下しバックラッ
シュが所定量増量したときに該回転を停止し、洗浄工程
を経た歯車の歯面に前記増大したバックラッシュに相当
する厚さのコーテングを施すことを特徴とする歯車の歯
面仕上げ方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26720889A JP2770487B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 歯車の歯面仕上げ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26720889A JP2770487B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 歯車の歯面仕上げ方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03131420A JPH03131420A (ja) | 1991-06-05 |
| JP2770487B2 true JP2770487B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=17441634
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26720889A Expired - Fee Related JP2770487B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 歯車の歯面仕上げ方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2770487B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10062241C2 (de) * | 2000-12-14 | 2003-02-06 | Wolfgang Kollmann | Verfahren zur Erzielung eines gewünschten Zahnflankenspiels |
| DE602006003727D1 (de) * | 2006-04-04 | 2009-01-02 | Ford Global Tech Llc | Justierbares Zahnradsystem |
| CN103084810A (zh) * | 2012-11-13 | 2013-05-08 | 合肥市田源精铸有限公司 | 一种环保型供油泵用齿轮的制造方法 |
| CN111438136B (zh) * | 2020-03-26 | 2021-12-21 | 温岭市博恩机械有限公司 | 一种锥齿轮齿缝自动清洁设备 |
-
1989
- 1989-10-12 JP JP26720889A patent/JP2770487B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03131420A (ja) | 1991-06-05 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |