JP2728947B2 - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液晶表示素子や液晶−光シヤツター等で用い
る液晶素子に関し、更に詳しくは液晶分子の配向状態を
改善した液晶素子に関するものである。
〔従来技術〕
強誘電性液晶分子の屈折率異方性を利用して偏光素子
との組み合わせにより透過光線を制御する型の表示素子
がクラーク(Clark)及びラガーウオール(Lagerwall)
により提案されている(特開昭56-107216号公報、米国
特許第4367924号明細書等)。この強誘電性液晶は、一
般に特定の温度域において、非らせん構造のカイラルス
メクチツクC相(SmC*)又はH相(SmH*)を有し、この
状態において、加えられる電界に応答して第1の光学的
安定状態と第2の光学的安定状態のいずれかを取り、且
つ電界の印加のないときはその状態を維持する性質、す
なわち双安定性を有し、また電界の変化に対する応答も
速やかであり、高速ならびに記憶型の表示素子としての
広い利用が期待され、特にその機能から大画面で高精細
なデイスプレーとしての応用が期待されている。
この双安定性を有する液晶を用いた光学変調素子が所
定の駆動特性を発揮するためには、一対の平行基板間に
配置される液晶が、電界の印加状態とは無関係に、上記
2つの安定状態の間での変換が効果的に起るような分子
配列状態にあることが必要である。
又液晶の複屈折を利用した液晶素子の場合、直交ニコ
ル下での透過率は、 [式中:I0は入射光強度、Iは透過光強度、θはチルト
角、Δnは屈折率異方性、dは液晶層の膜厚、λ:入射
光の波長である。] で表わされる。前述の非らせん構造におけるチルトθは
第1と第2の配向状態でのねじれ配列した液晶分子の平
均分子軸方向の角度として現われることになる。上式に
よれば、かかるチルトθが22.5°の角度の時最大の透過
率となり、双安定性を実現する非らせん構造でのチルト
角θが22.5°にできる限り近いことが必要である。とこ
ろで強誘電性液晶の配向方法としては、大きな面積に亘
ってスメクチツク液晶を形成する複数の分子で組織され
た液晶分子層をその法線に沿って一軸に配向させること
が必要であることから、通常ラビング処理を行ったポリ
イミド膜が広く用いられてきた。特に非らせん構造のカ
イラルスメクチツク液晶の為の配向方法としては例えば
米国特許第4561726号公報等が知られている。しかしな
がらこれまで用いられてきたラビング処理されたポリイ
ミド膜による液晶配向方法を前述のクラークとラガウオ
ールによって発表された双安定性を示す非らせん構造の
強誘電性液晶に対して適用した場合には下述の如き問題
点を有していた。
即ち本発明者らの実験によれば、従来のラビング処理
したポリイミド膜によって配向させて得られた非らせん
構造の強誘電性液晶でのチルト角(後述の第3図に示す
角度)がらせん構造をもつ強誘電性液晶でのチルト角
(後述の第2図に示す三角錐の頂角の1/2の角度Θ)と
較べて小さくなっていることが判明した。(特に、従来
のラビング処理したポリイミド膜によって配向させて得
た非らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角θは、一般
に3°〜8°程度で、その時の透過率はせいぜい3〜5
%程度であった。) この様に、クラークとラガウオールによれば双安定性
を実現する非らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角が
らせん構造をもつ強誘電性液晶でのチルト角と同一の角
度をもつはずであるが、実際には非らせん構造でのチル
ト角θの方がらせん構造でのチルト角Θより小さくなっ
ている。しかも、この非らせん構造でのチルト角θがら
せん構造でのチルト角Θより小さくなる原因が非らせん
構造での液晶分子のねじれ配列に帰因していることが判
明した。つまり、非らせん構造をもつ強誘電性液晶で
は、液晶分子が第4図に示す様に基板の法線に対して上
基板に隣接する液晶分子の軸42より下基板に隣接する液
晶分子の軸43(ねじれ配列の方向44)へ連続的にねじれ
角δでねじれて配列しており、このことが非らせん構造
でのチルト角θがらせん構造でのチルト角Θより小さく
なる原因となっている。
又、従来のラビング処理したポリイミド配向膜によっ
て生じたカイラルスメクチツク液晶の配向状態は電極と
液晶層の間に絶縁体層としてのポリイミド配向膜の存在
によって第1の光学的安定状態(例えば白の表示状態)
から第2の光学的安定状態(例えば黒の表示状態)にス
イツチングするための一方極性電圧を印加した場合、こ
の一方極性電圧の印加解除後、強誘電性液晶層には他方
極性の逆電界Vrevが生じ係る逆電界Vrevがデイスプレイ
時に於ける残像現象を惹き起こしていた。上述の逆電界
発生現象は例えば吉田明雄著、昭和62年10月「液晶討論
会予稿集」P142〜143の「SSFLCのスイツチング特性」で
明らかにされている。
更には又強誘電性液晶の配向状態は前述のラビング処
理に於けるラビング強度に依存して大きく変化し、望ま
しい液晶配向状態を得る為には微弱なラビング処理が要
求されるところから広い面積に亘って均一かつ安定に所
望のラビング強度を有する配向層を形成すること自体に
も問題があった。
〔発明の概要〕
従って本発明の目的は、前述の問題点を解決したカイ
ラルスメクチック液晶を用いた液晶素子を提供するこ
と、特にカイラルスメクチツク液晶の非らせん構造での
大きなチルトθを生じ、高コントラストな画像がデイス
プレイされ、且つ残像を生じないデイスプレイを達成で
きる強誘電性液晶素子を提供することにある。
本発明の液晶素子は、一対の基板間にカイラルスメク
チック液晶を配置した液晶素子であって、少なくとも一
方の基板に下記一般式(I)で示される構造単位を含む
ポリイミド被膜と下記一般式(II)で示される構造単位
を含むポリイミド被膜の積層膜を有し、該積層膜におけ
る一般式(II)で示される構造単位を含むポリイミド被
膜がラングミュア・プロジェット法によって形成される
該ポリイミドの単分子膜又はその累積膜を含むことを特
徴とする。
(上記一般式中、R1は、フェニル基、ジフェニル基、ナ
フタレン基、ジフェニルメタン基、ジフェニルスルフィ
ド基、ジフェニルエーテル基、及びこれらが少なくとも
1個のメチル基又はエチル基によって置換された誘導体
基の中から選択された4価の基であり、R2は、フェニル
基、ジフェニル基、ナフタレン基、ジフェニルスルフィ
ド基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルエーテル基、
フェノキシフェニル基、及びこれらが少なくとも1個の
メチル基又はエチル基によって置換された誘導体基の中
から選択された2価の基であり、R3は、前記のR1として
挙げた基、2,2−ビスフェニルヘキサフルオロプロパン
基、及びこれらが少なくとも1個のトリフルオロメタン
基により置換された誘導体基の中から選択された4価基
であり、R4、R5は、前記のR2として挙げた基、及びこれ
らが少なくとも1個のトリフルオロメタン基により置換
された誘導体基の中から選択された2価の基であり、R4
及びR5は、同一でも異なっていてもよい。) 〔発明の態様の詳細な説明〕 第1図は本発明の液晶素子の一例として、強誘電性液
晶セルを模式的に描いたものである。11aと11bは各々In
2O3やITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極12aと12bで
被覆されたガラス基板であり、その上に200〜1000Å厚
の絶縁膜13aと13b(SiO2膜,TiO2膜,Ta2O5膜など)と
前記一般式(I)及び一般式(II)で示す構造を含む各
々のポリイミド膜の積層構造(その構造については後
述)で形成された8〜400Å厚の液晶配向膜14aと14bが
各々積層されている。係る液晶配向膜14a,14bとの間に
は強誘電性スメクチツク液晶15が配置され、その間隔の
距離は、強誘電性スメクチツク液晶15のらせん配列構造
の形式を抑制するのに十分に小さい距離(例えば0.1μ
m〜3μm)に設定され、強誘電性スメクチツク液晶15
は双安定性配向状態を生じている。上述の十分に小さい
液晶間距離は液晶配向膜14aと14bとの間に配置されたビ
ーズスペーサー16(シリカビーズ、アルミナビーズ等)
によって保持される。
本発明で用いられる配向膜は前述した一般式(I)及
び(II)に示される構造を含むポリイミド膜の積層膜に
よって形成されるが、これらのポリイミド膜はカルボン
酸無水物とジアミンとの縮合反応させることによって合
成されるポリアミド酸を加熱用環させることによって得
られる。
本発明で用いられるカルボン酸無水物としては、一般
式(I)の構造を含むポリイミドの場合には、例えばピ
ロメリツト酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカル
ボン酸無水物、3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカルボ
ン酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無
水物、2,2′,3,3′ジフエニルテトラカルボン酸無水
物、チオフエン−2,3,4,5−テトラカルボン酸無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパン無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテル無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルフイド無
水物、及びこれらへの1ケ以上のメチル基又はエチル基
誘導体を挙げることができる。又一般式(II)の構造を
含むポリイミドの場合には以上のカルボン酸無水物に加
えて1,1,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフエニル)プロパン無水物及びそれらへの1ケ
以上のトリフルオロメチル基誘導体を挙げることができ
る。
一方本発明で用いられるジアミンとしては一般式
(I)の構造を含むポリイミドの場合には例えば、m−
フエニレンジアミン、p−フエニレンジアミン、m−キ
シレンジアミン、p−キシレンジアミン、4,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニル
メタン、2,2′ビス(4−アミノフエニル)プロパン、
4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−ジアミノジフエニ
ルスルフイド、4,4′−ジアミノジフエニルスルホン
酸、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′−ジメチルベンジ
ジン、及びこれらへの1ケ以上のメチル基又はエチル基
誘導体を挙げることができる。又一般式(II)の構造を
含むポリイミドの場合には例えば、2,2−ビス[4−
(4−アミノフエノキシ)フエニル]ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス[4(3−アミノフエノキシ)フエ
ニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(2
−アミノフエノキシ)フエニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(4−アミノフエニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフエニルスル
フイド)フエニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノベンジル)フエニル]ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフエニル
スルホン酸)フエニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス(5−アミノナフチル)ヘキサフルオロプロパ
ン、及びこれらへの1ケ以上のメチル基、エチル基、及
び/又は、トリフルオロメチル基誘導体を挙げることが
できる。本発明に用いられるポリイミドはそのポリマー
主鎖中に前述の構造単位が一部含まれている丈でもよい
の、2種以上のカルボン酸無水物、及び/又は、2種以
上のジアミンを用いた共重合体ポリイミドの利用も可能
である。
次に本発明で用いられるポリイミド配向層の基板上へ
の堆積方法について述べる。本発明のポリイミド配向層
は、前述した様に一般式(I)に示される構造を含むポ
リイミド膜(以下ポリイミドA膜)及び一般式(II)に
示される構造を含むポリイミド膜であって、ラングミュ
ア・ブロジェット法によって形成される単分子膜又はそ
の累積膜を含む膜(以下ポリイミドB膜)との積層によ
り形成されるが、その構成図を第10図に示す。係る配向
層の構成に於いてポリイミドA膜102上にポリイミドB
膜101を設ける場合(第10図a)とこれらを交互に積層
する場合、(第10図b)に大別することができる。本発
明の配向膜に於いてはラビング処理を行わない関係か
ら、少なく共最表部のポリイミド層はラングミユア・ブ
ロジエツト法(以下LB法)に拠り形成することが要求さ
れる。その下層部のポリイミド層に関しては従来より広
く用いられている塗布法に拠って形成してもLB法に拠っ
て形成してもどちらでも良い。即ち第10図aの如き構成
の配向膜を作成する場合、ポリイミドA膜を塗布法、
ポリイミドB膜をLB法により形成する場合、ポリイミ
ドA膜及びポリイミドB膜の一部(ポリイミドA膜に接
する側)を塗布法、その上のポリイミドB層最表部のみ
をLB法によ形成する場合、或いは全てのポリイミド層
をLB法に拠って形成する場合が考えられる。第10図bの
如き構成とする場合には全てのポリイミド層をLB法に拠
って形成することが望ましい。LB法は分子内に親水性部
位と疎水性部位とを有する構造に於いて両者のバランス
(両親媒性のバランス)が適度に保たれている時、分子
は水面上で親水基を水面方向に向けた形で単分子の層を
形成することを利用し、係る水面上単分子膜を基板上に
移しとることによって、該基板上に単分子膜又はその累
積膜を作成する方法のことである。従って、係るLB法を
用いることによって、分子長オーダーに制御された膜厚
を有する有機超薄膜を大面積に亘って均一、均質かつ安
定に供給することができる。本発明のポリイミド液晶配
向R1を上記LB法を用いて形成する為には、前駆体である
ポリイミド酸を水面上に展開する。この最前述した様に
分子内に疎水性部位及び親水性部位を導入する必要があ
るが、これには長鎖アルキルアミン類を混合し、ポリア
ミド酸のカルボキシル基に対してアミン塩を形成させる
ことによって達成される。即ち、長鎖アルキルアミンの
窒素が四級化することで親水性部位が又、長鎖アルキル
部によって疎水性部位が導入される。長鎖アルキルアミ
ンとしてはn−ヘキサデシルアミン、n−オクタデシル
アミン、n−ドコサデシルアミン等の一級アミン、ジ−
n−デシルアミン、ジ−n−ドデシルアミン、ジ−n−
テトラデシルアミン等の二級アミン、N,N−ジメチル−
n−ヘキサデシルアミン、N,N−ジメチル−n−オクタ
デシルアミン、N−メチル−ジ−n−デシルアミン、N
−メチル−ジ−n−ドデシルアミン、N−メチル−ジ−
n−テトラデシルアミン、トリ−n−ノニアルアミン、
トリ−n−デシルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等
の三級アミンが用いられる。その混合比としてはポリア
ミド酸のカルボキシル基を全てアミン塩化させる程度と
することが好ましい。即ち、ポリアミド酸の1繰り返し
単位当り通常2ケのカルボキシル基が存在するが、この
場合、ポリアミド酸の繰り返し単位数の総和:アミンの
mol数が1:2〜1:3,より好ましくは1:2〜1:2.5とすること
が好ましい。この時の溶媒としては、N,N−ジメチルア
セドアミドを使用することが好ましいが、ポリアミド酸
及びアミンが十分に溶解し、かつ水面上に係る溶液を容
易に展開することが可能な溶媒であれば、何を用いても
構わない。又、濃度にも特に制限はないが、展開性の面
から1×10-7〜1×10-6繰り返し単位数1の範囲とす
ることが好ましい。以上の様にして作成したポリアミド
酸アミン塩の溶液を水相上に静かに展開する。この時水
相としては5〜20℃の純水が一般に用いられるが、各種
金属イオンの添加や酸、アルカリを加えてpHの調整を行
っても構わない。次に水面上に展開したポリアミド酸ア
ミン塩を圧縮し、水面上にポリアミド酸アミン塩の単分
子膜を形成する。この時の表面圧としては用いるポリア
ミド酸、或いはアミンの種類に依存するが、概ね5〜35
mN/mの範囲内にある。この様にして作成した水面上単分
子膜に対し、前述した液晶セル用基板を、表面圧を一定
に保ったまま、水面上単分子膜を横切る方向に浸漬し引
き続き引き上げることによって、2層の単分子膜を基板
上に累積することが可能となる。この時の基板上下速度
はポリアミド酸アミン塩の種類にも因るが概ね3〜50mm
/min程度である。係る操作を繰り返すことによって所望
の層数を有するポリアミド酸アミン塩の単分子層累積膜
を得ることができる。第10図bの如き交互積層膜を得る
為には各浸漬、引き上げ行程毎に基板上への成膜が終了
した水面上単分子膜を取除き新たに別の水面上単分子膜
を形成・成膜することを繰り返す。又、1層膜を得る為
には予め基板を水相中に浸漬させておいた上で水面上単
分子膜を形成し、これを引き上げ行程にて移し取る方法
と、水面上単分子膜を形成した上で、基板を浸漬してこ
れを基板上に移し取った後に水面上単分子膜を除去し1
層膜を形成させた基板を引き上げる方法の2通りがある
が、基板上に移しとられた膜の安定性の面からは前者に
拠ることが望ましい。以上の様にして基板上に作成され
たポリアミド酸アミン塩の単分子膜又は単分子層累積膜
を加熱することにより脱水閉環化(イミド化)反応及び
脱アミン化反応を行わしめ所望のポリアミド酸を得るこ
とができる。この際の焼成は150℃〜300℃で10〜60分間
程度行われ、窒素雰囲気下又は減圧下で焼成することが
望ましい。なお、第10図a又はb何れの構成に於いても
LB法に拠って形成されるポリイミド膜の層数は1〜10層
以内(膜厚はポリイミドの種類に因るが概ね4〜80Å)
とすることが好ましい。又、その引き上げ方向に関し
て、セル組みした時に上下の基板間で同一方向になる様
に(例えば第1図Aの方向)成膜することが望ましい。
既に述べた様に、LB法に拠って形成されたポリイミド
単分子膜又は単分子層累積膜の下層(基板側)には従来
から広く用いられている塗布法等を用いてポリイミド膜
を形成してもよい。係るポリイミド膜を基板上に設ける
際には、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸をN,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセドアミ
ド、N,N−ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリド
ン等の溶剤に溶解として0.01〜40(重要)%溶液として
該溶液をスピンナー塗布法、スプレイ塗布法,ロール塗
布法等により基板上に塗布した後100〜350℃好ましくは
200〜300℃の温度で加熱して脱水閉環させてポリイミド
膜を形成することができる。係る塗布法に拠り形成され
るポリイミド膜の膜厚としては50〜2000Å程度であるこ
とが好ましく、より好ましくは100〜200Åである。但
し、200Å厚以上に設定する時には第1図に示す絶縁膜1
3aと13bの使用を省略することができる。
本発明で用いる液晶物質としては、降温過程で等方
相、コレステリツク相、スメクチツクA相を通してカイ
ラルスメクチツクC相を生じる液晶が好ましい。特にコ
レステリツク相の時のピツチが0.8μm以上のものが好
ましい(コレステリツク相でのピツチは、コレステリツ
ク相の温度範囲における中央で測定したもの)。具体的
な液晶としては、下記液晶物質「LC−1」、「80B」及
び「80SI」を下記比率で含有させた液晶組成物が好ま
しく用いられる。
液晶 (1) (LC−1)90/(80B)10 (2) (LC−1)80/(80B)20 (3) (LC−1)70/(80B)30 (4) (LC−1)60/(80B)40 (5) 80SI (表中の添字は、それぞれ重量比を表わしている。) 第2図は、強誘電性液晶の動作説明のために、セルの
例を模式的に描いたものである。21aと21bはIn2O2、SnO
2あるいはITO等の薄膜からなる透明電極で被覆された基
板(ガラス板)であり、その間に液晶分子層22がガラス
面に垂直になるよう配向したSmC(カイラルスメクチ
ツクC)相又はSmH(カイラルスメクチツクH)相の
液晶が封入されている。太線で示した線23が液晶分子を
表わしており、この液晶分子23はその分子に直交した方
向に双極子モーメント(P⊥)24を有している。基板21
aと21b上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加する
と、液晶分子23のらせん構造がほどけ、双極子モーメン
ト(P⊥)24がすべて電界方向に向くよう、液晶分子23
は配向方向を変えることができる。液晶分子23は、細長
い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で屈折率
異方性を示し、従って例えばガラス面の上下に互いにク
ロスニコルの偏光子を置けば、電圧印加極性によって光
学特性が変わる液晶光学変調素子となることは、容易に
理解される。
本発明の液晶素子で用いる双安定性配向状態の表面安
定型強誘電性液晶セルはその厚さを充分に薄く(例えば
0.1μm〜3μm)することができる。このように液晶
層が薄くなるにしたがい第3図に示すように電界を印加
していない状態でも液晶分子らせん構造がほどけ、非ら
せん構造となり、その双極子モーメントPまたはP′は
上向き(34a)または下向き(34b)のどちらかの状態を
とる。このようなセルに第3図に示す如く一定の閾値以
上の極性の異る電界Ea又はEbを電圧印加手段(31A)と
(31b)により付与すると、双極子モーメントは、電界E
a又はEbの電界ベクトルに対応して上向き34a又は下向き
34bと向きを変え、それに応じて液晶分子は、第1の安
定状態33aあるいは第2の安定状態33bの何れか一方に配
向する。
この強誘電性液晶セルによって得られる効果は、その
第1に、応答速度が極めて速いことであり、第2に液晶
分子の配向が双安定性を有することである。第2の点
を、例えば第3図によって更に説明すると、電界Eaを印
加すると液晶分子は第1の安定状態33aに配向するが、
この状態は電界を切っても安定である。又、逆向きの電
界Ebを印加すると、液晶分子は第2の安定状態33bに配
向してその分子の向きを変えるが、やはり電界を切って
もこの状態に留っている。又、与える電界Eaが一定の閾
値を越えない限り、それぞれの配向状態にやはり維持さ
れている。
第4図(A)は、本発明の配向方向に生じた液晶分子
の配向状態を模式的に明らかにした断面図で、第4図
(B)は、そのC−ダイレクタを示す図である。
第4図(A)に示す61a及び61bは、それぞれ上基板及
び下基板を表わしている。60は液晶分子62で組織された
分子層で、液晶分子62が円錐63の底面64(円形)に沿っ
た位置を変化させて配列している。
第4図(B)は、C−ダイレクタを示す図である。第
4図(B)のU1は一方の安定配向状態でのC−ダイレク
タ81で、U2は他方の安定配向状態でのC−ダイレクタ81
である。C−ダイレクタ81は、第4図(A)に示す分子
層、60の法線に対して垂直な仮想面への分子長軸の写影
である。
一方、従来のラビング処理したポリイミド膜によって
生じた配向状態は第4図(C)のC−ダイレクタ図によ
って示される。第4図(C)に示す配向状態は、上基板
61aから下基板61bに向けて分子軸のねじれが大きいた
め、チルト角θは小さくなっている。
第5図(A)は、C−ダイレクタ81が第4図(B)の
状態(ユニフォーム配向状態という)でのチルト角θを
示すための平面図で、第5図(B)はC−ダイレクタ81
が第4図(C)の状態(スプレイ配向状態という)での
チルト角θを示すための平面図である。図中、50は、前
述した本発明のポリイミド膜をLB法に拠り形成する際の
基板引き上げ方向を示し、51aは配向状態U1での平均分
子軸、51bは配向状態U2での平均分子軸、52aは配向状態
S1での平均分子軸、52bは配向状態S2での平均分子軸を
示す。平均分子軸51aと51bとは、互いに閾値電圧を超え
た逆極性電圧の印加によって変換することができる。同
様のことは平均分子軸52aと52bとの間でも生じる。
次に逆電界Vrevによる光学応答の遅れ(残像)に対す
るユニフオーム配向状態の有用性について説明する。液
晶セルの絶縁層(配向制御膜)の容量Ci、液晶層の容量
をCLC及び液晶の自発分極をPsとすると、残像の原因と
なるVrevは下式で表わされる。
第6図は液晶セル内の電荷の分布、Psの方向及び逆電
界の方向を模式的に示した断面図である。第6図は
(A)はパルス電界印加前のメモリー状態下に於ける
及び電荷の分布状態を示し、この時の自発分極Psの向
きは電荷から電荷の方向である。第6図(B)はパ
ルス電界解除直後の自発分極Psの向きが第6図(A)の
時の向きに対して逆向き(従って液晶分子は一方の安定
配向状態から他方の安定配向状態に反転を生じている)
であるが、及び電荷の分布状態は第6図(A)の時
と同様であるため、液晶内に逆電界Vrevが矢印方向に生
じている。この逆電界Vrevはしばらくした後、第6図
(C)に示す様に消滅し、及び電荷の分布状態が変
化する。
第7図は従来のポリイミド配向膜によって生じたスプ
レイ配向状態の光学応答の変化をチルト角θの変化に換
えて示したものである。第7図によれば、パルス電界印
加時、矢印X1の方法に沿ってスプレイ配向状態下の平均
分子軸S(A)から最大チルト角Θ付近のユニフオーム
配向状態下の平均分子軸U2迄オーバーシユートし、パル
ス電界解除直後に於いては第6図(B)に示す逆電界V
revの作用が働いて、矢印X2の方向に沿ってスプレイ配
向状態下の平均分子軸S(B)迄チルト角θが減少し、
そして第6図(C)に示す逆電界Vrevの減衰の作用によ
り矢印X3の方向に沿ってスプレイ配向状態下の平均分子
軸S(C)迄チルト角θが若干増大した安定配向状態が
得られる。この時の光学応答は第8図で明らかにされて
いる。
本発明によれば、前述した一般式(II)の構造を含む
フッ素原子含有ポリイミド膜をLB法に拠って作成した配
向膜を用いることで、液晶配向状態として、第7図に示
したスプレイ状態下の平均分子軸S(A),S(B)及び
S(C)を生じることが無く、従って最大チルト角Θに
近いチルト角θを生じる平均分子軸に配列させることが
できる。なお、ここで、下層の主に一般式(I)で示さ
れる構造を含むポリイミド膜(第10図aのポリイミドA
膜及びbに於ける最表層以外のポリイミドA膜及びBま
くの交互積層膜)は初期液晶配向に関しての一軸性の確
保並びに基板表面(実際には絶縁層13a及び13b)の凹凸
等による液晶配向状態への影響の除去を目的として形成
される。従って下層のポリイミド膜の状態に因っては第
10図aに於けるポリイミドB膜は1層の単分子膜である
場合もあり得る。
第9図に本発明のポリイミド配向膜を用いた時の光学
応答を示す。第9図によれば、残像に原因する光学応答
の遅れを生じないこととメモリー状態下での高いコント
ラストを惹き起こしていることが判る。
本発明者らの実験によれば、下述の実施例で明らかに
するラングミユア・プロジエツト法に拠り形成された特
定のポリイミド膜を含むポリイミド配向膜による配向方
法を用いることによって、明状態と暗状態での大きな光
学的コントラストを示し、特に米国特許第4655561号等
に開示のマルチプレクシング駆動時の非選択画素に対し
て大きなコントラストを生じ、更にデイスプレイ時の残
像の原因となるスイツチング時(マルチプレクシング駆
動時)の光学応答の遅れを生じない配向状態が達成され
た。
以下、本発明を実施例に従って説明する。
実施例1 基板として1500Å厚のITO膜上に600ÅのTa2O5膜が設
けられている。1.1mm厚のガラス板を2枚用意し、係る
基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄した後、ヘ
キサメチルジシラザンの飽和蒸気中に一昼夜放置して疎
水処理を行った。続いて係る基板上にLB法を用いてポリ
イミド配向膜を形成した。以下、ポリイミド配向膜の作
成方法を詳細に記す。
(1)式に示すポリイミド酸をN,N−ジメチルアセト
アミド溶媒に溶解させた(単量体換算濃度1×10-3M)
後、別途調製したジ−n−デシルアミンの同溶媒による
1×10-3M溶媒とを1:2(V/V)に混合して、(2)式に
示すポリアミド酸ジ−n−デシルアミン塩溶液を調製し
た。
係る溶液を水温20℃の純水からなる水相上に展開し、
水面上に単分子膜を形成した。溶媒除去後、表面圧を20
mN/mに迄高めた。表面圧を一定に保ちながら、上述基板
を水面を横切る方向に速度5mm/minで静かに浸漬した
後、続いて5mm/minで静かに引き上げて2層のY型単分
子層累積膜を作成した。係る操作を繰り返して、7層の
ポリアミド酸ジ−n−デシルアミン塩(2)の単分子層
累積膜を形成した。この時、基板は水中に浸漬した状態
であり、係る状態を保持したまま、一旦水相上のポリア
ミド酸ジ−n−デシルアミン塩の単分子膜を除去し、新
たに(3)式に示すフツ素含有ポリアミド酸ジ−n−デ
シルアミン塩の単分子膜を水相上に形成した。その方法
は先に述べた方法と同様である。
表面圧を15mN/mに迄高めた後、係る表面圧を一定に保
ち乍ら先の浸漬中の基板を水面を横切る方向に速度5mm/
minで静かに引き上げ、1層のフツ素含有ポリアミド酸
ジ−n−デシルアミン塩(3)の単分子膜を7層のポリ
アミド酸ジ−n−デシルアミン塩(2)の単分子層累積
膜上に形成した。次に係る基板を300℃で20分間の熱処
理を行い各々のポリアミド酸アミン塩をアミド化し(式
(4)及び(5) 計8層のポリイミド単分子層累積膜から成るポリイミド
配向膜を得た。その後、平均粒径約1.5μmのアルミナ
ビーズを一方の基板上に散布した後、各々の基板引き上
げ方向が互いに平行かつ同一方向になる様に2枚の基板
を重ね合わせて液晶セルを作製した。
このセル内にチツソ(株)社製の強誘電性スメチツク
液晶である「CS-1014」商品名を等方相下で真空注入し
てから、等方相から0.5℃/hで30℃まで、徐冷すること
によって配向させることができた。この「CS-1014」を
用いた本実施例のセルでの相変化は、下記のとおりであ
った。
(Iso=等方相、Ch=コレステリツク相、SmA=スメク
チツクA相、SmC*=カイラルスメクチツクC相) 上述の液晶セルを一対の90°クロスニコル偏光子の間
に挟み込んでから50μsecの30Vパルスを印加してから90
°クロスニコルを消光位(最暗状態)にセツトし、この
時の透過率をホトマルチプレータにより測定し、続いて
50μsecの−30Vパルスを印加し、この時の透過率(明状
態)を同様の方法で測定したところチルト角θは15°で
あり、最暗状態時の透過率は0.9%に対し明状態時の透
過率は45%となり、従ってコントラスト比は50:1であっ
た。又残像の原因となる光学応答の遅れは0.2秒以下で
あった。
この液晶セルを第11図に示す駆動波形を用いたマルチ
プレクシング駆動による表示を行なったところ、高コン
トラストな高品位表示が得られ、又所定の文字入力によ
る画像表示の後に全画面を白の状態に消去したところ、
残像の発生は判読できなかった。尚、第11図のSN
SN+1、SN+2は走査線に印加した電圧波形を表わしてお
り、Iは代表的な情報線に印加した電圧波形を表わして
いる。(I−SN)は、情報線Iと走査線SNとの交差部に
印加された合成波形である。又、本実施例ではVo=5〜
8V、ΔT=20〜70μsecで行った。
実施例2 実施例1に於けるポリイミドA膜(第10図a)の形成
方法をLB方から塗布法に変更した他は全て同様にして、
液晶セルを形成した。以下変更点について述べる。
ポリアミド酸(1)のN−メチルピロリドン/n−ブチ
ルセロソルブ=5/1の3重量%溶液を回転数3000rpmのス
ピナーで10分間塗布した。成膜後約1時間、270℃で加
熱焼成処理を施し、イミド化し、厚さ200Åのポリイミ
ド(4)から成るポリイミドA膜を形成した。係る基板
上に実施例1と同様にして含フツ素ポリアミド酸ジ−n
−デシルアミン塩(3)の単分子膜をLB法により、6層
累積した。その後、係る基板に300℃で20分間の熱処理
を施し、(5)の単分子層累積膜(6層)から成るポリ
イミドB膜を形成した。その後、実施例1と同様にして
液晶セルを作成し、評価を行ったところ、コントラスト
比は50:1以上、光学応答の遅れは0.7秒以下であった。
又、実施例1と同様のマルチプレクシング駆動による表
示を行ったところ、コントラスト及び残像については実
施例1と同様の結果が得られた。
実施例3〜6 表1に示した配向膜構成及びポリイミド構造を持つ配
向膜を用いた他は、実施例1と同様にして、液晶セルを
得た。これらのコントラスト比及び光学応答の遅れ時間
の結果を表2に示す。又、実施例1と同様のマルチプレ
クシング駆動による表示を行ったところ、コントラスト
及び残像については実施例1と同様の結果が得られた。
比較例1〜3 表3に示した配向制御膜を用いた他は、実施例1と全
く同様にして液晶セルを作成した。同じ表3にそれらの
セルのコントラスト比及び光学応答の遅れを示した。更
に実施例1と同様のマルチプレクシング駆動による表示
を行ったところ、コントラストが本実施例のものと比較
して小さく、しかも残像が生じた。
〔発明の効果〕 以上の実施例及び比較例で明らかにした様に、本発明
によれば明状態と暗状態でのコントラストが高く特にマ
ルチプレクシング駆動時の表示コントラストが非常に大
きく高品位の表示が得られ、しかも目ざわりな残像現象
が生じない効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の液晶素子の断面図である。第2図は
らせん構造をもつカイラルスメクチツク液晶の配向状態
を示した斜視図で第3図は非らせん構造の分子配列をも
つカイラルスメクチツク液晶の配向状態を示した斜視図
である。第4図(A)は、本発明の配向方法で配向した
カイラルスメクチツク液晶の配向状態を示す断面図で、
第4図(B)はそのユニフオーム配向状態におけるC−
ダイレクタ図で、第4図(C)はスプレイ配向状態にお
けるC−ダイレクタ図である。第5図(A)はユニフオ
ーム配向状態におけるチルト角θを示す平面図で、第5
図(B)はスプレイ配向状態に於けるチルト角θを示す
平面図である。第6図(A),(B)及び(C)は、強
誘電性液晶内の電荷分布、自発分極Psの向き及び逆電解
Vrevの向きを示す断面図である。第7図は電界印加時及
び後のチルト角θの変化を示す平面図である。第8図は
従来例に於ける光学応答特性を示し、第9図は本発明に
於ける光学応答特性を示す説明図である。第10図は本発
明のポリイミド液晶配向膜の構成図である。第11図は本
実施例で用いた駆動電圧の波形図である。
フロントページの続き (72)発明者 内海 俊治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−142616(JP,A) 特開 昭62−98326(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板間にカイラルスメクチック液晶
    を配置した液晶素子であって、 少なくとも一方の基板に下記一般式(I)で示される構
    造単位を含むポリイミド被膜と下記一般式(II)で示さ
    れる構造単位を含むポリイミド被膜の積層膜を有し、該
    積層膜における一般式(II)で示される構造単位を含む
    ポリイミド被膜がラングミュア・プロジェット法によっ
    て形成される該ポリイミドの単分子膜又はその累積膜を
    含むことを特徴とする液晶素子。 (上記一般式中、R1は、フェニル基、ジフェニル基、ナ
    フタレン基、ジフェニルメタン基、ジフェニルスルフィ
    ド基、ジフェニルエーテル基、及びこれらが少なくとも
    1個のメチル基又はエチル基によって置換された誘導体
    基の中から選択された4価の基であり、R2は、フェニル
    基、ジフェニル基、ナフタレン基、ジフェニルスルフィ
    ド基、ジフェニルスルホン基、ジフェニルエーテル基、
    フェノキシフェニル基、及びこれらが少なくとも1個の
    メチル基又はエチル基によって置換された誘導体基の中
    から選択された2価の基であり、R3は、前記のR1として
    挙げた基、2,2−ビスフェニルヘキサフルオロプロパン
    基、及びこれらが少なくとも1個のトリフルオロメタン
    基により置換された誘導体基の中から選択された4価あ
    り、R4、R5は、前記のR2として挙げた基、及びこれらが
    少なくとも1個のトリフルオロメタン基により置換され
    た誘導体基の中から選択された2価の基であり、R4及び
    R5は、同一でも異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】前記一般式(I)で示される構造単位を有
    するポリイミド被膜及び前記一般式(II)で示される構
    造単位を有するポリイミド被膜のいずれもが、ラングミ
    ュア・ブロジェット法によって形成される単分子膜又は
    その累積膜を含む請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】前記ポリイミド被膜の積層膜が、前記一般
    式(I)で示される構造単位を有するポリイミドの単分
    子膜又は累積膜と、前記一般式(II)で示される構造単
    位を有するポリイミドの単分子膜又は累積膜との交互積
    層構造膜である請求項1記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】前記一般式(II)で示される構造単位を有
    するポリイミド被膜が液晶に接し、その少なくとも液晶
    に接する最表部が、ラングミュア・ブロジェット法によ
    って形成される膜である請求項1乃至3のいずれかに記
    載の液晶素子。
  5. 【請求項5】前記前記一般式(II)で示される構造単位
    を有するポリイミド被膜の厚さが、8〜400Åである請
    求項1乃至4のいずれかに記載の液晶素子。
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