JP2713565B2 - 印刷用透明フイルム - Google Patents

印刷用透明フイルム

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JP2713565B2 JP61091668A JP9166886A JP2713565B2 JP 2713565 B2 JP2713565 B2 JP 2713565B2 JP 61091668 A JP61091668 A JP 61091668A JP 9166886 A JP9166886 A JP 9166886A JP 2713565 B2 JP2713565 B2 JP 2713565B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通常の乾性油タイプのインキを用いてオフ
セット印刷が可能な透明フィルムに関するものである。 〔従来の技術〕 従来、樹脂フィルムへの印刷、柄付けは、印刷インキ
の選択巾が広くフィルムになじみの良いインキを選ぶこ
とができるグラビア印刷、フレキソグラビア印刷、スク
リーン印刷などにより行なわれてきた。しかし、これら
の印刷は製版代が高価で作業性が悪かったり、印刷画の
階調性が乏しかったり、画像が不鮮明になりやすい等の
何らかの欠点があった。 それに対しオフセット印刷は、製版代が安く手軽にで
き、画像の階調性も良く鮮明である。そのためオフセッ
ト印刷でプラスチックフィルムに印刷ができることが望
まれていた。オフセット印刷では一般に、着色剤、樹
脂、乾性油、高沸点石油系溶剤を主成分とし、それにワ
ックスコンパウンド、ドライヤ等の添加剤を加えたイン
キを使用してるため、プラスチックフィルムに印刷しよ
うとしてもインキの吸収が全く期待できない。そのため
インキのセットが著しく遅い。特に枚葉状のフィルムに
印刷した場合にはインキの酸化重合による乾燥硬化が不
完全なまゝフィルムが積み重ねられ、インキの裏移り、
滲みによる汚れが生じてしまう。極端な場合には、ブロ
ッキング現象を起こすことになってしまう。 このような事態を防止するため、紫外線硬化型インキ
や電子線硬化型インキを用いて樹脂フィルムにオフセッ
ト印刷をし、印刷後ただちに紫外線や電子線を照射して
インキを硬化させる方法が採られていた。しかし、この
方法であると紫外線発生装置や電子線発生装置といった
高価な装置を必要とし、特に多色同時印刷の場合には、
各色印刷毎に紫外線発生装置等を設けねばならない。そ
のため、安価にできるというオフセット印刷の特徴が半
減してしまう。また紫外線硬化型インキは、反応開始剤
や残留モノマの影響で、インキ乾燥後も独特の不快臭を
有し、安全性、健康面において問題のあるものが多い。 枚葉状のフィルムにオフセット印刷をする場合には、
上記のようなインキの吸収性や乾燥硬化性に対する配慮
以外に、一般的な特性として積重ねられたフィルムが一
枚ずつスムーズに印刷機へ送られ、見当精度が良く入り
排出され、完全に揃えて積上げられること(バイルアッ
プ)が必要である。すなわちフィルムの走行性が良くな
ければならない。そのため積重ねられたフィルム同志が
摩擦帯電してタッキングするのを防止すると共に表面摩
擦係数を下げ、さらにフィルム保存時の熱履歴によるブ
ロッキング、湿度履歴によるブロッキングを防止する必
要がある。従来は、フィルムの裏面に滑り性の良い合紙
を重ね合わせ、走行時にフィルムとその合紙とがずれな
いように接着剤や粘着剤、両面粘着テープ等により一部
分を仮留めしている。しかし、この方法は仮留めの作業
やその仮留めを外す作業が面倒である上に余分な合紙を
使うことになる。 一方、特開昭54−96590号公報には、水又は脂肪族低
級アルコールに可溶な側鎖に第4級アンモニウム塩を有
するアクリル系共重合体組成物を表面に塗設したポリエ
ステルフィルムがオフセット印刷に適したフィルムであ
る旨の記載がされている。しかし本発明者らの迫試験に
よると、上記の物質を塗設したポリエステルフィルム
は、枚葉紙用オフセットインキの濡れ適性は良好である
が、インキの乾燥定着速度が遅いということが解った。
フィルム上の形成塗膜の表面電気抵抗が抑制され摩擦帯
電が起こりにくいため、タッキングなど静電気に起因す
る走行不良を防ぐことは可能である。しかし、これら第
4級塩を有するアクリル系共重合体組成物は、耐湿、耐
熱性に乏しい。上記の物質を塗設したポリエステルフィ
ルムの枚葉物を積重ねて保存しておく実験をしたとこ
ろ、常温の通常の室内でも吸湿してブロッキング現象を
起こし、走行不良を生じやすいことが解った。また耐傷
性、耐摩耗性等の印刷用のフィルムに対して要求される
一般的な特性においても満足すべきものではない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の印刷用フィルムで枚様オフセット印刷をするに
は、紫外線硬化型インキ等特殊なインキを使用しなけれ
ばならなかった。本発明はこのような事態に鑑みなされ
たもので、フィルムの表面を改質することにより、通常
のオフセットインキの定着性、すなわちインキの密着性
(濡れ)、吸収性および乾燥硬化性が良く、しかも走行
性に優れ、耐熱性、耐湿性、耐傷性、耐摩耗性等の印刷
用の枚様物に対して一般的に要求される特性をも満足す
るオフセット印刷に最適な透明フィルムを提供するもの
である。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点を解決するための第1の発明である印刷様
透明フィルムは、プラスチックフィルムの少なくとも片
面にゴム系樹脂または(および)スチレン系樹脂を主成
分とするインキ定着層が設けられ、インキ定着層の厚み
を越える粒径の粒子であって該粒径が15μm以下の実質
的に球形の該粒子が0.01〜0.7g/m2の割合でインキ定着
層に分散し、全光線透過率が80%以上でヘイズ度が15%
以下である。 上記問題点を解決するための第2の発明である印刷用
透明フィルムは、プラスチックフィルムの片面にゴム系
樹脂または(および)スチレン系樹脂を主成分とするイ
ンキ定着層が設けられ、裏面にバインダ層が設けられ、
バインダ層の厚みを越える粒径の粒子であって該粒径が
15μm以下の実質的に球形の該粒子が0.01〜0.7g/m2
割合でバインダ層に分散し、全光線透過率が80%以上で
ヘイズ度が15%以下である。 第3、第4の発明である印刷用透明フィルムは、第1
または第2の発明の印刷用透明フィルムであって、さら
に表面電気抵抗が1012Ω/□以下であることを特徴とす
る。 ベースになるプラスチックフィルムとしては、例えば
ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルムやポリプ
ロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、ポリ
カーボネイトフィルム、トリアセテートフィルム、ポリ
エーテルサルフォン(PES)フィルム、ポリエーテルエ
ーテルケトン(PEEK)フィルム、塩化ビニルフィルム、
メチルメタアクリレートをはじめとする各種のアクリル
フィルムまたはセロファンフィルムなどがある。なかで
もポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムまた
はトリアセテートフィルムが好ましい。プラスチックフ
ィルムは下びき処理により接着性を向上させたものを使
用してもよい。 インキ定着層を構成するゴム系樹脂の組成物として
は、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、アクリルニ
トリル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸エステル−
ブタジエン共重合体、アクリルニトリル−スチレン−ブ
タジエン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレン−
ブタジエン共重合体またはこれらの置換誘導体である。
置換誘導体としては、例えばカルボキシル化したもの、
またはそれをアルカリ反応性にしたものなどがある。こ
れらの組成物は1種類でも複数種混合したものでもよ
い。 インキ定着層を構成するスチレン系樹脂の組成物とし
ては、例えばスチレン化アルキッド樹脂、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体またはこれらの置換誘導体である。置換
誘導体としては、例えばカルボキシル化したもの、また
はそれをアルカリ反応性にしたものなどがある。これら
の組成物は1種類でも複数種混合したものでもよい。 インキ定着層を構成するゴム系樹脂やスチレン系樹脂
の組成物は、例えばラテックスのような水系のエマルジ
ョンタイプのものが好適である。スチレンを含む共重合
ラテックスの場合、共重合成分中のスチレン重合比が50
〜70%のものを使用する。重合比が50%未満のときは塗
膜が軟らかく耐久性が欠如すると共に、印刷時のインキ
中の流動成分による膨潤性が悪くなり、インキ定着性が
低下する。70%をこえるときは成膜性が低下すると共
に、塗膜が硬く脆くなる。 インキ定着層の厚さは1μm程度必要で、好ましくは
5〜10μm程度である。インキ定着層の主成分は、上記
の如くゴム系樹脂、スチレン系樹脂であるが、耐熱性、
耐傷性などの必要に応じ他の樹脂成分(例えばポリエス
テル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、
ポリビニルアルコール、繊維素誘導体)などを混合して
もよい。 フィルムが積み重ねられたとき密着してしまうことを
防止するため、フィルムには微細な凹凸が形成されてい
る。 微細な凹凸は、例えばフィルム面上の粒状物により形
成される。インキ定着層を構成する樹脂にインキ定着層
の厚さより大きい粒径の粒状物を混入すれば、フィルム
のインキ定着層側の面に凹凸が形成される。バインダの
樹脂成分(例えばポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、繊維
素誘導体)に粒状物を混入し、フィルムのインキ定着層
側とは反対の面に塗布して凹凸を形成してもよい。これ
ら両方の方法によりフィルムの両面に粒状物の凹凸を形
成してもよい。粒状物としては、例えば二酸化硅素、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、酸化チタン、硅酸カルシウム、硅酸アルミ
ニウム、マイカ、クレイ、タルク、アルミナ、ガラスビ
ーズ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、二
硫化モリブデン、でんぷん、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、アクリルニトリル、メチルメタク
リル酸エステル、四フッ化エチレン、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、フタロシアニンブルーやべんが
ら等の顔料である。1種類でも複数種混合したものでも
よい。粒状物の形状は、リーフ状をしていると重ねられ
るフィルムと面接触してしまうため不都合で、球形かそ
れに近い形が好まいし。粒状物の平均粒径はインキ定着
層(またはバインダの樹脂成分)の厚さの2倍程度が好
ましい。1種類でも複数種混合したものでもよい。粒状
物の塗布量は、物質によって異なるが、例えばシリカで
は0.01g/m2程度がよい。 フィルムは全光線透過率が高くヘイズ度が高ければ摺
りガラスに近い感じで半透明になり、逆に全光線透過率
が低くヘイズ度が低ければスモークガラスのように透け
て見えるが全体に暗くなる。透明感を得るには全光線透
過率が80%以上、ヘイズ度が15%以下にする必要があ
る。全光線透過率およびヘイズ度をこのような値にする
には、フィルムに形成される微細な凹凸を調整すること
により実施できる。 フィルム面上の粒状物により微細な凹凸を形成する場
合には、粒状物の大きさ、量、形、光学的性質(粒状物
自体の光透過率、粒状物が混入されている樹脂成分に対
する相対屈折率)により全光線透過率およびヘイズ度の
値は変る。粒状物の量が多ければ全光線透過率は下が
る。粒状物の大きさが小さければヘイズ度は小さく維持
できる。ただ粒状物がインキ定着層(またはバインダの
樹脂成分)から突出しなければ凹凸が形成されなくなっ
てしまうので、その程度の平均粒径は必要である。粒状
物の形は球形に近いほど、ヘイズ度を小さく維持でき
る。粒状物自体の光透過率が高ければ全光線透過率は高
く維持できるが、相対屈折率が大きい場合にはヘイズ度
が高くなってしまう。 なお全光線透過率およびヘイズ度(曇度)は、JIS K
7105、JIS K 6714に規定された測定法により測定され
る。 プラスチックフィルムは電気絶縁性のため摩擦帯電し
やすく、表面電気抵抗が低いほど摩擦帯電が起こらず印
刷用透明フィルムに適している。実際上はその使用環境
(通常は室温20℃、相対湿度60%)で1012Ω/□以下で
あれば帯電が少なくタッキングも殆ど起こらないし、さ
らに下げて108Ω/□程度以下にしても実効上はさほど
変らない。なお表面電気抵抗はJISに定められた測定に
よるもので、測定すべき表面に2本の電極(長さ1cm)
を1cmの間隔を隔てゝ対向して密着させ、その2本の電
極間の電気抵抗を測定した値である。 フィルムの表面電気抵抗を低下させるには、フィルム
のインキ定着層とは反対側の面に、例えば帯電防止剤を
混入した樹脂や導電性塗料を塗布する方法がある。導電
性樹脂、例えばスルフォン酸金属塩やカルボン酸金属塩
を導入したアニオン型導電性樹脂、第4級アンモニウム
塩を導入したカチオン型樹脂、シロキサン型樹脂をフィ
ルムに塗付して、フィルム表面に導電層を設けてもよ
い。スパッタリングや真空蒸着によりフィルム表面に金
属や酸化金属の導電層を設けることができる。なおフィ
ルムのインキ定着層とは反対側の面に粒状物を混入した
バインダの樹脂成分を塗布して凹凸を形成する場合に
は、その樹脂成分に帯電防止剤等を練り込めばよい。ま
たフィルムのインキ定着層側の面の電気抵抗を低下させ
るには、インキ定着層を構成する樹脂の組成物に帯電防
止剤等を練り込めばよい。このようなフィルムの表面の
帯電防止は、フィルムの両面に施してもよいが、一面だ
けでもよい。フィルムが積み重ねられたとき帯電防止が
施されていない一面が他のフィルムの帯電防止面に接触
するため、その面の帯電が逃げるからである。フィルム
の表面電気抵抗を低下させるのに、フィルムそのものに
帯電防止剤等を練込んだものでもよい。 〔作用〕 本発明の印刷用透明フィルムは、表面にインキ定着層
を設けてあり、その面に対する印刷インキの密着性(濡
れ)、吸収性および乾燥硬化性が良い。例えばオフセッ
ト印刷のインキは、ビヒクル中の溶剤成分が吸収乃至は
蒸発されつゝ乾性油が酸化重合してゆくものと考えられ
るから、酸化重合が完了して乾燥硬化するには空気を必
要とし時間がかゝる。フィルム表面のインキ定着層にイ
ンキが強く保持され、溶剤成分がインキ定着層に吸収さ
れてインキの粘度が充分に上るため、インキのセットが
速く、乾性油の酸化重合による乾燥硬化が不完全なまゝ
フィルムが積み重ねられても汚れることがない。なかで
もラテックスを用いたインキ定着層は、粒径0.01〜1μ
m程度の微粒子がその粒状を保った状態で成膜されてい
る。そのため、粒子と粒子との間に空隙があるので、イ
ンキの流動成分が浸透し易く、インキが付着する有効面
積が大きい。 またフィルム表面に形成されたインキ定着層、または
インキ定着層の裏面に形成されたバインダ層に微細な凹
凸が形成されているため、間隙に空気が保持される。し
たがって印刷されたフィルムが積み重ねられても、印刷
インキがその空気に触れて酸化重合反応が起こり、乾燥
硬化が促進される。 さらにフィルム表面のその凹凸により、積み重ねられ
たフィルム同志が密着してしまうことがないから、滑り
が良くなり走行性が良くなる。特に表面電気抵抗を1012
Ω/□以下に構成したものは、帯電が少なくタッキング
による走行性不良も防止できる。 〔実施例〕 以下、本発明の代表的な実施例を説明する。なお比較
例は本発明を適用外の例である。 実施例1 易接着加工を施されている厚さ100μmの透明なポリ
エステルフィルム(Melinex505米国ICI社製)の片面
に、リバースロールコータを用いて8重量%の架橋ポリ
スチレンビーズ(粒径15μmファインバール PB 3000住
友化学工業(株)製)が混入したメタクリル酸メチル−
ブタジエン共重合ラテックス(固型分30重量%)を塗布
し、120℃の乾燥炉で1分間乾燥する。得られたフィウ
ムには、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合ラテッ
クスのインキ吸収層が形成された。このフィルムのイン
キ吸収層内には架橋ポリスチレンビーズが0.7g/m2分散
し、インキ吸収層から突出して凹凸を形成している。こ
のフィルムの全光線透過率は90.3%、ヘイズ度は12.0%
である。 実施例2 厚さ126μmの透明なトリアセテートフィルムの片面
に、固型分20重量%の合成ゴム系樹脂(SF−105大日本
インキ化学工業(株)製)を酢酸エチルで固型分10%に
希釈した溶液を直径0.5mmのワイヤを巻いたバーコータ
を用いて塗布し、110℃で1分間送風乾燥する。得られ
たフィルムには、合成ゴム系樹脂のインキ吸収層が形成
された。 インキ吸収層が形成された面とは反対側の面に、ワイ
ヤバーコータを用いて下記の組成の溶液を塗布する。 セルロースアセテートプロピオネート 10 重量部 サイロイド 244(富士デヴィソン化学(株)製合成
シリカ、粒子径3.5μm) 0.5 重量部 メチルセルソルブ 45 重量部 トルエン 45 重量部 塗布面を120℃で1分間送風乾燥して、合成シリカ粒
の凹凸を定着させる。 このフィルムは片面にインキ吸収層、その反対面には
シリカ粒が0.01g/m2分散して凹凸を形成している。この
フィルムの全光線透過率は90.6%、ヘイズ度は4.1%で
ある。 実施例3 易接着加工処理を施されている厚さ75μmの透明なポ
リエステルフィルム(ルミラーQ−80(株)東レ製)の
片面に、スチレン−アクリル共重合樹脂(モビニール86
0ヘキスト合成(株)製、共重合成分中のスチレン重合
比60%)を水で固型分30重量%に希釈した液をワイヤー
バーコータを用いて塗布し、送風乾燥する。得られたフ
ィルムにはスチレン−アクリル共重合体のインキ吸収層
が形成された。インキ吸収層が形成された面とは反対側
の面にリバースロールコータにより、以下の配合の液を
塗布する。 ニトロセルロース樹脂 10 重量部 ドシデルリン酸ナトリウム 0.4 重量部 ポリエチレンビーズ(平均粒径5μm) 1 重量部 酢酸エチル 45 重量部 トルエン 45 重量部 これを送風乾燥する。 このフィルムは片面にインキ吸収層、その反対面に帯
電防止処理層がありそこにポリエチレンビーズが0.01g/
m2分散して凹凸を形成している。このフィルムの全光線
透過率は89.3%、ヘイズ度は6.3%である。帯電防止処
理層は20℃、湿度60%で表面電気抵抗値が7×1010Ω/
□である。 実施例4 厚さ70μmのセロファンフィルムの片面に、リバース
ロールコータを用いて、0.5重量%のタルク粉末(平均
粒径10μm)を混入したカルボキシ変性スチレン−ブタ
ジエン共重合ラテックス(固型分25%、共重合成分中の
スチレン重合比55%)を塗布し、送風乾燥する。得られ
たフィルムにはタルク粉末が突出して凹凸が形成された
カルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体のインキ
吸収層が形成された。 その反対側の面にリバースロールコータにより、以下
の配合の液を塗布する。 四級アンモニウム塩カチオン型アクリル樹脂(セビア
ンA830 固形分30重量%ダイセル化学工業(株)製) 30 重量部 セイロイド 244 0.5 重量部 メタノール 70 重量部 塗布面を120℃で1分間送風乾燥して、シリカ粒(サ
イロイド)により凹凸形成された帯電防止処理層を得
た。この帯電防止処理層は20℃、湿度60%で表面電気抵
抗値が5×108Ω/□である。このフィルムの全光線透
過率は83.2%、ヘイズ度は10.3%である。 比較例1 厚さ100μmの透明なポリエステルフィルムの片面
に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をメチルエチルケ
トンとトルエンの混合溶剤に溶解した固形分15%の溶液
をリバースロールコータで塗布し、送風乾燥する。フィ
ルムには塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の層が形成さ
れた。このフィルムの全光線透過率は89.6%、ヘイズ度
は1.5%である。 以上の各実施例により得られた印刷用フィルムを所定
の大きさに裁断し、枚葉フィルムにする。その枚葉フィ
ルムをオフセット印刷機にかけ、実際に多色印刷をす
る。その結果が次表に示されている。なお表中の比較例
2は上に詳細を記載しなかったが、インキ定着層を設け
ていないセロファンフィルム(全光線透過率86.1%、ヘ
イズ度6.3%)である。また表中の「印刷強度」は、印
刷面に粘着テープを貼り付け勢いよく剥がした場合に、
印刷が剥離する度合により良否を判定する。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明を適用する印刷用透明フ
ィルムは、従来の透明フィルムが不可能であった通常の
インキによる枚様オフセット印刷が可能になった。 本発明の透明フィルムはインキ定着性が良く、印刷
後、ただちにフィルムを積み重ねても、裏移りしたりし
て汚れることがない。フィルムに形成された微細な凹凸
の間隙に空気が保持されているので、印刷されたフィル
ムが積み重ねられても、印刷インキの酸化重合反応は進
行し、印刷強度が強まる。また微細な凹凸により、フィ
ルムが積み重ねられたときフィルムどうしが密着してし
まうことがないから、走行性が滑らかになり、枚葉状の
フィルムにしてオフセット印刷するのに最適である。 さらに耐熱性、耐湿性があるためブロッキングを起こ
すことがないし、耐傷性など印刷フィルムとしての一般
的性質も優れたものである。そして本発明の透明フィル
ムを使用した印刷物は美麗に仕上り、また印刷後の印刷
強度が強いという優れた性質を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三代川 裕吉 狭山市上奥富1140番地 ダイニック株式 会社東京工場内 (72)発明者 有川 純 東京都豊島区東池袋3−1−1 ダイニ ック株式会社東京本社内 (56)参考文献 特開 昭62−246776(JP,A) 特開 昭50−138077(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.プラスチックフィルムの少なくとも片面にゴム系樹
    脂または/およびスチレン系樹脂を主成分とするインキ
    定着層が設けられ、インキ定着層の厚みを越える粒径の
    粒子であって該粒径が15μm以下の実質的に球形の該粒
    子が0.01〜0.7g/m2の割合でインキ定着層に分散し、全
    光線透過率が80%以上でヘイズ度が15%以下であること
    を特徴とする印刷用透明フィルム。 2.前記ゴム系樹脂がスチレン−ブタジエン共重合体、
    アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸
    エステル−ブタジエン共重合体、アクリルニトリル−ス
    チレン−ブタジエン共重合体、メタクリル酸エステル−
    スチレン−ブタジエン共重合体及びこれらの置換誘導体
    から選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の印
    刷用透明フィルム。 3.前記スチレン系樹脂がスチレン化アルキッド樹脂、
    スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
    タクリル酸エステル共重合体及びこれらの置換誘導体か
    ら選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の印刷
    用透明フィルム。 4.プラスチックフィルムの片面にゴム系樹脂または/
    およびスチレン系樹脂を主成分とするインキ定着層が設
    けられ、裏面にバインダ層が設けられ、バインダ層の厚
    みを越える粒径の粒子であって該粒径が15μm以下の実
    質的に球形の該粒子が0.01〜0.7g/m2の割合でバインダ
    層に分散し、全光線透過率が80%以上でヘイズ度が15%
    以下であることを特徴とする印刷用透明フィルム。 5.前記ゴム系樹脂がスチレン−ブタジエン共重合体、
    アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸
    エステル−ブタジエン共重合体、アクリルニトリル−ス
    チレン−ブタジエン共重合体、メタクリル酸エステル−
    スチレン−ブタジエン共重合体及びこれらの置換誘導体
    から選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の印
    刷用透明フィルム。 6.前記スチレン系樹脂がスチレン系アルキッド樹脂、
    スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
    タクリル酸エステル共重合体及びこれらの置換誘導体か
    ら選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の印刷
    用透明フィルム。 7.プラスチックフィルムの少なくとも片面にゴム系樹
    脂または/およびスチレン系樹脂を主成分とするインキ
    定着層が設けられ、インキ定着層の厚みを越える粒径の
    粒子であって該粒径が15μm以下の実質的に球形の該粒
    子が0.01〜0.7g/m2の割合でインキ定着層に分散し、表
    面電気抵抗が1012Ω/□以下で、全光線透過率が80%以
    上でヘイズ度が15%以下であることを特徴とする印刷用
    透明フィルム。 8.前記ゴム系樹脂がスチレン−ブタジエン共重合体、
    アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸
    エステル−ブタジエン共重合体、アクリルニトリル−ス
    チレン−ブタジエン共重合、メタクリル酸エステル−ス
    チレン−ブタジエン共重合体及びこれらの置換誘導体か
    ら選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の印刷
    用透明フィルム。 9.前記スチレン系樹脂がスチレン化アルキッド樹脂、
    スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
    タクリル酸エステル共重合体及びこれらの置換誘導体か
    ら選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第7項に記載の印刷
    用透明フィルム。 10.プラスチックフィルムの片面にゴム系樹脂または
    /およびスチレン系樹脂を主成分とするインキ定着層が
    設けられ、裏面にバインダ層が設けられ、バインダ層の
    厚みを越える粒径の粒子であって該粒径が15μm以下の
    実質的に球形の該粒子が0.01〜0.7g/m2の割合でバイン
    ダ層に分散し、表面電気抵抗が1012Ω/□以下で、全光
    線透過率が80%以上でヘイズ度が15%以下であることを
    特徴とする印刷用透明フィルム。 11.前記ゴム系樹脂がスチレン−ブタジエン共重合
    体、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、メタクリ
    ル酸エステル−ブタジエン共重合体、アクリルニトリル
    −スチレン−ブタジエン共重合、メタクリル酸エステル
    −スチレン−ブタジエン共重合体及びこれらの置換誘導
    体から選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂
    であることを特徴とする特許請求の範囲第10項に記載の
    印刷用透明フィルム。 12.前記スチレン系樹脂がスチレン化アルキッド樹
    脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン
    −メタクリル酸エステル共重合体及びこれらの置換誘導
    体から選択される1または2種以上の組成物を含む樹脂
    であることを特徴とする特許請求の範囲第10項に記載の
    印刷用透明フィルム。
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