JP2741279B2 - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents

誘導発熱ローラ装置

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JP2741279B2 JP11220390A JP11220390A JP2741279B2 JP 2741279 B2 JP2741279 B2 JP 2741279B2 JP 11220390 A JP11220390 A JP 11220390A JP 11220390 A JP11220390 A JP 11220390A JP 2741279 B2 JP2741279 B2 JP 2741279B2
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幸三 岡本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、誘導発熱ローラ装置に関する。
(従来の技術) 周知のように誘導発熱ローラ装置は、回転自在に支持
されているローラ本体の内部に、誘導コイル、鉄心など
からなる誘導発熱機構を設け、誘導コイルを交流電源に
よって励磁することによって、ローラ本体の周壁に電流
を誘起させ、この電流によるジュール熱によってローラ
本体を発熱させるようにしたものである。
このような構成によると、ローラ本体の、交番磁束と
より多く鎖交する部分、すなわちローラ本体の内周側部
分に誘導電流が集中する傾向があり、したがってジュー
ル熱が発生する部位は、ローラ本体の内周壁面付近に集
中するようになる。
なおこの誘導電流の流れる理論等価深さ(内周面から
の深さ)を一般に電流の浸透深さと呼んでいる。
したがってローラ本体の周壁における、その半径方向
に沿う発熱分布は、内周壁面付近が最も高く、外周壁面
付近が最も低くなる。
ところでこの種装置は、紙、プラスチックフィルム、
布、鉄板などの負荷を添纏させつつ、ローラ本体を回転
させて使用するものである。そしてこの種装置に求めら
れる重要な特性としては、ローラ本体の表面を経時的に
常に一定で安定した温度に維持、制御することが挙げら
れる。
このため通常は、ローラ本体の表面温度を測定し、そ
の測定値と目標値と比較し、その偏差に応じて誘導コイ
ルに供給する交流電力を制御することによって、前記表
面温度を一定に制御するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかし前記したように、ジュール熱の発生部位はロー
ラ本体の内周壁面付近に集中しているので、その熱がロ
ーラ本体の半径方向に伝導することによって、初めてロ
ーラ本体の表面の温度が高くなる。
この熱伝導に或る時間が必要であり、この時間はロー
ラ本体の肉厚が厚い程、或いはローラ本体を構成してい
る材料の熱伝導率が低い程、長くなる。これが表面温度
の制御遅れとなり、表面温度の安定維持に大きな障害と
なっている。
これを解決するためには、ローラ本体として、その肉
厚をできるだけ薄くすればよいが、このようにすればロ
ーラ本体の剛性が低下するため、好ましくない。
また高い熱伝導率を有する材料でローラ本体を構成す
ればよいが、ローラ本体の硬度が或る一定値以上に確保
しなければならない場合には、その使用材料に制限が与
えられるようになる。
この発明は、ローラ本体の剛性を低下させることな
く、ローラ本体の周壁における発熱分布が、外周壁付近
で高くなるようにし、これによってローラ本体の表面温
度の制御遅れを改善することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、非磁性体からなり、内部に誘導発熱機構
を具備してなる回転自在のローラ本体の周壁に、前記ロ
ーラ本体の内周面で開口し、前記ローラ本体の半径方向
に沿う深さを有し、かつ前記ローラ本体の軸心方向に延
びるスリットを、前記ローラ本体の円周方向に沿って複
数設けたことを特徴とする。
(作用) ロール本体がステンレス鋼のような非磁性材料で構成
されているので、電流浸透深さは、従来のような磁性材
料で構成したものに比較して大巾に大きな値となり、こ
れによってローラ本体の外周壁付近まで誘導発熱領域は
拡大する。
因に炭素鋼とステンレス鋼との電流浸透深さの一般値
を示すと、次の表のようになる。
またローラ本体の内周壁面に複数のスリットを、ロー
ラ本体の円周方向に沿って設けてあるので、その円周方
向に沿って流れる誘導電流は、このスリットを避けるよ
うに、外周壁寄りにより多く流れるようになる。これに
よってもローラ本体の外周壁付近まで誘導発熱領域が拡
大する。
また内部の誘導発熱機構の占める体積を同一とし、ロ
ール本体の寸法を大きくすることなく、ローラの発熱容
量を増やしたい場合には、一般に電源周波数を高くし、
これと比例的に印加電圧を増大するという方法が常套手
段である。
しかし電源周波数を高くすると、上表から明らかなよ
うに電流浸透深さが小さくなってしまう。このことは前
述した通り、ジュール熱の発生部位がローラ本体の内周
壁面付近に、より集中することになり、ローラ本体の表
面の温度の制御遅れが増大してしまう結果となる。
これに対し、ローラ本体の軸心方向に延びるスリット
を設けることにより、ローラの円周方向に流れようとす
る誘導電流は、このスリットを避けるように外周寄りに
流れるようになり、ジュール熱が発生する部位が外周寄
りに導かれるという作用を奏する。
(実施例) この発明の実施例を図によって説明する。1はローラ
で、内部を中空としたローラ本体2と、その両端に一体
的に連なる駆動軸3とからなる。駆動軸3は架台4に軸
受5を介して回転自在に支持されている。駆動軸3は適
当な回転駆動源によって回転されるようになっている。
ローラ本体2の内部には、誘導発熱機構6が設けられ
てある。たとえばこの誘導発熱機構6は、具体的には鉄
心7と、これに巻回されてある誘導コイル8とによって
構成されてある。
誘導発熱機構6を構成する鉄心7は、駆動軸3内に軸
受8を介して挿通されてある支持軸9に支持されてあ
る。
誘導コイル8に交流電圧を印加すると、ローラ本体2
の軸心方向に交番磁束が誘起し、この交番磁束によって
周壁10にその円周方向に沿って交流電流が誘起される。
この電流によってジュール熱が発生し、周壁10が発熱す
る。
従来においては、電流浸透深さが浅いことによって、
この交流電流は周壁10の内周壁面側に集中していたこと
は、既に述べたとおりである。
この発明にしたがい、ローラ本体2を非磁性材料、た
とえばステンレス鋼によって構成してある。またこのロ
ーラ本体2の周壁には、ローラ本体2の内周面11で開口
し、ローラ本体2の半径方向に沿って深さを有するスリ
ット12が形成してある。このスリット11はローラ本体2
の軸心方向に延びており、かつローラ本体2の円周方向
に沿って複数設けてある。
ローラ本体2が非磁性材料であるステンレス鋼によっ
て構成されてあるため、従来のような炭素鋼を使用した
ものに比較して、電流浸透深さが深くなり、ローラ本体
2の外周壁側まで誘導電流が流れるようになる。
そしてこのような誘導電流がローラ本体2の周壁10を
その円周方向に沿って流れるとき、スリット12を避ける
ように、すなわち第2図に示す誘導電流Iのように、ロ
ーラ本体2の外周壁側に近接して流れる。
これらのためローラ本体2の周壁10の外周壁側に、多
くのジュール熱が発生するようになる。したがってこの
熱がローラ本体2の表面に伝導するのに要する時間は大
巾に短縮され、ローラ本体2の表面温度の制御遅れが改
善される。
なおこの種ローラにおいて、ローラ本体2の周壁10に
ジャケット室を設けることがあるが、その必要があると
きは、第3図に示すように隣合うスリット12の間に、ロ
ーラ本体2の軸心方向に延びる孔13を複数設け、各孔13
内に気液2相の熱媒体14を減圧封入することによって、
この孔13をジャケット室として使用すればよい。
或いは第4図に示すように、スリット12の先端に孔15
を、ローラ本体2の軸心方向に設け、この孔15に、内部
に気液2相の熱媒体14を減圧封入したヒートパイプ16を
挿入するようにしてもよい。
この場合、ヒートパイプ16によってスリット12の先
端、および孔15の内面が電気的に短絡されないように、
ヒートパイプ16の外周を電気的な絶縁処理を施しておく
とよい。
なお従来において、ローラ本体の内周に溝を設けた構
成に類するものが別途提案されている。その例を示した
のが第5図、第6図である。
これらはローラ本体2の周壁内部に、ジャケット室を
形成するために、このローラ本体2を、内筒ローラ部21
と外筒ローラ部22とにより構成し、両ローラ部21、22間
に形成した室23をジャケット室とし、ここに熱媒体14を
封入している。そして外筒ローラ部22の内周面に複数の
凹凸部24を形成している。
このような構成によれば、内筒ローラ部21が誘導発熱
して高温となり、これに付着している熱媒体を気化す
る。気化された熱媒体は外筒ローラ部22の凹凸部24に付
着し、ここで冷却されて液化する。このとき放出される
熱によって外筒ローラ部22の温度が上昇する。
この場合、電流浸透深さは内筒ローラ部21の厚さの中
にあるため、凹凸部24の存在によって、誘導電流を外筒
ローラ部22の外周側に導く作用は、殆ど起らない。
(発明の効果) 以上詳述したようにこの発明によれば、ローラ本体の
剛性を特に低下させることなく、ローラ本体の周壁内部
における誘導電流を、その外周壁側に導くことができる
ようになり、これによって表面温度の制御遅れを大巾に
改善することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す断面図、第2図は第1
図の横断面図、第3図、第4図はこの発明の他の実施例
を示すローラ本体の部分断面図、第5図、第6図は従来
例のローラ本体の部分断面図である。 1…ローラ、2…ローラ本体、6…誘導発熱機構、10…
周壁、11…内周面、12…スリット、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性体からなり、内部に誘導発熱機構を
    具備してなる回転自在のローラ本体の周壁に、前記ロー
    ラ本体の内周面で開口し、前記ローラ本体の半径方向に
    沿う深さを有し、かつ前記ローラ本体の軸心方向に延び
    るスリットを、前記ローラ本体の円周方向に沿って複数
    設けてなる誘導発熱ローラ装置。
JP11220390A 1990-04-27 1990-04-27 誘導発熱ローラ装置 Expired - Lifetime JP2741279B2 (ja)

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