JP2741509B2 - イオンセンサ - Google Patents

イオンセンサ

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JP2741509B2
JP2741509B2 JP3080615A JP8061591A JP2741509B2 JP 2741509 B2 JP2741509 B2 JP 2741509B2 JP 3080615 A JP3080615 A JP 3080615A JP 8061591 A JP8061591 A JP 8061591A JP 2741509 B2 JP2741509 B2 JP 2741509B2
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ion
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隆史 加藤
淳一 徳本
汀 安藤
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NGK Spark Plug Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医療計測(臨床検査)、
水質検査、食品工業や化学工業におけるプロセス管理な
どに利用され、特に使い捨て用途に適したイオンセンサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンセンサを構成するイオン選択電極
や参照電極としては、電解質溶液を内部に封入した内部
液構造のものが用いられている。この内部液構造のもの
は、精度はすぐれているが、保守・管理が必要であると
共に小型化が困難である。その点を改善するため、内部
液をゲル化等により固化したり、内部液を用いないよう
にする試みとして次の報告がある。特開昭 63−75
551、同63−26566、同62−218850、
同62−47546など。
【0003】
【従来技術の問題点】しかし、ゲル化剤や吸水性樹脂を
用いて内部液をゲル化したもの(特開昭63−2656
6、同62−218850、同62−47546)は、
内部液性状を完全に維持するのは難しく、長期間にわた
る保存においては、測定精度が劣化する。一方、完全に
固体状の電極(特開昭63−75551)では、電位の
精度やその出力電位の安定性(再現性、個体差等)の点
で従来の内部液を用いるものよりは性能が劣る。
【0004】イオンセンサの用途のひとつとして、血液
や尿中の電解質成分の分析があるが、この場合、センサ
の使い捨て使用が衛生上望ましく、また高い精度と保存
安定性が要求されている。しかし、従来技術において
は、満足すべきセンサが得られていない。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明のイオン選択電
極は内部液をイオン感応膜及び内部極から隔離する隔膜
であって外的操作によって前記隔離作用を消失し得るも
のを備えていることを特徴とする。又、参照電極につい
ては、前記イオン感応膜を液絡部に代替すればよい。更
に、こうしたイオン選択電極や参照電極を使用すること
によってイオンセンサを構成できる。
【0006】
【作用】不使用時においては、隔膜によってイオン感応
膜(参照電極の場合は液絡部)及び内部極と内部液とを
隔離し、この状態で保管することにより、感応膜及び内
部極の変化を抑える。即ち、従来のように不使用時にお
いてもイオン感応膜と内部液とが接触している場合、感
応膜成分が内部液中に溶出したり、感応膜のイオンと内
部液のイオンとがイオン交換して感応膜の組成が変化し
て、イオン感応性、従って出力信号に変動をきたす。特
に、イオン感応膜が固体電解質からなるイオン選択電極
にあっては、その感応膜(固体電解質)の劣化が大き
い。又、内部極と内部液とが接触している場合、通常の
内部極であるAg/AgCl電極を例にとれば、AgC
が内部液中に溶出してやはり出力信号に変動をきた
す。しかし、本発明にあっては、長期間にわたる保存に
おいても、こうしたイオン感応膜及び内部極の変化が起
こらず、その精度を高く維持できる。
【0007】そして使用時には、この隔膜を外的操作に
より破壊又は除去等させてその隔離作用を消失せしめる
ことによってイオン感応膜と内部極との間(参照電極の
場合は液絡部と内部極との間)に内部液を流入させる。
そして測定試料液をイオン選択電極のイオン感応膜及び
参照電極の液絡部に滴下等して測定を行なう。
【0008】
【実施例】図1に示す様に、柔軟性のあるチューブ
(1)(シリコーンゴムなど)の側面に設けた穴に、イ
オン感応膜(2)としてナシコンセラミックをはめ込
み、内部液(3)として飽和AgCl−1M−KCl溶
液を封入したガラスアンプル(4)及び液浸透材(5)
例えば綿状パルプをチューブ(1)の中に挿入後、銀/
塩化銀電極(6)を入れて封止し、ナトリウムイオン電
極とする。尚、銀/塩化銀電極(6)の形成は、Ag製
の円板表面に塩酸を接触させた状態で電流を流しAgC
lを析出させることにより行った。一方、ナシコンセラ
ミックスの代わりに液絡部(2’)として多孔質アルミ
ナセラミックをはめ込んだものを同様にして作製し、参
照電極とする。この2つの電極を並べて一対のイオンセ
ンサを構成する。銀/塩化銀電極(6)の外部端子部
(7)をエレクトロメータ(図示せず)に接続し、次の
ようにして2つの電極間の電位差を測定した。まず、ガ
ラスアンプル(4)の挿入されているチューブ(1)部
分を曲げて、中のガラスアンプル(4)を破壊し、液浸
透材(5)によってイオン感応膜(2)と銀/塩化銀電
極(6)との間に内部液を浸み込ませる。
【0009】次いでイオン感応部(2)と液絡部
(2’)とを同時に覆うように測定液を滴下して電位を
測定した。各種濃度のNaCl溶液に対して得られた応
答は、ネルンストの式に従うものであった(図3)。応
答時間(電位が安定するまでの時間)も滴下後約30〜
60秒と短かった。また、100mMのNaCl溶液に
ついて10個の上記実施例センサを用いて出力電位を調
べた。尚、比較例の電極として、全固体型のナトリウム
イオン選択電極(イオン感応膜がナシコンセラミック、
内部極がカーボン樹脂)及び市販の参照電極を組み合わ
せたものを用い、両電極を試料液に浸漬することによ
り、同様に10個の比較例センサについても出力電位を
調べた。その結果、本実施例センサについては、個々の
センサ間の出力電位のばらつき(変動係数CV)も0.
3%以内であり、比較例センサ間のばらつき(約6%)
に比べて格段に優れていた(表1)。
【表1】また別の構造として、柔軟性チューブを用いる
代わりに硬質のチューブ(1)、を用い、図2の様にピ
ン(8)を挿入してガラスアンプル(4)を破壊させて
測定したところ、同様の結果が得られた。
【0010】隔膜は内部液に溶解・反応せず、又破壊時
などにおいても測定精度を阻害しないものであれば、ガ
ラスの他、プラスチック、セラミックなど種々の材料の
ものを使用できる。隔膜は、内部液を包囲するアンプル
状のものだけでなく、内部液とイオン感応膜及び内部液
とを接触させないように単に仕切る平板状の膜であって
もよい。この平板状隔膜の場合、電極使用時には、外的
操作によって隔膜を引き抜いたり、その隔膜の向きを変
化させて除去させることにより、内部液を感応膜及び内
部極の位置する方へ流出させ、これらと接触させること
ができる。もっとも、アンプル状の包囲膜の方が、電極
製造が容易であり、又内部液の密封性が良いので、量産
に適しかつ保存安定性の点からも好ましい。
【0011】液浸透材は必ずしも入れなくても良い。も
っとも、液浸透材を存在させることにより、内部液を容
器内においてムラなく均質に浸透させて、イオン感応膜
及び内部極と接触させることができる。イオン感応膜は
ベータ・アルミナや、イオン伝導性ガラスなどを用いて
も良い。液絡部は多孔質セラミックに限ることなく、内
部液と測定液とをつなぐ働きを持ち特に液に不溶性のも
のであれば良く、ピンホールを有するプラスチック膜な
どでもよい。また、イオンセンサとして使用する場合、
イオン選択電極及び参照電極を一の絶縁性支持体に埋込
み一体化してもよい。血液など少量の測定液のイオン活
量を測定する場合のようにその測定を浸透ではなく液滴
下によって行うとき、前記実施例の使用法(2つの電極
を並べて使用)と同様に有効となる。本発明のイオン選
択電極、参照電極及びイオンセンサは、Naイオンの
他、各種イオンの活量測定に広く適用可能である。
【0012】
【発明の効果】内部液をそのまま使用しているにも拘ら
ず、各電極構成部材の状態を初期と同じままに維持でき
るため、メンテナンスフリーで長期保存が可能となる。
即ち、従来の内部液(ゲル化したもの等も含む)を用い
た電極ないしはセンサでは、通例半年から1年もすると
内部液等に経時変化をきたし、測定精度を低下すること
となるが、本発明の電極ないしはセンサによれば、半永
久的に保存安定性を維持し、その後の使用時において初
期状態と同様に高精度の測定が可能である。もっとも、
いったん使用した場合、従来技術と同様な問題を生ず
る。従って、高い精度と保存安定性が要求される一方使
い捨てが好ましい用途、例えば血液や尿などを分析する
医療計測に極めて有効である。
【0013】また、イオン選択電極と参照電極とを一体
化して小型イオンセンサとすることも容易である。特
に、長期にわたる高い保存安定性ゆえに、保守・メンテ
ナンスが一切不要となり測定精度を高水準に維持しつつ
極めて小型化できる。従って微量の測定液についてイオ
ン活量を測定する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のイオン選択電極又は参照電極を示す
断面図
【図2】実施例2のイオン選択電極又は参照電極を示す
断面図
【図3】実施例1のイオン選択電極及び参照電極からな
るイオンセンサを用いた測定試験において、Naイオン
濃度に基づく電位変化を示すグラフ
【符号の説明】
2 ナシコンセラミック(イオン感応膜) 2’多孔質アルミナセラミック(液絡部) 3 AgCl−KCl溶液(内部液) 4 ガラスアンプル(隔膜) 6 銀/塩化銀電極(内部極)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部液をイオン感応膜及び内部極から隔離
    する隔膜であって外的操作によって前記隔離作用を消失
    し得るものを備えていることを特徴とするイオン選択電
    極。
  2. 【請求項2】イオン感応膜が固体電解質であることを特
    徴とする請求項1記載のイオン選択電極。
  3. 【請求項3】内部液を液絡部及び内部極から隔離する隔
    膜であって外的操作によって前記隔離作用を消失し得る
    ものを備えていることを特徴とする参照電極。
  4. 【請求項4】請求項1記載のイオン選択電極及び請求項
    3記載の参照電極の少なくとも一からなることを特徴と
    するイオンセンサ。
  5. 【請求項5】使い捨て用途に使用される請求項4記載の
    イオンセンサ。
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