JP2726428B2 - 無線電話装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、たとえば自動車電話装置や携帯形無線電話
装置などの無線電話装置に関する。

（従来の技術） 近年、たとえば自動車電話装置や携帯形無線電話装置
などの無線電話装置が普及している。

上述した従来の無線電話装置では、装置本体の電源が
投入されるとこれと連動して変調器も動作するように構
成されていた。

このように従来の無線電話装置では、装置本体をオン
状態とすると、変調器も連動してオン状態とされるた
め、送信しない時にも変調器が動作し待受け時などにお
ける消費電流が多くなるという問題があった。このこと
は携帯形の無線電話装置のようにバッテリーで動作する
場合、バッテリーの使用時間が短くなるという問題に波
及する。

このため、送信のタイミングに連動させて、すなわち
送信しない待受け時には、変調器に電源が投入されない
ように制御することが考えられる。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、変調器を構成する位相同期ループが送
信すべき周波数と同期を確立するまでに所定の時間を要
するものであるため、上述したように送信タイミングに
連動させて変調器への電源の投入を制御することは、位
相同期ループの立ち上がり前に変調動作が行われること
になり、変調器の誤動作の原因となったり、不要波が輻
射されるという問題を生じる。

本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、
変調器が非動作状態である待受け時などにおける消費電
流の低減を何ら支障を生ずることなく行うことができる
無線電話装置を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は前記した課題を解決するために、変調すべき
信号を変調する変調手段を備えた無線電話装置におい
て、電源スイッチと、少なくとも前記変調手段に電源を
供給する電源供給手段と、前記変調手段を動作状態にす
べきか否かを判定する判定手段と、前記電源スイッチが
オンされた状態で、前記判定手段が前記変調手段が動作
状態にすべきと判定しない場合は、前記変調手段への電
源供給を禁止する禁止手段と、前記電源スイッチがオン
された状態で、前記判定手段が前記変調手段が動作状態
にすべきと判定したことに応答して前記変調手段への電
源を供給する電源供給手段と、前記変調手段を構成する
位相同期ループが位相同期を確立するのに要する所定の
時間を計測するタイマー手段と、少なくとも前記タイマ
ー手段が、前記電源供給手段が前記変調手段に電源を供
給した時点から前記所定の時間を計測した後に、前記変
調すべき信号を前記変調手段に加算する加算手段とを具
備したことを特徴としている。

（作 用） 本発明では、無線電話装置本体の電源が供給されてい
る状態の待受け受信時に、角度変調器の電源の供給を停
止しているので、変調器が非動作状態である待受け時な
どにおける消費電流を大幅に低減できる。

また、送信開始時に、角度変調器に電源を供給し、位
相同期ループの位相同期確立が検出されると、位相同期
ループに変調すべき信号を加算するようにしているの
で、変調器が誤動作したり、不要波が輻射するといった
不具合はなくなる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本発明の一実施例の無線電話装置を説明する
ためのブロック図である。

同図において、１は変調すべき信号が入力される入力
端子、２はスイッチ、３は位相同期ループで構成された
角度変調器である。また、４は電力増幅器（PA）、５は
アンテナ、６は角度変調器３への電源を制御するスイッ
チ、７は制御部（LOG）である。

角度変調器３は、発振器31、位相比較器（PD）32、ロ
ーパスフィルタ（LPF）33、加算器34、電圧制御発振器
（VCO）35、分周器（1/N）36を備えており、上述した入
力端子１から出力される変調すべき信号はFM変調である
場合、ローパスフィルタ33と電圧制御発振器35との間に
設けられた加算器34に入力される。

入力端子１に入力された変調すべき信号はスイッチ２
を介して角度変調器３に供給される。変調器３で変調さ
れた信号は電力増幅器４、アンテナ５を介して送信され
る。変調器３の電源はスイッチ６を介して供給される。
制御部７はスイッチ２およびスイッチ６のオン／オフの
切替タイミングを制御する。

次に、上述の無線電話装置の動作状態を第２図のフロ
ーチャートを用いて説明する。

まず、無線電話装置本体がオン状態とされた待受け受
信時に、たとえば、ハンドセットをオフフックした場合
やダイヤルボタンを操作した場合などのユーザ操作（発
呼操作）（ステップ１）または着信信号の受信（ステッ
プ２）を制御部７が認識すると、この制御部７はスイッ
チ６をオンとして変調器３に電源を供給する（ステップ
３）とともに、タイマ（Ｔ秒）を設定する（ステップ
４）。Ｔ秒経過した後（ステップ５）制御部７はスイッ
チ２をオンとし（ステップ６）、変調すべき信号を変調
器３に入力させる。

これにより、アクセス信号が入力端子１、スイッチ
２、変調器３、電力増幅器４、アンテナ５を介し図示し
ない基地局に送信され（ステップ７）、以降通常と同様
の通話が行われる。

なお、上述のＴ秒は変調器３を構成する位相同期ルー
プが同期確立をするに必要な時間より大きな値とする。

この後、たとえばハンドセットがオンフックされるな
どの操作（終話）が行われ（ステップ８）、この操作に
ともなう信号が制御部７に出力されると変調器３の電源
の供給をオフとし変調すべき信号を停止するように制御
部７によりスイッチ６、スイッチ２がオフ状態とされる
（ステップ９）。

この実施例では、以上のように無線電話装置本体の電
源がオンとされているときであって送信の行われていな
い待受け受信時に、変調器３の電源をオフとするように
スイッチ６がオフとされるので、待受け時などにおける
消費電流を大幅に削減することが可能となる。

また、変調器３を構成する位相同期ループの同期が確
立した後に、変調器３に変調すべき信号を加算するよう
にしているので、変調器３が誤動作したり、不要波が輻
射するといった不具合はなくなる。

なお、以上説明した実施例では、変調すべき信号をFM
変調する場合にその信号をローパスフィルタ33と電圧制
御発振器35との間に設けられた加算器34に入力するよう
にしたが、PM変調する場合は、位相比較器32とローパス
フィルタ33との間に加算器34を設けてこの加算器34に入
力させてPM変調するように構成してもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明の無線電話装置は、変調器
が非動作状態である待受け時などにおける消費電流の低
減を何ら支障なく行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の無線電話装置を説明するた
めのブロック図、第２図は第１図の無線電話装置の動作
を説明するためのフローチャートである。 １……入力端子 ２、６……スイッチ ３……角度変調器 ７……制御部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】変調すべき信号を変調する変調手段を備え
   た無線電話装置において、 電源スイッチと、 少なくとも前記変調手段に電源を供給する電源供給手段
   と、 前記変調手段を動作状態にすべきか否かを判定する判定
   手段と、 前記電源スイッチがオンされた状態で、前記判定手段が
   前記変調手段が動作状態にすべきと判定しない場合は、
   前記変調手段への電源供給を禁止する禁止手段と、 前記電源スイッチがオンされた状態で、前記判定手段が
   前記変調手段が動作状態にすべきと判定したことに応答
   して前記変調手段への電源を供給する電源供給手段と、 前記変調手段を構成する位相同期ループが位相同期を確
   立するのに要する所定の時間を計測するタイマー手段
   と、 少なくとも前記タイマー手段が、前記電源供給手段が前
   記変調手段に電源を供給した時点から前記所定の時間を
   計測した後に、前記変調すべき信号を前記変調手段に加
   算する加算手段と を具備したことを特徴とする無線電話装置。