JP2590501B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents
内燃機関用ピストンInfo
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- JP2590501B2 JP2590501B2 JP62312109A JP31210987A JP2590501B2 JP 2590501 B2 JP2590501 B2 JP 2590501B2 JP 62312109 A JP62312109 A JP 62312109A JP 31210987 A JP31210987 A JP 31210987A JP 2590501 B2 JP2590501 B2 JP 2590501B2
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- piston boss
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F3/00—Pistons
- F02F3/10—Pistons having surface coverings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J1/00—Pistons; Trunk pistons; Plungers
- F16J1/10—Connection to driving members
- F16J1/14—Connection to driving members with connecting-rods, i.e. pivotal connections
- F16J1/16—Connection to driving members with connecting-rods, i.e. pivotal connections with gudgeon-pin; Gudgeon-pins
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2203/00—Non-metallic inorganic materials
- F05C2203/08—Ceramics; Oxides
- F05C2203/0865—Oxide ceramics
- F05C2203/0882—Carbon, e.g. graphite
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T29/00—Metal working
- Y10T29/49—Method of mechanical manufacture
- Y10T29/49229—Prime mover or fluid pump making
- Y10T29/49249—Piston making
- Y10T29/49252—Multi-element piston making
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y10T29/49256—Piston making with assembly or composite article making
- Y10T29/49263—Piston making with assembly or composite article making by coating or cladding
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、内燃機関用ピストンに関する。
(従来の技術) 第9図〜第11図は従来の内燃機関用ピストンを示す断
面図である。
面図である。
第9図に示すように、ピストン1のピストンボス部2
に、図示しないピストンピンを介してコンロッド3が取
り付けられる。このとき、第9図におけるコンロッド3
の小端部4は、ピストンボス部端面5に直接接触して、
位置規制がなされる。
に、図示しないピストンピンを介してコンロッド3が取
り付けられる。このとき、第9図におけるコンロッド3
の小端部4は、ピストンボス部端面5に直接接触して、
位置規制がなされる。
また、第10図に示すピストン6では、コンロッド7の
小端部8とピストンボス部9のピストンボス部端面10と
の間にワッシャ11やスリーブが介装されて、コンロッド
7の小端部8の位置が間接的に規制される。
小端部8とピストンボス部9のピストンボス部端面10と
の間にワッシャ11やスリーブが介装されて、コンロッド
7の小端部8の位置が間接的に規制される。
ところが、このようなピストン1,6では、ピストンの
往復運動中に、コンロッド3,7が首振り現象を生ずるの
で、ピストンボス部2,9はコンロッド3,7から直接または
ワッシャ11等を介して間接的に摺動と叩きによる両摩擦
力を受ける。このため、受け面であるピストンボス部断
面5,10に摺動摩耗と叩かれ摩耗とが同時に発生し、エン
ジン破損に至る程の損耗が発生するおそれがある。
往復運動中に、コンロッド3,7が首振り現象を生ずるの
で、ピストンボス部2,9はコンロッド3,7から直接または
ワッシャ11等を介して間接的に摺動と叩きによる両摩擦
力を受ける。このため、受け面であるピストンボス部断
面5,10に摺動摩耗と叩かれ摩耗とが同時に発生し、エン
ジン破損に至る程の損耗が発生するおそれがある。
そこで、第11図に示すようなピストン12では、ピスト
ンボス部13のピストンボス部端面14に、クロムメッキ等
の高硬度の皮膜15を付着させて、ピストンボス部端面14
の損耗を防止している。
ンボス部13のピストンボス部端面14に、クロムメッキ等
の高硬度の皮膜15を付着させて、ピストンボス部端面14
の損耗を防止している。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、第11図に示すピストン12におけるピストンボ
ス部断面14の皮膜15は、摺動摩耗や叩かれ摩耗に対して
は好適であるものの、ピストンボス部端面14に皮膜15を
付着した後に仕上げ研削や研磨を行なう必要があり、量
産性に欠けるという問題点がある。
ス部断面14の皮膜15は、摺動摩耗や叩かれ摩耗に対して
は好適であるものの、ピストンボス部端面14に皮膜15を
付着した後に仕上げ研削や研磨を行なう必要があり、量
産性に欠けるという問題点がある。
この発明は、上記事実を考慮してなされたものであ
り、ピストンボス部端面の損耗を防止して耐久性を向上
できると共に、量産性にも優れた内燃機関用ピストンを
提供することを目的とする。
り、ピストンボス部端面の損耗を防止して耐久性を向上
できると共に、量産性にも優れた内燃機関用ピストンを
提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) この発明に係る内燃機関用ピストンは、上述した課題
を解決するために、ピストンボス部にピストンピンが嵌
入され、このピストンピンを介してコンロッドが連結さ
れた内燃機関用ピストンにおいて、上記ピストンのスカ
ート部にコンロッド小端部が摺接するピストンボス部お
よび切欠部を同方向にそれぞれ互いに対向して形成し、
上記切欠部の開口幅をピストンボス部の外径より大きく
構成し、さらに、ピストンボス部端面最奥端および他の
ピストンボス部端面最前端を結ぶ線とピストンボス部端
面との角度、あるいはピストンボス部端面最奥端および
このピストンボス部端面に対向するピストンスカート切
欠部内周端を結ぶ線と上記ピストンボス部端面との角度
のうち、いずれか小さい方の角度が約40゜以上となるよ
うに構成し、前記ピストンスカート部の切欠部からピス
トンボス部端面に溶射ノズルを向け、その溶射角度が略
45゜以上でかつノズル口からの溶射粒子の拡がり角度を
略5゜以内に保持して所要量溶射し、前記ピストンボス
部端面に自己潤滑性を備えた高硬度な溶射皮膜を形成し
たものである。
を解決するために、ピストンボス部にピストンピンが嵌
入され、このピストンピンを介してコンロッドが連結さ
れた内燃機関用ピストンにおいて、上記ピストンのスカ
ート部にコンロッド小端部が摺接するピストンボス部お
よび切欠部を同方向にそれぞれ互いに対向して形成し、
上記切欠部の開口幅をピストンボス部の外径より大きく
構成し、さらに、ピストンボス部端面最奥端および他の
ピストンボス部端面最前端を結ぶ線とピストンボス部端
面との角度、あるいはピストンボス部端面最奥端および
このピストンボス部端面に対向するピストンスカート切
欠部内周端を結ぶ線と上記ピストンボス部端面との角度
のうち、いずれか小さい方の角度が約40゜以上となるよ
うに構成し、前記ピストンスカート部の切欠部からピス
トンボス部端面に溶射ノズルを向け、その溶射角度が略
45゜以上でかつノズル口からの溶射粒子の拡がり角度を
略5゜以内に保持して所要量溶射し、前記ピストンボス
部端面に自己潤滑性を備えた高硬度な溶射皮膜を形成し
たものである。
(作用) したがって、この発明に係る内燃機関用ピストンによ
れば、ピストンボス部端面がコンロッドの小端部から摺
動による摩擦力を受けても、またコンロッドの首振り現
象等により叩きによる摩擦力を受けても、溶射皮膜層に
よってピストンボス部端面が強化されているので、この
ピストンボス部端面の損耗を防止できる。さらに、ピス
トンボス部端面の皮膜は溶射により形成された溶射皮膜
であるため、皮膜付着後に研磨や研削を必要とせず、量
産性を向上させることができる。
れば、ピストンボス部端面がコンロッドの小端部から摺
動による摩擦力を受けても、またコンロッドの首振り現
象等により叩きによる摩擦力を受けても、溶射皮膜層に
よってピストンボス部端面が強化されているので、この
ピストンボス部端面の損耗を防止できる。さらに、ピス
トンボス部端面の皮膜は溶射により形成された溶射皮膜
であるため、皮膜付着後に研磨や研削を必要とせず、量
産性を向上させることができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの発明に係る内燃機関用ピストンの一実施
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
ピストン20のピストンヘッド部分21にはリング溝22が
刻設され、またピストン20のスカート部23にはピストン
ボス部24A,24Bおよび切欠部25A,25Bが形成される。ピス
トンボス部24A,Bは、互いに対向して形成される。ま
た、切欠部25A,Bは、ピストンボス24A,Bと同方向に互い
に対向して形成される。
刻設され、またピストン20のスカート部23にはピストン
ボス部24A,24Bおよび切欠部25A,25Bが形成される。ピス
トンボス部24A,Bは、互いに対向して形成される。ま
た、切欠部25A,Bは、ピストンボス24A,Bと同方向に互い
に対向して形成される。
ピストンボス部24A,Bのピストンボス部端面26A,26B間
に、図示しないコンロッドの小端部が配設され、ピスト
ンボス部24A,Bに図示しないピストンピンを嵌入して、
上記コンロッドがピストン20に摺動可能に取り付けられ
る。なお、コンロッドの小端部とピストンボス部端面26
A,B間にワッシャ等が介装されることもある。
に、図示しないコンロッドの小端部が配設され、ピスト
ンボス部24A,Bに図示しないピストンピンを嵌入して、
上記コンロッドがピストン20に摺動可能に取り付けられ
る。なお、コンロッドの小端部とピストンボス部端面26
A,B間にワッシャ等が介装されることもある。
さて、両ピストンボス部端面26A,Bには溶射皮膜27が
形成される。この溶射皮膜27は高硬度で自己潤滑性を備
えた皮膜である。例えば、モリブデン、グラファイト、
ボロンナイトライドまたはこれらを含む金属皮膜であ
る。
形成される。この溶射皮膜27は高硬度で自己潤滑性を備
えた皮膜である。例えば、モリブデン、グラファイト、
ボロンナイトライドまたはこれらを含む金属皮膜であ
る。
次に、溶射皮膜27が好適に形成されるための条件を述
べる。
べる。
一般に、溶射皮膜27を形成するには、第5図に示すよ
うに、ピストンボス部端面26A,Bに対し溶射ノズル28を
角度γに設定して溶射する。上記角度γを溶射角度とす
ると、溶射皮膜の膜厚は、第6図に示すように、γ=45
゜前後を境にし、これを超えると急激に増加し溶射効率
が上昇する。なお、この第6図では、溶射角度γ=90゜
のときの溶射皮膜27の膜厚を100としたときの各溶射角
度と溶射皮膜膜厚との関係を示している。一方、溶射粒
子は、第7図に示すように溶射ノズル28の軸線29を境と
してθ/2の幅(θ<5゜)をもって溶射される。
うに、ピストンボス部端面26A,Bに対し溶射ノズル28を
角度γに設定して溶射する。上記角度γを溶射角度とす
ると、溶射皮膜の膜厚は、第6図に示すように、γ=45
゜前後を境にし、これを超えると急激に増加し溶射効率
が上昇する。なお、この第6図では、溶射角度γ=90゜
のときの溶射皮膜27の膜厚を100としたときの各溶射角
度と溶射皮膜膜厚との関係を示している。一方、溶射粒
子は、第7図に示すように溶射ノズル28の軸線29を境と
してθ/2の幅(θ<5゜)をもって溶射される。
これらを前提とすると、第2図に示すように、ピスト
ンボス部端面26Aの最奥端30およびピストンボス部端面2
6Bの最前端31を結ぶ直線32とピストンボス部端面26Aと
のなす角α、あるいはピストンボス端面26Aの最奥端30
および切欠部25Bの内周端33を結ぶ直線34とピストンボ
ス部端面26Aとのなす角βのうち、角度の小さなαが約4
0゜以上となるように設けられる(約40゜≦α≦β)。
これが、ピストンボス部端面26A,Bにおいてピストン20
の軸方向に好適な溶射を行なうための条件である。
ンボス部端面26Aの最奥端30およびピストンボス部端面2
6Bの最前端31を結ぶ直線32とピストンボス部端面26Aと
のなす角α、あるいはピストンボス端面26Aの最奥端30
および切欠部25Bの内周端33を結ぶ直線34とピストンボ
ス部端面26Aとのなす角βのうち、角度の小さなαが約4
0゜以上となるように設けられる(約40゜≦α≦β)。
これが、ピストンボス部端面26A,Bにおいてピストン20
の軸方向に好適な溶射を行なうための条件である。
また、ピストンボス部端面26A,Bにおいてピストン20
の直径方向に好適な溶射を行なうためには、第3図に示
すように、スカート部23の両切欠部25A,Bの開口幅l
1が、ピストンボス部端面26A,Bの外径l2以上(l1≧l2)
となるよう設けられる必要がある。
の直径方向に好適な溶射を行なうためには、第3図に示
すように、スカート部23の両切欠部25A,Bの開口幅l
1が、ピストンボス部端面26A,Bの外径l2以上(l1≧l2)
となるよう設けられる必要がある。
以上のようなピストン20の軸方向および直径方向の両
条件を満せば、溶射ノズル28から噴射される溶射粒子が
スカート部23の切欠部25B,Aを通って、これら切欠部25
B,Aの互いに対向した位置にあるピストンボス部端面26
A,Bに溶射皮膜27を形成することができる。なお、前述
の溶射効率の観点から、容赦角度γが45゜以上となるよ
うに溶射ノズル28が位置決めされる。
条件を満せば、溶射ノズル28から噴射される溶射粒子が
スカート部23の切欠部25B,Aを通って、これら切欠部25
B,Aの互いに対向した位置にあるピストンボス部端面26
A,Bに溶射皮膜27を形成することができる。なお、前述
の溶射効率の観点から、容赦角度γが45゜以上となるよ
うに溶射ノズル28が位置決めされる。
したがって、上記実施例によれば、ピストンボス部端
面26A,Bに溶射皮膜27が形成されて両端面26A,Bが強化さ
れたことから、これらのピストンボス部端面26A,Bがコ
ンロッド小端部から摺動による摩擦力を受けても、また
コンロッドの首振り運動等により叩きによる摩擦力を受
けても、これらピストンボス部端面26A,Bの損耗を防止
でき、ピストン20の耐久性を向上させることができる。
面26A,Bに溶射皮膜27が形成されて両端面26A,Bが強化さ
れたことから、これらのピストンボス部端面26A,Bがコ
ンロッド小端部から摺動による摩擦力を受けても、また
コンロッドの首振り運動等により叩きによる摩擦力を受
けても、これらピストンボス部端面26A,Bの損耗を防止
でき、ピストン20の耐久性を向上させることができる。
また、溶射皮膜27が溶射により形成された皮膜である
ため、溶射後に溶射層を研削したり研摩する必要がな
く、量産性を向上させることもできる。
ため、溶射後に溶射層を研削したり研摩する必要がな
く、量産性を向上させることもできる。
さらに、容射皮膜27が溶射により形成された皮膜であ
るため、ピストンの運動状況に応じて、ピストンボス部
端面26A,Bとコンロッドもしくはワッシャ等とのクリア
ランスが自動調整できる。つまり、第4図に示すよう
に、溶射皮膜27の断面形状は凹凸が激しいので、運転初
期の段階では第4図の高さaからbの部分がコンロッド
やワッシャ等によって削られ易く、運転状況に応じて高
さbからcまでの部分が、さらに高さcからdまでの部
分が削られてコンロッド等との接触面が段階的に増加す
る。このように、ピストンボス部端面26A,Bとコンロッ
ド等とのクリアランスをこのコンロッド等によって適当
な厚みになるまで自動的に調整できるのである。
るため、ピストンの運動状況に応じて、ピストンボス部
端面26A,Bとコンロッドもしくはワッシャ等とのクリア
ランスが自動調整できる。つまり、第4図に示すよう
に、溶射皮膜27の断面形状は凹凸が激しいので、運転初
期の段階では第4図の高さaからbの部分がコンロッド
やワッシャ等によって削られ易く、運転状況に応じて高
さbからcまでの部分が、さらに高さcからdまでの部
分が削られてコンロッド等との接触面が段階的に増加す
る。このように、ピストンボス部端面26A,Bとコンロッ
ド等とのクリアランスをこのコンロッド等によって適当
な厚みになるまで自動的に調整できるのである。
また、溶射皮膜27が自己潤滑性を備えた皮膜であるの
で、この皮膜27によってコンロッドやワッシャ等を傷付
けることがない。と同時に、この溶射皮膜27が摩滅粒子
となって脱落しても、他の部分に悪影響を及ぼすことも
ない。
で、この皮膜27によってコンロッドやワッシャ等を傷付
けることがない。と同時に、この溶射皮膜27が摩滅粒子
となって脱落しても、他の部分に悪影響を及ぼすことも
ない。
また、機械加工後あるいはノックピン打込み後のピス
トン20に容射を施して溶射皮膜27を形成できるので、従
来のピストン加工工程の後に溶射工程を追加するだけで
よく、製造コストの上昇を来たさない。
トン20に容射を施して溶射皮膜27を形成できるので、従
来のピストン加工工程の後に溶射工程を追加するだけで
よく、製造コストの上昇を来たさない。
第8図はこの発明に係る内燃機関用ピストンの他の実
施例を示す断面図である。前記実施例のピストン20で
は、直線32とピストンボス部端面26Aとのなす角αが、
直線34とピストンボス部端面26Aとのなす角βより小さ
な場合であったが、この他の実施例におけるピストン40
では、直線32とピストンボス部端面26Aとのなす角α
が、直線34とピストンボス部端面26Aとのなす角βより
大きな場合であり、このときにはβが約40゜以上に設定
される(約40゜≦β≦α)。
施例を示す断面図である。前記実施例のピストン20で
は、直線32とピストンボス部端面26Aとのなす角αが、
直線34とピストンボス部端面26Aとのなす角βより小さ
な場合であったが、この他の実施例におけるピストン40
では、直線32とピストンボス部端面26Aとのなす角α
が、直線34とピストンボス部端面26Aとのなす角βより
大きな場合であり、このときにはβが約40゜以上に設定
される(約40゜≦β≦α)。
上記両実施例ではピストンボス部端面26A,Bの両面に
溶射皮膜27が形成される場合につき述べたが、ピストン
ボス部端面26,Bのいずれか一方にのみ溶射皮膜27を形成
するものであってもよい。また、ピストン20,40は自動
二輪車や自動車におけるピストンに限らず、船外機やコ
ンプレッサ等コンロッドと結合する全てのピストンにつ
いて適用できる。
溶射皮膜27が形成される場合につき述べたが、ピストン
ボス部端面26,Bのいずれか一方にのみ溶射皮膜27を形成
するものであってもよい。また、ピストン20,40は自動
二輪車や自動車におけるピストンに限らず、船外機やコ
ンプレッサ等コンロッドと結合する全てのピストンにつ
いて適用できる。
この発明に係る内燃機関用ピストンによれば、コンロ
ッド小端部が摺動するピストンボス部端面に、請求の範
囲に記載の好適な溶射条件で自己潤滑性を備えた高硬度
な溶射皮膜を効率よく、能率的に形成することができ、
コンロッドから摺動による摩擦力あるいは叩きによる摩
擦力を受けても、ピストンボス部端面の損耗を防止でき
ピストンの耐久性を溶射皮膜の自己潤滑性で向上させる
ことができると共に、溶射皮膜形成後、この皮膜を研削
あるいは研摩する必要がないので、加工数を減少させる
ことができ量産性も向上させることができるという効果
を奏する。
ッド小端部が摺動するピストンボス部端面に、請求の範
囲に記載の好適な溶射条件で自己潤滑性を備えた高硬度
な溶射皮膜を効率よく、能率的に形成することができ、
コンロッドから摺動による摩擦力あるいは叩きによる摩
擦力を受けても、ピストンボス部端面の損耗を防止でき
ピストンの耐久性を溶射皮膜の自己潤滑性で向上させる
ことができると共に、溶射皮膜形成後、この皮膜を研削
あるいは研摩する必要がないので、加工数を減少させる
ことができ量産性も向上させることができるという効果
を奏する。
第1図はこの発明に係る内燃機関用ピストンの一実施例
を示す断面図、第2図は第1図におけるピストンの溶射
皮膜形成前の断面図、第3図は同じく溶射皮膜形成前の
ピストンを示す正面図、第4図は溶射皮膜を拡大して示
す断面図、第5図は第2図および第3図のピストンに溶
射皮膜を形成する状態を示した図、第6図は溶射角度と
溶射皮膜膜厚との関係を示すグラフ、第7図は溶射ノズ
ルから溶射粒子が噴射される状態を示す図、第8図はこ
の発明に係る内燃機関用ピストンの他の実施例を示す断
面図、第9図〜第11図は従来の内燃機関用ピストンをそ
れぞれ示す断面図である。 20……ピストン、21……ピストンヘッド部分、24A,B…
…ピストンボス部、26A,B……ピストンボス部端面、27
……溶射皮膜。
を示す断面図、第2図は第1図におけるピストンの溶射
皮膜形成前の断面図、第3図は同じく溶射皮膜形成前の
ピストンを示す正面図、第4図は溶射皮膜を拡大して示
す断面図、第5図は第2図および第3図のピストンに溶
射皮膜を形成する状態を示した図、第6図は溶射角度と
溶射皮膜膜厚との関係を示すグラフ、第7図は溶射ノズ
ルから溶射粒子が噴射される状態を示す図、第8図はこ
の発明に係る内燃機関用ピストンの他の実施例を示す断
面図、第9図〜第11図は従来の内燃機関用ピストンをそ
れぞれ示す断面図である。 20……ピストン、21……ピストンヘッド部分、24A,B…
…ピストンボス部、26A,B……ピストンボス部端面、27
……溶射皮膜。
Claims (2)
- 【請求項1】ピストンボス部にピストンピンが嵌入さ
れ、このピストンピンを介してコンロッドが連結された
内燃機関用ピストンにおいて、上記ピストンのスカート
部にコンロッド小端部が摺接するピストンボス部および
切欠部を同方向にそれぞれ互いに対向して形成し、上記
切欠部の開口幅をピストンボス部の外径より大きく構成
し、さらに、ピストンボス部端面最奥端および他のピス
トンボス部端面最前端を結ぶ線とピストンボス部端面と
の角度、あるいはピストンボス部端面最奥端およびこの
ピストンボス部端面に対向するピストンスカート切欠部
内周端を結ぶ線と上記ピストンボス部端面との角度のう
ち、いずれか小さい方の角度が約40゜以上となるように
構成し、前記ピストンスカート部の切欠部からピストン
ボス部端面に溶射ノズルを向け、その溶射角度が略45゜
以上でかつノズル口からの溶射粒子の拡がり角度を略5
゜以内に保持して所要量溶射し、前記ピストンボス部端
面に自己潤滑性を備えた高硬度な溶射皮膜を形成したこ
とを特徴とする内燃機関用ピストン。 - 【請求項2】ピストンボス部端面への溶射量は、対向す
るピストンボス部間の最適幅寸法より狭くなるように多
めに設定した特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関用
ピストン。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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