JP2718396B2 - 線幅計測方法 - Google Patents

線幅計測方法

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JP2718396B2
JP2718396B2 JP7173646A JP17364695A JP2718396B2 JP 2718396 B2 JP2718396 B2 JP 2718396B2 JP 7173646 A JP7173646 A JP 7173646A JP 17364695 A JP17364695 A JP 17364695A JP 2718396 B2 JP2718396 B2 JP 2718396B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線幅計測方法に関し、
特に、半導体製造工程における自動パターンの線幅計測
に有効な線幅計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、通常、製品の信頼
性や歩留まりを向上させるために、フォトレジストやエ
ッチング後の形成膜のパターン線幅の計測を実施し、品
質のチェックを行っている。最近では、半導体パターン
が微細化して来ており、この計測の目的に、従来使用さ
れて来た光学式顕微鏡では分解能不足となり、高分解能
である電子顕微鏡が利用されるようになって来た。ま
た、この電子顕微鏡を用いた線幅計測の自動装置の開発
が盛んに行われている。これらの装置の寸法計測方法の
代表的なものとしては、観察パターンから得られる一次
元波形の山のピークをパターンエッジとするピーク検出
法(「高精度線幅測定装置」、Semiconductor World 1984.
12,pp87-93)や、一次元波形のスロープラインとベース
ラインを直接近似してその交点をエッジとする直線近似
法(「超LSI微小寸法測定システムMEA-3000」,Semic
onductor World 1985.1,pp120-128)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来方法は、測
長に際して、測長専用パターンを使用することを前提と
している。すなわち、ピーク検出法では、パターンの片
方のエッジに対応する一次元波形に対して一つの山が存
在すること、また、直接近似法では、パターンの片方の
エッジに対応する一次元波形に対して一つのスロープラ
インと一つのベースラインで近似できることを仮定して
いる。しかし、このような仮定は単純な形状をした測長
パターンに対してのみ言えることである。一方、最近で
は、不良解析を目的とした、複雑な形状をした実際の回
路パターンの測長を行う要望が強くなっている。この場
合、複数の回路パターンが重複して存在しているため
に、エッジ付近の一次元波形も複数の山や谷を有するや
や複雑な波形になることが多い。そのため、例えば、ピ
ーク検出法では、どの山が計測したいパターンエッジに
対応するかが分からないし、直線近似法ではベースライ
ンを見つけるのが困難であるという場合が多かった。本
発明の目的は、従来の技術における上述の如き問題を解
消し、複雑なエッジ部の波形を有する回路パターンの線
幅の測長を可能とする線幅計測方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の線幅計測方法は、電子ビームで試料上をス
キャンして第1のパターンの信号を検出する第1のステ
ップと、検出された上記第1のパターンの信号をメモリ
に記憶する第2のステップと、上記第1のパターンとは
異なる第2のパターンの信号を検出する第3のステップ
と、上記第1のパターンと第2のパターンの各信号を照
合するために、ガウスフィルタの標準偏差値を変えてそ
れぞれの近似波形を得る第4のステップと、各近似波形
の変曲点の座標を求める第5のステップと、上記第1と
第2のパターンの各近似波形毎に対応する変曲点の対を
照合により検出して、両パターンの対応点を求め、上記
第1のパターンで設定された計測すべき線幅の始点と終
点に対応する被測定パターンである第2のパターンの始
点と終点を検出し、その差を以って線幅とする第6のス
テップとを有することを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明に係る線幅計測方法においては、複雑な
1次元波形の大局照合と詳細照合を動的に行うようにし
たので、波形の絶対的な値や固定的な大小関係でエッジ
位置を求める従来の方式に比べて、種々の形状の波形に
対応するエッジ検出が可能になる。また、ノイズが存在
する1次元波形に対しても、フィルタサイズの下限値の
Σg,σgを適切に設定することで、それ以下の山谷を検
出することがないので、安定な位置の検出が可能になる
という効果がある。更に、特徴位置間の対応が多項式近
似で補間することにより、1次元波形が変数方向に変形
を受けた場合、例えば、電子顕微鏡の倍率の変化や被計
測パターンのエッジ断面形状の変化がある場合等でも、
位置の検出が可能であるという効果もある。さらに、照
合の際に各近似波形で変曲点を求めているが、この変曲
点はノイズの滞在時間が極めて小さいため、ノイズによ
る影響が殆んどないという利点もある。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図3に、本発明に係る波形照合方法を採用
した計測装置の全体の構成を示す。図中、1は電子顕微
鏡(SEM)9からの被計測パターンや基準パターンのア
ナログ画像信号1sを適当なタイミングでサンプリング
して、ディジタル画像信号1dに変換するA/D変換
器、2は電子ビームの走査同期信号2sを利用して、画
像メモリ3のアドレス2aを発生させるためのアドレス
発生回路、4は基準パターンに関するデータを記憶する
ためのメモリ、5は被計測パターンに関するデータを記
憶するためのメモリ、6は本発明に係る計算手順を記憶
するためのメモリ、7はデータを処理するための計算機
(CPU)、8は計測結果を数値データ等で表示するため
の表示装置、7aはアドレスバス、7dはデータバスを
示している。まず、本実施例の計測手順の概要を説明す
る。予め用意した基準パターンを電子顕微鏡で走査し
て、そのアナログ画像信号をディジタル化し、画像メモ
リ3に記憶する。次に、メモリ6の計算手順に従って、
その画像を計算機7で処理して、基準パターンのエッジ
位置や必要データを基準パターデータメモリ4に格納す
る。計測時にも、ほぼ同様の処理手順で、被計測パター
ンの必要データを被計測パターンデータメモリ5に格納
する。次に、これらのデータを用いてパターン間の照合
を行い、基準パターンのエッジ位置に対応する被検定パ
ターンのエッジ位置を検出し、表示装置8にその結果を
表示する。
【0007】基準パターンの処理手順を図1(a)に示
す。第1ステップでは、画像メモリ3から基準パターン
の予め定められている位置の1次元波形、ラインプロフ
ァイル:F(X)(Xs≦X≦Xa)を取出す。図4(a)のA
がこの波形の例を示したものである。第2ステップで
は、次式で示す標準値差Σのガウスフィルタを作用させ
た近似波形:G(X:Σ)を求める。
【数1】 第3ステップでは、d2G/dX2=0を満足する位置座標
を求める。この座標は、原波形の山と谷の変化点、すな
わち、変曲点位置を表すもので、ここでは、基準特徴位
置と呼ぶことにする。必要な標準幅差分(Σs≦Σ≦Σa)
だけ、第2,第3ステップを繰り返して、各標準偏差毎
の基準特徴位置(XΣ1,…,XΣi,…,XΣn)を求める。
【0008】当然、各標準偏差で基準特徴位置の個数n
は異なる。図4(a)A上に画いた細線の波形が、Σを変
化させた場合のもので、・が特徴位置を表している。な
お、図には、参考のため、山谷位置も小さい丸印で表し
ている。図から、標準偏差の大小で波形の大局/詳細を
記述できることがわかる。なお、この種の計測に用いら
れる低加速の電子顕微鏡から得られる信号はかなりS/
Nが悪いが、適当な標準偏差Σのガウスフィルタを作用
させれば、ノイズが除去された波形を得ることが可能で
ある。従って、考慮する標準偏差の最小値Σ1をこの値
にする。第4ステップでは、人間によって原波形上のエ
ッジ位置(Xd)の入力を行う。第5ステップでは、これ
までに採取した基準パターンに関するデータすなわち、
各標準偏差毎の基準特徴位置(XΣ1,…,XΣi,…,
Σn)およびその個数n,エッジ位置(Xd)をメモリ4
に格納する。
【0009】次に、被計測パターンの入力時のデータ処
理の手順について説明する。この場合も、基準パターン
の場合とほぼ同様な手順で処理が実行される。すなわ
ち、被計測パターンの電子顕微鏡からのアナログ画像信
号はディジタル化され、画像メモリ3に記憶される。そ
して、その画像データは計算機7で、メモリ6の計算手
順に従って処理される。その計算手順を、図1(b)に示
す。第1ステップでは、画像メモリ3から、被計測パタ
ーンの1次元波形(ラインプロファイル)f(x)(xs≦x
≦xa)を取出す。図4(b)のA′が、この入力波形の例
を示すもので、通常、パターンの荷電状態や倍率の若干
の違いで、たとえ、波形採取位置が基準パターンと同等
位置であっても、変形が存在する。第2ステップでは、
標準偏差σのガウスフィルタを作用させた近似波形g
(x:σ)を求める。第3ステップでは、d2g/dx2
0を満足する位置座標を求める。ここでは、この座標を
特徴位置と呼ぶことにする。そして、必要な標準偏差分
s≦σ≦σn)だけ、第2,第3ステップを繰り返し、
各標準偏差毎の特徴位置(xσ1,…,xσi,…,xσm)を
求める。当然、各標準偏差で特徴位置の個数mは異な
る。図4(b)A′上に描いた細線の波形が、σを変化さ
せた場合のもので、・印が特徴位置を表わしている。図
には、参考のため、山谷位置も小さい白丸印で表わして
いる。考慮する標準偏差の最小値σBは、この波形のノ
イズを除去する程度のものとする。第5ステップでは、
これまでに求めた被計測パターンに関するデータ、すな
わち、各標準偏差σ毎の特徴位置(xσ1,…,xσi,…,
σm)およびその個数mをメモリ5に格納する。
【0010】次に、上述の如き手順で求めた基準パター
ンと被計測パターンのデータを照合する手順の概略を図
4(a)(b)を用いて説明する。先に説明した如く、ガウ
スフィルタの標準偏差値が大きいときには、波形の大局
的な形状を表わし(図の上方)、小さいときには、採取波
形に近い詳細な形状を表わしている(図の下方)。そこ
で、大きい標準偏差値の場合から、基準波形の基準特徴
位置と入力波形の特徴位置との照合を行っていく。具体
的な一致特徴位置の検出の方法については、後述する。
図4(a)(b)の二重丸が、第1回目の一致特徴位置であ
る。次に、この一致特徴位置間を、再度詳しく照合す
る。すなわち、波形始点〜aと波形始点〜a′,a〜b
とa′〜b′,b〜cとb′〜c′,c〜波形終点と
c′〜波形終点の一致特徴位置間部分毎に、標準偏差値
を小さくさせながら、照合していく。なお、標準偏差値
を変化させたときの各部分波形の始点,終点は、第1回
目の一致特徴位置(a,b,c/a′,b′,c′)に対応
する特徴位置の座標であるので、図4(a)(b)内の矢印
のように、若干の変動をする。この第2回目の照合結果
を、●で示した。このような照合を、標準偏差値の下限
値ΣR,σRまで、リカーシブに繰り返すことにより、大
局的照合から詳細照合を統一的に実行できる。
【0011】この照合手順を、プログラムにしたものを
次に示す。なお、使用言語はC言語であり、本発明の本
質に関係のない変数の宣言やデータ転送記述は省略また
は簡単化してあり、必ずしも文法に忠実ではない。 MATCH(Σai,Xa,Xiai,xa,xi) /*Σaiai:基準および入力波形の最小最大標準標準偏差値*/ /*Xa,Xi/xa,xi:基準および入力波形の最小最大変曲点探索座標*/ {/*ストップ条件−ステップ1-*/ if(Σi=下限標準偏差値){goto end;} if(σi=下限標準偏差値){goto end;} if(Σai間,Xa,Xi間に特徴位置なし){goto end:} if(σai間,xa,xi間に特徴位置なし){goto end;} /*照合-ステップ2-*/ for(σ=σn,err0=9999;σ≦σr;σ++) {for(Σ=Σn;Σ≦ΣF;Σ++) (/*標準偏差幅σ,Σの場合における、基準および入力波形のXn,X,間, x0,x1間の一致特徴位置X[i],x[i]と、そのときの誤差errを求める。*/ lesq(σ,Σ,Xn,X1,x0,xi,X[i],x[i],err); /*最小誤差の各データ(l≦i≦N)を記憶*/ if(err<err0)(σ′=σ;Σ′=Σ; X[i]→X′[i],x[i]→x′[i];err0=err;})} if(err0≧const)(/*誤差が大きい*/goto end;}/*リカーシブ照合−ステップ3-*/ for(i=1;i≦N-1;i++) (MATCH(Σn,Σ′,X′[i],X′[i+1],σn,σ′,x′[i],x′[i+1]);} end:}
【0012】このプログラムのステップ1は、照合の停
止条件判定である。リカーシブに本プログラムがコール
され、標準偏差値の下限値となった場合に、本プログラ
ムの実行を終える。ステップ2では、標準偏差値の範囲
内の各組合せ毎に、サブルーチンlesqにて、先に求めて
あった基準特徴位置と特徴位置のデータをメモリ4やメ
モリ5から取出しながら、照合を行い、一致基準特徴位
置X[i]と特徴位置x[i]およびそのときの誤差errを出
力する。次に、このようにして求めたデータのうち、最
小の誤差を持つもののみ、その標準偏差値Σ′,σ′と
一致特徴位置X′[i],x′[i]を記憶する。なお、この
ときの最小誤差自身がある一定値(const)より大きい場
合は、両波形間の変形が大きすぎるので、求めたデータ
を無効とし、この段階の照合を終える。ステップ3で
は、前段階で求めた結果の一致特徴位置X′[i],X′
[i]を用いて、両波形の部分領域に関して、再度、照合
を行う。なお、このときの標準偏差値の上限値は、それ
ぞれ、Σ′,σ′とし、より詳細な波形照合を実行す
る。また、本プログラムの初期値は、Σ0=Σsi=Σ
n,Xa=Xs,X1=Xn,σn=σs,σ1=σs,x0=xs,
1=x0とする。
【0013】次に、先のプログラム内のサブルーチンle
sqに対応した、標準偏差Σの基準パターンのn個の基準
特徴位置(XΣ1,…,XΣi,…,XΣn)(ただし、Xn≦X
Σ1<…<XΣi<…<XΣn≦Xi)と、標準偏差σの被
計測パターンのm個の特徴位置(xns,…,xni,…,
σm)(ただし、xσ≦xσ1<…<xσi<…<xσm
1)の照合方法を説明する。ここでは、基準パターンの
n個の基準特徴位置(XΣi,…XΣ1,…,XΣn)(図3
(a))のうちのn′個にある座標変換を施し、それらが
被計測パターンのm個の特徴位置(xσ1,…,xσi,…,
σm)(図3(b))のうちのn′個(ただし、3≦n′≦m
in[n,m])に対応すると考える。座標変換式を入力変数
Xの1次式であると仮定すれば、次式のような2乗誤差
δを最小とするときの多項式T(X)が最適な座標変換式
ということになる。
【数2】 0,A1は定数である。なお、A0はシフトによる変動
を表わしており、A1は倍率やひずみによる変動を表わ
している。そして、基準パターンの基準特徴位置と被計
測パターンの特徴位置からn′個取る組合せ毎に、この
最小2乗法を適用してそのときのδを求め、α・δ/
(n′)2が最小の組合せを求める(α:定数)。ただし、
n′自身も、3からmin[n,m]まで変化させる。単に、
δの最小を求めるのではなく、重み係数α/(n′)2を付
けたのは、n′が小さければ誤差δが小さくなるという
傾向が必然的に存在するので、誤差評価を適正に行うた
めである。従って、この目的が実現されるものであるな
らば、上記係数は他のものでも良い。
【0014】図2に、以上説明した手順を示す。第1ス
テップでは、標準偏差値がΣにおけるX0より大きく、
1より小さい特徴位置を取出す。第2ステップでは、
初期組合せ要素変数n′に3を、変数errに考え得る誤
差以上の大きな値を代入しておき、第3ステップで基準
パターンのn個の基準特徴位置(XΣ1,…,XΣi,…,X
Σn)からn′個、被計測パターンのm個の特徴位置(x
σ1,…,xσi,…,xσm)からn′個を選ぶ。第4ステッ
プでこの組合せでの最小2乗誤差δおよびδ′=α・δ
/(n′)2を計算し、第5ステップから第6ステップで、
δ′<errとなる場合のみerr=δ′とした後、そのとき
の組合せを出力引数X[i],x[i]として記憶するように
する。第7ステップでn′取る組合せがすべて終了した
かをチェックし、もし、終了していない場合は第4ステ
ップに戻り、同様に過程を繰り返す。終了した場合は、
第8ステップでn′を1増加させ、n′=min[n,m]に
なるまで上述と同様の動作を繰り返す。
【0015】図5に、この方法で求めた最終的な特徴位
置間の対応を示す。この対応関係が分かれば、基準波形
におけるエッジ位置(Xd)に対応する入力波形のエッジ
位置(xd)は、適当な補間または、そこを含む部分波形
における座標変換式T(X)を用いて、容易に計算でき
る。そして、その結果を表示装置8に表示する。上記実
施例においては、1次元波形についての照合例を示した
が、本発明はこれに限られるものではなく、容易に2次
元画像の照合に適用することができる。以下、これを示
す。
【0016】図6(a)(b)は、2値の基準線画像P
(X,Y)と入力線画像p(x,y)の照合の例を示してい
る。なお、ここで、線画像とは、幅1画素の線で描かれ
たものを指す。このような線画像は、ある線上の起点か
らの線上座標Lを媒介変数とした関数、X=S(L)とY
=T(L)で表現できる。そこで、各標準偏差値(Σs≦Σ
≦Σa)のガウスフィルタを関数S(L)とT(L)に作用さ
せた後の関数、S′(L;Σ)とT′(L;Σ)を求めれ
ば、そのときの関数、S′(L;Σ)とT′(L;Σ)で表
現される線画像の形状は、標準偏差値の大小によって、
大局または詳細なものとなる。従って、各標準偏差値に
おける関数S′(L;Σ)とT′(L;Σ)を用いて計算で
きる曲率Θ=0、または、dΘ/dL=0を満足するL
座標LΣ1,…,LΣi,…,LΣnを基準特徴座標、同様に
求めた入力線画像のlσ1,…,lσi,…,lσm(l:線上
座標)を特徴座標とすれば、先の1次元波形の照合方法
に帰着できる。当然、1回目の照合結果を用いて線画像
を部分線画像に分解して、再度、同一過程の照合をこの
部分線画像に関して行うことになる。なお、線画像が閉
ループである場合には、基準特徴座標と特徴座標の対応
をとるときに起点を越えた対応を許す必要がある。その
ときには、越えた座標には線画の周長を加えるようにす
る。こうすれば、線画像の大局形状と詳細形状の照合
を、各線上で行うことができ、変形形状を有する線画像
の照合が可能となる。
【0017】図7に、この方法で求めた最終的な特徴位
置間の対応を示す。上記各実施例においては、フィルタ
として、ガウス型フィルタを用いたが、大局または詳細
波形を記述できるフィルタであれば、他の単純加算平均
型フィルタを用いても良い。
【0018】以上述べた如く、本発明によれば、基準1
次元波形F(X)と入力1次元信号波形f(x)とを照合し
て、前記入力1次元信号波形f(x)の特定位置を検出す
る方法において、前記基準1次元波形F(X)の各位置
で、あるフィルタサイズΣのフィルタリングを行って近
似波形G(X)を得る第1のステップと、該近似波形G
(X)における
【数3】 を満足するX座標(X1,…,Xi,…,Xn)基準特徴座標と
して求める第2のステップと、前記入力1次元信号波形
f(x)の各位置で、あるフィルタサイズσのフィルタリ
ングを行って近似波形g(x)を得る第3のステップと、
該近似波形g(x)における
【数4】 を満足するx座標(x1,…,xi,…,xn)を特徴座標とし
て求める第4のステップと、前記基準特徴座標または特
徴座標が無い場合には、照合結果を対応位置無しとする
第5のステップと、T(X)をXの多項式で表現された座
標変換式とし、前記基準特徴座標(X1,…,Xi,…,Xn)
の幾つかと、前記特徴座標(x1,…,xi,…,xm)の幾つ
かとの組合せ(X1,…,Xi,…,Xh)と(x1,…,xi,…,x
h)のうち、2乗誤差
【数5】 を最小にする組合せを求め、このときの誤差δがある値
以下の場合は、その対応位置を照合結果とし、誤差δが
前記ある値を越える場合は、照合結果を対応位置無しと
する第6のステップを有するようにしている。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複雑なエッジ部の波形を有する回路パターンの線幅を計
測する場合でも、用意された回路パターンの設定された
始点と終点に対応して、被測定回路パターンの始点と終
点を自動的に検出できるので、それらの差を以って線幅
を正確に計測することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における(a)は基準パター
ン、(b)は被計測パターンの処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図2】本発明の一実施例における基準パターンと被計
測パターンの対応の取り方の手順を示すフローチャート
である。
【図3】本発明の一実施例を示す計測装置の構成図であ
る。
【図4】本発明における基準パターン、被計測パターン
の波形およびその近似波形を示す図である。
【図5】最終的な特徴位置間の対応を示す図である。
【図6】2個の基準線画像P(X,Y)と入力線画像p
(x,y)の照合の例を示す図である。
【図7】図6における特徴位置間の対応を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…A/D変換器、2…アドレス発生回路、3…画像メ
モリ、 4…基準パターンデータメモリ、5…被計測パターンデ
ータメモリ、 6…計算手順データメモリ、7…CPU、8…表示装
置、9…電子顕微鏡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井内 秀則 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−237307(JP,A) 特開 昭62−73105(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームで試料上をスキャンして第1の
    パターンの信号を検出する第1のステップと、 検出された上記第1のパターンの信号をメモリに記憶す
    る第2のステップと、 上記第1のパターンとは異なる第2のパターンの信号を
    検出する第3のステップと、 上記第1のパターンと第2のパターンの各信号を照合す
    るために、ガウスフィルタの標準偏差値を変えてそれぞ
    れの近似波形を得る第4のステップと、 各近似波形の変曲点の座標を求める第5のステップと、 上記第1と第2のパターンの各近似波形毎に対応する変
    曲点の対を照合により検出して、両パターンの対応点を
    求め、上記第1のパターンで設定された計測すべき線幅
    の始点と終点に対応する被測定パターンである第2のパ
    ターンの始点と終点を検出し、その差を以って線幅とす
    る第6のステップとを有することを特徴とする線幅計測
    方法。
  2. 【請求項2】用意された基準パターンを電子ビームで走
    査して得た1次元波形と被計測パターンを電子ビームで
    走査して得た1次元信号波形とを照合して、上記被計測
    1次元信号波形の2つの特定位置を検出し、該特定位置
    の差から線幅を計測する方法において、 上記基準1次元波形の各位置で、あるフィルタサイズの
    フィルタリングを行って近似波形を得る第1のステップ
    と、 該近似波形における変曲点のX座標を基準特徴座標とし
    て求める第2のステップと、 上記被計測1次元信号波形の各位置で、あるフィルタサ
    イズのフィルタリングを行って近似波形を得る第3のス
    テップと、 該近似波形における変曲点のx座標を特徴座標として求
    める第4のステップと、 上記基準1次元波形と被計測1次元信号波形の各近似波
    形との間で生じた倍率の違いやひずみの影響を除くため
    に、Xの多項式で表現された座標変換式の所定の係数を
    仮定し、各係数を含んだ座標変換式の誤差が最小になる
    係数を特定する第5のステップと、 該係数を含めて、各近似波形における基準特徴座標と特
    徴座標の対応する組を求める第6のステップと該近似波
    形における対応組から両信号波形の対応組を求め、上記
    基準1次元波形で設定された計測すべき線幅の始点と終
    点に対応する被計測1次元波形の始点と終点を検出する
    第7のステップと被計測1次元波形の終点と始点の差を
    以って被計測パターンの線幅とする第8のステップとを
    有することを特徴とする線幅計測方法。
  3. 【請求項3】前記第6のステップにおける特徴座標の対
    応する組を求める場合、各部分波形の対応組毎にフィル
    タサイズを小さくし、両波形の部分領域に関して再度、
    照合を行い、より詳細な波形照合を行うことを特徴とす
    る請求項2に記載の線幅計測方法。
  4. 【請求項4】前記変曲点の座標を求めるステップでは、
    近似波形の微分値が零になるX座標、あるいは2階微分
    ないしそれ以上の微分が零になるX座標を使用すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の線幅計測方法。
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