JP2722503B2 - 工業用防カビ剤 - Google Patents
工業用防カビ剤Info
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- JP2722503B2 JP2722503B2 JP63170846A JP17084688A JP2722503B2 JP 2722503 B2 JP2722503 B2 JP 2722503B2 JP 63170846 A JP63170846 A JP 63170846A JP 17084688 A JP17084688 A JP 17084688A JP 2722503 B2 JP2722503 B2 JP 2722503B2
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、水性及び油性塗料、エマルジョン樹脂、接
着剤、プラスチック、皮革、木材、シリコンコーキング
剤、繊維等の工業用防カビ剤に関する。
着剤、プラスチック、皮革、木材、シリコンコーキング
剤、繊維等の工業用防カビ剤に関する。
＜従来の技術＞ 従来より、工業用防カビ剤として２−メトキシカルボ
ニルアミノベンツイミダゾールが広く使用されている。
ニルアミノベンツイミダゾールが広く使用されている。
本化合物は、低濃度で防カビ効果があり、熱、紫外
線、pH等に対する安定性、毒性、皮膚刺激性等の安全性
に優れた防カビ剤である。
線、pH等に対する安定性、毒性、皮膚刺激性等の安全性
に優れた防カビ剤である。
しかし本化合物は、一部の菌、特にRhizopus Stoloni
fer、Chaetomium Globosumに対して、防カビ効果が弱
く、時として本化合物を含有する前記工業製品が微生物
汚染を受ける事があった。
fer、Chaetomium Globosumに対して、防カビ効果が弱
く、時として本化合物を含有する前記工業製品が微生物
汚染を受ける事があった。
＜発明が解決しようとする問題点＞ こうした２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダ
ゾールを含む工業製品の問題点を解決すべく、さらには
原因究明のために微生物汚染を受けた工業製品より、菌
の分離同定を実施した。
ゾールを含む工業製品の問題点を解決すべく、さらには
原因究明のために微生物汚染を受けた工業製品より、菌
の分離同定を実施した。
＜問題点を解決するための手段＞ 本発明者等は、この分離菌に対して防カビ効果がある
防カビ剤について鋭意研究した結果、テトラクロルメチ
ルスルホニルピリジンが非常に有用であり、該化合物と
２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールを併
用すると、抗菌スペクトルが広がり、かつ優れた相乗効
果を有する事を見い出し、本発明を完成するに至った。
防カビ剤について鋭意研究した結果、テトラクロルメチ
ルスルホニルピリジンが非常に有用であり、該化合物と
２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールを併
用すると、抗菌スペクトルが広がり、かつ優れた相乗効
果を有する事を見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、２−メトキシカルボニルアミノベンツ
イミダゾール（Ａ）と、テトラクロルメチルスルホニル
ピリジン（Ｂ）とを含有する工業用防カビ剤を提供する
ものである。
イミダゾール（Ａ）と、テトラクロルメチルスルホニル
ピリジン（Ｂ）とを含有する工業用防カビ剤を提供する
ものである。
２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール
（Ａ）は、一般有機溶剤に対する溶解性が低いので、塩
酸塩水溶液、ディスパーズ、粉剤、水和剤の製剤型で使
用される。テトラクロルメチルスルホニルピリジン
（Ｂ）は、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサ
ノン等の有機溶剤に溶けるが、（Ａ）／（Ｂ）混合剤で
は、これらの溶剤は使用できない。好ましくは化合物
（Ａ）／（Ｂ）の混合剤はディスパーズ型製剤、エマル
ジョン樹脂に分散させた製剤、粉剤、水和剤が適用され
る。化合物（Ａ）／（Ｂ）は、安定性の優れた化合物で
あり、上記混合製剤での分解はほとんど認められない。
（Ａ）は、一般有機溶剤に対する溶解性が低いので、塩
酸塩水溶液、ディスパーズ、粉剤、水和剤の製剤型で使
用される。テトラクロルメチルスルホニルピリジン
（Ｂ）は、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサ
ノン等の有機溶剤に溶けるが、（Ａ）／（Ｂ）混合剤で
は、これらの溶剤は使用できない。好ましくは化合物
（Ａ）／（Ｂ）の混合剤はディスパーズ型製剤、エマル
ジョン樹脂に分散させた製剤、粉剤、水和剤が適用され
る。化合物（Ａ）／（Ｂ）は、安定性の優れた化合物で
あり、上記混合製剤での分解はほとんど認められない。
化合物（Ａ）は水不溶かつ有機溶媒に難溶であるの
で、粉剤、鉱酸塩水溶液、乳剤等、その目的に応じて低
温での製剤安定性を向上させるための溶剤、界面活性剤
等を添加して用いられる。
で、粉剤、鉱酸塩水溶液、乳剤等、その目的に応じて低
温での製剤安定性を向上させるための溶剤、界面活性剤
等を添加して用いられる。
溶剤としては、グリコール系溶剤、例えばエチレング
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、アルコール系溶剤、例えばメタノール、エタノー
ル等が用いられる。界面活性剤は、非イオン系もしくは
陰イオン系のものが好ましく用いられ、非イオン系界面
活性剤としてはポリオキシエチレン系例えばポリオキシ
エチレンスチレン化フェノール、ポリオキシエチレンフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
などや多価アルコールエステル系例えばソルビタン脂肪
酸エステルなどが挙げられる。陰イオン系界面活性剤と
しては、アルカルアリールスルホン酸塩系が好ましく例
えばアルカルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げら
れる。
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、アルコール系溶剤、例えばメタノール、エタノー
ル等が用いられる。界面活性剤は、非イオン系もしくは
陰イオン系のものが好ましく用いられ、非イオン系界面
活性剤としてはポリオキシエチレン系例えばポリオキシ
エチレンスチレン化フェノール、ポリオキシエチレンフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
などや多価アルコールエステル系例えばソルビタン脂肪
酸エステルなどが挙げられる。陰イオン系界面活性剤と
しては、アルカルアリールスルホン酸塩系が好ましく例
えばアルカルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げら
れる。
化合物（Ａ）と化合物（Ｂ）との混合割合は、目的に
より多少異なるが、通常化合物（Ａ）１部（重量部以下
同じ）に対して化合物（Ｂ）0.1〜１部、好ましくは0.2
〜0.6部、より好ましくは（Ａ）：（Ｂ）＝4:1である。
より多少異なるが、通常化合物（Ａ）１部（重量部以下
同じ）に対して化合物（Ｂ）0.1〜１部、好ましくは0.2
〜0.6部、より好ましくは（Ａ）：（Ｂ）＝4:1である。
本発明防カビ剤の有効成分の含有割合は、剤型や使用
目的によって異なるが一般的には約１〜30重量％、好ま
しくは10〜30重量％とするのが望ましい。その使用目的
に応じ溶剤、界面活性剤は、水に対し１〜30重量％用い
られ添加するのが好ましい。
目的によって異なるが一般的には約１〜30重量％、好ま
しくは10〜30重量％とするのが望ましい。その使用目的
に応じ溶剤、界面活性剤は、水に対し１〜30重量％用い
られ添加するのが好ましい。
本発明防カビ剤は、pH調整緩衝剤、凍結防止剤、香
料、消泡剤、他の防黴剤等を添加して使用することもで
きる。他の防カビ剤としては、ハロゲン化フェノール、
テトラクロロイソフタロニトリル、ジヨードメチル−ｐ
−トリルスルホン、４−クロロフェニル−３−ヨードプ
ロパギルホルマール等を挙げ得るが、これらの例示に限
定されるものではない。
料、消泡剤、他の防黴剤等を添加して使用することもで
きる。他の防カビ剤としては、ハロゲン化フェノール、
テトラクロロイソフタロニトリル、ジヨードメチル−ｐ
−トリルスルホン、４−クロロフェニル−３−ヨードプ
ロパギルホルマール等を挙げ得るが、これらの例示に限
定されるものではない。
＜発明の効果＞ ２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾールと
テトラクロルメチルスルホニルピリジンとの混合によ
り、各々単独使用時よりも、抗菌スペクトルが広がり、
従来知られていなかったような優れた相乗効果が得られ
る。なお、両化合物の混合により安定性、毒性に問題が
起きるような事はない。
テトラクロルメチルスルホニルピリジンとの混合によ
り、各々単独使用時よりも、抗菌スペクトルが広がり、
従来知られていなかったような優れた相乗効果が得られ
る。なお、両化合物の混合により安定性、毒性に問題が
起きるような事はない。
＜実施例＞ 以下に実施例を挙げ、本発明の抗菌力、実用効果につ
いて具体的に述べる。
いて具体的に述べる。
＜実施例１＞ 本発明によって得られた混合物とその各々２種の化合
物について、カビに対する抗菌力試験をPSA培地を使用
し、ペーパーディスク法で28±２℃７日間試験した結
果、最低素子濃度を求めた。ここで用いた混合物は２−
メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール（Ａ）：
テトラクロルメチルスルホニルピリジン（Ｂ）＝4:1で
ある。結果を表−１に示す。表−１に示した結果より本
発明の混合物は、供試菌すべてに低濃度で効果があり、
抗菌スペクトルが広くなり、２薬剤を併用することによ
る相乗効果が認められた。特にRhizopus stolonifer、C
haetomium globosumに対しては化合物（Ａ），（Ｂ）を
併用する事により、明らかに相乗効果が認められた。
物について、カビに対する抗菌力試験をPSA培地を使用
し、ペーパーディスク法で28±２℃７日間試験した結
果、最低素子濃度を求めた。ここで用いた混合物は２−
メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール（Ａ）：
テトラクロルメチルスルホニルピリジン（Ｂ）＝4:1で
ある。結果を表−１に示す。表−１に示した結果より本
発明の混合物は、供試菌すべてに低濃度で効果があり、
抗菌スペクトルが広くなり、２薬剤を併用することによ
る相乗効果が認められた。特にRhizopus stolonifer、C
haetomium globosumに対しては化合物（Ａ），（Ｂ）を
併用する事により、明らかに相乗効果が認められた。
Rhizopus stolonifer、Chaetomium globosumに対して
一般有機系薬剤は効果が弱いものが多いが（Ａ），
（Ｂ）が併用する事により、抗菌スペクトルの幅が広く
なり、単剤使用に比較し、効果、コスト面での総合効果
は非常に大きい事を見出した。
一般有機系薬剤は効果が弱いものが多いが（Ａ），
（Ｂ）が併用する事により、抗菌スペクトルの幅が広く
なり、単剤使用に比較し、効果、コスト面での総合効果
は非常に大きい事を見出した。
＜実施例２＞アクリルエマルジョン塗料塗膜の防カビ試
験 （Ａ）と（Ｂ）を4:1の割合で混合しアクリルエマル
ジョン樹脂中で分散させた、有効成分量10％の製剤品
と、同タイプ製剤における（Ａ），（Ｂ）単独品の防カ
ビ比較試験を実施した。試験法はJIS−Ｚ−2911カビ抵
抗性試験方法塗料の項目を用いた。なお供試菌は、一般
工業製品試験用の菌と、塗料試験用の菌の２通り試験し
た。その結果を表−２、表−３に示す。これにより
（Ａ）単独では一般工業製品試験用の菌に効果が弱く、
（Ｂ）単独では塗料試験用の菌にやや弱い事がわかる。
一方、本発明の混合物は２通りの試験いずれも効果があ
ることが分る。
験 （Ａ）と（Ｂ）を4:1の割合で混合しアクリルエマル
ジョン樹脂中で分散させた、有効成分量10％の製剤品
と、同タイプ製剤における（Ａ），（Ｂ）単独品の防カ
ビ比較試験を実施した。試験法はJIS−Ｚ−2911カビ抵
抗性試験方法塗料の項目を用いた。なお供試菌は、一般
工業製品試験用の菌と、塗料試験用の菌の２通り試験し
た。その結果を表−２、表−３に示す。これにより
（Ａ）単独では一般工業製品試験用の菌に効果が弱く、
（Ｂ）単独では塗料試験用の菌にやや弱い事がわかる。
一方、本発明の混合物は２通りの試験いずれも効果があ
ることが分る。
供試菌：一般工業製品試験用 Aspergillus niger Penicillium citrinum Rhizopus stolonifer Cladosporium cladosporioides Chaetomium globosum 供試菌：塗料試験用 Aspergillus niger Penicillium funiculosum Cladosporium cladosporioides Aureobasidium Pullulans Gliocladium rirens ＜実施例３＞欧州赤松の防カビ試験 実施例２と同様の製剤品を用い、防カビ比較試験を木
材片で実施した。試験法は欧州赤松を試験材とし、JIS
−Ｚ−2911カビ抵抗性試験、木竹製品の項目を用いた。
供試菌は、木竹製品の項目で定められている５菌及び本
発明者等が欧州赤松より分離した１菌、計６菌である。
その結果を表−４に示す。
材片で実施した。試験法は欧州赤松を試験材とし、JIS
−Ｚ−2911カビ抵抗性試験、木竹製品の項目を用いた。
供試菌は、木竹製品の項目で定められている５菌及び本
発明者等が欧州赤松より分離した１菌、計６菌である。
その結果を表−４に示す。
これより（Ａ）単独ではリゾープス属、ケトミウム属
に効果が弱く、（Ｂ）単独では欧州赤松分離菌に効果が
弱い。本発明の（Ａ），（Ｂ）混合剤は菌の発生を抑え
ており、この結果からも相乗効果が確認された。
に効果が弱く、（Ｂ）単独では欧州赤松分離菌に効果が
弱い。本発明の（Ａ），（Ｂ）混合剤は菌の発生を抑え
ており、この結果からも相乗効果が確認された。
供試菌：一般工業製品・木竹製品試験用 Aspergillus niger Penicillium citrinum Rhizopus stolonifer Cladosporium cladosporioides Chaetomium globosum 欧州赤松分離菌
Claims (1)
- 【請求項１】２−メトキシカルボニルアミノベンツイミ
ダゾール（Ａ）と、テトラクロルメチルスルホニルピリ
ジン（Ｂ）とを含有する工業用防カビ剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63170846A JP2722503B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 工業用防カビ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63170846A JP2722503B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 工業用防カビ剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0222207A JPH0222207A (ja) | 1990-01-25 |
| JP2722503B2 true JP2722503B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=15912411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63170846A Expired - Lifetime JP2722503B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 工業用防カビ剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2722503B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5085041B2 (ja) * | 2006-01-19 | 2012-11-28 | 日本曹達株式会社 | 防腐・防カビ性薬剤組成物および防腐・防カビ性乾燥木材の製造方法 |
| JP5153747B2 (ja) * | 2009-10-02 | 2013-02-27 | シャープ株式会社 | 画像形成装置 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2909550B1 (de) * | 1979-03-10 | 1980-05-08 | Bayer Ag | Mikrobizide Mittel und deren Verwendung |
| AU5042585A (en) * | 1984-12-10 | 1986-07-17 | Dow Chemical Company, The | Wood fungicides containing chlorpyrifos |
-
1988
- 1988-07-11 JP JP63170846A patent/JP2722503B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0222207A (ja) | 1990-01-25 |
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