JP2751611B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2751611B2
JP2751611B2 JP2255221A JP25522190A JP2751611B2 JP 2751611 B2 JP2751611 B2 JP 2751611B2 JP 2255221 A JP2255221 A JP 2255221A JP 25522190 A JP25522190 A JP 25522190A JP 2751611 B2 JP2751611 B2 JP 2751611B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、超音波モータの改良に係り、更に詳しく
は複数個の超音波モータが互いに並列に、しかも同時に
駆動できる超音波モータに関する。
(従来の技術) 超音波モータは、基本的に第14図に示す構成になって
いる。すなわち、交流電圧1によりだ円振動を発生する
ステータ2と、ステータ2に圧接されステータ2に発生
しただ円振動により駆動されるロータ5とから構成さ
れ、さらに、ステータ2はステンレス鋼などで作られた
弾性体3と、交流電圧1の供給により弾性体3にだ円振
動を発生させる圧電体4とから構成され、ロータ5は交
流電圧1の供給により発生するステータ2のだ円振動
(第15図参照のこと)を、ライニング材6を介して、移
動体7を矢印方向に駆動(つまり回転)させる構成にな
っている。
この種の超音波モータは小型化、薄形化が容易であ
り、しかも低速で、高トルクの駆動が可能のため、種々
の技術分野への応用が試みられている。例えば、実開昭
63−131596号公報明細書では、超音波モータをカメラに
使用し、フイルムの巻き上げ、巻き戻し;レンズの駆動
(オートフォーカス);ミラー駆動;絞りの駆動などを
行うために複数個の超音波モータを適用することが開示
されている。そして、その構成は、周波信号を発する一
つの信号発生手段と、周波信号が印加されることにより
進行性振動波を形成する第1の弾性体および該第1の弾
性体に形成される進行性振動波により駆動される第1の
移動体を備えた第1の超音波モータと、周波数を印加さ
れることにより進行性振動波を形成する第2の弾性体お
よび該第2の弾性体に形成される進行性振動波により駆
動される第2の移動体を備えた第2の超音波モータと、
信号発生手段から発生せられる周波信号を第1および第
2の弾性体のいずれかに選択的に伝達する切換手段とを
具備せしめることにより、同時に複数の超音波モータを
駆動できることを示している。
また、実開昭63−156591号公報明細書には、複数個の
超音波モータを駆動する駆動回路について、弾性体に固
着された圧電素子に交流電圧を印加することにより、弾
性体の表面にだ円振動を発生させ、弾性体の表面に摩擦
接触させた移動体を駆動する超音波モータを、複数個駆
動する超音波モータの駆動回路であって、 前記複数個の超音波モータの各々に適した駆動周波数
の交流電圧を発生する発振器と、 前記駆動周波数の何れかを選択する選択手段とを有す
る構成にすることにより、複数個の超音波モータを駆動
する回路の負担が軽減できると説明している。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述した従来の超音波モータは、複数の超
音波モータを、それぞれにマッチングした駆動周波数で
動作させなければならない。
したがって、複数個の超音波モータは同時に駆動させ
ることができず、操作時間が長時間になるという不具合
を有していた。
また、同時駆動するためには各々の超音波モータに整
合した駆動回路が必要である。このため、駆動回路の部
品点数が膨大になり、コストが嵩み、装置が大型化し、
消費電力が増大するという不具合を生ずる。
そこで、この発明は、上述の不具合を除去し複数個の
超音波モータの各々が互いに並列に、しかも同時に駆動
できる超音波モータを提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 以上の課題を達成するため、この発明にかかる超音波
モータは、弾性体に固着された圧電体に交流電圧を印加
して弾性体にだ円振動を発生させ、当該弾性体上に配置
した移動体を駆動させる超音波モータにおいて、 前記超音波モータを複数個備え、かつ、これら複数個
の超音波モータの各々に、それらの駆動周波数が一定の
周波数範囲内で一致するように外部加圧力を調整する加
圧力調整手段と、 該加圧力調整手段の外部加圧力を調整可能に設けら
れ、温度の上昇により外部加圧力が下がるように、温度
補償変形して駆動周波数のずれを補償する形状記憶材
と、 前記複数個の超音波モータが互いに並列に、しかも同
時に作動するようコントロールする一個の制御手段とを
設けたものである。
(作用) 以上のように構成されているため、この発明にかかる
超音波モータによれば、形状記憶材が温度の上昇により
外部加圧力が下がるように温度補償変形して加圧力調整
手段の外部加圧力を調整し、複数個の超音波モータの各
々の駆動周波数を一定の周波数範囲内で一致させ、か
つ、一個の制御手段が前記複数個の超音波モータの各々
をコントロールするから、各超音波モータを互いに、し
かも同時に駆動させることができる。
(実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明による超音波モータの基本構成を示
すブロック図であり、図中、(8−1)、(8−2)は
それぞれ第1および第2の超音波モータであり、1は超
音波モータ(8−1)、(8−2)を一定の駆動周波数
で駆動する交流電圧源であり、(9−1)、(9−2)
はそれぞれ温度および外部圧力の変化による超音波モー
タ(8−1)および(8−2)の駆動周波数変化を一定
の周波数範囲内で一致するよう調整する第1および第2
加圧調整手段、29(601)は温度による共振点のずれを
温度補償変形する形状記憶材、10は超音波モータ(8−
1)、(8−2)を所定の駆動周波数で正転、反転、停
止させる信号を出力し超音波モータ(8−1)、(8−
2)を互いに並行に、しかも同時に駆動するようコント
ロールする制御手段である。
次に、かかる超音波モータの適用例として、乗用車車
両の左、右側ドアミラーの開閉に使用した例について説
明する。ただし、説明を簡単化するため、左側ドアミラ
ーを中心として説明することとする(右側ドアミラーは
左右勝手違いに設計される以外は、左側ドアミラーと同
一の構成を有するからである。) 第2図(a)、(b)は、それぞれ本実施例による電
動可倒式ドアミラーの正面図と上面図とを示している。
この電動可倒式ドアミラーは車体のドア側に取り付けた
ベース11にねじ固定したプレート12にドアミラー本体を
取り付けている。
このドアミラー本体は、第2図(a)、(b)に示す
ように、ミラーフラッパ13と、このミラーフラッパ13に
一体的に構成されたマウントブラケット15と、マウント
ブラケット15上に固定され、前記ミラーフラッパ13の開
動、閉動を操作する超音波モータ(8−1)と、さら
に、上述したベース11にねじ固定されたプレート12下部
に、センタシャフト16を圧入し、プレート12に対し回り
止め加工すると共に、プレート12と下側マウントブラケ
ット(15−2)とが摺動可能に設けられ(第6図参照)
ている。また、この下部マウントブラケット(15−2)
のセンタシャフト16挿入口にはセンタシャフト16が挿入
され、このセンタシャフト16の上部を下部マウントブラ
ケット(15−2)に固設したセンタギヤ17およびスイッ
チパターン18を貫通している。
また、上述したセンタギヤ17はシャフトギヤジョイン
トシャフト20、ジョイントギヤ21を介して超音波モータ
8の駆動軸19にねじ固定された超音波モータのモータギ
ヤ22と噛合し、超音波モータ8から伝達される駆動周波
数によって駆動される構造になっておりこれらの部品類
はプレート12を除いてミラーカバー200内に格納されて
いる。
また、超音波モータ8は、その要部拡大図を第3図に
示すように、上部をケース24で保護すると共に、マウン
トブラケット15の上部ブラケット(15−1)の上面側
を、基板25で塞ぎ、ケース24内に水、油、塵等が入らな
いようにし、トルク低下、およびキーキ音の発生を防止
している。さらに、超音波モータ8の軸心部には駆動軸
19が設けられ、駆動軸19の上部には一方向性の形状記憶
合金製皿ばね29、ブッシュ30を介し、ボールプランジャ
31で支持されている。また、駆動軸19の上端寄りにはロ
ータ5が取り付けられ、ロータ5の上面のほぼ中央に
は、ラバー37を介して前記一方向性形状記憶合金製皿ば
ね29で支持されている。ロータ5の周辺部下側には弾性
体3が圧接され、弾性体3下側には圧電体4が設けられ
ている。駆動軸19に近い弾性体3の内周部下側には、ラ
ジアルベアリング27が設けられ、弾性体3の中程はねじ
28によって基板25に固定されている。また、ケース24と
基板25との間を通ってコード26が挿入され、コード26を
介して超音波モータ8に動作信号を送るようになってい
る。
超音波モータ8の駆動周波数はボールプランジャ31に
よって調整される加圧力によってコントロールでき、加
圧力と駆動周波数の関係を示せば、第4図のごとき特性
図が得られる。この第4図から明らかなように、超音波
モータ8の外部から加えられる加圧力を調整することに
より、超音波モータの駆動周波数を一定周波数の範囲内
で容易に規定することができる。このように、ボールプ
ランジャー31によって規定周波数範囲内に納めるよう構
成ることにより、加圧力調整作業の効率を向上させるこ
とができると共に、以下に説明するように複数個の超音
波モータの駆動周波数を一致させ、複数個の超音波モー
タを使用して、左、右のドアミラーを安定化した性能で
開閉させることができる。
上述した超音波モータを複数個(説明の都合上、左右
のドアミラーにそれぞれ一個ずつ超音波モータ(8−
1)および(8−2)を使用して成る超音波モータの駆
動制御回路構成を第5図に示す。
第5図の超音波モータは車体の右側ドアミラーおよび
左側ドアミラーをそれぞれ操作するための超音波モータ
(8−1)、および(8−2)を用いる。これらの超音
波モータ(8−1)および(8−2)の構造はいずれも
既述した従来公知の超音波モータ8と同様に、ステータ
とロータから成り、ステータは圧電体と弾性体、ロータ
はライニング材を介して移動体7が設けられている。
超音波モータ(8−1)および(8−2)を構成する
圧電体は、それぞれ四分割された分域40a,40b;40s,40g;
および41a,41b;41s,41gからなり、対向する位置に設け
られる分域40a,40b;41a;41bおよび分域40s,40g;41s,41g
の分域は同一方向であり、互いに隣接する位置にある40
Sと40a,40b;40gと40a,40bの分極および41a,41b;41gと41
a,41bの分極方向は互いに反対方向のもので構成され
る。
そして、この超音波モータ(8−1)および(8−
2)の駆動は、中央処理装置(以下、「CPU」と略記す
る)58により、ディジタル−アナログ変換器(「D/A」
と略記。)56、電圧周波数変換器(以下、「V/F」と略
記。)55、分周器54、パワートランジスタ53、およびト
ランス51,52を介して予め設定された駆動周波数により
正転、反転、停止するよう指令信号をコントロールし
て、トランス51,52を介して出力される正弦波駆動信号
および正弦波駆動信号に対して、90度位相差を有する余
弦信号が超音波モータの圧電体の分割された分域に供給
して、超音波モータ(8−1)、(8−2)の駆動軸19
を回転させるようになっている。そして、図示しないス
イッチを操作するとCPU58から駆動および停止信号が出
力され、前記トランジスタ51,52から、上述した正弦駆
動信号および余弦駆動信号と入れ代った駆動信号が超音
波モータ(8−1)および(8−2)に供給され、モー
タの回転方向が反転する。
既述したドアミラーの下部マウントブラケット(15−
2)およびプレート12の摺動面には第6図に示すよう
に、ボールクラッチ機構を備えている。すなわち、この
ボールクラッチ機構は下部マウントブラケット(15−
2)側に形成したスプリング溝(15−2a)内にスプリン
グ32が収容され、スプリング32の下端がプレート12の上
面に載置したボール33を圧接するように挿入されてい
る。
第6図(b)は、ドアミラーの開状態でのスプリング
32、ボール33、下部マウントブラケット(15−2)、ス
プリング溝(15−2a)およびプレート12のボール溝12a
の位置関係を示し、第7図(b)の状態(開〜前方)を
表わしている。
このようなボールクラッチ機構は、下部マウントブラ
ケット(15−2)とプレート12に、一個だけでなく複数
個設けてもよい。また、第6図(a)は第7図(a)〜
(b)間の状態を示し、第6図(c)は第7図(b)〜
(c)間(開〜前方)を表わしている。このようなボー
ルクラッチ機構は、下部マウントブラケット(15−2)
とプレート12間に複数個設けてもよい。
次に、第7図に基づいてドアミラーの動作について説
明する。第7図(b)はミラーフラッパ13、つまりドア
ミラー本体の開状態を示しており、この開状態でスイッ
チ(図示せず)が操作されると、リミットスイッチ23の
閉動端子35b、パターン38が左側ドアミラー位置検知信
号としてCPU58に供給される。そして、閉動信号が超音
波モータ(8−1)に供給され、超音波モータ(8−
1)の駆動軸19は時計周りに回転される。この回転は、
駆動軸19からモータギヤ22、ジョイントギヤ21、ジョイ
ントシャフト20を介して遊星歯車20aに伝達される。こ
の遊星歯車20aは反時計方向に回転しようとするとセン
タギヤ17が固定されているため、センタギヤ17を回転さ
せることができず、反力によりセンタギヤ17の周りを反
時計方向に公転し、第7図(b)の位置から第7図
(a)の状態に移り、これによってミラーフラッパ13お
よびドアミラー本体を図のように閉状態にする。
さらに、第7図(a)の閉状態において、開スイッチ
を操作すると、リミットスイッチ23の閉動端子35a、開
動パターン38が左側ドアミラー位置検知信号としてCPU5
8に供給される。そして、開動信号が超音波モータ(8
−1)に供給され、超音波モータ(8−1)の駆動軸19
は、前記とは反対に、反時計方向に回転される。そし
て、この回転に伴なって、ミラーフラッパ13がセンタギ
ヤ17(固定)からの反力によりセンタギヤ17の周りを時
計方向に公転し、第7図(a)の状態から第7図(b)
の位置へ移動し、ミラーフラッパ13およびドアミラー本
体は開放される。
次に、本電動可倒式ドアミラーのミラーフラッパ13
が、例えば人の腕、又は物体等に当って後方又は前方に
回動した場合の動きについて説明する。
第7図(b)に示すように、ミラーフラッパ13の開状
態において、矢印99で示す方向に、物体が衝突したとす
ると、ミラーフラッパ40はセンタシャフト16を中心とし
て時計方向の回転力か作用する。この結果、駆動軸19は
反時計方向に自転しながらセンタギヤ17の周りを時計方
向に公転し、第7図(c)の位置に移動しようとする。
この場合、この回転力が小さいと、モータギヤ22が駆動
軸19を介して連結されている超音波モータ(8−1)内
のロータ5および弾性体3と圧電体4とからなるステー
タ2は加圧接触し保持されているため、モータギヤ22は
回転しないが、モータギヤ22の回転力が所定値を越える
と、超音波モータ(8−1)のロータ5とステータ2と
の間の摺動面が滑り、両者間の保持がはずれ、超音波モ
ータ(8−1)のロータ5は回転する。この結果、ミラ
ーフラッパ13は第7図(b)の状態から第7図(c)の
状態になる。また、逆に、矢印99と反対方向から物体が
衝突した場合には、上述と逆の力がかかり、超音波モー
タ(8−1)はロータ5は同様に回転する。このような
衝突の結果、ミラーフラッパ40は第7図(a)のように
閉状態または第7図(c)のように開放した状態にな
り、リミットスイッチ23の端子35はパターン38に対して
第7図(a)または(c)の状態のように接触するの
で、第7図(a)の閉状態からは開放し、第7図(c)
の開き過ぎ状態からは閉状態にすることができる。
また、前記リミットスイッチ23はそれ端子35が動くよ
うに構成されているが、逆にパターン38,39が動くよう
に構成することもできる。更に、上記リミットスイッチ
23はドアミラーの位置検出ができるものであればどんな
ものでもよい。
さらに第7図の(a),(c)に示したが、前記リミ
ットスイッチと端子によってドアミラーは駆動・係止す
るが停止位置に来てなお停止しない時は、プレート200
に設けられたストッパ400,401によってそれ以上動かぬ
ようになっている。
次に、第6図を参照してドアミラー回動のためのトル
ク関係を説明する。
ドアミラー駆動トルクTDDは、超音波モータ(8−
1)の発生トルクとギア群によるギア比との積で表わせ
る。
ドアミラー前方方向保持トルクTFHは、第7図の
(a)から(b)までの閉領域を動くのに必要なトルク
である。
ドアミラー閉方向保持トルクTCHは、第7図の(b)
から(a)まての閉領域を、TCH′は、第7図の(c)
から(b)までの前方の領域を動くのに必要なトルクで
ある。
ボールクラッチ溝前方乗り越えトルクTBF(TFHを含
む)は、第6図(b)から(c)に行くために必要なト
ルク(第7図の(b)から(c)になる。)である。
ボールクラッチ溝閉方向乗り越えトルクTBCは、第6
図(b)から(a)に行くために必要なトルク(TCH
含む)(第7図(b)から(a)になる。)である。
さらに、モータ非作動時における、手動格納及び衝突
による可倒式トルクをTHAとし、第7図(a),(c)
に示したストッパ400,401によるストッパトルクTSTとす
れば、上述して来た各トルク関係は、下記の(1),
(2)に表わされる。
開方向トルク: TFH<TDD<TBF<THA≪TST (1) 閉方向トルク: TCH(TCH′≦TBC≦TDD≦THA≪TST (2) 第8図は、本実施例の超音波モータ(8−1)及び
(8−2)のステータ2の振動振幅−周波数特性の設定
説明図である。ロータ5及びステータ2の外部加圧力調
整は、ボールプランジャ31で行ない(第3図参照)、該
ボールプランジャ31によって規定周波数範囲内に調整さ
れる。したがって、第8図は、外部加圧力調整後の振動
振幅−周波数特製図を示している。理想的には、複数の
超音波モータの駆動周波数の共振ピークは一致すること
が良いが、微視的には、本図の様にずれる。ここで、ま
ず共振領域に飛び込まぬ様に、周波数は正常回転領域と
して徐々に上方より共振周波数に近づけて行く様にする
(共振領域: 低インピーダンスとなり、大電流がモ
ータ内に供給され破損する。 ステータ以外のパーツ
とも共振し、可聴音を発する。また、***振回転領域は
下方より共振周波数に近づけると、この領域に入るが、
振動増幅値が激増しコントロールがしにくい)。このよ
うにすると、まず第1のモータ例えば(8−1)の振動
振幅値が振動目標値に達し、さらに第2のモータ121
も、振幅目標値に達する。これにより複数のモータが振
幅目標値を通過するのでこれ以上CPU78により周波数を
下げぬようにし、最後のモータの振幅目標値を通過した
時点の周波数を下限として駆動周波数を決定する。
第9図(a)は、第8図と同様、ロータ5及びステー
タ2によって加圧力調整され、複数のモータの共振ピー
クが接近しており、制御可能条件を満たしている。すな
わち、 f1<f2 (3) である。
また、第9図(b)は、加圧力調整がされておらず、
共振ピークが離れており、上記条件も満たしていない。
一般条件として、第1のモータ120の共振周波数は、他
のモータの振動目標発生周波数以下になってはいけな
い。
次に第10図に示すフローチャートに基づいてオペレー
タが操作スイッチを作動した時の作動説明を説明する。
まず、イグニッションキー「オン」によって駆動回路
(第5図参照のこと。)が作動し、本フローが始まる
(ステップ500)。ここで、もし操作スイッチが「オ
ン」されたとすると(ステップ501)、該操作スイッチ
の開、又は閉かが判断される(ステップ502)。もし、
操作スイッチが操作されぬ場合(ステップ501)、操作S
W信号待ちとなる。前記ステップ502において、操作SW開
であれば、モータが開方向に回転するために、圧電体45
及び46のA相、B相に正常回転領域周波数帯の上限より
90゜位相差の正弦波、余弦波の交流電圧が印加される
(ステップ503)。この時、駆動回路の構成(第5図)
から、2つの超音波モータ(8−1),(8−2)が同
時に駆動しはじめる。そして、両モータが第8図に示す
ように、振幅目標値に到達したか否かが判断され(ステ
ップ504)、もし達すれば、ドアミラーの設定条件に応
じて第2のモータの振動目標値に達した時点より高い駆
動周波数領域でモータが駆動できる様、駆動周波数を決
定する(ステップ505)。もし、ステップ504にて「ノ
ー」であれば、周波数を下げ(ステップ508)、再びス
テップ504に戻る。したがって本ステップ内では、振動
振幅目標値に達するまで周波数は下げ続ける。ステップ
505によって、駆動周波数が決まり超音波モータ(8−
1),(8−2)をモータ開方向に駆動する。ドアミラ
ー内のリミットスイッチ23によって、ドアミラーの位置
がわかるので、もし左右のドアミラー位置が完全開(第
7図(b))になった時(ステップ507)、モータも停
止する(ステップ515)。そうでなければ、両ドアミラ
ーが開状態になるまで駆動する。モータ停止(ステップ
515)する事により、再びステップ501に戻る様にする。
上述して来たのは、ドアミラーを開方向にもって行くも
のであったが、ステップ502において、ドアミラーを閉
方向にもって行く場合も(ステップ509〜514)、同様で
ある。
以上の流れにしたがって操作SWにより、第11図(a)
から(b)あるいは(b)から(a)がなされる。仮
に、左右のドアミラーの回動速度が異なったとしても問
題はない。仮に、左ドアミラーの方が速く回動しドアミ
ラーが開と想定すると、第11図(c)のような状況であ
る。この時、(2)式からTDD<TFHより、第6図(b)
のようになるまで、左ドアミラーは、開状態で保持され
それ以上動く事はなく、超音波モータ(8−1)は、ロ
ータ5およびステータ2間ですべっている。そのうち
に、右側のドアミラーも安全開となるので、第11図
(b)の状態となる。(b)の状態となると回路構成上
(第4図)、モータは停止する。これらは、例えば、左
ドアミラーの方が早く回動し、閉じる場合も同じであ
る。またさらに右側が早く回動する場合も全く同様であ
る。またさらに、ドアミラーの前面衝突やあるいは手動
により、第11図(c)のような状況にあっても、操作ス
イッチにより、第11図(a)あるいは(b)のようにす
る事ができる。ただし、ドアミラーの後面衝突やあるい
は手動により、第11図(d)のような状況にある時は、
一旦操作スイッチの閉信号を送り、第11図(a)のよう
にして操作スイッチを開にすれば再び第11図(b)のよ
うになるので何ら問題はない。
第12図は、本実施例の形状記憶合金皿バネ43の説明図
である。例えば、左側ドアミラーに日射量が多く右側ド
アミラーは日影となっている状態を想定する。すると、
超音波モータ(8−1)および(8−2)の温度による
共振点のずれを本皿バネ29によって温度補償変形され、
上記問題を解決する。
一般に超音波モータは、温度が上がると共振点が下が
る。また加圧力を上げる事でも共振点が下がる。よっ
て、各々のモータの共振点を一定に保ち、第9図(a)
のように共振点を近づけるためには、温度の上昇によっ
て加圧力を下げればよい。すなわち、上記例の場合、一
方のモータの温度上昇に伴ない各々のモータの共振点
は、第9図(b)のよう離れついには制御不能になる。
よって、第12図(a)から(b)のように本皿バネ29の
ように上下方向の変形量を小さくし、同時に加圧力を下
げ、再び共振点を近づけるようにすればよい。
さらに、使用する形状記憶合金の変態点によっては常
温より温度が下がって共振点のずれを防止する構成にす
ればよく上述したのとは逆に加圧力が上がる方向に変形
させればよい。
形状記憶合金皿ばね29は、共振点のずれを内部加圧力
調整するものであるが、上述して来たことから明らかな
ように、常温にもどれば、加圧力は旧状態にもどる必要
があり、形状記憶の変態が二方向の性質を有する形状記
憶材料で構成する必要がある。
以上、説明したように、本発明の超音波モータによ
り、複数個の超音波モータの各々のモータの駆動周波数
の共振周波数を内部、外部による加圧力調整により制御
可能な範囲内まで一致させ、制御手法により駆動周波数
を安定し、1個のCPUで並列かつ同時に駆動することに
より、 複数個の超音波モータを同時に駆動でき、操作時間
を短縮することができる。
また、駆動制御回路内の部品点数を低減すること
で、コスト低減、小型化、消費電力低減を図ることがで
きる。
特に、トランスの数が減るまでの電磁ノイズレベルを
低減することができる。
第10図に示す超音波モータの操作のステップ503〜50
5,508および509〜511,514で示されるように駆動周波数
を徐々に高周波数より印加しているため、突然共振近傍
に飛び込まず、立ち上がりの時の可聴異音が防止でき
る。
なお、上述した実施例では超音波モータの構造は、第
3図に示す構造のものを主体にして説明したが、その他
の内部加圧力調整方法として第13図に示す構造のものを
上げることができる。
第13図は六角ボルト600で形状記憶合金スペーサ601を
上部から押さえる構成にしたものである。そして二つの
超音波モータの共振周波数を一致させるために、まず六
角ボルト600による外部加圧力調整を行なうようにして
いる。また、温度変化に伴ない、超音波モータ180の共
振点がシフトするが、この共振点のシフト方向と逆方向
に(共振点をもどすように)本スペーサ601を変形させ
て配置すればよい。
上述した様に、六角ボルトによる外部加圧力調整と形
状記憶合金スペーサによる内部加圧力調整を設けること
により、共振点は安定し、各々の超音波モータ作動を
(第9図(a)のように制御)より信頼性高くすること
ができる。
さらに、第3図、第13図は、水、油、塵等がモータ内
に入りにくくするため、超音波モータ凸部605に(図示
せぬ)キャップなどのシールを施しても良い。
[発明の効果] 以上、実施例を上げて詳細に説明したように、この発
明にかかる超音波モータは複数個の超音波モータを用い
ると共に、温度及び外部圧力の変化に対して各々の超音
波モータの駆動周波数を、一定の周波数範囲内で一致さ
せ、一個の制御手段により各々の超音波モータを、互い
に並列に、しかも同時に駆動させることができるため、
超音波モータの操作時間が大幅に短縮でき、しかも、部
品点数が低減でき、コストの低減、および装置の小型
化、薄形化が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる超音波モータの基本説明図、
第2図(a)および(b)は実施例にかかる電動可倒式
のドアミラーの正面図および上面図、第3図は第2図の
電動可倒式ドアミラーに使用する超音波ミラーの要部拡
大構成図、第4図は超音波モータの共振周波数対加圧力
の関係を示す特性図、第5図は本発明の実施例にかかる
電動可倒式ドアミラーの駆動回路のブロック構成図、第
6図(a)〜(c)は第5図に示す電動可倒式ドアミラ
ーのマウントブラケット摺動部のボールクラッチの動作
状態を説明するための要部動作状態図、第7図(a)〜
(c)は実施例のドアミラーの開閉動作状態図、第8図
は実施例の振動振幅対周波数特性図、第9図は制御可否
判定の説明図、第10図は本発明実施例の操作スイッチの
動作の流れを示すフローチャート、第11図(a)〜
(d)は左右ドアミラー開閉状態の説明図、第12図は本
説明実施例の形状記憶合金皿バネの説明図、第13図は実
施例の電動可倒式ドアミラーに使用する超音波モータの
他の実施例の構成図、第14図は従来公知の超音波モータ
の基本構成図、第15図は超音波モータの動作原理説明図
である。 1……交流電圧源 2……ステータ 3……弾性体 4……圧電体 5……ロータ 7……移動体 8,8−1,8−2……超音波モータ 9−1,9−2……圧力調整手段 10……制御手段 11……形状記憶材 13……ミラーフラッパ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性体に固着された圧電体に交流電圧を印
    加して弾性体にだ円振動を発生させ、当該弾性体上に配
    置した移動体を駆動させる超音波モータにおいて、 前記超音波モータを複数個備え、かつ、これら複数個の
    超音波モータの各々に、それらの駆動周波数が一定の周
    波数範囲内で一致するように外部加圧力を調整する加圧
    力調整手段と、 該加圧力調整手段の外部加圧力を調整可能に設けられ、
    温度の上昇により外部加圧力が下がるように、温度補償
    変形して駆動周波数のずれを補償する形状記憶材と、 前記複数個の超音波モータが互いに並列に、しかも同時
    に作動するようコントロールする一個の制御手段とを設
    けたことを特徴とする超音波モータ。
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