JP2763112B2 - 水溶性低分子化キトサンおよびその製造法 - Google Patents

水溶性低分子化キトサンおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、種々の工業的用途に用いられる(極大分子
量4,000−12,000の低分子化キトサンを主に含む)水溶
性低分子化キトサン及びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
キトサンは、2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコ
ースがβ−1,4結合した塩基性多糖類で、通常はキチン
を脱アセチル化することにより得られる。このキトサン
は水には溶解しないが希酸水溶液には溶ける。しかしな
がら高分子化合物であるために粘度が高く、また中性乃
至アルカリ性にすると不溶化するためにキトサンの使用
用途はおのずから限定されてくる。従って水溶性の低分
子キトサンを得る技術の確立が強く要望されている。そ
こでキトサンの低分子化が種々検討されてきたが、従来
技術でキトサンを処理して低分子化しても極大分子量4,
000−12,000で酸性乃至アルカリ性の水溶液に溶けるも
のは得られない。
従来、中性の水にも溶解可能な低分子キトサンを得る
方法としては、キトサンに塩素ガスを接触させて低分子
化する方法(特開昭60−186504号)、あるいは亜硝酸塩
処理による方法(特開昭60−184002号)がある。しかし
ながらこれらの方法により生成した水溶性の低分子化キ
トサンはいずれも極大分子量が3,000以下と小さく、ま
たこれらの酸化分解法は、酸化による脱アミノ化のため
に純粋な低分子化キトサンを得ることが困難であるとい
う欠点を有している。
キトサンを低分子化する別法として、過酸化水素水に
よる分解法(特開昭54−148890号)または過硼酸ソーダ
水溶液で処理する方法があるが、これらの方法で得られ
る低分子化キトサンはその分子量が低くても12,000程度
であるため、中性乃至アルカリ性の水にこれを溶解させ
ることは出来ない。
これに対して、酵素法によりキトサン低分子化する方
法がある。キトサンを分解する酵素としては主にキトサ
ナーゼが報告されている。キトサナーゼを生産する微生
物としてミクソバクター(Myxobacter)AL−1〔ヘッジ
&ウォルフ:ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(A.
Hedges & R.S.Wolfe:Journal of Bacteriology)第120
巻,第844〜853頁(1974年)〕,バチルス(Bacillus s
p.)R−4〔トミナガ他:ビオヒミカ・エ・ビオフィジ
カ・アクタ(Y.Tominaga et al:Biochimica et Biophys
ica Acta〕第410巻,第145〜155頁(1975)〕,バチル
ス(Bacillus sp.)No.99−5〔堀内:特開昭60−18058
5号;日本農芸化学会昭和59年度大会講演要旨集,第550
頁(1984年)〕,バチルス(Bacillus sp.)No.7−M
〔大宝ら:特開昭61−280277号〕,アルカリゲネス(Al
caligenes)MHK−1株〔矢吹ら:特開昭62−201571
号〕,バチルス・サーキュランス(Bacillus circulan
s)LCC−1株〔矢吹ら:特開昭63−94971号〕,バチル
ス・プミルス(Bacillus pumilus)BN−262〔武部ら:
特開昭63−63382号〕,アルカリゲネス・ファエカリス
(Alcaligenes faecalis)IK−5〔市川ら:日本農芸化
学会 昭和63年度大会講演要旨集,第536頁〕といった
殺菌が知られている。また、以上の他にストレプトミセ
ス(Streptomyces sp.)No.6〔プライスら;ジャーナル
・オブ・バクテリオロジー(J.S.Price et al:Journal
of Bacteriology)第124巻,第1574〜1584頁(1975
年)〕,ストレプトミセス・グリセウス(Streptomyces
griseus)HUT 6037〔大宝ら:キチン・キトサン・アン
ド・リレイテッド・エンザイム(Chitin,Chitosan and
Related Enzymes)第147〜160頁(1985年)アカデミッ
ク・プレス(Academic Press)〕,ストレプトミセス
(Streptomyces sp.)WAK−861〔寺田ら:日本農芸化学
会 昭和62年度大会講演要旨集第651頁〕およびペニシ
リウム・イスランディクム(Penicillium islandicum)
QM7571〔フェントン他:ジャーナル・オブ・ジェネラル
・ミクロバイオロジー(D.M.Fenton et al:Journal of
General Microbiology)第126巻,第151〜165頁(1981
年)〕がキトサナーゼを生産することが知られている。
これらのうちバチルスNo.99−5のキトサナーゼとペ
ニシリウム・イソランディクムのキトサナーゼについて
はキトサンの脱アセチル化度と酵素分解性との関係につ
いて研究されているが、分子量の比較的大きな生成物に
関する報告は見あたらない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明らは、キトサンに関する上記の事情に鑑みて、
極大分子量が主として4,000−12,000であり、かつ酸性
〜アルカリ性の水溶液に可溶な水溶性低分子化キトサン
およびその製造技術を確立することが当業界における重
要な技術的課題であるとの認識を有するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、水溶性低分子化キトサンにつ
いて鋭意検討した結果、原料として種々の脱アセチル化
度を有するキトサンを用いてこれにキトナーゼを作用さ
せ、膜処理により低分子化キトサンを得たところ原料の
キトサンの脱アセチル化度と得られた水溶性低分子化キ
トサンの分子量とに関連があることを見出した。すなわ
ち、脱アセチル化度の比較的低いキトサンを用いると極
大分子量10,000前後の水溶性低分子化キトサンが得られ
るが、原料のキトサン脱アセチル化度が90%を超えると
得られる水溶性低分子化キトサンの分子量が低下する傾
向が認められ、更に脱アセチル化度100%付近のキトサ
ンを用いた場合には、極大分子量約1,000の低分子化キ
トサンは水溶性となるが、極大分子量2,000の低分子化
キトサンは水に不溶であった。また、従来の化学的処理
方法によるキトサンの低分子化では、生成した低分子キ
トサンの脱アミノ化が避けられなかったが、反応特異性
の高い酵素(キトサナーゼ)を用いることにより、脱ア
ミノ化の程度の極めて低い水溶性低分子化キトサンを温
和な条件で得ることが可能となった。この脱アミノ化の
程度を規定するために、フェノール硫酸法を採用した。
すなわち、キトサンを構成するグルコサミンやN−アセ
チルグルコサミンといったアミノ糖をフェノール硫酸法
により発色した場合には490nm付近の吸収が認められな
いが、脱アミノ化により生じた糖はフェノール硫酸法に
より490nm付近にピークが認められるようになることを
利用したものである。本発明者らはこれらの知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
本発明は、極大分子量が主として4,000−12,000であ
り、かつ酸性〜アルカリ性の水溶液に可溶な水溶性低分
子化キトサン及びその製造法を提供することを目的とす
るものである。
本発明は、以下の(1)〜(8)の技術的事項によっ
て構成されるものであり、当該(1)〜(8)の各発明
は全て本発明の範囲に含まれる。
(1) 脱アセチル化度が60−90%であるところのキト
サンにキトサナーゼを作用させ、反応と同時または反応
後にアルカリを加えて反応液pHを7−10に上げて得られ
る極大分子量が主として4,000−12,000であり、かつ酸
性〜アルカリ性の水溶液に可溶な水溶性低分子化キトサ
ン。
(2) 反応液pHを7−10に上げた後、濾過または膜処
理により酵素反応生成物を分離して得られる上記(1)
の水溶性低分子化キトサン。
(3) フェノール硫酸法によるグルコース換算糖量が
10%以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)
の水溶性低分子化キトサン。
(4) 脱アセチル化度が60−90%であるところのキト
サンにキトサナーゼを作用させ、反応と同時または反応
後にアルカリを加えて反応液pHを7−10に上げて得られ
る極大分子量が主として4,000−12,000であり、かつ酸
性〜アルカリ性の水溶液に可溶な低分子化キトサンを得
ることを特徴とする水溶性低分子化キトサンの製造法。
(5) 反応液pHを7−10に上げた後、濾過または膜処
理により酵素反応生成物を分離し、低分子化キトサンを
得ることを特徴とする上記(4)記載の水溶性低分子化
キトサンの製造法。
(6) キトサナーゼがバチルス属菌(Bacillus sp.)
No.K−881(微工研菌寄第10257号)により生産されたも
のであることを特徴とする上記(4)又は(5)の水溶
性低分子化キトサンの製造法。
(7) 膜が孔径0.05μm乃至5μmの精密濾過膜また
は分画分子量1万以上の限外濾過膜である上記(5)の
水溶性低分子化キトサンの製造法。
(8) 膜が孔径0.05μm乃至5μmのセラミックフィ
ルターである上記(5)の水溶性低分子化キトサンの製
造法。
続いて、本発明の構成につき更に詳しく説明する。
本発明において用いられる原料のキトサンは、従来公
知のキトサンのうち脱アセチル化度60−90%のものが使
用でき、例えば市販されているキチンまたは天然に存在
するキチンを常法により脱アセチル化して得られるキト
サンや、脱アセチル化度90%以上のキトサンをアセチル
化して得られるキトサン等が挙げられる。前者の例とし
ては例えばかに殻を脱灰、脱蛋白してえられるキチンを
濃度30−50%の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、50−
130℃で目的の脱アセチル化度になるように反応時間を
設定して反応させた後、アルカリを除去し、次いで洗浄
乾燥して得られたフレーク状または更に粉砕された粉末
状の乾燥物質が挙げられる。また、脱アセチル化度60%
未満の原料キトサンを用いて本発明の製造法に従って調
製した場合には、より高分子で水溶性の低分子化キトサ
ンが得られる。酵素処理量を増やすか、または反応時間
を長くすることにより、極大分子量が4,000−12,000の
水溶性の低分子化キトサンを得ることも不可能ではない
が、生産効率は脱アセチル化度60−90%のキトサンに比
べて劣る。また、この場合に得られた低分子化キトサン
は、単位重量あたりのアミノ基含量が少なく、ポリカチ
オン性の効果が劣り、本発明の実施には適当ではない。
本発明において、キトサナーゼを原料キトサンに作用
させるためにキトサン溶液を調製しなければならない
が、キトサンは酸に溶けるので、キトサンに酸水溶液を
加えてキトサン濃度が1−30%、好ましくは5−10%の
溶液とする。この場合、溶液のpHがキトサナーゼの作用
最適pH付近となるように添加する酸の量を加減する。例
えばバチルスNo.K−881由来のキトサナーゼの場合、至
適pHは6であるのでキトサン溶液のpHが5−6になるよ
うに酸の添加量を調整する。
キトサン溶液の調製に使用する酸は、キトサンを溶解
しうるものであれば、有機酸または無機酸のいずれであ
ってもこれを使用することができるが、塩酸、蟻酸、酢
酸、乳酸、グルタミン酸等が好ましい。このキトサン溶
液にキトサナーゼの粉末または溶液を加え、キトサナー
ゼの作用温度においてキトサンを分解する。キトサナー
ゼの作用温度は、例えはバチルス由来のキトサナーゼの
場合、30−60℃であるが、40℃前後にするのが好まし
い。
本発明において酵素反応によって生ずる低分子化キト
サンの分子量分布は反応時間あるいは酵素量等によって
変化するため、目的とする分子量の水溶性キトサンを高
収率に得るためには反応時間(または酵素量)と生成物
の分子量との関係に基づいて、反応条件を厳密に決定す
る必要がある。
なお、本発明に使用するキトサナーゼは、脱アセチル
化度60−90%のキトサンを分解して、極大分子量4,000
−12,000の低分子化キトサンを主として生成することが
できる酵素であれば、いかなるものであってもこれを使
用することができる。例えば、市販のキトサナーゼ(販
売:和光純薬,Bacillus pumilus BN−262由来)は本発
明に使用し得るものであるが、非常に高価であるため、
酵素処理によって製造する水溶性低分子化キトサンも非
常に高価なものとなる。
そこで本発明者らは、広く自然界より安価にキトサナ
ーゼを生産しうる微生物の検索を行った結果、土壌中よ
り分離したバチルス属菌(Bacillus sp.)No.K−881
(微工研菌寄第10257号)がキトサナーゼを効率良く生
産すること等の知見を得た。
本菌(バチルス属菌No.K−881)の菌学的性質は以下
に示す通りである。
(a) 細胞の形態 肉汁または肉汁寒天培地で37℃,24〜72時間培養し、
観察。
細胞の系及び大きさ:短桿菌,0.5〜1.0×1.0〜3.
0μm 細胞の多形性の有無:未定 運動性の有無:無し 胞子の有無:有り,球形〜楕円形の内生胞子,胞
子の位置は亜端立また は端立 グラム染色性:陽性 抗酸性:陰性 (b) 各培地における生育状態 肉汁寒天平板培養(37℃,24〜72時間):不透明
で厚く、乳白色の円形コロニーを形成する。
コロニーの表面には凹凸や光沢が有り色素は産生しな
い。
肉汁寒天斜面培養(37℃,24〜72時間):生育は
良好で、時間とともに拡がり、の記載に同じ。
肉汁液体培養(37℃,24〜72時間):培地表面に
乳白色の菌膜を形成するが液は濁らない。
肉汁ゼラチン穿刺培養(25℃,24〜72時間):穿
刺線に浴って生育し、ゼラチンは液化される。
リトマスミルク(37℃,24〜72時間):2日目ころ
より液化及び変色が認められ、酸性となる。凝固は認め
られない。時間の経過とともに液化は進み、半透明とな
る。
(c) 生理学的性質 硝酸塩の還元:陽性 (酵母エキス添加コハク酸硝酸塩培地,37℃,24〜
120時間) 脱窒反応:陰性 (駒形らの方法,37℃,24〜72時間) MRテスト:陰性 (37℃,24〜72時間) VPテスト:陽性 (37℃,24〜72時間) インドールの生成:陰性 (37℃,24〜72時間) 硫化水素の生成:陰性 (TSI寒天法,37℃,24〜72時間) デンプンの加水分解:陰性 (37℃,24〜72時間) クエン酸の利用: (コーザーの培地,37℃,24〜72時間):未利用 (クリステンセンの培地,37℃,24〜72時間):利
用 無機窒素源の利用 硝酸塩:未利用 アンモニウム塩:アンモニウム塩を唯一の窒素
源として生育できる。
色素の生成 (キングA寒天斜面培地):陰性 ウレアーゼ:陽性 (クリステンセン・ウレア寒天培地,37℃,24〜72
時間) オキシダーゼ:陽性 (肉汁寒天培地,37℃,24〜48時間) カタラーゼ:陽性 (肉汁寒天培地,37℃,24〜48時間) 生育の範囲 至適温度:25〜35℃ pH :5〜9 7%NaCl存在下での生育:生育する 酸素に対する態度:好気性 (1%グルコース肉汁高層寒天培地,37℃,24〜72
時間) O−Fテスト:酸化(oxidation) (ヒュー・ライフソン法,28℃,D−グルコース) 糖類からの酸およびガスの生成の有無 (28℃,24〜72時間) (d) その他の性質 エッグヨーク反応 (37℃,24〜48時間):陽性 以上の菌学的性質に基づいて、バージェイズ・マニュ
アル・オブ・デターミネィティブ・バクテリオロジー
(Bergey's Manual of Determinative Bacteriology)
の第8版(1974年)を検索したところ、No.K−881株は
バチルス(Bacillus)属に属することがわかった。
バチルス属菌No.K−881により生産されたキトサナー
ゼの酵素化学的性質は以下に示す通りである。
(1) 作用 キトサンに作用し、β−1,4結合を加水分解する。分
解型式はエンド型と考えられる。
(2) 基質特異性 本キトサナーゼは、キトサンやコロイダルキトサンに
は作用するが、粉末キチン、コロイダルキチン、グリコ
ールキチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)およ
びα−1,4−ポリガラクトサミンには作用しない。本キ
トサナーゼは脱アセチル化度80%前後のキトサンを最も
よく分解し、さらに脱アセチル化度が低下すると、分解
率は急激に低下する。
pH6.0,40℃において10分間反応させた場合のキトサン
の脱アセチル化度と相対活性の関係を第1図に示す。
(3) 至適pH及び安定pH pH4〜8の範囲において作用し、至適pHは約6.0であ
る。40℃において10分間反応させた場合の反応液pHと相
対活性の関係を第2図に示す。
また40℃において30分間加熱処理した場合、安定pHの
範囲は第3図に示すとおり5〜8である。
(4) 酵素力価の測定法 キトサン(脱アセチル化度75〜90%,16メッシュ以
下)0.5gを、0.075N酢酸90mlに溶解し、水酸化ナトリウ
ム溶液pH6.0に調整した後、水で全容を100mlとして基質
のキトサン溶液を調製する。
このキトサン溶液0.5mlに酵素溶液0.5ml(約0.025uni
tのキトサナーゼを含む)を添加し、40℃で10分間酵素
反応を行わせる。その後反応液にアセチルアセトン溶液
1mlを加え、ロンドル・モルガン法により反応液中に生
成した還元糖量を測定する。
上記条件下において1分間に1μmolのグルコサミン
に相当する還元糖を遊離する酵素力価を、1単位(uni
t)とする。
(5) 作用適温の範囲 60℃まで作用し最適温度は約55℃である。
pH6.0において10分間反応させた場合の温度と相対活
性の関係を第4図に示す。
(6) 熱安定性及び安定化 pH6,15分間の加熱処理では50℃以下で安定であるが90
℃では完全に失活する。
温度と残存活性の関係を第5図に示す。
なお、本キトサナーゼの熱安定性は、イオン強度によ
って影響を受け、透析した場合、pH6,60℃,15分間の加
熱処理により完全に失活する。
本キトサナーゼは0.1M以上の塩化ナトリウムによって
安定化される。
pH6,50℃において15分間加熱処理した場合の残存活性
の塩化ナトリウム濃度による影響を第6図に示す。
この他に、塩化カリウム等のアルカリ金属塩や塩化ア
ンモニウム,塩化マンガン,硫酸アンモニウム,硫酸マ
グネシウムによって安定化が認められる。
(7) 阻害及び活性化 本キトサナーゼは0.05MのNiSO4,ZnSO4,CuSO4によりほ
ぼ100%が阻害される。
また、0.05MのNaCl,KCl,NH4Cl,(NH42SO4,MgSO4,Mn
Cl2による活性化が認められる。ただし、活性化の程度
は基質のキトサンによって異なる。
なお、本キトサナーゼはEDTAによる活性化は認められ
ない。
(8) 精製方法 本キトサナーゼの精製は、例えば次のように行う。培
養液の水溶性画分を硫安塩析または有機溶媒沈澱により
分画した後、透析を行い、さらに0.005Mの酢酸緩衝液
(pH4.5)で平衡化したSP−トヨパール650Sカラム(東
ソー製)を用いてイオン交換クロマトグラフィーを行
う。次にトヨパールHW−50Sによるゲル濾過クロマトグ
ラフィーにより精製する。
(9) 分子量 0.1Mリン酸緩衝液(0.2M硫酸ナトリウム含有)を用
い、TSKゲルG3000SWグラス カラム(東ソー製)による
ゲル濾過クロマト法により測定すると、分子量約31,000
である。
(10) 等電点 アクリルアミド焦点電気泳動法により等電点を測定す
ると8.4である。
本発明においてキトサナーゼ処理の後、または酵素反
応途中において、アルカリを加えて反応液のpHを7−10
に上げ、キトサン中のアミノ基のアンモニウム塩形成を
破壊し、水不溶性キトサンを析出させる。本発明に使用
するアルカリとしては、水溶液中においてアルカリ性を
示す物質であれば良く、例えばナトリウムやカリウムの
水酸化物を用いることができるが、水酸化ナトリウムの
水溶液を用いることが好ましい。水不溶性キトサンの量
が少ない場合には、使用用途によってはそのままでも利
用可能である。この場合は必要に応じて脱塩操作を行
い、凍結乾燥法または噴霧乾燥法等により乾燥粉末化す
る。一方水不溶性キトサンを除去した水溶性低分子化キ
トサンを調製する場合には、濾過または膜分離操作を行
った後に用途により乾燥粉末化を行う。また必要に応じ
て膜分離工程の前あるいは後で脱塩操作を行う。本発明
においてキトサンの膜処理に使用できる膜としては、孔
径0.05μm乃至5μmの精密濾過膜または分画分子量1
万以上の限外濾過膜がある。ここで言う精密濾過膜とし
ては、たとえばセラミック膜(東芝セラミックス社製
メンブラロックスセラミックフィルター,日本ガイシ社
製 セラミックフィルター,日本セメント社製 セラミ
ックフィルター,久保田鉄工社製セラミックフィルター
等),ポリオレフィン系膜(旭化成社製 マイクローザ
膜等),ポリビニルアルコール系膜(クラレ社製 SFフ
ィルター等),ポリプロピレン系膜(日東電工社製 NT
M膜等),ポリカーボネート系膜(スルザー社製 WO膜
等),ポリスルホン系膜(富士フィルム社製 PSE膜
等),ポリビニリデンフロライド系膜(ミリポア・リミ
テッド製 デュラポア膜等)。テフロン系膜(ザルトリ
ウス社製 ザルトフロル膜,キュノ社製 テフロンフィ
ルター等),セルロース系膜(富士フィルム社製 FM
膜,ミリポア・リミテッド製 MF−ミリポア膜,ザルト
リウス社製 ザルトブラン等)等を挙げることができ
る。またここで言う限外濾過膜としては、たとえばポリ
スルホン系膜(ミリポア・リミテッド製 PT膜,日東電
工社製 NUT膜等),セルロース系膜(ミリポア・リミ
テッド製 PT膜等),ポリアクリルニトリル系膜(旭化
成社製 ACV膜等)などを挙げることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の製造方法によれば脱ア
セチル化度60−90%のキトサンから比較的分子量の大き
な水溶性低分子化キトサンを温和な条件で収率よく製造
することができ、しかも従来の方法では極大分子量3,00
0以下あるいは12,000をこえるものしか得られず、しか
も脱アミノ化による品質低下といった欠点があったの
を、本発明の製造方法によってこれらの欠点を解消する
ことができた。本来、キトサンはポリカチオン性、皮膜
形成能等の性質を持つ機能性の高い高分子であり、食品
・医薬品・化粧品等の分野で広く利用できるものである
が、生体のpHである中性付近では不溶性であるという難
点を有する。しかるに本発明の製造方法によって得られ
る水溶性低分子化キトサンは、極大分子量が主として4,
000−12,000と高く、キトサン本来のポリカチオン性、
皮膜形成能という特性を有しながら、酸性乃至アルカリ
性の水溶液に可溶であり、更に化学的な修飾を行ってい
ないため原料のキトサンと同様に安全性が高く、食品、
医薬品、化粧品をはじめとして広く利用することができ
る。
以下に参考例、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
参考例(1) (種培養) 500ml容三角フラスコに、デンプン3%,ペプトン5
%,リン酸一カリウム0.1%,硝酸ナトリウム0.1%,硫
酸マグネシウム0.05%を含む液体培地(pH6.0)100mlに
入れ、常法により滅菌した後、バチルス属菌(Bacillus
sp.)No.K−881(微工研菌寄第10257号)を接種し、28
℃において1日間振とう培養し、種培養液とした。
(酵素生産用培養) 5三角フラスコ5本に、上記と同一の組成の液体培
地をそれぞれ600mlずつ入れ、常法により滅菌した後、
この培地に上記の種培養液10mlを接種し、28℃において
5日間振とう培養した。
(酵素の調製) 上記で得られた培養液を遠心分離(7000rpm)により
菌体を除去した。得られた上澄液のキトサナーゼ活性は
5.2u/mlであった。この上澄液2700mlに固体硫安1515g
(硫安80%飽和に相当)を加え、濾過し、得られた沈澱
物をイオン交換水に溶解し、イオン交換水に対して1日
間透析を行った後、真空凍結乾燥を行い、粗酵素キトサ
ナーゼの粉末77.5gを得た。本品のキトサナーゼ活性は1
05u/gであった。
参考例(2) 参考例(1)で得られた粗酵素キトサナーゼ粉末10g
を0.005Mの酢酸緩衝液(pH4.5)150mlに溶解し、遠心分
離で不溶物を除去した後、0.005M酢酸緩衝液(pH4.5)
で平衡化したSP−トヨパール650Sカラム(直径2.2cm×
長さ20cm,東ソー製)によるイオン交換クロマトグラフ
ィー(流速:3ml/分)を行った。0〜0.5Mの塩化ナトリ
ウムの直線濃度勾配により、酵素を溶出させ、酵素活性
フラクションを集め、次にダイアフローメンブレンフィ
ルターPM−10(アミコン社製)で濃縮した。この液を0.
1Mリン酸緩衝液(pH6)で平衡化したトヨパールHW50Sカ
ラム(直径2cm×長さ100cm,東ソー製)を用いるゲル濾
過クロマトグラフィーを行った。活性フラクションを集
め、精製キトサナーゼ溶液15ml(総活性326units)を得
た。比活性は39.4unit/タンパク質mgであった。
参考例(3) 脱アセチル化度81%のキトサン〔和光純薬,キトサン
80H;粘度(0.5W/V%,20℃)180cp〕7.5gにイオン交換水
115ml及び1N酢酸水溶液25mlを加えて溶解した(pH5.
9)。このキトサン溶液を14mlずつL字試験管に取り、
キトサナーゼ溶液(参考例(1)のキトサナーゼ粉末0.
143gを水1mlに溶かす:15u/ml)1mlを加え40℃の恒温水
槽内で振とうしながら15分間,1時間,5時間,23時間反応
した後、L字試験管を沸とう水浴中に浸漬し、反応を停
止させた。これらの反応液につき、Asahipak GS−320カ
ラム(旭化成工業製)を用いた高速液体クロマトグラフ
ィー法により分子量を測定した。その結果は第7図に示
すとおりであった。
上記条件下で反応した場合、反応時間は15分前後が適
当であった。
実施例 (1) 500ml容のビーカーに脱アセチル化度72%のキトサン
(和光純薬,キトサン70H)12.5gを取り、これにイオン
交換水210ml及び1N酢酸水溶液39mlを加えて充分撹拌
し、均一な溶液とした。このキトサン酢酸溶液のpHは5.
8であった。このキトサン酢酸溶液にキトサナーゼ溶液
(参考例(1)のキトサナーゼ粉末38mgを水1mlに溶か
す:4u/ml)1mlを加え40℃の恒温水槽内で攪拌しながら1
2時間反応した後、反応液を加熱して酵素反応を停止さ
せた。つぎに10%水酸化ナトリウム溶液14mlを加えてpH
を8に調整すると不溶物を生ずる。この反応液を透析膜
を用いた透析により脱塩した後、脱塩液345mlを孔径0.2
μm、膜面積0.02m2のセラミックフィルター(日本セメ
ント社製)を用いて濾過し、305mlの透明な濾過液を得
た。この液を凍結真空乾燥法で乾燥し、粉末の水溶性低
分子化キトサン8.2gを得た。(なおセラミックフィルタ
ー濾過残を乾燥したところ3.0gであった。) 実施例 (2) 脱アセチル化度81%のキトサン(和光純薬,キトサン
80H)12.5gを取り、これにイオン交換水207ml及び1N酢
酸水溶液42mlを加えて溶解した(pH5.9)。そして、実
施例(1)と同様な条件で酵素処理、pH調整、脱塩、膜
処理、乾燥を行い、水溶性低分子化キトサン8.8gを得
た。(なおセラミックフィルター濾過残を乾燥したとこ
ろ2.7gであった。) 実施例 (3) 脱アセチル化度87%のキトサン(和光純薬,キトサン
90M)12.5gを取り、これにイオン交換水199ml及び1N酢
酸水溶液50mlを加えて溶解した(pH5.8)。そして実施
例(1)と同様な条件で酵素処理、pH調整、脱塩、膜処
理、乾燥を行い、水溶性低分子化キトサン7.3gを得た。
(なおセラミックフィルター濾過残を乾燥したところ3.
6gであった。) 比較例 (1) 脱アセチル化度59%のキトサン12.5gを取り、これに
イオン交換水223ml及び1N酢酸水溶液26mlを加えて溶解
した(pH5.3)。そして実施例(1)と同様な条件で酵
素処理、pH調整、脱塩、膜処理、乾燥を行い、水溶性の
低分子化キトサン7.7gを得た。(なおセラミックフィル
ター濾過残はほとんどなかった。) 比較例 (2) 脱アセチル化度93%のキトサン(北海道曹達CS−90)
12.5gを取り、これにイオン交換水166ml及び1N酢酸水溶
液83mlを加えて溶解した(pH5.3)。そして実施例
(1)と同様な条件で酵素処理、pH調整、脱塩、膜処
理、乾燥を行い、水溶性の低分子化キトサン3.0gを得
た。(なおセラミックフィルター濾過残を乾燥したとこ
ろ5.4gであった。) 比較例 (3) 脱アセチル化度100%のキトサン(和光純薬,キトサ
ン100L)12.5gを取り、これにイオン交換水185ml及び1N
酢酸水溶液64mlを加えて溶解した(pH5.5)。そして実
施例(1)と同様な条件で酵素処理、pH調整、脱塩、膜
処理、乾燥を行い、水溶性の低分子化キトサン1.2gを得
た。(なおセラミックフィルター濾過残を乾燥したとこ
ろ4.9gであった。) つぎに実施例(1)、(2)、(3)および比較例
(1)、(2)、(3)で得た水溶性低分子化キトサン
及び低分子化キトサンの分子量および加熱時の色調増加
の比較を第1表に示す。
極大分子量はウォーターズ社製高速液体クロマトグラ
フ装置(M600マルチソルベント送液システム、710B型全
自動サンプルプロセッサー、M410型示差屈折計)および
Asahipak GS−320カラム(旭化成工業製)を用い、標準
物質としてプルランを用いるGPS法で測定した(ピーク
頂点の保持時間より求めた分子量を、極大分子量とす
る)。また脱アセチル化度は、メチレンブルーを指示薬
としてキトサンの酢酸水溶液をポリビニル硫酸カリウム
水溶液で滴定するコロイド滴定法により測定した。
第1表の結果より、原料キトサンの脱アセチル化度
と、得られた水溶性の低分子化キトサンの分子量とに関
連性が認められ、特に脱アセチル化度が90%を超えると
水溶性となる低分子化キトサンの分子量が低下する傾向
が認められる。そして低分子化すると、還元基の割合が
増えるために水溶液中においてアミノ・カルボニル反応
(メイラード反応)等により褐変しやすくなる。一方、
本発明により得られた水溶性の低分子化キトサンは褐変
の程度が低く、また分子量も比較的大きい。
実施例 (4) 脱アセチル化度87%のキトサン(和光純薬,キトサン
90M)12.5gを用いて実施例(3)と同様な条件で酵素処
理、pH調整を行い、精密濾過膜 旭化成工業社製 マイ
クローザXPW−11(孔径0.1μ,膜面積0.12)を用いて濾
過し、濾液を電気透析装置マイクロアシライザーG3(旭
化成工業社製)により脱塩した後、凍結真空乾燥法で乾
燥し、粉末の水溶性低分子化キトサン9.7gを得た。
比較例 (4) 脱アセチル化度87%のキトサン(和光純薬,キトサン
90M)13.9gを亜硝酸ナトリウム0.95gを含む水溶液65ml
に室温で5分間浸漬した後、酢酸7.5gを添加し、室温で
2時間反応させる。反応後、水210mlを加え、40%水酸
化ナトリウム溶液でpHを9に調整し、実施例(4)と同
様にして濾過を行い、透析した後、凍結真空乾燥を行い
6.2gの粉末を得た。
次に実施例(4)および比較例(4)で得た粉末の分
子量及びフェノール硫酸法によるグルコース換算糖量の
比較を第2表に示す。
第2表の結果により、従来技術である亜硝酸塩処理に
より得られた低分子化キトサンでは、極大分子量が3000
付近と低く、また脱アミノ化が生じるために、フェノー
ル硫酸法によるグルコース換算糖量値が高い値を示す。
一方、本発明により得られた水溶性低分子化キトサンで
は、極大分子量が比較的大きく、また、脱アミノ化の程
度も低いことがフェノール硫酸法によるグルコース換算
糖量値より類推される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、キトサンの脱アセチル化度と本発明により得
られたキトサナーゼの相対活性の関係を示す図であり、
第2図は至適pH、第3図は安定pH範囲、第4図は作用適
温の範囲、第5図は熱安定、第6図は熱安定性に対する
塩化ナトリウム濃度の影響を示す図である。第7図は、
参考例(3)における酵素反応の時間とキトサンの分子
量分布を示す図である。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱アセチル化度が60−90%であるところの
    キトサンにキトサナーゼを作用させ、反応と同時または
    反応後にアルカリを加えて反応液pHを7−10に上げて得
    られる極大分子量が主として4,000−12,000であり、か
    つ酸性〜アルカリ性の水溶液に可溶な水溶性低分子化キ
    トサン。
  2. 【請求項2】反応液pHを7−10に上げた後、濾過または
    膜処理により酵素反応生成物を分離して得られる請求項
    1記載の水溶性低分子化キトサン。
  3. 【請求項3】フェノール硫酸法によるグルコース換算糖
    量が10%以下であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の水溶性低分子化キトサン。
  4. 【請求項4】脱アセチル化度が60−90%であるところの
    キトサンにキトサナーゼを作用させ、反応と同時または
    反応後にアルカリを加えて反応液pHを7−10に上げて得
    られる極大分子量が主として4,000−12,000であり、か
    つ酸性〜アルカリ性の水溶液に可溶な低分子化キトサン
    を得ることを特徴とする水溶性低分子化キトサンの製造
    法。
  5. 【請求項5】反応液pHを7−10に上げた後、濾過または
    膜処理により酵素反応生成物を分離し、低分子化キトサ
    ンを得ることを特徴とする請求項4記載の水溶性低分子
    化キトサンの製造法。
  6. 【請求項6】キトサナーゼがバチルス属菌(Bacillus s
    p.)No.K−881(微工研菌寄第10257号)により生産され
    たものであることを特徴とする請求項4又は5記載の水
    溶性低分子化キトサンの製造法。
  7. 【請求項7】膜が孔径0.05μm乃至5μmの精密濾過膜
    または分画分子量1万以上の限外濾過膜である請求項5
    記載の水溶性低分子化キトサンの製造法。
  8. 【請求項8】膜が孔径0.05μm乃至5μmのセラミック
    フィルターである請求項5記載の水溶性低分子化キトサ
    ンの製造法。
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