JP2768105B2 - 真空式下水道の水路橋 - Google Patents

真空式下水道の水路橋

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JP2768105B2
JP2768105B2 JP1130392A JP1130392A JP2768105B2 JP 2768105 B2 JP2768105 B2 JP 2768105B2 JP 1130392 A JP1130392 A JP 1130392A JP 1130392 A JP1130392 A JP 1130392A JP 2768105 B2 JP2768105 B2 JP 2768105B2
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淳一 藤本
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株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空式下水道の水路橋に
係り、特に、汚水発生源から真空ステーションまでの真
空下水管路に障害物がある場合において、該障害物の揚
程による真空度の低下を防止し、汚水搬送可能範囲の拡
大を図る真空式下水道の水路橋に関する。
【0002】
【従来の技術】真空式汚水収集システムは、下水管内を
真空(完全な真空ではなく、減圧状態を指称する。)に
し、大気との圧力差を利用して汚水を収集するシステム
である。第2図にこの真空式下水道システムの構成例を
示す。家庭や工場等の衛生設備から排出される排水は流
入管31により真空弁ユニット(中継ユニット)32に
流入する。排水は、更に、この真空弁ユニット32から
真空下水管33を経て真空ステーション34へ送られ、
その後、圧送ポンプ35から圧送管36を経て下水処理
施設へ送られる。
【0003】この真空ステーション34では、汚水循環
ポンプ37により受槽38内の汚水をエジェクタ39に
供給し、これにより真空下水管33を真空引きし、汚水
を真空ステーション34に集めている。真空弁ユニット
32は、汚水源と真空ステーション34とを中継するた
めのものであり、流入管31から汚水が流入する槽体4
0と、該槽体40内の汚水を吸入して真空下水管33に
送るための吸入管41と、該吸入管41に設けられた真
空弁42と、該真空弁42を作動させるコントローラ4
3等を備えている。この真空弁42は、真空下水管33
内の負圧を駆動動力源とするものである。図中、44は
エアパイプ、45は点検口、50はリフトである。真空
下水管は通常複数個の真空弁ユニットが接続されてい
る。
【0004】このような真空式汚水収集システムは、管
路の施工において自然流下式下水道のような連続した勾
配を必要としないものであり、次のような特徴を有す
る。 管路の敷設深度が浅いことから、管きょ工事費が大
幅に削減できる。 地下水位が高い、岩盤があり掘削が困難である、等
の理由により下水道の敷設が困難であった地域での下水
道施工を可能にする。 曲がりくねった路地等への施工も容易である。 また、真空による気液混相の強制的な間欠高速収集
であることにより、管路の閉塞の心配がなく、小口径で
の配管が可能である。
【0005】ところで、真空式汚水収集システムにおい
て、その搬送可能範囲(下水収集流域)は、真空下水管
の末端での真空度が1000〜2500mmAqの負圧
に保たれる範囲である。従って、搬送可能範囲は、真空
下水管路内に、真空度を低下させる要因がない系であれ
ば、真空ステーションで発生された真空度H0 から、上
記末端の必要な負圧1000〜2500mmAqを差し
引いた値に比例する数値として求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような真空式汚水
収集システムにおいて、真空下水管路に登り勾配がある
場合、その勾配における揚程は、真空ステーションで発
生した真空度を消費し、真空度の低下要因となり、搬送
可能範囲を狭める原因となる。例えば、第3、4図に示
す如く、障害物(例えば河川)のある地形において、こ
の河川などの障害物をくぐるように、又はまたぐように
真空下水管33を埋設した場合、AB間の揚程はH1
はH2 である。この揚程H1 又はH2 により、真空ステ
ーションの真空度H0 はその分低減され(H0 −(H1
又はH2 ))、この場合の搬送可能範囲は、H0 −(H
1 又はH2 )から、前記末端に必要な負圧1000〜2
500mmAqを差し引いた値に比例する値となる。こ
のため、この場合の搬送可能範囲は平坦な地形の場合の
搬送可能範囲よりも大幅に狭くなる。
【0007】このようなことから、汚水発生源から真空
ステーションまでの真空下水管路に障害物が形成される
場合において、該障害物の揚程による真空度の低下を防
止し、汚水搬送可能範囲の拡大を図る技術の開発が望ま
れている。
【0008】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、障害物の揚程による真空度の低下を防止
することができる真空式下水道を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の真空式
下水道の水路橋は、障害物の一側に設けられた上流側真
空下水管と、障害物の他側に設けられた下流側真空下水
管と、を接続する真空式下水道の水路橋であって、該上
流側真空下水管が接続された流入タンクと、該下流側真
空下水管が接続された流出タンクと、前記障害物の上側
をまたいで前記流出タンクと流入タンクとを接続してお
り、管の一方の末端が該流出タンク内に挿入され、管の
他方の末端が該流入タンク内に挿入されているサイホン
管と、前記障害物の上側をまたぎ前記上流側真空下水管
と下流側真空下水管とを連通する通気管と、該通気管に
設けられた開閉弁と、該サイホン管の最上部と通気管と
を接続している空気抜弁と、を備えてなり、前記流出タ
ンクに接続された下流側真空下水管の先端と、前記流入
タンクに接続された上流側真空下水管の後端とは、前記
サイホン管の水封を維持するために、各タンクにおいて
それぞれ該サイホン管の末端のいずれよりも上方に位置
しているものである。請求項2の発明の真空式下水道の
水路橋は、障害物の一側に設けられた上流側真空下水管
と、障害物の他側に設けられた下流側真空下水管と、を
接続する真空式下水道の水路橋であって、一端部と他端
部との間が最低レベル部となっているトラップであっ
て、該上流側真空下水管が該一端部に接続された流入ト
ラップと、一端部と他端部との間が最低レベル部となっ
ているトラップであって、該下流側真空下水管が該一端
部に接続された流出トラップと、前記障害物の上側をま
たいで前記流出トラップの他端部と流入トラップの他端
部とを接続するサイホン管と、前記障害物の上側をまた
ぎ前記上流側真空下水管と下流側真空下水管とを接続す
る通気管と、該通気管に設けられた開閉弁と、該サイホ
ン管の最上部と通気管とを接続している空気抜弁と、を
備えてなるものである。
【0010】
【作用】本発明の真空式下水道の水路橋では、障害物を
またぐに際し、上流側真空下水管が接続された流入タン
ク又はトラップ内の下水を、下流側真空下水管が接続さ
れた流出タンク又はトラップにサイホンの原理で送水す
ると共に、下流側真空下水管と上流側真空下水管とを連
通する通気管により、真空ステーションで発生した負圧
を常時、上流側真空下水管内に伝えている。このため、
真空ステーションで発生した負圧がこの障害物をまたぐ
際の真空下水管における揚水のためには消費されず、こ
の負圧が他箇所での揚程に有効に利用される。
【0011】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
てより具体的に説明する。第1図は本発明の真空式下水
道の水路橋の一実施例を示す断面図である。
【0012】第1図において、障害物(本実施例では河
川)1を横切るようにして真空式下水道が設けられてい
る。2は上流側真空下水管であり、3は下流側真空下水
管である。上流側真空下水管2は流入タンク7に接続さ
れ、下流側真空下水管3は流出タンク8に接続されてい
る。
【0013】この流入タンク7と流出タンク8とは河川
1の上側をまたぐサイホン管4で連通されている。上流
側真空下水管2の下流端(タンク7への接続部)は下流
側真空下水管3の上流端(タンク8への接続部)よりも
A (図示なし。)なる高さだけ高位に配設されている
が、このHA はサイホン管4内を下水が上流側真空下水
管2から下流側真空下水管3に向って流れるのに必要な
小さな水頭に相当する。タンク7,8の底部は上流側真
空下水管2の下流端及び下流側真空下水管3の上流端の
いずれよりも低位となっており、サイホン管4の両端も
それぞれ上流側真空下水管2の下流端及び下流側真空下
水管3の上流端のいずれよりも低位となっている。
【0014】下流側真空下水管3の下流側は真空ステー
ション(図示略)に接続され、その管内を減圧可能とし
ている。下流側真空下水管3と上流側真空下水管2と
は、河川1をまたぐ通気管5によって連通され、これに
よって上流側真空下水管2内をも減圧しうるようになっ
ている。なお、本実施例では、通気管5はタンク7、8
を連通している。
【0015】本実施例ではこの通気管5に開閉弁6が設
けられている。サイホン管4内が空の場合、この開閉弁
6を閉めると共に下流側真空下水管3内を負圧とし上流
側真空下水管2内を大気圧とすることによりタンク7内
の水を該サイホン管4内に吸入し、サイホンを起動させ
ることができる。サイホン起動後は開閉弁6は開弁され
る。また、サイホン管4の最上部と通気管5とは自動空
気抜弁9で接続されており、サイホン管4内に空気が溜
らないように構成されている
【0016】イホン管4の両端は、流入タンク7及び
流出タンク8内においてそれぞれ上流側真空下水管2及
び下流側真空下水管3のタンク接続部のいずれよりも下
方に位置されているので、サイホン起動後はサイホン管
4内の水封が維持される。
【0017】このように構成された真空式下水道の水路
橋において、上流側真空下水管2内を流れてきた汚水
は、流入タンク内に流入し、サイホン管4をサイホン
の原理に従って通り抜け流出タンク8に流れ込む。上流
側真空下水管2内の空気は、流入タンク7で気液分離さ
れ、通気管5を通って流出タンク8へと流れる。流出タ
ンク8では再び気液同時吸引され、汚水は該下流側真空
下水管3内をさらに下流に向って流れる。
【0018】このように、この真空式下水道の水路橋に
おいては、河川1などの障害物があっても、汚水はこれ
をサイホンの原理に従ってまたいで通り抜けるので、こ
の障害物をまたぐのに揚程は不要となり、損失水頭はき
わめて小さくなる。従って、真空ステーションで発生さ
れた負圧が障害物以外の箇所での揚程に有効に利用され
る。従って、ひとつの真空ステーションで収集しうる流
域面積を著しく拡張できる。また、設計の自由度も大幅
に高まる。
【0019】なお、タンク7、8内に堆積した堆積物
は、適宜、バキュームカーなどで排出すれば良い。ま
た、前記サイホン管4は、下流に向って下り勾配とする
のが好ましい。
【0020】上記実施例ではタンク7、8を採用してい
るが、本発明では、第5図の如く、タンクの代りにトラ
ップ7A、8Aを採用しても良い。なお、第5図は定常
運転時の状態に係るものであり、空気抜弁9は閉、開閉
弁6は開となっており、サイホン管4内は満水状態とな
っている。
【0021】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の真空式下水
道の水路橋によれば、河川などの障害物を横断するよう
に真空式下水道を設ける場合であっても、この障害物の
横断部における、真空ステーションで発生した真空度が
消費されることによる真空度の低下を効果的に防止する
ことができる。このため、真空式汚水収集システムの適
用地域の拡大、並びに、真空式汚水収集システムによる
汚水搬送可能範囲、即ち、汚水収集流域の大幅な拡大が
図れる。
【0022】また、障害物の上側に配管を設けるため、
工事が簡単である。本発明は工場等の天井配管にも適用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空式下水道の水路橋の一実施例を示
す断面図である。
【図2】真空式汚水収集システムを示す断面図である。
【図3】従来の真空式下水道の水路橋を示す断面図であ
る。
【図4】従来の真空式下水道の水路橋を示す断面図であ
る。
【図5】別の実施例に係る水路橋を示す断面図である。
【符号の説明】
1 河川 2 上流側真空下水管 3 下流側真空下水管 4 サイホン管 5 通気管 7 流入タンク 8 流出タンク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 障害物の一側に設けられた上流側真空下
    水管と、 障害物の他側に設けられた下流側真空下水管と、 を接続する真空式下水道の水路橋であって、 該上流側真空下水管が接続された流入タンクと、 該下流側真空下水管が接続された流出タンクと、 前記障害物の上側をまたいで前記流出タンクと流入タン
    とを接続しており、管の一方の末端が該流出タンク内
    に挿入され、管の他方の末端が該流入タンク内に挿入さ
    れているサイホン管と、 前記障害物の上側をまたぎ前記上流側真空下水管と下流
    側真空下水管とを連通する通気管と、 該通気管に設けられた開閉弁と、 該サイホン管の最上部と通気管とを接続している空気抜
    弁と、 を備えてなり、 前記流出タンクに接続された下流側真空下水管の先端
    と、前記流入タンクに接続された上流側真空下水管の後
    端とは、前記サイホン管の水封を維持するために、各タ
    ンクにおいてそれぞれ該サイホン管の末端のいずれより
    も上方に位置している真空式下水道の水路橋。
  2. 【請求項2】 障害物の一側に設けられた上流側真空下
    水管と、 障害物の他側に設けられた下流側真空下水管と、 を接続する真空式下水道の水路橋であって、 一端部と他端部との間が最低レベル部となっているトラ
    ップであって、該上流側真空下水管が該一端部に接続さ
    れた流入トラップと、 一端部と他端部との間が最低レベル部となっているトラ
    ップであって、該下流側真空下水管が該一端部に接続さ
    れた流出トラップと、 前記障害物の上側をまたいで前記流出トラップの他端部
    と流入トラップの他端部とを接続するサイホン管と、 前記障害物の上側をまたぎ前記上流側真空下水管と下流
    側真空下水管とを接続する通気管と、 該通気管に設けられた開閉弁と、 該サイホン管の最上部と通気管とを接続している空気抜
    弁と、 を備えてなる真空式下水道の水路橋。
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