JP2723902B2 - スペクトラム減算方式部分放電監視システム - Google Patents

スペクトラム減算方式部分放電監視システム

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JP2723902B2 JP63103936A JP10393688A JP2723902B2 JP 2723902 B2 JP2723902 B2 JP 2723902B2 JP 63103936 A JP63103936 A JP 63103936A JP 10393688 A JP10393688 A JP 10393688A JP 2723902 B2 JP2723902 B2 JP 2723902B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はガス絶縁機器に用いる部分放電監視システム
に係り、特に部分放電の判別精度を高め異常診断の信頼
性を向上させるに好適なスペクトラム減算方式部分放電
監視システムに関する。
〔従来の技術〕
従来の装置としては、特開昭61−69312号公報及び特
開昭61−147170号公報等に記載されているように、部分
放電検出装置の検出周波数帯域が各種選定され、外来ノ
イズの影響を避ける検討が行われている。
一方、外来ノイズは周波数帯及び発生位相が安定して
ないため、特定することは非常に難かしい。
部分放電においても、監視の対象となるガス絶縁機器
の内部からのものと、送電線あるいは変電所の線路引き
込み部等の大気中で発生するものとがあり、これ等を判
別することも重要な課題となっている。
最近では、特開昭59−2518号公報に記載のように、ス
ペクトラムアナライザーを用いて、検出信号の周波数特
性を調べ、部分放電を監視する方式が提案されている。
しかし、従来までは前記したような機器の外部と内部か
ら発生する部分放電の判別、検出感度の向上、更には位
置標定の点については必ずしも充分に配慮されていなか
つた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、検出感度の向上及び外来ノイズと内
部の部分放電の判別法に充分な配慮がなされておらず、
機器内部からの微小な部分放電の信号を検出する際に問
題があつた。すなわち、ガス絶縁機器の内部で発生する
部分放電は、その発生要因及び発生部位によりそのレベ
ルが異なり、有害でありながらも、極めて小さいレベル
のものがあるため、より高感度の検出技術が要求され
る。
また、上記した微小部分放電は機器外部からの外来ノ
イズから弁別して検出されねばならない。
更に、その部分放電が対象機器から発生しているもの
か、或いはその周囲から発生しているものか等を判別す
る技術の向上も重要となつている。
本発明の目的は、上記した機能を備えた部分放電監視
システムを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、ガス絶縁機器に内蔵型検出器を備え、機
器内部で発生する部分放電を高感度に検出するととも
に、その検出器から得られる部分放電信号の周波数スペ
クトラムを減算して調べることによつて達成される。
すなわち、ガス絶縁機器の内部においてさまざまの条
件で発生する部分放電は、いずれも数百MHzを越える高
周波成分を有する特徴的な周波数スペクトラムを示すこ
とが各種条件で実施した実験により確認された。更に、
ガス絶縁機器の外部で発生する部分放電は前記した機器
内部の部分放電のもつ高周波帯域成分より低い低周波成
分が強調された周波数スペクトラムを示すことも明らか
にされた。
本発明では、上述したような外部と内部に分放電にお
ける周波数スペクトラムの相違点に着目し、検出器から
得られる検出信号の周波数スペクトラムのパターンから
内部と外部の部分放電を判別するようにしたものであ
る。
なお、外部の部分放電は、その発生位置及び発生レベ
ルによつては数百MHzの高周波成分を含む周波数スペク
トラムを示すことがあり、単に検出器から得られる検出
信号の周波数スペクトラムから、内部と外部の部分放電
を判別することは難かしい。
このような外部の部分放電と内部の部分放電を確実に
判別するための解決手段として、機器の内部及び外部更
には各相に備えた検出器から得られる検出信号の周波数
スペクトラムを互いに減算し、減算後の残存スペクトラ
ムに内部の部分放電の高周波成分のみを取りこむ方式と
したものである。
〔作用〕
ガス絶縁機器の内部で発生する部分放電は、数百MHz
の高周波特性を有しているため、ストレイキヤパシタン
スを会して伝播し易い特性にあり、機器内のガス空間及
び絶縁物のキヤパシタンスを介して、高圧導体及び接地
タンク、接地線に伝達されるとともに、空間電磁波とな
つて機器の外部空間に放射される特性にある。したがつ
て、ガス絶縁機器の部分放電は、機器の内部及び外部に
備えた各種の検出器によつて検出できる。また、それ等
検出器には機器内で発生する部分放電の他に、機器外で
発生する部分放電や外来する様々なノイズが全て入りこ
むことになる。
また、上記した信号の検出感度は検出器によつて異な
るが、機器に組みこんだ内蔵型検出器は機器の内部で発
生する部分放電に特有の高周波成分を高感度に検出でき
る利点を有している。
前記内蔵型検出器から得られる検出信号の周波数スペ
クトラムは、第2図に示す3タイプのパターンで得られ
る。すなわち、機器内で発生する部分放電は、500MHz〜
1500MHzの高周波帯域内に最大値を有する略山形のスペ
クトラムパターンを示すのに対して、機器の外部で発生
する部分放電は400MHz以下の低周波成分が強調された
〔II〕または〔III〕タイプのパターンで示される。
検出信号の周波数スペクトラムが〔I〕タイプまたは
〔II〕タイプの単独パターンで示される場合は、検出さ
れた部分放電の発生場所が内部か外部かを容易に判別す
ることができる。
一方、内部に分放電に外部に分放電が重畳した場合の
スペクトラムには、〔II〕または〔III〕タイプの低周
波成分と〔I〕タイプの高周波成分が共存するパターン
で示される。ここで、内部に分放電のレベルが小さく、
〔I〕タイプの高周波成分が低レベルで現わされるパタ
ーンとなつた場合は、高周波成分を含む外部々分放電の
みの〔III〕タイプで示されるパターンとの判別が困難
となり、内,外部々分放電の判別精度を低減する要因と
なる。
このようなスペクトラムパターンから内部の部分放電
を確実に判別するための手段として、機器の外部に備え
た外付検出器から得られる検出信号の周波数スペクトラ
ムと前記した内蔵型検出器から得られる検出信号の周波
数スペクトラムを互いに減算し、その減算後の残存スペ
クトラムに内部の部分放電の高周波成分を残存させる方
式とした。
また、相分離型三相機器では各相に同構成,同特性の
内蔵型検出器を備え、各相の検出器から得られる検出信
号の周波数スペクトラムを減算処理する方式としてい
る。ここで、機器の外部に配置される外付検出器、例え
ば、空間電磁波を検出するアンテナは、機器の外部から
発生する部分放電に対しては内蔵型検出器と同等かまた
はそれ以上の検出レベルを有するのに対し、内部の部分
放電の高周波成分はタンク外部へ放射する際に減衰する
ためその検出レベルは内蔵型検出器のそれより常に低く
なる特性にある。
したがつて、内蔵型検出器からの周波数スペクトラム
から外付検出器からのそれを減算しても、内部の部分放
電の高周波成分は残存する。
また、三相の各相に備えた各内蔵型検出器から得られ
る外部の部分放電の周波数スペクトラムは、そのパター
ン及び検出レベルともほぼ同じとなるため、各相のスペ
クトラムを互いに減算することにより、その残存スペク
トラムには外部の部分放電の周波数成分は除去され、機
器内部の部分放電のもつ高周波成分のみを残存させたパ
ターンが得られる。
上記したような方式によれば、外部と内部の各部分放
電を精度良く判別することが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明のスペクトラム減算方式部分放電監視シ
ステムの一実施例を第1図により説明する。ガス絶縁変
電所の線路引込部における三相ガス絶縁母線の一相分の
一部を示すもので、接地タンク1内に絶縁スペーサ2に
より絶縁支持された高圧導体3を内挿し、SF6ガス等の
絶縁媒体を封入したガス絶縁機器4であり、送電線5か
らの給電ブツシング6を備えて構成されている。
このようなガス絶縁機器の部分放電を検出する手段と
して、母線端部の端子板7の内側にカツプリング電極8
を絶縁部材9により絶縁支持し、かつ前記カツプリング
電極8の電位を絶縁端子10を介して機器外部に導出する
ようにした構成の内蔵型検出器11を備えた構成にすると
ともに、前記ガス絶縁機器4の外部の周囲近傍にアンテ
ナ方式の外付検出器12を備えた構成としている。
前記の各検出器11,12から得られる検出信号はスペク
トラム減算方式の部分放電判断装置13にとりこまれる。
部分放電判断装置13は、検出器11,12から得られる信
号を広帯域に増幅する広帯域増幅部14、この出力信号の
周波数スペクトラムを解析する周波数スペクトラム解析
部15、それ等2信号の周波数スペクトラムをスペクトラ
ム減算する周波数スペクトラム減算部16,スペクトラム
減算後の残存スペクトラムを判定する残存スペクトラム
判定部17、残存スペクトラム判定後の情報をとりこみ、
予め設定された比較判定部18の情報と比較判定して部分
放電を監視し、且つ、その結果を表示する監視表示部19
から構成されている。
第3図は内蔵型検出器11から得られる検出信号の周波
数スペクトラムの実測例を示したもので、(a)は送電
線5より400peの外部に分放電を発生させた場合、
(b)は機器内部の高圧導体3の表面から8pcの内部に
分放電を発生させた場合、また、(c)は前記した外部
と内部の部分放電を同時に発生させた場合のスペクトラ
ムパターンを示している。それ等より、外部々分放電は
約400MHz以下の低周波成分(成分)が強調されたス
ペクトラムパターンを示すのに対し、機器の内部で発生
する部分放電は数百MHzの高周波成分(成分)が強
調されたスペクトラムいわゆる500MHz〜1500MHzの高周
波帯域内に最大値を有しその包絡線が略山形で示される
特徴的なスペクトラムパターンで現わされる。
したがつて、検出信号の周波数スペクトラムに前記し
成分パターンが存在するか否かを監視することに
よつて、内部の異常を判別することが可能となる。
また、(c)のスペクトラムにおける成分と
成分は(a)及び(b)に示した各単独のスペクトラム
と相似なパターンで示されることから、(c)のスペク
トラムから(a)のスペクトラムを減算処理することに
より(b)のスペクトラムを残存させることが可能であ
る。
本発明のシステムである部分放電判断装置13は、上記
したような実験事実を基盤として構築された基本構成を
示すものであり、以下、本システムの基本動作を実測例
を基にして説明する。
検出器11及び12より得られた検出信号は、部分放電判
断装置13にとりこまれ、周波数スペクトラム解析部15に
おいて各検出信号の周波数スペクトラムを解析し、第4
図に示す(a)及び(b)のスペクトラムが得られる。
更に、両スペクトラムは周波数スペクトラム減算部16に
とりこまれて(a)スペクトラムから(b)スペクトラ
ムが減算処理される。減算後の残存スペクトラムは残存
スペクトラム判定部18において成分の有無が判定さ
れる。本実施例の場合は第4図(c)に示す残存スペク
トラム中に成分が残存するスペクトラムパターンが
示されるため、比較判定部18において機器の内部に異常
ありと判定し、監視表示部19において異常を示す表示が
行われる。
本実施例によれば、外部の部分放電と内部の部分放電
の判別が容易となるため、機器内の異常を精度よく検出
できる効果がある。また、フイールドに発生している定
在波や不規則的に発生する外来ノイズ等は減算処理によ
つて除去できる効果も付加される。
次に、第1図の基本システムに更に機能を付加させた
応用例を第5図を用いて説明する。
第5図はガス絶縁変電所の線路引込口における三相母
線(U相,V相,W相)の一部を示したもので、各母線には
第1図に示したような内蔵型検出器11U,11V,11Wを備え
た構成にするとともに、各検出器からの検出信号がとり
こまれる部分放電判断装置13Aには、第1図に示した基
本部分放電判断装置13に更にスペクトラムパターン判定
部20、スペクトラムタイプ比較部21,成分の
レベル判定部22,ピーク値比較演算部23,しきい値判定部
24,25を備えたシステム構成としている。以下、本シス
テムの動作を第6図のフローチヤートを用いて説明す
る。システムを駆動すると、初めに各検出器からとりこ
まれた各検出信号の周波数スペクトラムの解析が実行さ
れる。ここで、検出器11U,11V,11Wから得られる検出信
号のスペクトラムは機器の内,外部々分放電の発生状況
により第7図に示すような5種しのパターン(〜)
が得られる。すなわち、内,外部に部分放電が共に発生
していない場合はタイプに示されるバツクグラウンド
ノイズ(BGN)レベルのみのパターンとなる。また、
タイプは外部の部分放電のみが発生している場合のパタ
ーンで、成分が含まれないことから機器の内部で部
分放電を発生していないことを示すパターンである。ま
た、タイプは内部の部分放電が強調されたパターンを
示しており、機器の内部に何等かの異常の発生している
ことを現わしている。更にタイプは小レベルの外部の
部分放電に比較的大レベルの内部の部分放電が重畳する
かまたは内部の部分放電をもつ微小レベルの成分が
顕在化された場合のパターンで、このパターンが示され
た場合は内部に異常が発生していると判別される。更
に、タイプは成分を有する外部々分放電または大
レベルの外部々分放電と小レベルの内部々分放電が重畳
した際に得られるパターンであり、このパターンから内
部の異常を判別することは難かしい。
したがつて、上記したような5タイプのパターンを基
に検出信号のスペクトラム解析時点で弁別分類する方式
とし、,タイプは機器内部に異常なし、タイプは
機器内部に異常ありと判別するとともに、,タイプ
の場合は成分のレベルh2成分のレベルh1のレ
ベル比較が行われ、h1>h2のタイプパターンの場合は
内部に異常ありと判別される。また、h1<h2となるタ
イプのパターンからは内部か外部かを判別できないた
め、更に、次の判別ルートに導かれる。
次のステツプでは、先ず、タイプに含まれる
分のレベルS1が機器に有害なレベルを越えているか否か
をあらかじめ設定したしきい値K1と比較判定するように
する。すなわち、第8図に示すように500MHz〜1500MHz
帯域を監視範囲とし、S1<K1の場合は内,外部を判別す
ることなく異常なしと判別する。また、図示のようにS1
>K1の場合は、更に次の判別ルートに導かれる。
なお、これまでの判別ルートの過程で内部に異常あり
と判別された,タイプにおいても、その成分レ
ベルS1としきい値K1を比較判定し、S1<K1のときは異常
なし、S1>K1のときは異常ありと判別される。
また、上記までの判別フローは各相に備えた検出器か
ら得られる検出信号について個々に行われるものとす
る。
次に、三相の検出信号の中にS1<K1となる成分を
有するタイプのパターンが得られた場合は、次のステ
ツプにおいて各相スペクトラムの減算処理が行われる。
更に、第9図に示すように減算処理後の残存スペクトラ
ムの比較監視周波数帯域内にしきい値K2を越える
分S2が存在するか否かを判別し、S2<K2のときは異常な
し、S2>K2のときは異常ありと判別するようにしてい
る。
また、スペクトラムの減算処理の方法として、三相の
うち一相を基準相に設定し、他相の周波数スペクトラム
と基準相のそれを減算して得られた残存スペクトラムの
絶対値の内、残存の大きい相を異常ありと判別するか、
または、三相のスペクトラムを互いに減算し、残存スペ
クトラムの絶対値の最大な相を異常ありと判別するよう
にしても良い。また、それ等絶対値は前記したしきい値
K2との比較判定によつて処理される。
本実施例によれば、機器と内部と外部で発生する部分
放電を確実に判別できると共に、異常相を精度良く標定
できる効果がある。
更に、他の実施例について説明する。三相の検出器か
ら得られる検出信号の周波数スペクトラムのパターンが
共にタイプで、かつしきい値を越える成分が同レ
ベルで示された場合は、減算処理後の残存スペクトラム
成分を残存できないため、内部異常の有無を判別
できないことがある。このような状況を考慮し、第1図
に示したような外付検出器を備えた構成とし、前記外付
検出器からの検出信号をシステム13Aの中にとりこむシ
ステム構成とし、減算処理の時点で前記条件のタイプ
が現れた場合は各相に備えた内蔵型検出器からの検出信
号スペクトラムから前記した外付検出器からの検出信号
スペクトラムを減算処理する方式とする。すなわち、第
10図に示すように、内部々分放電によつて発生する
成分の検出感度は内蔵型検出器と外付型検出器で異な
り、前者の検出レベルは常に後者の検出レベルよりも大
きくなる。一方、外部々分放電によつて発生する
分の検出感度は内蔵型検出器よりも外部型検出器の方が
大となる特性にある。したがつて、内蔵型検出器からの
スペクトラムから外付検出器のスペクトラムを減算処理
して得られる残存スペクトラムには、内部に異常があつ
た場合は成分が残存するスペクトラムが得られる。
一方、外部部分放電に含まれる成分の場合はその残
存スペクトラムに成分は残存しない。
本実施例によれば、外部々分放電と内部々分放電の判
別精度を更に向上でき、本システムの信頼性を一段と向
上できる。
なお、外付検出器は1個でも良いが、各相の異常状況
を更に精度良く判別するためには、各相の近傍にそれぞ
れ備えた構成とすることが望ましい。
更に、他の実施例として、正常運転状態における各種
条件時の定常時周波数スペクトラムをあらかじめとりこ
んでおき、検出信号とりこみ時の条件に応じて互いに減
算処理し、その残存スペクトラムにしきい値を越える
成分が残存した場合は機器内に異常ありと判別するよ
うにすることもできる。本実施例によれば、周囲条件の
変化に対応して判別可能となるため、内部異常の判別精
度を更に向上できる効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、内蔵型検出器を用いることにより、
機器内の微小な部分放電を高感度に検出できると共に,
検出信号の周波数スペクトラムを解析し、その周波数ス
ペクトラムの500MHz〜1500MHz帯域内に高周波成分を含
むか否かをパターン認識することによつて、機器内部の
異常状況を判別できる。また、複数の検出器から得られ
る検出信号の周波数スペクトラムを互いに減算処理する
ことにより、放送波や通信波さらには不規則的に侵入す
る外来ノイズ、更には機器外部で発生する部分放電など
から機器内部々分放電の発生状態を適確に判別できる効
果がある。
また、本部分放電監視システムはコンピユータを用い
てシステム構成されるので、自動監視が可能である。
本システムをガス絶縁変電所に導入することにより、
機器内部の異常兆候を迅速に予知できるため、機器の事
故を未然に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すガス絶縁機器に適用し
た基本部分放電監視システムの構成図、第2図は内蔵型
検出器から得られるスペクトラムの典型的タイプを示す
図、第3図は内部と外部々分放電の実測スペクトラム
図、第4図はスペクトラム減算処理の実測例を示す図、
第5図は本発明を相分離型ガス絶縁機器に応用した場合
のシステムの構成図、第6図は第5図に示すシステム構
成の動作手順を示すフローチヤート、第7図は内蔵型検
出器で得られる各種スペクトラムのパターン例を示す
図、第8図及び第9図はしきい値との判別例を示す図、
第10図は内蔵型検出器と外付型検出器の検出レベル比を
示す図である。 1……接地タンク、2……絶縁スペーサ、3……高圧導
体、4……ガス絶縁機器、11,11U,11V,11W……内蔵型検
出器、12……外付型検出器、13,13A……部分放電判断装
置、14……広帯域増幅部、15……周波数スペクトラム解
析部、16……周波数スペクトラム減算部、17……残存ス
ペクトラム判定部、18……比較判定部、19……監視表示
部、20……スペクトラムパターン判定部、21……スペク
トラムタイプ比較部、22……成分のレベル判
定部、23……ピーク値比較演算部、24,25……しきい値
判定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 奎将 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山極 時生 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (56)参考文献 特開 昭55−86316(JP,A) 特開 昭59−2518(JP,A) 特開 昭61−147170(JP,A) 特開 昭59−28832(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁媒体を封入した接地タンク内に絶縁ス
    ペーサにて支持する高圧導体を配置したガス絶縁機器で
    あって、前記接地タンク内に設置された部分放電を検出
    する第1の検出器と、前記接地タンク外に接地された部
    分放電を検出する第2の検出器と、前記第1、第2の検
    出器の信号の周波数スペクトラムを得る周波数スペクト
    ラム解析部と、これら2つの周波数スペクトラムを減算
    して残存スペクトラムを得る残存スペクトラム演算部
    と、前記残存スペクトラムの周波数帯域、ピーク値によ
    り内部部分放電を判別する判別部を備え、前記残存スペ
    クトラムに500MHz〜1500MHzの高周波数帯域にピークを
    有する高周波数帯域成分のみが残存した場合を異常あり
    と判別することを特徴とするスペクトラム減算方式部分
    放電監視システム。
  2. 【請求項2】絶縁媒体を封入した接地タンク内に絶縁ス
    ペーサにて支持する高圧導体を配置したガス絶縁機器で
    あって、前記接地タンク内に設置された部分放電を検出
    する第1の検出器と、前記接地タンク外に接地された部
    分放電を検出する第2の検出器と、前記第1、第2の検
    出器の信号の周波数スペクトラムを得る周波数スペクト
    ラム解析部と、これら2つの周波数スペクトラムを減算
    して残存スペクトラムを得る残存スペクトラム演算部
    と、前記残存スペクトラムの周波数帯域、ピーク値によ
    り内部部分放電を判別する判別部を備え、前記残存スペ
    クトラムに500MHz〜1500MHzの高周波数帯域成分のピー
    クが前記高周波数帯域成分より低い低周波数帯域成分の
    ピークより大なる場合を異常ありと判別することを特徴
    とするスペクトラム減算方式部分放電監視システム。
  3. 【請求項3】前記残存スペクトラムに500MHz〜1500MHz
    の高周波数帯域成分のピークがしきい値を越えたときに
    減算処理をするようにしたことを特徴とする請求項1又
    は2記載のスペクトラム減算方式部分放電監視システ
    ム。
  4. 【請求項4】前記第2の検出器がガス絶縁機器の外部近
    傍に設けられた空間電磁波を検出する検出器であること
    を特徴とする請求項1又は記載のスペクトラム減算方式
    部分放電監視システム。
  5. 【請求項5】前記空間電磁波を検出する第1の検出器を
    各相毎に設置し、かつ各相毎で演算処理するようにした
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のスペクトラム減
    算方式部分放電監視システム。
  6. 【請求項6】前記検出器から得られる検出信号の周波数
    スペクトラムが低周波数帯域成分のみで示される場合
    は、演算処理を施すことなく異常なしと判別するように
    したことを特徴とする請求項1又は2記載のスペクトラ
    ム減算方式部分放電監視システム。
  7. 【請求項7】絶縁媒体を封入する接地タンク内に、絶縁
    スペーサにて支持する高圧導体を配置したガス絶縁機器
    の三相分を並置するものにおいて、前記検出器を三相の
    検出器に備え、前記各相の検出器の検出信号の周波数ス
    ペクトラムを互いにスペクトラム減算することにより異
    常相を判別するものであって、三相のガス絶縁機器の内
    一相を基準相に設定し、他相の周波数スペクトラムと基
    準相の周波数スペクトラムの絶対値の内、残存の大きい
    相を異常ありと判別するようにしたことを特徴とするス
    ペクトラム減算方式部分放電監視システム。
  8. 【請求項8】絶縁媒体を封入する接地タンク内に、絶縁
    スペーサにて支持する高圧導体を配置したガス絶縁機器
    の三相分を並置するものにおいて、前記検出器を三相の
    検出器に備え、前記各相の検出器の検出信号の周波数ス
    ペクトラムを互いにスペクトラム減算することにより異
    常相を判別するものであって、三相のガス絶縁機器の周
    波数スペクトラムを互いに減算し、残存スペクトラムの
    絶対値の最大な相を異常と判別するようにしたことを特
    徴とするスペクトラム減算方式部分放電監視システム。
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