JP2733991B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal
    • B22D11/114Treating the molten metal by using agitating or vibrating means
    • B22D11/115Treating the molten metal by using agitating or vibrating means by using magnetic fields

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は鋳型内浸漬ノズルからの吐出流の流速を減
衰すると同時に、片流れを抑制して、鋳型内湯面波動高
さを制御すると共に良好な表面性状を有する製品を製造
する鋼の連続鋳造方法に関する。
[従来の技術] 第6図はスラブの連続鋳造機における鋳型内の溶鋼の
状態を示す図である。この図を参照して従来の技術を説
明する。鋳型1内の溶鋼8の表面には、溶鋼8の酸化防
止と保温、凝固シェル9と鋳型1との間の潤滑、非金属
介在物の吸着等の役目を持つモールドパウダー5があ
る。このモールドパウダー5の湯面側は溶鋼8の熱で溶
融して溶融パウダー6になっており、このモールドパウ
ダー5の大気側は粉状パウダー7となって溶鋼8の表面
を覆っている。溶融パウダー6は凝固シェル9と鋳型1
との間に流入して潤滑剤の役目を果たす。従って溶融パ
ウダー6は消耗するので一定厚のモールドパウダー5を
維持するため、前記溶融パウダー6の消耗量を見合うだ
け補給される。第6図に示すように鋳型1中央に鉛直に
設けられた浸漬ノズル2の先端に設けられた吐出孔3
は、鋳型1短辺に対向して開口している。溶鋼はこの吐
出孔3から鋳型内に吐出される。溶鋼の吐出流4は鋳型
内で鋳型短辺面に向かって斜め下方に注入される。この
溶鋼の吐出流4が、短辺に衝突して上下の2つの流れ、
反転流11と侵入流12に分かれ、短辺面の凝固シェル9に
沿って上昇する反転流11は鋳型1の上部短辺面付近の湯
面波動の原因となる。第7図は湯面波動の概略図であ
る。この湯面波動とは、第7図に示すように浸漬ノズル
2の吐出孔3からの吐出流は反転流11と侵入流12に分か
れるが、反転流11は溶湯表面に到達し、鋳型内の溶湯表
面を波立たせる。この湯面波動を渦流距離計15により測
定し、その電圧値をフィルターを通して高周波数成分
(ここでは10Hz以上の周波数成分)を除去後、ミリボル
ト計で測定した。この渦流距離計15の設置位置は第7図
に示すように、短辺面から50mm、湯面から50mmである。
第8図は約1分間の湯面レベルの経時変化を示す図であ
る。1分間の最大波動レベルを測定し、この最大値を最
大湯面波動高さhとしてデータ処理を行った。上矢印は
上昇方向を意味し、下矢印は下降方向を示す。特に溶鋼
の吐出量が3ton/min以上の高速鋳造においては、浸漬ノ
ズル2の吐出孔3の吐出流速が大きいため、凝固シェル
9に衝突後の反転流11も大きく、大きな湯面波動が発生
する。第9図は最大湯面波動高さと熱延板表面欠陥指数
の関係を示すグラフ図である。この図から明らかなよう
に最大湯面波動高さが4mm〜8mmの範囲で熱延板の表面欠
陥の発生率が少なく最大湯面波動高さに最適範囲があ
る。この湯面波動が大きい場合溶融パウダー6が、溶湯
波動により溶鋼側に巻き込まれ懸濁する。溶鋼中に巻き
込まれた溶融パウダー6は、溶鋼と溶融パウダー6の比
重差により浮上してしまうが、一部凝固シェル9に捕捉
される。一方湯面波動が小さい場合には、溶鋼表面への
新しい溶鋼の供給が少ないので、モールドパウダー5の
溶融性も悪い。従って溶融パウダー6への溶鋼中の介在
物の溶解吸着性が悪くなり、介在物は凝固シェル9に捕
捉され鋳片の内質欠陥となると考えられる。ここで示し
た最大湯面波動高さの適正範囲は4mm〜8mmという値は連
続鋳造操業の経験によって得られた値であり、この範囲
に入るように浸漬ノズル2の形状、浸漬ノズル2の吐出
角度、浸漬ノズル2の吐出孔3の面積、鋳型1の幅等を
規制していた。
しかしながら、最近の連続鋳造機の生産性の向上のた
め、 (1)一つのタンディッシュ及び浸漬ノズルで数チャー
ジ連続して連続鋳造を行う多連続鋳造技術、 (2)鋳造中の鋳型幅の変更、 (3)鋳造速度が低速から高速に変わる 等で、操業条件が変わってきた。この結果、最初の操業
条件に適した浸漬ノズルの吐出孔の形状や吐出角度では
満足できない操業条件が発生するようになり、湯面波動
高さを最適範囲に制御できなくなった。湯面波動高さを
コントロールする技術として、 (1)直流磁場により吐出流にブレーキを掛ける方法
(*1:以下従来方法1という)で、鋳型長辺面の冷却箱
内に2対の直流磁石を設置し、浸漬ノズルからの吐出流
に対して直流磁場を作用させ、流動する溶鋼内に発生す
る誘導電流と直流磁場とにより、溶鋼の流動とは逆方向
に発生する電磁力により溶鋼の流動を制御するものであ
る。
(2)湯面位置に直流磁場を印加する方法(*2:以下従
来方法2という)で、湯面位置に直流磁場を配置し、湯
面に水平に直流磁場を印加することにより、磁場内の湯
面波動高さを制御するものである。
例(*1)永井ら:68,鉄と鋼(1982),S270 鈴木ら:68,鉄と鋼(1982),S92 (*2)小塚ら:72,鉄と鋼(1986),S718 [発明が解決しようとする課題] 鋳型内の湯面波動の発生は、浸漬ノズルから吐出され
た吐出流が凝固シェルに衝突し、上向きの反転流と下向
きの侵入流に分かれる。このうち、上向きの反転流の持
つ運動エネルギーが湯面を振動させるため湯面波動が発
生する。
しかしながら従来方法1では、浸漬ノズルと短辺面と
の途中の吐出流に直角に直流磁場を印加して流体にブレ
ーキを掛ける方法であるが、浸漬ノズルから吐出された
後の吐出流は拡散して行くため、広い範囲に直流磁場を
印加する必要がある。このため設備が大型になりコスト
が高くなる。又この方法では、吐出流と印加した直流磁
場との相互作用によって発生する渦電流の回路が溶鋼内
にできるため、電流密度を大きくできない。従って大き
なブレーキ力を発生させるためには磁束密度を大きくす
る必要があり、このことによって設備コストが高くなる
という問題がある。
従来方法2では、湯面波動に直接直流磁場を印加する
ため、波動の制御は最もやりやすいが、湯面波動の最も
激しい位置は鋳型短辺面から100mmの範囲である。従っ
て、この位置に直流磁場を印加すれば良く、そのため磁
場発生装置は鋳型長辺銅板の裏面で鋳型長辺銅板の上端
から約100mm付近に設置する必要がある。この場合に
は、冷却水箱の大掛かりな改造が必要であり、かつ鋳型
銅板の冷却溝の方向も横方向にする必要があり、鋳型長
辺銅板の冷却が不十分となる。
この発明は、係る事情に鑑みてなされたものであっ
て、鋳型内の湯面波動を小さくしパウダーの巻き込みを
防止することと介在物の侵入深さを浅くすることによっ
て、介在物の浮上を図り、良好な表面性状を有する製品
を製造する鋼の連続鋳造方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] この発明による鋼の連続鋳造方法は、浸漬ノズルを挟
んで鋳型長辺銅板の背面に、少なくとも一対の直流磁石
を設置し、前記直流磁石の一方の磁極を鋳型長辺銅板の
上端の直上に、他方の磁極を浸漬ノズルの吐出孔より下
方の鋳型長辺銅板の背面に配置し、浸漬ノズルを挟んで
相対する磁極の特性を同一にして、直流磁界を発生さ
せ、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流に鉛直に直流磁界を
印加しながら鋳造することを特徴とする。
[作用] この発明は連続鋳造鋳型内の浸漬ノズル吐出孔からの
溶鋼吐出流に対し、鉛直方向に直流磁場を印加しながら
鋳造する。導電性流体である溶鋼が磁場中を流動すると
フレミングの右手の法則により流体内に起電力が発生
し、渦電流が流れる。この渦電流と印加磁場との相互作
用により、流体方向とは逆方向に電磁力(フレミングの
左手の法則)が働くため、流体の運動は妨げられる。こ
の結果吐出流は減速する。吐出流が減速すると、短辺面
シェルに衝突後の反転流の流速も小さくなり、湯面波動
は起こりにくくなる。又、片流れ現象が発生した場合、
吐出流速の大きい方には発生する電磁力がより大きくな
る。この結果、片流れ現象は抑制される。直流磁場を鉛
直方向に印加すると渦電流のパスは第5図に示すように
浸漬ノズルの周りに回路を描く。この時、渦電流の回路
の一部として電気抵抗の小さい鋳型銅板(銅の電気抵抗
率2.5×10-8Ω・m)を電流が流れるため、回路の電気
抵抗が小さくなり電流密度が大きくなる。この結果、発
生する電磁力は大きくなり効率的に電磁力を発生させる
ことができる。直流磁場を水平方向(スラブ厚み方向と
同じ)に印加した場合には、発生する渦電流は鋳型銅板
と平行な面で電気抵抗の大きい溶後(溶後の電気抵抗率
150×10-8Ω・m)内に回路を作るため、回路の電気抵
抗が大きくなり渦電流密度が小さくなる。そのため、直
流磁場を鉛直方向に印加できるように直流磁場の一方の
磁極を鋳型長片銅板の上端の直上と他方の磁極を浸漬ノ
ズル吐出孔より下方の鋳型長辺銅板の背面に配置した。
又、一方の磁極を鋳型長辺銅板の直上に置くことで、こ
の磁極と浸漬ノズル吐出孔の下方に設けた磁極とを結ぶ
磁束の多くは、鋳型長辺銅板中を通らずに溶鋼中を通る
ので、溶鋼中に効率良く電磁力を発生させることができ
る。
[実施例] 先ず、溶鋼に電磁力を作用させた場合の溶鋼の流動に
ついての考え方を説明する。第5図は鋳型内の溶鋼に電
磁力を作用させた場合の溶鋼の流動を示す図で、(a)
は鋳型内の縦断面図で、(b)は(a)図のA−A平面
断面図である。21は鋳型長辺銅板、22は浸漬ノズル、23
は電磁石、24は直流磁石、25は直流磁石コイル、26は磁
界(印又は点線の矢印)、27は吐出流(黒矢印)、28
は渦電流(実線矢印)、29は制動力(白矢印)30は溶
鋼、31は直流磁場の一方の磁極、32は直流磁石の他方の
磁極、33は浸漬ノズルの吐出孔である。溶鋼30をタンデ
ィッシュから浸漬ノズル22を通して鋳型に注入する連続
鋳造方法において、浸漬ノズル22を挟んで、相対する少
なくとも一対以上の電磁石23(直流磁石24と直流磁石コ
イル25から構成されている)を設置し、前記直流磁石24
の一方の磁極31(N極あるいはS極)を鋳型長辺銅板21
の上端直上に、直流磁石の他方の磁極32(S極あるいは
N極)を浸漬ノズルの吐出孔33より下方の鋳型長辺面21
の背面に配置し、浸漬ノズル22を挟んで、相対する磁極
(31又は32)の極性を同一にして、浸漬ノズル22からの
吐出流27に対し、磁界26を鉛直に印加しながら、鋳造す
ることによって、吐出流27内に運動方向とは逆向きの制
動力29を発生させることによって吐出流27を減衰させる
ことができる。
流動している溶鋼30に直流磁場を印加すると、下式に
より起電力が発生する。
E=×=VY・BZ ……(1) : 溶鋼の速度(m/sec) : 磁束密度 VY : 溶鋼の速度の鋳型幅方向の成分(m/sec) BZ : 磁束密度の鉛直方向成分 この起電力により溶鋼内に渦電流が流れ渦電流
と磁束密度との相互作用により溶鋼の運動方向と逆方
向に制動力が働く。
=−×=−σVY・BZ 2 ……(2) σ: 流体の電気抵抗率(Ω・m) (2)式により、制動力の大きさはVYとBZ 2に依存す
る。
溶鋼の連続鋳造においては、低速鋳造の場合はVYが小
さいため、溶鋼に働く制動力は小さいが、高速鋳造に
なる程、VYが大きくなるので制動力は大きくなる。
浸漬ノズル22から吐出された吐出流27は直流磁場が無
い場合には、片方の吐出孔33から優先的に流出する片流
れ現象が起こりやすく、直流磁場を鉛直方向に印加する
ことによって、吐出流速の速い方には、(2)式に従っ
てより大きな制動力が働くため、吐出流は均一化され、
片流れ現象は緩和される。こうすることによって最大湯
面波動高さが、一定の範囲に制御することができる。
以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例につい
て具体的に説明する。
第1図はこの本発明の一実施例の連続鋳造鋳型の断面
図で、(a)は側断面図で、(b)は第1図の(a)の
線A−A断面図で、(c)は第1図の(a)におけるB
−B側面の斜視図である。21は鋳型長辺銅板、22は浸漬
ノズル、23は電磁石、24は直流磁石、25は直流磁石コイ
ル、30は溶鋼、31は直流磁石の一方の磁極、32は直流磁
石の他方の磁極、33は浸漬ノズルの吐出孔である。
図示しないタンディッシュの下部に取り付けられた浸
漬ノズル22を挟んで前、後面の鋳型長辺銅板21の背後に
相対する一対の電磁石23(直流磁石24と直流磁石コイル
25から構成されている)が配置されている。直流磁石の
一方の磁極31は鋳型長辺銅板21の上端の直上に、直流磁
石の他方の磁極32は浸漬ノズルの吐出孔33の下250mm位
置に配置した。直流磁石24の断面寸法は100(H)×600
(W)mmである。直流磁石24の磁極(31又は32)の極性
は、浸漬ノズル22を挟んで、同極対向になるように選ん
だ。こうすることにより磁界方向を鉛直方向、すなわち
浸漬ノズル22と平行にすることができる。
(実施例1) 第1図で示した相対する一対の電磁石23を設置した連
続鋳造鋳型を用いて、鋳造した鋳型短辺銅板34近傍の湯
面波動高さの測定結果を以下に示す。220mm厚み、1200m
m幅の断面寸法のスラブを引抜速度0.7〜2.7m/minの範囲
で変更した鋳造を実施した。この時の鋳造速度は、1.4
〜5.0ton/minの間で変化した。第2図は直流磁場を印加
した場合としない場合の鋳型短辺銅板近傍の最大湯面波
動高さと引抜速度又は鋳造速度との関係を示すグラフ図
である。この図の横軸に引抜速度と鋳造速度との関係を
示す。○は磁場無しで、●は磁場有りである。直流磁場
の磁束密度は2000〜2500ガウスの範囲で調整した。磁場
を印加した場合の最大湯面波動高さは、磁場を印加しな
い場合の最大湯面波動高さに比べかなり小さくなってい
る。2.5ton/min以下の鋳造速度では、最大湯面波動高さ
は抑制されたが、一方、2.5ton/min以上の鋳造速度でも
最大湯面波動高さは、8mm以下に抑制することができ
る。
(実施例2) 第1図で示した相対する一対の電磁石23を設置した連
続鋳造鋳型を用いて、浸漬ノズルの吐出流に直流磁場を
印加しながら鋳造を実施した。直流磁場の印加条件は実
施例1に示した結果より判断した。即ち、3.0ton/min以
上の鋳造速度の鋳造条件で直流磁場の磁束密度は一律20
00ガウスに設定した。220mm厚み、1200mm幅の断面寸法
のスラブを鋳造した。第3図は鋳造時間と引抜速度、及
び、鋳造時間と直流磁場の有無における最大湯面波動高
さとの経時変化を示すグラフ図である。鋳造開始直後に
ついては最大湯面波動高さを測定するための渦流距離計
のセッテングと調節が必要なため測定はできなかった
が、測定できる状態になってから直流磁場を印加する
と、最大湯面波動高さの値は、ほぼ全鋳造領域にわたっ
て適正な範囲に制御ができる。
なお、鍋交換の時には、吐出流速が遅いため湯面波動
は静かであり、直流磁場を印加して吐出流に制動力を作
用させる必要がない。
第4図は直流磁場の有無による熱延板表面欠陥指数と
鋳造速度との関係を示すグラフ図である。○は磁場無し
で、●は磁場有りである。なお、直流磁場を掛けたの
は、鋳造速度を3.0ton/min以上の時である。表面欠陥指
数とはヘゲ個数を観察面積で割った値を指数化したもの
である。この図から明らかなように直流磁場を印加する
ことにより、高速鋳造において熱延板表面欠陥指数が著
しく減少している。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による鋼の連続鋳造方法
は、浸漬ノズルを挟んで、少なくとも1対の直流磁石を
設置し、一方の磁極を鋳型長辺銅板の上端の上側に、他
方の磁極を浸漬ノズルの吐出孔より下方の鋳型長辺銅板
の背面に配置し、鋳型挟んで相対する磁極の極静を同一
にして、直流磁界を発生させ、浸漬ノズルからの溶鋼の
吐出流に鉛直に直流磁界を印加しながら鋳造するため、
吐出流速の速い方には大きな制動力が働くため、吐出流
は均一化されるので、湯面波動高さが一定の範囲に制御
できるので、良好な表面性状を有する熱延板を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの本発明の一実施例の連続鋳造鋳型の断面
図、第2図は直流磁場を印加した場合としない場合の鋳
型短辺銅板近傍の最大湯面波動高さと引抜速度又は鋳造
速度との関係を示すグラフ図、第3図は鋳造時間と引抜
速度、及び、鋳造時間と直流磁場濃有無における最大湯
面波動高さとの経時変化を示すグラフ図、第4図は直流
磁場の有無による熱延板表面欠陥指数と鋳造速度との関
係を示すグラフ図、第5図は鋳型内の溶鋼に電磁力を作
用させた場合の溶鋼の流動を示す図、第6図はスラブの
連続鋳造機の鋳型内の溶鋼状態を示す図、第7図は湯面
波動の概略図、第8図は約1分間の湯面レベルの経時変
化を示す図、第9図は最大湯面波動高さと熱延板表面欠
陥指数の関係を示すグラフ図である。 21……鋳型長辺銅板、22……浸漬ノズル、23……電磁
石、24……直流磁石、25……直流磁石コイル、30……溶
鋼、31……直流磁石の一方の磁極、32……直流磁石の他
方の磁極、33……浸漬ノズルの吐出孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金尾 義行 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 青 範夫 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 山本 裕則 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 審査官 天野 斉

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュから浸漬ノズルを通して溶
    鋼を鋳型内に鋳造する鋼の連続鋳造方法において、浸漬
    ノズルを挟んで鋳型長辺銅板の背面に、少なくとも一対
    の直流磁石を設置し、前記直流磁石の一方の磁極を鋳型
    長辺銅板の上端の直上に、他方の磁極を浸漬ノズルの吐
    出孔より下方の鋳型長辺銅板の背面に配置し、浸漬ノズ
    ルを挟んで相対する磁極の特性を同一にして直流磁界を
    発生させ、浸漬ノズルからの溶鋼の吐出流に鉛直に直流
    磁界を印加しながら鋳造することを特徴とする鋼の連続
    鋳造方法。
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