JP2713051B2 - ポリアミック酸及びポリイミド樹脂、これらの製造方法並びに半導体装置保護用材料 - Google Patents

ポリアミック酸及びポリイミド樹脂、これらの製造方法並びに半導体装置保護用材料

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JP2713051B2 JP25057892A JP25057892A JP2713051B2 JP 2713051 B2 JP2713051 B2 JP 2713051B2 JP 25057892 A JP25057892 A JP 25057892A JP 25057892 A JP25057892 A JP 25057892A JP 2713051 B2 JP2713051 B2 JP 2713051B2
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低弾性率、高接着性で
あるため半導体装置の保護用として好適に用いられるポ
リイミド樹脂、該ポリイミド樹脂を製造するための中間
体であるポリアミック酸、これらの製造方法並びに半導
体装置保護用材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般的
に有機材料は無機材料に比べてα線源であるウラン、ト
リウムなどの含有量が低く、また、有機物はα線を吸収
できるため、封止層と半導体素子との間に有機層を形成
し、α線による素子の誤動作を防止する試みがなされて
いる。このような有機層としては種々のものが用いられ
ているが、中でも耐熱性が高いこと、α線発生源である
ウラン、トリウム、更には素子に悪影響を及ぼすナトリ
ウム等の金属不純物の含有量が少ないことなどの理由か
らポリイミド樹脂が広く用いられている。
【0003】しかし、半導体メモリー素子にはパッシべ
ーション膜として酸化シリコン、窒化シリコンなどが用
いられているが、一般にポリイミド樹脂はこれらパッシ
べーション皮膜との接着性が非常に悪いので、接着性確
保のためシランカップリング剤の使用が不可欠であり、
そのため、ポリイミド樹脂自体の接着性を高めることが
要望されている。
【0004】かかる観点から、シロキサン結合をポリイ
ミド樹脂に導入してポリイミド樹脂の接着性を改良する
試みがなされており、このようなポリイミド−シロキサ
ンを製造する方法として、例えばジアミン成分にジアミ
ノシロキサンを用いて合成する方法(米国特許第332
5450号、米国特許第3847867号)、あるいは
テトラカルボン酸二無水物成分としてシロキサン結合を
有するテトラカルボン酸二無水物を用いて合成する方法
(特開昭65−85220号公報、特開昭61−159
425号公報)などがあるが、半導体保護用として、更
に接着性が良好であると共に、低弾性のポリイミド樹脂
が望まれる。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、高接着性、低弾性で、半導体素子保護用として好適
に用いられるポリイミド樹脂、該ポリイミド樹脂の中間
体として用いられるポリアミック酸、これらの製造方法
並びに半導体装置保護用材料を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記構造
式(3)で表されるシロキサン結合を有するテトラカル
ボン酸二無水物5〜100モル%と下記構造式(4)で
表されるテトラカルボン酸二無水物95〜0モル%とを
テトラカルボン酸二無水物成分として用い、下記構造式
(5)で表されるジアミンをジアミン成分として重合反
応させた場合、下記繰り返し単位A又は繰り返し単位A
とBからなるポリアミック酸が容易に得られること、こ
のポリアミック酸を加熱することにより容易にポリアミ
ック酸が脱水閉環することによって、下記繰り返し単位
A’又は繰り返し単位A’とB’からなるポリイミド樹
脂が得られること、このポリイミド樹脂は接着性が良好
であると共に、従来公知のシロキサン変性されたポリイ
ミド樹脂と比較して同じシロキサン含有量において更に
低弾性を示し、そのほかの一般の物性も良好であり、半
導体装置の保護用として好適に用いることができること
を見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】
【化5】
【0008】
【化6】
【化29】(但し、式中R、R、R、Rは互に
同一又は異種の炭素数1〜18のアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基及びハロゲン置換アルキル基から
選ばれる1価の基、Xは 及び下記構造のジアミノシロキサン残基から選ばれる2
価の基、
【化32】 から選ばれる4価の基、pは0〜100の整数である。
単位Aと単位Bの割合B/Aは0≦B/A≦19であ
り、単位A’と単位B’の割合B’/A’は0≦B’/
A’≦19である。)
【0009】従って、本発明は、上記繰り返し単位A又
は上記繰り返し単位AとBからなるポリアミック酸及び
上記繰り返し単位A’又は上記繰り返し単位A’とB’
からなるポリイミド樹脂、テトラカルボン酸二無水物と
して上記構造式(3)で表されるテトラカルボン酸二無
水物5〜100モル%及び構造式(4)で表されるテト
ラカルボン酸二無水物95〜0モル%と、ジアミン成分
として、上記構造式(5)で表されるジアミンとを重合
反応させることを特徴とする上記ポリアミック酸の製造
方法及びポリアミック酸を加熱して脱水閉環することを
特徴とする上記ポリイミド樹脂の製造方法、並びに上記
ポリアミック酸よりなる半導体装置保護用材料を提供す
る。
【0010】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のポリアミック酸は、上述したように下記繰
り返し単位A又は繰り返し単位AとBからなる、シロキ
サン結合を有するシリコン変性のポリアミック酸であ
り、後述する本発明のポリイミド樹脂を製造するための
中間体である。
【0011】
【化7】
【0012】ここで、上記式中、R、R、R、R
は互に同一又は異種の炭素数1〜18のアルキル基、
シクロアルキル基、アリール基及びハロゲン置換アルキ
ル基から選ばれる1価の基であり、具体的にはメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのシクロ
アルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの
アリール基;あるいはこれらの基の炭素原子に結合して
いる水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した
クロロメチル基、トリフルオロプロピル基などが挙げら
れる。
【0013】また、Xは2価の有機基、Yは4価の有機
基であり、これらについては後に詳述する。更に、上記
単位Aと単位Bの割合B/Aは0≦B/A≦19、好ま
しくは1≦B/A≦19であり、pは0〜100以上の
整数、好ましくは0〜40の整数である。
【0014】上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸
二無水物成分として、下記構造式(3)で表されるシロ
キサン結合を有するテトラカルボン酸二無水物に必要に
より下記構造式(4)で表されるテトラカルボン酸二無
水物を併用すると共に、ジアミン成分として下記構造式
(5)で表されるジアミンを用い、これらを重合反応さ
せることにより得ることができる。
【0015】
【化8】 (但し、式中X、Y、pは上記と同様の意味を示す。)
【0016】上記式(3)で表されるテトラカルボン酸
二無水物は、本発明のポリアミック酸にシロキサン結合
を導入するための成分であり、具体的には下記式で表さ
れるものが挙げられる。
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】上記式(4)で表されるテトラカルボン酸
二無水物中のYは4価の有機基であり、上記ポリアミッ
ク酸及び上記ポリイミド樹脂中のYはこの式(4)で表
されるテトラカルボン酸二無水物に由来するものであ
る。このYの具体例を示すと次のようなものが挙げられ
る。
【0021】
【化12】
【0022】これらに基に対応する式(4)で表される
テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリッ
ト酸ニ無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−
ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,
2’−(3,4−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)
−パーフルオロプロパンなどが挙げられる。
【0023】本発明においては、上記式(3)と(4)
で表されるテトラカルボン酸二無水物を用いる場合、式
(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物を5〜10
0モル%、好ましくは5〜50モル%、式(4)で表さ
れるテトラカルボン酸二無水物を95〜0モル%、好ま
しくは95〜50モル%の範囲で併用する。
【0024】一方、上記式(5)で表されるジアミン中
のXは2価の有機基であり、上記ポリアミック酸と上記
ポリイミド樹脂中のXはこの式(5)で表されるジアミ
ンに由来するものであり、具体的にXを例示すると次の
ようなものが挙げられる。
【0025】
【化13】
【0026】このようなXを有するジアミンとしては、
例えばジアミノジフェニルエーテル、メタフェニレンジ
アミン、パラフェニレンジアミン、2,6−ナフタレン
ジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミ
ド、2,4−トルエンジアミンなどが挙げられ、これら
のジアミンの1種を単独で又は2種以上を併用して使用
することができる。
【0027】また、ポリイミド樹脂の接着性を更に向上
させる目的で、ジアミン成分として下記一般式(6)で
表されるジアミノシロキサンを上述したジアミンと併用
して使用することが好ましい。
【0028】
【化14】
【0029】具体的に式(6)で表されるジアミノシロ
キサンを例示すると次のようなものが挙げられる。
【0030】
【化15】
【0031】上述したテトラカルボン酸二無水物成分と
ジアミン成分とを重合反応させる際、一般に不活性溶媒
を使用する。この溶媒は上記成分の全てを溶解する必要
はなく、反応によって生じるポリアミック酸を溶解すれ
ば十分であり、例えばN−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチ
レンスルホン、γ−ブチロラクトン、N−ビニル−ピロ
リドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリ
エチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられ、
これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用する
ことができる。
【0032】上記成分を用いて重合反応を行う場合、重
合方法は従来より公知の方法を採用することができる。
例えば、上記テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン
成分とを好ましくはモル比0.95:1〜1.05:1
の範囲で使用して上記不活性溶媒中にできるだけ良く溶
解させ、反応系を約80℃以下の温度に保ちながら攪拌
する。これにより重合反応は速やかに進行し、溶液の粘
度はしだいに上昇し、本発明のポリアミック酸が生成す
る。
【0033】このようにして得られたポリアミック酸
は、ワニスとして安定で、通常の塗布方法により基材に
塗布した後、200〜400℃、好ましくは250〜3
50℃の比較的低い温度で6時間以下、好ましくは30
分〜5時間熱処理によってポリアミック酸が脱水閉環
し、本発明のポリイミド樹脂を得ることができる。
【0034】このようにして得られる本発明のポリイミ
ド樹脂は、シロキサン変性による高接着性を示すと共
に、低弾性であり、また誘電率、絶縁破壊強さ、体積低
効率などの物性も良好であり、このため半導体素子表面
へのパッシベーション膜保護膜、ダイオード、サイリス
タ、トランジスタなどにおける接合部のジャンクション
保護膜、VLSIのα線シールド膜、層間絶縁膜、イオ
ン注入マスクなどの半導体保護皮膜として広く利用する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0036】[実施例1]攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ内にテトラカルボン酸二無水物
成分として下記式(4−a)で表されるベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物6.76g(0.021モ
ル)と下記式(3−a)で表されるシロキサン結合を有
するテトラカルボン酸二無水物10.78g(0.00
9モル)、及びN−メチル−2−ピロリドン60gを仕
込み、これにジアミン成分として下記式(5−a)で表
される4,4’−ジアミノジフェニルエーテル6.00
g(0.03モル)を含有するN−メチル−2−ピロリ
ドン溶液21.40gを反応系の温度が50℃を超えな
いように調整しつつ徐々に滴下した。
【0037】
【化16】
【0038】滴下終了後、更に室温で12時間攪拌し、
反応を促進させ、下記式(1−a)で示される繰り返し
単位xと繰り返し単位yからなる黄褐色透明のポリアミ
ック酸の溶液を得た。
【0039】
【化17】
【0040】[実施例2] テトラカルボン酸二無水物成分として、上記式(4−
a)で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物6.76g(0.021モル)と下記式(3−b)で
表されるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無
水物17.44g(0.009モル)、ジアミン成分と
して上記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル6.00g(0.03モル)を用いて
実施例1と同様の方法で下記式(1−b)で示される繰
り返し単位xと繰り返し単位yからなるポリアミック酸
を得た。
【0041】
【化18】
【0042】[実施例3] テトラカルボン酸二無水物成分として上記式(4−a)
で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
8.69g(0.027モル)と上記式(3−a)で表
されるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無水
物3.59g(0.003モル)、ジアミン成分として
上記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル6.00g(0.03モル)を用いて実施
例1と同様の方法で下記式(1−c)で示される繰り返
し単位xと繰り返し単位yからなるポリアミック酸の溶
液を得た。
【0043】
【化19】
【0044】[実施例4] テトラカルボン酸二無水物成分として、上記式(4−
a)で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物8.69g(0.027モル)と上記式(3−b)で
表されるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無
水物5.81g(0.003モル)、ジアミン成分とし
て上記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル6.00g(0.03モル)を用いて実
施例1と同様の方法により、下記式(1−d)で示され
る繰り返し単位xと繰り返し単位yからなるポリアミッ
ク酸の溶液を得た。
【0045】
【化20】
【0046】[比較例1]テトラカルボン酸二無水物成
分として、上記式(4−a)で表されるベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物9.66g(0.03モ
ル)、ジアミン成分として上記式(5−a)で表される
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル6.00g
(0.03モル)を用いて実施例1と同様の方法によ
り、下記式で表されるポリアミック酸の溶液を得た。
【0047】
【化21】
【0048】[比較例2] テトラカルボン酸二無水物成分として上記式(4−a)
で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
9.66g(0.03モル)、ジアミン成分として、上
記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル4.20g(0.021モル)と下記式(6
−a)で表されるジアミノシロキサン7.56g(0.
009モル)を用いて実施例1と同様の方法により、下
記式で示される繰り返し単位xと繰り返し単位yからな
るポリアミック酸の溶液を得た。
【0049】
【化22】
【0050】[比較例3] テトラカルボン酸二無水物成分として上記式(4−a)
で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
9.66g(0.03モル)、ジアミン成分として、上
記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル4.20g(0.021モル)と下記式(6
−b)で表されるジアミノシロキサン14.22g
(0.009モル)を用いて実施例1と同様の方法によ
り、下記式で示される繰り返し単位xと繰り返し単位y
からなるポリアミック酸の溶液を得た。
【0051】
【化23】
【0052】[比較例4] テトラカルボン酸二無水物成分として、上記式(4−
a)で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物6.76g(0.021モル)と下記式(7)で表さ
れるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無水物
9.16g(0.009モル)、ジアミン成分として、
上記式(5−a)で表されるジアミノジフェニルエーテ
ル6.00g(0.03モル)を用いて実施例1と同様
の方法により、下記式で示される繰り返し単位xと繰り
返し単位yからなるポリアミック酸の溶液を得た。
【0053】
【化24】
【0054】[比較例5] テトラカルボン酸二無水物成分として、上記式(4−
a)で表されるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物6.76g(0.021モル)と下記式(8)で表さ
れるシロキサン結合を有するテトラカルボン酸二無水物
15.82g(0.009モル)、ジアミン成分とし
て、上記式(5−a)で表される4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル6.00g(0.03モル)を用いて
実施例1と同様の方法により、下記式で示される繰り返
し単位xと繰り返し単位yからなるポリアミック酸の溶
液を得た。
【0055】
【化25】
【0056】実施例1〜4、比較例1〜5で得られたポ
リアミック酸(N.V.20%)について、25℃での
粘度を測定した。
【0057】また、これらのポリアミック酸の溶液から
得られるポリイミド樹脂について、下記方法により基材
に対する接着性、ヤング率、ガラス転移温度、熱膨張係
数、誘電率、絶縁破壊、体積抵抗率を測定した。結果を
表1に示す。接着性 得られたポリアミック酸の溶液をシリコンウエハー上に
塗布し、硬化条件150℃,1時間、200℃,1時
間、250℃,1時間でポリイミド樹脂皮膜を形成し、
碁盤目剥離テストを行った。ヤング率、Tg、α1 得られたポリアミック酸の溶液を硬化条件150℃,1
時間、200℃,1時間、及び250℃,1時間でポリ
イミドフィルムを作成し、このフィルムについて測定し
た。誘電率、絶縁破壊、体積抵抗率 得られたポリアミック酸の溶液を鉄板上に塗布し、15
0℃1時間、200℃1時間及び250℃1時間加熱
し、厚さ0.1mmのポリイミド樹脂皮膜を形成し、測
定した。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明のポリイミド樹脂は、高接着性、
低弾性であるため、半導体保護用などとして有用であ
り、本発明のポリアミック酸はかかるポリイミド樹脂の
中間体として有用で、半導体装置にポリイミド樹脂の保
護皮膜を形成するための半導体装置保護用材料として有
効に使用される。また、本発明の製造方法によれば、こ
れらのポリアミック酸、ポリイミド樹脂を容易に製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺澤 豊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 亀井 正直 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記繰り返し単位A又は下記繰り返し単
    位AとBからなるポリアミック酸。 【化1】 【化26】(但し、式中R、R、R、Rは互に
    同一又は異種の炭素数1〜18のアルキル基、シクロア
    ルキル基、アリール基及びハロゲン置換アルキル基から
    選ばれる1価の基、Xは 及び下記構造のジアミノシロキサン残基から選ばれる2
    価の基、 【化30】 から選ばれる4価の基、pは0〜100の整数である。
    単位Aと単位Bの割合B/Aは0≦B/A≦19であ
    る。)
  2. 【請求項2】 下記繰り返し単位A’又は下記繰り返し
    単位A’とB’からなるポリイミド樹脂。 【化2】 【化27】(但し、式中R、R、R、Rは互に
    同一又は異種の炭素数1〜18のアルキル基、シクロア
    ルキル基、アリール基及びハロゲン置換アルキル基から
    選ばれる1価の基、Xは 及び下記構造のジアミノシロキサン残基から選ばれる2
    価の基、 【化31】 から選ばれる4価の基、pは0〜100の整数である。
    単位A’と単位B’の割合B’/A’は0≦B’/A’
    ≦19である。)
  3. 【請求項3】 (A)テトラカルボン酸二無水物成分
    として、下記構造式(3) 【化3】 (但し、式中R、R、R、Rは互に同一又は異
    種の炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、
    アリール基及びハロゲン置換アルキル基から選ばれる1
    価の基、pは0〜100の整数である。)で表されるテ
    トラカルボン酸二無水物5〜100モル%及び下記構造
    式(4) 【化4】 (但し、式中Yは から選ばれる4価の基である。)で表されるテトラカル
    ボン酸二無水物95〜0モル%と、 (B)ジアミン成分として、下記構造式(5) HN−X−NH …(5) 【化28】(但し、式中Xは 及び下記構造のジアミノシロキサン残基から選ばれる2
    価の基、 で表されるジアミンとを重合反応させることを特徴とす
    る請求項1記載のポリアミック酸の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のポリアミック酸を加熱に
    より脱水閉環することを特徴とする請求項2記載のポリ
    イミド樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のポリアミック酸よりなる
    半導体装置保護用材料。
JP25057892A 1992-08-26 1992-08-26 ポリアミック酸及びポリイミド樹脂、これらの製造方法並びに半導体装置保護用材料 Expired - Fee Related JP2713051B2 (ja)

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