JP2727558B2 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ

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JP2727558B2 JP63083369A JP8336988A JP2727558B2 JP 2727558 B2 JP2727558 B2 JP 2727558B2 JP 63083369 A JP63083369 A JP 63083369A JP 8336988 A JP8336988 A JP 8336988A JP 2727558 B2 JP2727558 B2 JP 2727558B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車等の内燃機関に用いられるスパークプ
ラグに関するものである。
〔従来の技術〕
自動車等のガソリン内燃機関においては、燃料を着火
するため、スパークプラグが用いられているが、このス
パークプラグは一般に中心電極と接地電極とを備え、こ
れら電極間の気中スパークギャップで飛火する構造とな
っている。
ガソリン内燃機関においては低温時の運転性を確保す
るための一手段として非常に濃い混合気を供給する方法
がとられているが、そのため上記のような構造のスパー
クプラグにおいては、特に新車がシャシーメーカーから
ユーザーに渡されるまでの新車搬送中に、導電性特質と
してのカーボンがスパークプラグを構成する絶縁体の表
面に付着する傾向がある。このカーボンの付着により絶
縁体の絶縁抵抗を早期に低下させ、スパークプラグの燻
り寿命を大幅に短くするという問題がある。この燻り寿
命の低下を解消させるため、例えば特公昭56−51476号
公報および特公昭58−40831号公報に示されたスパーク
プラグが提案されている。
前者のスパークプラグは、中心電極の先端側を径小に
形成して該径小部の先端面を絶縁体の内孔の内側へ引っ
込ませて該径小部の外周囲と絶縁体の内孔の壁面との間
に環状空所を形成したものであり、接地電極の先端側を
絶縁体の先端面寄りに配置して中心電極の先端面と接地
電極の側面との間に第1ギャップを形成し、また絶縁体
の先端面と接地電極の側面との間に第1ギャップより寸
法的に小さい第2ギャップを形成したものである。作動
としては、絶縁体の先端面側にカーボンが付着しておら
ない正常時には第1ギャップで火花放電が生じ、これに
対し絶縁体の先端面側も含めて環状空所における内孔の
壁面にカーボンが付着した汚損時には中心電極から内孔
壁面を通って第2ギャップへ火花放電が生じ、この第2
ギャップへの火花放電により内孔壁面に付着したカーボ
ンを焼失し、正常時の火花放電に復帰するものである。
一方、後者のスパークプラグは、中心電極の先端側を
径小に形成して該径小部の先端部分を絶縁体の先端面よ
り突出し、かつ該径小部の外周囲と絶縁体の内孔の壁面
との間に環状空所を形成し、接地電極の先端面を中心電
極の径小部の上記突出側面に対向、配置して該接地電極
の先端面と中心電極の径小部の突出側面との間に第1ギ
ャップを形成し、また絶縁体の先端面と接地電極の側面
との間に第1ギャップより寸法的に小さい第2ギャップ
を形成したものである。作動としては、絶縁体の先端面
側にカーボンが付着しておらない正常時には第1ギャッ
プで火花放電が生じ、絶縁体の先端面側も含めて環状空
所における内孔の壁面にカーボンが付着した汚損時に
は、中心電極から内孔壁面を通って第2ギャップへ火花
放電が生じ、この第2ギャップへの火花放電により内孔
壁面に付着したカーボンを焼失し、正常時の火花放電に
復帰するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の前者の特公昭56−51476号公報に記載のスパー
クプラグでは中心電極の径小部の先端面を絶縁体の内孔
の内側へ引っ込ませた構成であるため、第1ギャップで
の火花放電で生成した火炎核が成長の過程で内孔の壁面
に接触するので、消炎作用を受けて火炎核の成長が阻害
され易く、従って混合気に対する着火性が低下するとい
う問題がある。また、カーボン汚損時の第2ギャップで
の火花放電時においては、該第2ギャップが第1ギャッ
プに比べて寸法的に小さいため、第2ギャップでの火炎
核が大きく成長せず、やはり混合気に対する着火性が悪
いという問題がある。
一方、従来の後者の特公昭58−40831号公報に記載の
スパークプラグでは、中心電極の径小部の先端部分が絶
縁体の先端面から突出しており、この突出側面と接地電
極の先端面との間に第1ギャップを形成しているため、
該第1ギャップでの火花放電により生成した火炎核は前
者の従来例のように絶縁体の内孔の壁面に接触しにく
く、前者の従来例に比べて火炎核が成長し易いので、混
合気に対する着火性は良い。しかし、カーボン汚損時に
火花放電が生じる第2ギャップは接地電極の側面と絶縁
体の側面との間に形成してあって、該第2ギャップは第
1ギャップに対し後方に位置しているため、第2ギャッ
プでの火花放電により生成した火炎核が混合気に触れに
くくなり、加えて第2ギャップは第1ギャップよりも寸
法的に小さいので、火炎核が大きく成長せず、従って第
2ギャップでの火花放電時においては混合気に対する着
火性が悪いという問題がある。
ここにおいて、従来の前者のように、第1ギャップで
の火花放電時に生成した火炎核が絶縁体の内孔の壁面に
接触し易く、火炎核の成長が阻害されるという点につい
ては、従来の後者のように中心電極の径小部の先端部分
を絶縁体の先端面より突出させ、この突出部分の側面に
接地電極を対向させて第1ギャップを形成すれば、第1
ギャップで生成した火炎核が絶縁体の内孔の壁面に接触
するのを抑制できる。しかし、カーボン汚損時に火花放
電が発生する第2ギャップは、従来の前者および後者と
も前述のとおり第1ギャップに比べて寸法的に小さいた
め、該第2ギャップでの火花放電時においては混合気に
対する着火性が悪いという問題は解決できない。
そこで、本発明は上述の点に鑑みて案出されたもので
あって、カーボン汚損時にカーボンを確実に焼失する作
用を確保しながら混合気に対する着火性を向上しようと
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記の目的を達成するため、軸方向に延び
る内孔を有し、該内孔がその先端面で開放されている絶
縁体と、該絶縁体の前記内孔内に保持され、先端部分が
胴部に比べて細く形成されていてこの細化部の先端領域
が前記絶縁体の前記内孔内から前記絶縁体の前記先端面
を越えて突出しているとともに、前記細化部の後端領域
が前記絶縁体の前記内孔内に位置している中心電極と、
前記絶縁体の外周囲に固定されたハウジングと、該ハウ
ジングに備えられ、その先端部の側面が前記中心電極の
細化部の先端面にギャップを介して対向している側方電
極とを具備し、 前記中心電極の細化部の前記先端面と前記絶縁体の前
記先端面との間の距離をl、 前記中心電極の細化部の前記後端領域の外周面と前記
絶縁体の前記内孔の壁面との間に形成され、前記絶縁体
の前記先端面に開放される環状空所の半径方向距離を
S、 前記環状空所の深さをL、 前記側方電極の前記先端部の側面と前記中心電極の細
化部の前記先端面との間の形成される前記ギャップを
G、 前記絶縁体の前記先端面と前記側方電極の前記先端部
の前記側面との間のギャップをgとしたとき、 0<l≦1.0mm 0.25mm≦S≦1.3mm 0<L≦1.2mm g>G の関係を満足していることを特徴としたものである。
上記の距離l、距離S、深さL、ギャップGは、各々
0.2mm≦l≦0.7mm、0.35mm≦S≦1.0mm、0.1mm≦L≦1.
0mm、0.5mm≦G≦1.5mmの範囲が後述の理由により効果
的である。
また、絶縁体の内孔の開放側の直径Dと側方電極の先
端部の幅Eとの関係をE≧0.8Dmmの範囲に設定すると、
後述の理由により一層効果的である。
また、中心電極の細化部の形状は、直棒部分と円錐台
部分とから構成してもよい。この円錐台部分は中心電極
の胴部に連結され、直棒部分は円錐台部分の頂部に連結
され、この直棒部分の先端部分が絶縁体の内孔内から絶
縁体の先端面を越えて突出する。
更に、中心電極の細化部を、中心電極の胴部より細い
第1の部分とこれより更に細い第2の部分とから構成
し、第1の部分を胴部に連結し、第2の部分を第1の部
分に連結し、この第2の部分の先端部分を絶縁体の内孔
内から絶縁体の先端面を越えて突出するようにしてもよ
い。
この場合、中心電極の第2の部分の外周面と絶縁体の
内孔壁面との間に上記環状空所を形成する。なお、中心
電極の第1の部分の外周面と絶縁体の内孔壁面との間に
上記環状空所に通ずる第2の環状空所が形成されるが、
この第2の環状空所の半径方向距離をT、この第2の環
状空所の深さをMとしたとき、0.15mm≦T≦0.5mm、M
>1/2Tmmの関係に設定すると、後述の理由から効果的で
ある。
また、ハウジングの内側に、ギャップを介して絶縁体
の外周面を囲むように環状電極を設けてもよい。この場
合、ギャップは、それをaとすると、0.5mm≦a≦1.3mm
の範囲に設定するとよい。
更に、絶縁体の内孔のうち絶縁体の先端面側に位置す
る壁面を突出し、これにより上記環状空所の開放側の半
径方向の距離を短くした構成とすることもできる。この
場合、この短い部分の半径方向距離をR、上記突出壁面
の深さをKとすると、上記環状空所の上記距離S、深さ
Lとの関係で0.25mm≦R≦S−0.05mm、0.1mm≦K≦L
−0.1mmの範囲に設定するのが後述の理由から望まし
い。
なお、中心電極および/または接地電極に貴金属層を
設け、この貴金属層を介して上記ギャップGを形成する
ことが好ましい。
また、本発明は、軸方向に延びる内孔を有し、該内孔
がその先端面で開放されている絶縁体と、該絶縁体の前
記内孔内に保持される胴部と、該胴部に連結されて該胴
部より細い第1の部分と、該第1の部分に連結されて該
第1の部分よりも細第2の部分とから構成される中心電
極と、前記絶縁体の外周囲に固定されたハウジングと、
該ハウジングに備えられ、その先端部の側面が前記中心
電極の第2の部分の先端面にギャップを介して対向して
いる側方電極とからなり、中心電極の前記第2の部分の
先端部分が前記絶縁体の前記内孔内から前記絶縁体の前
記先端面を越えて突出しているとともに、前記中心電極
の前記第2の部分の外周面と、該外周面の回りの、前記
絶縁体の前記内孔の壁面との間に環状空所が形成されて
おり、前記中心電極の前記第1の部分の外周面と、該外
周面の回りの前記絶縁体の前記内孔の壁面との間に、前
記環状空所に通じ該空所に比べて半径方向距離の小さい
第2の環状空所が形成されていることを特徴としたもの
である。
〔作用〕
本発明の作用を第3図(a),(b)によって説明す
る。第3図において(a)は絶縁体の先端面から容量放
電が起こる場合、(b)は中心電極の細化部の先端面か
ら容量放電が起こる場合を示している。なお、スパーク
プラグにおける火花放電は、ギャップ間の絶縁を破壊す
る容量放電と、この容量放電によりイオン化されて絶縁
の低下した経路に沿って引き続き行われる誘導放電とが
あることを述べておく。第3図(a),(b)中、実線
は容量放電を、斜線で囲まれた部分は容量放電によりイ
オン化した領域を表す。誘導放電は図の斜線内の最もイ
オン化の大きい部分で生じる。第3図の(a),(b)
は内燃機関本体に、スパークプラグの放電が観察できる
部分にガラスを埋め込み、内燃機関内での容量放電及び
誘導放電を観察し、その結果を解析したモデル図であ
る。
スパークプラグは過濃混合気の使用等により絶縁体の
先端面にカーボンが付着した際には、絶縁体の内孔の壁
面にも当然カーボンが付着する。このため、中心電極に
高電圧が印加された場合、中心電極の細化部先端面と絶
縁体の先端面とは電位的には同じ高電位になる。従っ
て、カーボンが上記のごとく付着した場合は第3図
(a)で示す絶縁体の先端面もしくは第3図(b)で示
す中心電極の細化部先端面より容量放電が生じる。第3
図(a)の場合は、絶縁体の内孔とその先端面との交わ
る部分xが最も電位傾度が高く、容量放電はその部分か
らギャップgを経て生じ、さらにギャップgでの容量放
電の経路が長いため、イオン化する領域が広い。その結
果、絶縁体の内孔を通して環状空所内もイオン化され、
エネルギーの大きい誘導放電が絶縁体の環状空所10内か
ら発生し、それにより絶縁体の内孔の壁面に付着したカ
ーボンを焼失させる。一方、第3図(b)で示す中心電
極の細化部先端面より容量放電が生じる場合、その容量
放電は細化部先端面のエッジ部が最も電位頻度が高いの
で、該エッジ部からギャップGに発生する。ここで、誘
導放電は容量放電による周囲雰囲気のイオ化の中でも最
も強くイオン化されている個所で発生する。このため、
スパークプラグの放電部分を取り囲んでいる雰囲気の影
響により、最も強くイオン化される個所が随時変化す
る。ここで、第3図(b)においては、中心電極の細化
部先端面と側方電極の側面との間に形成されるギャップ
Gに容量放電が発生するため、一般的に考えれば誘導放
電もギャップGで発生するが、前述のように、絶縁体の
環状空所内をもイオン化できる距離に中心電極の細化部
先端面を位置させているので、該環状空所内もイオン化
されることになり、この環状空所内のイオン化の方がギ
ャップG内のイオン化に比べて強いと誘導放電を環状空
所内からギャップgへ発生させることができる。これに
対し、ギャップGでのイオン化が最も強いとギャップG
で誘導放電が発生する。そして、この第3図(b)にお
いても誘導放電が絶縁体の環状空所内を経てギャップg
へ発生することにより、絶縁体の内孔の壁面に付着した
カーボンを焼失できる。
なお、絶縁体の先端面および内孔の壁面にカーボンが
付着していない、いわゆる正常時は第3図(b)のごと
く容量放電は中心電極の先端面から生じるが、前述の説
明から理解されるように誘導放電はギャップGあるいは
絶縁体の環状空所およびギャップgに発生する。従っ
て、内燃機関での火花放電回数が非常に多いことを考え
ると、絶縁体の内孔の壁面は常時誘導放電によりカーボ
ンを焼失できる雰囲気にある。
また、中心電極の胴部よりも細い第1の部分とこの第
1の部分に連結されてこの第1の部分よりも細い第2の
部分とから中心電極を構成することによって、絶縁体の
内孔内に第1の部分からなるエッジ部を構成させること
ができる。そのため、このエッジ部から容易に放電を生
じさせることができるので、絶縁体の内孔内に付着した
カーボンを積極的に焼失させることができる。
さらにまた、絶縁体の内孔壁面と中心電極の細化部と
の間に第2の環状空所を設けるとともに、最適な寸法形
状とすることによって、カーボン汚損時に絶縁体の先端
面と側方電極の側面との間のギャップgで第3図(a)
のように容量放電が生じる場合には、この第2の環状空
所の半径方向にも当然容量放電が生じることになり、従
って絶縁体の内孔内における両環状空所内が上記2ヶ所
の容量放電により確実にイオン化される。このため、誘
導放電による絶縁体の内孔の壁面のカーボン焼失効果が
一層確実となる。
更に、絶縁体の内孔のうち絶縁体の側面側に位置する
壁面を突出して環状空所の開放側の半径方向距離を短く
設定すると、環状空所内およびギャップgを介しての誘
導放電は絶縁体の内孔の突出壁面により経路が曲げられ
て該壁面に沿うので、カーボンの焼失効果が向上する。
また、ギャップを介して環状電極を配置すると、カー
ボンが多量に付着して上述のごとき火花放電が不能とな
る状況でも火花放電を上記ギャップに発生させることが
できる。
〔実施例〕
以下本発明を具体的実施例により説明する。第1図
(a),(b)および第2図において、金属ハウジング
1の端面に接地電極4が接続されており、このハウジン
グ1は絶縁体2の外周囲に固定されている。絶縁体2は
その中心に軸方向に延び、かつ先端面2aで開放された内
孔2cを有している。絶縁体2のうち内燃機関の燃焼室側
に裸出される側の脚部2b側の上記内孔2cには中心電極3
が保持されている。中心電極3の先端部分には胴部3aに
比べて直径寸法を小さくした細化部としての径小部3bが
形成されている。この径小部3bの先端領域は上記内孔2c
内から絶縁体2の先端面2aを越えて突出している。ま
た、径小部3bの後端領域は内孔2c内に位置している。こ
の径小部3bの後端領域の外周面と内孔2cの壁面2dとの間
には絶縁体2の先端面2aに開放される環状空所10が形成
されている。径小部3bの先端面3aと接地電極4の先端部
の側面4aとの間にギャップGが形成してある。また、接
地電極4の側面4aと絶縁体2の先端面2aとの間にギャッ
プgが形成してあり、両ギャップG,gはG<gの関係に
設定してある。
なお、図中、1aはハウジング1の取付用ねじ部、6は
電波雑音防止用の抵抗体、7は導電ガラス層、8はター
ミナル軸部、9はターミナル部を各々示している。
次に第1図(a),(b)において、中心電極3の径
小部3bの先端面3cと絶縁体2の先端面2aとの間の距離
l、環状空所10の半径方向距離、即ち絶縁体2の内孔2c
の側面と中心電極3の径小部3bの側面との間の距離S、
環状空所10の深さ、即ち絶縁体2の先端面2aと中心電極
3の径小部3bの基端部との間の距離L、ならびに絶縁体
2の内孔2cの直径Dと接地電極4の幅Eとの比、によっ
て特性がどのように変化するかについて実験を行ったの
で、その結果を説明する。
まず、耐汚損向上効果について説明する。耐汚損向上
効果は、4サイクル、1300cc、水冷4気筒エンジンによ
り、カーボンが付着しやすい条件として、−20℃の雰囲
気温度下でラジエータ水温−10℃±1℃にて、始動−レ
ーシング−アイドルという一連のパターンを1分間実施
し、これを1サイクルとし、評価した結果である。上
記、評価毎に、第4図に示す如く、中心電極の径小部の
先端面と絶縁体の先端面との間の絶縁抵抗を絶縁抵抗計
Mにて計測し、1MΩに至るまでの評価サイクル数を求め
た。上記2点間の絶縁抵抗が1MΩ以下に至ると、始動不
能、ラフアイドル等のエンジン不調が生じる。一般に多
く使用されているスパークプラグの代表例として出願人
製作にかかる型式W16EX−U11のプラグは、上記評価にて
10サイクルで1MΩに至る評価結果となっている。従っ
て、10サイクルを越えないと十分な効果がないことがわ
かる。
第5図は前記距離lを横軸に、耐汚損性向上効果を縦
軸に表示したものである。第6図は第5図の実験を実施
するにあたり使用したプラグの寸法を示したものであ
り、E=Dmmとしてある。第7図は前記距離lを横軸
に、中心電極と接地電極との間の飛火電圧を縦軸に表示
したものであり、4ゲージ気圧の空気中で、中心電極の
径小部の先端面と接地電極の側面と間のギャップGを1.
1mmに固定したもとに実験を行った結果である。第5
図、第6図とも中心電極の径小部の先端面が絶縁体の先
端面2aより突出している場合をプラスl、引っ込んでい
る場合をマイナスlで表示してある。
第5図によると耐汚損性が向上するのは、距離lが、
−1.0mm≦l≦1.0mmである。一方、第7図によると飛火
電圧が低いのは、距離lが0<l≦1.0mmの場合であ
る。従って、第5図、第7図より耐汚損性が良く、かつ
飛火電圧が低いのは0mm<l≦1.0mmの場合である。
また、同様に着火性との関係を第8図に示す。第8図
は、距離lを横軸にとり、縦軸は、着火性をあらわす指
標であるアイドル時の着火限界空燃比をとったものであ
る。実験は、4サイクル、1600cc、水冷4気筒エンジ
ン、アイドル運転において空燃比を薄くしていき、安定
した燃焼が得られる空燃比(着火限界空燃比)をプロッ
としたものである。第8図は、第9図に示す寸法(単位
mm)を有したプラグの結果であり、E=Dmmとしてあ
る。第8図より、中心電極の径小部の先端面が、絶縁体
の先端面より越えていれば着火性の悪影響は少ないこと
がわかる。
ところで、第5図からl>1.0mmになると耐汚損性効
果が悪化するのは、ギャップGとギャップgとの差が大
きくなり、容量放電によるイオン化が絶縁体の内孔内、
即ち、環状空所内に到らず、誘導放電による絶縁体の内
孔の壁面のカーボン焼失ができなくなるからである。従
って、0mm<l≦1.0mmの範囲となる。なお、より望まし
い範囲は、耐久性を考えると、0.2mm≦l≦0.7mmの範囲
になる。
第10図は、前記距離Sを横軸に、耐汚損性向上効果を
縦軸に表示したものである。第11図は、第10図の実験を
実施するのにあたり、使用したプラグの寸法を示したも
のであり、絶縁体の内孔の直径Dと接地電極の幅Eとの
関係をE=Dとした。第10図によると、距離Sは、0.25
mm≦S≦1.3mmの範囲で上記一般例に比べて20%〜100%
の耐汚損性の向上が見られることがわかる。0.25mmを下
回ると、絶縁体の内孔の環状空所の入口側のみにイオン
化が生じ、内部までイオン化されず、誘導放電による内
孔壁面全域のカーボン焼失を期待できない。
一方、上記距離Sが1.3mmを上回ると、中心電極の先
端の径小部の直径が極めて細くなり、実用時にその径小
部が溶損し、プラグとしての機能を果たさなくなる。ま
た、中心電極の径小部の直径は、触れずに絶縁体の内孔
の直径を拡大して上記距離Sを1.3mmより大きくする
と、該内孔の壁面の面積が増大するので、カーボンも多
く付着することになる。従って、カーボンの焼失がうま
く行われにくくなり、カーボンを介しての電流リークが
発生してしまう。
従って、距離Sは0.25mm≦S≦1.3mmの範囲に設定さ
れる。なお、第10図から明らかなように0.35mm≦S≦1.
0mmが最適範囲であることがわかる。
第12図は、前記環状空所10の深さLを横軸に、耐汚損
性向上効果を縦軸に表示したものである。第13図は、第
12図の実験を実施するにあたり使用したプラグの寸法を
示したものである。接地電極の幅Eと絶縁体の内孔の直
径Dとについては、E=Dmmとした。第12図によると、
深さLは、0<L≦1.2mmの範囲で、耐汚損性が向上す
ることがわかる。深さLが1.2mmを越えると、絶縁体の
環状空所の容積が増大し、これにより絶縁体の内孔の壁
面に付着するカーボンの量が増大してカーボンの焼失効
果が不完全になり易くなる。なお、第12図から最適範囲
は0.1≦L≦1.0がよいことが理解できる。
第14図は、絶縁体の内孔の直径Dと接地電極の幅Eの
比を横軸に、耐汚損性向上効果を縦軸に表示したもので
ある。第15図は第14図の実験を実施するにあたり使用し
たプラグの寸法を示したものである。第14図によると、
DとEとの比は、0.8以上すなわちE≧0.8Dmmの範囲で
耐汚損性が向上する。接地電極の幅Eが小さくなると、
絶縁体の内孔のうち接地電極と対向している部分、即ち
絶縁体の先端面の開放側は、誘導放電により内孔の壁面
に付着したカーボンが焼失されるが、接地電極と対向し
ていない部分は、内孔の壁面に付着したカーボンの焼失
が十分ではなくなる。なお、望ましい範囲はE≧1.0Dmm
であることがわかる。
ところで、ここにおいてギャップGの最適寸法範囲に
ついて触れておくと、実用上、0.5mm≦G≦1.5mmがよ
い。0.5mmを下回ると、火炎核の成長が阻害される。ま
た、1.5mmを上回ると飛火電圧が高くなり、好ましくな
い。
第16図は他の実施例を示すものである。この実施例で
は、中心電極3の径小部3bと胴部3aとの間に、両者の中
間的な直径を有した中間部3dを連結したものである。前
述した第1図の距離l、S、環状空所の深さLは第16図
に示すとおりであり、この実施例では中間電極3の中間
部分3dの外周面とこれに対向する絶縁体2の内孔2cの壁
面2dとの間に第2の環状空所101が形成されている。こ
の第2の環状空所101はそれより上方の環状空所10に連
通しており、第2の環状空所101は深さM、半径方向距
離Tを有している。
この実施例において、第2の環状空所101の上記深さ
M、距離Tによって耐汚損性向上効果がどのように変化
するかを実験により求めた。なお、この実験要領は第1
図の実施例のところで述べた実験と同じである。
第17図は、上記距離Tを横軸にとり、耐汚損性向上効
果を縦軸に表示したものである。第18図は、第17図の実
験を実施するにあたり使用したプラグの寸法を示したも
のであり、E=Dmmとしてある。縦軸の耐汚損性向上効
果は、第18図に示す、第2の環状空所10をもたず、S、
l、L、D、Eが第18図と同じ寸法の比較プラグに対し
てどれだけ汚損効果が上がったかで示す。これは後述す
る第19図の特性も同じことである。第17図によると、距
離Tは、0.15mm≦T≦0.5mmの範囲で耐汚損性効果が向
上することがわかる。
第19図は第2の環状空所の深さMと距離Tとの比を横
軸にとり、上記耐汚損性向上効果を縦軸に表示したもの
である。第20図は第19図の実験を実施するにあたり使用
したプラグの寸法を示したものであり、Tは上記結果よ
り0.15〜0.5mmのあいだで種々試験した。第19図による
と、深さMと距離TとはM>T/2(mm)において耐汚損
性が向上することがわかる。
このように、第2の環状空所を設け、その環状空所の
深さMおよび半径方向距離Tを上記のごとく設定するこ
とにより、次のごとき作用を果す。即ち、第16図におい
て、絶縁体2の内孔2cの壁面2dにカーボンが付着してギ
ャップgの方が容量放電が発生する状況になった場合に
は、容量放電は第2の環状空所101のTの部位およびギ
ャップgにも生じる。このため、ギャップGでの容量放
電による環状空所10内のイオン化に加えてTでの容量放
電による環状空所10内のイオン化が行われ、環状空所10
内のイオン化が強くなるので、誘導放電が確実に環状空
所10内から発生することになり、従って絶縁体2の内孔
2cの壁面2dに付着したカーボンはより確実に焼失され
る。なお、中心電極3の胴部3aと内孔2cとの間のいわゆ
る嵌合隙間はTより小さく、カーボン汚損時には、この
嵌合隙間はカーボンで塞がれるため、容量放電はTの部
位で行われ、しかもTの部位の内でも中心電極3の中間
部分3dのエッジ部e(第16図参照)で行われ易い。
第21図は他の実施例を示すものである。この実施例
は、絶縁体2の内孔2cのうち絶縁体2の先端面側寄りの
壁面を突出し、環状空所10の開放側を狭くしたものであ
り、第1図の変形例である。この実施例において、狭い
部分の半径方向距離Rによって耐汚損性向上効果がどの
ように変わるかを実験し、求めたのが第22図である。な
お、実験要領は第1図の実施例のところで述べた実験と
同じである。
第22図は上記Rを横軸にとり、耐汚損性向上効果を縦
軸に表示したものである。第23図は、第22図の実験を実
施するにあたり使用したプラグの寸法を示したものであ
る。なお、E=Dmmとした。縦軸の耐汚損性向上効果
は、第23図に示す突出壁面を有さずl、S、Lが第23図
と同一寸法の比較プラグとの耐汚損性の差を表し、正の
数は効果が向上する場合を示す。第22図によると、Rは
0.25mm≦R≦S−0.05mmの範囲で耐汚損性が向上するこ
とがわかった。
次に、突出壁面2eの深さKであるが、Kは製造等の制
約より決まるものであり、Kが0.1mmを下回ると、製造
時に割れ、欠けが生じ製造上むつかしいものとなる。K
がL−0.1mmを上回ると、高温での使用時に、絶縁体と
中心電極との線膨張係数の差(中心電極が大)により、
中心電極が絶縁体をギャップGの方へ押す力が作用す
る。即ち、絶縁体に引張りの力が加わり、絶縁体が破壊
するという問題が生じる。従って、深さKは0.1mm≦L
−0.1mmに設定する必要がある。
この実施例によれば、誘導放電が突出壁面2eを擦りな
がら発生するため、該突出壁面2eに付着したカーボンが
確実に焼失され、従って全体としてカーボン焼失効果は
向上する。
第24図はハウジング1の端面側の内径を小さくしてそ
の部分を環状電極40とし、この電極40の内側面と絶縁体
2の外側面との間にギャップaを設けた更に他の実施例
を示すものである。ここで、ギャップaは0.5mm≦a≦
1.3mmに設定するとよい。
上記構成にすることにより、絶縁体2の内孔2cの壁面
2dにカーボンが多量に付着してしまい、火花が接地電極
4に飛ばなくなり、ハウジング1側へリークするように
なった場合においても、リークしようとする電流はギャ
ップaで飛火し、内燃機関が停止してしまうことはな
い。さらに、ギャップaでの放電により火花が絶縁体2
の内孔2cを走るので、その壁面2dに付着したカーボンを
徐々に焼失することができ、正常な状態に早期に回復す
ることができる。
第25図は第16図の実施例に第24図の環状電極30を組合
わせたものである。
第26図は第1図の変形例を示すものであり、中心電極
3の径小部3bを直棒部分30と円錐台部分31とで構成した
ものである。この例では、環状空所10の深さLの範囲内
において、距離Sが円錐台部分31の存在で0.25≦S≦1.
3の中を変動しており、Sの最大値をR1,最小値をS2
示す。
第27図は第16図の変形例を示すものであり、中心電極
3の中間部分3dをストレート部32とテーパー部33とによ
り構成したものである。この例においては第26図と同様
に距離Sが0.25≦S≦1.3の範囲内で変動しているのに
加えて、第2の環状空所101の深さMの範囲内におい
て、距離Tがテーパー部33の存在で0.15≦T≦0.5の中
を変動しておりTの最大値をT1、最小値をT2で示す。
第28図は第21図の変形例を示すものであり、絶縁体2
の内孔2cの突出壁面2eと突出していない壁面2dとをテー
パー面で連結し、かつ中心電極3の径小部3bを第26図と
同じように構成したものである。
第29図および第30図はそれぞれ第1図(b)、第16図
の実施例または第24図および第25図の実施例において白
金合金等の貴金属層51,52を電極3,4に溶接等の方法で設
けて火花消耗特性を改善したものである。このような貴
金属層は第21図、第26図〜第28図の実施例の電極3,4に
設けてもよい。
〔発明の効果〕
以上詳述した本発明によれば、次に述べる効果を奏す
る。
(1)スパークプラグの放電部分の各l,S,Lを前述のと
おり設定することにより、カーボンが絶縁体の環状空所
における内孔の壁面に付着した際には絶縁体の先端面と
側方電極の先端部の側面との間のギャップgを、中心電
極の細化部の先端面と側方電極の先端部の側面との間の
ギャップgより大きくしたにも拘わらず、ギャップgお
よび絶縁体の環状空所に火花放電を発生させることがで
きる。このため、絶縁体の環状空所における内孔の壁面
に付着したカーボンを焼失できるとともに、ギャップg
で火炎核を大きく成長させて混合気に対する着火性を向
上できる。
(2)中心電極の細化部の外周面と絶縁体の内孔との間
に、前記環状空所の奥側に、これより半径方向距離の小
さい第2の環状空所を有することにより、前記環状空所
内での火花放電の発生を確実なものにできるため、カー
ボン焼失効果を向上させることができる。
(3)前記環状空所の開放側を狭くするように、絶縁体
の内孔の開放側の壁面を突出す構成とすることにより、
該環状空所内の火花放電が突出壁面に強制的に沿って生
じることになり、故にカーボン焼失効果を一層向上でき
る。
(4)ハウジングの内側に、絶縁体の外周面との間にギ
ャップを介して環状電極を備えることにより、カーボン
が多量に絶縁体の先端面、環状空所内の内孔壁面に付着
し、カーボンの焼失が不十分となる状況になってもギャ
ップを介して環状電極へ火花放電が生じ、この火花放電
に基づき火花が絶縁体の外周面を走る間に徐々にカーボ
ンが焼失され、しかもギャップにおいて混合気に対する
着火が確保される。
(5)貴金属により電極の消耗を抑制し、耐久性を向上
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の一実施例の火花放電部
を示すもので、第1図(a)は平面図、第1図(b)は
縦断面図、第2図は第1図の実施例の全体縦断面図、第
3図(a),(b)は本発明の作用を示す説明図、第4
図は耐汚損性効果を評価する絶縁抵抗測定を示す説明
図、第5図は中心電極先端面と絶縁体先端面との間の距
離lと耐汚損性効果との関係を示すグラフ、第6図は第
5図の実験に供したプラグ構成を示す説明図、第7図は
絶縁体先端面と中心電極先端面の位置と飛火電圧との関
係を示すグラフ、第8図は絶縁体先端面と中心電極先端
面の位置と着火性能との関係を示すグラフ、第9図は第
8図の実験に供したグラフ構成を示す説明図、第10図
は、中心電極径小部の側面と絶縁体の内孔側面との間の
距離Sと耐汚損性効果との関係を示すグラフ、第11図は
第10図の実験に供したプラグ構成を示す説明図、第12図
は環状空所の深さLと耐汚損性効果との関係を示すグラ
フ、第13図は第12図の実験に供したプラグ構成の説明
図、第14図は絶縁体の内孔の直径Dと接地電極の幅Eと
の比と、耐汚損性効果との関係を示すグラフ、第15図は
第14図の実験に供したプラグ構成を示す説明図、第16図
は他の実施例を示す火花放電部の断面図、第17図は第2
の環状空所の半径方向距離Tと耐汚損効果との関係を示
すグラフ、第18図は第17図の実験に供したプラグ構成を
示す説明図、第19図は距離Tと第2の環状空所の深さM
との比率と、耐汚損性効果との関係を示すグラフ、第20
図は第19図の実験に供したプラグ構成を示す説明図、第
21図は他の実施例を示す火花放電部の断面図、第22図は
距離Rと耐汚損性効果との関係を示すグラフ、第23図は
第22図の実験に供したプラグの構成を示す説明図、第24
図乃至第30図は、それぞれ他の実施例を示す火花放電部
の断面図である。 1…ハウジング,2…絶縁体,2a…絶縁体の先端面,2c…絶
縁体の内孔,2d…壁面,2e…突出壁面,3…中心電極,3a…
中心電極の胴部,3b…径小部,3c…先端面,3d…中間部分,
4…接地電極,4a…側面,10…環状空所,30…直棒部分,31
…円錐台部分,32…ストレート部,33…テーパー部,40…
環状電極,51,52…貴金属層,101…第2の環状空所,G…ギ
ャップ,g…ギャップ,a…ギャップ,S…環状空所の距離,L
…環状空所の深さ,l…中心電極径小部と絶縁体先端面と
の間の距離,D…内孔の直径,E…接地電極の幅,T…第2の
環状空所の距離、M…第2の環状空所の深さ,R…突出壁
面と中心電極径小部との間の距離,K…突出壁面の深さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−126443(JP,A) 特開 昭58−135590(JP,A) 特開 平3−201384(JP,A)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に延びる内孔を有し、該内孔がその
    先端面で開放されている絶縁体と、該絶縁体の前記内孔
    内に保持され、先端部分が胴部に比べて細く形成されて
    いてこの細化部の先端領域が前記絶縁体の前記内孔内か
    ら前記絶縁体の前記先端面を越えて突出しているととも
    に、前記細化部の後端領域が前記絶縁体の前記内孔内に
    位置している中心電極と、前記絶縁体の外周囲に固定さ
    れたハウジングと、該ハウジングに備えられ、その先端
    部の側面が前記中心電極の細化部の先端面にギャップを
    介して対向している側方電極とを具備し、 前記中心電極の細化部の前記先端面と前記絶縁体の前記
    先端面との間の距離をl、 前記中心電極の細化部の前記後端領域の外周面と前記絶
    縁体の前記内孔の壁面との間に形成され、前記絶縁体の
    前記先端面に開放される環状空所の半径方向距離をS、 前記環状空所の深さをL、 前記側方電極の前記先端部の側面と前記中心電極の細化
    部の前記先端面との間の形成される前記ギャップをG、 前記絶縁体の前記先端面と前記側方電極の前記先端部の
    前記側面との間のギャップをgとしたとき、 0<l≦1.0mm 0.25mm≦S≦1.3mm 0<L≦1.2mm g>G の関係を満足していることを特徴とする内燃機関用スパ
    ークプラグ。
  2. 【請求項2】前記ギャップGは0.5mm≦G≦1.5mmの範囲
    に設定されていることを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関用スパークプラグ。
  3. 【請求項3】前記距離l、距離S、深さLは、 0.2mm≦l≦0.7mm 0.35mm≦S≦1.0mm 0.1mm≦L≦1.0mm の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の内燃機関用スパークプラグ。
  4. 【請求項4】前記絶縁体の前記内孔のうち該絶縁体の前
    記先端面に開放されている部分の直径をD、前記側方電
    極の前記先端部の幅をEとしたとき、E≧0.8Dmmの関係
    を満足していることを特徴とする請求項3記載の内燃機
    関用スパークプラグ。
  5. 【請求項5】前記中心電極の前記細化部は直棒部分と円
    錐台部分とから構成されており、前記円錐台部分の底部
    が前記中心電極の胴部に連結され、前記円錐台部分の頂
    部に前記直棒部分が連結されており、前記直棒部分の先
    端部分が前記絶縁体の前記内孔内から前記絶縁体の前記
    先端面を越えて突出していることを特徴とする請求項1
    乃至4いずれか一つに記載の内燃機関用スパークプラ
    グ。
  6. 【請求項6】前記ハウジングの、前記側方電極を有して
    いる側の内側に、ギャップを介して前記絶縁体の外周面
    を囲むように環状電極を設け、該環状電極と前記絶縁体
    の外周面との間の前記ギャップをaとしたとき、0.5mm
    ≦a≦1.3mmの関係に設定されていることを特徴とする
    請求項1乃至4いずれか一つに記載の内燃機関用スパー
    クプラグ。
  7. 【請求項7】前記絶縁体の前記内孔のうち前記絶縁体の
    前記先端面側に位置した壁面が、前記中心電極の前記細
    化部に近づく方向に突出して形成されていて前記環状空
    所の開放側の半径方向距離が狭くなっており、前記内孔
    の突出壁面の深さをK,前記環状空所の開放側の半径方向
    距離をRとしたとき、0.25mm≦R≦S−0.05mm、0.1mm
    ≦K<L−0.1mmの関係に設定されていることを特徴と
    する請求項1乃至4いずれか一つに記載の内燃機関用ス
    パークプラグ。
  8. 【請求項8】前記中心電極および前記側方電極の少なく
    ともいずれか一方の電極に貴金属層が設けてあり、該貴
    金属層を介して前記ギャップGが形成されていることを
    特徴とする請求項1乃至7いずれか一つに記載の内燃機
    関用スパークプラグ。
  9. 【請求項9】軸方向に延びる内孔を有し、該内孔がその
    先端面で開放されている絶縁体と、該絶縁体の前記内孔
    内に保持される胴部と該胴部に連結されて該胴部より細
    い第1の部分と該第1の部分に連結されて該第1の部分
    よりも細い第2の部分とから構成される中心電極と、前
    記絶縁体の外周囲に固定されたハウジングと、該ハウジ
    ングに備えられ、先端部の側面が前記中心電極の第2の
    部分の先端面にギャップを介して対向している側方電極
    とからなり、中心電極の前記第2の部分の先端部分が前
    記絶縁体の前記内孔内から前記絶縁体の前記先端面を越
    えて突出しているとともに、前記中心電極の前記第2の
    部分の外周面と、該外周面の回りの前記絶縁体の前記内
    孔の壁面との間に環状空所が形成されており、前記中心
    電極の前記第1の部分の外周面と、該外周面の回りの前
    記絶縁体の前記内孔の壁面との間に、前記環状空所に通
    じ該環状空所に比べて半径方向距離の小さい第2の環状
    空所が形成されていることを特徴とする内燃機関用スパ
    ークプラグ。
  10. 【請求項10】前記第2の環状空所の半径方向距離をT,
    該第2の環状空所の深さをMとしたとき、0.15mm≦T≦
    0.5mm、M>1/2Tmmの関係に設定されていることを特徴
    とする請求項9記載の内燃機関用スパークプラグ。
  11. 【請求項11】前記中心電極の第2の部分の前記先端面
    と前記絶縁体の前記先端部との間の距離をl、 前記環状空所の半径方向距離をS、 前記環状空所の深さをL、 前記側方電極の前記先端部の側面と前記中心電極の第2
    の部分の前記先端面との間の形成される前記ギャップを
    G、 前記絶縁体の前記先端面と前記側方電極の前記先端部の
    前記側面との間のギャップをgとしたとき、 0<l≦1.0mm 0.25mm≦S≦1.3mm 0<L≦1.2mm g>G の関係を満足していることを特徴とする請求項10記載の
    内燃機関用スパークプラグ。
  12. 【請求項12】前記ギャップGは、0.5mm≦G≦1.5mmの
    範囲に設定されていることを特徴とする請求項11記載の
    内燃機関用スパークプラグ。
  13. 【請求項13】前記距離l、距離S、深さLは、 0.2mm≦l≦0.7mm 0.35mm≦S≦1.0mm 0.1mm≦L≦1.0mm の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項10乃
    至12のいずれか一つに記載の内燃機関用スパークプラ
    グ。
  14. 【請求項14】前記絶縁体の前記内孔のうち前記絶縁体
    の前記先端面に開放されている部分の直径をD、前記側
    方電極の前記先端部の幅をEとしたとき、E≧0.8Dmmの
    関係を満足していることを特徴とする請求項10乃至13の
    いずれか一つに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  15. 【請求項15】前記中心電極の前記第1の部分は直棒部
    分と円錐台部分とから構成されており、前記円錐台部分
    の底部が前記中心電極の胴部に連結され、前記円錐台部
    分の頂部に前記直棒部分が連結されていることを特徴と
    する請求項9乃至14いずれか一つに記載の内燃機関用ス
    パークプラグ。
  16. 【請求項16】前記中心電極の前記第2の部分は直棒部
    分と円錐台部分とから構成されており、前記円錐台部分
    の底部が前記第1の部分に連結され、前記円錐台部分の
    頂部に前記直棒部分が連結されており、前記直棒部分の
    先端部分が前記絶縁体の前記内孔内から前記絶縁体の前
    記先端面を越えて突出していることを特徴とする請求項
    9乃至15いずれか一つに記載の内燃機関用スパークプラ
    グ。
  17. 【請求項17】前記中心電極および前記側方電極の少な
    くともいずれか一方の電極に貴金属層が設けてあり、該
    貴金属層を介して前記ギャップGが形成されていること
    を特徴とする請求項9乃至16いずれか一つに記載の内燃
    機関用スパークプラグ。
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