JP2755782B2 - 圧延ラインの総合診断システム - Google Patents

圧延ラインの総合診断システム

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JP2755782B2 JP2107895A JP10789590A JP2755782B2 JP 2755782 B2 JP2755782 B2 JP 2755782B2 JP 2107895 A JP2107895 A JP 2107895A JP 10789590 A JP10789590 A JP 10789590A JP 2755782 B2 JP2755782 B2 JP 2755782B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱間圧延設備あるいは冷間圧延設備におけ
る設備診断および操業診断を機能的に組合わせ、論理演
算により解析する知識ベースに基づいて当該圧延設備に
おける操業−設備の異常を総合的に診断するシステムに
係る。
(従来の技術) 一般に圧延の安定化に対する従来の方式は、例えば冷
間圧延機においては、出側コイル単位に、コイル内プロ
セスデータ等の代表値(瞬時値、平均値等)を採取保存
し、必要に応じてデータ解析を実施したり、あるいは異
常発生時一時的にセンサー等を取付けてデータ採取し、
事後解析をするといったデータ収集や解析方法が主であ
り、圧延現象設備点検における正常/異常の診断は、操
作オペレータや設備メンテナンス員の経験的判断に大き
く依存している。
このような従来方式においては、 異常状態に対する迅速かつ適切な対応が困難 全データの把握やデータ間のミクロ的比較が難しく、
総合判断が困難 各部署に設備運転の熟練者が必要 慢性的、突発的、長期的に発生する異常に対し、原因
解析対策の実施が困難 等の問題点があった。
近時、コンピューターの導入やマイナーな自動制御技
術が採用されてきている。すなわち、圧延設備面では個
々の設備診断技術、例えば歯車異常診断や振動診断等が
開発され、これらが圧延設備にも導入されてそれなりの
効果を上げている。
また、圧延工場に適用できる診断方式として、例え
ば、特公昭61−42300号公報、「材料とプロセス」VOL.
2,No.2,475P(1989)に開示されている方式がある。し
かしながら、これらの従来の診断方式は、設備に対して
は、設備が機能するため予め設定された特定のスペック
に対する診断が行われるのみであり、また圧延操業(プ
ロセス)に対しては、せいぜい圧延材の厚みデータの解
析のみであって、圧延設備と操業とを機能的に連結した
診断方式となっていない。
そのため、圧延における設備と操業状態とを総合的に
判断した診断は得られず、顕在する問題が以後の圧延操
業に如何なる影響を与えるかを正確に予知することは不
可能であった。
(発明が解決すべき課題) 本発明は、熱間圧延設備あるいは冷間圧延設備におけ
るストリップの板厚精度や形状精度等に関する操業診断
や、圧延設備の駆動系や電気系等についての設備診断を
行うと共に、これらの診断で異常が検出されたときは、
予め蓄積した設備診断と操業診断とを機能的に組合わせ
た知識ベースに基づいて、その異常原因を推定し、かつ
適切なアクションガイダンスを得ることを目的とした圧
延設備における操業−設備を総合的に診断するシステム
を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は前記目的を達成するために、次の各構成を要
旨とするものである。すなわち、 (1)圧延機に、製品および圧延中の材料の板厚等の操
業情報を検出する操業センサーと、設備の故障、作動特
性等の設備情報を検出する設備センサーを設置し、前記
操業センサーの出力および前記設備センサーの出力の一
次的信号処理を行う信号処理部と、 前記操業センサーの出力または前記信号処理部からの
前記操業センサーに関する出力を入力して、操業状態の
診断を行う操業診断部と、前記設備センサーの出力また
は前記信号処理部からの前記設備センサーに関する出力
を入力して、設備状態の診断を行う設備診断部と、 前記操業診断部および前記設備診断部に一次診断を指
令して、該一次診断の結果を入力し、必要に応じて前記
操業診断部および前記設備診断部の一方または双方に二
次診断を指令して、該二次診断の結果を入力し、前記一
次診断の結果と必要に応じて入力した前記二次診断の結
果に基づき、前記圧延機の異常状況の識別および異常原
因の判断を行う総合診断部とを有することを特徴とする
圧延ラインの総合診断システム。
(2)総合診断部にアクション選定機能を付加し、該ア
クション選定機能はオペレータに対するガイダンス出力
を行う機能を有していることを特徴とする請求項1記載
の圧延ラインの総合診断システム。
(3)総合診断部にアクション選定機能を付加し、該ア
クション選定機能は圧延機の制御部に対するガイダンス
出力を行う機能を有していることを特徴とする請求項1
記載の圧延ラインの総合診断システム。
(4)総合診断部が、オペレータがガイダンス出力に基
づいて行う入力データをも論理演算のデータとして取り
扱う機能を有していることを特徴とする請求項1記載の
圧延ラインの総合診断システムである。
(作 用) 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて具体的に説
明する。
まず本発明における診断対象は、操業関係としては板
厚、形状、潤滑、表面疵、板破断関係等であり、設備関
係としては、駆動系、油圧系、潤滑系、電気系等のグル
ープに区分するのが望ましい。勿論これ以外のものも必
要に応じて対象として含めることができ、それぞれに応
じて圧延機およびその他の関連設備にセンサーを多数配
置する。
また、圧延機の総合診断は、操業関係の一次診断をベ
ースにしても、また設備関係の一次診断をベースにする
ものだけでも、かなりの効果がある。しかし、両者を組
合せて総合的に診断することにより、より精度の高い診
断結果が得られる。
すなわち、操業関係と設備関係に分けて一次診断(異
常診断)をし、それぞれその一方の結果に異常がある場
合には、操業−設備間の因果関係に基づいて、それぞれ
の他方(一次診断が操業関係なら設備関係)の対応項目
を二次診断する。
また、前記一次診断の中には2段階で診断するのが効
果的であるものがかなりある。例えば、操業関係の板厚
精度診断の場合において、その一次診断では、第1段階
で板厚精度(ゲージ)の異常監視を行い、もしその監視
に異常がある場合には、第2段階としてその異常原因を
識別する診断を行う場合がこれに該当する。特にタンデ
ム圧延機のように4〜7スタンドもある場合には、この
2段階診断方式が必須となる。なぜなら、対象プロセス
が複雑であると共に、オンライン・リアルタイムに処理
するためには高速診断化が求められるからである。同様
に設備関係についても2段階診断方式(簡易診断−精密
診断)を採用すべきものが多い。
異常監視を行い、その監視結果に対応する項目に異常
があるとされた診断に対する最終診断の決定は、一次診
断結果と二次診断結果および圧延機の操業−設備間の因
果関係を考慮して行い、得るべきアクション(対応)は
その最終診断結果に対応して決定する。
以下本発明を図に基づいて詳細に説明する。
第1図において、1は圧延機の各所に設置されて圧延
機の操業情報を検出する各種の操業センサー、2は圧延
機の設備情報を検出する各種の設備センサーである。操
業センサー1は、圧延中および圧延後(製品)の材料の
板厚、形状、潤滑、表面疵、板破断等の操業情報を検出
する。設備センサー2は、圧延機の駆動系、油圧系、潤
滑系、電気系等の設備情報を検出する。
3は操業センサー1および設備センサー2からの出力
信号のうち、ノイズ等を除くための一次的信号処理を行
う信号処理部、4は操業センサー1に関する信号処理部
3からの出力信号や、あるいは信号処理部3を通らない
操業センサー1からの直接の出力信号を入力して、圧延
機の操業状況を診断する操業診断部、5は設備センサー
2に関する信号処理部3からの出力信号や、あるいは設
備センサー2の出力信号のうち、信号処理部3を通らな
い直接の信号を入力して、圧延機の設備状況を診断する
設備診断部である。
6は操業診断部4および設備診断部5に各種の一次診
断(異常診断)を指令し、その結果に異常がある場合に
は必要に応じて操業診断部4、設備診断部5に二次診断
を指令し(すなわち、指令をするための診断機能を有す
る。)、次にその一次診断結果および二次診断結果に基
づいて異常状況の識別、異常原因の最終判断およびその
異常状況に対するアクションガイダンスを得ること、つ
まり対応を決定する総合診断部である。
7は総合診断部6において診断された異常状況を各所
の運転室や各所のメンテンナンス室等に表示するための
表示出力部である。
また総合診断部6には、上記アクションガイダンスを
得る機能(これをアクション選定機能という)。を付加
し、オペレータや圧延機の制御部に対するガイダンス出
力を行う機能を有している。例えば、ラインスピードを
10%下げるアクションの場合に、圧延機の速度制御部に
操作量として10%の減速指令をガイダンス出力し、また
各所の運転室や各所のメインテナンス室等の表示出力部
に表示してオペレータ等にガイダンス出力を行う。
なお、前記操業診断部4は診断手段41を有し、そこで
は異常監視手段42が主体であるが、計測器の配置によっ
ては異常スタンドの特定等の一次判断が容易に可能な場
合もあり、そのための一次判断手段43を併有させること
が効率的な構成となる。
また、前記設備診断部5の診断手段51は、異常監視を
行う簡易診断手段52と精密な診断を行う精密診断手段53
とで構成することが望ましい。
本発明のシステムでは、圧延機における操業−設備間
の因果関係の体系化をより高度化する方法として、創造
部8、バッチ診断部9を設ける方法もある。
すなわち、総合診断部6で異常と判定した異常データ
を創造部8に入力して、その異常データを解析し、その
解析結果を学習して前記因果関係の体系化を再構築(高
度化)する。そして原因識別手段としての一次判断手段
43や精密診断手段53の診断の中に、オンライン・リアル
タイムでは充分でないものがある場合にはバッチ診断部
9を設けて、総合診断部6での異常データをオフライン
にて入力し、精密なバッチ診断を行うことができる。
また操業診断部4や、設備診断部5の診断手段として
は、一般に信号レベルで許容値を越えた場合に異常とす
る診断機能が主体であるが、それに時系列変動傾向を診
断する機能を加えることにより、将来の状況が予知可能
となり、十分な対応ができてメインテナンス効率を向上
できる。
また表示出力部7にオペレータやメインテナンス員が
必要に応じて各種センサーの出力信号および異常データ
の詳細等を表示できるようにすることは有用なことであ
る。
そして、前記各部1〜9を実現するハードウェアは、
操業センサー1として板速計、板厚計や温度計等の各種
センサーを、設備センサー2として、振動センサー、油
圧センサーをそれぞれ使用し、また信号処理部3は、プ
ログラム処理によることも可能であるが、リアルタイム
に信号処理を行う点からハードウェア演算で構成するの
が望ましい。
操業診断部4と設備診断部5は、アナログ回路または
ディジタル回路、あるいは計算機のプログラム処理また
はその両方の組合せで構築し、また総合診断部6は、一
般的には制御用計算機でのプログラム処理であるが、操
業−設備間の因果関係の体系化が複雑であり、かつ常時
高度化してゆくものであることを考慮すると、エキスパ
ートシステムを用いて構築することが最も望ましい。
表示出力部7は、CRTやプリンタ等の表示装置とプロ
セス入力/出力装置(PI/O)等で構成され、創造部8は
計算機で、バッチ診断部9は解析機器とエキスパートシ
ステムの機能を有するワークステーション計算機等にて
構築される。
このように構成される本発明システムの診断作業は、
通常は圧延操業の継続中、常時あるいは所定の間隔で行
うほか、圧延準備状態中であっても必要により行うこと
ができ、さらにオペレータやメインテナンス員からの要
求時にも行うようにする。
以下本発明の実施例を示す。
(実施例1) 本発明システムの一実施例を、以下に第2図乃至第5
図を参照しながら説明する。第2図は本発明の圧延機の
操業−設備総合診断システムの一例である。図におい
て、1は板厚計、板温度計、板張力計および圧延荷重計
等の操業センサーであり、それぞれ圧延機プロセス内の
所定位置に設置されている。2は、同様に圧延機プロセ
ス内の各所に設置された振動計、油圧力計および温度計
等の設備センサーであり、13は信号処理部3の一部とし
て高速の信号処理を行う装置であって、操業センサー1
および設備センサー2の出力信号のうち信号処理を必要
とするもののみを入力し、その出力信号をネットワーク
(NET WORK)に接続している。操業センサー1および設
備センサー2の他の出力信号は、プログラムによるディ
ジタル信号処理機能を具備したプロセス入出力装置11を
介してネットワーク(NET WORK)に接続している。
プロセス信号処理装置制御群Eには他にもプロセス用
のマイクロコンピュータおよびプログラマブルコントロ
ーラ12を複数台に設置し、それぞれがネットワークに接
続している。
演算・表示装置群Cでは、本発明の操業診断部4およ
び総合診断部6を内蔵したプロセスコンピュータ14およ
び予備プロセスコンピュータ15がネットワークに接続し
ている。そして操業診断部4(診断手段41,42,43を含
む)は、プロセスコンピュータ14,15内にプログラムと
してソフトウェアで実現し、総合診断部6もプロセスコ
ンピュータ14内にソフトウェアで実現されている。これ
らは、フォートランやPL−I等の高級言語によるプログ
ラムでも、また知識工学を活用してエキスパートシステ
ム内に知識ベースとして実現してもどちらでもよい。
さらにプロセスコンピュータ14,15は、本発明の設備
診断部5(診断手段51,52,53を含む)および信号処理部
3のうちのディジタル処理を、そのソフトウェアとして
高級言語を用いてプログラムで実現している。また装置
群Cには、メインテナンス用に使用する表示出力部7と
してのCRT装置、ラインプリンタ(L/P)等を設置してお
り、さらに加えて運転室にもオペレータ用にCRT装置、
ラインプリンタ装置(L/P)等を設置している。
以上が本実施例の基本的な総合診断システムの構成で
ある。
なお、創造部8については、ワークステーション18を
ネットワークにステーションを設けて接続している。該
創造部8は、もしプロセスコンピュータ15の計算機容量
に余裕があるならその内に含めることもできるが、さら
に将来に亘って新しい手法が開発され、追加される分野
であるので独立型にしておく方が望ましい。この創造部
8のデータ解析方法および学習機能は高級言語のプログ
ラムにて作成する。
また、バッチ診断部9では、演算・表示装置群C内に
設けているプロセスコンピュータ14,15からデータを取
り出すことができるプロセス入出力装置16より、必要デ
ータを回線を経由してコンピュータ17に入力し、ここで
高級言語にてプログラムを作成してオフラインで精密に
診断させると共に、その結果を見てパラメータを変更し
たり、手法を変更することもできる。
次に、第3図、第4図およ第5図を用いて第2図のシ
ステムの動作つまり診断方法について説明する。
(実施例2) 第3図のフローは、操業関係の一次診断結果に異常が
あった場合における操業異常回避アクションガイドの一
例である。
システム内では所定の周期あるいはストリップの所定
長さの進行時間等に合わせて各種の操業センサー1およ
び設備センサー2で測定を行い、その各種センサー1,2
からの出力信号を予め定められたルートに従って、信号
処理部3の一部である高速信号処理装置13でノイズ除
去、平均化、またはバンドパスフィルタ等の信号処理を
行った出力信号および/または各種センサー1,2の出力
信号をプロセス入出力装置11を経由してディジタル化
し、ステーションからネットワークを介してプロセスコ
ンピュータ14,15に記憶することを圧延機の操業中に繰
り返す。
まず、診断管理プログラムが、プロセスコンピュータ
14からの操業進捗信号(一般にトラッキング信号ともい
う。)を得て、適切なタイミングに操業診断部4に一次
診断として異常監視診断を指令する。そうすると、異常
監視プログラム42として、板厚精度(ゲージ)診断、板
形状診断、潤滑診断等の異常診断プログラムが起動さ
れ、その結果、ゲージにひげ状ゲージ(瞬時的に許容値
を越える板厚偏差値の発生)異常を診断した場合であ
る。
前記異常が診断されると原因識別診断プログラム43の
うち、ゲージ関係のプログラムが起動し、「ロール偏心
異常診断以外は正常」と判定されると共に、ロール偏心
異常診断結果として、「第3圧延機スタンドのロール偏
心が異常」と診断される。
その診断結果(42と43の診断)が総合診断部6に伝送
されると、診断管理プログラムは、エキスパートシステ
ムを起動して、知識ベースに基づいて「もし第3番圧延
機スタンドのロール偏心が異常ならば、設備診断関係の
第3番圧延機スタンドの油圧圧下制御系をチェックせ
よ。」との結論を出す。
そこで、設備診断部5に、第3番圧延機スタンドの油
圧圧下制御系の診断指令を伝送する。ここで二次診断プ
ログラムのうち、油圧圧下制御系診断プログラムを起動
して油圧圧下制御系の周波数応答を診断し、「サーボア
ンプが異常」との結論を得て、その結論を総合診断部6
に伝送する。
総合診断部6では再びエキスパートシステムを起動し
て、一次診断結論、二次診断結論、および必要に応じて
圧延機の操業−設備間の因果関係に基づいて判断した結
果、「もし第3番圧延機スタンドのロール偏心異常がゲ
ージに影響し、かつ油圧圧下に異常があるならば、第3
番圧延機スタンドの定圧延力制御が不良である。」との
結論を得た。
この結論から総合診断部6のアクションガイダンス
は、異常状況として、「第3番圧延機スタンドの定圧延
力制御系が中程度の故障(不良)である。」との判定を
し、さらにその対策として「第3番圧延機スタンドの定
圧延力制御ゲインを30%下げよ。」との指示を出した。
その後、総合診断部6は表示出力部7にその異常状況
と対策を伝送し、CRT画面やプリンタにその異常状況と
対策を含めて表示すると共に、オペレータ等に音声告知
をする。オペレータとメインテナンス員はその表示を見
た上で、圧延機全体の状況を勘案してそのアクションガ
イダンスを評価して、適切ならその対策を実行し、必要
ならオペレータの判断を加えてその対策を修正すること
もある。
なお、前記の一次診断における原因識別診断43におい
て、各圧延機スタンドのロール偏心指標値CKの大きさを
チェックするばかりでなく、そのCKの時系列変動傾向
(傾向管理)を診断し、その精度の向上を図ることがで
きる。
(実施例3) 第4図は設備関係の一次診断結果に異常があった場合
で、その診断結果に基づいて操業−設備間の因果関係を
考慮して必要な操業診断を実行し、その両結果から異常
状況およびアクション対策を推論してオペレータ等にア
クションガイドすると共に、実行可能な対策を行う実施
例である。
まず、実施例2におけると同様、各種センサー1,2の
出力信号および/またはその出力信号を信号処理した信
号をプロセスコンピュータ14,15に記憶することを圧縮
機の操業中に繰り返す。
そして総合診断部6が適切なタイミングに設備診断部
5に一次診断として異常監視(簡易診断)を指令する。
その指令を受けた設備診断部5は、圧延機の駆動系診
断、油圧系診断、潤滑系診断および電気系診断等を行う
異常診断プログラム52を起動し、駆動系センサーからの
信号を簡易診断した結果、「第2ピニオンスタンド軸受
振動値が注意レベルに上昇」との結論を得た。
そこで設備診断部5は精密診断プログラム53を続けて
起動して、その精密診断結果、「ギアのかみあい成分が
増大している」との判定から「第2ピニオンギアの摩
耗」との結論に達した。
その結論を受け取った総合診断部6は、エキスパート
システムを起動して、その結論と圧延機の操業−設備間
の因果関係に基づいて、「もし、第2ピニオンスタンド
の振動異常が注意レベルならば、第5スタンド(最終ス
タンド)板厚偏差をチェックせよ。」と判定した。
その後、総合診断部6からの診断指令を受けた操業診
断部4は、二次診断プログラムを起動して第5スタンド
の板厚偏差をチェックした結果、「板厚偏産に影響な
し」との結論を得た。
その結論を伝送された総合診断部6は、再びエキスパ
ートシステムを起動して、一次診断結論と二次診断結
論、必要に応じて圧延機の操業−設備間の因果関係に基
づいて判断した結果、「もしピニオン振動異常で振動値
が急上昇でなく、かつ板厚偏差に影響が出ていないなら
ば、定修時に異常箇所を点検せよ。」との結論を得た。
その結果から総合診断部6のアクションガイダンス
は、異常状況として、「第2ピニオンギアが軽度の摩耗
をしている。」との判定をし、その対策として、「ライ
ンスピードを10%減速して下さい。次回の定修時に第2
ピニオンギアの摩耗量を確認して下さい。」との指示を
出した。
そして、そのアクションガイダンスを表示出力部7に
あるCRT装置やプリンタに表示すると共に、音声告知し
てオペレータ等に知らせ、第2ピニオンギアの速度を制
御している制御部に10%減速の指令を送って、この診断
以降の圧延材の速度を10%減速させた。その速度減速は
次回の定修時まで継続され、診断結果に基づいて、定修
時にピニオンギアを修理した後、その速度を定速に戻し
た。
(実施例4) 第5図は、一次診断の結果、操業関係に異常があった
場合で、その診断結果に基づいて操業−設備間の因果関
係を考慮して必要な設備診断を行い、その両診断結果か
ら異常状況を判定して、アクション対策をオペレータ等
にアクションガイドする実施例である。
まず実施例2におけると同様、各種センサー1,2の出
力信号および/またはその出力信号を信号処理した信号
をプロセスコンピュータ14,15に記憶することを圧延機
の操業中に繰り返す。
そして総合診断部6が適切なタイミングで操業診断部
4および設備診断部5に一次診断として異常監視を指令
する。その指令を受けた両診断部4,5は、それぞれ第3
図および第4図と同じように各種の診断を行い、その結
果、板破断診断におけるストリップの張力監視結果とし
て、「第2圧延スタンドの後方張力に突発的な変動があ
る。」と診断された。
その診断を伝送受信した総合診断部6は、エキスパー
トシステムを起動して、その診断結果と圧延機の操業−
設備間の因果関係に基づいて判断した結果、「もし第N
スタンドに突発的な張力変動があるならば、第Nスタン
ドの速度制御系をチェックせよ。」との指示を得た。
その後、総合診断部6から診断指令を受けた設備診断
部5は、二次診断プログラムに第2スタンドの速度制御
系に関する周波数応答を診断させた結果、「軸共振発
生」なる結論を得た。
その結論を伝送受信した総合診断部6は、再びエキス
パートシステムを起動して、一次と二次の診断結論から
判断した結果、「もし、第Nスタンドの張力が突発的に
変動し、かつ速度制御系に異常があるならば、第Nスタ
ンドの軸共振が不良である。」との結論を得た。
その結論から、総合診断部は6のアクションガイダン
スは、異常状況(原因)として、「第2スタンドの軸共
振が軽度に発生」との判定をし、その対策として、「第
2スタンドの軸共振抑制回路の定数を調整して下さ
い。」との指示を出した。そして、そのアクションガイ
ダンスを表示出力部7のCRT装置やプリンタに表示して
オペレータやメインテナンス員に知らせる。この場合、
その異常状況を見たメインテナンス員は、操業センサー
1の各スタンドの張力測定値や異常データをCRT装置に
表示させてチェックしたり、さらにはその異常データを
取り出してオフラインの精密診断システムであるバッチ
診断部9に入力し、データ解析をして第2スタンドの軸
共振抑制回路の調整方法を探索した。その結果を活かし
て、圧延機の停止時に回路定数を調整した。
(効 果) 以上説明した如く、本発明によれば、大規模な圧延工
場(熱間圧延工場、冷間圧延工場および厚板圧延工場
等)において、圧延機の稼動中常時、操業(品質を含め
て)関係および/または設備関係についてリアルタイム
に異常診断し、異常が発生した場合には、圧延機全体の
診断を操業面と設備面から有機的かつ総合的に、効率よ
く、しかも迅速に行えると共に、リアルタイムに診断情
報やアクションを含むガイダンスのを表示入手できるシ
ステムが確立された。
このためオペレータの負荷が極めて軽減でき、従って
圧延機の操業が突発的に停止することが激減して品質お
よび生産等に対する信頼性が大きく向上すると共に、オ
ペレータやメインテナンス員の省力化により、最小人員
による操業が可能となった。
また、本発明システムでは設備操業の経時データに基
づく傾向管理を行い、将来の診断を予測でき、メインテ
ナンス上極めて有意義である。
さらに、創造部やバッチ診断部により、圧延機の操業
−設備間の因果関係を体系化するのを促進させ、より一
層診断技術を確実にできる。
また、本発明のシステム構成(操業診断部、設備診断
部、総合診断部、表示出力部の構成)およびエキスパー
トシステムの採用により、構造変更に柔軟性を付与で
き、その大きな効果として、将来の技術開発の成果を容
易に本発明に取り込むことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る圧延機の操業−設備総合診断シス
テムに基本構成図である。 第2図は本発明に係る総合診断システムの一例を示すシ
ステム構成図である。 第3図は本発明に係るシステムの診断方法(設備関係)
の一例を示すフローチャート図である。 第4図は本発明に係るシステムの診断方法(操業関係)
の一例を示すフローチャート図である。 第5図は本発明に係るシステムの診断方法(操業関係)
の他の例を示すフローチャート図である。 図中、1は操業センサー、2は設備センサー、3は信号
処理部、4は操業診断部、5は設備診断部、6は総合診
断部、7は表示出力部、8は創造部、9はバッチ診断
部、11はプロセス入出力部、12はマイクロコンピュータ
および/またはプログラマブルコントローラ、13は高速
信号処理装置、14,15はプロセスコンピュータ、16はプ
ロセス入出力装置、17は精密診断用コンピュータ、18は
ワークステーション。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 岱輔 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社設備技術本部内 (72)発明者 渕波 敏明 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社設備技術本部内 (72)発明者 大西 忠治 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 米田 年 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 吾郷 康人 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 平1−170507(JP,A) 特公 昭64−42300(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機に、製品および圧延中の材料の板厚
    等の操業情報を検出する操業センサーと、設備の故障、
    作動特性等の設備情報を検出する設備センサーを設置
    し、前記操業センサーの出力および前記設備センサーの
    出力の一次的信号処理を行う信号処理部と、前記操業セ
    ンサーの出力または前記信号処理部からの前記操業セン
    サーに関する出力を入力して、操業状態の診断を行う操
    業診断部と、前記設備センサーの出力または前記信号処
    理部からの前記設備センサーに関する出力を入力して、
    設備状態の診断を行う設備診断部と、前記操業診断部お
    よび前記設備診断部に一次診断を指令して、該一次診断
    の結果を入力し、必要に応じて前記操業診断部および前
    記設備診断部の一方または双方に二次診断を指令して、
    該二次診断の結果を入力し、前記一次診断の結果と必要
    に応じて入力した前記二次診断の結果に基づき、前記圧
    延機の異常状況の識別および異常原因の判断を行う総合
    診断部とを有することを特徴とする圧延ラインの総合診
    断システム。
  2. 【請求項2】総合診断部にアクション選定機能を付加
    し、該アクション選定機能はオペレータに対するガイダ
    ンス出力を行う機能を有していることを特徴とする請求
    項1記載の圧延ラインの総合診断システム。
  3. 【請求項3】総合診断部にアクション選定機能を付加
    し、該アクション選定機能は圧延機の制御部に対するガ
    イダンス出力を行う機能を有していることを特徴とする
    請求項1記載の圧延ラインの総合診断システム。
  4. 【請求項4】総合診断部が、オペレータがガイダンス出
    力に基づいて行う入力データをも論理演算のデータとし
    て取り扱う機能を有していることを特徴とする請求項1
    記載の圧延ラインの総合診断システム。
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