JP2724976B2 - 熱分析装置の試料加熱装置 - Google Patents

熱分析装置の試料加熱装置

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JP2724976B2
JP2724976B2 JP9311895A JP9311895A JP2724976B2 JP 2724976 B2 JP2724976 B2 JP 2724976B2 JP 9311895 A JP9311895 A JP 9311895A JP 9311895 A JP9311895 A JP 9311895A JP 2724976 B2 JP2724976 B2 JP 2724976B2
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sample heating
heater
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秀一 松尾
佳澄 杉浦
勝男 桑原
皖史 秋山
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RIGAKU DENKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は熱分析装置の試料加熱
装置に関し、特に、保護管の外側から保護管の内部の試
料を加熱するようにした試料加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は熱分析装置の従来の試料加熱装置
の要部の正面断面図である。アルミナ製の保護管10の
内部には試料が配置され、保護管10の周囲にはアルミ
ナ製のヒータボビン14が配置されている。ヒータボビ
ン14にはヒータ線12が巻き付けられている。ヒータ
ボビン14のさらに外側には断熱材16が配置されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の試料加
熱装置は次のような問題がある。(1)ヒータボビンを
必要とするので、加熱装置の小型化に限界があり、ま
た、温度応答性も劣る。(2)ヒータ線を等ピッチで巻
き付けると、保護管の内部においてその軸方向中央部分
がその両端よりも温度が高くなり、軸方向の温度分布が
均一にならない。(3)らせん状のヒータ線に電流を流
すと、この電流によって磁場が誘起され、この誘導磁場
が周囲の電子回路などに悪影響を及ぼす恐れがある。こ
れらの個々の問題については、それぞれ対策が講じられ
ているところであるが、これらの問題を一挙に解決する
新規な試料加熱装置が望まれている。
【0004】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、小型化が可能で温度
応答性も良好な試料加熱装置を提供することにある。本
発明の別の目的は、保護管の内部における半径方向及び
軸方向の温度分布の良好な試料加熱装置を提供すること
にある。本発明のさらに別の目的は、ヒータ線による誘
導磁場の発生が少ない試料加熱装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、試料の周囲
の空間を画定する円筒状の保護管を備え、この保護管の
外側から保護管の内部の試料を加熱するようにした熱分
析装置の試料加熱装置において、1本のヒータ線を二つ
折りにして、このヒータ線を前記保護管の外周面上に2
条のらせん状に巻き付け、保護管の軸方向中央部のヒー
タ線の巻きピッチをその軸方向両側における巻きピッチ
よりも大きくしたものである。
【0006】この発明は、保護管の内部に配置する試料
やその測定手法について特に制限はなく、本発明は熱重
量測定、示差熱分析、熱機械分析などの各種の熱分析装
置の試料加熱装置として使用できる。
【0007】
【作用】この試料加熱装置は、次のような働きがある。
第1に、保護管に直接ヒータ線を巻き付けているので、
従来のようなヒータボビンが不要となり、試料加熱装置
が小型になるとともに、温度応答性も良好になる。第2
に、保護管に直接ヒータ線を巻き付けている別の効果と
して、保護管の内部での半径方向の温度分布が従来装置
よりも均一になる。第3に、保護管の軸方向中央部が広
いピッチで、その両側が狭いピッチで、ヒータ線が巻か
れているので、保護管の内部での軸方向の温度分布が従
来装置よりも均一になる。第4に、1本のヒータ線を二
つに折り曲げて2条のらせん状に巻き付けているので、
隣り合うヒータ線同士で誘導磁場が互いに相殺される。
そして、最も重要なことは、本発明の構成を採用するこ
とにより、これらの機能が一挙に達成されることであ
る。さらに、保護管のフランジに1対の傾斜溝を形成し
て、これにヒータ線の折り曲げ部を引っ掛けるようにす
れば、ヒータ線の巻き始め部分が保護管から外れにくく
なる。
【0008】
【実施例】図1は、この発明の一実施例の試料加熱装置
の正面断面図である。円筒状の保護管20の内部には熱
分析用の試料が配置されており、保護管20の外周面上
には直接、ヒータ線22がらせん状に巻かれている。保
護管20の周囲には、断熱材24とシールド筒26と外
筒28とケーシング30とが配置されている。
【0009】図2の(A)に示すように、ヒータ線22
は1本のヒータ線を二つ折りにしてから、これを、図2
の(B)に示すように保護管20の外周面上に2条のら
せん状に巻き付けている。保護管20の軸方向中央部3
2ではヒータ線22の巻きピッチ(隣り合うヒータ線の
中心間隔)は比較的広くしてあり、その軸方向両側34
ではヒータ線22の巻きピッチは中央部32よりも狭く
してある。この実施例では、中央部32において、約9
mmの軸方向寸法の間に中心間隔1.7mmの2条のヒ
ータ線が約1ターンしている。その軸方向両側34で
は、中心間隔1.7mmの2条のヒータ線が1.7mm
間隔で巻き付けられている。保護管20の外周面にはヒ
ータ線22を収容するための2条のらせん溝が形成され
ている。ヒータ線22はこのらせん溝に収容されるが、
ヒータ線22を巻き付けた後に、ヒータ線22がずれた
り外れたりしないようにするために、保護管20の周方
向の1か所においてアルミナセメント35でヒータ線2
2を保護管20に接着している。特に、伸縮の激しい鉄
・クロム系のヒータ線を用いる場合は、このアルミナセ
メント35による接着が有効である。ヒータ線として
は、線径0.5mmの白金・ロジウム線か、線径0.6
mmの鉄・クロム線を用いている。この実施例では、保
護管20の内径は約21mm、外径は約23mmであ
る。
【0010】図3は、保護管20の一部分の拡大断面図
であり、中心線より左側が断面図、右側が正面図であ
る。保護管20に形成されたらせん溝の内部にはヒータ
線22が収容されている。このヒータ線22は、1本の
ヒータ線を二つ折りにしてから、2条のらせん状となる
ように巻き付けてあるので、このヒータ線22に電流を
流すと、矢印36で示すように、隣り合うヒータ線同士
は互いに逆向きの電流となる。これにより、ヒータ線を
流れる電流によって誘起される誘導磁場は、隣り合うヒ
ータ線同士で互いに相殺される。したがって、電子回路
などに対する誘導磁場の影響が少なくなる。ヒータ線に
流す電流は交流でも直流でもよいが、この実施例では商
用周波数の交流電流を用いている。
【0011】次に、ヒータ線の巻き始めの部分の構造を
説明する。図4は、図1のように配置した保護管20の
下端を下方から見たときの拡大斜視図である。保護管2
0はアルミナ製であり、その端部に近い部分に環状のフ
ランジ38が一体に形成されている。このフランジ38
には1対の溝40、41が形成されていて、この溝にヒ
ータ線22の二つ折り部分42を引っ掛けることができ
る。溝40、41は保護管20の軸方向に貫通してい
る。一方、ヒータ線22の巻き終わりの部分は1対の端
子の役割を果たし、加熱電源に接続される。
【0012】図5は、保護管のフランジ38の平面図で
ある。特徴的なことは、上述の1対の溝40、41が半
径方向に対して傾斜していることである。すなわち、そ
れぞれの溝において、対向する壁面44、45は、保護
管の半径方向46に対して角度αだけ傾斜している。こ
の実施例では傾斜角αは約30度である。このように傾
斜を設けたのは、ヒータ線22の巻き始めが溝40、4
1から外れないようにするためである。すなわち、溝4
0、41の傾斜とは逆方向にヒータ線22を巻き付けて
いけば、溝40、41の傾斜のためにヒータ線22は外
れにくくなる。これを説明すると、図4と図5におい
て、溝40、41は左側に傾斜しているので、ヒータ線
22を溝に引っ掛けたあとに右側に巻き付けていけば、
ヒータ線22は外れにくくなる。
【0013】
【発明の効果】本発明の試料加熱装置は次のような利点
がある。第1に、保護管に直接ヒータ線を巻き付けてい
るので、従来のようなヒータボビンが不要となり、試料
加熱装置が小型になるとともに、温度応答性も良好にな
る。第2に、保護管に直接ヒータ線を巻き付けている別
の効果として、保護管の内部での半径方向の温度分布が
従来装置よりも均一になる。第3に、保護管の軸方向中
央部が広いピッチで、その両側が狭いピッチで、ヒータ
線が巻かれているので、保護管の内部での軸方向の温度
分布が従来装置よりも均一になる。第4に、1本のヒー
タ線を二つに折り曲げて2条のらせん状に巻き付けてい
るので、隣り合うヒータ線同士で誘導磁場が互いに相殺
される。第5に、保護管のフランジに1対の傾斜溝を形
成して、これにヒータ線の折り曲げ部を引っ掛けるよう
にしたので、ヒータ線の巻き始め部分が保護管から外れ
にくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の試料加熱装置の正面断面
図である。
【図2】ヒータ線と保護管の正面図である。
【図3】保護管の一部分の拡大断面図である。
【図4】保護管の下端を下方から見たときの拡大斜視図
である。
【図5】保護管のフランジの平面図である。
【図6】従来の試料加熱装置の要部の正面断面図であ
る。
【符号の説明】
20 保護管 22 ヒータ線 32 軸方向中央部 34 軸方向両側 38 フランジ 42 二つ折り部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 皖史 東京都昭島市松原町3丁目9番12号 理 学電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−2004(JP,A) 実開 昭58−132861(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の周囲の空間を画定する円筒状の保
    護管を備え、この保護管の外側から保護管の内部の試料
    を加熱するようにした熱分析装置の試料加熱装置におい
    て、1本のヒータ線を二つ折りにして、このヒータ線を
    前記保護管の外周面上に2条のらせん状に巻き付け、保
    護管の軸方向中央部のヒータ線の巻きピッチをその軸方
    向両側における巻きピッチよりも大きくしたことを特徴
    とする試料加熱装置。
  2. 【請求項2】 保護管の外周面に環状のフランジを一体
    に形成し、このフランジに、保護管の軸方向に貫通する
    1対の溝を形成し、それぞれの溝において、対向する壁
    面を保護管の半径方向に対して傾斜させて、この1対の
    溝に前記ヒータ線の二つ折り部分を引っ掛けたことを特
    徴とする請求項1記載の試料加熱装置。
  3. 【請求項3】保護管の外周面にヒータ線を収容するため
    の2条のらせん状の巻き溝を形成し、この巻き溝内にヒ
    ータ線を巻き付けたことを特徴とする請求項1記載の試
    料加熱装置。
JP9311895A 1995-03-27 1995-03-27 熱分析装置の試料加熱装置 Expired - Lifetime JP2724976B2 (ja)

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CN109164128B (zh) * 2018-10-29 2020-11-10 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种用于热分析仪器的炉体
CN110605089B (zh) * 2019-09-27 2024-04-02 浙江浙能技术研究院有限公司 一种组合式节能无搅拌溶剂热合成装置及方法

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