JP2724571B2 - 内燃機関用ピストン及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用ピストン及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、ピストンボス部(厚肉部)に形成されたピ
ン穴内にピストンピンを嵌入し、このピストンピンにコ
ンロッドを連結して成る内燃機関用ピストン及びその製
造方法に関するものである。
b.従来の技術 第12図は、従来の内燃機関用ピストン30を示すもので
あって、同図において、31はピストン本体、32a,32bは
ピストン本体31に形成された厚肉状のピストンボス部、
33a,33bはピストンボス部32a,32bに形成されたピン穴、
34は両端部分がピン穴33a,33bにそれぞれ嵌入されたピ
ストンピン、35はこのピストンピン34を介してピストン
本体31に連結されたコンロッド、36はピストン本体31の
ヘッド部31aに形成されたピストンリング嵌着用のリン
グ溝である。しかして、このピストン30は図外のシリン
ダ内に摺動自在に嵌装され、シリンダ内に生ぜしめられ
る爆発力によってシリンダ内で往復作動されるのに伴
い、ピストン30の往復運動がコンロッド35を介して図外
のクランクシャフトに伝達されるように構成されてい
る。
c.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述の如き従来のピストン30には次の
ような問題点があった。すなわち、シリンダ内における
燃焼爆発時にピストン本体31のヘッド部31aに爆発力が
作用すると、この爆発力はピストン本体31、ピストンボ
ス部32a,32b及びピストンピン34を順次介してコンロッ
ド35に伝わるが、爆発の瞬間にピストンピン34は第13図
において一点鎖線で示すように上方に湾曲して撓められ
る方向の力を受ける。この際の作用力によってピストン
ピン34が上述の如く撓んでしまうと、ピストンボス部32
a,32bに偏摩耗が発生し、エンジン破損に至るおそれが
ある。
そのため従来では、ピストンピン34の撓みを防止する
ために、ピン穴33a,33b及びピストンピン34の直径の寸
法公差や仕上げ精度を厳密に設定してこれらを精密加工
するようにしているのが実状である。
従って、従来のピストン30では、ピン穴33a,33b及び
ピストンピン34の精密加工に高いコストを要する上に、
加工を高精度にすればするほどピストンピン34をピン穴
33a,33bに挿入するのが難しくなるため、ピストン30と
コンロッド35との組付け作業性が悪いといった不都合が
あった。また、ピストンピン34をピン穴33a,33b内に嵌
入配置する際に、撓み防止のためにガタツキなく密着状
態でしかもその軸心方向に摺動可能な状態で嵌入配置し
なければならないが、これら両部材の加工精度には限界
があり、このためピストンピン34の撓み防止並びに摺動
の確保を共に満足し得るような高精度加工を行ない難い
のが現状である。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、ピン穴及びピストンピンを高精度で
精密加工する必要がなく、安価でありながら、ピストン
ピンの撓みによる応力や摺動による摩擦力を受けてもピ
ン穴の周面の損耗防止を図り得ると共に、ピストンピン
の組付け作業を容易に行ない得るような内燃機関用ピス
トン及びその製造方法を提供することにある。
d.課題を解決するための手段 上述の目的を達成するために、本発明に係る内燃機関
用ピストンにおいては、ピストン本体のピストンボス部
に形成されたピン穴内にピストンピンを嵌入し、このピ
ストンピンにコンロッドを連結して成る内燃機関用ピス
トンにおいて、前記ピン穴の周面のうちヘッド部寄りの
部分を、前記ピストン本体の外周側から内周側に向かう
につれて徐々に前記ヘッド部の側に傾斜するテーパー面
とし、前記ピストン本体の外周側から内周側に向かうに
つれて厚くなるような断面くさび形状の高硬度の溶射皮
膜を前記テーパー面に形成し、これにより得られたた前
記溶射皮膜の断面円弧状の内周面に前記ピストンピンを
摺接させるようにしている。
また、本発明に係る内燃機関用ピストンの製造方法に
おいては、ピストン本体のピストンボス部に形成された
ピン穴内にピストンピンを嵌入し、このピストンピンに
コンロッドを連結して成る内燃機関用ピストンの製造方
法において、前記ピン穴の周面のうちヘッド部寄りの部
分に、前記ピストン本体の外周側から内周側に向かうに
つれて徐々に前記ヘッド部の側に傾斜するテーパー面を
形成し、溶射皮膜形成用の溶射ノズルを前記ピストン本
体のスカート部の切欠き部に対応する位置に配置すると
共に、前記溶射ノズルに軸線を前記ピン穴のテーパー面
に対して傾斜させた状態で設定し、前記溶射ノズルから
前記スカート部の切欠き部を通して溶射材料を前記テー
パー面に溶射することにより、前記ピストン本体の外周
側から内周側に向かうにつれて厚くなるような断面くさ
び形状の高硬度の溶射皮膜を前記テーパー面に形成する
ようにしている。
以下、本発明を自動車用エンジンのピストンに適用し
た実施例に付き、第1図〜第11図を参照して説明する。
まず、第1図〜第8図は本発明の第1実施例を説明す
るためのものであって、本例の内燃機関用ピストン1は
第1図及び第2図に示すように、ヘッド部2a及びスカー
ト部2bを一体成形して成るピストン本体2を具備してい
る。このピストン本体2のヘッド部2aにはピストンリン
グ(図示せず)が嵌着されるリング溝3が形成され、そ
のスカート部2bには互いに対向する一対のピストンボス
部4a,4b及び切欠き部5a,5bが形成されている。そしてピ
ストンボス部4a,4bには同一の直線を軸とする断面円形
のピン穴6a,6bがそれぞれ互いに対向して形成されてお
り、これらのピン穴6a,6bにはピストンピン9の両端が
嵌入配置され、このピストンピン9にコンロッド(図示
せず)が連結されるようになっている。
また、第1図及び第4図に示すように、上述のピン穴
6a,6bの周面のうちヘッド部2a寄りの部分には、ピスト
ン本体2の外周側から内周側に向かうにつれて徐々にヘ
ッド部2aの側に傾斜し、かつ、ヘッド部2aの側に向けて
湾曲された円錐面形状のテーパー面7a,7bが設けられて
おり、このテーパー面7a,7bにピストン本体2の外周側
から内周側に向かうにつれて厚くなるような断面くさび
形状の高高度の溶射皮膜8が形成されている。なお、こ
の溶射皮膜8は、ピストン本体2の材質よりも高硬度で
かつより高い耐摩耗性を備えた皮膜であり、例えば、シ
リコン,モリブデン,セラミックス或いはこれらを含有
する金属から成る皮膜である。
溶射皮膜8を前記テーパー面7a,7bに形成するには、
溶射皮膜形成用の溶射ノズルNを前記ピストン本体のス
カート部の切欠き部に対応する位置に配置すると共に、
この溶射ノズルNの軸線を前記テーパー面7a(又は7b)
に対して角度φだけ傾斜させた状態で設定し、この溶射
ノズルNから皮膜材料を溶射する。上記角度φを溶射角
度とすると、溶射皮膜8の膜厚は、第6図に示すように
(なお、第6図では溶射角度ψ=90°のときの溶射皮膜
8の膜厚を100としたときの各溶射角度と溶射皮膜厚と
の関係を示している)、ψ=45°前後を境にし、これを
越えると急激に増加し、溶射効率が上昇する。一方、溶
射粒子は、第7図に示すように、溶射ノズルNの軸線10
を境にしてθ/2の幅(但し、θ<5°)をもって溶射さ
れる。
一方、第1図に示すように、ピン穴6aのテーパー面7a
の最奥端11及びピストンボス部4bの最先端12を互いに結
ぶ直線13と、前記テーパー面7aとのなす角度をαとし、
前記テーパー面7aの最奥端11及び切欠き部5bの周端14を
互いに結ぶ直線15と、前記テーパー面7aとのなす角度を
βとすれば、これら両者のうち角度の大きなαが約40°
以上(すなわちβ≦α、かつ、40°≦α)となるように
構成される。これが、ピストン1の軸方向において前記
テーパー面7a(又は7b)を好適に溶射するための条件で
ある。
また、ピストン1の直径方向において前記テーパー面
7a(又は7b)に好適な溶射を行なうためには、第2図に
示すように、スカート部2bの一対の切欠き部5a,5bの開
口幅l1がピン穴6a,6bの直径l2以上(すなわちl1≧l2
となるように構成される必要がある。
以上のようなピストン1の軸方向及び直径方向の両条
件を満たせば、溶射ノズルNから噴射される溶射粒子が
スカート部2bの切欠き部5bを通って、この切欠き部5bと
は反対側のヘッド部2aの側のテーパー面7aに吹き付けら
れてこのテーパー面7aに断面くさび形状の溶射皮膜8が
形成されることとなる。なお、この際、前述の溶射効率
の観点から、溶射角度ψは45°以上となるように溶射ノ
ズルNが位置決めされる。また、これと同様に、もう一
方のテーパー面7bには切欠き部5bを通して溶射粒子が吹
き付けられ、テーパー面7bに溶射皮膜8が形成される。
このようにしてテーパー面7a,7b上に得られた溶射皮
膜8は、方向性のある成膜方法である溶射によるため、
ピストン1の直径方向ひいてはピン穴6a,6bの軸方向に
おいては第4図に示す如くテーパー面7a,7bの最奥端11
に近づけば近づくほど徐々に膜厚が厚くなり、またピン
穴6a,6bの周方向においては第5図に示す如く、前記最
奥端11に近づけば近づくほど徐々に膜厚が厚くなる。
かくして、テーパー面7a,7b上に得られた溶射皮膜8
の断面円弧状の内周面8a(第4図及び第5図参照)がス
トレート状のピン穴6a,6bの周面の一部を構成し、この
内周面8aにピストンピン9が摺接される。
上述の如き溶射皮膜8がピン穴6a,6bに形成されたピ
ストン1によれば、ピン穴6a,6bのテーパー面7a,7bが溶
射皮膜8にて強化されるため、これらのテーパー面7a,7
bがピストンピン9の撓みによる応力を受けても、ま
た、ピストンピン9の摺動による摩擦力を受けても、こ
れらのテーパー面7a,7bの損耗を防止でき、ピストン1
の耐久性を向上させることができる。
更に詳述すると、第8図(A)に示すように、ピスト
ン本体2にピストンピン9及びコンロッド35を組付けて
FEM解析を行なったところ、第8図(B)に示す如き結
果が得られた。第8図(B)はエンジンの燃焼爆発時の
応力分布を示しており、図中において白色部分が応力集
中箇所であり、この図よりテーパー面7a,7bの最奥端11
を中心にピン穴6a,6bの円周方向と軸方向とに応力集中
が分布していることがわかる。従って、既述の如く溶射
皮膜8は溶射により形成された皮膜であるため応力集中
の高い部分すなわち前記最奥端11に近い部分ほど厚くか
つ広範囲に形成されることとなり、換言すれば、応力分
布は溶射皮膜8の膜厚分布と一致し、最も激しく損耗す
るであろう部分に厚い溶射皮膜8が形成されると共に損
耗があまり激しく生じない部分には比較的薄い溶射皮膜
8が形成される。その結果、効率の良い低コストの溶射
によって損耗防止に最適な溶射皮膜8を形成でき、ひい
てはピストン1の耐久性の向上を図ることができる。さ
らに、溶射皮膜8は損耗防止の効果に加えてピストンピ
ン9の撓みの規制効果を奏することとなるため、ピン穴
6a,6bの精密加工が不要となるのみならず、ピン穴6a,6b
の直径の寸法公差を大きくしても何ら支障を生じない。
従って、上述の寸法公差を大きくとることによって、ピ
ン穴6a,6bへのピストンピン9の挿入が容易となり、組
付け作業性の向上を図ることが可能となる。
以上、本発明の一実施例に付き述べたが、本発明は既
述の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の実施例の場合とは異なる形状のピスト
ンボス部4a,4bを有するピストン本体の場合にも本発明
を適用し得る。
すなわち、既述の実施例では、テーパー面7aの最奥端
11及びピストンボス部4bの最先端12とを互いに結ぶ直線
13と、テーパー面7aとのなす角度αが、前記最奥端11と
テーパー面6aとのなす角度βよりも大きく構成されてい
るが、第9図に示すように前記角度αが前記角度βより
も小さい場合には、前記角度βを約40°以上(すなわち
β≧α,かつ40°≦β)に設定すればよい。
また、既述の実施例では、ピストンボス部4a,4bの対
向面が互いに平行でかつ平坦であり、この平坦面とテー
パー面7aとのなす角度γ(第1図参照)は であるが、第10図或いは第11図に示すようにピストンボ
ス部7aの対向面が傾斜面である場合(第10図では でも、本発明を適用できる。第10図に示す場合にはα≧
βかつ40°≦αに設定すればよい。また、第11図の場合
には、テーパー面7aに垂直であってかつピン穴6aの最先
端18を通る直線19とテーパー面7aとの交点20を設定し、
この交点20及びピストンボス部4bの最先端12を結ぶ直線
21とテーパー面7aとのなす角度α′、並びに、交点20及
び切欠き部5bの周端14を結ぶ直線22とテーパー面7aとの
なす角度β′の関係がβ′≦α′である場合には40°≦
α′、β′≧α′の場合には40°≦β′に設定すればよ
い。
また、ピン穴6a,6bの両方に溶射皮膜8を形成する必
要は必ずしもなく、例えば第10図及び第11図に示すよう
に、これらのうちの何れか一方のピン穴6aに形成された
テーパー面7aにのみに溶射皮膜8を形成するようにし、
他方のピン穴6bには溶射皮膜8を形成しなくてもよい。
また、本発明は自動車(自動二輪車や四輪乗用車等)
用エンジンのピストン1に限らず、船外機やコンプレッ
サ等の各種の内燃機関用ピストンにも適用可能であるこ
とは言う迄もない。
e.発明の効果 以上の如く、本発明に係る内燃機関用ピストンは、ピ
ン穴の周面のうちヘッド部寄りの部分を、前記ピストン
本体の外周側から内周側に向かうにつれて徐々に前記ヘ
ッド部の側に傾斜するテーパー面とし、ピストン本体の
外周側から内周側に向かうにつれて厚くなるような断面
くさび形状の高硬度の溶射皮膜を前記テーパー面に形成
し、これにより得られた前記溶射皮膜の断面円弧状の内
周面に前記ピストンピンを摺接させるようにしたもので
あるから、ピン穴の周面のうち最も激しく損耗するであ
ろう部分に厚い溶射皮膜が形成されると共に、損耗があ
まり激しく生じない部分には比較的薄い溶射皮膜が形成
されることとなり、この断面くさび形状の高硬度の溶射
皮膜の存在により、ピン穴のヘッド寄りの部分の周面が
強化され、ピストンピンの撓みによる応力や摺動による
摩擦力を受けてもピン穴の周面の損耗を防止することが
できる。従って、ピン穴を高精度で加工する必要がな
く、ピン穴の直径の寸法公差を大きくとることができる
こととなるため、ピン穴へのピストンピンの挿入作業を
容易に行なうことが可能となり、ピストンとコンロッド
との組付け作業性の向上を図ることが可能となる。さら
に、比較的簡単な操作にて効果的で効率的な薄膜を形成
できるので、低コストにて本発明に係る内燃機関用ピス
トンを得ることができ、コストパーフォーマンス(費用
対性能比率)が高いといった利点を有する。
また、本発明に係る内燃機関用ピストンの製造方法
は、ピン穴の周面のうちヘッド部寄りの部分に、ピスト
ン本体の外周側から内周側に向かうにつれて徐々にヘッ
ド部の側に傾斜するテーパー面を形成し、溶射皮膜形成
用の溶射ノズルをピストン本体のスカート部の切欠き部
に対応する位置に配置すると共に、溶射ノズルの軸線を
ピン穴のテーパー面に対して傾斜させた状態で設定し、
溶射ノズルからスカート部の切欠き部を通して皮膜材料
をテーパー面に溶射することにより、ピストン本体の外
周側から内周側に向かうにつれて厚くなるような断面く
さび形状の高硬度の溶射皮膜を前記テーパ面に形成する
ようにしたものであるから、ピン穴の周面の特定箇所に
断面くさび形状の溶射皮膜を適宜にかつ容易に形成する
ことができ、断面くさび形状の溶射皮膜をピン穴に有す
る内燃機関用ピストンを安価に能率良く製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本発明の一実施例を示すものであっ
て、第1図は内燃機関用ピストンのピストン本体の断面
図、第2図は同上の側面図、第3図はピン穴のテーパー
面に溶射皮膜を形成している状況を示す説明図、第4図
はピン穴のテーパー面に形成された溶射皮膜を示す要部
拡大断面図、第5図は前記溶射皮膜の斜視図、第6図は
溶射角度ψと溶射皮膜の膜厚との関係を示すグラフ、第
7図は溶射ノズルから噴射される溶射材料の溶射角度を
示す説明図、第8図(A)はピストン本体とコンロッド
とピストンピンとの配置関係を示す分解斜視図、第8図
(B)はピストン本体に加わる応力の分布を示す斜視
図、第9図、第10図及び第11図は本発明の他の実施例を
それぞれ示す第1図と同様の断面図、第12図及び第13図
は従来例を示すものであって、第12図は内燃機関用ピス
トンの断面図、第13図は燃焼爆発時におけるピストンピ
ンの撓み状態を示す断面図である。 1……内燃機関用ピストン、2……ピストン本体、2a…
…ヘッド部、2b……スカート部、4a,4b……ピストンボ
ス部、5a,5b……切欠き部、6a,6b……ピン穴、7a,7b…
…テーパー面、8……溶射皮膜、8a……内周面、9……
ピストンピン、35……コンロッド。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン本体のピストンボス部に形成され
    たピン穴内にピストンピンを嵌入し、このピストンピン
    にコンロッドを連結して成る内燃機関用ピストンにおい
    て、前記ピン穴の周面のうちヘッド部寄りの部分を、前
    記ピストン本体の外周側から内周側に向かうにつれて徐
    々に前記ヘッド部の側に傾斜するテーパー面とし、前記
    ピストン本体の外周側から内周側に向かうにつれて厚く
    なるような断面くさび形状の高硬度の溶射皮膜を前記テ
    ーパー面に形成し、これにより得られたた前記溶射皮膜
    の断面円弧状の内周面に前記ピストンピンを摺接させる
    ようにしたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 【請求項2】ピストン本体のピストンボス部に形成され
    たピン穴内にピストンピンを嵌入し、このピストンピン
    にコンロッドを連結して成る内燃機関用ピストンの製造
    方法において、前記ピン穴の周面のうちヘッド部寄りの
    部分に、前記ピストン本体の外周側から内周側に向かう
    につれて徐々に前記ヘッド部の側に傾斜するテーパー面
    を形成し、溶射皮膜形成用の溶射ノズルを前記ピストン
    本体のスカート部の切欠き部に対応する位置に配置する
    と共に、前記溶射ノズルに軸線を前記ピン穴のテーパー
    面に対して傾斜させた状態で設定し、前記溶射ノズルか
    ら前記スカート部の切欠き部を通して溶射材料を前記テ
    ーパー面に溶射することにより、前記ピストン本体の外
    周側から内周側に向かうにつれて厚くなるような断面く
    さび形状の高硬度の溶射皮膜を前記テーパー面に形成す
    るようにしたことを特徴とする内燃機関用ピストンの製
    造方法。
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