JP2735493B2 - ゴルフクラブのラージサイズ中空メタルヘッド - Google Patents

ゴルフクラブのラージサイズ中空メタルヘッド

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JP2735493B2
JP2735493B2 JP6283521A JP28352194A JP2735493B2 JP 2735493 B2 JP2735493 B2 JP 2735493B2 JP 6283521 A JP6283521 A JP 6283521A JP 28352194 A JP28352194 A JP 28352194A JP 2735493 B2 JP2735493 B2 JP 2735493B2
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    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B53/00Golf clubs
    • A63B53/04Heads
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B2225/00Miscellaneous features of sport apparatus, devices or equipment
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは、ゴルフクラブ
の中空メタルヘッド(メタルウッド)において、打球時
の正確度を向上させるために、ヘッド重量を増大させる
ことなくヘッドサイズを大形化することに関するもので
ある。本発明は更に、打球時に正面壁部(フェイス)の
首振りが発生しにくく、打球時の衝撃波を上壁部、底壁
部(ソール)、及び後壁部で吸収できるように、大形ヘ
ッドを形成することに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゴルフ
クラブのヘッドのうちでも、特に大形で特に肉厚を薄く
したメタルヘッドには、その金属製の壁部にひび割れや
座屈が発生するという問題や、ボールのインパクトの瞬
間に発生する正面壁部(フェイス)の首振りが大きいと
いう問題がある。そのため、インパクトの瞬間にフェイ
スから周りへ伝わる衝撃波を適当に導き、または遮断
し、或いは拡散させたり適当に変化させたりすることが
できる一方で、壁部の肉厚を薄いままに保てるような、
メタルヘッドのための改良した構造ないし形状を提供す
ることが求められている。
【0003】更に、この種のゴルフクラブヘッドでは、
肉厚の薄い壁部やソールプレートの強度を増大させるこ
とや、打球時に底壁部(ソール)に作用する引き摺り力
を小さくすることも求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の主たる目的の1
つは、以上の問題ないし欠点を解決ないし克服すること
にある。基本的には、本発明に係る改良したゴルフクラ
ブヘッドは、ボールを打つための正面壁部、底壁部、そ
れに、互いに離隔したトウ壁部及びヒール壁部を備えて
おり、その特徴とするところは、前記底壁部に、浅く窪
ませた2つの凹部が形成されており、それら2つの凹部
のうちの一方の凹部は前記ヒール部に近い位置に、他方
の凹部は前記トウ部に近い位置に形成されており、それ
ら2つの凹部は前記正面壁部から後方へ離隔して形成さ
れており、前記一方の凹部は略々前記ヒール部へ向かっ
て膨出した円弧形の周縁部を有しており、前記他方の凹
部は略々前記トウ部へ向かって膨出した周縁部を有して
いることにある。
【0005】前記2つの凹部は、一般的には、上方へ浅
く皿状に窪ませた下向き面を備えたものである。それら
下向き面は、前後方向に凹面を成していると共に、ヒー
ル−トウ方向にも凹面を成している。
【0006】本発明の更なる目的は、前記底壁部に正対
する方向から見たときの外周輪郭線が、該ゴルフクラブ
ヘッドの前記トウ部及びヘッド背面では、浅く窪ませた
前記2つの皿状凹部のうちの前記他方の皿状凹部から大
きな間隔をもって離隔しているゴルフクラブヘッドを提
供することにある。以下に示すように、前記トウ部にお
ける前記外周輪郭線と前記他方の凹部との間の間隔は、
一般的には、少なくとも8分の5インチ(約16mm)と
し、前記ヘッド背面における前記外周輪郭線と前記他方
の凹部との間の間隔は、少なくとも約1インチ(約25
mm)とするようにしている。これらの大きな間隔は、ヘ
ッドの壁部の湾曲した斜面によって画成されており、こ
のことは、ヘッドの壁部の強度増大に寄与しており、こ
れによってヘッドの大形化が可能になっている。
【0007】本発明の更なる目的は、前記底壁部に正対
する方向から見たときの、前記外周輪郭線が包含する領
域の面積をA、前記2つの皿状凹部と突条部と面取形状
面とが画成する領域の面積をBとするときに、A>1.
6B、となるゴルフクラブヘッドを提供することにあ
る。一般的には、AとBの関係を表わす式が、1.7<
A/B<2.0、となるようにしている。
【0008】本発明の更なる目的は、ライの悪いゴルフ
ボールをターフから「掘り出す」ようにして打ち出すこ
とを助ける、底壁部の局在構造を提供することにある。
【0009】本発明の更なる目的は、前記底壁部が面取
形状面を備えており、該面取形状面が前記2つの局在凹
部の後部領域どうしの間において中央の突条部の後部領
域を超えて更に先まで、後方上方へ延出する角度をもっ
て延展していることを特徴とするゴルフクラブヘッドを
提供することにある。この面取形状面は、後に明らかに
するように、前記2つの皿状凹部の周縁部に連なるよう
にしても良い。この面取形状面は、前記底壁部に正対す
る方向から見たときに、該ゴルフクラブヘッドの後縁部
から少なくとも4分の3インチ(約19mm)離隔してい
るようにするのが良い。
【0010】本発明の更なる目的は、その一部分がソー
ルプレートによって画成されている底壁部を提供するこ
とにあり、このソールプレートは、その周縁部が、前記
正面壁部の後方に前記底壁部によって画成されている開
口の境界縁部に接合されており、それによってこのソー
ルプレートがその開口を閉塞しており、また、前記中央
の突条部及び前記2つの皿状凹部もそれらの一部分がこ
のソーププレートによって画成されるようにしたソール
プレートである。この点に関し、このソールプレート
は、一般的には、浅く窪ませた前記2つの皿状凹部の大
部分の領域を画成するようにしたものである。更に、前
記ゴルフクラブヘッドの前記殻状体の本体部が、シャフ
トを支持する管状構造部と一体にした剛性を高める底壁
部コーナープレート部を画成しているようにしても良
く、その場合には、前記ソールプレートを該コーナープ
レート部にも接合し、更に、該コーナープレート部が、
浅く窪ませた前記2つの凹部のうちのゴルフクラブヘッ
ドのヒール部に近い方の凹部である、前記一方の凹部の
一部分を併せて形成するようにしても良い。
【0011】本発明の更なる目的は、第1群の、細い、
金属製の、衝撃波分散用の、複数本の樹枝状リブを提供
することにあり、この第1群の複数本の樹枝状リブは、
前記正面壁部から略々後方へ、前記殻状体の前記上壁部
の下面に沿って該下面と一体に延在しており、また、浅
く窪ませた前記2つの凹部の方へ向かって浮き出させて
ある樹枝状リブである。尚、前記底壁部の前記2つの凹
部を画成している部分は、それら樹枝状リブの方へ膨出
するように上方へ窪ませてある。
【0012】更には、前記上壁部と一体で互いに離隔し
ている第2群の複数本の樹枝状リブを備えるようにして
も良く、この第2群の複数本の樹枝状リブは、略々後方
へ延在して、前記殻状体で画成されている前記後壁部と
後方下方で連なっており、それによって、ゴルフボール
が前記正面壁部へインパクトした際に、それら樹枝状リ
ブが後向き荷重を前記上壁部から受け取り、その後向き
荷重を前記後壁部へ伝達するようにしてある樹枝状リブ
である。尚、この第2群の複数本の樹枝状リブもまた、
浅く窪ませた前記2つの凹部へ向かって浮き出させてあ
る。
【0013】以上の樹枝状リブは、ボールのインパクト
によって発生する衝撃を、伝達し、分散し、減衰させ、
分配することによって、前記正面壁部と前記上壁部との
間の接続部に生じる衝撃波の集中を緩和するものであ
る。例えば、クラブヘッド速度が100マイル/時(約
160km/時)のドライバーの場合、衝撃波は、クラブ
ヘッドがゴルフボールに高速でインパクトする瞬間に発
生して、そのインパクトから約2分の1ミリ秒が過ぎた
ときには既にクラブヘッドから消失している。更に、前
記ソールプレートの壁部を皿形の形状にしたことによっ
ても、衝撃荷重を伝達するための構造の強度が増大して
いる。
【0014】本発明の更なる目的は、ゴルフクラブヘッ
ドの内部へ向けて下方へ延在させてそこにシャフト挿入
孔を形成したホーゼル構造を提供することにある。この
ホーゼル構造とすることにより、前記正面壁部と、皿形
の形状の前記ソールプレート並びに前記ヒール部との間
の、結合強度を高めると共に、ホーゼル重量を低減する
ことが可能になっており、その低減分の重量は、前述の
樹枝状リブを形成するために使用することができる。こ
の点に関して、本発明では、樹枝状リブ構造を採用して
いない同じ重量のゴルフクラブヘッドと比べて、全体積
のより大きなゴルフクラブヘッドを提供することができ
る。以下に明らかにするように、樹枝状リブ構造を採用
することによって、中空ヘッドの上壁部、トウ壁部、後
壁部、及びヒール壁部の肉厚を薄くすることができる。
【0015】本発明の更なる目的は、(ゴルフクラブの
スイング時に)接触するターフの相対運動をコントロー
ルして、上向きの力を、即ち、ヘッドのスイング時の引
き摺り力を結果的に低減するようにゴルフクラブヘッド
に作用する力を発生させる、ゴルフクラブヘッドの底壁
部を提供することにある。
【0016】本発明の更なる目的は、複数のゴルフクラ
ブヘッドから成るゴルフクラブヘッドセットを提供する
ことにあり、このゴルフクラブヘッドセットにおいて
は、その各ゴルフクラブヘッドが殻状体から成り、該殻
状体が、トウ部、ヒール部、ボールを打つフェイスを画
成している正面壁部、上壁部、及び底壁部を有し、それ
ら複数のゴルフクラブヘッドのボールを打つ夫々のフェ
イスは、鉛直平面に対する角度が夫々に異なっており、
各ゴルフクラブヘッドの前記底壁部は、中央に突条部を
備えており、該底壁部には、浅く窪ませた皿状の、互い
に類似した2つの凹部が形成されており、それら2つの
凹部のうちの一方の凹部は前記突条部と前記ヒール部と
の間に形成され、他方の凹部は前記突条部と前記トウ部
との間に形成されており、それら2つの凹部は前記正面
壁部から後方へ離隔して形成されており、前記一方の凹
部は略々前記ヒール部へ向かって膨出した円弧形の周縁
部を有しており、前記他方の凹部は略々前記トウ部へ向
かって膨出した円弧形の周縁部を有している。各ゴルフ
クラブヘッドの前記凹部の各々は、次のような下向き面
を備えたものとすることができ、その下向き面とは、各
ゴルフクラブヘッドにおいて、 i)トウ−ヒール方向に延展し前記凹部を略々二等分す
る鉛直平面が前記凹部の表面と交わってできる交線が、
下向きに凹の曲線になり、且つ、 ii)ゴルフクラブヘッドの前後方向に延展し前記凹部を
略々二等分する鉛直平面が前記凹部の表面と交わってで
きる交線が、下向きに凹の曲線になる、ことを特徴とす
る下向き面である。
【0017】更に、各ゴルフクラブヘッドの前記2つの
凹部の夫々の形状は、一般的には、前後方向に延展し前
記突条部を略々二等分する鉛直平面に対して互いに同一
の関係を有する形状とするようにしている。更に、各ゴ
ルフクラブヘッドの前記凹部の各々は、次のような下向
き面を備えたものとすることができ、その下向き面と
は、各ゴルフクラブヘッドにおいて、 i)該ゴルフクラブヘッドの前記底壁部がターフと接触
しているときに、該下向き面の後部領域が、該ゴルフク
ラブヘッドの前方スイングの軌跡に対して前方上方へ傾
斜しており、 ii)そのため、該ゴルフクラブヘッドが前記スイング軌
跡に沿って前方へスイングされるときに該下向き面の後
部領域がターフと接触することによって上向きの力が発
生し、その上向きの力が、該ゴルフクラブヘッドの前記
底壁部を、ひいては該ゴルフクラブヘッドを、上方へ押
し上げるようにしてある、ことを特徴とする下向き面で
ある。
【0018】本発明の更なる目的は、各ゴルフクラブヘ
ッドにおいて、その底壁部が、後方へ行くにつれて横に
広がった面(この面は、局所的に平坦な面とすることが
できる)を有するようにし、この面が、前記2つの凹部
の後部領域どうしの間において前記突条部の後部領域を
超えて更に先まで、後方上方へ延出する角度をもって延
展しているようにし、それによって、ゴルフクラブヘッ
ドが円弧を描いて前方へスイングされてターフに接触す
るときの引き摺り力が、小さくなるようにすることにあ
る。この点に関しては、後方へ行くにつれて横に広がっ
た前記面と前記2つの凹部との縁部を、ゴルフクラブヘ
ッドを後方から見たときに上方へ膨出している形状にす
ることによって、案内されるターフとの接触と、前述の
上向きの力の作用とが強化される。更に、各ゴルフクラ
ブヘッドにおいて、実質的に連続した中空の金属製の管
状部が前記殻状体の中をホーゼル部として、該殻状体の
前記上壁部の近傍から該殻状体の前記底壁部の近傍まで
を延在しているようにし、該管状部が、クラブシャフト
を挿入するための孔を備えており、該孔が、浅く窪ませ
た前記2つの皿状凹部のうちの前記一方の凹部に位置を
揃えてあるようにしても良い。
【0019】本発明の更なる目的は、前述のゴルフクラ
ブヘッドセットであって、少なくとも以下に列挙するゴ
ルフクラブヘッドのうちの2つ以上を含んでいるゴルフ
クラブヘッドセットを提供することにある。 a)正面壁部であるフェイスが鉛直方向に対して約9度
の角度で傾斜したメタルウッド、 b)正面壁部であるフェイスが鉛直方向に対して約11
度の角度で傾斜したメタルウッド、 c)2番ウッドであるメタルウッド、 d)4番ウッドであるメタルウッド、 e)5番ウッドであるメタルウッド。
【0020】本発明の更なる目的は、以下のa)とb)
とのいずれか一方の特徴を備えた、複数のゴルフクラブ
ヘッドから成るゴルフクラブヘッドセットを提供するこ
とにある。 a)それら複数のゴルフクラブヘッドのうちの少なくと
も1つのゴルフクラブヘッドの重心を、該ゴルフクラブ
ヘッドを正面から見たときの最下部のヘッド表面から最
上部のヘッド表面までのヘッド高さのうちの下から約4
2%〜約50%の高さに位置付けてあるという特徴。 b)それら複数のゴルフクラブヘッドのうちの少なくと
も2つのゴルフクラブヘッドの各々の重心を、該ゴルフ
クラブヘッドを正面から見たときの最下部のヘッド表面
から最上部のヘッド表面までのヘッド高さのうちの下か
ら約42%〜約50%の高さに位置付けてあるという特
徴。
【0021】本発明の更なる目的は、以上に説明した構
造上の特徴要素と、作用の態様と、使用時における効果
とを組み入れた、改良したゴルフクラブセットとそれを
形成する方法とを提供することにある。
【0022】
【実施例】これより添付図面を参照しつつ、本発明の好
適実施例について説明して行く。図面には本発明の好適
実施例に係るゴルフクラブ10を示した。このゴルフク
ラブ10はシャフト12(図にはその下端部分だけを示
した)を備えており、このシャフト12がヘッド14に
取付けられている。ヘッド14は、クラブ形状でいえば
「ウッド」クラブであるが、その材質は金属製、即ちメ
タル製である。図6〜図9に示すように、ヘッド14
は、中空の金属製の殻状体16から成り、この殻状体1
6には発泡プラスチックの充填材18を充填してある。
この充填材の好ましい材質は、例えばポリウレタンであ
る。
【0023】殻状体16を製作するための好ましい材質
は、例えばチタンやチタン合金等である。殻状体16の
製造方法としては、例えば、当業界では公知の「ロスト
ワックス」鋳造法等を採用することができる。殻状体1
6は、本体部20とソールプレート22とを個別に形成
した後に接合するツーピース構造であり、接合する際に
はソールプレート22の周縁部を本体部20に溶接する
ようにしており、これについては後に詳述する。図6の
溶接個所22a及び22bに注目されたい。
【0024】殻状体16の本体部20は、上面24と、
背面26と、背面26とは反対側のボールを打つ面であ
るフェイス28とを備えている。フェイス28は、鉛直
方向に対して所定の「ピッチ角」をもって傾斜してお
り、このピッチ角の大きさは、クラブの種類と所望のロ
フトの大きさとに左右される。ヘッド14の、シャフト
12に近い側の端部は一般的に「ヒール」30と呼ばれ
ており、このヒール30と反対側の端部は「トウ」32
と呼ばれている。
【0025】図2に示すように、フェイス28は一般的
にヒール30からトウ32へかけて湾曲している。殻状
体16の本体部20は、底部コーナー部34(図10に
示した)を備えており、この底部コーナー部34は、正
面壁部28a及びヒール壁部30aと一体に鋳造して形
成したものであり、ソールプレート22と面一になるよ
うにしてあり、本体部20とソールプレート22とを溶
接によって接合した後には、この底部コーナー部34と
ソールプレート22とで、底面即ちソールが形成され
る。
【0026】次に図6について説明すると、殻状体16
のヒール壁部30aには、実質的に連続した中空の管状
部36が設けられている。管状部36は、上面24に開
口している上側開口38から、底面即ちソールに開口し
ている楕円形の下側開口40まで、殻状体16の本体部
20の前述した底部コーナー部34を通るように延在し
ている。管状部36は、その内径寸法を長さ方向に実質
的に一様にしてあり、その内周壁面の途中に、殻状体1
6の内部へ開口した内部小孔42を形成してある。この
内部小孔42は、ゴルフクラブの製造時に、中空の殻状
体16の内部へ発泡材料18を注入するための注入口と
して使用される。
【0027】管状部36は、シャフト12の下端部分を
挿入したときに、隙間なくきっちりと嵌合する寸法にし
てある。上側開口38には、図6に示すように、丸みを
付けたリップ部43を形成してあり、これによって、シ
ャフト12が上側開口38の口縁部の角に衝突してその
応力によって破損するおそれを大幅に低減している。管
状部36の内周壁面のうち、上側開口38から下方へ延
在している部分には、細かな溝44を刻設するようにし
ても良く、その溝44は、めねじのねじ溝のように連続
した螺旋溝とするのも好ましく、また、同心円状に何段
にも溝を形成した段溝とするのも好ましく、これによっ
て、シャフト12を管状部36の中により良好に接着す
るための「接着剤食い付き部」を形成することができ
る。
【0028】本発明の好適実施例においては、前述のリ
ップ部43は、クラブヘッドのヒール側端部の僅かに突
出した突出部の先端に形成してあり、この突出部の高さ
は、クラブヘッドの上面24の最高点を通る水平面20
0の高さと等しいか、或いはそれよりやや低くなるよう
にしてある。
【0029】シャフト12は、適宜の材質で製作した中
空のチューブである。シャフト12の最も一般的な材質
はスチールであるが、チタンや、カーボン及びボロンの
複合材料も使用される。シャフトをスチール製とした場
合には、腐蝕防止のために、シャフトの外面にクロムメ
ッキを施すのが良い。シャフト12の内部に湿気が侵入
するのを防止するために、シャフトの下端部分に閉塞栓
46を嵌挿するようにしても良い。閉塞栓46は適当な
弾性材料で製作すれば良く、例えばナイロン、エポキ
シ、ポリウレタン、デルリン等の材料を使用することが
できる。また、閉塞栓46がシャフト12から抜け落ち
ないように、シャフトの壁部に環状の凹凸部を設けるよ
うにしても良い。そうした場合には、その環状の凹凸部
が接着剤食い付き部としての機能も果たす。シャフト1
2には、このシャフト12の下端部分の先端52からの
距離が管状部36の長さと略々等しい位置に、位置決め
リング50を接着してあり、この位置決めリング50の
好適な材質は、例えばガラス繊維強化ナイロン等であ
る。
【0030】シャフト12をヘッド14に取付けるに
は、例えば適当なエポキシ接着剤等を使用すれば良く、
このとき、管状部36の内周壁面に形成した前述の段溝
ないしねじ溝44と、シャフト12に形成した前述の凹
凸部とが、接着剤食い付き部としての機能を果たすため
により良い接着状態が得られる(尚、シャフトにメッキ
を施してある場合には、バフをかけることによって、シ
ャフトの下端部分のメッキを先に落としておく)。組立
に際しては、管状部36の上側開口38の、丸みを付け
たリップ部43に位置決めリング50が当接するまで、
シャフト12の下端部分をヘッド14の管状部36中へ
挿入する。このとき、シャフト12の下端部分の先端5
2は、管状部36の下側開口40から僅かに外へ突出す
る。続いてこの先端52の突出した部分を切除した後
に、研磨加工を施して、図6に示したように、先端52
がヘッド14のソールと面一になるように仕上げる。
【0031】以上に説明した構造によれば、ネック即ち
外部へ突出したホーゼルを設けることなく、シャフトを
ヘッドに取付けることができる。従って、ヘッドの質量
の殆ど全てをプレーヤーからボールへのエネルギー伝達
に寄与する「有効質量」にすることができ、達成可能な
クラブヘッド速度の最高限度を低下させるだけの「死
重」を殆ど或いは全くなくすことができる。このよう
に、達成可能なクラブヘッド速度の最高限度を低下させ
ることなくクラブヘッドの有効質量を増大させることが
できることから、プレーヤーからボールへのエネルギ伝
達がより効果的に行なわれ、プレーヤーが何ら努力をせ
ずとも、打球の飛距離が伸びるという結果が得られる。
【0032】更には、外部へ突出したホーゼルをなくし
た替わりに、シャフトの下端部分をヘッドの上端から下
端まで貫通させて、このシャフトの下端部分の先端52
をソールと面一にすることができるようにしている。従
って、外部へ突出したホーゼルをなくしたことによっ
て、シャフトをクラブヘッドのフェイスの上縁と下縁と
の間の領域(この領域は、しばしば「ボール・コントロ
ール・ゾーン」と呼ばれる)の範囲内で、ヘッドの中へ
入れ且つヘッドから外へ出せるようにしている。このよ
うにシャフトの下端部分がコントロール・ゾーンの範囲
内に納まるようにし、また、シャフトがヘッドの殻状体
16の深くまで(例えばヘッドのソールへ貫通するま
で)延在するようにしたため、クラブのフェイスの位置
に関する身体的感覚(いわゆる「ヘッド感覚」)が、格
段に明白に把握できるようになっており、その結果、シ
ョットのコントロールをより正確に行なえ、熟練したプ
レーヤーがボールの「打ち方に小細工を利かす」ことも
容易になっており、更には、ボールがフェイスのどこに
当たった場合でも、ボールがインパクトした手応えをよ
りしっかりと把握することが可能になっている。また、
クラブヘッドの有効質量を増大させたことと、シャフト
12の下端部分をヘッド内部の管状部36に挿入して堅
固に支持するようにしたこととは、更に「ヘッド感覚」
の改善にも貢献している。
【0033】更には、外部へ突出したホーゼルをなくし
たことによって、製造工程上の多くの利点も得られてい
る。例えば、外部へ突出したホーゼルを設けた場合には
そのホーゼルに使われてしまうはず質量を、クラブヘッ
ドの有効質量に寄与し得るようなクラブヘッド部分に配
分することによって、クラブヘッドの全質量を増大させ
ることなく、その有効質量を増大させることができる。
尚、この追加分の質量は、クラブヘッド全体の大きさを
拡大するために使用するのが良い。
【0034】外部へ突出したホーゼルをなくすことによ
って得られる更なる利点として、鋳型内でのクラブヘッ
ドの冷却が、より均一に行なわれるようになるというこ
とがある。比較のために、外部へ突出したホーゼルを備
えたクラブヘッドについて説明すると、そのようなクラ
ブヘッドでは、そのホーゼルと、クラブヘッドの殻状体
のうちのそのホーゼル以外の部分とは、異なった冷却速
度で冷却することになりがちであり、そのために僅かな
反りが発生し、それによって、ロフト、ライ、それにフ
ェイス角が、クラブヘッドごとにばらつくおそれがあ
る。
【0035】本発明の好適実施例に係るゴルフクラブで
は、そのソール形状を図示の形状にしてある。図から明
らかなように、この底壁部(ソール)の特徴を成してい
るのは、中央に突条部60を形成してあるということ、
それに、2つの浅く窪ませた凹部を形成してあるという
ことであり、それら2つの凹部のうちの一方の凹部は突
条部60とヒール部との間に形成され、他方の凹部は突
条部60とトウ部との間に形成されており、それら2つ
の凹部は、それら凹部のどの部分もが正面壁部から後方
へ離隔して形成されており、前記一方の凹部は略々ヒー
ル部へ向かって膨出した円弧形の周縁部を有しており、
前記他方の凹部は略々トウ部へ向かって膨出した円弧形
の周縁部を有しているようにしてある。このような、浅
く上方へ窪ませた2つの皿状凹部の具体例として、図に
は、突条部60とトウ部32との間の参照符号162を
付した凹部と、突条部60とヒール部30との間の参照
符号164を付した凹部とを示してある。
【0036】凹部162の曲線状の周縁部は、参照符号
162a、162b、162c及び162dで表わした
輪になった周縁部経路に沿って延在しており、凹部16
4の周縁部も同様に、参照符号164a、164b、1
64c及び164dで表わした輪になった周縁部経路に
沿って延在しており、これら2つの周縁部経路はいずれ
も、図示の如く底壁部の面上に存在している。凹部16
2、164のいずれについても、その凹部の輪になった
周縁部経路を包含する平面から測ったその凹部の最大深
さは、4分の1インチ(約6mm)以下にするようにして
おり、好ましい深さは、16分の1インチ(約1.5m
m)から16分の3インチ(約4.5mm)までの範囲内
の深さである。これに関しては、図8に示した深さd1
と、図9に示した深さd2 とを参照されたい。この範囲
内の深さにすれば、皿状に窪ませたそれら凹部162、
164の、最も引っ込んだ部分の表面162’及び16
4’が、クラブをストロークしたときに地面とじかに接
触することを、通常は十分に回避することができる。ま
たこれによって、底壁部(ソール)が地面と接触するよ
うなことがあっても、その接触する領域は、中央の突条
部60の最も低い部分と、凹部162、164の周縁部
ないし後方領域とだけに限られ、これについては後に更
に詳しく説明する。
【0037】更に、凹部162、164を形成している
底壁部の領域162’及び164’を、2方向(前後方
向とトウ−ヒール方向)のいずれにおいても上方へ窪ん
だ凹面形状にしてあるために、ボールを打ったときの底
壁部と正面壁部28との間の衝撃荷重の伝達に関するこ
の底壁部の強度及び剛性が増強されている。そのため底
壁部の肉厚を大幅に薄くすることができ、それによって
節約した分の金属材料を「別のところへ回す」ことによ
って、より大きなサイズのヘッドを提供することができ
る。
【0038】更には、底壁部が、後方へ行くにつれて横
に広がった、面取を施したような形状の面である面取形
状面を備えていることにも注意されたい。この面取形状
面は2つの凹部162、164の後部領域どうしの間に
おいて突条部60の後部領域を超えて更に先まで、後方
上方へ延出する角度をもって延展している。
【0039】更に詳しく説明すると、ヘッドの後縁部に
は面取形状面56を形成してあり、この面取形状面56
は、湾曲した縁部56aから上昇して行くように尻上が
りの角度を付けて逃げて行くようにした、略々平坦な部
分であって、ソールの中央寄りに位置しているその湾曲
した縁部56aと、クラブヘッドの背面26とソールプ
レート22とが交わった部分に形成されている後縁部5
8との間を延展している。この面取形状面56の最も低
い部分である、その湾曲した縁部56aは、突条部60
の後縁部へと連なっている。突条部60は、そこから前
方へ、60a及び60bで示した位置へ延在して、その
60a及び60bで示した位置から横幅が広がって行
き、そしてクラブヘッドのフェイス28のU字形の下縁
部28aへ横向きに接続して行く形状にしてある。この
下縁部28aは、ヘッドをスイングしたときにターフへ
アドレスする部分である。
【0040】ヘッドの後縁部の面であるこの面取形状面
56が水平方向に対して成す角度αは、約18°〜25
°にすることが好ましい。これについては図8を参照さ
れたい。この角度αは、クラブの種類とプレーヤーの好
みとに応じて±約5°まで変化させても良い。このヘッ
ド後縁部の面56は、ボールを「フラット」に打ってし
まったときにクラブヘッドがクローズになるのを、即ち
「かぶる」のを最小限に抑えると共に、クラブヘッドの
全体としての空力抵抗を減少させて、スイング時の達成
可能なクラブヘッド速度を大幅に増大させるのに役立っ
ている。
【0041】更に、以上に説明した底壁部の様々な部分
の形状の組合せに関して、正面壁部の後方に、そして皿
状凹部162と164との間に、下方へ膨出した突条部
60の膨出部分が延在しているため、このソール(底壁
部)をターフへ食い込ませる際には、このソールが、タ
ーフをそれら皿状凹部162及び164の領域の方へ押
しのけ、従ってターフをかき分けるようにしながら食い
込んで行く。そのために、ターフへの食い込みの程度
が、このソールの全体としての独特の形状に比例したな
いしは応じた程度までに制限されるという、他に見られ
ない方式の、ターフへの食い込みの制限機能が得られて
いる。正面壁部(フェイス)は、図1及び図2から明ら
かなように、凹部162、164及び突条部60の前方
に位置する部分が、下方へ膨出したU字形となってい
る。突条部60は、前方へ行くに従って、即ち正面壁部
のU字形の部分へ近付くに従って、その横幅が広がって
いることに注意されたい。
【0042】以上によって、「ライが悪い」ゴルフボー
ルにも確実にアプローチすることができるようになって
いる。即ち、クラブをストロークする際に、ターフを液
体であるものと考えて、その液体の表面に、クラブヘッ
ドのソールを滑走させる気持ちでストロークすることに
よって、ボールをターフから「掘り出す」ように打つこ
とができる。ライが普通のゴルフボールでは、「掘り出
す」ように打つ必要はなく、その場合には、この改良し
たソールの下面の形状の「足跡」がターフの上につくよ
うな打ち方をすれば良く、これについては後述する。
【0043】次に、図6、図10及び図11について説
明する。ホーゼルである管状部36は、下方へ向かっ
て、従ってヘッドのヒール部の中空の内部空間の中へ向
かって延伸しており、この管状部36にシャフト12を
挿入できるようにしてある。そのためこのホーゼル36
の重量は、ヒール部の近傍の、正面壁部28の後面の直
後に、換言すれば、正面壁部28の後面により近接した
位置に集中しており、それによって、正面壁部28の、
ボールに打撃力を付与する有効質量に寄与している。更
には、このホーゼル36の円筒形の壁部は、正面壁部、
底壁部、及びヒール壁部の結合部分を補強している。ま
た、前述した、底壁部22のコーナープレート部(底部
コーナー部)34が、このホーゼル36の剛性を増すた
めの補強部である隅肉部34となっていることにも注目
されたい。コーナー部34は更に、底壁部の凹部164
の、皿状に窪ませた部分の一部分をも形成している。ソ
ールプレートを殻状体の本体部20に接合するときに
は、縁部99と縁部99aとを溶接し、また、縁部10
0と縁部100aとを溶接する。これについては図10
及び図11を参照されたい。
【0044】本発明の別の重要な局面として、第1群即
ち第1組の、細い、金属製の、複数本の樹枝状リブを備
えており、それら樹枝状リブが、正面壁部28から略々
後方へ、上壁部24の下面24bに沿ってこの下面24
bと一体に延在しているということがある。これに関し
ては具体例の樹枝状リブ118〜123を参照された
い。それら複数本の樹枝状リブ118〜123は、矢印
120で示した横方向に互いの間に間隔をあけて形成さ
れており、それらの前端118a〜123aが、正面壁
部28と上壁部24との間の接続部分において正面壁部
28に接続している。尚、それら樹枝状リブの、正面壁
部28に接続している部分の横幅を広げるようにしても
良い。以上の構成は、ボールのインパクトによって発生
した衝撃波ないし応力波を正面壁部から上壁部へ分散さ
せて伝達するという機能を果たすものであり、特に、ボ
ールが正面壁部即ちフェイスの高い位置にあたった場合
に、大きな役割を果たす。このことはひいては、薄い金
属製の壁である上壁部24がひび割れや座屈を生じるこ
とを防止するのにも役立っている。尚、それら樹枝状リ
ブは、互いの間に間隔をあけて樹枝のように延出した形
状にしてあり、その間隔は、約2分の1インチ(約1
2.5mm)〜約4分の3インチ(約19mm)にするよう
にしており、それら樹枝状リブの後端どうしは、更に横
方向に次第に離隔するようにしている。
【0045】以上の樹枝状リブ118〜123は、その
鉛直方向の寸法(リブの高さ)d3を、0.050〜
0.070インチ(約1.3〜約1.8mm)の範囲内の
寸法にするようにしており、またそれら樹枝状リブは、
その長手方向のどの位置においても、参照符号125で
示した中心線上ではヘッドの内部へ向かって膨出した凸
面形状、その両側の参照符号126及び127で示した
ところでは凹面形状にしてある(図12参照)。また、
これに関して付言すると、既に触れたように、正面壁部
は、一般的に、その厚さをその他の壁部の厚さよりもは
るかに厚くしてあり、そのため正面壁部は強度が大き
く、インパクト時に大きな衝撃荷重が加わってもひび割
れを発生するようなことはない。
【0046】夫々の壁部の典型的な概略厚さを例示する
ならば、先ず正面壁部は、その最も厚い部分の厚さが
0.120インチ(約3.0mm)である。ソールプレー
トは、正面壁部と接続している部分の近傍で局所的に厚
くすることがあるが、それ以外の部分に限っていえば、
最も厚い部分の厚さが0.050インチ(約1.3mm)
である。また上壁部は、0.030インチ(約0.8m
m)である。これらの厚さ寸法は、標準的なヘッドにお
けるそれら壁部の厚さ寸法より小さいため、ヘッドの全
重量が同じであれば、ヘッド寸法をより大きくすること
ができ、慣性モーメントもより大きくすることができ
る。それによって、フェイスのセンターから外れた位置
でボールを打ってしまったときの「寛容効果」も大きく
なる。スチールより軽いチタンないしチタン合金を材料
としてヘッドを鋳造形成するならば、以上に例示した薄
い厚さのままで、更に大形のヘッドを形成することがで
きる。
【0047】更に、樹枝状リブ118〜123は、それ
らの全長に亙ってヘッドの内面形状に沿わせてあるため
(図13参照)、それら樹枝状リブは上壁部24の広い
範囲に亙って衝撃波を分散させるという機能を果たす。
上壁部24の形状は、中高の形状、即ち上方へ浅く膨出
した形状とすることができる。これらによって、上壁部
24の厚さを薄くすることを可能にしている。
【0048】更に、第2組即ち第2群の、細い、金属製
の、複数本の樹枝状リブを備えており、それら樹枝状リ
ブは、上壁部24の下面に沿ってこの下面と一体に略々
後方へ向かって延在している。第2組の複数本の樹枝状
リブには更に、横方向に延在する1本の樹枝状リブが含
まれており、この横方向樹枝状リブは、第2組の複数本
の樹枝状リブのうちの略々後方へ向かって延在している
複数本の樹枝状リブに接続している。第2組の樹枝状リ
ブは、第1組の樹枝状リブよりも、ヘッドの正面壁部か
ら更に遠く離れた位置に配置されている。第2組の樹枝
状リブのうち、後方へ延在している複数本の樹枝状リブ
は、横方向に互いの間に間隔をあけて樹枝のように延出
した形状にしてある。第2組の樹枝状リブは、その垂直
方向の寸法(リブの高さ)を、0.050〜0.100
インチ(約1.3〜約2.5mm)の範囲内の寸法にする
ようにしている。以上の具体例としては、第1組の樹枝
状リブ118〜123から後方へ離隔した位置に形成し
た1本の横方向樹枝状リブ137と、この横方向樹枝状
リブ137上の夫々に異なった位置から後方へ放射状に
広げて形成した、扇形に配列した5本の樹枝状リブ13
8〜142とを参照されたい。
【0049】樹枝状リブ138〜142は、略々後方へ
向かって延在しており、全体が湾曲した形状のヘッド後
壁部26に連なっている。これら樹枝状リブは、上壁部
24から後向き荷重を受け取ったときに、その後向き荷
重を後壁部26へ伝達するように機能する。これについ
ては図14を参照されたい。
【0050】第2組の樹枝状リブ137〜142も、そ
の形態及び寸法を第1組の樹枝状リブ118〜123と
略々同様にしてあるため、それら第2組の樹枝状リブ
も、第1組の樹枝状リブと略々同様の衝撃波ないし応力
波の伝達及び分散の機能を発揮することができ、そのた
め、肉厚の薄い上壁部24と後壁部26との間の接合部
分146にひび割れや座屈を生じるおそれが大幅に低減
されている。第2組の樹枝状リブ137〜142もま
た、それらの長さ方向に上壁部24の形状に沿わせてあ
り、これについては図14を参照されたい。更に、略々
後方へ向かって樹枝状リブ138〜142の後端部は、
例えば図14に参照符号139aで示したように、後壁
部26の内面に沿って下方前方へ向きを変えて延在して
いる。この構成は、後壁部26の強度を高めており、そ
れによって後壁部26の肉厚を薄くすることを可能にし
ている。
【0051】以上の樹枝状リブは、上方へ皿状に窪ませ
た壁部162’及び164’へ向かって略々突出してお
り、上壁部と底壁部との両方が補強されているため、ボ
ールが正面壁部28の比較的高い部分に当たった場合
も、また、比較的低い部分に当たった場合にも、その衝
撃荷重を良好に後方へ伝達することができる。
【0052】本発明の更に別の重要な局面として、次の
ようなゴルフクラブヘッドを提供するということがあ
り、そのゴルフクラブヘッドは、金属製の殻状体から成
り、その殻状体が、上壁部、底壁部、正面壁部、後壁
部、トウ壁部、及びヒール壁部を画成しており、更に、 a)底壁部が、上方へ皿状に窪ませた壁部領域を有して
おり、 b)上方へ皿状に窪ませたその壁部領域が、下向き傾斜
面手段を備えており、この下向き傾斜面手段は、底壁部
がターフと接触しているときに、ヘッドのスイングの軌
跡に対して前方上方へ傾斜しており、そのため、相対的
に後方へ運動しているターフがこの下向き傾斜面手段に
接触することによって、上向きの力が発生し、その上向
きの力が底壁部を、ひいてはヘッドを、上方へ押し上げ
るように作用し、その結果として引き摺り抵抗力が減少
して、より多くの運動エネルギがボールへ伝達されるよ
うにした、ゴルフクラブヘッドである。
【0053】更に、既述の如く、底壁部には、その中央
部に、略々前後方向に延在する下向きに突出した突条部
60を形成してあるため、皿状に窪ませた壁部領域が、
突条部60の互いに反対側に位置している2つの皿状凹
部領域162及び164から成るという好ましい構成と
なっている。それら2つの凹部領域162、164の各
々は、前述の下向き傾斜面手段の一部分を(それら凹部
領域162、164の後半部分に)画成しており、その
ため前述の押し上げ力は、突条部60の両側において発
生することから、ヘッドに対しては、捩り回転方向に関
してバランスした押し上げ力が作用する。
【0054】尚、以上のようにしてターフをコントロー
ルするこのヘッドの底壁部は、必要とあらば、この底壁
部以外のヘッド部分と一体に鋳造して形成することも可
能である。即ち、底壁部とヘッドのその他の部分とを別
個に形成した後に、底壁部をその他の部分に画成されて
いる開口の後縁部に溶接して接合するという形成方法
は、必ずしも必要なものではない。底壁部を一体に形成
する際には、金属材料を用いるのであれば鋳造法を採用
することができ、非金属材料を用いるのであれば成形法
を採用することができる。
【0055】更に図から明らかなように、各ヘッドの2
つの凹部は、ヘッドの前後方向に延展し突条部60を縦
に二等分する鉛直平面400に関して、互いに略々対称
な形状をしている。これについては図2及び図6を参照
されたい。
【0056】更にこれも図から明らかなように、それら
2つの凹部が備えている夫々の下向き面は、 i)それら凹部の下向き面の夫々の後部領域162d’
及び164d’が、ヘッドの底壁部がターフに接触して
いるときに、ヘッドの前方スイングの軌跡に対して前方
上方へ傾斜しており、 ii)そのため、ヘッドがそのスイング軌跡に沿って前方
へスイングされるときに、それら下向き面の後部領域が
ターフと接触することによって、バランスのとれた上向
きの力が夫々に発生し、それら上向きの力が、ヘッドの
底壁部を、ひいてはヘッドを、上方へ押し上げるように
してある、という特徴を備えたものである。
【0057】底壁部、及び/または、ヘッドのその他の
部分は、金属以外の材料で製作することも可能である
が、ただし、特に大形のラージヘッドを製作するために
は、例えばチタン等の金属材料を用いることが好まし
い。
【0058】本明細書で使用している「ターフ」という
用語は、芝、草、砂、土、泥、等々の、ヘッドの底壁部
と接触してその底壁部によって動かされる可能性のある
もの全てを意味するものと理解されたい。
【0059】これより図5について説明する。凹部16
2並びに164は、それらの後縁部162e’及び16
4e’が、ヘッドを後方から見たときに、上方へ膨出し
た凸形状を成している。平坦な面である面取形状面56
の後縁部56aaも同様に、図5に示したように、上方
へ膨出した凸形状を成しており、この後縁部56aa
は、後縁部162e’と164e’との、略々真ん中に
位置している。これらの凸形状の後縁部162e’、1
64e’、56aaは、図5に示すように、円弧の列を
成して延在しており、隣り合った2つの後縁部の間には
V字形が形成されている。前述の上向きの力は、ベクト
ル190と、ベクトル191とで示したように作用し、
これら上向きの力は、既に述べたように、皿状凹部の表
面のうちの傾斜した後部領域がターフと接触することに
よって発生するものである。ベクトル190とベクトル
191とは、略々上向きであるが傾斜しており、ベクト
ルの頭が互いに近付くように傾いている。
【0060】次に図7について説明する。このヘッドは
更に次の特徴を有する。 i)皿状凹部162及び164は、前後方向に延展し突
条部60を縦に略々二等分する鉛直平面400に対し
て、互いに略々鏡像を成す位置に形成されている。 ii)皿状凹部162の後部領域162d’の次第に幅が
狭くなった末端部分は、傾斜面である面取形状面56に
画成された尖角部210に交わっており、皿状凹部16
4の後部領域164d’の次第に幅が狭くなった末端部
分は、同様に傾斜面である面取形状面56に画成された
尖角部211に交わっている。また、尖角部210及び
211の境界は、面取形状面56がこのヘッドの丸みを
帯びて膨出した底壁部外周部213と交わった部分と、
面取形状面56が突条部60の後端の横幅が広がった領
域と交わった部分とによって画成されており、以上は図
に示す通りである。尖角部210と尖角部211とは、
ヘッドの正面壁部であるフェイス28からの距離が互い
に略々等しく、また、面取形状面56は、2つの皿状凹
部162及び164の夫々の後部領域162’と16
4’との間の中央に位置している。 iii)前述の鉛直平面400は、面取形状面56も略々
二等分しており、従って尖角部210と211とは、こ
の鉛直平面400からの距離が互いに略々等しい位置に
ある。鉛直平面400は更に、ヘッドの後部領域213
aとも交わっている。
【0061】以上の特徴は、先に説明した互いにバラン
スした上向きの力を発生させることにも貢献している。
【0062】再び図2について説明すると、同図から明
らかなように、図示した特に大形のラージメタルヘッド
は、底壁部に正対する方向から見たときの外周輪郭線3
00が、トウ部及びヘッド背面では、浅く窪ませた皿状
凹部162から大きな間隔をもって離隔している。即
ち、図示したように、外周輪郭線300は、ヘッドのト
ウ部では凹部162から間隔S1 をもって離隔してお
り、ヘッドの背面では凹部162から間隔S2 をもって
離隔している。間隔S1 の典型的な寸法は、少なくとも
約8分の5インチ(約16mm)であり、その好ましい寸
法は、例えば約4分の3インチ〜約8分の7インチ(約
19mm〜約22mm)である。また、間隔S2の典型的な
寸法は、少なくとも1インチ(約25mm)であり、その
好ましい寸法は、例えば約1インチ〜約1と8分の3イ
ンチ(約25mm〜約35mm)である。これらの寸法はい
ずれも、図2のように底壁部に正対する方向から見た底
面図における平面距離である。
【0063】ラージサイズのメタルウッドのヘッドで
は、上記の間隔S1 及びS2 を比較的大きくすること
は、肉厚を特に薄くした構造において必要とされる強度
増大に役立つ。なぜならば、それら間隔を大きくするこ
とによって、それら間隔に関係した部分のヘッドの壁部
が、大きく膨出して傾斜した円弧形の領域である「タン
ブルホーム」を備えるようになるからである。間隔S1
に関係した壁部301と、間隔S2 に関係した壁部30
2とを参照されたい。
【0064】更に、図2の方向から見たときの、ヘッド
全体の外周輪郭線300とヘッド後部の面取形状面56
との間の間隔S3 は、図示したような特に大形のラージ
ヘッドの場合で、少なくとも4分の3インチ(約19m
m)にするようにしており、この間隔S3 に関係した部
分のヘッド表面213cは、面取形状面56から輪郭線
300へ向かって、上方外方へ傾斜している。
【0065】更に、図示した特に大形のラージヘッドで
は、図2の方向から見たときの、外周輪郭線300が包
含する領域の面積をAとし、皿状凹部162及び164
と、突条部60と、面取形状面56とが画成する輪郭線
が包含する領域の面積をBとするときに、A>1.6
B、となるようにしている。これは、特に大形のラージ
ヘッドにとっての、1つの重要な特徴を規定したもので
あり、その重要な特徴とは、これに関係した要素16
2、164、60、及び56が、ヘッド全体の外周の寸
法に対して、比較的局在しているということである。上
記のAとBとの関係は、1.7>A/B>2.0、で表
わされる関係となるようにすることが好ましい。肉厚の
薄いヘッドのための強度増強は、タンブルホームの領域
を比較的大きく取ることによって達成されており、これ
は参照符号301、302、213aによって、また更
に、参照符号305及び306によって示したとおりで
ある。典型的なヘッドの寸法を例示すると、図10に示
したTH及びFRの寸法は、例えば次のような寸法であ
る。 TH(トウ−ヒール方向長さ)=約4と8分の3インチ
(約111mm) FR(前後方向長さ) =約3と4分の3インチ
(約95mm)
【0066】このヘッドの上壁部及び後壁部の肉厚は約
0.055インチ(約1.4mm)である。また、正面壁
部の肉厚は、その中央部では約0.130インチ(約
3.3mm)であり、ヒール側及びトウ側の端部へ近付く
につれて次第に薄くなり、それら端部では約0.110
インチ(約2.8mm)になっている。ソールの肉厚は約
0.070インチ(1.8mm)である。
【0067】以上に説明した本発明を組み込んだ、1番
から7番までの、正面壁部の角度が夫々に異なったメタ
ルウッドを提供することができる。また、それらウッド
のセットを提供することができる。本発明の範囲はその
ようなセットまでも包含するものである。各ヘッドは、
その重心を、そのヘッドを正面から見たときの最下部の
ヘッド表面から最上部のヘッド表面までのヘッド高さの
うちの下から約42%〜約50%の高さに位置付けてあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係るゴルフクラブヘッド
の、ヘッド正面側から見た側面図である。
【図2】図1のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図3】図1のゴルフクラブヘッドの、トウ側から見た
側面図である。
【図4】図1のゴルフクラブヘッドの、ヒール側から見
た側面図である。
【図5】図1のゴルフクラブヘッドの、ヘッド背面側か
ら見た側面図である。
【図6】図2の6−6線に沿った断面側面図である。
【図7】図2の7−7線に沿った断面側面図である。
【図8】図6の8−8線に沿った断面側面図である。
【図9】図6の9−9線に沿った断面側面図である。
【図10】図1のゴルフクラブヘッドの、ただしソール
プレートを取付ける前の状態における、底面図である。
【図11】図10に示された底部開口に嵌合するソール
プレートの底面図である。
【図12】樹枝状リブ構造を示した部分断面図である。
【図13】ヘッドの正面壁部から後方へ延在している樹
枝状リブを示した部分断面図である。
【図14】ヘッドの上壁部及び後壁部に沿って後方下方
へ延在している樹枝状リブを示した部分断面図である。
【図15】図1のゴルフクラブヘッドの斜視図である。
【図16】図1のゴルフクラブヘッドの上面図である。
【符号の説明】
10 ゴルフクラブ 12 シャフト 14 ヘッド 16 殻状体 22 底壁部(ソールプレート) 24 上壁部(上面) 26 後壁部(背面) 28 正面壁部(フェイス) 30 ヒール部 32 トウ部 60 突条部 162 皿状凹部 164 皿状凹部 300 外周輪郭線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−337220(JP,A) 特開 昭57−112883(JP,A) 特開 昭61−164574(JP,A) 実開 昭59−69760(JP,U) 実開 平2−121056(JP,U) 実開 昭57−107567(JP,U) 特公 昭38−19176(JP,B1) 実公 昭53−50537(JP,Y2)

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 殻状体から成り、該殻状体が、トウ部、
    ヒール部、後壁部、ボールを打つフェイスを画成してい
    る正面壁部、上壁部、及び底壁部を有する、ゴルフクラ
    ブヘッドにおいて、 前記底壁部が中央に突条部を備えており、該底壁部には
    浅く窪ませた2つの皿状の凹部が形成されており、それ
    ら2つの凹部のうちの一方の凹部は前記突条部と前記ヒ
    ール部との間に形成され、他方の凹部は前記突条部と前
    記トウ部との間に形成されており、それら2つの凹部は
    前記正面壁部から後方へ離隔して形成されており、前記
    一方の凹部は略々前記ヒール部へ向かって膨出した円弧
    形の周縁部を有しており、前記他方の凹部は略々前記ト
    ウ部へ向かって膨出した円弧形の周縁部を有しており、
    それら2つの凹部は、前後方向に延展し前記突条部を略
    々二等分する鉛直平面に対して互いに略々鏡像関係にあ
    る位置に形成されており、該ゴルフクラブヘッドは、前
    記底壁部に正対する方向から見たときの外周輪郭線が、
    該ゴルフクラブヘッドの前記トウ部及びヘッド背面で
    は、浅く窪ませた前記2つの皿状凹部のうちの前記他方
    の凹部から大きな間隔をもって離隔していることを特徴
    とするゴルフクラブヘッド。
  2. 【請求項2】 前記トウ部における前記外周輪郭線と前
    記他方の凹部との間の前記間隔を、少なくとも約8分の
    5インチ(約16mm)にしたことを特徴とする請求項1
    記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ヘッド背面における前記外周輪郭線
    と前記他方の凹部との間の前記間隔を、少なくとも約1
    インチ(約25mm)にしたことを特徴とする請求項1記
    載のゴルフクラブヘッド。
  4. 【請求項4】 前記底壁部の中央の前記突条部は、前記
    2つの皿状凹部の前部領域どうしの間において前記正面
    壁部へ近付くにつれて横幅が広がっていることを特徴と
    する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 【請求項5】 前記底壁部が面取形状面を備えており、
    該面取形状面が前記2つの皿状凹部の後部領域どうしの
    間において前記突条部の後部領域を超えて更に先まで、
    後方上方へ延出する角度をもって延展していることを特
    徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 【請求項6】 前記底壁部に正対する方向から見たとき
    の前記ヘッド背面での前記外周輪郭線と前記面取形状面
    との間の間隔を、少なくとも約4分の3インチ(約19
    mm)にしたことを特徴とする請求項5記載のゴルフクラ
    ブヘッド。
  7. 【請求項7】 前記底壁部に正対する方向から見たとき
    に、前記他方の皿状凹部から前記外周輪郭線へ向かって
    上方外方へ傾斜している、下向き面を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の前記ゴルフクラブヘッド。
  8. 【請求項8】 前記底壁部に正対する方向から見たとき
    の、前記外周輪郭線が包含する領域の面積をA、前記2
    つの皿状凹部と前記突条部と前記面取形状面とが画成す
    る領域の面積をBとするときに、A>1.6B、である
    ことを特徴とする請求項5記載のゴルフクラブヘッド。
  9. 【請求項9】 1.7<A/B<2.0、であることを
    特徴とする請求項8記載のゴルフクラブヘッド。
  10. 【請求項10】 前記2つの凹部が、上方へ浅く窪ませ
    た皿形の形状を有する下向き面を有することを特徴とす
    る請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  11. 【請求項11】 前記底壁部は、その一部分がソールプ
    レートによって画成されており、該ソールプレートは、
    その周縁部が、前記底壁部によって画成されている開口
    の境界縁部に接合されており、前記突条部及び前記2つ
    の凹部は、それらの一部分が前記ソールプレートによっ
    て画成されていることを特徴とする請求項1記載のゴル
    フクラブヘッド。
  12. 【請求項12】 前記2つの凹部の表面が、前記突条部
    の両側に円弧形に連なっていることを特徴とする請求項
    1記載のゴルフクラブヘッド。
  13. 【請求項13】 前記正面壁部は、その下部が、前記突
    条部及び前記2つの凹部の前方にあってU字形の形状を
    していることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブ
    ヘッド。
  14. 【請求項14】 実質的に連続した中空の金属製の管状
    部が前記殻状体の前記ヒール部の中を、該殻状体の前記
    上壁部の近傍から該殻状体の前記底壁部の近傍までを延
    在しており、該管状部は、クラブシャフトを挿入するた
    めの孔を備えており、該孔は、浅く窪ませた前記2つの
    皿状凹部のうちの前記一方の凹部に位置を揃えてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  15. 【請求項15】 前記下向き面が前後方向に凹面を成し
    ていることを特徴とする請求項10記載のゴルフクラブ
    ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記下向き面がヒール−トウ方向にも
    凹面を成していることを特徴とする請求項15記載のク
    ラブヘッド。
  17. 【請求項17】 前記底壁部がソールプレートを含んで
    おり、該ソールプレートはその周縁部が、底部開口を画
    成している殻状体口縁部に接合されており、該ソールプ
    レートは、浅く窪ませた前記2つの凹部の大部分の領域
    を画成していることを特徴とする請求項5記載のゴルフ
    クラブヘッド。
  18. 【請求項18】 前記底壁部がソールプレートを含んで
    おり、該ソールプレートはその周縁部が、底部開口を画
    成している殻状体口縁部に接合されており、該ソールプ
    レートは、浅く窪ませた前記2つの凹部の大部分の領域
    を画成しており、該ソールプレートは更に、前記突条部
    と前記面取形状面とを画成していることを特徴とする請
    求項5記載のゴルフクラブヘッド。
  19. 【請求項19】 前記底壁部がソールプレートを含んで
    おり、該ソールプレートはその周縁部が、底部開口を画
    成している殻状体口縁部に接合されており、該ソールプ
    レートは、浅く窪ませた前記2つの凹部の大部分の領域
    を画成しており、前記殻状体は、前記管状部と一体の、
    底壁部コーナープレート部を画成しており、該ソールプ
    レートは前記コーナープレート部にも接合されており、
    前記コーナープレート部は、浅く窪ませた前記2つの凹
    部のうちの前記突条部と前記ヒール部との間の前記一方
    の凹部の一部分を形成していることを特徴とする請求項
    14記載のゴルフクラブヘッド。
  20. 【請求項20】 第1群の、細い、金属製の、衝撃波分
    散用の、複数本の樹枝状リブを含んでおり、この第1群
    の複数本の樹枝状リブは、前記正面壁部から略々後方
    へ、前記殻状体の前記上壁部の下面に沿って該下面と一
    体に延在しており、更に、この第1群の複数本の樹枝状
    リブは、浅く窪ませた前記2つの凹部の方へ向かって浮
    き出させてあることを特徴とする請求項1記載のゴルフ
    クラブヘッド。
  21. 【請求項21】 前記上壁部と一体で互いに離隔してい
    る第2群の複数本の樹枝状リブを含んでおり、この第2
    群の複数本の樹枝状リブは、略々後方へ延在して、前記
    殻状体で画成されている前記後壁部と後方下方で連なっ
    ており、それによって、ゴルフボールが前記正面壁部へ
    衝突した時の後向き荷重を前記上壁部から伝達するよう
    にしてあり、更に、この第2群の複数本の樹枝状リブも
    また、浅く窪ませた前記2つの凹部へ向かって浮き出さ
    せてあることを特徴とする請求項20記載のゴルフクラ
    ブヘッド。
  22. 【請求項22】 前記第1群の複数本の樹枝状リブが、
    互いにトウ−ヒール方向に離隔しており、前記第2群の
    複数本の樹枝状リブも、互いにトウ−ヒール方向に離隔
    していることを特徴とする請求項21記載のゴルフクラ
    ブヘッド。
  23. 【請求項23】 金属製の殻状体から成り、該殻状体
    が、上壁部、底壁部、正面壁部、後壁部、トウ壁部、及
    びヒール壁部を画成している、ゴルフクラブヘッドにお
    いて、 a)前記上壁部及び前記後壁部の内面と一体の複数本の
    樹枝状リブと、 b)前記底壁部が、前記上壁部と一体の前記複数本の樹
    枝状リブへ向かって膨出するように上方へ湾曲した2つ
    の皿状壁部を有しており、それら2つの皿状壁部はヒー
    ル部とトウ部との間にあって互いに離隔しており、それ
    ら2つの皿状壁部のうちの一方の皿状壁部は、比較的前
    記トウ部に近い1つの凹部を画成しており、他方の皿状
    壁部は、比較的前記ヒール部に近い別の凹部を画成して
    おり、 c)該ゴルフクラブヘッドは、前記底壁部に正対する方
    向から見たときの外周輪郭線が、該ゴルフクラブヘッド
    の前記トウ部及びヘッド背面において、前記他方の皿状
    壁部によって画成されている浅く窪ませた前記凹部から
    大きな間隔をもって離隔している、ことを特徴とするゴ
    ルフクラブヘッド。
  24. 【請求項24】 前記突条部が前記正面壁部の後方にお
    いて下方へ突出しており、該突条部がゴルフクラブのス
    トローク時に前記2つの凹部と協働してターフをそれら
    2つの凹部の方へ押しやりそれら凹部の中へ導くように
    してあり、それら凹部は、その表面を前方上方へ傾斜さ
    せて、相対的に後方へ運動するターフがそれら凹部の表
    面に接触するようにしてあり、それら凹部の表面とター
    フとの接触によって前記突条部の両側に上向きの力を発
    生させ、それによって、前記底壁部を、ひいては該ゴル
    フクラブヘッドを、上方へ押し上げるようにしてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  25. 【請求項25】 前記ゴルフクラブヘッドの重心を、該
    ゴルフクラブヘッドを正面から見たときの最下部のヘッ
    ド表面から最上部のヘッド表面までのヘッド高さのうち
    の下から約42%〜約50%の高さに位置付けてあるこ
    とを特徴とする請求項5記載のゴルフクラブヘッド。
  26. 【請求項26】 チタンを含む金属材料で製作されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッ
    ド。
  27. 【請求項27】 成分の殆どがチタンから成る金属材料
    で製作されていることを特徴とする請求項8記載のゴル
    フクラブヘッド。
  28. 【請求項28】 前記ゴルフクラブヘッドを形成してい
    る前記壁部のうちの少なくとも1つの壁部の最小肉厚
    が、約0.060インチ(約1.5mm)以下であること
    を特徴とする請求項26記載のゴルフクラブヘッド。
  29. 【請求項29】 前記上壁部の肉厚が約0.055イン
    チ(約1.4mm)であり、且つ、前記正面壁部の最小肉
    厚が約0.130インチ(約3.3mm)〜約0.110
    インチ(約2.8mm)以下であることを特徴とする請求
    項1記載のゴルフクラブヘッド。
  30. 【請求項30】 金属製の殻状体から成り、該殻状体が
    トウ部、ヒール部、後壁部、ボールを打つフェイスを画
    成している正面壁部、上壁部、及び底壁部を有する、ゴ
    ルフクラブヘッドにおいて、 前記底壁部が、第1外周輪郭内に局在する波打って傾斜
    した面を備えており、この波打ち傾斜面は、ターフと接
    触するように形成してあると共に、ターフと接触するこ
    とによって該ゴルフクラブヘッドに上向きの力を作用さ
    せるように形成してあり、該ゴルフクラブヘッドは、前
    記底壁部に正対する方向から見たときの該ゴルフクラブ
    ヘッド全体の外周輪郭線である第2外周輪郭線が、少な
    くとも前記トウ部とヘッド背面とに近付くにつれて前記
    第1外周輪郭線から大きく離隔するようにしてあり、該
    ゴルフクラブヘッドの前記殻状体は、前記第1外周輪郭
    線と前記第2外周輪郭線との間で湾曲しつつ上方外方へ
    傾斜していることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  31. 【請求項31】 前記第1外周輪郭線が包含する領域の
    面積をB、前記第2外周輪郭線が包含する領域の面積を
    Aとするときに、A>1.6B、であることを特徴とす
    る請求項30記載のゴルフクラブヘッド。
  32. 【請求項32】 1.7<A/B<2.0、であること
    を特徴とする請求項31記載のゴルフクラブヘッド。
  33. 【請求項33】 前記ゴルフクラブヘッドの重心を、該
    ゴルフクラブヘッドを正面から見たときの最下部のヘッ
    ド表面から最上部のヘッド表面までのヘッド高さのうち
    の下から約42%〜約50%の高さに位置付けてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  34. 【請求項34】 複数のゴルフクラブヘッドから成るゴ
    ルフクラブヘッドセットであって、各ゴルフクラブヘッ
    ドが請求項1記載のゴルフクラブヘッドであることを特
    徴とするゴルフクラブヘッドセット。
  35. 【請求項35】 各ゴルフクラブヘッドの重心を、該ゴ
    ルフクラブヘッドを正面から見たときの最下部のヘッド
    表面から最上部のヘッド表面までのヘッド高さのうちの
    下から約42%〜約50%の高さに位置付けてあること
    を特徴とする請求項34記載のゴルフクラブヘッドセッ
    ト。
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