JP2716535B2 - 枚葉紙のスタツキング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、枚葉紙特に厚紙枚葉紙のスタツキング装置
であつて、降下可能なスタツク受台への枚葉紙連続供給
装置と、積重ね区域へ水平方向に進入可能な補助スタツ
クプラツトフオームと、排紙時に枚葉紙後縁間にマーキ
ングテープを差込むマーキング装置とを備えた形式のも
のに関する。

〔従来の技術〕

スタツキング装置では、排紙時に枚葉紙を所定枚数排
紙したのちにスタツクを連単位でマーキングするために
マーキングテープをスタツク内に差込む装置が公知であ
る。

また、連続的なスタツク交換を実施するために、積重
ね区域内へ水平方向に進入可能な補助スタツクプラツト
フオーム（補助受床）を有するスタツキング装置も公知
であり、この場合補助スタツクプラツトフオーム上では
中間スタツク受台上に載つている重ね済みスタツクが搬
出される。

冒頭で述べた形式のスタツキング装置は***国特許出
願公開第35 35 113号明細書に開示されており、かつ、
排紙された枚葉紙と搬送される枚葉紙との間へ搬送方向
に挿入可能な棒格子を有し、該棒格子は中間スタツクを
収容するためのものである。また、マーキングテープを
導き入れるために、前記棒格子のロツドのために必要と
しない空隙内にマーキングテープ用の差込み器を設けう
ることが前記公開明細書には記載されている。

前記***国特許出願公開第35 35 113号に開示されて
いる構造的に見てコスト高のスタツキング装置は、紙の
ような薄い枚葉紙を排紙するために構成されている。そ
れゆえに補助スタツクプラツトフオームは、薄い傷つき
易い紙を排紙する際に必要な僅かな落下高さを得るため
に枚葉紙供給平面の近くまで垂直方向に可動である。

比較的厚い枚葉紙例えば厚紙枚葉紙用の排紙装置では
補助スタツクプラツトフオームは固定した高さに位置
し、要するに垂直方向では移動不能に構成されているの
は周知の通りである。比較的安定した厚紙枚葉紙は比較
的大きな落下高さを許容し、かつ又給紙ベルトコンベヤ
の出口側変向ガイドローラは、重量がより重くなること
に基づいて、比較的頑丈に構成されねばならないので、
このような排紙装置では、棒格子として構成された補助
スタツクプラツトフオームは供給平面より約250mm下に
位置している。因みに供給平面の直ぐ下に送出端部を位
置せしめたマーキング装置では、棒格子上におろされる
スタツクの最初の枚葉紙をマーキングすることができな
いという問題が生じる。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の課題は、冒頭で述べた形式の枚葉紙スタツキ
ング装置を改良して従来技術の欠点を除くことである。

〔課題を解決するための発明の手段〕

前記課題を解決する本発明の構成手段は、補助スタツ
クプラツトフオームが垂直方向では運動不能に、かつマ
ーキング装置の送出端部が枚葉紙連続供給装置と補助ス
タツクプラツトフオームとの間の区域内で垂直方向に移
動可能に構成されている点にある。

特許請求項の範囲の請求項２以降は本発明の有利な構
成を含むものである。

〔作用〕

本発明の請求項１記載の構成手段によつて、高さの固
定された補助スタツクプラツトフオーム上への落下高さ
が、マーキングすべき連単位高さよりも大である場合も
スタツク全体にマーキングテープを設けることが可能に
なる。

請求項２記載の構成手段によつて、スタツクの最上位
枚葉紙と供給される枚葉紙との間の空隙（しかもマーキ
ングテープの差込まれる空隙）の各垂直方向位置にマー
キング装置の送出端部を自動的に適合させることが可能
になる。

請求項３記載の構成は、棒格子として構成されたスタ
ツクプラツトフオームで使用するためのマーキング装置
を含み、該マーキング装置は、補助スタツクプラツトフ
オームと枚葉紙供給平面との間の排出部のきわめて狭い
空間でとる所要スペースが著しく僅かであるという利点
を有している。またマーキング装置をこのように構成す
ることによつて、マーキング装置の、その他の構成部材
例えば巻成マーキングテープ容器を、補助スタツクプラ
ツトフオームの下方の、よりアクセスし易い範囲に配置
することが可能になる。

請求項４記載の手段によつて単数又は複数のマーキン
グ装置を種々異なつた紙判幅に調整することが可能であ
る。なお複数のマーキング装置が必要になるのは、横方
向に断裁すべき紙匹を複数の細幅紙匹に同時に短冊切り
して複数のスタツクを並列的に同時形成する場合であ
る。

請求項５記載の手段により、スタツク高さ測定装置の
運動がマーキング装置の運動と結合されているので有利
である。

〔実施例〕

以下に説明する本発明の実施例は、断裁機に続いて、
ずれ重なりの状態で連続的に搬送されてくる厚紙の枚葉
紙１をスタツク２の上におろすために使用される。枚葉
紙１を供給するベルトコンベヤ３の出口側変向ガイドロ
ーラ3.1並びに排出ローラ４は最大スタツク高さよりも
上位で排紙架台の２つのサイド支台5,6に軸支されてい
る。積重ね区域７には、ロープ８に懸吊された垂直可動
のスタツク受台９が設けられており、該スタツク受台上
には、形成されるスタツク２のためのパレット10が載設
される。排紙時に枚葉紙前縁を揃えるためには、高さは
固定されているが種々異なつた紙判長に合わせて水平方
向に調整可能なストツパ板11が役立つ。

ベルトコンベヤ３の下側ベルト区分の直ぐ下つまり供
給平面の下約250mmでサイド支台5,6及びサイド横材12に
は、積重ね区域７内へ水平方向に進入可能な補助スタツ
クプラツトフオーム13が支承されており、該補助スタツ
クプラツトフオームの載貨面は、相互間隔をおいて平行
に配列された複数本のロツド14によつて形成される。こ
のような補助スタツクプラツトフオームは棒格子と呼ば
れる。

スタツク区域７の直ぐ前でサイド支台5,6には複数の
（本実施例では２つの）マーキング装置（マーキングテ
ープ差込み装置）15が懸架されており、該マーキング装
置の構成は次の通りである。

各マーキング装置15は、巻成マーキングテープ容器1
6、これに組込まれた送りローラ及びガイド通路17を有
している。該ガイド通路17の送出端部18には、ガイド通
路17から押出されたマーキングテープ部分を切断するた
めのカツターが配置されている。マーキング装置15は、
全作業幅にわたつて延在する軸19上に横方向に調整可能
に緊締されている。軸19は、サイド支台5,6に固定され
たサイドガイド20,21内に垂直方向移動可能に支承され
ている。マーキング装置15を垂直方向に調整運動させる
ための駆動装置として、サイド支台６に固定された変速
ギヤ付きモータ22が使用され、該モータは、サイド支台
5,6に両端を支承された軸24によつて張設された歯付き
ベルト23を駆動する。該歯付きベルト23の一方のベルト
側区分に軸19が締結されており、従つて変速ギヤ付きモ
ータ22によつて高さ調整可能である。排紙装置の両側で
高さ調整を均等に行うために、前記軸19の他端部は同期
ベルト25の一方のベルト側区分に締結されている。同期
ベルト25は一側ではやはり軸24によつて、また他側では
サイド支台５に取付けられた張りローラ26によつて変向
ガイドされる。

マーキング装置15の高さ調整運動は、ガイド通路17の
送出端部18が下位排出ローラ４の直ぐ下まで上昇運動
し、また棒格子（13）のロツド14の下まで下降運動でき
るように構成されている。上昇運動の際ガイド通路17は
個々のロツド14間の間隙を通つて移動する。降下位置
で、種々の紙判幅に合わせてマーキング装置15を横方向
に調整することが可能である。

変化していくスタツク高さに対する送出端部18の適合
は、スタツク高さを検出するセンサ27（本実施例では光
電検出器）によつて行われ、該センサの保持体28もやは
り軸19に固定されている。マーキングテープ29の差込み
（ガイド通路17内でのテープ送り及び突出部分の切断）
は制御装置（図示せず）によつて、排紙された枚葉紙１
の枚数に関連して制御され、該枚数は枚葉紙カウンタに
よつて計数される。

本実施例によるスタツキング装置の稼働態様は次の通
りである。

枚葉紙１がパレット10上に積みおろされるあいだ（第
３図）棒格子（13）は積重ね区域７の外側に位置してい
る。マーキング装置15のガイド通路17の送出端部18は排
出ローラ４の直ぐ下まで上昇されているので、マーキン
グテープ29は、供給される枚葉紙１の後縁とスタツク上
面との間の空隙に差込まれる。マーキングテープ29の差
込みと切断は、予め選定された枚葉紙枚数（例えば125
枚）を排紙したのちに、その都度行われ、その場合該切
断は、差込まれたマーキングテープ29を次の枚葉紙によ
つて確実に挾み込むために幾分時間的に遅らせて行われ
る。スタツク２の高さ、従つて枚葉紙１の落下高さを一
定に保つためにスタツク受台９は連続的に下降運動す
る。下降運動の制御はセンサ27を介して制御装置（図示
せず）によつて行われる。

スタツク２が所定の高さに達すると、若干枚数の枚葉
紙１を閉め出すことによつて、ずれ重なり流には小さな
間隙が形成され、その結果生じる排紙動作の中断期に、
補助スタツクプラツトフオーム13としての棒格子が積重
ね区域７内へ進入して次の枚葉紙１を受取る。こうして
積重ね済みのスタツク２は搬出することができる。この
搬出と同時に変速ギア付きモータ22によつて、軸19は、
該軸に取付けられたマーキング装置15及びセンサ27と一
緒に、送出端部18とセンサ27が補助スタツクプラツトフ
オーム13上におろされるスタツク30の上面高さに達する
位置まで下降運動する。次いで変速ギア付きモータ22
は、マーキング装置15の送出端部18がスタツク30の上面
と同期的に上昇するようにセンサ27を介して制御され
る。新たな空のパレツト10が積重ね区域７に進入してス
タツク受台９によつて棒格子（13）の直ぐ下まで持上げ
ると、該棒格子は再び積重ね区域７から退出させられ
る。それに伴つて棒格子上ですでに形成されたスタツク
30はパレット10上におろされる。パレツト10上のスタツ
ク２の高さが排出ローラ４の直ぐ下まで増大すると直ち
に制御装置は、スタツク上面高さを一定に保つためにス
タツク受台９を再び下降させる。マーキング装置15の送
出端部18並びにセンサ27は、新たなスタツク交換が行わ
れるまで、その高さを固定的に維持する（第３図）。

【図面の簡単な説明】

第１図は補助スタツクプラツトフオーム上へ枚葉紙を載
せている状態で示した本発明のスタツキング装置の側面
図、第２図は第１図を枚葉紙走行方向で見た図、第３図
はパレツト上へのスタツクおろし中の状態で示した第１
図部分の拡大図である。 １……枚葉紙、２……スタツク、３……ベルトコンベ
ヤ、3.1……変向ガイドローラ、４……排出ローラ、5,6
……サイド支台、７……積重ね区域、８……ロープ、９
……スタツク受台、10……パレツト、11……ストツパ
板、12……サイド横材、13……補助スタツクプラツトフ
オーム、14……ロツド、15……マーキング装置、16……
巻成マーキングテープ容器、17……ガイド通路、18……
送出端部、19……軸、20,21……サイドガイド、22……
変速ギア付きモータ、23……歯付きベルト、24……軸、
25……同期ベルト、26……張りローラ、27……センサ、
28……保持体、29……マーキングテープ、30……スタツ
ク。

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】枚葉紙特に厚紙枚葉紙のスタツキング装置
   であつて、降下可能なスタツク受台への枚葉紙連続供給
   装置と、積重ね区域へ水平方向に進入可能な補助スタツ
   クプラツトフオームと、排紙時に枚葉紙後縁間にマーキ
   ングテープを差込むマーキング装置とを備えた形式のも
   のにおいて、補助スタツクプラツトフオーム（13）が垂
   直方向では運動不能に、かつマーキング装置（15）の送
   出端部（18）が枚葉紙連続供給装置（３）と補助スタツ
   クプラツトフオーム（13）との間の区域内で垂直方向に
   移動可能に構成されていることを特徴とする、枚葉紙の
   スタツキング装置。
2. 【請求項２】補助スタツクプラツトフオーム（13）上で
   増大するスタツク（30）の高さを連続的に測定する装置
   （27）と、マーキング装置（15）の送出端部（18）の垂
   直方向位置をスタツク上面の位置に適合させる制御装置
   が設けられている、請求項１記載のスタツキング装置。
3. 【請求項３】補助スタツクプラツトフオーム（13）が棒
   格子として構成されており、かつマーキング装置（15）
   が、前記棒格子のロツド（14）間の間隙を通つて上向き
   に延びるガイド通路（17）を有している、請求項１又は
   ２記載のスタツキング装置。
4. 【請求項４】単数又は複数のマーキング装置（15）が、
   棒格子（13）の下位で横方向に延在する上下移動可能な
   軸（19）に装着されており、しかも前記マーキング装置
   （15）の送出端部（18）が前記棒格子（13）のロツド
   （14）の下位にまで降下可能である、請求項３記載のス
   タツキング装置。
5. 【請求項５】スタツク（30,2）の高さを測定する装置
   （27）が上下移動可能な軸（19）に装着されている、請
   求項４記載のスタツキング装置。