JP2748083B2 - 自掃作動式可変定流量調節リフト弁装置 - Google Patents
自掃作動式可変定流量調節リフト弁装置Info
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Description
自動絞り調節用流路を備えた弁装置に係り、計画的な送
配水に便利な可変定流量調節弁としての作用効果を発揮
し、簡単で且つ大型化や高圧化を実施しても回転操作に
無理の無いリフト弁装置構造を提供すると共に、実用に
当たっては、弁開口部付近に些かも強度な偏流、乱流な
どが無くて、振動現象、衝撃現象(キャビテーション現
象も含む)から開放され、しかも土砂・塵埃等による目
詰まりを自掃作動する画期的な弁装置を得ようとするも
のである。なお本明細書中、水の言語は液体を総称的に
代表するものとする。
に供する時には、例えば、バタフライ弁、ゲート弁など
で充分と思えるが、該弁開口の形状は一般的に不整形な
ものとなり、弁開口を通過する流れは、偏流や乱流とな
り易く、振動現象や衝撃現象を誘発し、弁要部の急激な
侵食や破損又は甚だしい騒音や振動を伴うこととなり、
その対策に苦慮すると言う問題があった。それに引換
え、リフト弁類であれば、流量調節の用途に対して、理
想的な形状で適応できる構造を持っている反面、配慮を
欠くと受圧力の偏差によって、使用に堪えないものとな
る。従って従来、複座型にして軸推力を釣り合わせた
り、単座型リフト弁においては、弁軸と一体的にしたバ
ランス・ピストン部を設けてこの軸推力を軽減するな
ど、種々の方法を採用しながら適用されてきた。
フト弁装置には、勿論なお幾多の問題点が残っている。
前述の通り、高圧用のものや大口径のものでは、その軸
推力軽減手段が簡単ではなく、製作費が不要に嵩む難点
があり、しかも圧力変動の激しい管路内における流量の
制御に当たっては、その対策は容易ではない。また、実
用に際しての問題点として、他形式の弁装置も同様では
あるが、小水量に調節した際の弁開口の狭小化による土
砂・塵埃等の目詰まり事故も難題である。
み、流量制御性能の安定した、しかも、その流量調節弁
体部の特異な作動も加わって、弁開口部における目詰ま
り事故を除去することができる軽便な弁装置を得ること
を目的とする。
ついては、すでに前述によりその要点を説明したが、さ
らに以下、一実施例の図面に基づいて説明する。図1に
は、流量調節弁弁開口bの上流側に流量調節弁部材7を
構成させたものを示してあり、入口流路a、出口流路f
を有する弁箱1と、滑り弁側弁箱蓋2とからなる弁箱内
には、流量調節弁弁座面部3とそれに対応する流量調節
弁部材7との間に、流量調節弁弁開口bが形成され、滑
り弁の閉鎖面部材4とそれに対応する滑り弁の筒状部材
11との間には、滑り弁弁開口dが形成されている。そ
して、弁開口bと弁開口dとに挟まれるように緩流室c
が構成されている。
側部材10と滑り弁側弁箱蓋2との間に包容形成させた
袋室gを、連通路17によって入口流路aに連通させる
と共に、釣り合いばね13を介装することによって、滑
り弁弁開口dに自動絞り調節流路を構成させてある。流
量調節弁部材7は弁軸6の段付部6qに向けて、所定の
力を保有するばね9によって水密且つ滑動自在に押し付
けられている。なお、流量調節弁部材7と滑り弁端側部
材10との受圧面積の関係は、基本的にはほぼ均等に形
成されてあり、本実施例においては、作動中における各
弁の両面の総合推力は弁部材10の方が若干優先するよ
う設定されている。
口bの下流側に流量調節弁部材27;47を構成させた
ものを示してある。更に、図3においては、弁開口b;
dの流路形状を整一にしたいために端縁部51mの嵌合
い面を内側にしている。従って、滑り弁の前後の受圧面
積の差を僅少にするためにその先端部を極力薄くして、
その弊害を除去するよう配慮されている。なお、図2及
び図3の実施例においては、作動中における各弁の両面
の総合推力は、弁部材27;47の方が若干優先するよ
う設定するのが望ましい。
流量調節弁体7が全開の状態になっており、しかも1次
圧力と2次圧力との差圧が殆どないので、滑り弁部もほ
ぼ全開の状態である。従って、流れは所定最大流量を維
持しながら、入口流路a→流量調節弁開口b→緩流室c
→滑り弁開口d→出口集合流路e→出口流路fの順に流
れている。この状態において、釣り合いばね13の弁開
口dを開く方向への力は、滑り弁端側部材10の前後の
受圧面に働く袋室g即ち入口流路aと緩流室cとの圧力
の差に均衡させてあり、それはもとより流量調節弁開口
bにおける流路抵抗に起因するものである。
弁座面部3に近づけると、当然に該弁開口bの抵抗が増
加するに従って緩流室cの圧力が低下し、釣り合いばね
13による均衡が破れると同時に、滑り弁筒状部材11
の端縁部11mが滑り弁閉鎖面部材4の端面4mに近づ
き、その流動状態に見合うだけの自動絞り調節流路とな
って安定する。この状態にある時、流量調節弁部材7の
下流側向き即ち、図面において上向きに作用する偏圧力
は、流量調節弁弁開口bにおける僅かな流路抵抗分であ
り、弁軸への作用力は軽微である。さらに、流量調節弁
部材7が締切り寸前乃至締切りに至った場合、流量調節
弁ボス部8と滑り弁ボス部12の各端面8i;12iと
が当接し、次いで、ばね9を縮めて固定一体化し、本発
明に係る軸推力の均衡手段をなすに至る。従って、これ
らの作用によって、全工程を通して、ハンドル操作のた
めの回動力は軽少である。
弁開口bの流路面積が狭小となったために万一、土砂・
塵埃等により目詰まり現象が発生した場合には、そのた
めに瞬時に緩流室cの内圧力低下が作用して滑り弁弁開
口dを狭めるように滑り弁が変位移行し、該弁ボス部端
面12iは流量調節弁ボス部端面8iに当接して該弁部
材7を押し下げ、同時に下流に向けて洗い流し流動が発
生して該弁開口bの目詰まりを解消する。また、滑り弁
弁開口dに目詰まりを発生した場合は、緩流室cの内圧
力が瞬時に上昇するため、滑り弁体は瞬時に押し上げら
れて該弁開口dを拡げ、下流側に向けて洗い流し流動を
発生して目詰まり現象を解消する。従って、本発明によ
り優れた定流量特性と相俟って、着実な目詰まり防止作
用の機能も備えた弁操作軽快なリフト弁装置を得たもの
である。
された状態は、流量調節弁部材27はほぼ全開であり、
図1と同様に差圧が少ないので滑り弁部もほぼ全開であ
る。従って、流れは所定最大流量を保ちながら、図1と
ほぼ同様に、入口流路a→流量調節弁開口b→緩流室c
→滑り弁開口d→出口集合流路e→出口流路fの順に流
れている。次に、流量調節のために、該弁部材27を弁
座面部23に近づけると、図1の作動状態と同様に、弁
開口bの抵抗が増え緩流室cの内圧は低下し、釣り合い
ばね33の均衡が破れ、それを補正するように滑り弁部
が作動して、該部開口dを狭め、流動状態が見合ってに
安定する。弁部材27に目詰まりが起きた場合は、緩流
室cの内圧が瞬時に低下し、該弁部材27を押し上げて
流路を拡げ、洗い流し流動を始めてこれを除去する。
様であるが、流量調節弁操作用のねじ部には所謂外ねじ
方式が採用されてあり、従って、該弁部材47は弁軸4
6と共に回らずに上下し、定流量値を調節する。
がら具体的に説明する。図1は、流量調節弁弁開口bの
上流側(入口側)に流量調節弁部材7を設けたものを示
してあり、上流側の水を該弁部材7により締め切って、
弁装置の主要部を分解点検するのに容易なように、該弁
開閉用の弁箱ねじ部16を弁箱底部に設けてある。従っ
て、ハンドル15と共に弁軸6が回る構造のものであ
る。
口側)に流量調節弁部材27を設けたものを示した。弁
作動は、作用の項の説明の通りである。図3のものは、
弁箱や各弁部の構成が図2のものとほぼ同様であるが、
外ねじ式が適用されており、弁開閉用としてハンドルね
じ部55sがハンドル55にあるため、弁軸支持部材5
6のキー溝部56kによる作用と相俟って、弁軸46は
回らずに上下するのみである。また、本実施例において
は、流路を整頓したいため、弁座面部43と閉鎖面部材
44とが一平面に並んだ構造を適用されており、従っ
て、端縁部51mには薄肉部材が配慮されている。本実
施例の採用に当たっては、特に磨耗や腐食の激しい液質
を扱う場合などにはその部分に特殊材質を適用できて便
利である。なお、該端縁部を二重筒状にして、先端が当
たれば後退を許容できる構造に構成すれば、該弁座面部
を一平面に揃えることができて流れは更に整一になる。
或いは実用上、操作用ハンドルを反対側に付けたり、弁
軸を横向きにしたり、シール部材にOリング、オイルシ
ール、ダイヤフラム板、ベロフラム等を適用できること
は勿論である。また、釣り合いばね、流量調節弁ばね等
のばね類は、所定値まで圧縮したばね部材を伸縮自在の
二重筒状鞘に納めて組み込むと作業上便利である。な
お、図1における5wは、シール部材にダイヤフラム板
を適用した場合、該部材が高圧力などによる隔壁部材5
への圧着を防ぐための支持板の例を示した。また、閉鎖
面部材4に鋸歯状流路部4tを図示してあるが、特に大
型の弁装置類によく利用される更に厳密なキャビテーシ
ョン軽減手段の適用例を示したものである。
リフト弁構造の利点を抜本的に生かすと共に、大型化や
高圧化に伴う従来の各種弁装置の課題を大幅に解決し、
その定流量特性と共に回動力の軽少化や弁開口部の目詰
まり防止作用の効果等により、例えば、その用途が多少
の土砂・塵埃等もその系内に許容すべき農業用水・土木
用水の領域や、動力源の取れない遠隔辺境の地等に、容
易に弱電力で済むソーラー・システムをさえ採用できる
等々、各種産業の流量調節弁装置に適用して卓効を現わ
し、用水管理上に大きな成果を挙げるものである。
る。
る。
る。
箱蓋、 3;23;43…流量調節弁弁座面部、 4;
24;44…滑り弁閉鎖面部材、 4t…鋸歯状流路
部、 5;25;45…隔壁部材、 5w…ダイヤフラ
ム支持板、 6;26;46…弁軸、 6q…弁軸段
付部、 6s;26s;46s…弁軸ねじ部 7;27;47…流量調節弁部材、 8;28;48…
流量調節弁ボス部、8i;28i;48i…流量調整弁
ボス部端面、 9…流量調節弁ばね、 10;30;5
0…滑り弁端側部材、 11;31;51…滑り弁筒状
部材、 11m;31m;51m…滑り弁筒状部材端縁
部、 12;32;52…滑り弁ボス部、 12i;3
2i;52i…滑り弁ボス部端面、 13;33;53
…釣り合いばね、 14;34;54…シール部材、
15;35;55…ハンドル、55s…ハンドルねじ
部、 16…弁箱ねじ部、 36;56…弁軸支持部
材、56k…キー溝部、 17;37;57…連通路。
a…入口流路、 b…流量調節弁弁開口、 c…緩流
室、 d…滑り弁弁開口、e…出口集合流路、 f…出
口流路、 g…袋室。
Claims (2)
- 【請求項1】 弁装置の上流側(入口側)に設けた流量
調節弁部に対応してその下流側(出口側)に自動絞り調
節作動を行う滑り弁部を設け、その中間に、緩流室
(c)を形成させた可変定流量調節弁装置において、そ
の流量調節弁部材(7;27;47)については該緩流
室(c)の内圧力の変化によって後退を許容する構造に
構成すると共に、弁箱(1;21;41)に装着した隔
壁部材(5;25;45)に滑り弁筒状部材(11;3
1;51)をシール部材(14;34;54)を介して
密封的且つ滑動自在に嵌装し、該筒状部材の端縁部(1
1m;31m;51m)とこれに対峙する滑り弁閉鎖面
部材(4;24;44)との間に滑り弁弁開口(d)を
形成させ、滑り弁端側部材(10;30;50)と流量
調節弁部材(7;27;47)との間に弁軸(6;2
6;46)と同心に該弁開口(d)を常に所定の力で開
く方向に作用する釣り合いばね(13;33;53)を
介装し、滑り弁端側部材(10;30;50)と滑り弁
側弁箱蓋(2;22;42)との間に包容形成させた袋
室(g)を連通路(17;37;57)により入口流路
(a)に連通して、該弁開口(d)に自動絞り調節流路
を構成させることによって、常時可変定流量調節の機能
を発揮させると同時に、流量調節弁弁開口(b)並びに
滑り弁弁開口(d)に目詰まりが発生しても、その都
度、各弁体が自動的に適宜の開き作動を行ないながら下
流に向けて洗い流し流動を発生させることを特徴とする
自掃作動式可変定流量調節リフト弁装置。 - 【請求項2】 滑り弁端側部材(10;30;50)と
流量調節弁部材(7;27;47)との受圧面積の差が
できるだけ僅少になるよう構成することによって、流量
調節弁を締切り寸前乃至締切りに至るまで操作した時、
流量調節弁ボス部(8;28;48)と滑り弁ボス部
(12;32;52)とが当接一体化して、調節弁操作
用ハンドル(15;35;55)の回動力が軽少となる
よう構成したことを特徴とする請求項1の自掃作動式可
変定流量調節リフト弁装置。
Priority Applications (5)
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Cited By (1)
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-
1993
- 1993-08-23 JP JP20770293A patent/JP2748083B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR102154340B1 (ko) * | 2019-02-08 | 2020-09-09 | 주식회사 엑스큐시스템 | 압력 방폭 구조용 방폭 밸브 |
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