JP2715220B2 - 建築物及びその建築方法 - Google Patents

建築物及びその建築方法

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JP2715220B2 JP13621292A JP13621292A JP2715220B2 JP 2715220 B2 JP2715220 B2 JP 2715220B2 JP 13621292 A JP13621292 A JP 13621292A JP 13621292 A JP13621292 A JP 13621292A JP 2715220 B2 JP2715220 B2 JP 2715220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて短時間で竣工さ
せることができ、しかも、高断熱性、高気密性及び遮音
性を備えた木質構造を主体とする建築物と、その建造方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】我が国の伝統的な木造建築は、高度な木組
の技術と複雑な工程を経て構築されるため、工事期間が
長期にわたること、技術者が年々少なくなること、四季
の変化に対応するため、比較的開放的な構造であること
等により、断熱性、遮音性、気密性等に欠け、騒音、排
気ガス等による都市環境の悪化に対応できないこと、冷
暖房機器を使用する際のエネルギー損失が大きいこと等
の欠点がある。
【0003】このような欠点を解消するものとして、工
場生産によるプレハブ建築などがあるが、金属製骨組を
主体として、これに、パネル状の壁を取り付ける構造で
あるため、これら熱良導性の骨組を伝って、建物の外部
に逃げる熱量が相当程度あり、必ずしも、満足すべきも
のでない。
【0004】
【発明の目的】本発明は、工事期間が短く、大工等の熟
練技術者をあまり必要とせず、極めて高い断熱性と気密
性とを備えた木造を主体とした新規建築物とその建築方
法とを開示することを目的とするものである。
【0005】
【発明の構成】本発明の第一の要旨は、外壁面より内側
に構築された鉄骨ラーメン構造を有する直方形(立方形
を含む)状等の骨組みから成るコアと、該コアの周囲に
立設された木製の柱と、該柱と前記コアとの間及び該柱
間を結合する木製の梁とから成る建物の骨組を有するこ
とを特徴とする建築物にある。
【0006】本発明の第二の要旨は、上記建築物におい
て、柱及び梁が、夫々、集成木材から構成されており、
少なくとも外壁、屋根下地、床が、木質板間にプラスチ
ック発泡体の板状成型物をサンドイッチ状に接着して一
体化して成る長尺の断熱パネル材によって構成されてい
ることを特徴とする建築物にある。
【0007】本発明の第三の要旨は、基礎上に鉄骨ラー
メン構造を有する骨組みから成るコアを形成し、該コア
の周囲に配設した基礎上に木製の柱を立設すると共に、
該柱と前記コアとを木製梁で結合して建物の骨格を形成
し、前記柱間及び前記梁上に、断熱パネル材を張設する
ことにより、壁、床、屋根下地の中の1以上を形成する
ことを特徴とする建築物の建築方法にある。
【0008】本発明の第四の要旨は、上記建築方法にお
いて、柱及び梁が、集成木材により構成されており、断
熱パネル材として、木質板間に難燃性発泡プラスチック
板状成型物等の断熱材がサンドイッチ状に接着一体化さ
れて成る長尺断熱パネルを使用することを特徴とする建
築方法にある。
【0009】本発明の第五の要旨は、上記建築方法にお
いて、木製梁どうしの結合に際して、 以下のような木
製梁接合用金具を用いることを特徴とする建築方法にあ
る。即ち、軸金具と軸受金具との組み合わせから成り、
軸金具は、一方の木製梁の木口面に固着可能な固定板
と、該固定板の下端若しくはその付近から前記木口面方
向に向かって前記固定板を一体的に延設することによっ
て設けられ、前記一方の木製梁の下面に当接するか若し
くは前記木口面に穿設された係合溝に嵌入可能な支承縁
と、及び、前記固定板から前記支承縁と反対方向に突設
された支持軸とを備えており、軸受金具は、前記一方の
木製梁に接合さるべき他方の木製梁に、上方から当接し
て固着可能な固着片と、該固着片上に、該固着片と一体
的に立設され前記支持軸を回動可能に支承する軸受部を
有する軸受片と、該軸受片周縁から軸受部に至る前記支
持軸導入用切欠部とを備えていることを特徴とする木製
梁接合用金具を用いて、梁どうしを接合する建築方法
か、
【0010】若しくは、 一方の木製梁の木口面に固着
可能な固定板と、該固定板の下端若しくはその付近から
前記木口面方向に向かって前記固定板を一体的に延設す
ることによって設けられ、前記一方の木製梁の下面に当
接するか若しくは前記木口面に穿設された係合溝に嵌入
可能な係合支承縁と、前記固定板の上端若しくはその付
近から前記係合支承縁と反対方向に向かって、前記固定
板を一体的に延設することにより設けられ、前記一方の
木製梁に接合さるべき他方の木製梁に、上方から当接し
て固着可能な当接固定縁とを有することを特徴とする木
製梁接合用金具を用いて梁どうしの接合を行う建築方法
か、あるいは、これら両金具を用いて行う建築方法にあ
る。以下、一実施例に基づいて詳細に説明する。
【0011】
【実施例】本願建築方法は、先ず、建物の中央付近に、
アンカーボルト1b、1b、…を植設した方形コンクリ
ート打設物1a、1a、…を、割栗石づき1c、…上
に、形成して成る独立基礎1を4カ所に設けて、これ
に、鋼製角パイプから成る支柱2a、2a、…を、該支
柱2aの基部に一体的に設けたベースプレート2b、2
b、…と前記アンカーボルト1bとを結合することによ
り、立設する。
【0012】2c、2c、…は、支柱2a、…間を連結
するH型鋼から成る梁鋼材で、支柱2aに、剛接合する
ことによって、独立基礎1、1、…上に立設された4本
の支柱2a、…を相互に結合して、鉄骨ラーメン構造を
有する直方形状のコア2が形成される。もっとも、実際
のコアの構築方法としては、図1において、梁鋼材2c
のボルト接合部2d、…から、左右に2分された状態の
予備構築物を工場において作っておいて、これを、建築
現場に運んで、独立基礎1上に立設してから、ボルト接
合部2dを接合板を介してボルト接合することにより行
うのが能率的である。
【0013】このようにして形成されたコア2は、4本
の支柱2a、……の基部を相互に連結する4本の梁鋼材
2c、……の回りに、篭状に鉄筋を配設する所謂地中梁
配筋2fを施してから、その支柱2aの基部付近が埋没
する程度にコンクリートを打設して、前記最下部の4本
の梁鋼材2c、…も埋没する、べた基礎3を構築するこ
とにより、その支持力を強固にすることが望ましい。こ
の際、コア2の回りに立設する集成木材から成る柱の位
置に合わせて、アンカープレート4を固定保持する独立
基礎5もべた基礎3中に埋設しておく。アンカープレー
ト4は、基盤4aに穴あき板4bを断面が逆T状を為す
ように溶接したもので、柱6の基部に設けた溝6aに穴
あき板4bを嵌入させて、ボルト穴を通してボルト結合
することにより、柱6の基部を固定する。5aは、アン
カープレート4を基礎5に固着するためのアンカーボル
トである。
【0014】かくして、柱用の基礎5、5、…に、柱
6、6、…を立設し、更に、これらの柱間や、前記コア
と柱6との間を、集成木材から成る梁7、7、…で連結
する。まず、コア2と、梁7との連結は、図1におい
て、支柱2a或いは梁鋼材2cの梁7との連結位置に、
ボルト孔8a、8aを有する連結板8を、予め溶接によ
って、一体的に突設しておき、これに、図2に示すよう
に、梁7の木口に設けた割り溝7aを嵌合して、該割り
溝と直交するように穿設したボルト孔(図示せず)と、
連結板8のボルト孔8aとを合わせて、ボルト9a、9
a、…により固定する。梁7と柱6との結合は、両者の
交差接合部をボルト9b、9b、…によって縫い通して
ナット締めすることにより、行われる。
【0015】図6に示すように、建物のコーナー部にお
いて、2本の梁7、7の端部が、直角に突き合わせ状態
となって、柱6に接合される場合は、例えば、ボルト孔
10a、10a、…を有するL状片10bの下端を底片
10cによって連結してなる接合金具10を用いる。こ
の場合、一方の梁は、L状片の一側を柱と共に挟さむ状
態で、ボルト結合され、他方の梁は、L状片の他側にボ
ルト結合される。
【0016】一方、図7のA、D部におけるように、水
平の木製梁どうしを接合する場合は、図8に示すよう
に、木製梁接合用金具100を用いて行う。これは、接
合すべき一方の木製梁130の木口面132に固着すべ
き固定板102と、この固定板の下端102bから、固
定板と直角に、木口面132の方向に、固定板102を
一体的に延長することによって設けた係合支承縁104
と、固定板102の上端102aから直角に、前記係合
支承縁104と反対方向に固定板を一体延長することに
よって設けた当接固定縁103とから成る。
【0017】固定板102には、複数のねじ孔105、
105、…が穿設されており、該ねじ孔105、…に、
図9に示すように、固定ねじ112、112、…を挿通
して一方の梁130の木口面132に強固に固着できる
ようになっている。又、当接固定縁103には、固定板
102が固着すべき一方の梁130の長手方向とほぼ同
一の方向に伸長する長孔106と、該長孔106の周囲
に適当な数だけ設けた固定用の釘孔107、107、…
が穿設されて成るものである。
【0018】このような接合用金具100は、一方の梁
130の木口132に、予め、係合支承縁104が嵌入
すべき係合溝133を設けておき、これに係合支承縁を
嵌入して固定板102を木口面132に当接し、ねじ孔
105、…と固定ねじ112、…によって、接合用金具
100を木口面132に固着する。梁130が、小梁
で、これが接合すべき、もう一方の梁135が、大梁で
あるとすれば、梁130は、接合用金具100を上記の
ように固着した状態で準備しておき、棟上げのときに、
大梁に接合される。
【0019】両者の接合にあたって、他方の梁135の
接合位置において、梁135の上面136に、梁130
に固定されている接合用金具100の当接固定縁103
を載置して、位置決めを行い、ドリルによって、当接固
定縁103の長孔106を通して、ラグスクリューボル
ト115の案内孔を、下方に向けて、穿設する。 この
案内孔に沿ってラグスクリューボルトを進入させ締め付
けることにより、梁131は、その長手方向に、長孔1
06が許容する長さだけ、移動する自由度を残して、一
応位置決めされる。柱、梁等の関係位置の調整によっ
て、梁131の位置が最終的に決まったところで、釘孔
107、107、…を通して釘を梁135に、その上面
136から打ち込むことにより、二本の梁の接合が完了
する。
【0020】上記接合において、木口面132は、固定
板102の厚さに相当する長さLだけ、上端から係合溝
133に至るまで、削除して、固定板102をねじ11
2によって固着しているが、これは、あくまで、梁13
6の側面と、梁130の下面131との突合せ部137
が、空いていると、下から見上げた場合に美観を損ねる
ことを考慮したものであって、両者の接合にとっては、
木口面132の削除加工は、必須のものではない。
【0021】上記接合用金具は、梁同志の接合に際して
行う作業が、総て、作業者が、上から梁の上面に向かっ
て行う作業のみであるため、作業姿勢が自然であり、経
験の浅い作業者でも十分に正確に行うことができ、高所
において行こなわれる作業が多くても、従来の場合に比
べて格段に疲労が少なく、作業性に優れる。
【0022】また、一方の梁が傾斜している場合におけ
る梁どうしの接合は、図10に示すように、軸金具Sと
軸受金具Bとの組み合わせから成る木製梁接合用金具2
00が用いられる。該軸金具Sは、接合すべき一方の木
製梁230の木口面232に固着すべき固定板202
と、この固定板202の下端202bから、固定板20
2と直角に、木口面232の方向に、固定板202を一
体的に延長することによって設けた支承縁204と、固
定板202の上部付近から、固定板と直角に、前記支承
縁204と反対方向に突設した支持軸203とから成
る。
【0023】固定板には、複数のねじ孔205、20
5、…が穿設されており、該ねじ孔に固定ねじ212、
212、…を挿通して一方の梁230の木口面232に
強固に固着できるようになっている。又、支持軸203
には、締付ナット206が螺合可能な雄ネジ部203a
が刻設されている。
【0024】前記軸受金具Bは、軸金具Sが固定された
前記一方の梁230と接合されるべき他方の梁235の
上面236に載置して、該上面236に固着可能な固着
片212と、該固着片212の一端を直角に上方に延設
して成る軸受片213とによって構成されている。固着
片212には、固定板202が固着すべき一方の梁23
0の長手方向と、ほぼ同一の方向に伸長する長孔214
と、該長孔214の周囲に適当な数だけ設けた固定用の
釘孔215、215、…が穿設されている。
【0025】軸受片213には、中央付近に、軸受部2
16として、円筒形開口部が設けられると共に、軸受片
213の周縁からは、この軸受部216に至る一連の支
持軸導入用切欠部217が設けられて成るものである。
【0026】このような構成から成る接合用金具は、先
ず、軸金具Sを、一方の梁230の木口232に、予
め、その支承縁204が嵌入すべき係合溝233を設け
ておき、これに支承縁204を嵌入して固定板202を
木口面232に当接し、ねじ孔205、…と固定ねじ2
40、…によって、木口面232に固着する。梁230
が、小梁で、これが接合すべき、もう一方の梁235
が、大梁であるとすれば、梁230は、接合用金具を上
記のように固着した状態で準備しておき、棟上げのとき
に、大梁に接合される。
【0027】次に、軸受金具Bは、他方の梁235の接
合位置において、梁235の上面236に、固着片21
2を載置して、予め、ドリルによって穿設しておいたラ
グスクリューボルト218の案内孔に、固着片212の
長孔214を合わせ、この案内孔に沿ってラグスクリュ
ーボルト218を進入させ締め付けることにより、軸受
金具Bは、その長孔214が許容する範囲内において移
動する自由度を残して、一応、他方の梁235上に位置
決めして固定される。この取り付け作業は、地上部にお
いて行うのが、好ましい。
【0028】このようにして、軸金具と軸受金具とを、
夫々、所定の接合位置に取り付けておき、棟上げ時に、
接合を行う。接合にあたっては、小梁230に取り付け
た軸金具の支持軸203を、大梁235に取り付けた軸
受金具Bの軸受部216に、切欠部217を案内通路と
して嵌入する。次に、金鎚等で軽く叩いて、軸受片21
3を固定板202に当接せしめ、梁230の垂直方向の
傾き等を調整し、その位置が最終的に決まったところ
で、釘孔215、215、…を通して釘240、…を大
梁235に、その上面236から打ち込んで、軸受金具
Bを完全に梁235に固着せしめる。さらに、ナット2
06により、両金具を締付けることにより、二本の梁の
接合が完了する。
【0029】上記において、軸金具Sは、軸受金具Bに
支承された場合においても、小梁230は、支持軸を中
心にして、回動可能である。これを、所望の位置におい
て固定するためには、図12に示すように、固定板20
2から側方に、アーム状の回り止め片207を一体的に
設けて、該回り止め片207に穿設した釘孔208,2
08を通して、大梁235に釘どめすればよい。また、
回り止め片を、自由端に向かって弓状に反らせた状態に
し、その突端を先鋭に形成して、鉤状に折り曲げ、位置
決めに際して、大梁235の側面に、該先端を打ち込む
ことにより、固定する構造でもよい。
【0030】このような軸受金具と軸金具とを用いての
梁どうしの接合は、特に、多彩な曲率を有する均質の梁
が容易に得られる集成材を用いての建築の場合に、この
ような曲線或いは傾斜角を有する大梁と、小梁との接合
において、上記金具S、Bの支持軸と軸受部との結合構
造は、位置決めの自由度が高く作業性が極めてよい。そ
して、梁どうしの接合に際して行う作業が、すべて、作
業者が、上から梁の上面に向かって行う作業のみである
ため、作業姿勢が自然であり、経験の浅い作業者でも十
分に正確に素早く行うことができ、高所において行こな
われる作業が多くても、従来の場合に比べて格段に疲労
が少なく、作業性に優れる。
【0031】このようにして、建物の骨格が形成された
ら、ターンバックル16付きの筋交い棒15で、骨組を
固定する。但し、床を後記断熱パネルによって構成する
場合には、該パネルによって、剛性が確保されるので、
必ずしも必要ない。次に、床、壁、屋根を、断熱パネル
によって、構成する。断熱パネルとしては、例えば、図
13に示すような、表裏の木質板91、92の間に、自
己消火性若しくは難燃性を備えた硬質ポリウレタン発泡
体の板状成型物93をサンドイッチ状に挟んで、接着し
て一体化して成る断熱パネル90を用いる。木質板9
1,92は、木材を繊維方向に薄くそいだフィルム状の
ものを、繊維方向を揃えて接着剤によって板状に圧着成
形したもので、均質で強度に優れ、且つ、製作上、大き
さに制限を受けないので、例えば、縦×横が、約7.2
m×1.2mといった長尺のものも、自由に製作でき、
図14において、一階から二階までの壁面の長さに等し
いものを使って、図15に示すように、柱6、6間を、
梁7、7、…にラグスクリューボルト等の止め具により
固着することによって、壁面を形成する。62は、柱と
断熱パネルとの気密を保持する充填材で、伸縮材からな
るパッキングやシリコン樹脂などから成る充填剤が必要
に応じて用いられる。
【0032】床は、適宜に根太を設けて、その上に、断
熱パネルを張ることによって形成される。又、屋根下地
50は、図7において、コア2上に立設した、つか8
0、…によって支持された棟木81と垂木82、82、
…とによって構成された小屋組みに、同様に、断熱パネ
ルを張ることによって、簡単に形成される。この際、垂
木82等の取り付けは、前記、接合金具が使用できるこ
とは、言うまでもない。このようにして形成された壁面
45、床面40には、必要に応じて、適当な化粧工事が
施され、また、屋根下地面には、防水性屋根材が取り付
けられ、その他、必要な内装工事が施される。
【0033】上記実施例では、屋根下地、壁、床、間仕
切り等を、すべて、長尺断熱パネルによって、形成した
ものを、例示したが、これは、適宜、他の素材で置換で
きることは、言うまでもない。また、高気密性や高断熱
性を長期間維持できる構造として、梁、柱等は、すべ
て、長期にわたって狂いのでない、集成木材を使用した
が、これも、天然木材で行うことを妨げるものでない。
また、コアの形状は、直方形に限らず、建物の外形に応
じて、例えば、平面形状として、多角形を採用しても、
何ら不都合はない。
【0034】
【効果】本願発明にかかる建築物及び建築方法は、中心
に、建物の水平方向の引っ張り力のすべてを受けるコア
が、形成されており、これによって、木製梁材を介して
壁面が支持された構造を有するので、コアと壁面との間
には、構造上、間柱は、一切必要なく、したがって、間
取りの自由度が極めて高い。 また、この構造は、建物
全体を軽量化すことを可能にするので、耐震性も高い。
更に、壁面には、従来のプレハブ建築物のように、金属
骨格が及んでいないので、建物内の断熱性が極めて高
い。また、屋根の棟木は、つかを介してラーメン構造の
コアによって支持することもできるので、つかの数が僅
かで済み、したがって、屋根裏にも、利用度の高い広い
空間が形成される効果がある。とくに、本願建築方法
は、工期が極めて短くて済み、且つ、熟練工の関与率を
大幅に減少することができるので、断熱性、気密性、遮
音性に優れ、且つ、耐久性の高い建物を、短期間に安価
に建築できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願建物のコアの形成方法の一例を示す説明図
である。
【図2】コアと梁及び梁との結合構造の一例を示す説明
図である。
【図3】柱の立設構造の一例を示す説明図である。
【図4】柱の基端を固定する固定金具の一例を示す説明
図である。
【図5】本願建物の柱と梁との結合状態の一例を示す平
面説明図である。
【図6】本願建物のコーナー部における柱と梁との結合
状態を示す説明図である。
【図7】本願建物の1実施例の全体構成を示す説明図で
ある。
【図8】本願建築方法に用いる梁接合用金具を使用状態
において示す説明図である。
【図9】図8の接合用金具の梁への固着方法を示す説明
図である。
【図10】本願建築方法に用いる他の梁接合用金具を示
す斜視図である。
【図11】図10に示した接合用金具の使用方法を示す
説明図である。
【図12】図10に示した接合用金具の他の使用方法を
示す説明図である。
【図13】本願建築方法において用いる長尺断熱パネル
の一例を示す説明図である。
【図14】図13に示す長尺断熱パネルの取り付け状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
2 コア 2b ベースプレート 3 べた基礎 6 木製柱 7 木製梁 100、200 梁接合用金具

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外壁面より内側に構築された鉄骨ラーメン
    構造を有する骨組みから成るコアと、該コアの周囲に立
    設された木製の柱と、該柱と前記コアとの間及び該柱間
    を結合する木製の梁とから成る建物の骨組を有すること
    を特徴とする建築物。
  2. 【請求項2】少なくとも外壁、屋根下地、床が、長尺断
    熱パネル材によって構成されている請求項1の建築物。
  3. 【請求項3】柱及び梁が、夫々、集成木材から構成され
    ており、長尺断熱パネル材が、フィルム状木片を繊維方
    向を揃えて接着剤によって圧縮成形して成る木質板間に
    難燃性硬質ポリウレタン発泡体の板状成型物をサンドイ
    ッチ状に接着して一体化して成る長尺断熱パネル材であ
    る請求項2の建築物。
  4. 【請求項4】基礎上に鉄骨ラーメン構造を有する骨組み
    から成るコアを形成し、該コアの周囲に配設した基礎上
    に木製の柱を立設すると共に、該柱と前記コアとを木製
    梁で結合して建物の骨格を形成し、前記柱間及び前記梁
    上に、長尺断熱パネル材を張設することにより、壁、
    床、屋根下地の中の1以上を形成することを特徴とする
    建築物の建築方法。
  5. 【請求項5】柱及び梁が、集成木材により構成されてお
    り、断熱パネル材として、フィルム状木片を繊維方向を
    揃えて接着剤によって圧縮成形して成る木質板間に難燃
    性硬質ポリウレタン発泡体の板状成型物をサンドイッチ
    状に接着して一体化して成る長尺断熱パネル材を使用す
    る請求項4の建築方法。
  6. 【請求項6】木製梁どうしの結合に際して、 軸金具と
    軸受金具との組み合わせから成り、軸金具は、一方の木
    製梁の木口面に固着可能な固定板と、該固定板の下端若
    しくはその付近から前記木口面方向に向かって前記固定
    板を一体的に延設することによって設けられ、前記一方
    の木製梁の下面に当接するか若しくは前記木口面に穿設
    された係合溝に嵌入可能な支承縁と、及び、前記固定板
    から前記支承縁と反対方向に突設された支持軸とを備え
    ており、軸受金具は、前記一方の木製梁に接合さるべき
    他方の木製梁に、上方から当接して固着可能な固着片
    と、該固着片上に、該固着片と一体的に立設され前記支
    持軸を回動可能に支承する軸受部を有する軸受片と、該
    軸受片周縁から軸受部に至る前記支持軸導入用切欠部と
    を備えていることを特徴とする木製梁接合用金具を用い
    る請求項4又は5のの建築方法。
  7. 【請求項7】木製梁どうしの結合が、 一方の木製梁の
    木口面に固着可能な固定板と、該固定板の下端若しくは
    その付近から前記木口面方向に向かって前記固定板を一
    体的に延設することによって設けられ、前記一方の木製
    梁の下面に当接するか若しくは前記木口面に穿設された
    係合溝に嵌入可能な係合支承縁と、前記固定板の上端若
    しくはその付近から前記係合支承縁と反対方向に向かっ
    て、前記固定板を一体的に延設することにより設けら
    れ、前記一方の木製梁に接合さるべき他方の木製梁に、
    上方から当接して固着可能な当接固定縁とを有すること
    を特徴とする木製梁接合用金具を用いて行う請求項4又
    は5の建築方法。
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