JP2735737B2 - ジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法 - Google Patents

ジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジ炭酸ジアルキルエス
テルを工業的に有利に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジ炭酸ジアルキルエステルは、ペプチド
化学におけるアミノ酸のアミノ基保護剤として重要な化
合物である。従来、ジ炭酸ジアルキルエステルの合成法
としては、炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩と酸ハ
ロゲン化物とを反応させる方法が知られている。反応に
より得られた反応混合物は、微細な副生塩の結晶を含有
している。このために、これら副生塩を除去する手段と
して、通常、水洗による方法(チェコスロバキア特許第
257,157号明細書)が採用されている。そして、
その後、蒸留することにより目的とするジ炭酸ジアルキ
ルエステルが得られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ジ炭酸
ジアルキルエステルを収率よく合成するために上記技術
を追試したところ、生成したジ炭酸ジアルキルエステル
が蒸留により分解し、十分な収率でジ炭酸ジアルキルエ
ステルを得ることができなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ジ炭酸ジ
アルキルエステルの蒸留精製を工業的に有利に実施する
方法を鋭意検討した結果、ジ炭酸ジアルキルエステルの
蒸留前の水洗において、水洗後の水層のpHが酸性側に
片寄り、また、水洗後の水層の電気伝導度が非常に高い
値を示すことを見いだした。この知見に基づいて、水洗
後の水層のpHと電気伝導度が特定範囲となるまで水洗
を行うことにより、ジ炭酸ジアルキルエステルの蒸留に
よる分解を低く抑え、蒸留収率を著しく向上させ得るこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は炭酸アルキルエステルアル
カリ金属塩と酸ハロゲン化物とを反応させて得たジ炭酸
ジアルキルエステルを含む反応混合物を水洗の後蒸留
し、高純度のジ炭酸ジアルキルエステルを取得する方法
において、前記反応混合物を、水洗に使用した後の水の
pHが4.5〜7.0であり、かつ電気伝導度が水洗に
使用する前の水の電気伝導度〜200μSとなるまで水
洗した後、乾燥させることなく蒸留することを特徴とす
るジ炭酸ジアルキルエステルの製造方法である。
【0006】本発明において、水洗に供される反応液
は、炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩と酸ハロゲン
化物とを反応させて得られる。炭酸アルキルエステルア
ルカリ金属塩としては、ナトリウム炭酸−t−ブチル、
カリウム炭酸−t−ブチル、ナトリウム炭酸プロピル、
ナトリウム炭酸エチル、ナトリウム炭酸メチル等をあげ
ることができる。
【0007】炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩は、
対応するアルカリ金属アルコキシドと二酸化炭素とを反
応させて得られるが、その反応後に公知の方法によって
単離してもよく、場合によってはそのまま単離すること
なく上記の反応に用いることもできる。
【0008】本発明における酸ハロゲン化物は、公知の
ものが何等制限なく用いられるが、芳香族スルホニルハ
ライドが高収率で目的化合物を得るため、好適に用いら
れる。上記の芳香族スルホニルハライドは、芳香環にハ
ロゲノスルホン基が結合した公知の化合物が何ら制限な
く用いられる。特に、本発明においては、下記式
【0009】
【化1】
【0010】(但し、R1及びR2は、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基であり、Xはハロゲン原子であ
る。)で示される芳香族スルホニルハライドが好適に用
いられる。
【0011】本発明において好適に使用し得る芳香族ス
ルホニルハライドを具体的に例示すると、次のとおりで
ある。ベンゼンスルホニルクロライド、p−トルエンス
ルホニルクロライド、2,4−ジメチルベンゼンスルホ
ニルクロライド、p−クロロベンゼンスルホニルクロラ
イド、2,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロライ
ド、ベンゼンスルホニルブロマイド、p−トルエンスル
ホニルブロマイド、p−クロロベンゼンスルホニルブロ
マイド等を挙げることができる。
【0012】上記の炭酸アルキルエステルアルカリ金属
塩に対する酸ハロゲン化物の量は、炭酸アルキルエステ
ルアルカリ金属塩2分子からジ炭酸ジアルキルエステル
1分子が生成するため、通常は、炭酸アルキルエステル
アルカリ金属塩1モルに対して0.3〜0.5モルの範
囲で選ばれる。
【0013】上記の反応においては、反応を進行させる
ために触媒を使用することが好ましい。触媒としては公
知のものが何等制限なく使用できるが、脂肪族3級アミ
ン、またはアルキレン基を介して窒素原子に芳香環が結
合した芳香族3級アミンが高収率で目的化合物を得るた
め、好適に用いられる。特に、本発明においては下記式
【0014】
【化2】
【0015】(ただし、R3及びR4は、同種または異種
のアルキル基であり、R5はアルキレン基であり、Yは
水素原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール
基、または
【0016】
【化3】
【0017】(ただし、R6及びR7は、水素原子または
アルキル基であり、少なくとも一方はアルキル基であ
り、ZはO,Sまたは>N−R8(但し、R8は水素原子
またはアルキル基である。)であり、nは1以上の整数
であり、mは0または1である。)で示される化合物を
好適に採用することができる。
【0018】本発明において好適に使用し得る脂肪族3
級アミン、またはアルキレン基を介して窒素原子に芳香
環が結合した芳香族3級アミンを具体的に例示すると、
トリメチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、
N,N−ジエチルベンジルアミン、N,N,N′,N′
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′N′−
テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,
N′N′−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、
N,N,N′N′−テトラエチル−1,3−プロパンジ
アミン、N,N,N′N′−テトラエチル−1,6−ヘ
キサンジアミン、N,N,N′N′−テトラメチル−
1,4−ブタンジアミン、N,N,N′N′−テトラメ
チル−1,3−ブタンジアミン、ビス−[2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチル]エーテル、ビス−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]エーテル、ビス
−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]スルフィ
ド、ビス−[2−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]
スルフィド、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルエ
チルエーテル、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル
エチルスルフィド、ビス−[2−(N,N−ジメチルア
ミノ)エチル]メチルアミン等を挙げることができる。
【0019】前記一般式で示される脂肪族3級アミンま
たはアルキレン基を介して窒素原子に芳香環が結合した
芳香族3級アミンの中でも、Yがアリール基または
【0020】
【化4】
【0021】(但し、R6及びR7は、水素原子またはア
ルキル基であり、少なくとも一方はアルキル基であ
る。)である化合物を用いた場合は、目的化合物の収率
が特に高いため、本発明において好適に用いられる。
【0022】上記の脂肪族3級アミンまたはアルキレン
基を介して窒素原子に芳香環が結合した芳香族3級アミ
ンの使用量は、特に制限されるものではないが、十分な
反応速度を得るために、炭酸アルキルエステルアルカリ
金属塩に対して0.01〜20モル%、さらには0.0
5〜10モル%の範囲であることが望ましい。
【0023】本反応では、反応液の分散性を良くするた
めに炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩の濃度が3〜
60重量%となるように溶媒で希釈することが望まし
い。本反応に用いられる溶媒は特に限定はされず、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;1,
4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;
アセトニトリル、メチルピロリドン、N,N−ジメチル
ホルムアミド等が使用される。また、原料である炭酸ア
ルキルエステルアルカリ金属塩中のアルキル基に対応す
るアルコールも使用することができる。これらの有機溶
媒は単一で使用してもよく、また、2種類以上の混合溶
媒で使用しても全く差し支えない。
【0024】本反応における反応温度は特に限定されな
いが、あまり温度が低いと反応速度が小さくなり、温度
が高いと原料及び目的化合物の分解が生じるため、通常
0〜100℃、好ましくは20〜80℃で行なうのが好
ましい。
【0025】反応は、常圧、加圧、減圧のいずれでも実
施可能であり、特に炭酸ガスの加圧下で反応を実施する
ことが、目的化合物が高収率となるために好ましい。反
応に要する時間は、反応温度、溶媒の種類によっても異
なるが、通常は0.1〜30時間の反応で十分である。
【0026】このようにして、水洗に供するジ炭酸ジア
ルキルエステルを含有した反応液を製造することができ
る。
【0027】得られた反応液はまず副生塩を除く処理が
なされる。副生塩を除く方法としては特に制限されず、
溶媒抽出による方法、ろ過による方法、イオン交換膜等
により脱塩する方法、水洗による方法が挙げられる。水
洗による方法においては、引き続き実施する水洗後の水
のpHおよび電気伝導度を特定範囲に調整する処理と兼
ねて実施してもよい。この場合、向流分配により連続し
て水洗してもよい。
【0028】本発明に於いては、水洗に使用した後の水
のpHが4.5〜7.0、好ましくは4.7〜6.8、
かつ、電気伝導度が水洗に使用する前の水の電気伝導度
〜200μS、好ましくは、水洗に使用する前の水の電
気伝導度〜180μSとなるまで水洗を実施することが
必要である。
【0029】pHおよび電気伝導度を特定範囲に調整す
る方法として、水洗後の水のpHおよび電気伝導度が上
記した特定範囲となるまで水洗を繰り返し実施する方
法、水洗を行った後の水のpHが4.5未満の場合は、
次にアルカリ性水溶液で洗浄した後、さらに水洗を行っ
てpHおよび電気伝導度を上記特定範囲に調整する方
法、水洗を行った後の水のpHが7.0を超える場合
は、次に酸性水溶液で洗浄した後、さらに水洗を行って
pHおよび電気伝導度を特定範囲に調整する方法等が好
適に採用される。
【0030】上記の水洗後の水のpHを調整するために
使用されるアルカリ性水溶液は特に制限されないが、炭
酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム
等の水溶液が例示される。濃度があまりに濃いと経済的
でないので、pH8〜12の範囲が好ましい。また、塩
基性陰イオン交換樹脂も用いることができる。
【0031】また、酸性水溶液は特に制限されないが、
クエン酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、酢
酸、塩酸、硫酸等の水溶液が例示される。酸の濃度があ
まりに濃いと経済的でないので、pH2〜4の範囲が好
ましい。また、酸性陽イオン交換樹脂も用いることがで
きる。
【0032】使用する水およびアルカリ性水溶液、酸性
水溶液の量は特に制限されないが、通常、反応に使用す
る炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩1モルに対し
て、50〜2000mLの範囲で使用される。
【0033】本発明に用いられる水は、通常の上水道の
水でなんら差し支えなく、一般にはpH5.8〜8.
6、電気伝導度が100μS以下の水が使用される。こ
のようにして水洗を実施し、pHおよび電気伝導度を調
整した後、蒸留が行われる。
【0034】本発明においては、水洗後の蒸留精製の方
法は公知の方法を何等制限なく採用することができる。
例えば、回分式、連続式のいずれの蒸留方法でも実施可
能である。通常、溶媒を留去した後、微量の低沸成分を
留去してさらに濃縮し、主成分であるジ炭酸ジアルキル
エステルを留去することによって、高純度のジ炭酸ジア
ルキルエステルが得られる。
【0035】蒸留温度は、あまりに高いとジ炭酸ジアル
キルエステルの分解量が増加し、また、あまりに低いと
高真空が必要となるので、通常、30〜150℃、好ま
しくは、30〜100℃で実施される。真空度は、あま
りに低いとジ炭酸ジアルキルエステルの沸点が高くな
り、ジ炭酸ジアルキルエステルの分解量が増加し、ま
た、あまりに高いと減圧装置が過大となるので、通常、
0.1〜20mmHgの範囲で実施される。
【0036】このようにして、高純度のジ炭酸ジアルキ
ルエステルを収率よく製造することができる。
【0037】
【効果】本発明によれば簡便な方法で、水洗後の乾燥工
程を省略し、高純度のジ炭酸ジアルキルエステルを収率
よく製造することが可能となり工業的に極めて有用であ
る。
【0038】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0039】実施例1 撹はん機、温度計、ガス導入管をそなえたステンレス製
反応器に、ナトリウム炭酸−t−ブチル2100gをト
ルエン6680mLに分散させ、N,N,N′,N′−
テトラメチルエチレンジアミン17.4g、N,N−ジ
メチルホルムアミド782.6g、p−トルエンスルホ
ニルクロライド1329.8gを加え、1Kg/cm2
・GでCO2を圧入し、40〜45℃の温度で8時間反
応させた。反応後、6680mlの水を加え、析出して
いた結晶を溶解させ、トルエン層と水層を分離した。ト
ルエン層はさらに2230mLの水を使用し、pHおよ
び電気伝導度を測定しながら水洗を繰り返した。3回水
洗後、水洗に使用した後の水層のpHは5.75、電気
伝導度は89μS(水洗に使用する前の水;pH6.9
5、74μS)であった。
【0040】水洗が終了したトルエン層中のジ炭酸ジ−
t−ブチルを定量すると、1400.0g(収率85.
5%)であった。このトルエン層を減圧濃縮してトルエ
ンを除去し、さらに、単蒸留装置を使用して、表1に示
す条件で16時間かけてジ炭酸ジ−t−ブチルを留出さ
せた。留出回収したジ炭酸ジ−t−ブチルについて純度
および蒸留収率を求め、さらに塔底に残るジ炭酸ジ−t
−ブチルも含めて、ジ炭酸ジ−t−ブチルの分解率を求
めたところ、表1に示す結果を得た。
【0041】実施例2 実施例1と同様に反応および副生塩の除去を行った後、
トルエン層はさらに2230mLの水を使用し、水洗を
行った。水洗に使用した後の水層のpHは7.10、電
気伝導度は488μS(水洗に使用する前の水;pH
6.95、74μS)であった。次に、5%クエン酸水
溶液2230mLを使用して洗浄した後、トルエン層は
さらに2230mLの水を使用し、pHおよび電気伝導
度を測定しながら水洗を繰り返した。2回水洗後水洗に
使用した後の水層のpHは5.25、電気伝導度は95
μSであった。
【0042】水洗が終了したトルエン層中のジ炭酸ジ−
t−ブチルを定量すると、1389.7g(収率84.
9%)であった。このトルエン層を減圧濃縮してトルエ
ンを除去し、さらに、単蒸留装置を使用して、実施例1
と同様にして表1に示す結果を得た。
【0043】実施例3 撹はん機、温度計、ガス導入管をそなえたガラス製反応
器に、ナトリウム炭酸−t−ブチル17.85kgをト
ルエン128Lに分散させ、これに20℃で激しく撹は
んしながらN,N−ジメチルホルムアミド12.04k
g中に塩化トリエチルベンジルアンモニウム127.5
gを溶解した溶液を、次に1時間かけてトルエン34L
に溶解したp−トルエンスルホニルクロライド9.72
kgの溶液を添加した。添加後同温度で6時間撹はんを
継続した。反応後、56.8Lの水を加え、析出してい
た結晶を溶解させ、トルエン層と水層を分離した。トル
エン層はさらに19.0Lの水を使用し、pHおよび電
気伝導度を測定しながら水洗を繰り返した。2回水洗後
水洗に使用した後の水層のpHは2.30、電気伝導度
は3.90mS(水洗に使用する前の水;pH6.9
5、74μS)であった。
【0044】次に5%炭酸水素ナトリウム水溶液19.
0Lを使用して洗浄した後、トルエン層はさらに19.
0Lの水を使用し、pHおよび電気伝導度を測定しなが
ら水洗を繰り返した。2回水洗後水洗に使用した後の水
層のpHは5.50、電気伝導度は105μSであっ
た。水洗が終了したトルエン層中のジ炭酸ジ−t−ブチ
ルを定量すると、1375g(収率9.9%)であっ
た。このトルエン層を減圧濃縮してトルエンを除去し、
さらに、単蒸留装置を使用して、実施例1と同様にして
表1に示す結果を得た。
【0045】実施例4 実施例1と同様に実施して、水洗が終了したトルエン層
を得た。このトルエン層を減圧濃縮してトルエンを除去
し、さらに、薄膜蒸留装置を使用して、表1に示す条件
でジ炭酸ジ−t−ブチルを留出させた。結果を表1に示
した。
【0046】比較例1 実施例2と同様に反応および副生塩の除去を行った後、
トルエン層はさらに2230mLの水を使用し、水洗を
行った。水洗に使用した後の水層のpHは7.10、電
気伝導度は488μS(水洗に使用する前の水;pH
6.95、74μS)であった。この状態でトルエン層
中のジ炭酸ジ−t−ブチルを定量すると、1400.0
g(収率85.5%)であった。このトルエン層を減圧
濃縮してトルエンを除去し、さらに、単蒸留装置を使用
して、実施例1と同様にして表1に示す結果を得た。
【0047】比較例2 実施例3と同様に反応を行った後、42.5Lの水で3
回洗浄し、3回水洗後水洗に使用した後の水層のpHは
2.32、電気伝導度は3950μS(水洗に使用する
前の水;pH6.95、74μS)であった。この状態
でトルエン層中のジ炭酸ジ−t−ブチルを定量すると1
377g(収率9.9%)であった。このトルエン層を
減圧濃縮してトルエンを除去し、さらに、単蒸留装置を
使用して、実施例1と同様にして表1に示す結果を得
た。
【0048】
【表1】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸アルキルエステルアルカリ金属塩と
    酸ハロゲン化物とを反応させて得たジ炭酸ジアルキルエ
    ステルを含む反応混合物を水洗の後蒸留し、高純度のジ
    炭酸ジアルキルエステルを取得する方法において、前記
    反応混合物を、水洗に使用した後の水のpHが4.5〜
    7.0であり、かつ電気伝導度が水洗に使用する前の水
    の電気伝導度〜200μSとなるまで水洗した後、乾燥
    させることなく蒸留することを特徴とするジ炭酸ジアル
    キルエステルの製造方法。
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