JP2718185B2 - ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置

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JP2718185B2
JP2718185B2 JP1150828A JP15082889A JP2718185B2 JP 2718185 B2 JP2718185 B2 JP 2718185B2 JP 1150828 A JP1150828 A JP 1150828A JP 15082889 A JP15082889 A JP 15082889A JP 2718185 B2 JP2718185 B2 JP 2718185B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の
改良に関する。
(従来の技術) ディーゼルエンジンの燃料噴射装置として、ユニット
インジェクタを備え、このインジェクタの電磁ソレノイ
ド機構への通電を停止するタイミングを制御することに
より噴射率を制御するものがある(特開昭59−162357号
公報参照)。
これを説明すると、第14図において、実線のようにカ
ム速度の低い時期に、つまり早めに電磁ソレノイド機構
を閉じれば低いカム速度のために噴射圧が上昇せず、噴
射率が低下して噴射期間が長くなる。この逆に電磁ソレ
ノイド機構を、破線で示すようにカム速度の高い時期
に、すなわち遅く閉じればカム速度の高い領域を使うこ
とになるから噴射圧が上昇し、噴射率も上昇して噴射期
間を短くすることができる。なお、この例では、全負荷
状態における噴射圧力が第15図に示すように、低速では
噴射圧力が高く、高速では逆に噴射圧力を低くしてい
る。
しかしながら、電磁ソレノイド機構をカム速度に対し
て制御するだけだと、最適な噴射時期がカム速度に応じ
て変化してしまう(電磁ソレノイド機構を遅く閉じると
噴射時期も遅れる)。
そこで、別途タイマ機構を設け、電磁ソレノイド機構
の閉時期に応じて噴射時期を修正する。たとえば、第14
図の例では破線で示すように遅れた噴射時期が、タイマ
機構の働きにて1点鎖線に示す位置まで進角補正される
のである。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような装置にあっては、まず目標の送
油率(噴射率)となるようにカムの圧送開始時期を定
め、次にこのカムの位相を進遅角補正することにより、
カムの圧送開始時期が、予め定めた目標圧送開始時期か
ら外れないようにする構成であり、燃料の圧送開始時期
については電磁ソレノイド機構にて、これに対してカム
の位相つまり噴射時期についてはタイマ機構で調整され
る。
しかしながら、必ずしも両機構の応答性が同じである
とは限らないので、タイマ機構のほうが電磁ソレノイド
機構より応答性が遅いと、加速や減速などの過渡時にこ
の応答遅れによりカムの実際の圧送開始時期が目標値か
ら外れてしまい、急加速時には燃焼騒音が高くなった
り、スモークが増大したりする。
この発明はこのような従来の課題に着目してなされた
もので、燃料の圧送開始時期を、燃料戻し通路に介装し
た開閉機構としての電磁弁により、また送油率を、タイ
マピストンと制御弁からなるカム位相可変機構によりそ
れぞれ独立して制御するとともに、カム位相可変機構の
相対的応答遅れに伴って生ずる目標噴射量からのずれに
ついては、圧送終了時期を進遅角補正することで解消す
るようにした装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、第1図に示すように、エンジン回転に同
期して回転するフィードポンプとプランジャポンプを設
けるとともに、フィードポンプの吐出側に形成される低
圧のポンプ室と前記プランジャポンプの高圧室とを連通
する燃料戻し通路に、駆動パルスを受けて、この通路を
前記プランジャポンプの加圧行程中に開閉する開閉機構
21を介装する一方で、前記プランジャポンプのプランジ
ャに固定されるフェイスカムの位相を変化させ得る機構
22を設けた燃料噴射ポンプを備え、エンジンの運転条件
を検出するセンサ(たとえばエンジン回転数Neを検出す
るセンサ23とエンジン負荷としてのアクセル開度を検出
するセンサ24)と、この検出値に応じて目標噴射量およ
び目標圧送開始時期T1をそれぞれ設定する手段25,26
と、前記燃料戻し通路に介装される開閉機構21が閉じて
開くまでの圧送期間中の前記フェイスカムによる目標送
油率を、前記運転条件の検出値(たとえばエンジン
回転数Ne)に応じて設定する手段27と、この目標送油率
に応じた駆動信号を作り、これを前記カム位相可変
機構22に出力する手段28と、前記目標噴射量と目標圧送
開始時期T1とから目標圧送終了時期T2を算出する手段29
と、前記フェイスカムによる実際の送油率を検出するセ
ンサ30と、この検出値に応じ、前記目標噴射量が得られ
るように前記目標圧送終了時期T2を進遅角補正する手段
31と、この補正された目標圧送終了時期と前記目標圧送
開始時期T1とから駆動パルスを作って前記燃料戻し通路
に介装される開閉機構21に出力する手段322とを設け
た。
(作用) この発明でもフェイスカムによる送油率が運転条件に
応じて変化させられるものの、燃料の圧送開始時期が、
燃料戻し通路に介装される開閉機構21の閉弁時期に対応
して定まるため、送油率を変化させたことに伴う影響を
受けることがなく、急加速時のような過渡時においても
圧送開始時期(つまり噴射時期)がずれるということが
ない。
また、急加速時にカム位相可変機構22の相対的応答遅
れに伴って、実際の送油率が目標値よりも高くなり、そ
の高くなった分だけ多くの燃料が供給されてしまうこと
がある。これに対して、この発明によれば、そうした高
いほうにずれた分がセンサ30により実際の送油率を検出
することで把握され、この場合であれば圧送終了時期が
早められることで、燃料過多とならないようにされる。
(実施例) 第2図は一実施例の分配型の燃料噴射ポンプの断面図
である。
4は図示しないエンジンの出力軸と連結される駆動
軸、2はこの駆動軸4により駆動されるベーン型のフィ
ードポンプで、図示しない燃料入口からフィードポンプ
2により吸引された燃料はハウジング1内のポンプ室5
に供給され、ポンプ室5に開口する吸込通路6を介して
プランジャポンプ3の高圧室12に送られる。
駆動軸4の一端(図で右端)には、プランジャ7の左
端に固設されたフェイスカム9のツメ9aが軸方向に摺動
自在に連結され、このツメ9aを介して、フェイスカム9
およびプランジャ7が、駆動軸4と同一軸線上に位置す
るとともに、プランジャ7については軸方向に変位可能
に構成される。
前記駆動軸4とフェイスカム9との連結部外周には、
複数のローラ11を担持するローラホルダ10が駆動軸4と
同心に配置され、またフェイスカム9には気筒数に対応
した数の不等速度カムを成すカム面9bが形成されてお
り、このカム面9bは、スプリング16によりローラ11に圧
接されている。15はエンジン停止時等に閉じる燃料カッ
トバルブである。
プランジャ7には、その先端にエンジンのシリンダと
同数の吸込溝8が形成され、カム面9bが駆動軸4ととも
に回転しながらローラホルダ10に配設されたローラ11を
乗り越えて所定のカムリフトだけ往復運動すると、吸込
溝8から高圧室12に吸引された燃料が、高圧室12に通じ
る図示しない各気筒毎の分配ポートからデリバリバルブ
を通って噴射ノズルへと圧送される。
13は、高圧室12と低圧のポンプ室5とを連通する燃料
戻し通路で、この燃料戻し通路13には駆動回路からの信
号(駆動パルス)によりエンジンの運転条件に応じて駆
動される高速応動型の電磁弁(開閉機構)14が介装され
る。この電磁弁14は燃料制御のために設けられるもの
で、プランジャ7の加圧行程中に電磁弁14を閉じると、
燃料の圧送が開始され、電磁弁14を開くと圧送が終了す
る。つまり、電磁弁14の閉弁時期にて燃料の圧送開始時
期が、その開弁時期にて燃料の圧送終了時期が制御され
る。なお、この圧送開始時期から圧送終了時期までの期
間に応じて燃料噴射量が定まる。
この噴射ポンプには、さらにプランジャ7に固定され
るフェイスカム9の位相を変化させ得る機構が、主にタ
イマピストン42と制御弁51とから構成される。具体的に
は、第2図においてローラホルダ10が、制限された一定
角度範囲内で回動可能なように駆動軸4と同心に配置さ
れ、このローラホルダ10とタイマピストン42とが連結レ
バー41により連結される。
第3図は第2図のX−X線断面図で、タイマピストン
42の一端側(図で上側)に形成された高圧室43は、タイ
マピストン42に穿設された油路44、前記連結レバー41と
ピストン42との連結孔45を介して、ポンプ室5に連通さ
れ、この高圧室43にはエンジン回転数に対応する燃料圧
力が供給される。これに対して、タイマピストン42の他
端側に形成される低圧室46は、図示しない油路を介して
フィードポンプ2の吸引側と連通され、この低圧室46に
はタイマピストン42を高圧室側43に付勢するタイマスプ
リング47が縮設される。
前記高圧室43と低圧室46を連通する燃料油路48がポン
プハウジング1内に設けられ、この燃料油路48にデュー
ティ比制御の可能な弁51が設けられる。この圧力制御弁
51では、ソレノイド52に通電された場合にスプール53が
リターンスプリング54の弾発力に抗して、図で右に移動
して開弁し、ソレノイド52への通電を停止すると、リタ
ーンスプリング54の弾発力でスプール53が左に移動して
閉弁する。
ここに、高圧室43の燃料圧力と、低圧室46の燃料圧力
およびリターンスプリング47の弾発力の和との圧力差
が、制御弁51に与えるデューティ比(一定時間当たりの
開弁時間割合)に応じて調整され、タイマピストン42の
上下方向変位が変化する。このようにしてタイマピスト
ン42が変位すると、連結レバー41を介してローラホルダ
10が円周方向に回動し、ローラ11とカムディスク9のカ
ム面9bとの接触位置が移動する。この移動にて、駆動軸
4の回転に対するプランジャ7の往復運動の位相すなわ
ちカムリフトの開始点が進角または遅角する。ここに、
制御弁51へのデューティ比信号(駆動信号)にてフェイ
スカム9の位相が自在に制御される。
なお、第2図に示した噴射ポンプと第3図のカム位相
可変機構の構造自体は公知である。
第4図は制御系のブロック図である。
62はエンジン負荷としてのアクセル開度を検出するセ
ンサ、63は冷却水温を検出するセンサで、これらのセン
サ62,63は後述する回転数センサとともに運転条件を検
出するセンサを構成する。
64はタイマピストン42の変位に応じた出力をするセン
サで、たとえば第3図の高圧室43に設けられ、このセン
サ64にてフェイスカム9のリフト開始時期T3′が検出さ
れる。このセンサ64は第1図の送油率センサ30として機
能する。
センサ62〜64からの信号は、噴射ポンプからのリファ
レンスパルス,スケールパルスとともに、コントロール
ユニット66に入力される。コントロールユニット66は、
マイクロコンピュータから構成され、第7図に示した動
作に従って、燃料の圧送開始時期と圧送終了時期を制御
するための電磁弁14に駆動パルスを出力する一方、フェ
イスカム9の位相を変化させるための制御弁51にデュー
ティ比に応じた駆動信号を出力する。第1図との対比で
は、コントロールユニット66は、手段25〜29,31,32の各
機能を備える。
第7図は電磁弁14と制御弁51を駆動制御するためのル
ーチンであるが、ここでの制御概念を先に第6図を用い
て説明する。
第6図において実線で示すところは、たとえば定常時
のカム速度特性であり、目標圧送開始時期T1と目標噴射
量Qとが定まると、これらの値T1,Qから目標圧送終了時
期T2が求まる。これは、図示のカム速度の右下がりの直
線とT1,T2の縦のラインとで囲まれた斜線部分の面積が
噴射量に対応するところ、カム速度の右下がりの直線位
置が予め分かっているため、T1を定めるとT2が定まると
いうわけである。なお、各時期T1,T2(後述するT3,T3
についても)の値は圧縮上死点TDCからのクランク角と
する。
さて、過渡時たとえば急加速時になると、電磁弁14に
対するタイマピストン42の相対的な応答遅れより、カム
速度線図が第6図において実線より破線へと所定量だけ
ずれることが起こる。ここに、この相対的応答遅れがな
いとしている場合、カム速度線図がずれたことは考慮さ
れないので、この場合にも、同じT2の時期に圧送が終了
する。
ところが、この場合は破線で示したカム速度の右下が
りの直線とT1,T2の縦のラインで囲まれた面積に対応し
て噴射が行なわれるので、斜線部分との面積差に応じた
分だけ目標噴射量Qよりも多い燃料が噴射されてしまう
のである。
これを避けるには、T2の時期を進角させる(圧送終了
時期を早める)ことである。それでは、どの程度進角さ
せるかというと、カム速度線図のずれた分に応じて、つ
まり同図において目標カムリフト開始時期をT3、実際に
検出したカムリフト開始時期をT3′とすれば、これらの
偏差ΔT3(=T3−T3′)に応じて、ということになる。
この場合、カムリフト開始時期はタイマピストン位置に
対応するので、T3を目標タイマピストン位置、T3′を実
際のタイマピストン位置に置き換えることができる。な
お、T2をT1およびΔT3の関数として与える代わりに、T1
とT3′の関数として与えても構わない。
第7図に入り、S1ではエンジン回転数Ne,アクセル開
度及び冷却水温の各運転条件信号を読み込む。なお、コ
ントロールユニット66では第5図に示すような噴射ポン
プの1回転当たり1個のパルス(リファレンスパルス)
と1回転当たり36個のパルス(スケールパルス)とを入
力してエンジン回転数(Ne)を計算する。つまり、両パ
ルスを発生するセンサが第1図の回転数センサ23に相当
する。
S2ではエンジン回転数Neに応じて目標圧送開始時期T1
をマップ参照等の方法にて求める。T1の内容を第8図に
示すと、エンジン回転が高くなるほど噴射遅れを生じな
いように早めに圧送開始を行わせる特性としている。
S3では、エンジン回転数Neとアクセル開度に応じて目
標基本噴射量Q0を求める。Q0の内容を第9図に示す。同
図の%は全開位置に対するアクセル開度の割合を意味す
る。前述の冷却水温は、このQ0を機関冷間時のみ増量補
正するための信号であり、冷却水温により補正された噴
射量が目標噴射量Qとして定まる。
S4ではアクセル開度に応じて、フェイスカムによる目
標送油率を求める。の内容を第10図に示すと、
アクセル開度が大きくなるほど送油率を大きくして燃料
供給遅れが生じないようにしている。
なお、第8図〜第10図に示したT1,Q0,は、エンジ
ン回転数,アクセル開度等のエンジンの諸条件に対応し
て予め実験等により得て、その値をコントロールユニッ
ト66内のROM等の記憶素子に記憶させておく。
S5では目標送油率を目標タイマピストン位置T3
変換する。これは、送油率がカム速度に対応し(カム速
度が大きいほど送油率が高くなる)、カム速度はカムリ
フト開始時期(タイマピストン位置)に応じて変化する
ので、結局のところ送油率とタイマピストン位置とが1
対1に対応するからである。つまり、S4,5は第1図の目
標送油率設定手段27の機能を果たす部分である。
S6ではセンサ64にて検出された実際のタイマピストン
位置T3′を読み込む。このT3′が実際の送油率に対応す
ることはいうまでもない。
S7では目標圧送開始時期T1と実際のタイマピストン位
置T3′とからS3で求めた目標基本噴射量Q0(あるいは目
標噴射量Q)を外れることがないように目標圧送終了時
期T2を算出する。たとえば、急加速時にはT3′が目標値
T3よりも遅くなるため、Q0(Q)よりも多い燃料が噴射
されるので、目標圧送終了時期を進角させることで、噴
射量を目標値へと戻し、この逆に急減速時にはT3′が目
標値T3よりも早くなるので、目標圧送終了時期を遅角さ
せることで、噴射量を目標値へと戻す。S7は第1図の目
標圧送終了時期算出手段29と進遅角補正手段31の両方の
機能を果たす。
S8では目標圧送開始時期T1,目標圧送終了時期T2およ
び目標タイマピストン位置T3を図示しない出力インター
フェースに転送する。
出力インターフェースでは、T1の時期に立ち上がり、
T2の時期に立ち下がるパルスを作って電磁弁14に出力す
る。電磁弁14ではこの駆動パルスに応じて開閉し、閉弁
期間中燃料を圧送する。また、インターフェースでは、
T3に応じたデューティ比の駆動信号を作って制御弁51に
出力する。つまり、インターフェースが第1図の駆動パ
ルス出力手段32と駆動信号出力手段28として機能する。
ここで、この実施例の作用を説明すると、この例で
も、フェイスカムによる送油率を運転条件に応じて変化
させるものの、圧送開始時期を、燃料戻し通路13に介装
される電磁弁14の閉弁時期に対応して定めることにして
いるため、送油率を変化させたことに伴う影響を受ける
ことがなく、しかも電磁弁14自体は通常応答性の良いこ
とから、急加速時のような過渡時においても圧送開始時
期つまり噴射時期がずれるということがない。
一方、急加速時にタイマピストン42の相対的応答遅れ
に伴って、タイマピストン位置が目標値よりも遅くなっ
て、そのずれ分だけ多い燃料が供給されてしまうことが
ある。これに対して、この例によれば、そうしたずれ分
をセンサ64により実際のタイマピストン位置を検出する
ことで把握するようにしてあり、この場合であれば圧送
終了時期を早めることで、燃料過多とならないようにさ
れるので、騒音が増大することやスモークが増加するこ
とが避けられる。
第11図は他の実施例で、アイドルからのフルスロット
ル時におけるスモーク発生を抑制するべく圧送開始時期
を早めるようにしたものである。というのも、第10図で
示したようにフルスロットルでは送油率が高くなる(カ
ム速度の高い領域が使用される)よう、たとえば第6図
においてカム速度線図を破線の位置まで移動させる、つ
まりタイマピストン位置を遅角させる必要があるとこ
ろ、アイドルからのフルスロットル時にはタイマピスト
ン42の応答遅れにより実線の位置までしか移動すること
ができないと、送油率を低下させてしまう事態が生じ、
これによって空気利用率が悪くなりスモークの発生する
可能性があるからである。
そこで、アイドルからのフルスロットル時に、圧送開
始時期をタイマピストン42の応答遅れの程度に応じて進
める。具体的には、S11〜15において、フラグAをアイ
ドル時を判定した場合に立てる(A=1とする)ととも
に、フラグBをアイドル時でかつフルスロットル時であ
ることを判定した場合に立てる(B=1とする)よう構
成しておき、S19でアイドルからのフルスロットル時で
あるかどうかをBの値より判定させる。そして、これが
判定されると、S20,21へと進ませ、ここでタイマピスト
ン位置の応答遅れ量|T3′−T3|がα(予め定めた|T3
−T3|の許容値)以上となる場合に目標圧送開始時期T1
を|T3′−T3|/αだけ進角補正する。ただし、目標噴射
量Qを変更することはしない。
最後に、前記2つの実施例に対し、閉ループの制御系
を構成することもできる。たとえば、燃料の圧送開始時
期や圧送終了時期を実際に検出するため、第12図
(A),(B)に示す開閉時期センサを電磁弁14に対し
て設ける。ここに、開閉時期センサは、ハウジング14A
内を摺動する針弁14Bの外周に絶縁コーティング14Cを施
すことで、針弁14Bが第12図(A)のように開いている
状態で針弁14Bとハウジング14A(いずれも導体)とを絶
縁しておき、針弁14Bが第12図(B)のように着座する
と両者がショートするようにしたもので、両者に対して
検出抵抗(R)を並列接続し、これに電流を流すと、R
の両端に第13図で示すセンサ出力が得られる。
したがって、このセンサからの信号に基づき、実際の
圧送開始時期が前記の目標圧送開始時期T1と、また実際
の圧送終了時期が目標圧送終了時期T2と一致するよう
に、コントロールユニット66内でフィードバック制御を
行わせると、オープンループ制御の場合よりも制御精度
が向上する。
(発明の効果) この発明によれば、燃料の圧送開始時期と送油率がそ
れぞれ運転条件に応じて定めた目標値となるように燃料
戻し通路に介装される開閉機構とカム位相可変機構とを
独立して制御する一方で、両機構の相対的応答遅れに伴
って、予め定めた目標噴射量から外れた燃料が供給され
ることがないように、実際のカム送油率に応じて圧送終
了時期を進遅角補正する構成としたため、過渡時におい
ても、圧送開始時期(噴射時期)が過度に進角あるいは
遅角されたり、噴射量が過度に多くあるいは少く供給さ
れることがなく、これにて特に急加速時の騒音増大とス
モーク発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のクレーム対応図、第2図はこの発明の
一実施例の燃料噴射ポンプの断面図、第3図は第2図の
X−X線断面図、第4図はこの実施例の制御系のブロッ
ク図、第5図はリファレンスパルスとスケールパルスを
示す波形図、第6図は前記実施例の制御概念を説明する
ためのカム速度線図、第7図はこの実施例の制御動作を
説明するための流れ図、第8図ないし第10図はこの制御
動作において使用されるマップの内容を示す特性図であ
る。 第11図は他の実施例の流れ図、第12図(A),第12図
(B)はそれぞれ電磁弁14の開弁状態と閉弁状態におけ
る開閉時期センサの構成図、第13図は同センサの出力特
性図である。 第14図は従来例の作用を説明するための波形図、第15図
は従来例の全負荷時の噴射圧力特性図である。 1……ポンプハウジング、3……プランジャポンプ、5
……ポンプ室、7……プランジャ、9……フェイスカ
ム、12……高圧室、13……燃料戻し通路、14……電磁弁
(開閉機構)、21……燃料戻し通路開閉機構、22……カ
ム位相可変機構、23……回転数センサ、24……アクセル
開度センサ、25……目標噴射量設定手段、26……目標圧
送開始時期設定手段、27……目標送油率設定手段、28…
…駆動信号出力手段、29……目標圧送終了時期算出手
段、30……送油率センサ、31……進遅角補正手段、32…
…駆動パルス出力手段、41……連結レバー、42……タイ
マピストン、48……燃料通路、51……圧力制御弁、62…
…アクセル開度センサ、63……水温センサ、64……タイ
マピストン位置センサ、66……コントロールユニット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン回転に同期して回転するフィード
    ポンプとプランジャポンプを設けるとともに、フィード
    ポンプの吐出側に形成される低圧のポンプ室と前記プラ
    ンジャポンプの高圧室とを連通する燃料戻し通路に、駆
    動パルスを受けてこの通路を前記プランジャポンプの加
    圧工程中に開閉する開閉機構を介装する一方で、前記プ
    ランジャポンプのプランジャに固定されるフェイスカム
    の位相を変化させ得る機構を設けた燃料噴射ポンプを備
    え、エンジンの運転条件を検知するセンサと、この検出
    値に応じて目標噴射量および目標圧送開始時期をそれぞ
    れ設定する手段と、前記燃料戻し通路に介装される開閉
    機構が閉じて開くまでの圧送期間中の前記フェイスカム
    による目標送油率を、前記運転条件の検出値に応じて設
    定する手段と、この目標送油率に応じた駆動信号を作
    り、これを前記カム位相可変機構に出力する手段と、前
    記目標噴射量と目標圧送開始時期とから目標圧送終了時
    期を算出する手段と、前記フェイスカムによる実際の送
    油率を検出するセンサと、この検出値に応じ、前記目標
    噴射量が得られるように前記目標圧送終了時期を進遅角
    補正する手段と、この補正された目標圧送終了時期と前
    記目標圧送開始時期とから駆動パルスを作って前記燃料
    戻し通路に介装される開閉機構に出力する手段とを設け
    たことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射制御
    装置。
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