JP2733624B2 - パルスアーク溶接方法及びこの方法を用いたパルスアーク溶接装置 - Google Patents

パルスアーク溶接方法及びこの方法を用いたパルスアーク溶接装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、改良されたパルスアーク溶接方法及びこの
方法を用いたパルスアーク溶接装置に関する。
[従来の技術] この種の溶接方法では、溶接ワイヤが溶融して母材に
移行する現象が臨界電流値を境に不連続に発生すること
から、板厚の少ない母材に対しても良好な溶接を行なえ
るようにするために、臨界電流以下のベース電流にパル
ス電流を重畳させた溶接電流を通電して溶接を行なうの
が通例である。
第7図は、このようなパルスアーク溶接装置の構成を
ブロック図をもって示したもので、101は端子TIN,TINに
入力される交流電圧を降圧するトランス、102はトラン
ス101で降圧された交流を整流する整流回路、103は駆動
回路107からの制御信号に応じて、整流回路102から端子
TOUTを通じて負荷である被溶接部(不図示)に供給する
溶接電流を制御するスイッチング回路、104は溶接電流
に応じた電流レベル信号を検出する電流検出回路、106
はアーク電流設定回路105からの設定信号と、電流検出
回路104で検出された電流レベル信号との誤差を求めて
駆動回路107に制御信号を出力するアーク電流誤差増幅
回路であり、被溶接部に通電される溶接電流が、アーク
電流設定回路105で設定されたベース電流にパルス電流
を重畳させたパルスアーク電流基準波形と常に対応する
ように帰還制御が施されて、安定した溶接を行なうよう
にされている。
しかしながら、このようなパルスアーク溶接装置で
は、アーク電流設定回路105で通常の溶接状態で最適な
電流レベルが一義的に定められてしまうため、例えば、
鉄やステンレスなどに比べて導電率の高いアルミニウム
ワイヤや銅合金ワイヤなどを用いて溶接を行なう場合
に、溶接ワイヤに充分な熱を加えることができずアーク
スタートができないことが生じていた。
また、溶接中に母材の形状などによってアーク長が短
くなったり、あるいは溶接ワイヤと母材が短絡したよう
な場合には、溶接ワイヤの導電率の高さが起因して、再
度アークに移行するための熱発生が得られず、溶接不良
を生じていた。
[発明が解決しようとする課題] 上記事情に鑑みて提案される本発明は、アルミニウム
などの高導電率のワイヤを使用した場合において、アー
クスタート時や、母材との短絡などが発生しアークが停
止したときでも直ちにアーク状態に移行させて安定な溶
接を行なうことのできるパルスアーク溶接方法を提供す
ることを目的としている。
また、同時に提案される本発明は、上記パルスアーク
溶接方法を用いることによって、安定した溶接を行なう
ことのできるパルスアーク溶接装置を提供することを目
的としている。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために提案される請求項1に記載
の本発明は、所定のベース電流にパルス電流を重畳させ
たパルスアーク溶接電流を被溶接部に通電してパルスア
ーク溶接を行なう過程で短絡が発生したときには、ゼロ
レベルより急峻に立ち上がる第1の立上がり部と、この
第1の立上がり部における値が所定の基準値に達したと
ころで、第1の立上がり部より緩やかな傾斜で増大する
第2の立上がり部より構成された波形の電流を被溶接部
に通電し、アークが発生したときには直ちに通常のパル
スアーク溶接時のパルスアーク溶接電流に切換えるよう
にされている。
請求項2に記載の本発明は、上記第1の立上がり部の
基準レベルが、パルスアーク溶接電流の平均値レベルに
設定されている。
請求項3に記載の本発明は、アーク発生時と予め定め
られた所定の時間継続して短絡が発生した場合とを判別
して判別信号を出力するアーク/短絡判別手段と、アー
ク発生時の溶接電流を規定するパルスアーク電流基準波
形を生成するパルスアーク電流制御部と、短絡発生時の
通電電流を規定する短絡電流基準波形を生成する短絡電
流制御部とを備え、アーク発生時には、上記パルスアー
ク電流基準波形を出力する一方、短絡発生時には、上記
短絡電流制御部の短絡電流基準波形に切換出力して、こ
れらの基準波形に基づいて通電制御を行なう構成とされ
ており、上記短絡電流制御部において生成される短絡電
流基準波形が、ゼロレベルより急峻に立ち上がる第1の
立上がり部と、この第1の立上がり部における値が所定
の基準値に達したところで、第1の立上がり部より緩や
かな傾斜で増大する第2の立上がり部より構成されてい
る。
請求項4に記載の本発明は、上記短絡電流基準波形
が、コンデンサの充放電出力によって生成する構成とさ
れている。
請求項5に記載の本発明は、上記短絡電流基準波形
が、リニア回路の出力によって生成する構成とされてい
る。
また、請求項6に記載の本発明は、上記短絡電流基準
波形の傾斜が、外部より任意に可変設定できる構成とさ
れている。
[作用] 請求項1に記載の本発明では、所定のベース電流にパ
ルス電流を重畳させたパルスアーク溶接電流を通電して
パルスアーク溶接を行っている過程で、短絡が発生する
と、第1の立上がり部において通電電流を急勾配で上昇
させ、溶接ワイヤに急激に熱を加えてワイヤの溶融を促
進し、この第1の立上がり部における通電電流レベルが
所定の基準値に達したところで、第1の立上がり部より
緩やかな傾斜で増大する第2の立上がり部において、ス
パッタを防止させるとともに溶接ワイヤに充分な熱を与
えて容易にアークが発生するようにしている。そして、
アークが発生すると直ちに通常のパルスアーク溶接時の
パルスアーク溶接電流に切換えて、パルスアーク溶接に
移行させる。
請求項2に記載の本発明では、第1の立上がり部の基
準レベルがパルスアーク溶接電流の平均値レベルに設定
されているので、短絡発生時にゼロレベルから基準レベ
ルまで通電電流が急峻に上昇しても、ワイヤの溶融は促
進されるがスパッタの発生は防止される。
請求項3に記載の本発明では、通常の溶接時には、ア
ークの発生をアーク/短絡判別手段によって判別して、
パルスアーク電流制御部のパルスアーク電流基準波形に
基づいて、所定のベース電流にパルス電流を重畳させた
溶接電流を被溶接部に通電してパルスアーク溶接を行な
う。
しかし、溶接のスタート時や溶接ワイヤと母材とが短
絡してアークの発生が停止したときには、アーク/短絡
判別手段で判別し、短絡電流制御部に切換えて、短絡電
流基準波形に基づいて上記請求項1または2に記載した
通電電流を被溶接部に通電する。そして、アークが発生
するとアーク/短絡判別手段で判別して直ちにパルスア
ーク電流制御部に切換え、パルスアーク電流基準波形に
基づいたパルスアーク溶接電流を通電してパルスアーク
溶接を行う。
請求項4に記載の本発明では、短絡電流基準波形が、
コンデンサの充放電出力によって生成される。
請求項5に記載の本発明では、短絡電流基準波形が、
リニア回路の出力によって生成される。
また、請求項6に記載の本発明では、短絡電流基準波
形の傾斜が、外部より任意に可変設定できるようにされ
ているので、溶接条件に応じた通電制御を行うことがで
きる。
[実施例] 以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明のパルスアーク溶接制御方法を説明
するもので、アークが発生して溶接が正常に行なわれて
いるときには、レベルI1のベース電流にレベルI2の波高
値のパルス電流を予め定められた所定の周期T毎に重畳
させたパルスアーク溶接電流を通電して溶接を行なう。
この溶接過程で短絡が発生したときには(溶接のスター
ト時を含む)、通電電流を一旦ゼロレベルまで降下させ
た後に、第1の立上がり部においてレベルI3の電流レベ
ルまで急峻に立ち上がらせ(第1図I部分参照)、その
後第2の立上がり部に入って(同図II部分参照)、第1
の立上がり部よりも緩やかな傾斜で通電電流を増加させ
ている。そして、アークが発生すると同時に元のパルス
アーク電流波形に切換え(同図III部分参照)、以降は
再びパルスアーク溶接を継続して行なう。
このようなパルスアーク溶接方法では、短絡が発生す
ると同時に第1の立上がり部Iで溶接ワイヤに急激に熱
を加えてワイヤの溶融を促進させ、第2の立上がり部II
では、スパッタの発生を防止しつつアークの発生を促す
ようにされているので、直ちに大電流を通電してアーク
を発生させる場合のようにスパッタが発生することが防
止され、短時間に安全にアークを発生させることが可能
となる。
次に、第2図は、本発明のパルスアーク溶接装置の構
成をブロック図をもって示したもので、図において、A
はアーク/短絡判別手段、Bはパルスアーク電流制御
部、Cは短絡電流制御部を示している。
このパルスアーク溶接装置の出力電流制御は、交流電
源を整流回路1及び平滑コンデンサ2で整流、平滑した
直流電源の供給を受けて動作するインバータ回路3を用
いたパルス幅変調制御(以降はPWM制御を記載する)に
よって行なわれ、インバータ回路3の出力は、トランス
4、整流回路5を介して溶接部Dに供給している。この
溶接部Dには、直流リアクタ6と分流器7が設けてあ
り、直流リアクタ6の出力電圧はアーク/短絡判別手段
Aのアーク/短絡判別回路8に加えられ、被溶接部のア
ークの発生状態を監視しており、一方の分流器7で検知
された通電電流に応じた電流レベル信号は、パルスアー
ク電流制御部Bおよび短絡電流制御部Cへの帰還信号と
なる。
パルスアーク電流制御部Bは、パルスアーク電流波形
設定回路9b,周波数設定回路9cおよびパルスアーク電流
誤差増幅回路9aを備えて成り、周波数設定回路9cで設定
された繰返し周波数を有するパルス波形をパルスアーク
電流波形設定回路9bに加えてベース電流にパルス電流を
重畳したパルスアーク電流基準波形を生成し、この基準
波形と分流器7からの電流レベル信号とをパルスアーク
電流誤差増幅回路9aに加えて、被溶接部への通電電流が
常にパルスアーク電流基準波形に基づいた電流となるよ
うに帰還制御を行なっている。
一方、短絡電流制御部Cは、短絡電流誤差増幅回路10
a,短絡電流波形発生回路10bおよびdI/dt変異点設定回路
10cを備えて成り、dI/dt変異点設定回路10cで設定され
た変異レベル信号を短絡電流波形発生回路10bに加えて
短絡電流基準波形を生成し、この基準波形と分流器7か
らの電流レベル信号とを短絡電流誤差増幅器10aに加え
て、被溶接部への通電電流が常に短絡電流基準波形に基
づいた電流となるように帰還制御を行なっている。
尚、本実施例では、溶接電流設定器11によってパルス
アーク電流波形設定回路9bのパルス電流の波高値を定め
るとともに、dI/dt変異点設定回路10cの変異レベルを連
動させている。
また、溶接電流設定器11は同時にワイヤー送給制御回
路17に設定信号を送ってワイヤー送給モータ16を駆動す
る速度を規定している。
アーク/短絡判別手段Aを構成するアーク/短絡判別
回路8では、リアクタ6を介して溶接部Dへ供給される
溶接電圧を取り出しており、溶接ワイヤ14が溶接母材15
と短絡したときの電圧値と、溶接ワイヤ14が溶接母材15
から離れてアークが発生しているときの電圧値との違い
によって、アーク発生時と予め定められた所定の時間継
続して短絡が発生した場合とに応じて判別信号を出力し
ている。
インバータ回路3はPWM制御回路12からの制御出力に
より、トランス4に通電する直流電流をスイッチングし
ており、PWM制御回路12は、短絡/アーク判別回路8か
ら出力される判別信号を受けて切換動作する電流波形切
換回路13によって、アーク発生時にはパルスアーク電流
制御部Bのパルスアーク電流誤差増幅器9aの制御信号
を、また、短絡時には短絡電流制御部Cの短絡電流誤差
増幅器10aの制御信号を選択的に入力している。
尚、上記第2図では、パルスアーク電流制御部Bと短
絡電流制御部Cの各々に誤差増幅器9a,10aを設けて、こ
れらから出力される制御信号を電流波形切換回路13で切
換えてPWM制御回路12に出力する構成としているが、こ
のような構成に限らず、例えば、電流波形切換回路13で
パルスアーク電流波形設定回路9b及び短絡電流波形設定
回路10bからの基準波形を切換え出力し、この切換えら
れた基準波形と分流器7からの電流レベル信号とを誤差
増幅回路で受けて制御信号をPWM制御回路12に出力する
構成とすることも可能である。
次に、第3図は、このような短絡電流制御回路部Cの
具体的な回路例を示したもので、溶接電流設定器11によ
り設定された変異レベル信号はアンプAMP1を介してコン
パレータCMPの非反転入力端子に入力される。コンパレ
ータCMPの反転入力端子には、時定数回路CRの充放電出
力がアンプAMP2を介して入力される。ここに、時定数回
路CRは、2つの抵抗R1,R2にコンデンサC1とツエナーダ
イオードZDより成る並列回路を接続した構成とされてお
り、2つの抵抗の1つR2は接点SW1により断接可能とさ
れている。また、コンデンサC1には接点SW2と抵抗R3を
設けてあり、この接点SW2は、アークの発生時に閉成し
てコンデンサC1に充電された電荷を放電させる(請求項
4に対応)。
このような構成においては、アーク/短絡検出回路8
が短絡を検出して短絡判別信号を出力すると、接点SW2
が開成してコンデンサC1は充電を開始する。
しかし、この時点では、コンデンサC1の端子電圧は溶
接電流設定器11で規定された変異点レベルに達していな
いために、コンパレータCMPの出力は「H」レベルとな
って接点SW1が閉成しているので、時定数回路CRの時定
数は小さく、コンデンサC1は急峻な立上がり特性で充電
される(第4図(I)部分参照)。
そして、コンデンサC1の端子電圧が増大し、溶接電流
設定器11によって規定された変異点レベルVtに達する
と、今度はコンパレータCMPの出力は「L」レベルとな
って接点SW1が開成するので、時定数回路CRの時定数は
大きくなり、コンデンサC1は緩やかな立上がり特性で充
電される(第4図(II)部分参照)。
この結果、溶接ワイヤ14の先端にくびれが発生し、ア
ークが再生すると、接点SW2が閉成するので、コンデン
サC1は瞬時に放電される(第4図(III)部分参照)。
そして、このコンデンサC1の端子電圧は増幅器AMP2を介
して短絡電流誤差増幅回路10aに出力され、分流器7か
ら伝送される電流レベル信号との誤差を電流波形切換回
路13を介してPWM制御回路12に出力して、通電電流が常
にコンデンサC1の端子電圧(短絡電流基準波形)に応じ
た電流レベルになるように帰還制御が行なわれる。
尚、第4図に破線で示すカーブは、アークが発生しな
かった場合の短絡電流基準波形を示しており、その最大
値V PMAXは、時定数回路CRに設けたツエナーダイオード
ZDのツエナー電圧V ZDと、AMP2のゲインによって設定さ
れる。
第3a図、第3b図は、短絡電流波形発生回路10bの他例
を示すもので、いずれも時定数回路CRの抵抗R1の値を変
化させて短絡電流基準波形の傾斜を外部より任意に設定
できる構成としたものであり(請求項6に対応)、同一
部分については同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第4図に短絡電流波形発生回路10bによって生
成される短絡電流基準波形を示し、第5図に対応した溶
接電流の波形を示す。これらの図中、Ip大,Ip小は、溶
接電流が大きい場合、小さい場合の波高値を、It大,It
小は溶接電流の変異点を各々示しており、(I)は、
(II)はに各々対応する。
本発明者らの実験によれば、このような制御を行なう
場合は、その一例をあげると第1の立上がり部のdI/dt
(第5図の部分)は100〜200A/ms、第2の立上がり部
のdI/dt(第5図の部分)は25〜50A/msに設定して良
好な結果を得た。また、変異点Itは短絡時間を短くし、
且つアーク再生時のスパッタ発生量を抑制するため、溶
接電流の平均値程度に設定することが望ましい(請求項
2に対応)。
上記の実施例では、コンデンサC1の充放電を利用した
短絡電流波形発生回路10bを示したが、本発明において
は、リニア回路の出力特性を利用して基準波形を生成し
ても良く、第6図にその構成例を示す(請求項5に対
応)。
この実施例においても、変異点Itを規定するコンパレ
ータCMPの閾値Vtは溶接電流の平均値程度に対応させて
設定され、フィードバックコンデンサCfに接続される反
転増幅器AMPの反転入力側に設けられた付加抵抗R′の
断接を通じて、リニアアンプAMPlの出力波形Voを変えて
いる。フィードバックコンデンサCfの両端に設けられた
接点SW3は、アーク発生時には閉じられ、所定時間短絡
が継続したときには開放される。コンパレータCMPの出
力信号により接点SW4は開閉され、「H」レベル時には
接点SW4が閉となり、「L」レベル時には接点SW4は開と
なる。
このような構成であれば、短絡が判別されたときには
コンパレータCMPの出力は「H」レベルであるので接点S
W4が閉じられ、同時に短絡判別時においては接点SW3が
開かれる。この結果、コンデンサCfは2つの抵抗R,R′
からなる並列回路を介して設定される増幅器AMPの出力
により充電され、その充電電流は反転増幅器AMPに流れ
込む。かくして、リニアアンプAMPlの出力が変異点レベ
ルVtに達すると、コンパレータCMPは「L」レベル出力
となるので、接点SW4が開かれてコンデンサCの充電速
度が遅くなる。そして、溶接ワイヤ14と母材15との間に
アークが発生すると、接点SW3は閉じられてリニアアン
プAMPlの出力波形は瞬時にゼロとなる。
[発明の効果] 本発明のパルスアーク溶接方法によれば、短絡発生時
に通電する電流の第1の立上がり部によって溶接ワイヤ
を急激に加熱して溶融を促進させ、第2の立上がり部の
緩やかな電流上昇によってスパッタの発生を防止すると
ともにアークの発生を促すので、短時間に安全にアーク
移行させることが可能となり、安定した溶接を行なうこ
とができる。
請求項2に記載の本発明によれば、第1の立上がり部
の基準レベルをパルスアーク溶接電流の平均値レベルに
設定することによって、短時間に安全にアーク移行させ
ることが可能となる。
また、本発明パルスアーク溶接装置によれば、上記本
発明の方法を使用することにより、安定した溶接を行な
うことができる。
請求項4、5、に記載の本発明によれば、簡単な構成
によって本発明のパルスアーク溶接装置を効果的に実施
することが可能となる。
更に、請求項6に記載の本発明によれば、簡単な構成
によって短絡発生時の通電電流波形を容易に変化させる
ことができるので、溶接条件に即した設定を行なうこと
のできるパルスアーク溶接装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の溶接方法を示した通電電流波形をもっ
て示した説明図、第2図は本発明の溶接装置の構成を示
したブロック図、第3図はその短絡電流制御部の短絡電
流波形発生回路の詳細な回路図、第3a図及び第3b図はそ
の別の実施例の回路図、第4図は短絡電流基準波形図、
第5図はその対応した溶接電流波形図、第6図は短絡電
流制御部の短絡電流波形発生回路をリニア回路を用いて
構成した場合の回路図、第7図は従来のパルスアーク溶
接装置の構成図である。 [符号の説明] I……第1の立上がり部 II……第2の立上がり部 A……アーク/短絡判別手段 B……パルスアーク電流制御部 C……短絡電流制御部 C1,Cf……コンデンサ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のベース電流にパルス電流を重畳させ
    たパルスアーク溶接電流を被溶接部に通電して溶接を行
    ないながら、短絡発生時には、予め定められた波形の電
    流を被溶接部に通電することによってアークの発生を促
    進させるようにしたパルスアーク溶接方法であって、 短絡発生時には、ゼロレベルより急峻に立ち上がる第1
    の立上がり部と、この第1の立上がり部における値が所
    定の基準レベルに達したところで、第1の立上がり部よ
    り緩やかな傾斜で増大する第2の立上がり部より構成さ
    れた波形の電流を被溶接部に通電し、アークが発生した
    ときには直ちに通常のパルスアーク溶接時のパルスアー
    ク溶接電流に切換えるようにしたことを特徴とするパル
    スアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】上記第1の立上がり部における基準レベル
    が、上記パルスアーク溶接電流の平均値レベルに設定さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶
    接方法。
  3. 【請求項3】アーク発生時と予め定められた所定の時間
    継続して短絡が発生した場合とを判別して判別信号を出
    力するアーク/短絡判別手段と、 アーク発生時の溶接電流を規定するためのパルスアーク
    電流基準波形を生成するパルスアーク電流制御部と、 短絡発生時の通電電流を規定するための短絡電流基準波
    形を生成する短絡電流制御部とを備え、 アーク発生時には、上記パルスアーク電流基準波形を出
    力する一方、短絡発生時には、上記短絡電流制御部の短
    絡電流基準波形に切換え出力して、これらの基準波形に
    基づいて通電制御を行なうようにしたパルスアーク溶接
    装置であって、 上記短絡電流制御部において生成される短絡電流基準波
    形が、短絡時点においてゼロレベルより急峻に立ち上が
    る第1の立上がり部と、この第1の立上がり部における
    値が所定の基準値に達したところで、第1の立上がり部
    より緩やかな傾斜で増大する第2の立上がり部より構成
    された形状にしていることを特徴とするパルスアーク溶
    接装置。
  4. 【請求項4】上記短絡電流基準波形が、コンデンサの充
    放電出力によって生成されるものであることを特徴とす
    る請求項3に記載のパルスアーク溶接装置。
  5. 【請求項5】上記短絡電流基準波形が、リニア回路の出
    力によって生成されるものであることを特徴とする請求
    項3に記載のパルスアーク溶接装置。
  6. 【請求項6】上記短絡電流基準波形の傾斜が、外部より
    任意に可変設定できるようにされたことを特徴とする請
    求項3に記載のパルスアーク溶接装置。
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