JP2734646B2 - 2,2―ジフルオロカルボン酸誘導体の新規合成法 - Google Patents
2,2―ジフルオロカルボン酸誘導体の新規合成法Info
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- JP2734646B2 JP2734646B2 JP15946989A JP15946989A JP2734646B2 JP 2734646 B2 JP2734646 B2 JP 2734646B2 JP 15946989 A JP15946989 A JP 15946989A JP 15946989 A JP15946989 A JP 15946989A JP 2734646 B2 JP2734646 B2 JP 2734646B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は2,2−ジフルオロカルボン酸誘導体の新規製
造法に関するものである。
造法に関するものである。
生理活性物質のフッ素修飾研究は、近年ますます盛ん
になってきており、それにつれ、より効率よく様々な含
フッ素化合物を合成し得る新規合成手法への期待が高ま
っている。このようなフッ素原子含有生理活性物質を合
成するに当たっては、フッ素原子を含む中間体を用いる
ことが必要、且つ有用な場合が少なくない。本発明者ら
は、これまでに様々なジフルオロメチレン基を有する合
成中間体の効率的な合成法を開発してきた(特開昭63−
48229、特開昭63−233937等)。本発明者らは引続き検
討を加え、ジフルオロ酢酸基を3,3−ジアルコキシプロ
ペン誘導体に対して共役的に付加させ、様々な2,2−ジ
フルオロカルボン酸誘導体を合成しうる新しい手法を開
拓するに至ったものである。
になってきており、それにつれ、より効率よく様々な含
フッ素化合物を合成し得る新規合成手法への期待が高ま
っている。このようなフッ素原子含有生理活性物質を合
成するに当たっては、フッ素原子を含む中間体を用いる
ことが必要、且つ有用な場合が少なくない。本発明者ら
は、これまでに様々なジフルオロメチレン基を有する合
成中間体の効率的な合成法を開発してきた(特開昭63−
48229、特開昭63−233937等)。本発明者らは引続き検
討を加え、ジフルオロ酢酸基を3,3−ジアルコキシプロ
ペン誘導体に対して共役的に付加させ、様々な2,2−ジ
フルオロカルボン酸誘導体を合成しうる新しい手法を開
拓するに至ったものである。
本発明はかかる2,2−ジフルオロカルボン酸誘導体の
新規製造法に関するものであり、即ち以下の発明であ
る。
新規製造法に関するものであり、即ち以下の発明であ
る。
下記式[I]で表わされる2,2−ジフルオロケテンシ
リルアセタールと下記式[II]で表わされる3,3−ジア
ルコキシプロペン誘導体とを反応させることを特徴とす
る下記式[III]で表わされる2,2−ジフルオロカルボン
酸誘導体の製造法。
リルアセタールと下記式[II]で表わされる3,3−ジア
ルコキシプロペン誘導体とを反応させることを特徴とす
る下記式[III]で表わされる2,2−ジフルオロカルボン
酸誘導体の製造法。
但し、R1,R8は1価アルコールの残基を表わし、R2,
R3,R4は同一又は異なりアルキル基、アリール基、アル
アルキル基を表わし、R5,R6,R7は同一又は異なり水素原
子、アルキル基、アリール基、アルアルキル基を表わ
し、R9は水素原子または1価アルコールの残基を表わ
す。
R3,R4は同一又は異なりアルキル基、アリール基、アル
アルキル基を表わし、R5,R6,R7は同一又は異なり水素原
子、アルキル基、アリール基、アルアルキル基を表わ
し、R9は水素原子または1価アルコールの残基を表わ
す。
本発明中式[I]で示される2,2−ジフルオ ロケテンシリルアセタール類において、R1は1価のアル
コールの残基を表わし、通常炭素数1〜10のアルキル基
やベンジル基などが採用される。アルキル基としては直
鎖状アルキル基はもちろん、分岐アルキル基であっても
よいが、特にメチル基、エチル基等の炭素数1〜4の低
級アルキル基が好ましい。R2,R3,R4は同一又は異なりア
ルキル基を表わす。特にR2,R3,R4がすべてメチル基、あ
るいはエチル基である化合物やR2,R3,R4の内2個がメチ
ル基、残り1個がt−ブチル基である化合物が好まし
い。かかる2,2−ジフルオロケテンシリルアセタール
は、既に本発明者が報告している手法(「Tetrahedron
Lett.,」、29巻、1803ページ(1988年))により対応す
るジフルオロハロ酢酸誘導体(但し、ハロゲン原子とし
てヨウ素原子、臭素原子あるいは塩素原子を含む)と有
機シリル化合物とを亜鉛等の0価金属反応剤の存在下反
応させることにより合成される。反応系中より単離した
後所望の反応に供することもできるが、水分に対して極
めて不安定なことから、単離することなくそのまま次の
反応に用いることが好ましい。かかる2,2−ジフルオロ
ケテンシリルアセタールは式[II]で表わされる3,3−
ジアルコキシプロペン誘導体に対して付加し、続いて加
水分解に供することにより式[III]で表わされる2,2 −ジフルオロカルボン酸誘導体に変換される。
コールの残基を表わし、通常炭素数1〜10のアルキル基
やベンジル基などが採用される。アルキル基としては直
鎖状アルキル基はもちろん、分岐アルキル基であっても
よいが、特にメチル基、エチル基等の炭素数1〜4の低
級アルキル基が好ましい。R2,R3,R4は同一又は異なりア
ルキル基を表わす。特にR2,R3,R4がすべてメチル基、あ
るいはエチル基である化合物やR2,R3,R4の内2個がメチ
ル基、残り1個がt−ブチル基である化合物が好まし
い。かかる2,2−ジフルオロケテンシリルアセタール
は、既に本発明者が報告している手法(「Tetrahedron
Lett.,」、29巻、1803ページ(1988年))により対応す
るジフルオロハロ酢酸誘導体(但し、ハロゲン原子とし
てヨウ素原子、臭素原子あるいは塩素原子を含む)と有
機シリル化合物とを亜鉛等の0価金属反応剤の存在下反
応させることにより合成される。反応系中より単離した
後所望の反応に供することもできるが、水分に対して極
めて不安定なことから、単離することなくそのまま次の
反応に用いることが好ましい。かかる2,2−ジフルオロ
ケテンシリルアセタールは式[II]で表わされる3,3−
ジアルコキシプロペン誘導体に対して付加し、続いて加
水分解に供することにより式[III]で表わされる2,2 −ジフルオロカルボン酸誘導体に変換される。
ここで式[II]中、R5,R6,R7は水素原子、アルキル
基、アリール基、アルアルキル基を表わすが、本発明に
おける反応に対して不活性な種々の特性基を有していて
もよい。特性基としては保護されていてもよい水酸基、
エステル基、ハロゲン原子、スルフィド基、スルホニル
基、ニトロ基、ニトリル基、保護されたアミノ基、イミ
ノ基等が挙げられる。R8は1価アルコールの残基を表わ
し、通常炭素数1〜10のアルキル基やベンジル基などが
採用される。アルキル基としては直鎖状アルキル基はも
ちろん、分岐アルキル基であってもよいが、特にメチル
基、エチル基等の炭素数1〜4の低級アルキル基が好ま
しい。
基、アリール基、アルアルキル基を表わすが、本発明に
おける反応に対して不活性な種々の特性基を有していて
もよい。特性基としては保護されていてもよい水酸基、
エステル基、ハロゲン原子、スルフィド基、スルホニル
基、ニトロ基、ニトリル基、保護されたアミノ基、イミ
ノ基等が挙げられる。R8は1価アルコールの残基を表わ
し、通常炭素数1〜10のアルキル基やベンジル基などが
採用される。アルキル基としては直鎖状アルキル基はも
ちろん、分岐アルキル基であってもよいが、特にメチル
基、エチル基等の炭素数1〜4の低級アルキル基が好ま
しい。
なお式[III]において、R9は水素原子または1価ア
ルコールの残基を表わし、通常R1と同一基であるか又は
水素原子である。
ルコールの残基を表わし、通常R1と同一基であるか又は
水素原子である。
反応系中で生成させた2,2−ジフルオロケテンシリル
アセタールに対する不飽和化合物の使用量は、特に限定
されるものではないが、約0.01〜1倍当量が適当であ
る。特に好ましくは、約0.1〜0.5倍当量が好ましい。反
応は無溶媒で行うこともできるが、溶媒を用いることが
好ましい。溶媒としては、原料や生成物を溶解しかつ非
反応性の溶媒が適当であり、アセトニトリル、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ベンゼン等が使用されるが、特にアセトニト
リルが好ましい。反応温度は約−20〜80℃で行なわれれ
るが、特に0℃〜室温が好ましい。
アセタールに対する不飽和化合物の使用量は、特に限定
されるものではないが、約0.01〜1倍当量が適当であ
る。特に好ましくは、約0.1〜0.5倍当量が好ましい。反
応は無溶媒で行うこともできるが、溶媒を用いることが
好ましい。溶媒としては、原料や生成物を溶解しかつ非
反応性の溶媒が適当であり、アセトニトリル、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ベンゼン等が使用されるが、特にアセトニト
リルが好ましい。反応温度は約−20〜80℃で行なわれれ
るが、特に0℃〜室温が好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお参
考例として、本発明の目的化合物である2を出発物質と
してスキーム1に示す合成経路による、各種酵素阻害等
の生理活性物質開発研究において幅広い応用が見込まれ
る5,5−ジフルオロリジン1の誘導体の合成例を記述し
た。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお参
考例として、本発明の目的化合物である2を出発物質と
してスキーム1に示す合成経路による、各種酵素阻害等
の生理活性物質開発研究において幅広い応用が見込まれ
る5,5−ジフルオロリジン1の誘導体の合成例を記述し
た。
実施例 1.2,2−ジフルオロ−5−エトキシ−3−フェニル−4
−ペンテン酸メチル アルゴン雰囲気下、亜鉛末(220mg,3.3mmol)をアセ
トニトリル(3ml)に懸濁させ、氷冷下ジフルオロヨー
ド酢酸メチル(708mg,3mmol)、のアセトニトリル溶液
(2ml)を5分かけて加える。さらに同温度で5分撹拌
後、トリエチルクロロシラン(0.55ml,3.3mmol)を加え
て5分間撹拌する。氷冷下、ケイ皮アルデヒドジエチル
アセタール(309mg,1.5mmol)を加えて30分間撹拌す
る。反応液に3%塩酸水溶液を加え、室温で10分間撹拌
後、エーテルで抽出する。エーテル層を5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥(無水硫酸マグ
ネシウム)後、減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル60:1)で精製し、表
題化合物を71mg(収率17%)得た。
−ペンテン酸メチル アルゴン雰囲気下、亜鉛末(220mg,3.3mmol)をアセ
トニトリル(3ml)に懸濁させ、氷冷下ジフルオロヨー
ド酢酸メチル(708mg,3mmol)、のアセトニトリル溶液
(2ml)を5分かけて加える。さらに同温度で5分撹拌
後、トリエチルクロロシラン(0.55ml,3.3mmol)を加え
て5分間撹拌する。氷冷下、ケイ皮アルデヒドジエチル
アセタール(309mg,1.5mmol)を加えて30分間撹拌す
る。反応液に3%塩酸水溶液を加え、室温で10分間撹拌
後、エーテルで抽出する。エーテル層を5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液、食塩水で洗浄し、乾燥(無水硫酸マグ
ネシウム)後、減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル60:1)で精製し、表
題化合物を71mg(収率17%)得た。
性状:無色油状物質 IR cm-1:1779,1651。1 H−NMR(CDCl3)δ:7.25−7.38(5H,m), 6.44(1H,d,J=12.6Hz), 5.05(1H,dd,J=10.0Hz,12.6Hz), 3.91(1H,ddd,J=10.0,JH-F=14.4,17.9Hz), 3.76(3H,s),3.75−3.82(2H,m), 1.27(3H,J=7Hz)。19 F−NMR(CDCl3):47.2(d,J=14Hz), −47.5(d,J=18Hz)。
MS m/z:270(M+),250(M+−HF),225(M+−OEt), 221(M+−CO2Me),161(M+−CF2CO2Me)。
2.(E)−2,2−ジフルオロ−5−エトキシ−4−ペン
テン酸メチル(2) 上記例と同様にジフルオロヨード酢酸メチル(944mg,
4mmol)、亜鉛末(290mg,4.4mmol)、トリメチルクロロ
シラン、(0.56ml,4.4mmol)アセトニトリル(6ml)を
反応させた後、アクロレインジエチルアセタール(260m
g,2.0mmol)を氷冷下加えて、同温度で30分間撹拌す
る。抽出後シリカゲルカラムクロマト(ペンタン−エー
テル30:1)で精製し、2を90mg(収率23%)得た。
テン酸メチル(2) 上記例と同様にジフルオロヨード酢酸メチル(944mg,
4mmol)、亜鉛末(290mg,4.4mmol)、トリメチルクロロ
シラン、(0.56ml,4.4mmol)アセトニトリル(6ml)を
反応させた後、アクロレインジエチルアセタール(260m
g,2.0mmol)を氷冷下加えて、同温度で30分間撹拌す
る。抽出後シリカゲルカラムクロマト(ペンタン−エー
テル30:1)で精製し、2を90mg(収率23%)得た。
性状:無色油状物質 IR cm-1:1767,1658。1 H−NMR(CDCl3)δ:6.35(1H,d,J=12.7Hz), 4.60(1H,dt,J=12.7,7.7Hz), 3.86(3H,s),3.73(2H,q,J=7.0Hz), 2.68(2H,dt,J=8.0,JH-F=15.8Hz), 1.26(3H,t,J=7.0Hz)。19 F−NMR(Et2O):−43.0(t,J=16Hz)。
MS m/z:194(M+),174(M+−HF)。
高分解能MS:194.0767 (計算値:C8H12F2O3,194.0754)。
参考例 (±)5,5−ジフルオロリジン(1)の合成 2,2−ジフルオロ−5−エトキシ−4−ペンテニルアジ
ド(スキーム1中の3の化合物) 2(768mg,3.96mmol)のメタノール溶液(6ml)に氷
冷下、水素化ホウ素ナトリウム(166mg,3.96mmol)を加
え、同温度で30分間撹拌する。反応液をエーテルで希釈
し、次いで2%塩酸を加えて撹拌した後、エーテルで3
回抽出する。エーテル抽出液を5%炭酸水素ナトリウム
水溶液、食塩水の順で洗浄、乾燥後、減圧下濃縮し、残
渣を次の反応に用いた。
ド(スキーム1中の3の化合物) 2(768mg,3.96mmol)のメタノール溶液(6ml)に氷
冷下、水素化ホウ素ナトリウム(166mg,3.96mmol)を加
え、同温度で30分間撹拌する。反応液をエーテルで希釈
し、次いで2%塩酸を加えて撹拌した後、エーテルで3
回抽出する。エーテル抽出液を5%炭酸水素ナトリウム
水溶液、食塩水の順で洗浄、乾燥後、減圧下濃縮し、残
渣を次の反応に用いた。
この残渣の塩化メチレン(8ml)溶液にジイソプロピ
ルエチルアミン(1.52ml,8.7mmol)を加えた後、ドライ
アイス−アセトン冷却下、トリフルオロメタンスルホン
酸無水物(0.73ml,4.36mmol)を加え、同温度で30分間
撹拌する。反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、エーテルで抽出する。エーテル抽出液を2%塩酸、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水の順で洗浄、乾
燥後、減圧下濃縮し残渣を次の反応に用いた。
ルエチルアミン(1.52ml,8.7mmol)を加えた後、ドライ
アイス−アセトン冷却下、トリフルオロメタンスルホン
酸無水物(0.73ml,4.36mmol)を加え、同温度で30分間
撹拌する。反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、エーテルで抽出する。エーテル抽出液を2%塩酸、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水の順で洗浄、乾
燥後、減圧下濃縮し残渣を次の反応に用いた。
この残渣のジメチルホルムアミド(10ml)溶液にアジ
化ナトリウム(286mg,3.96mmol)を加えて室温で2時間
撹拌後、反応液に水を加えエーテルで3回抽出する。エ
ーテル抽出液を乾燥し、減圧下濃縮する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマト(ペンタン−エーテル30:1)で精製
し3を得た。
化ナトリウム(286mg,3.96mmol)を加えて室温で2時間
撹拌後、反応液に水を加えエーテルで3回抽出する。エ
ーテル抽出液を乾燥し、減圧下濃縮する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマト(ペンタン−エーテル30:1)で精製
し3を得た。
3の性状:無色油状物質1 H−NMR(CDCl3)δ:6.29(1H,d,J=13Hz,5−H), 4.60(1H,dt,J=13,7.5Hz), 3.69(2H,q,J=7Hz),3.38(2H,t,JH-F=12Hz), 2.47(2H,dt,J=7.5Hz,JH-F=16Hz), 1.20(3H,t,J=7Hz)。
N−ベンゾイル−2,2−ジフルオロ−5−エトキシ−4
−ペンテニルアミド(4) 3のTHF溶液(9ml)にトリフェニルホスフィン(713m
g,2.72mmol)を加え、室温で30分間撹拌後、水(0.5m
l)を加えて10分間撹拌する。次いでトリエチルアミン
(0.7ml,5mmol)、塩化ベンゾイル(573mg,4.08mmol)
加えて室温で15時間撹拌する。反応液に水を加えてエー
テル抽出し、エーテル層を5%炭酸水素ナトリウム水溶
液、食塩水で洗浄、乾燥、減圧下濃縮後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル5:1)で精
製して、4を582mg(2よりの通算収率55%)得た。
−ペンテニルアミド(4) 3のTHF溶液(9ml)にトリフェニルホスフィン(713m
g,2.72mmol)を加え、室温で30分間撹拌後、水(0.5m
l)を加えて10分間撹拌する。次いでトリエチルアミン
(0.7ml,5mmol)、塩化ベンゾイル(573mg,4.08mmol)
加えて室温で15時間撹拌する。反応液に水を加えてエー
テル抽出し、エーテル層を5%炭酸水素ナトリウム水溶
液、食塩水で洗浄、乾燥、減圧下濃縮後、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル5:1)で精
製して、4を582mg(2よりの通算収率55%)得た。
4の性状:無色油状物質1 H−NMR(CDCl3)δ:7.15−7.90(5H,m), 7.00(1H,brs,NH), 6.45(1H,d,J=13.0Hz), 4.70(1H,dt,J=13.0,7.5Hz), 3.83(2H,dt,J=7.0,JH-F=13.5Hz), 3.70(2H,q,J=7.0Hz), 2.48(2H,dt,J=7.5,JH-F=16Hz), 1.20(3H,t,J=7Hz)。19 F−NMR(CDCl3):−40.3(m)。
(±)5,5−ジフルオロリジン(1) 4(250mg,0.93mmol)のTHF−水混合溶液(1:1、4m
g)に、濃塩酸を0.2ml加えて室温で1時間撹拌後、反応
液をエーテルで抽出する。エーテル抽出液を5%炭酸水
素ナトリウム水溶液、食塩水の順で洗浄後、乾燥する。
減圧下濃縮し、残渣を次の反応に用いた。
g)に、濃塩酸を0.2ml加えて室温で1時間撹拌後、反応
液をエーテルで抽出する。エーテル抽出液を5%炭酸水
素ナトリウム水溶液、食塩水の順で洗浄後、乾燥する。
減圧下濃縮し、残渣を次の反応に用いた。
この残渣のジオキサン溶液(3.2ml)に塩化アンモニ
ウム(100mg,1.86mmol)、シアン化カリウム(120mg,1.
82mmol)、濃アンモニア水(2.3ml)を加え、室温で20
時間撹拌する。反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、エーテルで3回抽出する。エーテル層を食塩水
で洗浄し、乾燥、減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル1:2.5)で精製し
て、アミノニトリル体5を230mg(収率92%)得た。
ウム(100mg,1.86mmol)、シアン化カリウム(120mg,1.
82mmol)、濃アンモニア水(2.3ml)を加え、室温で20
時間撹拌する。反応液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、エーテルで3回抽出する。エーテル層を食塩水
で洗浄し、乾燥、減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル1:2.5)で精製し
て、アミノニトリル体5を230mg(収率92%)得た。
5(115mg,0.43mmol)に6N塩酸を加えて、100℃で12
時間加熱する。冷却後、反応液にエーテルを加え、水で
抽出する。水層をさらにエーテルで洗浄後、減圧下濃縮
し、残渣をイオン交換樹脂(IR−120B)クロマトグラフ
ィー(5%アンモニア水)で精製し、目的とする1を58
mg(収率74%)得た。
時間加熱する。冷却後、反応液にエーテルを加え、水で
抽出する。水層をさらにエーテルで洗浄後、減圧下濃縮
し、残渣をイオン交換樹脂(IR−120B)クロマトグラフ
ィー(5%アンモニア水)で精製し、目的とする1を58
mg(収率74%)得た。
1の性状:白色結晶 mp:230℃1 H−NMR(D2O)δ:3.60(1H,t,J=5.5Hz), 2.90(2H,t,JH-F=15.4Hz), 1.80−2.00(4H,m)。
MS m/z(SIMS):183(M++H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 59/58 C07C 59/58 67/00 67/00 69/708 69/708 A 69/734 69/734 Z
Claims (1)
- 【請求項1】下記式[I]で表わされる2,2−ジフルオ
ロケテンシリルアセタールと下記式[II]で表わされる
3,3−ジアルコキシプロペン誘導体とを反応させること
を特徴とする下記式[III]で表わされる2,2−ジフルオ
ロカルボン酸誘導体の製造法。 但し、R1,R8は1価アルコールの残基を表わし、R2,R3,R
4は同一又は異なりアルキル基、アリール基、アルアル
キル基を表わし、R5,R6,R7は同一又は異なり水素原子、
アルキル基、アリール基、アルアルキル基を表わし、R9
は水素原子または1価アルコールの残基を表わす。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15946989A JP2734646B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 2,2―ジフルオロカルボン酸誘導体の新規合成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15946989A JP2734646B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 2,2―ジフルオロカルボン酸誘導体の新規合成法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0327324A JPH0327324A (ja) | 1991-02-05 |
JP2734646B2 true JP2734646B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=15694453
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JP15946989A Expired - Fee Related JP2734646B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | 2,2―ジフルオロカルボン酸誘導体の新規合成法 |
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JP (1) | JP2734646B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-23 JP JP15946989A patent/JP2734646B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0327324A (ja) | 1991-02-05 |
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