JP2767074B2 - シリコン単結晶の引上方法 - Google Patents

シリコン単結晶の引上方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、成長縞が低減化されたシリコン単結晶を得
ることができるシリコン単結晶の引上方法に関する。
[従来の技術] 従来より半導体単結晶をチョクラルスキー法(Czochr
alski Method:CZ法)にて成長させた場合に、半導体結
晶材料の融体の熱対流、振動などにより、一旦成長した
半導体結晶が部分的に再融解し、あるいはルツボから溶
出した酸素が成長過程で不規則に取り込まれるために、
結晶欠陥や成長縞を発生することはよく知られている。
そこで、熱対流や振動などの融体の不要な動きを抑制
しつつ結晶を引上げる方法として磁場印加チョクラルス
キー法(MCZ法)が提案され、結晶中の成長縞の発生を
抑制するのに有効であることが報告されている(K.Hosh
i,T.Suzuki,Y.okuda and N.Isawa:Extended Abstracts
of Electrochem.,1980,p.811)。
上記MCZ法によって単結晶を引上げる場合、ルツボの
周囲に配置された加熱手段による熱中心のずれを補償す
るためにルツボを回転しながら結晶引上げを行ない、真
円断面形状を有する単結晶を得る方法が採用されてい
る。従って、ルツボの回転によって温度の高低を経るこ
とになって引上げ育成された単結晶にルツボ回転に基づ
く成長縞が発生し、成長縞の発生防止はいまだ不十分で
あった。
上記ルツボの回転に基づく成長縞の発生を抑制しつ
つ、熱中心のずれを補正して成長縞のない真円断面の結
晶を育成する方法として、特公昭61−21195号公報は、
結晶材料の融液または溶液が収容される容器の外周部に
該容器の垂直方向に沿って互いに分割され独立に制御さ
れて上記融液または溶液の水平方向の温度分布を均一に
する発熱体(分割ヒーター)で加熱し、磁場を印加しな
がら単結晶を引上げる方法を開示している。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記のような分割ヒーターで水平方向の温
度分布を均一にしようとしても、その制御は非常に困難
であり、水平方向の熱バランスをとれず、結晶が異常成
長して真円断面のものが得られず、また、制御性の悪い
加熱による温度の高低を経ることによる成長縞の発生が
新たに生じるという問題がある。
本発明は上記の点を解決しようとするもので、その目
的は、真円断面状のシリコン単結晶を、成長縞が極限ま
で低減化された状態で得ることができるシリコン単結晶
の引上方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、容器中に収容されたシリコン融体よりシリ
コン単結晶を引上げる磁場印加引上法において、前記容
器シリコン単結晶の回転と逆方向に、かつ回転速度0.2
〜5rpmの範囲内で回転するとともに、前記融体に強度20
00〜5000ガウスの範囲内の水平磁場を印加することを特
徴とするものである。
本発明においては、シリコン材料の融体を収納する容
器(ルツボ)を回転速度0.2〜5rpmの回転速度で回転さ
せる。容器を5rpmを超える回転速度で回転させると融体
に強制流や振動が生じ、一旦成長した結晶が部分的に再
溶解し、成長縞や結晶欠陥発生の原因となり、また、ル
ツボ内壁と融体との間の摩擦によりルツボから融体内に
混入する酸素濃度が高くなる。一方、ルツボを全く回転
させないと融体の熱分布の対称性が悪くなり、結晶の異
常成長をもたらし、真円断面状のシリコン単結晶を得る
ことができないことから0.2rpm以上の回転速度のルツボ
回転が必要となる。
また、本発明においては、融体に2000〜5000ガウスの
磁場を印加する。2000ガウス未満では融体の実行的粘性
を高め熱対流やルツボ回転により生じる強制流を抑制す
ることができない。
さらに本発明では、水平磁場を印加して磁場を熱対流
の流れ方向に対し直交させるので、熱対流の抑制が効果
的に抑制される。
次に、図面を参照しつつ本発明を更に詳細に説明す
る。第1図は本発明の方法に用いるシリコン単結晶引上
げのための装置例の概要を示す軸断面図である。
第1図において、8はルツボである。ルツボ8は、密
閉炉2の中央内部に配置され、上方側が開口し、石英
(Sio2)で形成されている。そしてルツボ8の内部に
は、シリコンが収容される。ルツボ8の周囲には加熱手
段9が配置されており、ルツボ8内のシリコンを加熱溶
融して融液状にする。なお、シリコンの融点は約1420℃
のため、加熱手段9は少なくともシリコンを前記融点に
まで加熱し得る加熱電力を有するものが必要となる。
シリコンの融体10の表面には、単結晶シリコンよりな
る種結晶11が接触して配置される。種結晶11は引上げチ
ャック12を介して回転軸13に連結する。回転軸13にはウ
ォームギヤ14が固定され、モータ15に連結するピニオン
ギヤ16により回転駆動される。回転により融体の種結晶
接触部には拡散層が形成される。一方、回転軸13は軸受
17等を介し、引上げ具18に係着支持される。引上げ具18
は外周に細目ねじが形成されている。細目ねじには、モ
ーター20およびピニオンギヤ21で回転されるウオームね
じ17が螺合する。以上の構造により、種結晶11はモータ
15により回転駆動されると共に、モータ20による引上げ
具18の軸線方向(上下方向)の移動により回転軸線方向
に引上げ、または引き下げ方向に移動される。
ルツボ8は密閉炉2の底面に回転可能に支持され、そ
の底面に載置されるモータ22により回転される。
一方、密閉炉2の外側には直流磁場を発生する電磁石
等からなる磁場発生手段23が配置されている。なお、磁
場発生手段23は種結晶11の回転軸方向に直交する水平磁
場を形成するように配設される。
ルツボ8内の融体10中にはルツボ8から酸素が溶出
し、この融体中の酸素は一部SiOガスとして融体10の表
面から密閉炉12内に蒸発する。
密閉炉2内には、アルゴンガスが供給されようになっ
ている。アルゴンガスはアルゴンガス供給源3からモー
タ5で駆動されるポンプ4により、供給口6を介して密
閉炉2内に供給され、密閉炉2に充満しているSiOガス
を伴い、排出口7から排出される。
シリコン単結晶棒1を引上げるには、まず、密閉炉2
内にアルゴンガスを通過させると共に、ルツボ8のまわ
りに水平磁場を形成する。同時にルツボ8内のシリコン
を加熱手段9により加熱し適温の融体10を形成する。次
に、ルツボ8を0.2〜5rpmの範囲の中の所定の回転速度
で回転させる。そして、種結晶11をルツボ回転と逆方向
に回転しつつ低速で引上げ方向に移動する。以上の動作
によりシリコン単結晶棒1が形成されることになる。種
結晶11を引き上げる速度については特に数値限定するも
のではないが、例えば7.5cm/時程度以下のごく低速の引
き上げ速度が採用される。
[作用] シリコン単結晶の磁場印加引上法において、シリコン
材料を収容する容器の回転速度を0.2〜5rpmという低い
値に設定することによりシリコン融体に強制流や振動を
生じるのを抑え、一旦成長した結晶が部分的に再溶解し
たりすることが防止され、また、2000〜5000ガウスの磁
場が印加されているために、上記強制流や振動の抑制は
より効果的に達成されるため、シリコン単結晶について
成長縞や結晶欠陥の発生が低減化される。
さらに、0.2〜5rpmという回転速度で容器を回転して
いるために熱分布の対称性が良く、結晶が異常成長した
りすることがなく、真円断面状のシリコン単結晶を得る
ことができる。
また、2000〜5000ガウスという強い磁場を印加し熱対
流、強制流、振動等を抑制し、しかも容器を0.2〜5rpm
という低速度で回転しているために、融体と容器の壁面
との摩擦による容器構成成分の溶解混入を防止すること
ができ、例えば、容器が石英ルツボの場合に、シリコン
単結晶に導入される酸素原子濃度を非常に低いレベルに
まで低下することができる。
ここで、上記成長縞に関して説明する。成長縞は、単
結晶中の不純物分布の微妙な濃度ムラ、ルツボ内のシリ
コン融体の対流パターンの変動、微視的結晶成長速度の
変動などにより生じるもので、成長中の固液界面(円柱
状単結晶の下端部とシリコン融体との界面)を反映した
形状になる。
本発明では、所定強度の磁場を印加するとともに、ル
ツボをシリコン単結晶の回転の向き(シリコン単結晶も
回転させる)と逆向きに所定の回転速度で回転させると
いう、複数の引上条件が揃って初めて、後に説明する第
2図に示されるように、不規則な長周期の成長縞が現れ
なくなる。
つぎに、ルツボの回転と、これによる作用効果との関
係について説明する。
(1)ルツボの回転について: ルツボの回転は、ルツボ内の融体の温度の均一化、
溶解酸素濃度の均一化、結晶の異常成長の抑制(断
面真円状の結晶の生成)、を可能にするといった効果を
発現する。
すなわち、もしルツボが無回転の場合には、ヒーター
に近いルツボ壁付近の融体が局部的に高温になり、局部
的なルツボ壁の劣化が生じるため長時間の操業が難しく
なったり、自然対流が発生しルツボ内の融体温度にムラ
ができるため、結晶成長界面の温度が不安定となり、育
成中のシリコン単結晶に転位が発生し単結晶化させるこ
とが難しくなる等の問題が生じる。
またシリコン単結晶の品質においても、ルツボ壁(Si
O2)から供給された酸素が融体中に不均一に分布するこ
ととなり、結晶の部位により酸素濃度の異なるシリコン
単結晶しか製造することができない。これは、シリコン
単結晶をウエハーにした時ウエハー面内での酸素濃度分
布が異なることであり、後工程での回路素子の品質・歩
留りに大きく影響する。
ルツボを回転させることにより、高温で軟化したルツ
ボの内壁から溶出するSiO2をルツボ内壁から均一に融体
内に溶け込ませ、融体内の酸素濃度を安定させる効果
と、結晶の成長を阻害する融体内の温度バラツキを解消
することができる。また、これと合わせ、ルツボの回転
数の増減によりルツボ壁から融体内へ溶出するSiO2も制
御でき、結果的にシリコン単結晶中の酸素濃度を任意に
制御することが可能となる。
また、この融体に磁場をかけて制御する点について
は、ルツボを回転させながら、磁場をかけることで、ル
ツボ壁から溶け出すSiO2を制御しつつ、ルツボ内の不要
な自然対流を抑制し、効率良く成長中のシリコン単結晶
に酸素を供給することが目的である。磁場をかけること
で、無駄な対流を抑えることができるため、シリコン単
結晶の酸素濃度を制御するのにルツボ回転を通常法にく
らべて低くおさえることが可能となり、ルツボから溶け
出すSiO2の量が減り、その結果、ルツボの耐久性が向上
し長時間の操業が可能となる。(MCZ法を用いた本発明
のシリコン単結晶の引上条件下では、通常法の5倍程度
まで操業時間を延長することができる)。
(2)ルツボの回転方向について: 本発明では、ルツボの回転方向を、シリコン単結晶の
回転とは逆方向にしている。これは、シリコン単結晶の
異常成長を抑制(断面真円状のシリコン単結晶の生成)
する効果が大きいことに基づいている。
シリコン単結晶の結晶成長面と融体との相対速度のみ
を考るのであれば、結晶の回転速度のみを大きくすれば
良いのではないか、という考えが浮かぶかもしれない。
しかし、たとえばルツボを順方向回転(シリコン単結晶
と同方向の回転)とし、ルツボの回転速度とシリコン単
結晶の回転速度との相対速度を小さくした場合には、融
体温度のわずかな変動の影響を受けやすけなり、シリコ
ン単結晶を断面真円状に成長させるのが難しくなる。ま
た、相対速度が低いため結晶が円柱状にならず、途中で
クランク(結晶棒の曲がり)が発生し、次工程でのウエ
ハー状への加工が難しくなるという問題も生じる。
また単純に、順方向回転でルツボとシリコン単結晶の
回転相対速度を大きくすれば良いかというと、そうでは
なく、シリコン単結晶の回転速度を必要以上に大きくす
ると、機械的な振動という問題が生じる。すなわち、CZ
法ではワイヤーまたはシャフトによりシリコン単結晶を
吊り下げて、上方に移動させながらシリコン単結晶の結
晶成長を行うが、シリコン単結晶の回転速度を大きくす
るとワイヤーまたはシャフトの駆動部からの振動や、軸
のズレによる振動が育成中のシリコン単結晶に伝わり、
成長したシリコン単結晶が固液界面付近で有転位化し、
単結晶化させることが非常に難しくなる。
これらの問題を解決するため、ルツボ回転とシリコン
単結晶の回転とは逆にするのが良く、安定した結晶成長
を行うためには、ルツボとシリコン単結晶の回転相対速
度を一定以上に保つことが有利は方法であるといえる。
[実施例] 次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例1 直径450mmの石英ルツボに60Kgのシリコンをチャージ
し、直径150mmのp型(〜10Ω・cm)結晶を育成した。
磁場印加方向は水平方向で印加磁場の強度は3000ガウス
で一定とし、結晶回転は20rpmで一定として、石英ルツ
ボの回転を結晶回転とは逆方向に0.5、1.0、2.0、4.0rp
mの4段階に単結晶を育成した。成長縞の評価は縦割に
した試料をNaNO3を溶解したHF水溶液中で可視光を当て
ながらエッチングし、その後、光学顕微鏡により成長縞
を観察した。石英ルツボ回転0.5rpmの場合の結果を代表
例として第2図に示す。
比較例1 磁場を印加せず、ルツボ回転速度を0.5rpmとし、その
他については実施例1と同様にして、結晶を育成し、実
施例と同様にして成長縞の観察を行なった。その結果を
第3図に示す。
比較例2 印加磁場の強度を3000ガウスとし、ルツボ回転速度を
8rpmとし、その他については実施例1と同様にして結晶
を育成し、実施例1と同様にして成長縞の観察を行なっ
た。その結果を第4図に示す。
<成長縞の観察結果> 第3図から、無磁界中で育成した結晶(比較例1)で
は、エッチング法により、規則的な約50μm間隔の成長
縞と不規則で長周期(約500μm程度)の2段階の成長
縞が観察された。0.5rpmのルツボ回転で3000ガウスの磁
界を印加すると(実施例1)、第2図に示したように規
則的な短周期の成長縞のみ観察された。さらに、印加磁
場強度3000ガウスにおいてルツボの回転速度を8rpmする
と(比較例2)、第3図から無磁界中で育成した結晶と
同様に不規則で長周期の成長縞と規則的な短周期の成長
縞の2種類が観察された。
つぎに、以上の観察結果について、さらに詳細に検討
する。
第3図は比較例1(磁場印加なし、ルツボ回転速度0.
5rpm)で得られた結晶の成長縞の光学顕微鏡による観察
結果をスケッチした説明図である。
この図には、周期が約50μmで規則的な短周期の成長
縞と、周期が約500μmで不規則な長周期の成長縞とが
示されている。この図では、長周期の成長縞を示す図面
右上がりの線が、短周期の成長縞を示す図面右上がりの
線と重複しているが、精確には両者間に上下方向に多少
のずれがある。また、この図は長周期の成長縞の一つの
繰り返し単位と、この繰り返し単位の間に存在する短周
期の成長縞とを示すもので、実際はこの縞模様は試料全
体にわたって繰り返され、広がっている。
第4図は比較例2(印加磁場の強度3000ガウス、ルツ
ボ回転速度8rpm)で得られた結晶の成長縞の光学顕微鏡
による観察結果をスケッチした説明図である。
この図には、周期が約50μmで規則的な短周期の成長
縞と、周期が約600μmで不規則な長周期の成長縞とが
示されている。この図においても長周期の成長縞を示す
図面右上がりの線が、短周期の成長縞を示す図面右上が
りの線と重複しているが、第3図と同じく、精確には両
者間に上下方向に多少のずれがある。また、この図は第
3図と同じく、長周期の成長縞の一つの繰り返し単位
と、この繰り返し単位の間に存在する短周期の成長縞と
を示すもので、実際はこの縞模様は試料全体にわたって
繰り返され、広がっている。
第2図は本発明の実施例1(印加磁場の強度3000ガウ
ス、ルツボ回転速度0.5rpm)で得られた結晶の成長縞の
光学顕微鏡による観察結果をスケッチした説明図であ
る。この図は、短周期の成長縞の一つの繰り返し単位を
示すもので、実際はこの縞模様は試料全体にわたって繰
り返され、広がっている。
第2図から明らかなように、この図では第3図および
第4図に現れていた不規則な長周期の成長縞が消失して
おり、したがって、本発明によれば比較例1,2よりも品
質が均一なシリコン単結晶が得られることがわかる。
以上のことから、ルツボを低速回転させても無磁界で
あれば、熱対流などの流れを抑制できないために成長縞
の発生は防止することができず(比較例1)、一方3000
ガウスという高強度の磁場を印加してもルツボの回転速
度が大きい場合には、ルツボ回転により生じる流れを抑
制することができないことがわかる。これに対し、高磁
場印加の下でルツボ回転を低速度とした場合(実施例
1)は、熱対流、振動、ルツボ回転等に基づく強制流を
抑制することができ、これらの原因から生じる成長縞の
発生を防止することができることがわかる。
このように本発明は、ルツボの回転によりルツボ内の
融体を撹拌しつつも、磁場の印加により、回転により
生ずる渦流れの抑制、ヒーター加熱により生ずる熱対
流の抑制を行うという、従来の単結晶引上技術による作
用効果に加えて、(i)断面真円状の単結晶の生成、
(ii)成長縞の低減、(iii)容器(ルツボ)構成成分
の単結晶への取組みの低減という技術的な効果を得るた
めに、 a.容器の回転速度0.2〜5rpm、 b.容器の回転方向をシリコン単結晶の回転方向と逆回転 c.強度2000〜5000ガウスの範囲内の水平磁場の印加 の条件に従って引上を行うように構成したものである。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、真円
断面状のシリコン単結晶を、成長縞が極限まで低減化さ
れた状態で得ることができる。また、容器構成成分のシ
リコン単結晶への取り込みが少なくなり、例えば容器が
石英ルツボの場合、低酸素濃度のシリコン単結晶を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に使用される装置の概要構造を示
す一部断面図、 第2図は実施例1で得られた結晶の成長縞の光学顕微鏡
による観察結果をスケッチした説明図、 第3図は比較例1で得られた結晶の成長縞の光学顕微鏡
による観察結果をスケッチした説明図、 第4図は比較例2で得られた結晶の成長縞の光学顕微鏡
による観察結果をスケッチした説明図である。 1……シリコン単結晶棒、2……密閉炉、 3……アルゴンガス供給源、4……ポンプ、 5,15,20,22……モータ、6……供給口、 7……排出口、8……ルツボ、 9……加熱手段、10……融体、11……種結晶、 12……引上げチャック、13……回転軸、 14……ウォームギヤ、16,21……ピニオンギヤ、 17……軸受、18……引上げ具、 19……ウォームねじ、23……磁場発生手段、 24……熱対流。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−33289(JP,A) 特開 昭60−251193(JP,A) 特開 昭58−74594(JP,A) 特開 昭64−5992(JP,A) 特開 昭64−24090(JP,A) Journal of Electr ochemical Society, Aug.,1982 P.1782〜1785

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器中に収容されたシリコン融体よりシリ
    コン単結晶を引上げる磁場印加引上法において、前記容
    器をシリコン単結晶の回転と逆方向に、かつ回転速度0.
    2〜5rpmの範囲内で回転するとともに、前記融体に強度2
    000〜5000ガウスの範囲内の水平磁場を印加することを
    特徴とするシリコン単結晶の引上方法。
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