JP2711736B2 - マルチプル血液バッグ - Google Patents

マルチプル血液バッグ

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JP2711736B2 JP1250940A JP25094089A JP2711736B2 JP 2711736 B2 JP2711736 B2 JP 2711736B2 JP 1250940 A JP1250940 A JP 1250940A JP 25094089 A JP25094089 A JP 25094089A JP 2711736 B2 JP2711736 B2 JP 2711736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、親バッグと子バッグとを有するマルチプル
血液バッグ、特に、全血を採血する採血バッグと濃厚血
小板を保存する血小板保存用子バッグとを有するマルチ
プル血液バッグに関する。
<従来の技術> 輸血を行う場合、現在、血液の有効利用および輸血者
の負担軽減などの理由から、供血者から得た血液を遠心
分離などにより成分に分離し、輸血者に必要な成分だけ
を輸血する体制がとられている。この成分輸血が導入さ
れたことにより、従来行われていた全血輸血に比べ、血
液の有効利用が行われるようになっている。
一方、採血においても、採血バッグと、1個、特に2
個以上の子バッグで構成されたマルチプル血液バッグの
使用が多くなっている。
マルチプルバッグのうち、トリプルバッグは、採血バ
ッグ(親バッグ)に採血した血液に対し、例えば遠心分
離を2度行い、濃厚赤血球、濃厚血小板、乏血小板、血
漿の3成分等に分離するものである。
このようなマルチプル血液バッグシステムにおいて、
特開昭55−60464号公報では、ジ(エチルヘキシル)フ
タレート(DEHP)を可塑剤として含有する軟質ポリ塩化
ビニル製の採血バッグを用いる旨が開示されている。
しかし、この公報によれば、この採血バッグ材質の可
塑剤は血液に移行するので、赤血球の生存率には良い結
果を与えるが、血小板には悪影響を与えるので、子バッ
グには、ポリオレフィン系の共重合体等の異なる材質を
用いるとされている。
しかし、ポリオレフィン系等の異なる材質は、軟質ポ
リ塩化ビニルと硬さが違い、遠心分離処理がしにくいと
いう欠点がある。
また軟らかくするために、バッグ素材の厚みを薄く調
整しても、素材の物性上、柔軟性は軟質ポリ塩化ビニル
に劣るため、遠心分離に際して、バッグ本体に破損が生
じ易くなるという問題が生じる。
さらに、ポリオレフィン系等は、軟質ポリ塩化ビニル
に比較して柔軟性が劣るため、血小板を収納し、保存す
る際に行う振盪が均一に行われず、この結果血小板の均
一な分散が行われず、結果的に1〜3日間保存後の血小
板の活性が損なわれる場合が多々ある。
また、ポリオレフィン系等と軟質ポリ塩化ビニルは溶
着性および接合性が悪く、同公報に記載のようにコネク
タを必要とし、生産性が劣る。
さらに、これらの材質は、例えばオートクレーブ滅菌
に際しても、耐熱性が軟質ポリ塩化ビニルよりも劣るた
め、比較的、低温長時間での滅菌条件を設定しなければ
ならず、生産性を低下させることとなる。
また、ポリオレフィン系材質は、軟質ポリ塩化ビニル
に比して、一般に高価であるという欠点もある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、ジ(エチルヘキシル)フタレートを
可塑剤として含有する軟質ポリ塩化ビニル製血液バッグ
を用いたマルチプル血液バッグシステムにおいて、小容
量のバッグをもってして血小板保存性が良好で、チュー
ブを介しての採血バッグとの接合性が良好で、取扱い
性、生産性等にすぐれた子バッグを有するマルチプル血
液バッグシステムを提供することにある。
<課題を解決するための手段> (1)可塑剤としてジ(エチルヘキシル)フタレートを
含有する軟質ポリ塩化ビニル製の第1のバッグと、可塑
剤としてジ−(n−デシル)フタレートを含有する軟質
ポリ塩化ビニル製の第2のバッグとを、ポリ塩化ビニル
製の可撓性チューブで連結してなるマルチプル血液バッ
グであって、 前記第2のバッグにおける血小板収納部のシート肉厚
が0.27〜0.45mm、血小板収納部のガス透過性に関与し得
る部分の内表面積が100〜450cm2であり、 前記第2のバッグは、血小板の濃度が0.92〜3.4×106
/μlである4×1010個以上の血小板を72時間以上有効
に保存し得るものであることを特徴とするマルチプル血
液バッグ。
(2)前記第2のバッグの血小板収納部における炭酸ガ
ス透過量が3.1ml(CO2)/day・atm・ml(PC)(30℃)
以上である上記(1)に記載のマルチプル血液バッグ。
なお、特開昭61−33661号公報に、可塑剤として、ジ
−(n−デシル)フタレート(DnDP)を用いたポリ塩化
ビニル製の血小板保存用子バッグを用いたものが開示さ
れている。
しかし、このものは、その実施例に示されるように、
子バッグには、内表面積50cm2、血小板数106個/mm3、血
小板濃縮液6ml分注するとあるように、2×1010個以上
の血小板の保存には着眼していない。
また、この公報ではこの子バッグを、DEHPを用いたポ
リ塩化ビニル製の採血バッグと組み合わせて一体化する
旨も開示されていない。
<具体的構成> 以下、本発明のマルチプル血液バッグを好適実施例に
つき詳細に説明する。
第1図は、採血バッグと、本発明の血小板保存用の子
バッグ(以下「PC保存用バッグ」という)とを連結した
トリプルバッグの構成例を示すものである。
第1図中、右側に位置する採血バッグ1は、軟質ポリ
塩化ビニルで構成されるシートの袋体よりなり、その周
縁のシール部2において、高周波加熱またはその他の加
熱方法により融着されている。
このシール部2で囲まれる内側の部分に血液成分が収
納される血液成分収納部3が形成されている。
採血バッグ1の上部には、ピールタブを備えた2つの
排出口4、4が形成され、またそれらの間には、PC保存
バッグに連結するための排出口5が形成されている。
さらに、採血バッグ1の上部には、血液成分収納部3
に連通する可撓性のチューブ6の一端が接続され、この
チューブ6の他端には、ハーブ7を介して採血針8が装
着されている。また、ハブ7には採血針8を被包するキ
ャップ9が装着される。
一方、第1図中、左側に位置する本発明のPC保存用バ
ッグ10は、軟質ポリ塩化ビニルで構成されるシートの袋
体よりなり、その周縁のシール部11において、高周波加
熱またはその他の加熱方法により融着されている。
このシール部11で囲まれる内側の部分に採血バッグ1
内の血液成分から分離された血小板血漿が収納される血
小板収納部12が形成されている。
PC保存用バッグ10の上部には、ピールタブを備えた2
つの排出口13、13が形成されている。
さらに、バッグ上部の排出口13の側部には、血小板収
納部12に連通する可撓性のポリ塩化ビニル製のチューブ
14の一端が接続され、このチューブ14の他端は、連結部
材15を介して前記採血バッグ1の排出口5に接続されて
いる。これにより、採血バッグ1の血液成分収納部3と
PC保存用バッグ10の血小板収納部12とが、チューブ14を
介して連通する。
また図示例では、チューブ14の途中に分岐管21を設
け、この分岐管にチューブ14と同様のチューブ22の一端
を接続し、その他端をPC保存用バッグ10と同様に収納部
31、排出口33、シール部31を有する他のバッグ30と接続
している。
この子バッグ30は、採血した全血から分離した濃縮血
小板血漿を子バッグ10に一旦収納後、再び遠心操作を行
うことにより、PCと乏血小板血漿とに分離した際に、上
清の乏血小板血漿をチューブ22を介して回収、収納する
ものである。
この他、図示例とは異なり、さらに、クリオプレシピ
テート(AHF)回収のためのバッグや、白血球除去用等
のためのバッグとして1つ以上の子バッグを付加するこ
ともできる。
このようなPC保存用バッグ10は、可塑剤としてジ(n
−デシル)フタレート(DnDP)を含む軟質ポリ塩化ビニ
ルで構成されている。
PC保存用バッグの構成材料として、軟質ポリ塩化ビニ
ルを用いる理由は、遠心分離操作に耐える柔軟性および
滅菌に対する耐熱性を有するからである。
また、本発明では、可塑剤としてDnDPを用いることに
特徴を有する。
このように、子バッグの可塑剤をDnDPとすることによ
り、下記のようなメリットが生じる。
まず、第1に、ガス透過性が高い。
すなわち酸素透過性はDEHP可塑化ポリ塩化ビニルに比
較して1.6倍高い。
このため、同一個数の血小板を保存するために必要な
バッグ容量(表面積)がDEHP可塑化ポリ塩化ビニルに比
較して少なくて済む。
このことは、製剤の作業性を良好なものとする。特
に、遠心カップ容積、分離スタンドの大きさ、血小板保
存時に用いられる振盪機の容積・寸法あるいは種々の輸
送・保存用の容器、スペースの点でバッグサイズがコン
パクトになることは大きな利点を有すると言える。
また、製造上のメリットとしては材料の節約ができる
という点も挙げられる。
第2に、可塑剤(DnDP)の溶出量が少ない。
すなわち、溶出量は、DEHP可塑化ポリ塩化ビニルに比
して1/70〜1/100である。
また、親バッグからDEHPが移行するレベルは、バッグ
自身にDEHPを含む場合の約1/12にとどまる。
第3に、DnDP自身、低毒性であり、また変異原性もな
い(特開昭61−33661号公報参照)。
一方、従来のPC保存用バッグは、主に、可塑剤として
ジ−(エチルヘキシル)フタレート(DEHP)を含有する
軟質ポリ塩化ビニルで構成されており、そのシート肉厚
0.35〜0.45mm、血小板収納部の内表面積100〜450m2程度
のものであった。
2単位PC保存用子バッグでは表面積を240〜320cm2
し、これに標準的2単位PC(2×1010個以上、特に約4
×1010個〜9×1010個血小板)を保存するが、この場合
には、有効期間72時間までの保存可能である。
しかし、2単位PCとして9×1010個を越え、12×1010
個の血小板が保存されることが多くなり、このような場
合には、シートのガス透過性が不十分であるためpHが低
下し、保存3日後まで、良好な状態で保存されないこと
が多々あった。
従って、このバッグで回収血小板数にバラツキのある
2単位PCの上限レベルも含め72時間以上保存可能とする
ためには、血小板収納部の内表面積を広くするか(例え
ば、360〜550cm2程度)、または、さらにシート肉厚を
薄くする必要があり、PC保存用バッグの小型化という点
では不利である。
これに対し、本発明のPC保存用バッグでは、可塑剤に
DnDPを用いることにより、上記のとおりガス透過性が高
いので、シート肉厚および血小板収納部の有効内表面積
を従来のバッグと同程度、即ち、後述する値としつつ、
シートのガス透過性を向上させ、2単位以上のPCを72時
間以上保存可能とした。
このような可塑剤DnDPの含有量は、ポリ塩化ビニル10
0重量部に対し、30〜70重量部とするのが好ましい。
その理由は、30重量部未満であるとバッグに柔軟性が
なくなり、また70重量部を超えると、バッグ内に溶出し
てくる可塑剤の量が多くなり、また、強度も低下するか
らである。
また、シート材中には、安定剤等を添加することがで
きる。安定剤としては、例えばエポキシ化合物、Ca−Zn
系安定剤等が挙げられる。
血小板収納部12のシート肉厚は0.27〜0.45mm、好まし
くは0.30〜0.45mmとする。シート肉厚が0.27mm未満では
十分な強度が得られず、またpHの増加が生じてPCの機能
劣化が早まり、シート肉厚が0.45mmを超えると、後述す
る血小板収納部のガス透過性に関与しうる部分の内表面
積において、所望のガス透過性が得られないからであ
る。
血小板収納部12のガス透過性に関与しうる部分の内表
面積(以下、「有効内表面積」という)は、100〜450cm
2、好ましくは200〜350cm2、より好ましくは260〜340cm
2とする。
有効内表面積が100cm2未満であると、所望のガス透過
性が得られず、また450cm2を超えると、バッグのサイズ
が大型化し、操作性が悪くなるからである。
また、血小板収納部12における炭酸ガス透過量は、3.
1ml(CO2)/day・atm・ml(PC)(30℃)以上、好まし
くは3.6ml(CO2)/day・atm・ml(PC)(30℃)以上、
より好ましくは4.0ml(CO2)/day・atm・ml(PC)(30
℃)以上とするのがよい。
炭酸ガス透過量が3.1ml(CO2)/day・atm・ml(PC)
(30℃)未満であると、血小板を長期間保存することが
困難となるからである。
以上述べた構成とすることにより、2単位の血小板、
特に血小板の個数が9×1010個を越えるPCの血小板を有
効期間72時間以上保存することができるPC保存用バッグ
が提供される。
この場合、血小板の濃度は0.92〜3.4×106/μ程度
とする。
なお、本発明のPC保存用バッグは、2単位またはそれ
以上のPCを保存するためのものが好ましいが、2単位未
満、例えば1単位程度のPCを保存する場合を排除するも
のではない。
次に、親バッグないし採血バッグとしての採血バッグ
1は、可塑剤としてジ(エチルヘキシル)フタレート
(DEHP)を含む軟質ポリ塩化ビニルで構成されている。
採血バッグの構成材料として、軟質ポリ塩化ビニルを
用いる理由も、遠心分離操作に耐える柔軟性および滅菌
に対する耐熱性を有するからである。
採血バッグは、全血を採血し収納するとともに、遠心
分離により得た濃厚赤血球を収納するものである。
本発明のマルチプル血液バッグでは、血液バッグ1の
可塑剤にDEHPを用いることにより、血中に溶出するDEHP
の赤血球膜保護作用により、赤血球の長期保存に寄与
し、好ましい結果を得る。
このような可塑剤DEHPの含有量は、ポリ塩化ビニル10
0重量部に対し、30〜70重量部とするのが好ましい。
この理由は、30重量部未満であるとバッグに柔軟性が
なくなり、また70重量部を超えると、バッグ内に溶出し
てくる可塑剤の量が多くなり、また強度も低下するから
である。
また、シート材中には、安定剤等を添加することがで
きる。安定剤としては、例えばエポキシ化合物、Ca−Zn
系安定剤等が挙げられる。
血液成分収納部3のシート肉厚は0.27〜0.45mm、好ま
しくは0.35〜0.45mmとする。シート肉厚が0.27mm未満で
は十分な強度が得られず、シート肉厚が0.45mmを超える
と、柔軟性が低下し、採血操作性や輸血に際しての排出
能に影響を与えるからである。
このように、本発明では、子バッグの高ガス透過、無
可塑素材としてポリオレフィンではなく、DnDP可塑化塩
ビを用い、親子バッグともポリ塩化ビニルとするもので
あるがこれにより、下記のようなメリットが生じる。
まず、第1にポリオレフィン系に比し、軟らかいた
め、遠心時の破損が生じ難い。
第2に、ポリオレフィン系に比し、軟らかいため、血
小板保存時の内容液振盪が均一に行えることにより、血
小板保存性に対し有利である。
第3に、親バッグ(塩ビ製)、あるいはチューブ(塩
ビ製)との接続が容易である。
また、そのためポリオレフィンバッグと塩ビ部材との
接続に比して、気密性の保証レベルも良好である。
第4に、一般にポリオレフィンよりも耐熱性の点で優
れているため、オートクレーブ滅菌が高温にて効率的に
行うことができる。
第5に、一般に、材料価格がポリオレフィンよりも安
い。
なお、他の子バッグ30等の可塑剤等の組成について
は、採血バッグ1と同じものとしても、PC保存用バッグ
10と同じものとしてもよい。
また、チューブ14等は、ポリ塩化ビニルを用いれば良
好な接合性が得られるので、その組成には特に制限はな
い。
次に、このマルチプル血液バッグを使用するに際して
は、公知の方法で遠心分離により、濃厚赤血球と、濃厚
血小板と、乏血小板血漿とに分離する。
そして、血小板収納部12に、例えば2単位(約40ml)
の血小板を収納し、クレンメ等によりチューブ14を閉塞
する。
この状態でPC保存用バッグ10を大気中で保存する。こ
のとき、保存される血小板の有効期間は72時間以上とな
る。
なお、血小板の保存温度は、血小板の生理活性抑制お
よび脆弱性を考慮して、20〜24℃とするのが好ましい
が、特殊な場合には、これ以外の温度での保存も可能で
ある。
<実験例> 次に、本発明を具体的な実験例に基づいて更に詳述す
る。
実験方法は、次の通りである。
1)PC保存用バッグ 第1図に示す構造の本発明のPC保存用バッグ10(本発
明例、比較例1、2)を製造した。これらのバッグは、
いずれも軟質ポリ塩化ビニル製であり、可塑剤の種類、
その含有量およびシート厚については下記表1に示す通
りである。
2)採血バッグ 第1図に示す構造の採血バッグ1を製造した。シート
は軟質ポリ塩化ビニル100重量部に対しDEHP52重量部添
加したもので、シート肉厚0.39mm、有効内表面積340c
m2、バッグ容量400mlとした。
また、O2透過量は40ml/day・atm・bag(30℃)とし
た。
3)子バッグ 子バッグ30は、採血バッグ1と同材質とし、容量300m
l、有効内表面積は280cm2とした。
4)マルチプル血液バッグの製造 チューブ14、22は、ポリ塩化ビニル製とし、これを各
バッグと高周波熱融着により接合した。
これを118℃、30分の条件でオートクレーブ滅菌し、
第1図のバッグを製造した。
5)バッグのガス透過性 全自動ガス透過度測定装置(リッシー社製L100−3001
型)を用いてPC保存用バッグシートのガス透過度を測定
し、これをもとにシート厚、有効内表面積およびPC容量
より、PC1ml当たりのCO2ガスの透過量を算出した。
6)PCの調整および保存 採血バッグ1にCPD液56mlを入れ、これに400mlの全血
を採血した。
これを遠心器(DAMON/INC DPR−6000)を用いて、110
0×g、6min、22℃の遠心を行い、多血小板血漿(PRP)
を得、これをPC保存用子バッグ10に移送した。
さらに、濃厚赤血球の入ったバッグ1を分岐管よりも
このバッグ寄りのチューブ14で切り離した後、子バッグ
10につき2500×g、6min、22℃で遠心を行い、上層の乏
血小板血漿(PPP)を分離し子バッグ30に移送して子バ
ッグ10の中に血小板を得た。
本発明例、比較例1、2の3つのPC保存用バッグの中
の2単位PC(11×1010個約40ml)につき、振盪機はヤヨ
イ社製エイトシェイカーを用い、22℃にて30rpmで96時
間まで保存した。
7)血小板機能検査 24、48、72、96時間経過する毎に保存PC中より2mlを
採り、以下の項目について測定した。
血小板数(濃度) 自動血球計数装置(Sysmex MODEL CC−180、東亜医用
電子社製)使用 pH pHメータ(HORIBA・F8DP型)使用 凝集能(ADP、コラーゲン、ADP+コラーゲン)および
低浸透圧ショック回復率(%HSR) 血漿LDH活性(血小板漏出率) 血漿グルコース濃度および血漿ラクテート濃度 平均血小板容積(MVP) 形態(モルフォロジースコアー) 血小板の有効期間は、上記項目〜を総合的に判断
して決定し、特に、項目のpH(pH低下が生じるまでの
時間)に重要度を高くおいて決定した。
上記実験の結果を下記表1に示す。
上記表1に示すように、可塑剤をDnDPとした本発明例
のPC保存用バッグでは、ガス透過性に優れるため、同じ
2単位PCでも血小板数が11×1010と多いPCを72時間保存
することができた。
これに対し、可塑剤をDEHPとした比較例1のバッグで
は、ガス透過性が劣るため同数の血小板を含むPCを24時
間までしか保存できなかった。
なお、可塑剤をDEHPとしても有効内表面積380cm2であ
る比較例2のバッグでは、本発明例と同様、同数の血小
板を含むPCを72時間保存することが可能であるが、この
場合には、バッグのサイズが大型化しており、操作性等
の弊害を生ずることとなる。
<発明の効果> 本発明によれば、血小板の保存期限を延長することが
でき、小さな容器サイズの子バッグをもってして、2×
1010個以上の血小板を72時間またはそれ以上保存するこ
とができる。
また、本発明のマルチプル血液バッグは、接合性、取
扱い性、生産性等にすぐれる。
従って、きわめて有効なマルチプル血液バッグが実現
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の血小板保存用容器の構成例を示す正
面図である。 符号の説明 1……採血バッグ 2……シール部 3……血液成分収納部 4、5……排出口 6……チューブ 7……ハブ 8……採血針 9……キャップ 10……PC保存用バッグ 11……シール部 12……血小板収納部 13……排出口 14、22……チューブ 15……連結部材 21……分岐管 30……子バッグ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可塑剤としてジ(エチルヘキシル)フタレ
    ートを含有する軟質ポリ塩化ビニル製の第1のバッグ
    と、可塑剤としてジ−(n−デシル)フタレートを含有
    する軟質ポリ塩化ビニル製の第2のバッグとを、ポリ塩
    化ビニル製の可撓性チューブで連結してなるマルチプル
    血液バッグであって、 前記第2のバッグにおける血小板収納部のシート肉厚が
    0.27〜0.45mm、血小板収納部のガス透過性に関与し得る
    部分の内表面積が100〜450cm2であり、 前記第2のバッグは、血小板の濃度が0.92〜3.4×106/
    μlである4×1010個以上の血小板を72時間以上有効に
    保存し得るものであることを特徴とするマルチプル血液
    バッグ。
  2. 【請求項2】前記第2のバッグの血小板収納部における
    炭酸ガス透過量が3.1ml(CO2)/day・atm・ml(PC)(3
    0℃)以上である請求項1に記載のマルチプル血液バッ
    グ。
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