JP2712031B2 - 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品 - Google Patents

回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品

Info

Publication number
JP2712031B2
JP2712031B2 JP63181656A JP18165688A JP2712031B2 JP 2712031 B2 JP2712031 B2 JP 2712031B2 JP 63181656 A JP63181656 A JP 63181656A JP 18165688 A JP18165688 A JP 18165688A JP 2712031 B2 JP2712031 B2 JP 2712031B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
cordierite
electronic component
glass frit
circuit board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63181656A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0232587A (ja
Inventor
宏志 関
拓哉 横山
Original Assignee
岩城硝子株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 岩城硝子株式会社 filed Critical 岩城硝子株式会社
Priority to JP63181656A priority Critical patent/JP2712031B2/ja
Publication of JPH0232587A publication Critical patent/JPH0232587A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2712031B2 publication Critical patent/JP2712031B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、回路基板用組成物及びそれを使用した電子
部品に関する。
[従来の技術] 多層混成集積回路基板に用いられる組成物は、膨張係
数がなるべくSiに近く(40×10-7/℃前後)、機械的強
度が大きく、誘電率が低い事が望ましい。また銅等の金
属を配線として使用するため950℃以下で多層化できる
事が必要である。従来から、この組成物には硝子フリッ
トとアルミナフィラーの混合体が使用されてきた。硝子
フリットには、コージュライトを生成する結晶性硝子フ
リットや硼珪酸系及び鉛硼珪酸系の非結晶性硝子フリッ
トが用いられている。
PbOを含む硝子フリットは、還元性雰囲気で焼成する
とPbOが還元され目的とする特性の硝子が得られ難いの
で、かかるフリットの組成物においては、還元性雰囲気
で焼成する必要のある銅等の材料は回路構成材として使
用し難いという課題があった。
また、コージェライトを生成する結晶性硝子フリット
は焼成温度が950℃以上と高く、銅等の融点の低い材料
は回路構成材として使用でき難いという課題があった。
硼珪酸硝子フリットを使用したものはコージェライトを
生成する結晶性硝子フリットを使用したものに比べて耐
熱性が低く、また強度も大きくできないという課題があ
る。
なお、フィラーとしてコージェライトを使用するもの
も提案されているが、これは強度の低下を防ぐため組成
物中の硝子含有量を多くする必要があり膨張係数を小さ
くでき難いという課題があった。
[発明の解決しようとする課題] 本発明は従来技術が有していた上記課題を解消し強度
が大きく、膨張係数が小さく、低温度でかつ還元性雰囲
気で焼成することができる回路基板用組成物及びそれを
用いた電子部品の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、無機成分が30〜70重量%の結晶性硝子フリ
ットと30〜70重量%のアルミナフィラーからなり、該結
晶性硝子フリットは、モル%表示で本質的にSiO2:30〜5
5、Al2O3:7〜22、MgO:7〜22、ZnO:4〜35、B2O3:0〜30か
らなり、生成する主結晶がコージェライト及びウィルマ
イトであることを特徴とする回路基板用組成物、及びそ
れを使用した電子部品を提供するものである。
本発明の組成物において、アルミナフィラーは基板の
強度を向上するために添加される。組成物中(無機成分
中)のアルミナフィラーの含有量が30重量%未満では基
板の強度の向上が不充分であり、70重量%を越えると硝
子フリットが不足し同様に基板の強度が低下するのでい
ずれも好ましくない。より好ましいアルミナフィラーの
含有量は30〜45重量%の範囲である。かかるアルミナフ
ィラーの平均粒径は1.5〜4.0μmのものが好ましく、か
かる範囲より大きい粒径のものは焼結体を緻密化するこ
とが困難になるので好ましくない。一方、上記範囲より
小さい粒径のものはスラリーの調製が困難になるので好
ましくない。
本発明の結晶性硝子フリットはほぼ950℃より低い焼
成温度により主結晶としてコージェライト(2MgO・2Al
2O3・5SiO2)及びウィルマイト(2ZnO・SiO2)を多量
に生成する。
このコージェライトは膨張率及び誘電率が低く、強度
が高いので基板にかかる特性を付与する。
しかし、コージェライトは結晶の生成温度が950℃以
上であり、その生成温度を低下するためにZnOを添加し
かつZnOがウィルマイト結晶を生成し膨張率の大きいガ
ーナイト(ZnO・Al2O3)及びα石英(SiO2)の生成をで
きる限り抑制するようにした。
かかる結晶性硝子フリットの組成限定の理由は次のと
うりである。
SiO2は硝子のネットワークホーマーであると共にコー
ジェライト及びウィルマイトの結晶構成成分である。Si
O2の含有量が30%より少ないと失透を生成し易くなりフ
リットの製造が難しくなるので好ましくなく、55%より
多くなると焼成温度が高くなり過ぎ低温度での焼成が難
しくなるので好ましくない。
Al2O3はコージェライトの構成成分であり、その含有
量が7%より少ないと失透が生成し易くなりフリットの
製造が難しくなるので好ましくなく、22%より多いと溶
融温度が高くなり1650℃でも溶融し難くなるので好まし
くない。
MgOはコージェライトの構成成分であり、その含有量
が7%より少ないとコージェライトの生成量が少なくな
り基板の強度が低下するので好ましくなく、22%より多
くなると失透が生成し易くフリットの製造が難しくなる
ので好ましくない。
ZnOはコージェライトを低温度で生成するために添加
する。その含有量が4%より少ないとコージェライトの
生成量が少なくなり基板の強度が低下するので好ましく
なく、35%より多いと失透が生成し易くフリットの製造
が難しくなるので好ましくない。
B2O3は必須成分ではないが添加することにより結晶の
生成速度を遅くすることができそれを調整できる。しか
し、その含有量が30%を越えると結晶の生成速度が遅く
なり過ぎると共に基板の強度が低下するので好ましくな
い。
硝子フリットの組成は上記範囲中SiO2、Al2O3、MgO、
ZnOの含有量を次のようにすることがより望ましい。即
ち、コージェライト生成量/ウィルマイト生成量の比率
が3/1〜1/3の範囲がより望ましい。この比率が3/1より
大きくなると焼成温度が高くなり、逆に1/3より小さく
なると失透が生成し易くなる傾向にある。
硝子フリットの組成は以上の成分の総量が90%以上で
あればよく、残部10%についてはBaO,CaO,P2O5,その他
遷移金属酸化物を含有することができる。
かかる硝子フリットの粒径は特に限定されず、平均粒
径1〜2μmのものが使用される。
本発明による組成物は上記無機成分に対し有機バイン
ダー等の添加剤が添加され通常スラリーにして使用され
る。かかる添加剤としては有機バインダー、分散剤、溶
剤、消泡剤等がある。有機バインダーとしてはアクリル
樹脂、フッ素樹脂、ポリビニールブチラール、ニトロセ
ルロースが例示され、分散剤としてはポリカルボン酸塩
が例示される。また溶剤としては水、アルコール、ブチ
ルカルビトールアセテートが例示され、消泡剤としては
エチルアルコール、ポリエチレングリコールが例示され
る。
かかるスラリーを使用した電子部品の製造に当って
は、常法に従ってスラリーよりグリーンシートを形成
し、該グリーンシートに導体ペーストを印刷し回路パタ
ーンを形成する。次いで、これを複数個積層し焼成する
ことにより多層基板の電子部品が得られる。
この導体ペーストとしては銅ペースト、Niペースト等
の非酸化性雰囲気中で焼成する必要のあるもの、酸化性
雰囲気中で焼成できる銀ペースト等が例示される。
[実施例] SiO2、Al2O3、MgO、ZnO、B2O3を硝子の原料とし、所
定の組成割合に秤量した。これを1400〜1600℃で溶解
し、水中に投下し硝子を得た。
次いで、得られた硝子をアルミナポットに、水、アル
ミナボールと共に入れ、湿式粉砕し、乾燥して、平均粒
度1.3μmの硝子粉末を得た。
次いで、この硝子粉末にアルミナ粉末を所定の割合で
混合し、アルミナポットに、水、アルミナボールと共に
入れ、粉砕混合した後、乾燥した。この乾燥粉末1000g
に、バインダー(アクリル系水溶性型)100g、分散剤
(合成ポリカルボン酸塩系)6g、消泡剤(ポリエチレン
グリコール系)6g、溶剤(水)460gを加えスラリーと
し、真空脱気処理後、ドクターブレード法にて300μm
厚のグリーンシートを作成した。
次いで、このグリーンシートを830〜950℃で焼成して
厚さ1000μmのセラミックシートを得、その物理特性を
測定した。このセラミックシートにはコージェライトと
ウィルマイトとが主結晶として生成していた。セラミッ
クシートの物理特性と組成との関係を表に示した。な
お、例6は比較例である。
同表より明らかなように本発明による組成物は950℃
以下の温度で焼成でき、焼成したセラミックシートは熱
膨張係数、誘電率が小さく、抗折強度が大きい。
[発明の効果] 本発明による回路基板用組成物は950℃以下で焼成で
き、焼成基板はSiに近い膨張係数、大きな機械的強度、
低誘電率を有するのでかかる特性の電子部品を得ること
ができる。
PbOを含有していないため還元性雰囲気で焼成するこ
とができ銅等の融点の低い卑金属のペーストを導体材料
として使用することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機成分が30〜70重量%の結晶性硝子フリ
    ットと30〜70重量%のアルミナフィラーからなり、該結
    晶性硝子フリットは、モル%表示で本質的に SiO2 30〜55 Al2O3 7〜22 MgO 7〜22 ZnO 4〜35 B2O3 0〜30 からなり、生成する主結晶がコージュライト及びウィル
    マイトであることを特徴とする回路基板用組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物を使用して作成した
    基板を積層し、該基板の間に回路を設けてなる電子部
    品。
JP63181656A 1988-07-22 1988-07-22 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品 Expired - Lifetime JP2712031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63181656A JP2712031B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63181656A JP2712031B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0232587A JPH0232587A (ja) 1990-02-02
JP2712031B2 true JP2712031B2 (ja) 1998-02-10

Family

ID=16104562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63181656A Expired - Lifetime JP2712031B2 (ja) 1988-07-22 1988-07-22 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2712031B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0787122B2 (ja) * 1990-09-19 1995-09-20 株式会社辰巳菱機 自家用発電機等の電力供給試験装置
JP2695602B2 (ja) * 1993-12-03 1998-01-14 松下電器産業株式会社 ガラスセラミックス多層基板
RU2624475C1 (ru) * 2016-05-23 2017-07-04 Акционерное общество "Научно-исследовательский институт "Феррит-Домен" Керамический материал
CN110317051B (zh) * 2019-08-02 2021-09-21 佛山市陶莹新型材料有限公司 一种钻石干粒及其加工方法
JP7379247B2 (ja) * 2020-03-27 2023-11-14 日本碍子株式会社 多孔質セラミック構造体および多孔質セラミック構造体の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0617249B2 (ja) * 1986-08-15 1994-03-09 松下電工株式会社 ガラスセラミツク焼結体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0232587A (ja) 1990-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4749665A (en) Low temperature fired ceramics
JP3240271B2 (ja) セラミック基板
EP0163155B1 (en) Low temperature fired ceramics
US5206190A (en) Dielectric composition containing cordierite and glass
JP2501740B2 (ja) 低温焼成セラミックス基板
JP2712031B2 (ja) 回路基板用組成物及びそれを使用した電子部品
JP2001287984A (ja) ガラスセラミックス組成物
JP3419291B2 (ja) 低温焼結磁器組成物及びそれを用いた多層セラミック基板
JPS62278145A (ja) ガラスセラミツク焼結体
JP2598872B2 (ja) ガラスセラミックス多層基板
TWI784286B (zh) 玻璃粉末、介電體材料、燒結體及高頻用電路構件
JP2695587B2 (ja) ガラスセラミックス組成物
JP2000128628A (ja) ガラスセラミックス組成物
JP2500692B2 (ja) 低温焼結性低誘電率無機組成物
JP6048665B2 (ja) ガラスセラミックス用材料及びガラスセラミックス
JPH0617249B2 (ja) ガラスセラミツク焼結体
JP2539169B2 (ja) ガラスセラミックス組成物
JPS6049149B2 (ja) 電子部品用白色アルミナ・セラミックの製造方法
JP3494184B2 (ja) ガラスセラミックス組成物
JP2500691B2 (ja) 低温焼結性低誘電率無機組成物
JPH0738214A (ja) ガラスセラミック基板およびその製造方法
JP2892163B2 (ja) 低温焼成ガラスセラミック体
JP3125500B2 (ja) セラミックス基板
JP3008548B2 (ja) 低温焼成セラミック組成物
JP2695602B2 (ja) ガラスセラミックス多層基板

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 11

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 11