JP2759195B2 - 冷凍麺の製造方法 - Google Patents

冷凍麺の製造方法

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JP2759195B2 JP1316070A JP31607089A JP2759195B2 JP 2759195 B2 JP2759195 B2 JP 2759195B2 JP 1316070 A JP1316070 A JP 1316070A JP 31607089 A JP31607089 A JP 31607089A JP 2759195 B2 JP2759195 B2 JP 2759195B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生麺または乾麺を用いて冷凍麺を製造する
ための方法に関する。
従来の技術 典型的な先行技術は、特公昭56−5503に開示されてい
る。この先行技術では、茹麺線を0〜5℃の温度を保つ
た水で冷水処理して急速冷却し、これによつて茹麺線の
剛性を増加させた後に、冷凍を行っている。これによつ
て茹麺の玉を作つた際に、麺線相互の間に内部間隙の多
いものができ、これを冷凍すると、氷塊のようなブロツ
クを作ることはなく、したがつて解凍処理の際に、熱水
がまんべんなく麺線の間にうまり、麺線は速やかに解凍
するに至る。これと類似の先行技術は、たとえば特公昭
63−6418にも開示されている。
発明が解決すべき課題 このような先行技術では、茹上げた後の麺を水に浸漬
するので、麺線の含水率が、重量比で2〜10%増加す
る。またこの茹上げた後の麺を冷水に浸漬することによ
つて、麺線の表面に水が付着する。したがつて冷凍麺を
熱水中に浸漬して解凍した後における麺の弾力性がなく
なり、食感が悪くなる場合が多い。また冷凍麺を熱水に
浸漬して解凍する際に、麺の柔らかくなる速度が大き
く、したがつて解凍調理に注意が必要であり、解凍調理
を適切に行うことに熟練を要する。
本発明の目的は、食感を向上し、また解凍調理を容易
に行うことができるようにした冷凍麺の製造方法を提供
することである。
課題を解決するための手段 本発明は、生麺または乾麺を、茹上げた後に、空気
で、比較的大きい時間変化率で温度を降下して急速冷却
し、その後、冷凍することを特徴とする冷凍麺の製造方
法である。
また本発明は、生麺または乾麺を、茹上げた後に、食
用油を噴霧し、その後に前記急速冷却を行うことを特徴
とする冷凍麺の製造方法である。
作 用 本発明に従えば、茹上げた生麺または乾麺を、冷却空
気の雰囲気、または冷風を吹付けて、比較的大きい時間
変化率で温度を降下して急速冷却し、その後に冷凍す
る。このようにして本発明では空気を用いて茹上げた後
の麺を冷却するので、その茹上げた後の麺の麺線の含水
率が増加することを防ぐことができ、また麺線表面に水
が付着するのを防止することができる。またこの冷却時
の温度降下は、比較的大きい時間変化率で行い、急速冷
却をするので、茹上げた後の麺線の剛性を増加させるこ
とができる。このようにして、冷凍麺を熱水に浸漬して
解凍した後の麺は弾力性を有しており、噛んだ感じが良
好であり、食感が向上される。また凍結麺を熱水に浸漬
して解凍する時間が比較的長くても、麺がむやみに過度
に柔らかくなることを防ぐことができ、解凍調理が容易
である。
また本発明に従えば、茹上げた後の麺に、食用油を噴
霧し、その後に、前記急速冷却を行うので、空気で冷却
する際に茹麺線の表面が乾燥状態となつてしまうのを防
ぐことができ、また解凍時の麺線のほぐれが良好とな
り、さらにまたこの食用油によつて冷凍麺の品質の保持
を行うことができる。
実施例 第1図は本発明の一実施例の冷凍麺の製造方法の手順
を示し、麺の温度の時間経過を示すグラフである。
生麺またはスパゲツテイなどを含む乾麺を時間W1にお
いて、たとえば100℃の熱水中に浸漬して茹上げる。こ
の茹時間W1は、たとえば5〜7分程度であつてもよい。
熱水の温度T1は、前述のように約100℃である。
次に熱水から麺線を取出し、こうして得られた茹上げ
後の麺線を時間W2において、空気で急速冷却する。時間
W2は5分以内であることが好ましく、もつと好ましくは
2〜3分以内である。急速冷却後の麺線の表面温度T2
は、20℃以下であることが好ましく、もつと好ましく
は、10℃以下であり、この温度T2は、麺線が凍結しない
温度に選ばれる。このような比較的大きい時間変化率で
麺線の温度を降下して、急速冷却するために、茹上げた
直後の麺線に、5〜15℃の温度帯の冷風を吹付けるよう
にしてもよく、あるいはまたその温度帯の空気雰囲気に
茹上げ直後の麺線を配置して急速冷却するようにしても
よい。
茹上げられた麺線を、急速冷却する前に、すなわち時
間W1において麺を茹上げた直後に、食用油、たとえばサ
ラダ油またはテンプラ油などをその茹上げ後の麺線の表
面に噴霧するようにしてもよい。これによつて時間W2に
おける急速冷却時に、茹上げられた麺線の表面が乾燥状
態となることが防止され、また凍結時に麺線が相互に付
着することが防がれ、さらに解凍時の麺線のほぐれが向
上され、さらにまた品質の保持が行われる。この食用油
は、茹上げられた麺線100重量部に対して、2〜8重量
部、用いられる。
このようにして茹上げられた麺線を急速冷却した後、
時間W3において、たとえば凍結室内で凍結を行う。時間
W3は、たとえば30〜40分であつてもよく、あるいは1時
間などであつてもよい。この凍結時の温度Tは、−40℃
程度であつてもよく、または−15〜−20℃であつてもよ
い。
本件発明者の実験結果を述べる。
第1実施例 次の第1表に示すように、試験番号1〜6のようにし
て、実験を行う。デユラム小麦のセモリナ粉100%使用
の国産1.6mmφスパゲツテイ乾麺を用い、試験番号1〜
3では、上述の第1図に関連して述べた処理を行う。こ
こで歩留りは、時間W1以前の茹でる前の生麺または乾麺
の重量Aに対する茹上げて急速冷却した後の麺の重量B
の比B/Aをいう。凍結後の時間W3は1時間であり、その
温度T3は−40℃である。試験番号4〜6は、茹上げた後
の麺を前述の先行技術と同様にして冷水に浸漬して急速
冷却を行つており、その他の条件は試験番号1〜3と同
様である。
第1表から、たとえば試験番号1と、それに対応する
試験番号4とを比較すると、歩留りは、2.05/2.20=約
7.3%小さく、本発明によれば冷水冷却時の麺の膨潤が
なく食感が向上することが理解される。
また第2表に示すように本発明に従つて製造された試
験番号1〜3の冷凍麺と、試験番号4〜6で示されるよ
うに前述の先行技術における冷水による冷却を行つた凍
結麺との品質の差を示している。
試験番号1〜3では、凍結麺を、解凍のために、100
℃の熱水中に1分間浸漬し、このことは試験番号4〜6
においても同様である。切断強度と切断エネルギーと
は、レオメータ(フドー工業社製)を用いて測定した結
果である。
第2図は、前述の第2表をグラフで示している。この
グラフからもまた、茹で時間の長短に拘わらず、本発明
によれば、先行技術に比べて、歩留りが小さく、食感が
優れていることがわかる。
また前述の第1表から、茹で時間と切断強度との関係
を第3図に示し、また茹で時間と切断エネルギーとの関
係を第4図に示す。これらの第3図および第4図におい
て、黒い丸印は本発明による冷風を用いた急速冷却を行
つた実験結果であり、黒の四角印は、前述の先行技術に
おけるように冷水を用いて急速冷却を行つた実験結果で
ある。本発明によれば、急速冷却前の茹で時間W1が長く
なるにつれて、解凍後の麺の切断強度および切断エネル
ギーが減小して柔らかくなるという、自然な特性を示し
ており、解凍調理が容易であるのに対して、前述の先行
技術におけるように冷水を用いて急速冷却した麺では、
その急速冷却前の茹で時間が長くなるにつれて、解凍後
の麺の切断強度および切断エネルギーが増大するとい
う、いわば不自然な特性が得られ、したがつて冷水を用
いて急速冷却する先行技術は、希望する柔らかさを得る
には解凍調理が難しく、またこのような不自然な特性が
食感に悪影響を及ぼしているものと推測される。
また第5図(1)に示すように、第1表および第2表
の試験番号1〜6の乾麺の直径は1.6mmφであり、本発
明に従つて冷凍を行い、解凍した後の試験番号1〜3の
麺の断面は第5図(2)で示されるように2.2mmφであ
る。これに対して前述の先行技術におけるように冷水を
用いて茹上げた麺を急速冷却した場合、解凍後の麺の断
面は第5図(3)で示されるように2.4mmφであり、本
発明に比べて水を吸収することによつて、麺が太くなつ
ている。このことから、先行技術では、解凍後の麺は含
水率が大きく、したがつて食感が劣ることが推測され
る。
第2実施例 小麦粉等を用いたうどんの冷凍麺を前述の第1表に示
したようにして、本発明に従い、および先行技術の方法
で製造し、官能試験を行い、ここに第3表の結果を得
た。
第3表において、本発明の方法というのは、前述の第
1表における試験番号1に対応しており、従来の方法と
いうのは前述の第1表の試験番号4に対応している。
第3表の試験結果における評価基準について、滑らか
さに関しては第4表に示し、粘弾性に関しては第5表に
示す。
前述の第3表における煮くずれ率というのは、冷凍麺
を熱水によつて解凍する際に、その熱水に5分間冷凍麺
を浸漬して茹でた後における残り湯を蒸発乾固させ、こ
の乾固物の重量をCとし、冷風または冷水による前記急
速冷却直前の茹上げた麺を乾燥したときの重量Dとする
とき、比C/Dをいう。このことから本発明によれば煮く
ずれ率が小さく、したがつて解凍後の麺肌がきれいであ
り、本発明が優れていることがわかる。
前述の第3表における茹上げ時間というのは、本発明
に従つて冷風を用いて、または従来の冷水を用いて急速
冷却した後であつて、凍結前の麺の重量が、原料となる
生麺の重量の220%となる時点までの解凍後の茹上げ時
間としている。
このようにして、第3表から、本発明によれば、先行
技術に比べて、滑らかさおよび粘弾性が優れており、品
質が良好な冷凍麺が得られることが確認された。
発明の効果 以上のように本発明によれば、解凍後の麺の弾力性を
増して食感を向上することができ、また解凍時に熱水に
浸漬する際に、過度に麺線が柔らかくなることを防ぐこ
とができ、解凍調理が容易である。
さらにまた食用油の噴霧を茹上げた後の麺に行うこと
によつて、解凍時の麺線のほぐれを向上させることがで
きる。また茹上げた後の麺線の表面を油膜で被覆するこ
とによつて、麺線がその後の急速冷却時に空気と接触す
ることが抑制され、これによつて麺線の表面の劣化を少
なくすることができ、品質の保持を行うことができる。
また本発明に従えば、茹上げ後の麺線を、前述の先行
技術のように水を浸漬せずに、空気によつて急速冷却す
るので、麺線への吸水が発生せず、したがつて麺線の含
水率が増加せず、そのため茹上げ直後の状態を容易に確
保することができる。
このようにして麺線の表面への水の付着量が減小する
ことによつて、麺線の食味として重要な滑らかさおよび
粘弾性について、非常に優れた結果が得られる。
さらに本発明では、解凍後、前述の先行技術に比べ
て、茹で伸びが少なく、また解凍時の麺の煮くずれが少
ない。
さらに本発明に従えば、急速冷却時に、麺線の表面に
水が付着しないので、解凍時間を前述の先行技術に比べ
て10〜20%短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の製造方法を示す図、第2図
は急速冷却前の茹時間と歩留りとの関係を示すグラフ、
第3図は解凍後の麺線の切断強度を示すグラフ、第4図
は解凍後の麺線の切断エネルギーを示す図、第5図は麺
線の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/16 - 1/162

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生麺または乾麺を茹上げた後に、空気で、
    比較的大きい時間変化率で温度を降下して急速冷却し、
    その後、冷凍することを特徴とする冷凍麺の製造方法。
  2. 【請求項2】生麺または乾麺を茹上げた後に、食用油を
    噴霧し、その後に前記急速冷却を行うことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の冷凍麺の製造方法。
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