JP2734981B2 - 金属製真空保温容器の真空封止構造 - Google Patents

金属製真空保温容器の真空封止構造

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JP2734981B2
JP2734981B2 JP6092770A JP9277094A JP2734981B2 JP 2734981 B2 JP2734981 B2 JP 2734981B2 JP 6092770 A JP6092770 A JP 6092770A JP 9277094 A JP9277094 A JP 9277094A JP 2734981 B2 JP2734981 B2 JP 2734981B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ステンレスボトル等
の金属製真空保温容器の真空封止構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えばステンレスボトル等金属製魔法瓶
などの真空保温容器として、金属製の内瓶と外瓶とを口
部にて接合して二重構造とし、これら内外金属瓶間の空
隙部を真空封止してなるものが一般に知られている。
【0003】先ず図49は、同真空保温容器1の真空封
止前の全体構造を示しており、該真空保温容器1は、例
えばステンレス等金属製の内容器1Aと外容器1Bとを
口部2側で相互に接合して二重構造とし、それらの間に
形成される空隙部3を排気した後に真空封止することに
よって断熱構造体を実現するようになっている。
【0004】内容器1Aは、図示のように有底の瓶形形
状をなし、上記口部2側で上記外容器1Bにより支持さ
れている。また、外容器1Bは、その所定寸法縮径され
た底部4側開口縁部50内に対し、底板60を一体的に
嵌合(内嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0005】底板60は、その周縁部60aを鉤状に折
り曲げるとともに中央部を同周縁部60aとの間にリン
グ状の溝部を残した上で筒状に外側に膨出させている。
【0006】そして、上記底板60の膨出部底面には、
図示のように軸方向内側に所定の深さだけ凹まされた大
径の凹部60bが形成されている。該凹部60bの内底面
には大径の排気口60cが形成されている。
【0007】そして、真空封止に際しては、先ず真空室
で上記内容器1Aと外容器1B内空隙部3の排気を行っ
た後、上記排気口60cに対し、図示容器倒立状態にお
いて、図示のように封止板61が上記排気口60cの開
口縁部との間にろう材を介して載置され、その後同ろう
材の融点以上の温度で加熱することにより、当該ろう材
を溶融して上記封止板61と底板60とを接合一体化し
て真空封止を行う構成となっている(例えば特開平3−
267023号公報の第11図又は実開平4−7026
号公報の第5図等参照)。
【0008】ところで、このような従来の排気構造の場
合、上記排気口60cの口径を十分に大きくすることが
できるので、排気時のトータルコンダクタンスを高くす
ることができる反面、別に封止板61が必要となる問題
がある。また封止板61の排気口60cに対する位置決
めや排気口60cの開口縁部に対するろう材の均一配置
が困難なことに加え、排気口60c自体の口径が大きく
融着面積が広いだけ、ろう材による融着精度の確保が難
しくなることなどから、封止精度の信頼性にも問題があ
る。
【0009】そこで、例えば図50、図51〜図53に
示すように、上記底板60の膨出部を平面60dとし、
その中央部に封止時溶融ろう材43がその表面張力によ
って停留し得る程度の極めて小さな口径の円弧状の凹部
64又は漏斗状の凹部65を設けて、その底部に各々排
気口63を形成し、該排気口63の上部側開口縁部にペ
ースト状のろう材43を載置した後、排気室内に導入し
てろう材43を溶融させることによって当該排気口63
を封止するようにしたもの(特開平3−66332号公
報の第1図〜第3図および実開平4−7026号公報の
第1図〜第3図参照)や、また例えば図54〜図56、
図57〜図59に示すように、同じように上記底板60
の膨出部を平面65dとする一方、その中央部に比較的
大径の半球状の凹部66又は底面が傾斜した長溝67を
設け、該半球状の凹部66の中央部又は長溝67の最低
部位置に封止時溶融ろう材43がその表面張力によって
停留し得る程度の小さな口径の排気口63を形成し、上
記半球状凹部66の周縁部又は長溝67の他端部に各々
ペースト上のろう材43を載置した後、排気室に導入し
て溶融させ、それらのアール面又は傾斜面を利用して溶
融ろう材を排気口63部分にガイドすることによって確
実に当該排気口63を封止するようにした排気構造も提
案されている(例えば特開平3−119342号公報の
第1図〜第3図、第4図〜第5図参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の構成の
場合、排気室への移動時において、キャリアフレームの
揺動があると、ろう材43が脱落しやすいし、また溶融
時に半球状の凹部66口縁部から外側に流れ出る可能性
もあり、必ずしも確実に排気口63内に流入するとは限
らない難点がある。また後者の構成の場合、排気後、上
記幅の狭い長溝67の他端部分に相当に正確にペースト
状ろう材43を注入しないと、やはり溶融ろう材が微小
径の排気口63内に確実に充填されない同様の問題があ
り、自動化が難しい欠点がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願各発明は、上記従来
の問題を解決することを目的としてなされたものであっ
て、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0012】すなわち、本願請求項1の発明の金属製真
空保温容器の真空封止構造は、金属製の内容器と外容器
とを空隙部を介して二重構造とした金属製真空保温容器
において、固形封孔材を採用するとともに、上記外容器
底部の所定位置に、当該固形封孔材を嵌合する固形封孔
材嵌合凹部を形成し、該固形封孔材嵌合凹部に上記固形
封孔材を嵌合するとともに、同固形封孔材を嵌合した固
形封孔材嵌合凹部の底部に、さらに所定深さの他の凹部
を設け、該他の凹部の底部に排気口を形成して構成され
ている。
【0013】また、本願請求項2の発明の金属製真空保
温容器の真空封止構造は、固形封孔材が棒状のものより
なり、固形封孔材嵌合凹部が、当該棒状の固形封孔材の
長さ寸法に対応した長さ寸法の長溝部を有して構成され
ている。
【0014】さらに、本願請求項3の発明の金属製真空
保温容器の真空封止構造は、固形封孔材が円形状のもの
よりなり、固形封孔材嵌合凹部が、当該円形状の固形封
孔材の外径寸法に対応した内径寸法の円形溝部を有して
構成されている。
【0015】
【作用および効果】本願各発明は、それぞれ上記の構成
に対応して次のような作用効果を奏する。
【0016】すなわち、上述の如く、本願請求項1の発
明の金属製真空保温容器の真空封止構造では、封孔材と
して固形封孔材を採用するとともに、外容器底板の所定
の位置に、当該固形封孔材に対応して当該固形封孔材を
嵌合させる固形封孔材嵌合凹部を形成したので、固形封
孔材が確実に位置決めされる。一方、該固形封孔材嵌合
凹部の底部に、さらに所定深さの他の凹部を設け、該他
の凹部の底部に排気口を形成することによって、溶融さ
れた封孔材が確実に排気口に流下するようにしているの
で、上記固形封孔材嵌合凹部内に位置決めされた固形封
孔材が、溶融後は同固形封孔材嵌合凹部底部側の他の凹
部によって確実に排気口に流下して貯留されるようにな
る。
【0017】また、上述のように、本願請求項2の発明
の金属製真空保温容器の真空封止構造では、上記請求項
1の発明の構成において、特に封孔材として棒状の固形
封孔材を採用するとともに、外容器底板の所定の位置に
形成される固形封孔材嵌合凹部が当該棒状の固形封孔材
の長さ寸法に対応して形成されており、該長溝部により
上記棒状の固形封孔材を確実に位置決めすることができ
る。
【0018】さらに、上述のように、本願請求項3の発
明の金属製真空保温容器の真空封止構造では、上述の請
求項1の発明の構成において、特に封孔材として円形状
の固形封孔材を採用するとともに、外容器底板の所定の
位置に形成される固形封孔材嵌合凹部が当該円形の固形
封孔材の外径寸法に対応して形成されており、該円形溝
部により上記円形状の固形封孔材を確実に位置決めする
ことができる。
【0019】
【実施例】(実施例1) 図1〜図3は、本願発明の実施例1に係る金属製真空保
温容器の真空封止構造を示している。
【0020】先ず図1は、同真空保温容器1の真空封止
前の容器倒立状態における全体構造を示しており、該保
温容器1は、例えばステンレス等金属製の内容器1Aと
外容器1Bを口部2側で相互に接合して二重構造とし、
それらの間に形成される空隙部3を真空封止することに
よって内容器1A内の真空保温が可能な断熱構造体を実
現するようになっている。
【0021】内容器1Aは、図示のように有底の瓶形形
状をなし、上記口部2側で上記外容器1Bにより支持さ
れている。また、外容器1Bは、その所定寸法縮径され
た底部4側開口縁部5内に対し、底板6を一体的に嵌合
(内嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0022】底板6は、その周縁部6aを鉤状に折り曲
げるとともに中央部を同周縁部6aとの間にリング状の
溝部7を残した上で逆台形状に外側に膨出することによ
って形成されている。
【0023】そして、上記底板6のフラットな膨出部底
面6b中央には、図示のように内容器1A側に所定の深
さだけ凹まされた平面長方形状の固形封孔材嵌合溝8が
形成されている。該固形封孔材嵌合溝8の底面は、上記
図1の容器倒立状態において各々左右両端側から排気口
10部分にかけて所定の傾斜角で次第に下降するテーパ
面9a,9bとなっており、その各下降端は中央に排気口
10が形成されたフラット面部8aに合流している。上
記テーパ面9a,9bは、その一方側9aの方が他方のもの
よりも長く形成されている。また、上記排気口10は、
上記内容器1Aと外容器1Bとの間の空隙3内に連通し
ている。
【0024】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1には、例えば図2及び図3に示すよう
に、上記テーパ溝9の長さが長い方のテーパ面9a上に
位置して図4に示すような真空封止用の円柱状の固形ろ
う材11が嵌合設置される。
【0025】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合設置された金属製真空保温容器1は、さらに真空
炉内に移送されて、先ず上記固形ろう材11の融点より
も低い所定温度で脱気(ベーキング工程)された後、さら
に上記固形ろう材11の融点よりも高い温度で加熱され
る(封止工程)。その結果、上記固形ろう材11が溶けて
下方に向けて流れ出し、上記固形封孔材嵌合溝8のテー
パ面9aによりガイドされて上記フラット面部8a中央に
形成された排気口10に到達して停留し、図5のように
同排気口10を確実に充填封止することになる。
【0026】すなわち、本実施例の金属製真空保温容器
の排気構造では、底板6中央部の膨出部底面6bに相互
に下降するテーパ面9a,9bを備えた固形封孔材嵌合溝
8を形成するとともに該固形封孔材嵌合溝8のテーパ面
9a,9bが下降合流したフラット面8a中央に排気口10
を形成し、固形封孔材嵌合溝8のテーパ面9aによって
溶融ろう材11を確実に排気口10部分に導くようにな
っている。従って、所定深さの固形封孔材嵌合溝8の例
えば一方側テーパ面部9a上に図4のような円柱体状の
固形ろう材11を嵌合するだけで容易かつ確実に、例え
ばガラス封孔等の低融点の材ろう材による真空封止方法
の採用を可能にすることができる。
【0027】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0028】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では固形封孔材嵌合溝8中に確実に嵌
合固定されているので、仮に移送中にキャリアフレーム
が揺れたとしても落下するような恐れはなく、保持状態
が確実になる。
【0029】(実施例2) 図6〜図9は、本願発明の実施例2に係る金属製真空保
温容器の真空封止構造を示している。
【0030】先ず図6は、同真空保温容器1の真空封止
前の容器倒立状態における全体構造を示しており、該真
空保温容器1は、上記実施例1の場合と同様に例えばス
テンレス等金属製の内容器1Aと外容器1Bを口部2側
で相互に接合して二重構造とし、それらの間に形成され
る空隙部3を真空封止することによって内容器1A内の
真空保温が可能な断熱構造体を実現するようになってい
る。
【0031】内容器1Aは、図示のように有底の瓶形形
状をなし、上記口部2側で上記外容器1Bにより支持さ
れている。また、外容器1Bは、その所定寸法縮径され
た底部4側開口縁部5内に対し、底板6を一体的に嵌合
(内嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0032】底板6は、その周縁部6aを鉤状に折り曲
げるとともに中央部を同周縁部6aとの間にリング状の
溝部7を残した上で逆台形状に外側に膨出することによ
って形成されている。
【0033】そして、上記底板6のフラットな膨出部底
面6bには、図示のように内容器1A側に所定の深さだ
け筒状に凹まされた平面円形状の固形ろう材嵌合溝12
が形成されている。また該固形ろう材嵌合溝12の底部
12aには、上記図6の容器倒立状態において各々周端
から下方側排気口形成用フラット部12c部分にかけて
所定の傾斜角で次第に口径が小さくなるように下降する
テーパ面を有した漏斗部12bが形成されている。そし
て、その底部である小径の排気口形成用フラット部12
cの中央に上述と同様の小径の排気口10が形成されて
いる。上記漏斗部12b上端の口径は、上記固形ろう材
嵌合溝12の底部12aの内径よりも小さく形成されて
いる。また、上記排気口10は、上記真空保温容器1の
内容器1Aと外容器1Bとの間の空隙3内に連通してい
る。
【0034】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1の上記固形ろう材嵌合溝12には、例え
ば図7及び図8に示すように、その両端間(直径線部分)
に位置して上記実施例1と同様の図4に示すような真空
封止用の円柱体状の固形ろう材(インゴット状のろう材)
11が嵌合設置される。
【0035】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合設置された金属製真空保温容器1は、さらに真空
炉内に移送されて、先ず排気口10を通し上記固形ろう
材11の融点よりも低い所定温度で脱気(ベーキング工
程)された後、さらに上記固形ろう材11の融点よりも
高い温度で加熱される(封止工程)。その結果、上記円柱
体状の固形ろう材11が溶けて下方に向けて流れ出し、
上記漏斗部12bのテーパ面によりガイドされて上記フ
ラット部12c中央に形成された排気口10に達して停
留し、図9のように当該排気口10を確実に充填封止す
ることになる。
【0036】すなわち、本実施例の金属製真空保温容器
の排気構造では、底板6中央部の膨出部底面6bに円柱
体状の固形ろう材11を確実に嵌合固定することのでき
る円筒形状の固形ろう材嵌合溝12および該固形ろう材
嵌合溝12の底部12aから次第に口径を小さくするよ
うに下降するテーパ面を備えた漏斗部12bを設けると
ともに該漏斗部12b底部のフラット部12c中央に排気
口10を形成し、上記封止工程での加熱時に上記漏斗部
12bテーパ面によって溶融ろう材11を確実に排気口
10部分に導くようになっている。従って、所定深さの
円筒状固形ろう材嵌合溝12内に図4に示すような円柱
体状の固形ろう材11を嵌合固定するだけで、キャリア
フレーム揺動時にも脱落することなく容易かつ確実に、
例えばガラス封孔材等の低融点ろう材による真空封止方
法の採用を可能にすることができる。
【0037】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0038】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では固形ろう材嵌合溝12中に確実に
嵌合固定されるので、仮に移送中にキャリアフレームが
揺れたとしても従来のように落下するような恐れはな
く、保持状態が確実になる。従って、製品の歩留りも高
い。
【0039】(実施例3) 図10〜図12は、本願発明の実施例3に係る金属製真
空保温容器の真空封止構造を示している。
【0040】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図1および図6のようにステンレ
ス等金属製の内容器1Aと外容器1Bを口部2側で相互
に接合して二重構造とし、それらの間に形成される空隙
部3を真空封止することによって内容器1A内の真空保
温が可能な断熱構造体を実現するようになっている。
【0041】そして、内容器1Aは、同図のように有底
の瓶形形状をなし、上記口部2側で上記外容器1Bによ
り支持されている。また、外容器1Bは、その所定寸法
縮径された底部4側開口縁部5内に対し、底板6を一体
的に嵌合(内嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0042】また底板6は、その周縁部6aを鉤状に折
り曲げるとともに中央部を同周縁部6aとの間にリング
状の溝部7を残した上で逆台形状に外側に膨出すること
によって形成されている。
【0043】一方、上記底板6のフラットな膨出部底面
6bには、図10〜図12に示すように内容器1A側に
所定の深さだけ凹まされた中間部の径が大きい長穴状の
固形ろう材嵌合溝13が形成されている。該固形ろう材
嵌合溝13の底部には、上記図1、図6と同様の容器倒
立状態において所定の傾斜曲率で次第に下降するテーパ
面(アール面)を有する断面半球状の漏斗部13aが左右
方向中央部に位置して形成されており、同漏斗部13a
の底部中央には上述の場合と同様の小径の排気口10が
形成されている。そして、該排気口10は、上記内容器
1Aと外容器1Bとの間の空隙3内に連通している。
【0044】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1の上記固形ろう材嵌合溝13には、その
長手方向に位置して例えば図10及び図11に示すよう
に、上述の図4に示すような真空封止用の円柱体状の固
形ろう材11が嵌合設置される。
【0045】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合設置された金属製真空保温容器1は、さらに真空
炉内に移送されて、先ず上記固形ろう材11の融点より
も低い所定温度で脱気(ベーキング工程)された後、さら
に上記固形ろう材11の融点よりも高い温度で加熱され
る(封止工程)。その結果、上記固形ろう材11が溶けて
下方に向けて流れ出し、上記固形ろう材嵌合溝13の左
右両側底面14a,14bから、さらに漏斗部13aのテー
パ面(アール面)によりガイドされて当該漏斗部13aの
底部中央に形成された排気口10に達して停留し、図1
2のように同排気口10を確実に充填封止することにな
る。
【0046】従って、本実施例の構成でも上記実施例同
様所定長さかつ深さの長穴状の固形ろう材嵌合溝13内
に円柱体状の固形ろう材11を嵌合するだけで容易かつ
確実に、低融点ろう材による真空封止方法の採用を可能
にすることができる。
【0047】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0048】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では長穴状の固形ろう材嵌合溝13中
に確実に嵌合されているので、仮に移送中にキャリアフ
レームが揺れたとしても落下するような恐れはなく、保
持状態が確実になる。その結果、製品の歩留りも向上す
る。
【0049】(実施例4) 次に図13〜図15は、本願発明の実施例4に係る金属
製真空保温容器の真空封止構造を示している。
【0050】該実施例の構造では、上記実施例3の構造
における固形ろう材嵌合溝13の漏斗部13aの口部面
で左右両側に均等に長く延びる上記固形ろう材嵌合溝1
3の底面14a,14bを、上述のようにフラットな構造
ではなく、例えば図13〜図15に示すように各々排気
口10を形成した漏斗部13a側に次第に緩やかに下降
するアール面に形成したことを特徴とするものである。
【0051】このようにすると、基本的に上記実施例3
のものと全く同様の作用効果を得ることができることは
素より、溶融した固形ろう材11が固形ろう材嵌合溝1
3の底面14a,14b部分に全く残ることなく、完全に
排気口10部分に充填されるようになり、充填効率がよ
り高くなる。
【0052】(実施例5) 図16〜図18に示すように本実施例の真空保温容器の
真空封止構造は、上記実施例4の構造において、上記固
形ろう材嵌合溝13中央部の漏斗部13a上部開口縁部
の幅方向の段部面Aをなくして上下連続面とし、同段部
面でのろう材の残存を生じさせないようにしたものであ
り、このような構成によっても上記実施例4と同様の作
用効果を更に効果的に実現することができる。
【0053】(実施例6) また上記実施例4の構造は、例えば実施例6として図1
9〜図21に示すように変形することができる。
【0054】すなわち、本実施例の真空保温容器の真空
封止構造では、上述の実施例4における固形ろう材嵌合
溝13の漏斗部13aを挾んだ左右方向の長さを左右均
等ではなく、右側の方を長くしたことを特徴としてい
る。もちろん、これは逆に左側の方を長くしても良い。
【0055】(実施例7) さらに、また上記実施例4の構造における固形ろう材嵌
合溝13の構造は、例えば実施例7として図22および
図23に示すように、十字形に変更することもできる。
【0056】このような構成にすると、左右、前後何れ
の長手方向に固形ろう材11を嵌合しても良くなり、キ
ャリアフレームに対する容器係止状態に応じた固形ろう
材の嵌合作業が可能となり、同作業が容易になる。
【0057】なお、上記実施例1〜7の各場合におい
て、固形ろう材11は例えば図4のような長い円柱体状
のものだけに限らず、必要に応じて図24のような方形
ブロック状のもの、また図25のような円形ブロック状
のものをも任意に使用することができる。
【0058】(実施例8) 図26〜図28は、本願発明の実施例8に係る金属製真
空保温容器の真空封止構造を示している。
【0059】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図1および図6のようにステンレ
ス等金属製の内容器1Aと外容器1Bを口部2側で相互
に接合して二重構造とし、それらの間に形成される空隙
部3を真空封止することによって内容器1A内の真空保
温が可能な断熱構造体を実現するようになっている。
【0060】そして、内容器1Aは、同図のように有底
の瓶形形状をなし、上記口部2側で上記外容器1Bによ
り支持されている。また、外容器1Bは、その所定寸法
縮径された底部4側開口縁部5内に対し、底板6を一体
的に嵌合(内嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0061】また底板6は、その周縁部6aを鉤状に折
り曲げるとともに中央部を同周縁部6aとの間にリング
状の溝部7を残した上で逆台形状に外側に膨出すること
によって形成されている。
【0062】一方、上記底板6のフラットな膨出部底面
6bには、図26および図27に示すように内容器1A
側に所定の深さだけ凹まされた筒状の固形ろう材嵌合溝
15が形成されている。該固形ろう材嵌合溝15の底部
15aは、上記図1、図6と同様の容器倒立状態におい
て所定の傾斜角で次第に下降するテーパ面を有する漏斗
部15bが半径方向中央部に位置して形成されており、
同漏斗部15bの底部15c中央には上述の場合と同様の
小径の排気口10が形成されている。そして、該排気口
10は、上記内容器1Aと外容器1Bとの間の空隙3内
に連通している。
【0063】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1の上記固形ろう材嵌合溝15には、その
上方から例えば図28に示すような真空封止用のドーナ
ツ状の固形ろう材11が嵌合設置される。
【0064】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合設置された金属製真空保温容器1は、さらに真空
炉内に移送されて、先ず上記固形ろう材11の融点より
も低い所定温度で脱気(ベーキング工程)された後、さら
に上記固形ろう材11の融点よりも高い温度で加熱され
る(封止工程)。その結果、上記固形ろう材11が溶けて
下方に向けて流れ出し、上記固形ろう材嵌合溝15の底
部15a面から、さらに漏斗部15bのテーパ面によりガ
イドされて当該漏斗部15bの底部15c中央に形成され
た排気口10に達して停留し、同排気口10を確実に充
填封止することになる。
【0065】すなわち、本実施例の金属製真空保温容器
の排気構造では、底板6中央部の膨出部底面6bにドー
ナツ状の固形ろう材11を確実に嵌合固定することので
きる固形ろう材嵌合溝15および該固形ろう材嵌合溝1
5の底部15aから次第に口径を小さくするように下降
するテーパ面を備えた漏斗部15bを設けるとともに、
該漏斗部15b底部15cの中央に排気口10を形成し、
上記封止工程での加熱時に上記漏斗部15bテーパ面に
よって溶融ろう材11を確実に排気口10部分に導くよ
うになっている。従って、所定深さの固形ろう材嵌合溝
15内に図28に示すようなドーナツ状の固形ろう材1
1を嵌合固定するだけで容易かつ確実に、低融点ろう材
による真空封止方法の採用を可能にすることができる。
【0066】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0067】しかも、ろう材はドーナツ状の固形物であ
り、溶融前の状態では固形ろう材嵌合溝15中に確実に
嵌合固定されるので、仮に移送中にキャリアフレームが
揺れたとしても従来のように落下するような恐れはな
く、保持状態が確実になる。従って、製品の歩留りも高
い。
【0068】(実施例9) なお、上記実施例8の構成における固形ろう材嵌合溝1
5および漏斗部15bの構造は、実施例9として例えば
図29に示すように変形することも可能である。
【0069】すなわち、図29の構成では、固形ろう材
嵌合溝16の底部16aの径を実施例8の場合よりも相
当に小さくし、当該固形ろう材嵌合溝16の周壁部16
dを漏斗部16b側に口径を縮小しながら下降する完全な
テーパ面に形成している。
【0070】したがって、該構成によれば、上記加熱時
の溶融ろう材11の排気口10側への流下度がより一層
向上する。なお、符号16cは、上記漏斗部16bの底部
を示す。
【0071】(実施例10) 図30〜図32は、本願発明の実施例10に係る金属製
真空保温容器の真空封止構造を示している。
【0072】本実施例においても、真空保温容器1自体
の構造は前述の図1、図6のものと基本的に同様であ
り、例えばステンレス等金属製の内容器1Aと外容器1
Bを口部2側で相互に接合して二重構造とし、それらの
間に形成される空隙部3を真空封止することによって内
容器1A内の真空保温が可能な断熱構造体を実現するよ
うになっている。
【0073】内容器1Aは、有底の瓶形形状をなし、上
記口部2側で上記外容器1Bにより支持されている。ま
た、外容器1Bは、その所定寸法縮径された底部4側開
口縁部5内に対し、底板6を一体的に嵌合(内嵌)した有
底筒状体に形成されている。
【0074】そして、底板6は、その周縁部6aを鉤状
に折り曲げるとともに中央部を同周縁部6aとの間にリ
ング状の溝部7を残した上で逆台形状に外側に膨出する
ことによって形成されている(図1、図6参照)。
【0075】一方、上記底板6のフラットな膨出部底面
6bには、図30および図31に示すように内容器1A
側に所定の深さだけ凹まされた概略円筒形状の固形ろう
材嵌合溝17が形成されている。該固形ろう材嵌合溝1
7は、上記図1と同様の容器倒立状態において、その開
口部周縁から下方に向けて所定の傾斜角で次第に口径が
小さくなるように下降するテーパ面を有した漏斗部17
aと、該漏斗部17aの下部に形成された異径筒部18と
からなり、該異径筒部18の小径部側底部19中央には
上記実施例と同様の排気口10が形成されている。ま
た、該固形ろう材嵌合溝17の上記漏斗部外周には例え
ば90度の間隔を置いて4組の排気溝17,b17b・・
が半径方向外方に膨出して形成され、該排気溝17,b1
7b・・を介して上記排気口10が上記固形ろう材嵌合
溝17内に円柱体状の固形ろう材11を嵌合した状態に
おいても漏斗部17a上方の外部空間に連通せしめられ
るようになっている。また、上記排気口10は、上記内
容器1Aと外容器1Bとの間の空隙3内に連通してい
る。
【0076】そして、このように構成された真空封止前
の金属製真空保温容器1の固形ろう材嵌合溝17には、
例えば図31に示すように、その漏斗部17aから異径
筒部18の大径部に対して図32に示すような比較的大
径の真空封止用の円柱体状の固形ろう材11が嵌合固定
される。
【0077】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合された金属製真空保温容器1は、さらに真空炉内
に移送されて、先ず図31の矢印に示すように排気溝1
7,b17b・・を利用して上記固形ろう材11の融点よ
りも低い所定温度で脱気(ベーキング工程)された後、さ
らに上記固形ろう材11の融点よりも高い温度で加熱さ
れる(封止工程)。その結果、上記固形ろう材11が溶け
て下方に向けて流れ出し、かつ上記漏斗部17aのテー
パ面によりガイドされながら上記異径筒部18の小径部
側底部中央に形成された排気口10に達して停留し、同
排気口10を確実に充填封止することになる。
【0078】従って、該構成によっても上記所定深さの
固形ろう材嵌合溝17に図32のような円柱体状の固形
ろう材11を嵌合するだけで容易かつ確実に、低融点ろ
う材による真空封止方法の採用を可能にすることができ
る。
【0079】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0080】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では固形ろう材嵌合溝17中に確実に
嵌合固定されているので、仮に移送中にキャリアフレー
ムが揺れたとしても落下するような恐れはなく、保持状
態が確実になる。従って、製品の歩留りも高くなる。
【0081】なお、該構成における上記排気溝17b
は、相互に120度の間隔を置いた3組の構成でも良い
ことは言うまでもない。
【0082】(実施例11) 図33は、本願発明の実施例11に係る金属製真空保温
容器の真空封止構造を示している。
【0083】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、図示のようにステンレス等金属製の内容
器1Aと外容器1Bを口部側で相互に接合して二重構造
とし、それらの間に形成される空隙部3を真空封止する
ことによって内容器1A内の真空保温が可能な断熱構造
体を実現するようになっている。
【0084】そして、内容器1Aは、有底の瓶形形状を
なし、上記口部側で上記外容器1Bにより支持されてい
る。また、外容器1Bは、その底部4側開口縁部5内に
対し、全体としてフラットな底板6を一体的に嵌合(内
嵌)した有底筒状体に形成されている。
【0085】一方、上記底板6の略中央部には、図33
に示すように真空封止部形成用のカップ部材嵌合穴39
が設けられている。そして、該カップ部材嵌合穴39に
対して漏斗形状の銅製カップ部材20が嵌合されてい
る。銅製カップ部材20は、上記カップ部材嵌合穴39
に嵌合された状態で上記底部6の底面に銀ろう21,2
1・・で高周波加熱により接合される接合縁部20c
と、図示容器倒立状態において所定の傾斜角で次第に下
降するテーパ面を有する断面摺形状の漏斗部20aと、
該漏斗部20aの底部20b中央に形成された上述の各場
合と同様の排気口10とから形成されている。そして、
該排気口10は、銅製カップ部材20の底板6に対する
嵌合固定状態において上記内容器1Aと外容器1Bとの
間の空隙3内に連通している。
【0086】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1の上記銅製カップ部材20は、上述した
各実施例の固形ろう材嵌合溝に相当し、該銅製カップ部
材20内には、その上下斜め方向に位置して図に示すよ
うに、上述の図4に示すような真空封止用の円柱体状の
固形ろう材(この場合、例えばAl系金属ろう材により形
成)11が図示のように挿入嵌合される。
【0087】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合された金属製真空保温容器1は、さらに真空炉内
に移送されて、先ず上記固形ろう材11の融点よりも低
い所定温度で脱気(ベーキング工程)された後、さらに上
記固形ろう材11の融点よりも高い温度で加熱される
(封止工程)。その結果、上記固形ろう材11が溶けて下
方に向けて流れ出し、上記銅製カップ部材20の漏斗部
20aのテーパ面によりガイドされて当該漏斗部20aの
底部20b中央に形成された排気口10に達して停留
し、同排気口10を確実に充填封止することになる。
【0088】すなわち、本実施例の金属製真空保温容器
の排気構造では、底板6中央部のカップ部材嵌合穴39
に、次第に口径を縮小するように下降するテーパ面を備
えた漏斗部20aを有する銅製のカップ部材20を嵌合
固定するとともに当該漏斗部20a周壁のテーパ面が下
降合流した底部20b中央に排気口10を形成し、同漏
斗部20a周壁のテーパ面によって例えば金属系の溶融
ろう材11を確実に排気口10部分に導くようになって
いる。従って、銅製カップ部材20内側のテーパ面とな
った所定深さの固形ろう材嵌合溝内に円柱体状の固形ろ
う材11を嵌合するだけで容易かつ確実に、低融点ろう
材による真空封止方法の採用を可能にすることができ
る。
【0089】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0090】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では銅製カップ部材20の固形ろう材
嵌合溝中に確実に嵌合されているので、仮に移送中にキ
ャリアフレームが揺れたとしても落下するような恐れは
なく、保持状態が確実になる。
【0091】さらに、排気口10を上述のように銅製カ
ップ部材20の底部20bに形成しており、特にAl,N
i,Sn系等金属系のろう材11と濡れ性の良い銅材で排
気口部が形成されるので、ステンレス鋼の不働態皮膜の
影響を受けることもなく、封止部の接合強度が向上し信
頼性が高くなる。
【0092】(実施例12) 次に図34は、本願発明の実施例12に係る金属製真空
保温容器の真空封止構造を示している。
【0093】該実施例の構造では、上記実施例8の構造
における固形ろう材嵌合溝15と同様にドーナツ形の固
形ろう材11を使用するようにした場合において、固形
ろう材嵌合溝22の底部に漏斗部を形成することなくフ
ラットな構造として排気口10を形成したことを特徴と
するものである。そして、上記固形ろう材嵌合溝22の
内径は、使用されるドーナツ形の固形ろう材11の外径
よりも若干小さめにして圧入が可能となるようにしてい
る。従って、非常に脱落しにくくなる。また、ドーナツ
形の固形ろう材11中央の孔部は、排気口10と同心軸
上に対応させるようにし、その孔径は排気口10の口径
と等しいか、又は若干大きめに形成し、排気効率を向上
させるようにする。なお、符号23はゲッター、24は
ゲッター支持部材である。
【0094】上記ゲッター23は、上記ゲッター支持部
材24をピン部材を介して底板6の内側にスポット溶接
することにより支持固定されているが、該ゲッター23
の取付も上記固形ろう材11の圧入作業と同時に行われ
る。従って、製造ライン上での2次加工人員の削減も可
能となる。
【0095】このような構成によっても、基本的に上記
実施例8のものと略同様の作用効果を得ることができ
る。
【0096】(実施例13) 図35および図36は、本願発明の実施例13に係る金
属製真空保温容器の真空封止構造を示している。
【0097】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図33の場合と同様の構造である
が、その底板6部分の固形ろう材嵌合溝部の構造が異な
っている。
【0098】すなわち、本実施例の金属製真空保温容器
の真空封止構造では、図33と同様のフラットタイプの
底板6中央部に、図示のように円柱体状の固形ろう材1
1を立設状態で確実に嵌合固定することのできる,底部
25bの径が若干大きい断面摺鉢形状の漏斗部25aより
なる固形ろう材嵌合溝25を形成している。そして、該
固形ろう材嵌合溝25の漏斗部25aの内周面は上端側
から次第に口径を小さくするように下降するテーパ面と
なっており、該漏斗部25a底部25bの比較的大径のフ
ラット面部中央に排気口10を形成している。また上記
固形ろう材嵌合溝25の上部には、ろう材支持金具26
がクロス状態で架設され、該支持金具26には排気口1
0に対応する位置より若干側方に寄せて固形ろう材貫挿
穴27が形成されている。そして、該支持金具26の上
記固形ろう材貫挿穴27に図示のように固形ろう材11
を上方から貫挿し、漏斗部25a底部25bの排気口10
側方上に立設状態で支持する。そして、上記封止工程で
の加熱時には上記漏斗部25a内周のテーパ面によって
溶融ろう材11を確実に排気口10部分に導くようにな
っている。従って、該構成でもテーパ面を有する所定深
さの固形ろう材嵌合溝25内に図4に示すような円柱体
状の固形ろう材11を支持金具26の固形ろう材貫挿穴
27を介して嵌合するだけで容易かつ確実に、低融点ろ
う材による真空封止方法の採用を可能にすることができ
る。
【0099】また、その結果、従来の真空ブレージング
法による場合に比べて、より低温下での真空封止作業が
可能となり、容器母材の抗張力低下の度合も小さく、可
及的に容器母材の厚さを薄くすることができ、製品の軽
量化およびコストダウンを図ることができるようにな
る。
【0100】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では特に支持金具26を介して固形ろ
う材嵌合溝25中により安定した立設状態で確実に嵌合
支持されるので、仮に移送中にキャリアフレームが揺れ
たとしても従来のように落下するような恐れはなく、保
持状態が一層確実になる。従って、製品の歩留りも更に
高くなる。
【0101】また、バインダーを使用する必要がないの
で、作業性が良い。
【0102】(実施例14) 図37は、本願発明の実施例14に係る金属製真空保温
容器の真空封止構造を示している。
【0103】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図33のものと同様のフラットタ
イプの底板6が採用されている。
【0104】そして、同底板6の中央に上記実施例13
と同様の構造の固形ろう材嵌合溝28が形成されてい
る。
【0105】そして、該実施例の構成では、上記実施例
13の構成のような支持金具26ではなく、図示の如く
ブリッジ状の蓋カバー29を、その左右両端側でスポッ
ト溶接することにより取付けて、上記固形ろう材嵌合溝
28内に嵌合された固形ろう材11の脱落を防止するよ
うにしている。また固形ろう材11は、図示のように上
記固形ろう材嵌合溝28内に水平状態で橋渡し状に嵌合
され、上記蓋カバー29は該橋渡し状態の固形ろう材1
1に沿った状態で取付けられる。
【0106】このような構成によれば、キャリアフレー
ム揺動時の固形ろう材11の脱落を、より確実に防止す
ることができ、製品の歩留りがより向上する。
【0107】なお、符号28aは上記固形ろう材嵌合溝
28の漏斗部、28bはその底部、10は同底部28bに
形成された排気口であり、これらの構成、作用効果は実
施例13の場合と全く同様である。
【0108】(実施例15) 図38〜図40は、本願発明の実施例15に係る金属製
真空保温容器の真空封止構造を示している。
【0109】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図33のものと同様のフラットタ
イプの底板6が採用されている。
【0110】該実施例の真空封止部の構成は、上記実施
例14の構成と殆んど同一であるが、上記実施例14と
同様の蓋カバー31に対して固形ろう材11抱持用の爪
部材31a,31aを設けて固形ろう材11を抱持させる
ようにしたことを特徴としている。
【0111】したがって、該構成では上記実施例1〜1
4の何れにも増して固形ろう材11の保持状態が確実に
なり、キャリアフレーム揺動による脱落は先ず生じなく
なる。したがって、製品の歩留りは大きく向上する。
【0112】なお、符号30は固形ろう材嵌合溝、30
aは固形ろう材嵌合溝30の漏斗部、30bはその底部、
10は同底部30bに形成された排気口であり、これら
の構成、作用効果は実施例13,14の場合と全く同様
である。
【0113】すなわち、以上のようにして蓋カバー31
により固形ろう材11が確実に保持された金属製真空保
温容器1は、真空炉内に移送されて、先ず上記固形ろう
材11の融点よりも高い温度で加熱される(封止工程)。
その結果、上記固形ろう材11が溶け、上記爪部材31
a,31aから外れて下方に向けて流れ出し、上記漏斗部
30a内周のテーパ面によりガイドされて上記底部30b
中央に形成された排気口10に達して停留し、図40の
ように同排気口10を確実に充填封止することになる。
【0114】(実施例16) 図41は、本願発明の実施例16に係る金属製真空保温
容器の真空封止構造を示している。本実施例では、図示
のようにゲッター35の固定と同時にゲッターカバー3
6で図28のようなドーナツ状の固形ろう材11のセッ
トを行うようにしており、真空封止直前に固形ろう材1
1をセットするような必要がないようにしたことを特徴
としている。
【0115】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は上記のものと同様であり、ステンレス等金
属製の内容器(図示省略)と外容器1Bを口部側で相互に
接合して二重構造とし、それらの間に形成される空隙部
(図示省略)を真空封止することによって内容器1A内の
真空保温が可能な断熱構造体を実現するようになってい
る。また、外容器1Bは、図示の如くその底部側開口縁
部内に対し、底板6の周縁部を一体的に嵌合(内嵌)した
有底筒状体に形成されている。
【0116】一方、容器正立状態において上記底板6の
略中央部には、図に示すように断面台形状のリブ33が
リング状に形成され、該リブ33内側の凹部によって実
施例12〜15と同様の作用を果す固形ろう材嵌合溝3
2が形成されている。そして、該固形ろう材嵌合溝32
は、図示容器正立状態において所定の傾斜角で次第に下
降するテーパ面を有する断面摺形状の漏斗部32aと、
該漏斗部32aの底部32b中央に形成された上述の各場
合と同様の排気口10とから形成されている。そして、
該排気口10は、底板6の外容器1Bに対する嵌合固定
状態において上記内容器と外容器1Bとの間の空隙内に
連通するようになっている。
【0117】一方、上記リブ33上にはゲッター35が
設置され、その上部をゲッターカバー36で覆うことに
より固定して支持している。該ゲッターカバー36は、
その一端を底板6に接合して固定されている一方、他端
を上記固形ろう材嵌合溝32上から側方のリブ33上面
まで延設して当該リブ面上に接合固定され、ゲッター3
5の固定と同時に上記固形ろう材11のカバーをも行う
ようになっている。
【0118】そして、以上のようにして外容器1Bに対
する底板6の嵌合前の状態で既に固形ろう材嵌合溝32
内に固形ろう材11が嵌合された金属製真空保温容器1
は、さらに図示正立状態において真空炉内に移送され
て、先ず上記固形ろう材11の融点よりも低い所定温度
で脱気(ベーキング工程)された後、さらに上記固形ろう
材11の融点よりも高い温度で加熱される(封止工程)。
その結果、上記固形ろう材11が溶けて下方に向けて流
れ出し、上記固形ろう材嵌合溝32の漏斗部32a内周
のテーパ面によりガイドされて当該漏斗部32aの底部
32b中央に形成された排気口10に達して停留し、同
排気口10を確実に充填封止することになる。
【0119】このような構成によれば、底板66へのゲ
ッター35の固定と同時にゲッターカバー36によって
固形ろう材11の完全な脱落防止が可能となり、しか
も、それが底板6の外容器1Bに対する取付前に行われ
るので、底板6の取付が完了した状態以後は全く脱落の
心配がなくなる。
【0120】また、該構成によると、真空排気工程を容
器正立状態で行うことができるようになるので、便利で
ある。
【0121】さらに、その他の部分の構成による作用効
果は、基本的に上述した各実施例のものと同様である。
【0122】(実施例17) 図42および図43は、排気口を長穴形状とした本願発
明の実施例17に係る金属製真空保温容器の真空封止構
造を示している。
【0123】以上の各実施例における排気口10の形状
は、例えば円形のものを採用して構成した。ところで、
該排気口10は、本来封止のしやすさから考えると、穴
の径は小さい方が良いが、他方穴の径を小さくすると、
排気に時間がかかる問題がある。本実施例は、該問題を
解決するために構成されたものである。
【0124】本実施例においても、対象となる真空保温
容器1自体は、例えば図33の場合と同様の構造であ
り、例えばそのフラットな底板6部分には上記実施例2
と同様の固形ろう材嵌合溝12が形成されている。
【0125】該固形ろう材嵌合溝12は、上記底板6の
フラットな底面を図42に示すように内容器1A側に所
定の深さだけ一段階筒状に凹せることによって筒状部を
形成するとともに、さらにその底部12aを内容器1A
側に断面逆台形状に凹ませることによって、容器倒立状
態において周端から最下方側排気口形成用フラット部1
2c部分にかけて所定の傾斜角で次第に口径が小さくな
るように下降するテーパ面を有した漏斗部12bを形成
している。そして、当該漏斗部12bの底部である上記
小径の排気口形成用フラット部12cの中央に図43に
示すように幅が小さく、長さが長い長穴形状の排気口1
0が形成されている。上記漏斗部12b上端の口径は、
上記固形ろう材嵌合溝12の筒状部底部12aの内径よ
りも小さく形成されている。また、上記排気口10は、
上記真空保温容器1の内容器1Aと外容器1Bとの間の
空隙3内に連通している。
【0126】このように構成された真空封止前の金属製
真空保温容器1の上記固形ろう材嵌合溝12の筒状部に
は、例えば図7及び図8の場合と同様に、その両端間
(直径線部分)に位置して例えば上記実施例1と同様の図
4に示すような真空封止用の円柱体状(広義には棒状)の
固形ろう材(又はインゴット状のろう材)11が嵌合設置
される。
【0127】そして、以上のようにして固形ろう材11
が嵌合設置された金属製真空保温容器1は、さらに真空
炉内に移送されて、先ず排気口10を通し上記固形ろう
材11の融点よりも低い所定温度で脱気(ベーキング工
程)された後、さらに上記固形ろう材11の融点よりも
高い温度で加熱される(封止工程)。その結果、上記円柱
体状の固形ろう材11が溶けて下方に向けて流れ出し、
上記漏斗部12bのテーパ面によりガイドされて上記排
気口形成用フラット部12c中央に形成された長穴形状
の排気口10に達して貯留され、図42のように当該長
穴形状の排気口10を確実に充填封止することになる。
【0128】上述のように排気口10の口径は大きい方
が排気効率は高いが、一方余りに大きいと溶けたろう材
11が脱落する。そして、該ろう材11が脱落するかし
ないかは、上記排気口10の口径と溶けたろう材11の
表面張力の大きさとの関係で決まる。したがって、本来
排気口10の口径は使用するろう材11の溶融時の表面
張力によって制約され、円形穴の場合には口径を拡大す
る自由度は殆んどなく、排気効率を向上させることは難
しい。
【0129】ところが、本実施例では上述のように、排
気口10の形状が長穴形状となっており、溶融ろう材1
1の表面張力に対してはその幅を小さくすることによっ
て対応し、他方排気効率向上に対してはその長さを長く
することによって対応するようにしているので、封止の
確実さと排気効率の向上とを共に実現することができ
る。
【0130】なお、上記ろう材11は、例えばガラス封
孔材に限らず、Niろう材でも良く、また固形ろう材以
外にペースト状のものを採用しても良い。
【0131】(実施例18) 図44〜図47は、本願発明の実施例18に係る金属製
真空保温容器の真空封止構造を示している。
【0132】上記実施例17の場合と同様、例えば図4
4および図45に示すように排気口10の形状を長穴形
状にすると、当該排気口10そのものを例えば図46お
よび図47に示すように固形ろう材11の位置決めおよ
び固定に利用することができ、溶融ろう材11を確実に
排気口10部分に充填することが可能となる。
【0133】すなわち、本実施例の金属製真空封止容器
の真空封止構造では、図33と同様のフラットタイプの
底板6中央部に、図46および図47のように円柱体状
の固形ろう材11を十分に嵌合することができる底部4
0bの径が当該固形ろう材11の長さよりも所定寸法大
きい断面摺鉢形状の漏斗部40aを備えた固形ろう材嵌
合溝40が形成されている。そして、該固形ろう材嵌合
溝40の漏斗部40aの内周面は上端側から次第に口径
を小さくするように下降するテーパ面となっており、該
漏斗部40aの底部40bの中央には長穴形状の排気口1
0が形成されている。
【0134】そして、該長穴形状の排気口10に対応し
て、当該排気口10の長さより所定寸法以上短く、かつ
当該長穴形状の排気口10の幅よりも相当寸法以上径が
大きい円柱体状の固形ろう材11が図46および図47
に示すように両端側に十分な排気空間10a,10bを残
した状態で嵌合設置される。
【0135】そして、以上のようにして長穴形状の排気
口10部分に固形ろう材11が嵌合設置された金属製真
空保温容器1は、さらに真空炉内に移送されて、先ず上
記固形ろう材11の融点よりも低い所定温度で脱気(ベ
ーキング工程)されるが、該脱気は上記固形ろう材11
両端側2組の十分な排気空間10a,10bを利用して効
率良くなされる。その後、さらに上記固形ろう材11の
融点よりも高い温度で加熱される(封止工程)。その結
果、上記固形ろう材11が排気口10部で溶けてそのま
ま下方に流れ、当該排気口10を確実に充填封止する。
【0136】従って、本実施例の構成では、棒状の固形
ろう材11の長さよりも長く、その直径よりも幅の狭い
長穴形状の排気口10に円柱体状の固形ろう材11を両
端側に排気空間10a,10bを残して横置き状態で嵌合
するだけで容易かつ確実に、低融点ろう材による真空封
止方法の採用を可能にすることができる。
【0137】しかも、ろう材は円柱体状の固形物であ
り、溶融前の状態では固形ろう材嵌合溝として機能する
長穴形状の排気口10中に確実に嵌合位置決めされてい
るので、仮に移送中にキャリアフレームが揺れたとして
も落下するような恐れはなく、また設置位置が確実にな
る。その結果、製品の歩留りも向上する。
【0138】(実施例19) 次に図48は、本願発明の実施例19に係る金属製真空
保温容器の真空封止構造を示している。
【0139】該実施例の構造では、例えば上記実施例1
8と同様の断面構造の固形ろう材嵌合溝40の漏斗部4
0aの内面部全体に酸化層又は金属メッキ層などの使用
する溶融ろう材との関係で決まるぬれ性の良い接合層4
1を形成したことを特徴とするものである。
【0140】すなわち、一般にステンレス鋼よりなる底
板6の表面には、酸化皮膜である不働態皮膜が形成され
ており、ガラス封孔材のように酸素結合するろう材の場
合には、比較的接合性が良い。しかし、自然酸化による
酸化皮膜の形成では必ずしも酸素量が十分ではないの
で、さらに積極的に酸化層を形成する。すると、さらに
ガラス封孔材との接合性が良くなる。また、一方、上記
不働態皮膜は、金属ろう材とのぬれ性が悪い。そこで、
使用するろう材が金属ろう材である時には、それに対応
してぬれ性の良い金属メッキ層を形成することによって
接合性を良くする。
【0141】このようにすると、ガラス封孔材や低融点
金属ろう材などのような400℃〜600℃程度の低融
点ろう材の場合にも、溶融したろう材が十分な接着力を
伴って排気口10部分に接合されるようになり、その接
合封止強度が高くなる。
【0142】該構成における固形ろう材嵌合溝40の形
状や構造は、図示のものに限られるものではなく、上述
した各実施例の何れのものでも良い。また、排気口10
の形状も、円形、長穴形状等任意のものの採用が可能で
ある。
【0143】また、上記酸化層の形成は、例えば漏斗部
40a内面を焼くか、又は酸で拭くことなどの方法によ
り容易に形成される。また、金属メッキ層は、例えば銅
メッキ層により形成される。
【0144】なお、以上の各種実施例において使用され
る固形ろう材11としては、例えばホウケイ酸鉛ガラス
封孔材などのガラス系封孔材、又はAl,Sn,Ni系ろう
材などの金属系ろう材等各種の低融点ろう材の採用が可
能であり、それら各系列のろう材に対応して上述の如く
酸化層又は金属メッキ層の何れか一方のタイプの接合層
が適切に選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例1に係る金属製真空
保温容器の断面図である。
【図2】図2は、同底部の平面図である。
【図3】図3は、同要部の排気口部の断面図である。
【図4】図4は、同実施例において排気口の真空封止に
使用される固形ろう材(第1例)の形状を示す斜視図であ
る。
【図5】図5は、同図4の固形ろう材を使用して封止さ
れた図3の排気口部の断面図である。
【図6】図6は、本願発明の実施例2に係る金属製真空
保温容器の断面図である。
【図7】図7は、同底部の平面図である。
【図8】図8は、同要部の排気口部の断面図である。
【図9】図9は、図4と同様の固形ろう材を使用して封
止された図8の排気口部の断面図である。
【図10】図10は、本願発明の実施例3に係る金属製
真空保温容器底部の平面図である。
【図11】図11は、同要部の排気口部の断面図であ
る。
【図12】図12は、図4と同様の固形ろう材を使用し
て封止された図8の排気口部の断面図である。
【図13】図13は、本願発明の実施例4に係る金属製
真空保温容器底部の平面図である。
【図14】図14は、同要部の排気口部の断面図であ
る。
【図15】図15は、図4と同様の固形ろう材を使用し
て封止された図14の排気口部の断面図である。
【図16】図16は、本願発明の実施例5に係る金属製
真空保温容器底部の平面図である。
【図17】図17は、同要部の排気口部の断面図であ
る。
【図18】図18は、図4と同様の固形ろう材を使用し
て封止された図17の排気口部の断面図である。
【図19】図19は、本願発明の実施例6に係る金属製
真空保温容器底部の平面図である。
【図20】図20は、同要部の排気口部の断面図であ
る。
【図21】図21は、図4と同様の固形ろう材を使用し
て封止された図20の排気口部の断面図である。
【図22】図22は、本願発明の実施例7に係る金属製
真空保温容器要部の平面図である。
【図23】図23は、同要部の排気口部の断面図であ
る。
【図24】図24は、実施例1〜7において排気口の真
空封止に採用可能な固形ろう材の形状の第2例を示す斜
視図である。
【図25】図25は、同実施例1〜7において排気口の
真空封止に採用可能な固形ろう材の形状の第3例を示す
斜視図である。
【図26】図26は、本願発明の実施例8に係る金属製
真空保温容器底部の平面図である。
【図27】図27は、同底部の排気口部の断面図であ
る。
【図28】図28は、同実施例において排気口の真空封
止に使用される固形ろう材の形状を示す斜視図である。
【図29】図29は、本願発明の実施例9に係る金属製
真空保温容器底部の排気口部の断面図である。
【図30】図30は、本願発明の実施例10に係る金属
製真空保温容器底部の平面図である。
【図31】図31は、同排気口部の断面図である。
【図32】図32は、同実施例において排気口の真空封
止に使用される固形ろう材の形状を示す斜視図である。
【図33】図33は、本願発明の実施例11に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図34】図34は、本願発明の実施例12に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図35】図35は、本願発明の実施例13に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図36】図36は、同底部の排気口部分の斜視図であ
る。
【図37】図37は、本願発明の実施例14に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図38】図38は、本願発明の実施例15に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図39】図39は、同要部の斜視図である。
【図40】図40は、同要部のろう材充填時の断面図で
ある。
【図41】図41は、本願発明の実施例16に係る金属
製真空保温容器底部の断面図である。
【図42】図42は、本願発明の実施例17に係る金属
製真空保温容器底部の排気口部の断面図である。
【図43】図43は、同排気口要部の平面図である。
【図44】図44は、本願発明の実施例18に係る金属
製真空保温容器底部の排気口部の断面図である。
【図45】図45は、同排気口要部の平面図である。
【図46】図46は、図45の排気口部に固形ろう材を
嵌合設置した状態の拡大断面図である。
【図47】図47は、図46と同様の固形ろう材嵌合設
置状態の排気口部の平面図である。
【図48】図48は、本願発明の実施例19に係る金属
製真空保温容器底部の排気口部の断面図である。
【図49】図49は、第1の従来例による金属製真空保
温容器の排気構造を示す断面図である。
【図50】図50は、第2の従来例による金属製真空保
温容器の排気構造を示す断面図である。
【図51】図51は、第3の従来例に係る金属製真空保
温容器の排気構造を示す断面図である。
【図52】図52は、同排気口部の平面図である。
【図53】図53は、同排気口部の断面図である。
【図54】図54は、第4の従来例による金属製真空保
温容器の排気構造を示す断面図である。
【図55】図55は、同金属製真空保温容器の底部の排
気口部の構成を示す平面図である。
【図56】図56は、同排気口部の断面図である。
【図57】図57は、第5の従来例による金属製真空保
温容器の排気構造を示す断面図である。
【図58】図58は、同金属製真空保温容器底部の排気
口部の構成を示す平面図である。
【図59】図59は、同排気口部の断面図である。
【符号の説明】
1は金属製真空保温容器、2は口部、3は空隙、4は底
部、6は底板、6bは底面、7は溝部、8,12,13,1
5,16,17,22,25,28,30,32は固形ろう材
嵌合溝、10は排気口、11は固形ろう材である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の内容器と外容器とを空隙部を介
    して二重構造とした金属製真空保温容器において、固形
    封孔材を採用するとともに、上記外容器底部の所定位置
    に、当該固形封孔材を嵌合する固形封孔材嵌合凹部を形
    成し、該固形封孔材嵌合凹部に上記固形封孔材を嵌合す
    るとともに、同固形封孔材を嵌合した固形封孔材嵌合凹
    部の底部に、さらに所定深さの他の凹部を設け、該他の
    凹部の底部に排気口を形成したことを特徴とする金属製
    真空保温容器の真空封止構造。
  2. 【請求項2】 固形封孔材が棒状のものよりなり、固形
    封孔材嵌合凹部が、当該棒状の固形封孔材の長さ寸法に
    対応した長さ寸法の長溝部を有してなることを特徴とす
    る請求項1記載の金属製真空保温容器の真空封止構造。
  3. 【請求項3】 固形封孔材が円形状のものよりなり、固
    形封孔材嵌合凹部が、当該円形状の固形封孔材の外径寸
    法に対応した内径寸法の円形溝部を有してなることを特
    徴とする請求項1記載の金属製真空保温容器の真空封止
    構造。
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