JP2710194B2 - 不揮発性半導体記憶素子とその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶素子とその製造方法

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JP2710194B2
JP2710194B2 JP5273263A JP27326393A JP2710194B2 JP 2710194 B2 JP2710194 B2 JP 2710194B2 JP 5273263 A JP5273263 A JP 5273263A JP 27326393 A JP27326393 A JP 27326393A JP 2710194 B2 JP2710194 B2 JP 2710194B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不揮発性半導体記憶素
子とその製造方法に関し、特に浮遊ゲート電極を有する
不揮発性半導体記憶素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】書き込み・消去が可能な不揮発性記憶素
子として、半導体基板表面部のソース領域とドレイン領
域とで挟まれた領域上に、第1のゲート絶縁膜を介して
浮遊ゲート電極を設け、さらにその上に第2ゲート絶縁
膜を介して浮遊ゲート電極と容量結合する制御ゲート電
極を形成した電界効果トランジスタ(EPROM)が知
られている。この記憶素子では、浮遊ゲート電極の電荷
蓄積状態の相違によるしきい値電圧の相違をデータの
“0”、“1”として記憶する。
【0003】この記憶素子に情報を書き込む場合には、
制御ゲート電極を正の高電位にして基板表面にチャネル
を形成し、ドレイン領域に正の電圧を印加する。この
時、チャネル内を走行する電子は、チャネル上に発生し
た高電界によりエネルギーを受け、第1ゲート絶縁膜に
よるポテンシャル障壁を超えて浮遊ゲート電極に注入さ
れる。このように浮遊ゲート電極に電子が注入された状
態を書き込み状態とするこの書き込み動作において、書
き込み電圧を低くすることはきわめて重要である。例え
ば、電気的に書き込みを行い、電気的に全ビットを一括
消去するフラッシュメモリの市場においては、現在の1
2V/5V二電源から5V単一電源化または3V単一電
源化への移行に対して強い要求があるが、そのためには
書き込み動作における低電圧化が必要である。
【0004】従来、このような低電圧書き込みを実現す
るための半導体記憶素子として、ソース領域とゲート電
極直下部との間にオフセット領域のある浮遊ゲート型電
界効果トランジスタが提案されている。この素子につい
ては、アイイーディーエム・テクニカル・ダイジェスト
誌(IEDM Technical Digest)、
第584頁−第587頁、1986年、アイイーイーイ
ー・エレクトロン・デバイス・レターズ誌(IEEE
Electron Device Letters)、
第EDL−7巻、第540頁−第542頁、アイイーデ
ィーエム・テクニカル・ダイジェスト誌(IEDM T
echnical Digest)、第315頁−第3
18頁、1991年、アイイーイーイー・エレクトロン
・デバイス・レターズ誌(IEEE Electron
Device Letters)、第13巻、第46
5頁−第467頁、1992年などに紹介されている
が、その動作によりSIEPROM(ソース・サイド・
インジェクション(Source−Side Inje
ction EPROM))と呼ばれている。
【0005】図11はSIEPROMの構造を示す断面
図である。P型シリコン基板1のドレイン領域10
ソース領域10とで挟まれた部分の表面に浮遊ゲート
電極4bが第1ゲート絶縁膜3を介しドレイン領域10
にオーバーラップし、かつソース領域10に対して
オフセット領域(LOFF)を有した位置に形成され、
浮遊ゲート電極4bに第2ゲート絶縁膜5を介して制御
ゲート電極6aが形成されている。この素子では、オフ
セット領域(LOFF)が高抵抗であるため、制御ゲー
ト電極6a、ドレイン領域10に印加する電圧が比較
的低くても、ソース側のチャネル部に強い電界集中が起
こり、この高電界によりエネルギーを得たホットエレク
トロンを浮遊ゲート電極4bに注入することができる。
なお、消去はF−Nトンネル電流により浮遊ゲート電極
から電子を放出することにより行なう。
【0006】このSIEPROMを試作し、書込み時間
としきい値電圧との関係(書込み特性)を実測した。
【0007】P型シリコン基板1表面に、膜厚10nm
の酸窒化シリコン膜からなる第1ゲート絶縁膜3、膜厚
150nmの浮遊ゲート電極4b、膜厚20nmの酸化
シリコン膜からなる第2ゲート絶縁膜5、膜厚200n
mの制御ゲート電極6aを形成したのち、ソース領域1
、ドレイン領域10を加速電圧70keV、注入
密度3×1015cm−2で砒素を注入後、900℃、
30分の熱拡散により形成した。このイオン注入に際し
ては、ドレイン側はゲート電極と自己整合的に、ソース
側はゲート電極とソース間にオフセット長LOFFのイ
オン注入マスクを設けることにより行い、SIEPRO
M構造を形成した。
【0008】図12は、こうして試作したゲート長0.
6μm、ゲート幅0.8μmのSIEPROMの書込み
特性の実測値を示すグラフである。オフセット長L
OFFの増加に伴い書き込み速度は向上する。
【0009】次に、2次元デバイスシミュレータによる
SIEPROMの解折結果を述べる。
【0010】図13(a),(b)はそれぞれゲート長
0.5μm、LOFF=0.2μmのSIEPROMに
ついて、書き込み動作初期における電位φとチャネル表
面におけるチャネル方向電界強度Eをそれぞれ計算し
た結果である。書き込み動作時の電圧として、制御ゲー
ト電極の電位VCGが12V、ドレイン電圧Vが3
V、ソース電圧Vが0V、基板電圧Vが0Vであ
る。書き込み動作初期の浮遊ゲート電極の電位VFG
6.6Vである。さて、図13(b)に示されるよう
に、チャネル方向電界強度Eは、ソース側の端部で鋭
いピークEをもつ。同様に2次元デバイスシミュレー
タにより求めた、LOFF=0〜0.2μmのSIEP
ROMについてのEの値を図14に示す。ここで明ら
かなように、SIEPROMでは書き込み動作時に発生
するチャネル上の電界はオフセット長LOFFにより決
定され、チャネル上の最大電界強度EはLOFFの増
加に伴い増大する。
【0011】さて、ラッキー・エレクトロン・モデルに
よれば、例えば、アイイーイーイー・トランザクション
・オン・エレクトロン・デバイセス誌(IEEE Tr
ansaction on Electron Dev
ices)第ED−31巻、第1116頁−第1125
頁、1982年)に示されているように、
【0012】 I=I∫exp(−φ/qEmλ)P(Eox)dx ≒CIexp(−φ/qEmλ)
【0013】と表される。
【0014】ここで、Id は書き込み動作時のドレイン
電流、φb はシリコン−酸化シリコン膜間のポテンシャ
ル障壁、λは電子の散乱平均自由程、P(EOX)はシ
リコン−酸化シリコン膜界面で酸化シリコン膜中に注入
された電子が酸化シリコン膜内部へ流入する確率、Cは
定数である。上式によれば、書き込み時のゲート電流I
g を増加させるためにはEm の増加が有効である。図1
4に示した計算結果を考えると、LOFF を大きくし、E
m を増大させることにより、SIEPROMの書き込み
速度を向上することができる。これは図12に示した測
定結果と一致する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
このSIEPROMにおける書き込み動作時のチャネル
上の電界は物理的なオフセット長により決定される。書
き込み電圧を低くするためには、オフセット長LOFF
を長くとり、チャネル上の電界強度を大きくする必要が
ある。しかし、オフセット長LOFFの増大は素子の読
み出し電流を減少させ、素子面積を増加させてしまい、
高速読み出しが可能な微細素子の設計を行う上での障害
となる。また、素子性能のバラツキを抑えるため、オフ
セット長LOFFを精密制御することが要求されるが、
製造プロセス技術が同じ場合、オフセットの形成工程の
ない通常のEPROMに比べ、歩留まりが低下してしま
う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の不揮発性半導
体記憶素子は、半導体基板表面部のP型領域にそれぞれ
選択的に形成されたN型のドレイン領域およびソース領
域と、前記ドレイン領域とソース領域とで挟まれた前記
P型領域の表面を第1ゲート絶縁膜を介して選択的に被
覆する浮遊ゲート電極および前記浮遊ゲート電極表面に
第2ゲート絶縁膜を介して被着された制御ゲート電極と
を有し、前記ソース領域と前記浮遊ゲート電極直下部と
の間に、オフセット領域が設けられた3端子の電界効果
トランジスタでなる不揮発性半導体記憶素子において、
前記オフセット領域に前記P型領域より高濃度のP+
領域が設けられているというものである。
【0017】また、本発明の不揮発性半導体記憶素子の
製造方法は、表面部にP型領域を有する半導体基板に素
子分離構造体を形成して素子形成領域を区画する工程
と、前記素子形成領域の前記半導体基板表面を被覆して
第1ゲート絶縁膜を形成し第1の導体膜を堆積し前記第
1の導体膜を前記素子形成領域とその近傍上に残してパ
ターニングして浮遊ゲート用導体膜を形成する工程と、
前記浮遊ゲート用導体膜を被覆して第2ゲート絶縁膜を
形成し第2の導体膜を堆積したのち前記第2の導体膜、
第2ゲート絶縁膜および浮遊ゲート用導体膜をパターニ
ングして前記素子形成領域の中央部を横断する積層ゲー
ト構造体を形成する工程と、前記積層ゲート構造体の設
けられていない前記素子形成領域の一方であるソース形
成領域に所定のイオンを注入してP型領域を形成する
工程と、前記積層ゲート構造体の前記ソース形成領域側
の側面にスペーサを形成しイオン注入を行ないN型のソ
ース領域およびドレイン領域を形成する工程とを有する
というものである。
【0018】
【作用】上述した手段によれば、オフセット長が一定で
あっても、P型領域の不純物濃度によりオフセット領
域の抵抗値を設定できるので、従来基板P型領域の不純
物濃度とオフセット長とにより設定していた場合に比
べ、より幅広く自由に行える。その結果、書き込み動作
時により大きなチャネル方向電界強度の最大値Eを得
ることができ、書き込み速度を増加することができる。
すなわち、オフセット長を大きくとることなく、書き込
み電圧を低くすることが可能となる。
【0019】また、製造プロセス上、従来技術では成膜
とドライエッチングとによって決定されるオフセット長
で書き込み特性が定まっていたが、上述した手段によれ
ば、イオン注入と熱拡散とにより定まるP型領域の不
純物濃度に応じたオフセット長を選択することができ、
プロセス設計の自由度が増し書き込み特性の揃った素子
の製造を行うことができる。
【0020】
【実施例】次に図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施例を示す半導体
チップの断面図である。
【0022】この実施例は、ボロン濃度2×1015
−3のP型シリコン基板1(あるいはP型シリコン
基板にPウェルを形成したものでもよく、その場合はP
ウェルの表面部の濃度が2×1015cm−3)の表面
部に選択的に形成されたN型のドレイン領域10およ
びソース領域10と、ドレイン領域10とソース領
域10とで挟まれたP型シリコン基板領域の表面を第
1ゲート絶縁膜3(厚さ10nmの酸化シリコン膜)を
介して選択的に被覆する浮遊ゲート電極4bおよび浮遊
ゲート電極4b表面に第2ゲート絶縁膜5(厚さ20n
mの酸化シリコン膜)を介して被着された制御ゲート電
極6aとを有し、ソース領域10Sと浮遊ゲート電極4
b直下部との間に、オフセット領域(オフセット長L
OFF)が設けられた不揮発性半導体記憶装置におい
て、前述のオフセット領域にP型シリコン基板1より高
濃度のP型領域13が設けられているというものであ
る。
【0023】なお、例えばLOFF=0.1μm〜0.
13μm、ソース・ドレイン領域を加速電圧70ke
V、注入密度3×1015cm−2で砒素をイオン注入
後、900℃、30分の熱拡散により形成し、P型領
域を加速電圧70keV、注入密度4×1013cm
−2でボロンを注入後、900℃、30分の熱拡散によ
り形成した。
【0024】図2(a)は本実施例によるSIEPRO
Mの書き込み特性を示すグラフである。ゲート長0.6
μm、ゲート幅0.8μm、LOFF=0.13μmの
素子に、VCG=12V、V=3V、V=V=0
Vの条件で書き込みを行なったときのしきい値電圧V
TMの変化の実測値を示す。
【0025】また、図2(b)はこのSIEPROMの
ボロン注入量と書き込み電圧VDWおよび書き込み電流
DWとの関係を示す図である。ここでVDWおよびI
DWは、書き込み開始電圧、電流でホットエレクトロン
を浮遊ゲート電極に注入するのに必要な最小のドレイン
電圧、電流である。
【0026】ボロン(B)の注入量が多いほど書き込み
効率がよくなることが判る。あるいは、書き込み効率を
同じにするのにより小さなオフセット長でよいことにな
る。
【0027】図3(a),(b)に本実施例のSIEP
ROMの書き込み動作初期における電位φの分布とチャ
ネル方向電界強度Eのシミュレーション結果を示すグ
ラフである。Eはチャネル表面(図3(a)の深さ
1.10μmのところ)での値であり、ゲート長0.5
μm、LOFF=0.1μm、書き込み動作時の電圧
は、制御ゲート電極の電位VCGが12V、ドレイン電
圧Vが3V、ソース電圧Vが0V、基板電圧V
0Vである。
【0028】図3(b)から明らかなように、チャネル
上のチャネル方向電界強度Eは、ソース側の端部で鋭
いピークEをもつ。このピーク強度Eは、図13
(b)に示されるLOFF=0.2μmの従来のSIE
PROMの場合と同程度である。すなわち、小さいオフ
セット長LOFFで、大きなチャネル方向最大電界強度
を得ることが可能である。
【0029】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。
【0030】図4は第2の実施例を示す半導体チップの
断面図である。
【0031】この実施例はP型領域13aの表面部に
ソース領域10sに連結してN型ソース領域14が設
けらている。その他は第1の実施例に準じる。P型領
域13aの形成条件は第1の実施例と同じであり、N
型ソース領域は加速電圧40keV、注入密度4×10
13cm−2でリンを注入後、400℃、30分の熱拡
散を行なって形成する。
【0032】図5はN型ソース領域の不純物(リン)
イオン注入濃度と読み出し電流および書き込み時間との
関係を示すグラフである。ここで、読み出し電流は、V
CG=12V、V=1V、V=V=0Vのときの
ドレイン電流値(IDS)、書き込み時間は、VCG
12V、V=3V、V=V=0Vで書き込みを行
なったとき、しきい値電圧が1Vから6Vに変化するの
に必要な時間である。N型ソース領域の不純物濃度を
増加させることによって、書き込み速度をそれほど減少
させることなく、読み出し電流を増やすことが可能とな
ることが判る。これは、セルの高速読み出しにきわめて
重要である。このように、読み出し電流を増加させ、同
時に、書き込み速度も第1の実施例より劣るとはいえ大
きく保つことができるのは、オフセット領域の抵抗値は
小さくなるとはいえN型ソース領域とP型領域とが
交差するあたり(図4のA点)において不純物プロファ
イルが急峻であるため、なお、書き込み時に多きなE
を得ることができるからである。
【0033】次に、第2の実施例の製造方法について説
明する。
【0034】まず、図6(a)に示すように、不純物濃
度2×1015cm−3のP型シリコン基板1(あるい
はP型シリコン基板にPウェルを形成したものでもよ
い)を用意し、素子分離構造体としてトレンチやフィー
ルド酸化膜2を形成して素子形成領域を区画し、素子形
成領域上に第1のゲート絶縁膜1、第1の導体膜4を順
次成長する。例えば、第1ゲート絶縁膜1は厚さ10n
mの酸窒化シリコン膜、第1の導体膜4は不純物をドー
プした厚さ150nmのポリシリコン膜を使うことがで
きる。
【0035】次に、図6(b)に示すように、第1の導
体膜4をパターニングして素子形成領域とその近傍を覆
う浮遊ゲート用導体膜4aとした後に、第2ゲート絶縁
膜5を成長し、続いて、第2の導体膜6を成長する。こ
こで、第2ゲート絶縁膜5としては、例えば、厚さ20
nmのONO三層膜(酸化シリコン膜/窒化シリコン膜
/酸化シリコン膜)を使い、第2の導体膜6としては、
厚さ200nmのタングステンポリサイド膜(タングス
テンシリサイド膜/ポリシリコン膜)を使うことができ
る。
【0036】次に、図7(a)に示すように、第2の導
体膜6、第2ゲート絶縁膜5、浮遊ゲート用導体膜4a
を順次異方性ドライエッチングにてパターニングするこ
とにより、浮遊ゲート電極4b、第2ゲート絶縁膜5お
よび制御ゲート電極6aからなる積層ゲート構造体を形
成する。この積層ゲート構造体は素子形成領域の中央部
を横断し、制御ゲート電極は制御ゲート電極配線と連結
した形に加工されるのが普通である。
【0037】次に図7(b)に示すように、感光性レジ
スト膜を基板表面全面に塗布した後、光リソグラフィー
によりソース形成領域16上を開孔し、ボロンイオン
(B)を加速エネルギー70keV、密度4×10
13cm−2、傾斜角度60°で回転イオン注入する。
さらに、リンイオン(P)を加速エネルギー40ke
V、密度4×1013cm−2でイオン注入する。
【0038】次に、感光性レジスト膜15を剥離した
後、窒素雰囲気中で900℃、30分の熱処理を行い、
イオン注入したボロンおよびリンを活性化し、図8
(a)に示すように、P型領域13aとその表面部に
型ソース領域17を形成する。
【0039】次に、図8(b)に示すように、厚さ50
nm酸化シリコン膜7および厚さ120nmのポリシリ
コン膜を、例えば、段差被覆性のよい化学気相成長法
(以下、CVDと略す)により順次に形成する。
【0040】次に、図9(a)に示すように、ポリシリ
コン膜8を例えばClとHBrとの混合ガスによる選
択性の異方性ドライエッチングによりエッチングするこ
とにより、積層ゲート構造体の側壁に酸化シリコン膜7
を介してポリシリコンのスペーサ8aを形成する。
【0041】次に、図9(b)に示すように、感光性レ
ジスト膜9を全面に塗布した後、光リソグラフィーによ
りドレイン形成領域18上を開孔し、等方性ドライエッ
チングまたはウェットエッチングにより、ドレイン側に
形成されたポリシリコンのスペーサ8aを除去する。こ
のとき、ポリシリコンのエッチングは、下地となる酸化
シリコン膜7とのエッチング選択比が高いSFなどを
用いる。
【0042】次に、感光性レジスト膜9を剥離した後、
図10に示すように、砒素イオン(As)を加速エネ
ルギー70keV、密度3×1015cm−2でイオン
入し、次いで窒素雰囲気中で900℃、30分の熱処理
を行い、ソース領域10、ドレイン領域10を形成
する。
【0043】このようにして、ソース領域10s 、N-
型ソース領域をP+ 型領域13aで包んだソース・ポケ
ット構造を実現することができる。
【0044】次に、ソース側に形成されたポリシリコン
のスペーサ8aを除去し、図4に示すように、層間絶縁
膜11を形成し、制御ゲート電極6a、ソース領域10
、ドレイン領域10上にそれぞれコンタクト孔を開
孔し、金属配線12CG、12、12を形成する。
【0045】この製造方法によれば、物理的なオフセッ
ト長LOFFはソース側に形成されたポリシリコンのス
ペーサ8aの幅、すなわち、ポリシリコン膜8の膜厚に
より決定される。ソース側の不純物拡散領域の寸法、濃
度は、製造プロセスにおいて、ポリシリコン膜の膜厚と
型領域およびN型ソース領域の形成におけるイオ
ン注入条件と熱処理条件で決定される。これは、従来例
においては、ポリシリコン膜8の膜厚で決定されるオフ
セット長だけでオフセット領域の抵抗値が定まるのに比
較すると設計の自由度が増し、特性のバラツキを少なく
することが可能となる。
【0046】なお、第1の実施例を製造するには、第2
の実施例の製造方法におけるリンイオンの注入を省略す
ればよい。また、ボロンイオンの注入は斜めイオン注入
を行なう必要はない(第1の実施例は垂直方向からの注
入によった)。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、浮遊ゲー
ト電極を有する不揮発性半導体記憶素子において、ドレ
イン領域を浮遊ゲートに対して一部オーバーラップして
隣接して設け、ソース領域が浮遊ゲート電極と重ならな
いようにオフセット領域を設けて、このオフセット領域
下に、高濃度のP型領域を備えたため、オフセット長
を大きくすることなくオフセット領域下の抵抗値設定を
幅広く自由に行え、したがって、書き込み電圧を低くで
きるという効果を有している。また、オフセット領域下
の抵抗設定をイオン注入と熱拡散とにより行うことがで
き、プロセス設計を容易にし、安定した製造を行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】第1の実施例の書込み時間としきい値電圧との
関係を示すグラフ(図2(a))およびボロン注入量と
書き込み開始電圧、電流との関係を示す図(図2
(b))である。
【図3】第1の実施例における電位分布を示すグラフ
(図3(a))およびチャネル方向電界強度を示すグラ
フ(図3(b))である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図5】第2の実施例におけるリン注入量と読み出し電
流および書き込み時間との関係を示すグラフである。
【図6】第2の実施例の製造方法の説明のため(a),
(b)に分図して示す工程順断面図である。
【図7】図6に対応する工程の次の工程の説明のため
(a),(b)に分図して示す工程順断面図である。
【図8】図7に対応する工程の次工程の説明のため
(a),(b)に分図して示す工程順断面図である。
【図9】図8に対応する工程の次工程の説明のため
(a),(b)に分図して示す工程順断面図である。
【図10】図9に対応する工程の次工程の説明のための
断面図である。
【図11】従来例を示す断面図である。
【図12】従来例の書き込み時間としきい値電圧との関
係を示すグラフである。
【図13】従来例における電位分布を示すグラフ(図1
3(a))およびチャネル方向電界強度を示すグラフ
(図13(b))である。
【図14】従来例におけるチャネル方向電界強度の最大
値Eとオフセット長LOFFとの関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板 2 フィールド酸化膜 3 第1ゲート絶縁膜 4 第1の導電膜 4a 浮遊ゲート用導体膜 5 第2ゲート絶縁膜 6 第2の導体膜 6a 制御ゲート電極 7 酸化シリコン膜 8 ポリシリコン膜 8a スペーサ 9 感光性レジスト膜 10 ドレイン領域 10 ソース領域 11 層間絶縁膜 12CG,12,12 金属配線 13,13a P型領域 14 N型ソース領域 15 感光性レジスト膜 16 ソース形成領域 17 N型ソース領域 18 ドレイン形成領域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板表面部のP型領域にそれぞれ
    選択的に形成されたN型のドレイン領域およびソース領
    域と、前記ドレイン領域とソース領域とで挟まれた前記
    P型領域の表面を第1ゲート絶縁膜を介して選択的に被
    覆する浮遊ゲート電極および前記浮遊ゲート電極表面に
    第2ゲート絶縁膜を介して被着された制御ゲート電極と
    を有し、前記ソース領域と前記浮遊ゲート電極直下部と
    の間にオフセット領域が設けられた3端子の電界効果ト
    ランジスタでなる不揮発性半導体記憶素子において、前
    記オフセット領域に前記P型領域より高濃度のP+ 型領
    域が設けられていることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶素子。
  2. 【請求項2】 前記P型領域の表面部に前記ソース領
    域に連結して低濃度ソース領域が設けられかつ前記P
    型領域がソース・ポケット構造を有している請求項1記
    載の不揮発性半導体記憶素子。
  3. 【請求項3】 表面部にP型領域を有する半導体基板に
    素子分離構造体を形成して素子形成領域を区画する工程
    と、前記素子形成領域の前記半導体基板表面を被覆して
    第1ゲート絶縁膜を形成し第1の導体膜を堆積し前記第
    1の導体膜を前記素子形成領域との近傍上に残してパタ
    ーニングして浮遊ゲート用導体膜を形成する工程と、前
    記浮遊ゲート用導体膜を被覆して第2ゲート絶縁膜を形
    成し第2の導体膜を堆積したのち前記第2の導体膜、第
    2ゲート絶縁膜および浮遊ゲート用導体膜をパターニン
    グして前記素子形成領域の中央部を横断する積層ゲート
    構造体を形成する工程と、前記積層ゲート構造体の設け
    られていない前記素子形成領域の一方であるソース形成
    領域に所定のイオンを注入してP型領域を形成する工
    程と、前記積層ゲート構造体の前記ソース形成領域側の
    側面にスペーサを形成しイオン注入を行ないN型のソー
    ス領域およびドレイン領域を形成する工程とを有するこ
    とを特徴とする不揮発性半導体記憶素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記P型形成領域を形成する工程の代
    りに、前記ソース形成領域に、N型不純物イオンの注
    入、回転イオン注入法によるP型不純物イオンの導入お
    よび熱処理を行ない、前記P型領域およびその表面部
    に低濃度ソース領域を形成する工程を有する請求項3記
    載の不揮発性半導体記憶素子の製造方法。
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