JP2759667B2 - 円筒状ろ材 - Google Patents
円筒状ろ材Info
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Landscapes
- Filtering Materials (AREA)
- Filtration Of Liquid (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は層を構成する繊維がその交点で融着固定さ
れた円筒状材に関し、更に詳しくは層内に補強材が
融着固定化された強固な円筒状材に関する。
れた円筒状材に関し、更に詳しくは層内に補強材が
融着固定化された強固な円筒状材に関する。
従来、熱接着性複合繊維を含むウエブを加熱しながら
巻芯に巻き取り、冷却後に巻芯を抜き取ることにより
層を構成する繊維がその交点で融着固定された円筒状
材の製造方法は特公昭56−43139号公報に記載されてお
り、またそのような材の層中に微孔性シートを巻き
込んだ精密過用の材も特公昭56−49605号公報に記
載されている。
巻芯に巻き取り、冷却後に巻芯を抜き取ることにより
層を構成する繊維がその交点で融着固定された円筒状
材の製造方法は特公昭56−43139号公報に記載されてお
り、またそのような材の層中に微孔性シートを巻き
込んだ精密過用の材も特公昭56−49605号公報に記
載されている。
上記の従来技術による材は高粘度液体の過等層
の前後の差圧が大きい場合に変形し易く、殊に層中に
微孔性シートを巻き込んだものでは、このシート面に捕
捉された微粒子により通液抵抗が大きくなり層が剥離
する場合も生じるという問題があつた。このような変形
を防ぐ方法として、多孔性金属円筒を中芯として用いた
り、層を厚くするとか繊維の充填密度を高くする等が
考えられるがいずれも経済的でない。
の前後の差圧が大きい場合に変形し易く、殊に層中に
微孔性シートを巻き込んだものでは、このシート面に捕
捉された微粒子により通液抵抗が大きくなり層が剥離
する場合も生じるという問題があつた。このような変形
を防ぐ方法として、多孔性金属円筒を中芯として用いた
り、層を厚くするとか繊維の充填密度を高くする等が
考えられるがいずれも経済的でない。
本発明者らは、従来技術による円筒状材の上記諸欠
点を解消するため鋭意研究の結果、層の中に熱接着成
分により一体化された補強材を1.3周以上巻き込み、か
つ、層と補強材とを融着固定することにより所期の目
的が達せられることを知り本発明を完成するに到つた。
点を解消するため鋭意研究の結果、層の中に熱接着成
分により一体化された補強材を1.3周以上巻き込み、か
つ、層と補強材とを融着固定することにより所期の目
的が達せられることを知り本発明を完成するに到つた。
本発明の円筒状材の層自身は、特公昭56−43139
号公報に記載されているような熱接着性複合繊維を含む
ウエブを予熱し、加圧しながら巻芯に巻き取り、冷却後
巻芯を抜き取る方法で作られる。熱接着性複合繊維とし
ては結晶性ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート/ポリエチレンのように融点が10℃以
上、好ましくは20℃以上異なる2種の熱可塑性樹脂を、
その低融点の樹脂が繊維表面の少くとも一部を連続して
構成するように配した、並列型あるいは鞘芯型の複合繊
維が用いられる。この複合繊維及び他の繊維の繊度や加
圧の程度は得ようとする材の過精度によつて適宜に
選択され、ウエブ中に複合繊維を30重量%以上混合し複
合両成分の融点間の温度に予熱することにより繊維の接
点を低融点成分の融着により固定し、材の形態を安定
化させる。
号公報に記載されているような熱接着性複合繊維を含む
ウエブを予熱し、加圧しながら巻芯に巻き取り、冷却後
巻芯を抜き取る方法で作られる。熱接着性複合繊維とし
ては結晶性ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート/ポリエチレンのように融点が10℃以
上、好ましくは20℃以上異なる2種の熱可塑性樹脂を、
その低融点の樹脂が繊維表面の少くとも一部を連続して
構成するように配した、並列型あるいは鞘芯型の複合繊
維が用いられる。この複合繊維及び他の繊維の繊度や加
圧の程度は得ようとする材の過精度によつて適宜に
選択され、ウエブ中に複合繊維を30重量%以上混合し複
合両成分の融点間の温度に予熱することにより繊維の接
点を低融点成分の融着により固定し、材の形態を安定
化させる。
本発明で用いる補強材は、熱接着繊維を30重量%以上
含有し総繊度が100〜2000デニールの糸を編織して得ら
れる網状物を熱接着成分の融点以上に加熱し、糸を一体
化するとともに糸の交点を融着固定化したものである。
熱接着繊維を30重量%以上含有する糸とは、低融点繊維
と高融点繊維との混合マルチフイラメントあるいはこれ
ら両繊維の混紡糸、あるいは低融点樹脂と高融点樹脂と
をその低融点の樹脂が繊維表面の少くとも一部を連続し
て構成するように並列型あるいは鞘芯型に複合紡糸して
得られる複合繊維あるいは複合モノフイラメント等を指
し、総繊度が100〜2000デニール、好ましくは300〜1000
デニールのものが用いられる。総繊度が100デニール未
満では補強効果が不充分となり、2000デニールを超すと
材に巻き込みにくくなる。
含有し総繊度が100〜2000デニールの糸を編織して得ら
れる網状物を熱接着成分の融点以上に加熱し、糸を一体
化するとともに糸の交点を融着固定化したものである。
熱接着繊維を30重量%以上含有する糸とは、低融点繊維
と高融点繊維との混合マルチフイラメントあるいはこれ
ら両繊維の混紡糸、あるいは低融点樹脂と高融点樹脂と
をその低融点の樹脂が繊維表面の少くとも一部を連続し
て構成するように並列型あるいは鞘芯型に複合紡糸して
得られる複合繊維あるいは複合モノフイラメント等を指
し、総繊度が100〜2000デニール、好ましくは300〜1000
デニールのものが用いられる。総繊度が100デニール未
満では補強効果が不充分となり、2000デニールを超すと
材に巻き込みにくくなる。
低融点繊維あるいは低融点樹脂(以下両者を一括して熱
接着繊維)が糸の重量の30%以上であれば、糸を編織し
て網状物とした後熱処理により糸全体が太いモノフイラ
メント様に一体化するとともに、糸の交点が融着固定し
て強固な補強材となる。熱接着繊維が層を構成する熱
接着性複合繊維の低融点熱可塑性樹脂と同じものであれ
ば層と補強材の接着強度が大きく好ましい。
接着繊維)が糸の重量の30%以上であれば、糸を編織し
て網状物とした後熱処理により糸全体が太いモノフイラ
メント様に一体化するとともに、糸の交点が融着固定し
て強固な補強材となる。熱接着繊維が層を構成する熱
接着性複合繊維の低融点熱可塑性樹脂と同じものであれ
ば層と補強材の接着強度が大きく好ましい。
得ようとする円筒状材が精密過用のものの場合に
は、補強材に微孔性不織布を積層して用いることができ
る。微孔性不織布としては、ポリオレフイン、熱可塑性
ポリエステル、ポリアミド等を用いたメルトブロー法に
よる繊度が0.01〜1.5デニールで目付が10〜50g/m2の不
織布が好ましく用いられる。このような不織布と補強材
を積層し、加熱圧着したものを層中に巻き込んだもの
は、精密過面で層が裂けることがない。
は、補強材に微孔性不織布を積層して用いることができ
る。微孔性不織布としては、ポリオレフイン、熱可塑性
ポリエステル、ポリアミド等を用いたメルトブロー法に
よる繊度が0.01〜1.5デニールで目付が10〜50g/m2の不
織布が好ましく用いられる。このような不織布と補強材
を積層し、加熱圧着したものを層中に巻き込んだもの
は、精密過面で層が裂けることがない。
本発明の円筒状材は層内部に補強材が積層されて
おり、この補強材は熱接着繊維により一体に融着固化し
た総繊度100〜2000デニールの太い糸から成る編織物で
あり、かつ、層とも融着固定されているので、層が
比較的に空隙率の大きなものあるいは比較的肉薄のもの
であつても外力による変形が少く、精密過のための微
孔性薄膜を層中に介在させたものであつても耐圧強度
が極めて大きい。
おり、この補強材は熱接着繊維により一体に融着固化し
た総繊度100〜2000デニールの太い糸から成る編織物で
あり、かつ、層とも融着固定されているので、層が
比較的に空隙率の大きなものあるいは比較的肉薄のもの
であつても外力による変形が少く、精密過のための微
孔性薄膜を層中に介在させたものであつても耐圧強度
が極めて大きい。
実施例および比較例により本発明を更に具体的に説明
する。なお、各例で用いた物性評価方法は以下の通りで
ある。
する。なお、各例で用いた物性評価方法は以下の通りで
ある。
曲げ強さ:支点間隔20cmの支持台上に試料を載せ、中間
点に100kgの重錘を吊り下げ、1時間放置後の中間点の
垂れ下り量(mm)を測定する。
点に100kgの重錘を吊り下げ、1時間放置後の中間点の
垂れ下り量(mm)を測定する。
捕集効率:過器(ハウジング)に試料材1本をセツ
トする。原水槽に水50を入れ、30/minの流量で水を
循環させながら、ハウジングの出口圧を0.5kg/cm2に調
節する。原水槽に所定の粉体20gを投入し、1分後に
液100mlを採取する。粒子カウンターを用い採取液中の
粒子個数を粒径毎に測定する。別途測定した原水(粉体
20g/水50)中の粒子濃度と比較して粒径毎の捕集効率
(%)を算出する。
トする。原水槽に水50を入れ、30/minの流量で水を
循環させながら、ハウジングの出口圧を0.5kg/cm2に調
節する。原水槽に所定の粉体20gを投入し、1分後に
液100mlを採取する。粒子カウンターを用い採取液中の
粒子個数を粒径毎に測定する。別途測定した原水(粉体
20g/水50)中の粒子濃度と比較して粒径毎の捕集効率
(%)を算出する。
耐圧試験:過器(ハウジング)に試料材1本をセツ
トし、原水槽に水50を投入し、出口圧0.5kg/cm2通水
量30/minの初期条件に設定して循環通水する。カーボ
ランダム#1200(平均粒径12μm)を5分毎に20gずつ
添加しながら循環過を続け、1時間後(12回添加後)
材入口と出口の差圧(kg/cm2)と材の変形の有無を
検査する。
トし、原水槽に水50を投入し、出口圧0.5kg/cm2通水
量30/minの初期条件に設定して循環通水する。カーボ
ランダム#1200(平均粒径12μm)を5分毎に20gずつ
添加しながら循環過を続け、1時間後(12回添加後)
材入口と出口の差圧(kg/cm2)と材の変形の有無を
検査する。
〔実施例1〜3、比較例1〕 高密度ポリエチレン(HDPE)を鞘とし、ポリエステル
(PET)を芯とし複合比50/50繊度500デニールの鞘芯型
複合モノフイラメントを用い、経糸17本/25mm、緯糸8
本/25mmの織密度、目付55g/m2の平織物とし、これをテ
ンター型ドライヤーで145℃×1分45秒加熱して、フイ
ラメントの交点がHDPEの融着により固定された補強材を
得た。
(PET)を芯とし複合比50/50繊度500デニールの鞘芯型
複合モノフイラメントを用い、経糸17本/25mm、緯糸8
本/25mmの織密度、目付55g/m2の平織物とし、これをテ
ンター型ドライヤーで145℃×1分45秒加熱して、フイ
ラメントの交点がHDPEの融着により固定された補強材を
得た。
HDPEを鞘とし結晶性ポリプロピレン(PP)を芯とし複
合比50/50、繊度15デニール、カツト長64mmの鞘芯型複
合繊維ステーブルをカード機で目付20g/m2のウエブと
し、金網製コンベアで連続的に移動させながら、遠赤外
線ヒーターで145℃に加熱し、HDPEのみを融かした状態
で1m当り4kgの重量のステンレス鋼製中芯(直径30mm)
に巻き取つた。巻き取りの途中の種々の段階で、所定の
長さに切り取つた前記補強材をウエブ上に乗せ、ウエブ
と同時に加熱してウエブと一所に巻き取つた。巻取物の
外径が60mmに達したところで巻取を止め、冷却後中芯を
抜き去り、長さ250mmに切断して円筒状材を得た。
合比50/50、繊度15デニール、カツト長64mmの鞘芯型複
合繊維ステーブルをカード機で目付20g/m2のウエブと
し、金網製コンベアで連続的に移動させながら、遠赤外
線ヒーターで145℃に加熱し、HDPEのみを融かした状態
で1m当り4kgの重量のステンレス鋼製中芯(直径30mm)
に巻き取つた。巻き取りの途中の種々の段階で、所定の
長さに切り取つた前記補強材をウエブ上に乗せ、ウエブ
と同時に加熱してウエブと一所に巻き取つた。巻取物の
外径が60mmに達したところで巻取を止め、冷却後中芯を
抜き去り、長さ250mmに切断して円筒状材を得た。
補強材の巻き込み位置、巻き込み長さの異るもの(実
施例1〜3)及び補強材を巻き込まなかつたもの(比較
例1)について物性測定を行いその結果を第1表に示し
た。
施例1〜3)及び補強材を巻き込まなかつたもの(比較
例1)について物性測定を行いその結果を第1表に示し
た。
第1表より、補強材を1個所以上、1.5周以上巻き込
んだ本発明の円筒状材(実施例1〜3)は曲げ強さが
大きく捕集効率も高いが、補強材を用いないもの(比較
例1)は曲げ強さが小さく変形し易いことが判る。
んだ本発明の円筒状材(実施例1〜3)は曲げ強さが
大きく捕集効率も高いが、補強材を用いないもの(比較
例1)は曲げ強さが小さく変形し易いことが判る。
〔実施例4,5、比較例2〕 鞘がHDPEで、芯がPPの、複合比50/50で繊度500デニー
ルの鞘芯型複合モノフイラメントを用い、経糸・緯糸共
に17本/25mmの平織物(目付45g/m2)とした。メルトブ
ロー法で製造した繊度0.03デニール、目付40g/m2のポリ
プロピレン不織布を上記平織物に積層し、上下共に135
℃に加熱したカレンダーロールで線圧32kg/cmで加熱圧
着して目付85g/m2、厚さ0.4mmの微孔性不織布付の補強
材を得た。
ルの鞘芯型複合モノフイラメントを用い、経糸・緯糸共
に17本/25mmの平織物(目付45g/m2)とした。メルトブ
ロー法で製造した繊度0.03デニール、目付40g/m2のポリ
プロピレン不織布を上記平織物に積層し、上下共に135
℃に加熱したカレンダーロールで線圧32kg/cmで加熱圧
着して目付85g/m2、厚さ0.4mmの微孔性不織布付の補強
材を得た。
鞘がHDPEで芯がPPの、複合比50/50で繊度3デニー
ル、カツト長64mmの熱接着性複合繊維ステープルをカー
ド機で目付20g/m2のウエブとし、赤外線ヒーターによる
加熱を142℃とし補強材を上記の微孔性不織布付のもの
とした他は実施例1と同様に処理して内径30mm、外径60
mm、長さ250mmの各種円筒状材(実施例4、5)を得
た。また、補強材に代えてメルトブロー法による不織布
のみを巻き込んだもの(比較例2)を同様に製造した。
これらの材の物性を第2表に示した。
ル、カツト長64mmの熱接着性複合繊維ステープルをカー
ド機で目付20g/m2のウエブとし、赤外線ヒーターによる
加熱を142℃とし補強材を上記の微孔性不織布付のもの
とした他は実施例1と同様に処理して内径30mm、外径60
mm、長さ250mmの各種円筒状材(実施例4、5)を得
た。また、補強材に代えてメルトブロー法による不織布
のみを巻き込んだもの(比較例2)を同様に製造した。
これらの材の物性を第2表に示した。
第2表より、本発明の円筒状材は層内に微孔性不
織布を巻き込んだ精密過タイプであつても充分な耐圧
性能を有することが判る。
織布を巻き込んだ精密過タイプであつても充分な耐圧
性能を有することが判る。
Claims (2)
- 【請求項1】層が熱接着性複合繊維を30重量%以上含
有する繊維層からなり、かつ、繊維の交点が該熱接着性
複合繊維によつて融着固定されている円筒状材であつ
て、熱接着繊維を30重量%以上含有し総繊度が100〜200
0デニールの糸からなる編織物を該熱接着繊維の融点以
上の温度で熱処理して得られる補強材が前記層内に1.
3周以上巻き込まれており、かつ、補強材と繊維層とが
融着固定されていることを特徴とする円筒状材。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の円筒状材
であつて、補強材に微孔性不織布が融着固定されている
ことを特徴とする円筒状材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP64000659A JP2759667B2 (ja) | 1989-01-05 | 1989-01-05 | 円筒状ろ材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP64000659A JP2759667B2 (ja) | 1989-01-05 | 1989-01-05 | 円筒状ろ材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02180611A JPH02180611A (ja) | 1990-07-13 |
JP2759667B2 true JP2759667B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=11479852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP64000659A Expired - Lifetime JP2759667B2 (ja) | 1989-01-05 | 1989-01-05 | 円筒状ろ材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2759667B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000057988A1 (fr) * | 1999-03-30 | 2000-10-05 | Chisso Corporation | Cartouche filtrante |
-
1989
- 1989-01-05 JP JP64000659A patent/JP2759667B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02180611A (ja) | 1990-07-13 |
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