JP2711304B2 - 熱収縮性多層フィルムおよびその食品包装体 - Google Patents

熱収縮性多層フィルムおよびその食品包装体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱収縮性多層フィルムおよび該多層フィル
ムを用いたレトルト食品包装体に関し、詳しくは、耐高
温レトルト処理性、耐食品性、透明性、緊迫性、耐ピン
ホール性、耐包装体変形性等に優れ、たとえばハム、ソ
ーセージ類等のレトルト食品の収縮包装に好適に利用す
ることができる熱収縮性多層フィルムおよび該フィルム
を用いたレトルト食品包装体に関する。
[従来の技術および課題] 畜肉加工、魚肉加工食品、たとえばハム、ソーセージ
類等は、保存性の点から酸素ガスバリヤー性フィルムを
用いて包装し、その後加熱殺菌している。従来、この殺
菌温度は70〜90℃であったが、殺菌剤の使用、その使用
量の規制、さらには短時間処理の要求から、120℃近く
の高温処理においても適当な緊迫性、透明性を保持し、
シワ、変形等の外観不良の発生のない熱収縮性フィルム
の開発が望まれている。
従来のレトルト食品の収縮包装用多層フィルムとして
は、たとえばナイロン/ポリオレフィンからなる収縮
多層フィルム(特開昭59−212,261号公報、特開昭56−1
36,365号公報、特公昭60−35257号公報)、ナイロン
/ポリプロピレンからなる多層フィルム(特開昭51−6
4,583号公報、特公昭61−23,110号公報)が知られてい
るが、上記のものは、80〜90℃という低温殺菌処理に
適合したもの(熱収縮率は、20%以上である。)であっ
て、加熱処理温度が90℃以下であるためヒートシールの
点からポリオレフィンとしてポリエチレン系樹脂を用い
ている。
しかしながら、このような従来のフィルムを用いて12
0℃でのレトルト処理を行うとポリオレフィンが白化
し、透明性が悪化したり、またシール部の密封性にも不
安がある等の問題点がある。
一方、上記の多層フィルムの場合には、フィルムの
延伸の程度が不明であり、レトルト包装に用いたとき
に、特に120℃という高温処理をしたときに、前記多層
フィルムの緊迫性、耐破袋性、耐変形性が確保できない
という問題点がある。
また、上記およびのフィルムに関しては、いずれ
も120℃に加熱した時における収縮率の記載はなく、い
ずれも低温レトルト処理用として開発されたものであ
る。
本発明は、前記事情に基づいてなされたものである。
本願第1の発明の目的は、120℃という高温レトルト
処理をした場合にも、適当な収縮性を示し緊迫性、透明
性に優れ、外観変形がなく、しかも酸素ガスバリヤー
性、耐透湿性等レトルト食品包装用としての基本特性に
優れ、特に高温レトルト処理に適した食品包装用として
好適な熱収縮性多層フィルムを提供することにあり、ま
た、本願第2の発明の目的は、上記のように優れた特性
を有する熱収縮性多層フィルムを用いたレトルト食品包
装体を提供することにある。
[前記課題を達成するための手段] 高温レトルト処理にも適した食品収縮包装用の熱収縮
性多層フィルムを開発すべく、本発明者が鋭意研究を重
ねた結果、少なくとも、特定の樹脂すなわちその厚さが
5〜50μmであるポリアミド樹脂と、120℃の加熱処理
において透明性を保持し、その厚さが5〜100μmであ
るポリプロピレン系樹脂とからなり、かつ特定の熱収縮
率を有する熱収縮性多層フィルムが、120℃という高温
レトルト処理した場合にも、適度の緊迫性、透明性を保
持し、外観不良や変形がなく、しかも酸素ガスバリヤー
性、耐透湿性などのレトルト食品包装用としての基本特
性にも優れた多層フィルムであることを見出し、この知
見に基づいて第1の発明(請求項1記載の発明)を完成
するに至り、また、上記優れた特性を有する熱収縮性多
層フィルムを用いた食品包装体が、120℃という高温レ
トルト処理にも適合した実用上著しく優れたレトルト食
品収縮包装体であることを見出し、そこで第2の発明
(請求項2記載の発明)を完成するに至った。
すなわち、本願第1の発明の構成は、少なくともその
厚さが5〜50μmであるポリアミド樹脂層(A)および
120℃の加熱処理において透明性を保持し、その厚さが
5〜100μmであるポリプロピレン系樹脂層(B)から
なり、120℃における熱収縮率が5〜30%である熱収縮
性多層フィルムであり、本願第2の発明の構成は、少な
くともその厚さが5〜50μmであるポリアミド樹脂層
(A)および120℃の加熱処理において透明性を保持
し、その厚さが5〜100μmであるポリプロピレン系樹
脂層(B)からなり、120℃における熱収縮率が5〜30
%である熱収縮性多層フィルムを用いるレトルト食品包
装体である。
本願第1の発明および第2の発明における熱収縮性多
層フィルムについて、図面を参照しながら詳細に説明す
る。
第1図は、第1の発明および第2の発明における熱収
縮性多層フィルムの層構造の一例を概念的に示す断面図
である。
図中、(B)は、ポリプロピレン系樹脂層を示し、
(A)はポリアミド樹脂層を示す。
この(A)層と(B)層とは、通常、接着剤もしくは
接着性樹脂を用いて接着し、積層して一体化することが
できる。
なお、第1図において接着層(D)は、(A)層と
(B)層の間に使用されている例を示してあるが、後述
のように、この(A)層と(B)層との一体化を、ラミ
ネート接着剤を用いてラミネート加工によって行っても
よい。
本願第1の発明の熱収縮性多層フィルムは、上記のよ
うに、少なくともポリプロピレン系樹脂層(B)とポリ
アミド系樹脂層(A)とを素材としてなるものである
が、所望により、この(A)層と(B)層の間にさらに
(E)酸素ガスバリヤー性樹脂層を介在させて積層し、
一体化してもよく、また(A)層の外側面に、さらに
(C)耐熱性樹脂層を積層し、一体化させてもよい。
このように、(E)層を用いることによって、熱収縮
性多層フィルムの酸素ガスバリヤー性をさらに向上させ
ることができ、また(C)層を用いることによって該多
層フィルムの防湿性、耐熱性をさらに向上させることが
できる。
前記(A)層として用いるポリアミド樹脂としては、
公知のものたとえば、ナイロン−6、ナイロン−66、ナ
イロン−11、ナイロン−12、ナイロン−610、ナイロン
−6−12、ナイロン−6−6、ナイロン−6−12−66等
を挙げることができる。
なお、これらは、一種単独で用いてもよく、あるいは
これらの二種以上を組成物もしくは多層構造にして併用
してもよい。
前記ポリアミド樹脂としては、その数平均分子量が、
通常、10,000〜100,000の範囲内にある。
また、ポリアミド樹脂としては、降下式フローテスタ
ーを用いて230℃、100秒-1の剪断速度の測定条件で測定
した溶融粘度が、5×10-3〜50×10-3ポイズの範囲内に
あるものが好ましく、10×10-3〜20×10-3ポイズの範囲
内にあるものが特に好ましい。前記範囲を逸脱すると加
工性が低下することがある。
該(A)層は、通常、それ自体単層として用いれば十
分であるが、所望により2層以上の多層構造にして用い
ることも可能である。
前記(B)層として用いるポリプロピレン系樹脂とし
ては、公知のもの、たとえばH−PP(ポリプロピレン単
独重合体)、R−PP(プロピレンと他のオレフィン等と
のランダム共重合体)、B−PP(プロピレンと他のオレ
フィン等とのブロック共重合体)またはこれらの混合物
もしくはブレンド組成物、あるいは、これらのポリプロ
ピレン樹脂と他の樹脂もしくはエラストマー(たとえば
E−PR、エチレン−ブテン−1共重合体などの低結晶性
樹脂、ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなど)
とのブレンド組成物等を挙げることができる。
なお、前記プロピレン共重合体における他のオレフィ
ンとしては、たとえば、エチレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1
−ペンテン等を挙げることができる。
また、ポリプロピレン樹脂に、他の成分を添加して用
いる場合には、該添加成分は、120℃レトルト処理時に
白化、透明性の低下を起こさない範囲で添加することが
望ましい。
前記所望により用いる(C)層の耐熱性樹脂として
は、たとえば、耐熱性ポリエステル樹脂、上記ポリプロ
ピレン系樹脂等を好適に使用することができる。
前記所望により用いる(E)層の酸素ガスバリヤー性
樹脂としては、たとえば、ポリビニリデンクロリド、ポ
リビニルアルコール等が好適に使用できる。
なお、この酸素ガスバリヤー性樹脂層は、前記(D)
と同様の接着剤もしくは接着性樹脂を用いて接着し、積
層一体化されていてもよく、あるいは(A)層のポリア
ミド樹脂と共押出延伸して設けられるものであってもよ
い。
前記(A)層と(B)層等の各層の積層一体化に用い
られる接着剤としては、通常のレトルト食品包装用多層
フィルム等として用いられるものたとえばラミネート接
着剤等を好適に使用することができ、また接着性樹脂と
しては、たとえば無水マイレン酸変性ポリプロピレン等
が好適に使用できる。
本願第1の発明および第2の発明における熱収縮性多
層フィルムは、120℃における収縮率が5〜30%の範囲
内、好ましくは7〜20%範囲内にあるものである。
この収縮率の上記の範囲内への制御は、各層に用いる
樹脂フィルム、または各フィルムの積層一体化すなわち
多層フィルムの製造工程における製造条件、たとえば、
フィルム化もしくは多層フィルム化の際の延伸倍率や延
伸温度等の延伸条件、延伸フィルムもしくは延伸多層フ
ィルムの熱処理条件すなわち緊張、緩和、温度(たとえ
ば50〜230℃)、処理時間などを調節することによって
行うことができる。
前記収縮率が、5%未満であると、レトルト食品包装
用として用いて、120℃付近の高温レトルト殺菌処理を
行った場合、収縮が不十分であり緊迫性が不良となり、
食品包装体の外観が不良となり、またたとえばソーセー
ジ包装体として用いた場合は、食感が不良となる。一
方、上記収縮率が、30%を超えると、上記の如く食品包
装体に用いたとき、フィルムの端部が変形したり、シー
ル部に無用の力がかかり、密封性の確保が不十分となっ
たり、ピンホールが発生したりすることがある。なお、
この収縮率は被包装物の種類、充填率などをもとに適宜
の範囲内で決定する。
使用するポリアミド樹脂層(A)の層厚は、5〜50μ
mであり、好ましくは5〜30μm、より好ましくは8〜
20μmである この膜厚が、5μm未満であるとガスバリヤー性が低
く、また耐ピンホール性も低下する場合があり、一方、
50μmを超えると過剰物性となることがある。
また、ポリプロピレン系樹脂層(B)の厚膜は、5〜
100μmであり、好ましくは5〜60μmとするのが好適
である。
この膜厚が、5μm未満であると耐シール性が低下
し、密封性が不充分となることがあり、一方、100μm
を超えると同様に過剰物性となることがある。
使用する接着剤層の厚さとしては、通常0.5〜20μm
程度の範囲とするのが好適である。
第1の発明および第2の発明における熱収縮性多層フ
ィルムの厚さとしては、通常10〜200μmの範囲、一般
的には20〜120μmの範囲とするのが好適である。
本願第1の発明および第2の発明における熱収縮性多
層フィルムの製造方法としては、特に限定されるもので
はないが、たとえば、以下の方法が挙げられる。
(A)層として所定の収縮性を有するポリアミド樹
脂の二軸延伸フィルムと、(B)層としてポリプロピレ
ン系樹脂の無延伸または延伸フィルムを、接着層として
ラミネート接着剤を用いてたとえば、ラミネート法によ
り接着し、積層一体化し、所定の収縮率を有する所望の
熱収縮性多層フィルムとする方法。
(A)層としてポリアミド樹脂と接着層(D)およ
び(B)層として無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹
脂等の接着性樹脂含有ポリプロピレン樹脂、あるいは
(A)層としてポリアミド樹脂と接着層(D)として無
水マレイン酸変性ポリプロピレン等の接着性樹脂と
(B)層としてポリプロピレン系樹脂を、多層共押出し
て未延伸多層フィルムとし、これをたとえば2〜5倍に
延伸処理し、さらに適切な温度、たとえば50〜230℃の
温度範囲内で熱処理して収縮率を制御し所望の熱収縮性
多層フィルムとする方法。
なお、上記で使用するポリアミド樹脂延伸フィルム
は、たとえば、前述のポリアミド系樹脂を用いてフィル
ム状あるいはシート状に成形し、次いで延伸することに
より得ることができる。
上記におけるラミネート法としては、ドライラミネ
ーション、ノンソルベントラミネーション、押出などの
方法を挙げることができる。
なお、(C)層を有する熱収縮性多層フィルムの製造
方法としては、たとえば上記およびの方法におい
て、(C)層として用いる前記耐熱性樹脂またはその延
伸フィルムを上記積層一体化の際に同時に設けるかある
いは、逐次的に積層一体化して設ける方法を好適に適用
することができる。
また、(E)層を有する熱収縮性多層フィルムを得る
場合には、たとえば上記の方法において、(E)層と
して酸素ガスバリヤー性樹脂を単独フィルムとして用い
て、あるいは予めポリアミド樹脂と共押出延伸してなる
2層フィルムとして用いて、同様にしてラミネート加工
する方法、上記の方法において、(E)層としてガス
バリヤー性樹脂を用いて同様にして共押出フィルム化、
延伸処理、熱処理等を行う方法を好適に適用することが
できる。
以上のようにして得られる本願第1の発明の熱収縮性
多層フィルムは、たとえば120℃という高温レトルト処
理した場合にも、適当な収縮性を有し、内容物との緊迫
性に優れ、シワ、変形等の外観不良がなく、かつ透明性
に優れ、しかもシール性が良好でフィルム部およびシー
ル層間のピンホールの発生もなく、また酸素ガスバリヤ
ー性、耐湿性、耐食品性等の食品包装用フィルムとして
の基本特性にも優れた熱収縮性多層フィルムであり、用
いる食品内容物の形状にあわせて種々の形状に成形加工
してレトルト食品の収縮包装、特に120℃付近という高
温レトルト処理用レトルト食品収縮包装をはじめとする
種々の食品収縮包装用フィルム等の熱収縮包装用フィル
ムとして好適に利用される。
本願第2の発明の食品包装体は、食品内容物を、本願
第1の発明の熱収縮性多層フィルムを用いて収縮包装し
てなる食品包装体である。
前記食品内容物は、その種類や形状につき特に制限は
ないが、特にハム、ソーセージ類をはじめとする固形調
理肉等の食用肉類等がその好適なものとして挙げること
ができる。
この食品包装体の製造方法としては、公知の方法に準
じて行うことができ、たとえば、本願第1の発明の熱収
縮性多層フィルムを、内容物とすべき食品の形状に適合
した形状にたとえば、チューブ状もしくは筒状に成形加
工し、該食品を内容物としてシール包装したのち、所定
の温度で、レトルト処理し、用いた多層フィルムを熱収
縮せしめて緊迫性、密着性等に優れたレトルト食品の収
縮包装体を得る方法を挙げることことができる。この場
合のシール方法としては、超音波シールなどを用いた溶
着であっても、金属によるかしめ、いわゆるロケット包
装であってもよい。
上記レトルト処理の温度としては通常100〜140℃、好
ましくは110〜130℃が適当であり、特に120℃付近とい
う高温処理を問題なく適用することができる。
この第2の発明の食品包装体は、本願第1の発明の特
定の熱収縮性多層フィルム、すなわち120℃付近という
高温レトルト処理にも適した優れたレトルト食品収縮包
装特性を有する熱収縮多層フィルムを用いているので、
特に120℃付近という高温レトルト処理を行った場合も
高い強度を有し、食品内容物との緊迫性が良好であり、
包装体フィルムの透明性にも優れ、外観不良や変形もな
く、しかも酸素ガスバリヤー性、耐透湿性等にも優れ、
また、シール部の密着性にも優れているので、フィルム
部はもとよりシール間にもピンホールの発生がなく、殺
菌剤等の食品保存用添加剤の選定に制限を受けることが
なく、しかもレトルト殺菌処理時間を大巾に短縮するこ
とができる実用上著しく優れた食品包装体である。
[実施例] (実施例1〜6および比較例1) 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造例 ナイロン−6を溶融混練し、次いで下向き環状ダイか
ら押出し、水冷固化し、チューブ状フィルムを得た。得
られたチューブ状フィルムをチューブラ法二軸延伸装置
を用いて長さ方向、巾方向にそれぞれ約3倍に延伸した
後、207℃(実施例1)、202℃(実施例2)、197℃
(実施例3)、189℃(実施例4)、180℃(実施例
5)、192℃(実施例6)、221℃(比較例1)の各条件
で、各フィルムをテンター熱処理機中で両端をクリップ
で把持してそれぞれ熱処理することにより収縮率の異な
る厚さ25μm(実施例1〜5)、15μm(実施例6)、
および25μm(比較例1)の二軸延伸ポリアミドフィル
ムを得た。
熱収縮性多層フィルムの製造例 上記で得られたそれぞれの二軸延伸ポリアミドフィル
ムと厚さ40μmのポリプロピレンフィルムをポリウレタ
ン系接着剤を用いてラミネートし、熱収縮性多層フィル
ムを得た。
得られた多層フィルムそれぞれの120℃加熱(30分)
時における収縮率を第1表に示す。
収縮食品包装体の製造例および評価 上記で得られたそれぞれの熱収縮性多層フィルムを、
ポリプロピレン層を内側にして折り曲げてポリプロピレ
ン層の端部同士を対面させ、超音波を用いてシールする
ことにより、内径35mmの筒状フィルムを得た。それぞれ
の筒状フィルムのなかにソーセージを充填し、開口端を
超音波を用いてシールしてなるソーセージ包装体(150m
m長さ)を得た。次いで、120℃で30分かけて加熱殺菌処
理(レトルト処理)を行なった。
評価結果を第1表に示す。
なお、上記レトルト処理後、いずれの場合も、フィル
ムの透明性の低下は認められなかった。
[発明の効果] 請求項1の発明の熱収縮性多層フィルムは、特定の樹
脂すなわちポリアミド樹脂層とポリプロピレン系樹脂か
らなり、かつ特定の範囲の収縮率を有するので、レトル
ト食品等の収縮密封包装用として用いたとき、120℃付
近という高温レトルト処理をしても、内容物との緊迫性
あるいは強度が好適であり、シワ、変形等の外観不良が
なく、かつ透明性が高く、しかもシール性が良好で、フ
ィルム部およびシール層間のピンホールの発生がなく、
また酸素ガスバリヤー性、耐熱性等に優れ、さらには耐
食品性にも優れた熱収縮性多層フィルムである。
すなわち、請求項1の発明によると、上記のようなレ
トルト食品収縮包装用等の収縮密着包装用材として優れ
た特性を有する熱収縮性多層フィルムを提供することが
できる。
また、請求項2の発明によると、請求項1の優れた特
性を有する熱収縮性多層フィルムを包装材として用いて
いるので、120℃付近という高温レトルト処理を行った
場合にも、食品内容物の緊迫性が好適で、シワ、変形等
の外観不良がなく、かつ包装フィルムの透明性に優れ、
シール性が良好でフィルム部およびシール層間のピンホ
ールの発生がなく、また酸素ガスバリヤー性、耐湿性、
耐食品性等にも優れた食品包装体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願発明の熱収縮性多層フィルムの層構成の
一例を概念的に示す断面図である。 A……ポリアミド系樹脂、B……ポリプロピレン樹脂
層、(C)……耐熱性樹脂層、(E)……酸素ガスバリ
ヤー向上性樹脂層、(D)……接着層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 77:00 105:02 B29L 9:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、その厚さが5〜50μmである
    ポリアミド樹脂層(A)および120℃の加熱処理におい
    て透明性を保持し、その厚さが5〜100μmであるポリ
    プロピレン系樹脂層(B)からなり、120℃における熱
    収縮率が5〜30%であることを特徴とする熱収縮性多層
    フィルム。
  2. 【請求項2】少なくとも、その厚さが5〜50μmである
    ポリアミド樹脂層(A)および120℃の加熱処理におい
    て透明性を保持し、その厚さが5〜100μmであるポリ
    プロピレン系樹脂層(B)からなり、120℃における熱
    収縮率が5〜30%である熱収縮性多層フィルムを用いる
    ことを特徴とするレトルト食品包装体。
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